< 座談会 >

世界広布の勝利の並木道 第2部

 

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「立正安国」こそ宗祖の大精神
地域に信頼築く農漁村部の友
家庭の語らいで信心を継承
女性こそ「平和創造の主役」
創価の黄金柱が決然と立つ時!
国民に尽くすのが真の政治家
「実践の教学」で日々を勝て
学会は救援活動に全力
「励ましの心」を地域へ!
信心根本に進む心こそ尊極

 

 

 

<11> 「立正安国」こそ宗祖の大精神
出席者:原田会長、正木理事長、松原中部長、杉本婦人部長、高木中部青年部長、熊沢女子部長

熊沢 2月16日は日蓮大聖人の御生誕の日(1222年<貞応元年>)です。
杉本 大聖人は、御自身が庶民の出であることを誇りにしておられました。
 「辺土(へんど)(せい)をうけ()の上下賤(げせん)・其の上貧道(ひんどう)の身なり」(御書200n)、「遠国(おんごく)の者・民が子」(同1332n)等と(おお)せです。
正木 鎌倉時代に宗派を開いた人物は、武士や貴族の家系などが多く、当時としては地位が高い。
 一方で大聖人は庶民の立場で立ち上がられた。庶民と同苦された。
原田 そうです。末法の民衆救済、一閻浮提(いちえんぶだい)広宣流布のために戦われた大聖人の大慈大悲(だいじだいひ)不惜身命(ふしゃくしんみょう)の御生涯に、心から感謝申し上げたい。
高木 学会が日顕宗から「(たましい)の独立」を果たして20年です。
 当時の115カ国・地域から192カ国・地域に発展した学会と、2%に信徒が激減し、最高裁で8度も断罪された邪宗門。正邪は一目瞭然です。
松原 因果の理法は厳しい。邪宗門の坊主たちは仏法上、最も罪の重い破和合僧(はわごうそう)の大罪を犯した。
 「大願とは法華(ほっけ)弘通(ぐづう)なり」(同736n)との大聖人の仰せ通りに赤誠(せきせい)の心で広布に尽くす学会を、破壊しようとした。
正木 この妙法を世界中に広め、大聖人の未来記を実現してきたのは誰か。坊主ではない。創価三代の会長であり、学会員だ。
高木 大聖人は「今末代(まつだい)悪世(あくせ)に世間の悪より出世(しゅっせ)の法門につきて大悪出生(しゅっしょう)せり」(同1466n)と仰せです。
 大聖人の仏法を信仰しているように見せかけ、ねたみと謀略で悪行を重ねてきたのが日顕宗だ。青年部は後世のためにも、邪宗門の悪行を断じて許さない。
熊沢 大聖人の御一生を貫く魂は「立正安国」です。正を立てて国を安んずる――仏法の慈悲の精神に根ざした生命尊厳の哲学で、国や社会の安穏(あんのん)と繁栄を目指す。人々が幸福に暮らす社会のために闘争されたのです。
杉本 時の最高権力者に「(なんじ)(すべから)く一身の安堵(あんど)を思わば()ず四表の静謐(せいひつ)?(いの)らん者か」(同31n)と訴えられていることからも、よく分かります。
原田 自らの幸福や安逸(あんいつ)だけを追い求める生き方は、日蓮仏法ではない。
 人々のため、地域の発展のため、社会のために行動していくことが、大聖人直結の学会精神である。
松原 私たちは、どこまでも御書根本で、仏意仏勅(ぶついぶっちょく)の誇りを燃やしながら、立正安国の大闘争を展開していきたい。

地方と国会の連携

熊沢 話は変わりますが、統一地方選が近づき、関心が高まっています。
高木 先日の知事選、市長選に見られるように、愛知では地域主権の確立と地方議会改革が大きな争点です。
正木 先月も提言を発表しましたが、公明党はこれらの問題に対して積極的に取り組んできた。
松原 名古屋でも、市長と議会が不毛に対立するのではなく、市民の期待に応えるために対話してきた。
 議員報酬を半減する方針で合意し、減税についても低所得者や中小企業に手厚くなる「庶民減税」を提案しています。
熊沢 公明党は各地で重点政策・ローカルマニフェストを作成・発表。国から地方への財源移譲、議員定数の適正化と二重行政の解消などを主張し、注目を集めています。
松原 一方、中部でも不景気はきわめて深刻です。誰が庶民の生活を守ってくれるのか、どこの政党が国民のために働いてくれるのか、皆が注視しています。
杉本 雇用、医療や福祉の分野で力を発揮してきたのが公明党の輝かしい実績です。
高木 そうですね。たとえば、地方議員と国会議員の連携を生かし、実現した子宮頸がんワクチンの公費助成。実は、全国の政令指定都市ではじめて、中学1年、2年生を対象として全額助成に踏み切ったのは名古屋市でした。昨年の10月のことです。公明党の議員が全力で推進してくれたおかげです。
杉本 今年1月から、その対象が拡大されたそうですね!
松原 同時に小児肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンも全額助成が開始。中部各地でも公費助成が広がっています。
 まさに、命を守る政治を掲げる公明党らしい働きです。

国民の声を政治に

正木 また中小企業を守り、雇用を安定させてきたのも公明党だ。
 企業の99%は中小企業。日本経済を支えているのは中小企業であり、それらを守ることは国民生活を守ることだ。日本経済全体のためになる。
熊沢 公明党は中小企業の資金繰り支援のために、信用保証協会が100%債務保証する「緊急保証制度」を創設しました。企業の倒産件数は2年連続で減少しました。
高木 中小企業の借入金や個人住宅ローンの返済を猶予する中小企業金融円滑化法の延長も主張。本年3月の終了予定でしたが、1年延長されることが決まりました。
松原 これも公明党が主導して、地方議会から政府に意見書を提出。ネットワーク政党の強みを生かし、国会でもこの問題を取り上げたものです。
高木 一方、2010年の国内総生産(GDP)の実質成長率は、3.9%のプラスとなりました。これは公明党が推進してきた家電エコポイントやエコカー減税・補助金が個人消費を押し上げたことが、大きな要因です。
杉本 実はこのエコポイントも、公明党の地方議員の提案から実現したものです。これら環境に配慮した経済対策で6850億円の予算を使った結果、8400億円の税収増、60万人分の仕事を創出したという試算結果が出ています。
原田 生活の現場に直結している公明党議員の面目躍如だ。
 公明党議員には、これからも国民の生の声を聴き、大衆のための政治を貫いてもらいたい。

(2011. 2.17. 聖教新聞)

 

 

<12> 地域に信頼築く農漁村部の友
出席者:原田会長、正木理事長、清水信越長、清水信越婦人部長、佐藤青年部長、熊沢女子部長

熊沢 今年も、希望の春を告げゆく「農漁村ルネサンス体験主張大会」の中継が盛大に行われました。
佐藤 池田先生から深い励ましのメッセージをいただき、北海道と中部の三重、そして信越・新潟の代表が体験発表しました。
清水 新潟のメンバーは、日蓮大聖人有縁(うえん)の天地・佐渡のご夫妻でした。国際保護鳥であるトキと共生するために、無農薬・有機肥料でのコメ作りに奮闘してこられた体験です。
清水(婦) ご夫妻は、国の指定重要無形民俗文化財「文弥(ぶんや)人形」の劇団を旗揚げし、伝統芸能も守っておられます。さらに、地元の各種団体の役員を歴任してこられました。
清水 信越各地の会場とも盛況でしたが、とくに佐渡文化会館は例年の2倍近くとなる計500人以上の参加者でした。
清水(婦) そうです。行政や農協の関係者、地元の名士の方が数多く参加してくださり、口々に感動を語っておられました。
 「人間とトキが一緒に暮らす島づくりの見本です」(高野宏一郎佐渡市長)
 「地域と(とも)に、との信念に敬服します」(前田秋晴JA佐渡代表理事専務)
 「信仰による信念に基づく素晴らしい体験でした。改革に取り組んでいく勇気に、大変、感激しました」(稲辺嘉孝佐渡市認定農業者協議会会長)
正木 農漁村部の皆さんは日々、池田先生の「地域の灯台たれ」との指針にお応えしようと、地道に友情と信頼を広げておられます。「地域になくてはならない存在」として光っていることがよく分かります。
佐藤 日本の農漁業は依然として大きな課題を抱えています。新規就農者が増えているとはいえ、農漁業の現場で後継者不足は深刻です。そのなかで、農村青年委員会のメンバーも、農漁業を活性化させようと、地域のため懸命に汗を流しています。
原田 御聖訓に「()の国の仏法は貴辺(きへん)にまかせたてまつり(そうろう)ぞ」(御書1497n)とある。愛する地域の繁栄(はんえい)のため、社会の幸福のために行動するのが、仏法者の生き方です。
 けなげに友好を広げる農漁村部の同志の振る舞いに学び、私たち一人一人も自らの使命の舞台で、自分にしかできない友情拡大の歴史を築いていきたい。

祈りから始まる

佐藤 いま青年部も各地域で勇気の波動を起こしています。
清水 信越も、池田先生が薫陶(くんとう)を重ねてくださった青年部が元気です。
 長野・上田市のある男子部部長は、幹部率先で弘教に挑んできました。毎日、部員の激励に徹してきた結果、活動者が約4倍に増加。メンバーが喜々として対話に走っています。その一つの地区では毎月の座談会に5人以上の男子部員が集い、研究発表などを担当。清新な息吹を送ってくれています。
正木 青年が先頭で、勝利の突破口を開く「青年学会」の象徴ですね。
清水 新潟市中央区でも青年部が意気盛んです。ある部は、男子部部長が美容師のため土日の休みがないなかでも激励を続け、本部幹部会に7割近い部員が集うまでになりました。
 別の部では男子部の活動者全員が毎月、聖教新聞の拡大に挑戦。「生涯、購読するよ」と語る友人が相次ぎ、壮年・婦人部も大歓喜しています。
清水(婦) そうなんです。でも婦人部も負けてはいません!
 婦人部「実践の五指針」の一つ「祈りからすべては始まる」を合言葉に、題目根本で進んでいます。雪深いなか、新しい力、ヤング・ミセスの皆さんも一丸となって、大変な地域へと走っています。

「尊敬」と「誠実」

熊沢 先日の聖教新聞に掲載された鼎談(ていだん)(たましい)の人間讃歌(さんか)――ジャズと人生と仏法を語る」で池田先生は、こう語っておられました。
 「仏法は、遠くにあるのではない。日々の私たち自身の行動にこそある。人間それ自体が偉大であり、尊貴(そんき)なのです。ゆえに飾ったり、繕ったりする必要はない。ありのままの人間として、自他(じた)(とも)の生命を最大に光り輝かせていくために、仏法はあります」
原田 対話の真髄が、ここにある。形式張ったり、あらたまったりする必要はない。自分の言葉で率直に自分の思いをありのままに語ればいい。「はたらかさず・つくろわず・もとの(まま)」(同759n)だ。
清水(婦) 先生は同じく鼎談で、このようにも話してくださっています。
 「相手を尊敬し、誠実に対話していくことが、その一歩です。そこから触発が生まれ、信頼が深まり、躍進の力が広がる。これは、人間力や対話力の衰退が憂慮される現代にあって、ますます重要な実践でしょう」と。
正木 大切なのは、「尊敬」と「誠実」、そして「確信」ですね。
佐藤 「対話の名手」と呼ばれる人は、「聴く名人」であることが多い。広い心で話を聴いてくれる人には、自然と信頼が集まります。
原田 つまるところ、相手のことを第一に考えているかどうかだ。自分の話したいことを話すだけでは、「対話」にならない。
 友人のことを第一に考え、心を尽くして語る言葉は、相手の心の奥に入っていくものだ。
正木 相手の近況、立場、考えに共感していくことも大事です。語る相手が友人であろうと、学会の同志であろうと、変わりません。語らいのなかに、相手とともに成長していこう、幸福になっていこうと願う「励ましの心」があるかどうかです。
原田 婦人部の皆さんのように、日々の題目で満々たる生命力をみなぎらせ、明るい声で対話の花を勇気凛々と咲かせていきたい。
熊沢 「(こえ)仏事(ぶつじ)()す」(同708n)ですね。
清水 いよいよ勝利の春が近づいてきます。われわれ信越から拡大の春風を巻き起こし、新たな広宣流布の夜明けを開きます!

(2011. 2.21. 聖教新聞)

 

 

<13> 家庭の語らいで信心を継承
出席者:原田会長、正木理事長、野村北海道長、杉本婦人部長、棚野男子部長、林北海道女子部長

棚野 いま「未来部希望月間」の真っ最中です。受験奮闘中のメンバーもいます。
正木 人生の大きな節目に立つ未来部員がいる。健康・大成長の祈りとともに、池田先生の心をわが心として、一言でも温かい声をかけ、励ましていきたい。
原田 21世紀使命会、未来部育成部長など担当者の皆さんに、御礼申し上げます。
野村 北海道でも、世界広布を担う人材を育むことに全力で取り組んできました。
 たとえば例年、「三代城(さんだいじょう)親子研修」を行っています。未来部員と親が参加し、戸田先生の故郷・厚田(あつた)などで開く行事です。自然に触れながら創価三代の会長の生涯や北海道広布の歴史を学びます。
 参加者に大好評で、研修を機に、信心の大確信、師匠との原点を伝える親子の語らいが広がっています。
杉本 素晴らしいですね。
 信心の継承は、家庭での語らいが大切です。一緒に勤行・唱題し、聖教新聞や先生の著作を読み、中継行事や座談会などに参加していきたいですね。
 昨年末、札幌本陣総県の少年少女部合唱祭では、学会員ではない友人が司会を務め、合唱団員が学校の先生や同級生を誘って参加するなど、大変なにぎわいでした。
野村 未来部員の純粋な向上心に、壮年部・婦人部も学ぶことが多くあります。
正木 大切なことは、後継の未来部員や青年部員とともに信仰に励むことです。

団結で壁を破れ!

棚野 北海道でも青年部が広布の全責任を担う決意で先駆(せんく)しています。
 はい! いま「新生・三代城青年部月間」を、大前進しています。
 苫小牧市のある女子部部長は、地道に部員へ激励を重ね、活動者が増えています。ある部員は誠実な働きぶりで職場の信頼を集め、学会に偏見を持っていた会社の重役の方が理解者になりました。長い間、活動に出られなかったメンバーも、部長の励ましに発起し、願い通りの転職先を勝ち取るなど、皆が歓喜の心で広布に走っています。
原田 「北海道は、未来の新天地だ。多くの友をつくろう」――この戸田先生のお心通りに道を開かれたのが、池田先生です。三代に続く青年の活躍がうれしいですね。
野村 札幌市北区の男子部では、一人一人が友人の幸福を祈り、「真の理解者」づくりを具体的に進めてきました。厳寒の2月闘争で大きく対話が広がり、入会を決意する友も相次ぎ、御本尊授与が決まっています。ある分区の会合には友人が10人も参加するなど、模範の友情拡大をなし遂げています。
 札幌市中央区のある部は、活動に積極的に参加するメンバーが3倍となりました。この女子部長は約8年前、「私も人を励ませる生き方をしたい!」と入会したメンバーです。昨年は題目根本に病気を克服。以前、勤めていた系列の会社社長から「ぜひ、うちで働いてほしい」と声がかかり、晴れて再就職も決まりました!
原田 この不況のなか、実証を示す姿が本当に尊い。皆が信心の喜びをみなぎらせ、対話に邁進(まいしん)していきたい。
野村 「北海道は一つ」との団結で壁を破り、勝利の結果を打ち立てます。

相次ぐ「公約違反」

杉本 長引く不況の大きな原因は、有効な政策を打てない政治にあります。
棚野 現政権の無為無策(むいむさく)ぶりは(はなは)だしい。マニフェスト違反も相次いでいる。
野村 年金改革も、完全に行き詰まった。首相自身、公約である年金制度の一元化は「大変難しい」と言い出した。
正木 子ども手当や高速道路無料化も、具体的な財源が確保できず、まったくマニフェスト通りにできていない。
 来年度予算案は2年連続で新規国債発行額が税収を上回る異常事態。このままでは来年度末、国の借金は約1000兆円になるという。
 「甘い見通しのまま大風呂敷を広げたツケが、政権に重くのしかかっている」(読売新聞2月4日付)と書かれていました。
原田 自分たちが「国民との約束」と言ったマニフェストを守らないのだから、国民の不信は頂点に達している。
野村 「政治とカネ」の問題も、まったく進展していません。北海道にも、関係者が公職選挙法違反、政治資金規正法違反で有罪となり、辞職した民主党議員がいた。
原田 マニフェストで政治資金規正法の改正などを訴えたが、政権をとってみれば先送りの連続。企業・団体献金の自粛を解禁するなど、むしろ公約に逆行している。
棚野 強制起訴された元代表の国会での説明でも、首相はリーダーシップを発揮できていない。党の混乱ぶりは「国民の生活より内紛が第一の民主党」(日本経済新聞同18日付)とまで言われた。
杉本 一方、公明党は「政治とカネ」の問題に最も真剣に取り組んできました。
正木 その通りです。与党時代、政治資金規正法を改正し、政治家個人の資金管理団体などへの企業・団体献金を禁止させた。1円以上すべての政治資金支出で領収書を公開するようにもした。
野村 政治家らが口利きの見返りに報酬を得ることを禁じた「あっせん利得処罰法」も成立させた。
棚野 公務員らが業者間の談合に関与する不正行為を禁じた「官製談合防止法」も制定した。
杉本 最も「クリーンな政治」に取り組んできたのは、何といっても公明党です。
原田 国民が求めているのは、中身のないパフォーマンスでも聞こえのいいカラ約束≠ナもない。国民のために働く、実現力のある政治だ。
正木 公明党にはこれからも、国会、地方議会で、庶民の期待に応える具体的な実績を積み重ねてもらいたい。

(2011. 2.24. 聖教新聞)

 

 

<14> 女性こそ「平和創造の主役」
出席者:原田会長、正木理事長、新名九州長、登坂九州婦人部長、佐藤青年部長、熊沢女子部長

正木 月刊誌「パンプキン」3月号で、池田先生の新連載エッセー「ハッピーロード――希望の光 歓びの(うた)」が始まりました。
登坂 第1回のテーマは「女性と友情――人間関係を豊かにする智慧(ちえ)」。先生ご自信の体験やエピソードを通し、逆境に負けるな≠ニの励ましを送ってくださっています。
熊沢 「心のコート≠ェ脱げて軽やかになり、希望がわきました」など感動の声が寄せられています。
登坂 九州各界で活躍する女性有識者の皆さんにも反響を呼んでいます。
 「生きていく上での示唆(しさ)に富む内容で感銘を受けました。とくに『冬は必ず春となる』との言葉は、無意識にも常に自分の心の中にあったように思います」(教育者の城田知子氏)
 「一字一句うなずきながら読みました。『こんにちは』『ありがとう』と声を出し、新しい出会いの季節にします。これからの生き方を見つめることができました」(阿蘇白水郷美術館の松藤陽子館長)
 「女性が元気に社会を引っぱったほうが、この不景気の時代に皆さんの人生を豊かにできると思います。池田名誉会長の有意義な活動の中にも、奥様の笑顔の力があると感じます」(管理栄養士の戸次元子氏)
原田 先生の「女性こそ『平和創造の主役』」との期待通りに、婦人部・女子部の皆さんは地域で友好を大きく広げておられる。
新名 「九州家族――春らんまん● 動こう! 語ろう! 完勝月間」として皆が師匠のもと団結し、対話の花を咲かせています。とくに婦人部の皆さんの前進は素晴らしいです。 <●=桜のマーク>

婦女一体≠ナ前進

登坂 福岡市中央区のある婦人部副本部長は多宝会(たほうかい)の方です。高齢者の一人暮らしが多い地域で民生委員や食生活改善推進員などを務め、高齢者と子育て世代が対象の食育サロンを開き、大好評。「あなたの笑顔に安心する」と厚い信頼が寄せられています。
熊沢 九州女子部のメンバーも婦人部の皆さんの姿に学びながら、朗らかに対話に励んでいます。
新名 九州全体で青年部の育成に全力を注いでいます。福岡市東区のある支部では毎月、各部合同で「青年会議」を開催し、人材の激励・育成について具体的に語り合っています。
登坂 婦女一体≠ナ同志の激励に歩き、活動者が増加。「婦人部の方から、励ましの心と勇気の大切さを学びました」と女子部員が語っています。
原田 日蓮大聖人は「女人(にょにん)御身(おんみ)として法華経(ほけきょう)(おん)(いのち)をつがせ(たま)うは釈迦(しゃか)多宝(たほう)十方(じっぽう)諸仏(しょぶつ)(おん)父母(ふぼ)の御命をつがせ給うなり()功徳(くどく)をもてる人・一閻浮提(いちえんぶだい)()るべしや」(御書1250n)と仰せです。
 池田先生は先日の本部幹部会へのメッセージでもこの御文を引き、広布一筋(ひとすじ)の女性をたたえられた。婦人部・女子部の皆さんの力があって、地域広布は着実に進む。男性は偉ぶらず、心から女性を尊敬しなければならない。
正木 その通りです。そして壮年部・男子部も、創価の女性パワーに負けることなく、満々たる生命力で進んでいこう!

国民本位の政治を

新名 九州は昨年来、口蹄疫(こうていえき)、鳥インフルエンザ、新燃岳(しんもえだけ)の噴火など、伝染病や自然災害が続いています。公明党の議員はいち早く対策本部を設置し、対応してくれています。
登坂 新燃岳も与党幹事長より早く、公明党幹事長と国会議員団が視察に訪れました。火山灰の除去作業を手伝い、「住民と一緒に灰まみれになって動いた国会議員は公明党だけ」と言われています。
佐藤 党青年局も、宮崎県都城市でボランティア作業を行った。「他党は口先ばかりで全然動かない。公明党の青年は本当に素晴らしい」と、地域住民の方が言っていた。
原田 それで思い出すのは、昨年の口蹄疫における政府の不甲斐なさだ。認識が甘くて初動が遅れ、被害が深刻になった。
熊沢 陣頭指揮を執るべき農水相は発生を知りながら外遊。時の首相も隣の熊本まで行きながら、宮崎には向かいませんでした。
佐藤 現場を知らず、地方に冷たい現政権を象徴する話だ。あの時も公明党は早急に現地調査を行い、特措法(とくそほう)の成立を主導した。
新名 そうです。困っている庶民と向き合ってこそ公明党です。
 北九州の地方議員の一人は4年前、多発性骨髄腫という難病の婦人と出会った。専門医が広島にいるため新幹線で通院し、薬も保険適用外で全額自己負担。働けないために生活保護を受けるなか年間100万円以上の費用がかかり、大変な苦労をされていた。
登坂 「貧乏人は命をつなぐ薬すら飲む権利がないのでしょうか」との声に、地方議員が国会議員に相談。その国会議員が厚労相に粘り強く訴えました。
 結果、保険適用外の未承認薬による治療にかかる費用も、一定の条件下で生活保護の給付対象とすることを厚労省が決定。多額の交通費も全額補助となり、その後、薬が承認されて保険適用も始まりました。
熊沢 「命を守る」公明党ならではの迅速な行動ですね。
原田 こうした実績は各地にある。公明党の強みは、全国3000人の議員ネットワークで地域に根を張っていることだ。だから現場の声から国を動かすことができるのだ。
新名 九州で神経難病の研究に当たった聖マリアンナ医科大学准教授の山野嘉久氏は、たたえています。
 「公明党議員の『何か自分にできることはないか』と考えて実際に行動に移す実行力、そして地方議員から国会議員までの連携の素晴らしさ、こうした特徴は本当にこの党のよさである」(「第三文明」3月号)
正木 優先すべきは、政局でも権益でもない。政治とは国民本位であるべきだ。公明党はこれからもさらに、どの党よりも国民のそばで、庶民の声が届く政治を貫いてほしい。

(2011. 2.28. 聖教新聞)

 

 

<15> 創価の黄金柱が決然と立つ時!
出席者:原田会長、正木理事長、西山関西長、杉本婦人部長、古屋関西男子部長、熊沢女子部長

古屋 「2月闘争」から「師弟の月」3月へ――拡大の息吹あふれる本部幹部会・全国青年部幹部会から決意新たに前進です。
原田 池田先生が幹部会にメッセージを寄せ、こう呼び掛けてくださった。
 「さあ、無敵なる『師弟不二(ふに)』の信心、そして『異体同心(いたいどうしん)』の団結で、あの地にも、この地にも、勝利、勝利の創価桜を爛漫と咲かせゆこう!」
 いよいよ勝利の春へ、一段と希望に燃えて、弾む心で動く時だ。師匠のもと皆で祈りを合わせ、信心根本で進んでいきたい。
西山 今年は「大阪の戦い」から55周年。同じメッセージで先生は、当時、関西の同志と(はい)した御金言(ごきんげん)を紹介されました。
 「よき師と・よき檀那(だんな)と・よき法と()(みつ)寄り合いて(いのり)成就(じょうじゅ)し国土の大難(だいなん)をも(はら)ふべき者なり」(御書550n)
 関西は、どこまでも師弟直結の信心で、創価完勝のため戦い抜いていきたい。
正木 今回は全国壮年部幹部会の意義も込めて開かれた。芸術部でもある副支部長の体験は、浮き沈みの激しい世界で輝く信心の実証を示されている、素晴らしい内容だった。
杉本 中部の女子部リーダーの発表も、一家の太陽のごとく明るく朗らかに、そして力強く苦難を乗り越えてきた姿が、本当に胸を打ちました。
熊沢 体験を聞くと皆が元気になりますね!
原田 そうです。信心で苦境を乗り越えた体験は、何よりの励みになる。自分も頑張ろうと決意できる。体験に勝るものはない。
西山 大切なのは、幹部率先です。
 リーダーが先頭に立って戦い、「こうやって友好を広げた」と自らの実践を同志に示してこそ、皆が賛同し、立ち上がります。
杉本 会合でも懇談でも、リーダーは自身の体験・実践を通して皆さんを励ましていきたいですね。

師の大恩に応える

古屋 3月5日は壮年部結成記念日ですね。
熊沢 45周年を迎え、全国各地で意気軒高(いきけんこう)に壮年大会が開催されていると伺いました。女子部の皆も、お父さんたちの奮闘を喜んでいます(笑い)。
原田 壮年部を結成してくださったのは、池田先生です。その様子は小説『新・人間革命』の第10巻「桂冠(けいかん)」の章に描かれている。
正木 先生は、日蓮大聖人のもと法難のなかでも信心に励んだ四条金吾(しじょうきんご)富木常忍(ときじょうにん)らの姿を通し、次のように綴っておられる。
 「この壮年たちが、今こそ立ち上がろうと、勇猛果敢(ゆうもうかかん)に戦い、同志を励ましていったからこそ、大法難のなかでも確信の柱を得て、多くの人びとが、信仰を貫き通せたにちがいない。壮年がいれば、皆が安心する。壮年が立てば、皆が勇気を燃え上がらせる。壮年の存在は重い。その力はあまりにも大きい」と。
西山 先生とともに戦い、勝利の結果を示すのが壮年の使命と責任です。
 3月3日は「大阪婦人部の日」ですが、全関西婦人部の皆さんの偉大な前進には頭が下がります。私たちもヤング壮年部を先頭に、太陽会、錦宝(きんぽう)会(多宝(たほう)会)の大先輩も一丸(いちがん)となって、師匠の大恩にお応えしようと壁を破る拡大に挑戦しています。
杉本 壮年部が元気なら、婦人部・女子部もますます明るくなります。
熊沢 そうですね。皆さんが「一家和楽の信心」を真剣に祈っておられます。
西山 京都市中京区のある地区部長は数年前、懸命に活動する奥さんに背中を押され、立ち上がった一人です。以来、祈りに祈っては壮年の激励に歩き、活動者が増え、人材が多く育っています。座談会も壮年部でにぎわっています。
 地域では体育振興会、社会福祉協議会、PTAでも活動し、地元の名士の方からも信頼が厚く、大きく友好を広げています。
正木 神戸市兵庫区のある本部では毎月、ブロック長研修会で座談会拝読御書などを研さんし、決意し合っている。若いブロック長が、これまでの先入観にとらわれず部員の励ましに徹した結果、半世紀ぶり≠ナ会合に出た方もいた。
 別の本部では錦宝会の方々が元気で、自治会長を15年や20年も務めて地域に根を張っている。ある方は先月の座談会に友人4人と参加するなど模範の取り組みをされている。
古屋 関西男子部も壮年部の方と男の団結≠ナ、意気盛んに対話に走っています。
 大阪府大東市では、壮男合同で勤行会を開き、一緒に部員激励に回っています。不況のなか仕事や家庭の問題で悩む男子部を、壮年部の方が自身の体験を通して励ましてくださり、その確信に勇気づけられて再就職を決めたメンバーもいます。先日の集いでは、これまでの2倍の男子部員が集まり、過去最高の結集をなし遂げました。
西山 男子部の真剣な姿に触発され、若き情熱を奮い起こして頑張る壮年もいます。さまざまな理由で活動できなかった壮年部員が青年部時代を思い出し、約30年ぶりに立ち上がったという話もあります。

決意・確信・行動

正木 素晴らしい。信心の(たましい)が、親から子、先輩から後輩へ受け継がれてこそ広宣流布の「流れ」となる。広布発展の上げ潮にあって、いま大切なのは、壮年部の決意と確信、拡大の行動である。
原田 先生は随筆で「私と最も長く、今世(こんぜ)の人生を(とも)にしてきた、わが戦友の壮年部よ!」と呼び掛けてくださっている。この師の思いに総立ちになる時だ。
西山 法論に臨む男性門下の弥三郎(やさぶろう)に対して、日蓮大聖人は、関西の要衝の地に触れながら、「()れこそ宇治川(うじがわ)(わた)せし所よ・(これ)こそ勢多(せた)を渡せし所よ・()(あぐ)るか名をくだすかなり」(同1451n)と仰せになりました。
 関西壮年部、そして全関西の同志は今再び、常勝の大金字塔を打ち立てます。
古屋 関西男子部・学生部が、師匠に教えていただいた「法華経(ほけきょう)兵法(へいほう)」をもって、敢然(かんぜん)と勝利の突破口を開きます!

(2011. 3. 3. 聖教新聞)

 

 

<16> 国民に尽くすのが真の政治家
出席者:原田会長、正木理事長、西山関西長、杉本婦人部長、古屋関西男子部長、熊沢女子部長

古屋 春の統一地方選挙まであと1カ月あまりとなりました。
熊沢 各地に地域政党が現れたことで、従来の地方選より関心が高まっているようです。
正木 公明党には地方から国会まで3000人を超える議員がいる。うち98.7%が地方議員だ。
 北海道から沖縄まで全国の隅々で日夜、地域住民の声を聴いている公明党こそ元祖・地域政党≠ニいえるのではないか。
西山 実際、生活現場に身近な地方議員の活躍に喝采(かっさい)が送られています。
古屋 関西にも「災害現場にこの人あり」と言われるほど、現場に急行する議員がいます。ある時、生活保護を受けていた方が火事に遭って焼け出されてしまいました。その議員は「困っている人を、ほっとかれへん」と、親身になってさまざまな行政サービスを紹介し、社会復帰を応援しました。
 消防関係者も「公明党の議員は、いつもすぐに現場に来る。他党とは、えらい違いや」と語っています。
西山 ある議員は、女性から街の防犯対策を望む声が多いことに着目。各地を訪問し、具体的に、暗い場所や怖いと感じる場所、被害に遭った場所などを聞いて回った。とくに町会が隣接する境界などに防犯灯が設置されていないことが多いことが分かった。公明党の各議員が情報を共有して対策にあたり、次々と防犯灯が設置され、犯罪件数が減っているそうです。
原田 ()して待つのでなく、自分から市民の声を聴いて回る姿勢が公明党らしい。「大衆とともに」の立党精神を体現する話です。
熊沢 かつて東京都職員だった作家の童門冬二(どうもんふゆじ)氏は、公明党の地方議員をこうたたえておられます。
 「懸命に日々を生きている庶民の気持ちをよく理解し、その代弁者として『生活者目線の政治』を貫いています」(「第三文明」4月号)と。
正木 有権者が実績や公約を見て、期待を託して一票を投じてくれたからこそ議員になれる。ゆえに国民のために働き、支持者に恩を返すのは当然です。
原田 日蓮大聖人は、権力者の平左衛門尉頼綱(へいのさえもんのじょうよりつな)に「貴殿(きでん)一天(いってん)屋梁(おくりょう)()万民(ばんみん)の手足為り」(御書171n)と綴られました。
 為政者(いせいしゃ)は民衆の手足となって働くべきであるとの訴えです。
古屋 国民のために尽くす。ウソはつかない。これが公明党の議員です。
杉本 今後も徹して庶民の期待に応えてほしいですね。だからこそこちらも自信をもって応援できます。

身を切る覚悟で

原田 いま地方議会の改革、地域主権の確立が大きなテーマとなってきた。
正木 2月に公明党が発表した統一地方選に向けた重点政策でも、第一にあげているのがこの問題です。
熊沢 議員定数・報酬の削減・適正化、議会の行政チェック機能や政策立案機能などを明確にする「議会基本条例」の制定を積極的に進めると訴えています。
杉本 また地方議会を原則、通年議会とし、「休日議会」「議会報告会」、インターネット中継などを通して、議会の「見える化」を図ろうとしています。
原田 実際にこれまで各地で議会改革、地方のムダ削減に真剣に取り組んできたのが公明党だ。
古屋 大阪でもこれまで議員報酬を府議会で15%、大阪市議会で10%を削減。天下り先の外郭団体を半減させました。さらに日当にあたる費用弁償も全国の都道府県・政令市議会で初めて廃止し、年間約7300万円を削減しています。
西山 そして先日、公明党も主張していた4月からの議員報酬3割削減が府議会で決まった。公明党はさらに政務調査費の5割カットを目指している。ここまで踏み込んだ案は、他の党・団体も出していない。
 他の関西各府県でも、公明党議員が議会改革に汗を流している。
熊沢 まだまだ不況は厳しいです。
 だからこそ政治家が自ら身を切る覚悟で改革をやるかどうか、国民は注視しています。

「無為無策政権」

正木 さて国政は、ますます混迷している。来年度予算案の衆院採決でも、民主党はゴタゴタ続き。どこを向いて政治をやっているのか分からない。
熊沢 各紙は「内紛を続けていては国政への責任は果たせない」(日本経済新聞3月2日付)、「『熟議(じゅくぎ)』とほど遠かった序盤国会を象徴するようなお粗末な予算の通過劇」(毎日新聞同日付)と書いています。
古屋 肝心の予算の中身は2年連続で異常な借金漬け。予算の組み替えとムダ削減により、2011年度までに12.6兆円を確保する予定が、結局は3.6兆円とケタ違い。あれだけ華々しくやった事業仕分けも、見かけだけだった。
杉本 子ども手当、高速道路無料化、年金一元化などの目玉政策が、まったくマニフェスト通りになっていません。
熊沢 経済評論家の上念司(じょうねんつかさ)氏は「国民は怒っています。民主党政権は事業仕分けなどといっても、やりっぱなし、税金は使いっぱなし、マニフェストは言いっぱなしの、無為無策(むいむさく)政権です」(「第三文明」同)と語っています。
西山 最近の世論調査でも内閣支持率が17.8%にまで下がり、一昨年の政権交代後の最低を記録。不支持率は63.7%で支持の3.5倍以上もある。
杉本 一方、政党支持率は、民主党も自民党も下がり続けています。かわりに支持政党なしが65.4%に膨れあがりました。2大政党の支持率を足して2倍にしても、支持政党なしに追いつかないほど、大政党への不信は極まっています(調査は時事通信)。
原田 どの政党が約束を守るのか。どの議員が国民のために働いてくれるのか――有権者は、じっくり見ている。
 政治への不信が蔓延(まんえん)する今こそ、いよいよ公明党の出番だ。派手ではなくとも、しっかりと実績を積み重ね、「政治家改革」の先頭に立ってほしい。

(2011. 3. 7. 聖教新聞)

 

 

<17> 「実践の教学」で日々を勝て
出席者:原田会長、正木理事長、松下四国長、杉本婦人部長、榎本四国男子部長、熊沢女子部長

正木 3月11日は「小樽問答記念日」です。1955年(昭和30年)、北海道・小樽で日蓮宗(身延派)と法論が行われ、学会が大勝利した。
熊沢 当日は青年部の室長だった池田先生が司会を務め、事前準備も先生が実質的な責任者として進められました。
杉本 当時、身延派といえば、日蓮系では最大の宗派です。それを学会が論破したことに大変な意義があります。
原田 その通りです。そもそもこれは日蓮正宗と身延が法論するはずだった。この日、宗門一行が小樽に来る予定だったのだ。
松下 だが宗門の坊主は自分たちが矢面(やおもて)に立つべきところを、臆病にも逃げた。「やむを得ない都合」などと言って、小樽訪問を前倒し。予定が変わった≠ニ言って法論を学会に押しつけてきたんだ。どれだけ姑息(こそく)か。
榎本 その坊主たちが法論当日、何をしていたか。札幌の寺で鍋を囲んで宴会をしていた。面倒なことは在家にやらせて、自分たちは遊ぶ。とんでもない!
正木 宗門には大聖人の正義を宣揚(せんよう)する教学∞広布の全責任を担い立つ信心≠フカケラもないということだ。
 これが、今や輝かしい発展を続ける学会と、信者が2%にまで大激減した宗門の差となって表れている。
松下 教学への真剣な取り組みが、興隆する学会と腐敗していく宗門とを分けたといっても過言(かごん)ではありません。
杉本 仏法の因果(いんが)は厳しいです。教学がなければ、日蓮仏法の魂はどんどん失われていってしまいます。

仏意仏勅の王道

原田 学会は池田先生の指導のもと、御書根本で前進してきたから、今も仏意仏勅(ぶついぶっちょく)の王道を歩める。本当にありがたい師匠です。
熊沢 日興上人は「(とう)門流(もんりゅう)(おい)ては御書を心肝(しんかん)()め」(御書1618n)と遺誡(ゆいかい)されています。
杉本 学会の教学は「実践の教学」です。御書を(はい)し、大確信を得て、生活に生かすことが大切です。
榎本 日蓮大聖人は「行学(ぎょうがく)二道(にどう)をはげみ(そうろう)べし、行学たへなば仏法はあるべからず」(同1361n)と(おお)せです。
原田 「大白蓮華」に連載されている池田先生の講義などを学び、忙しい毎日で一節(いっせつ)でも御書を拝しながら進んでいきたい。
正木 「冬は(かなら)ず春となる」(同1253n)や「心こそ大切なれ」(同1192n)など、多くの学会員が御書の御文を人生の指針として苦境を乗り越え、勝利の花を咲かせてきた。いざというとき原点に立ち返る御聖訓(ごせいくん)がある人は、本当に強い。
松下 四国教学部には、「一、信心の骨格をつくる教学運動」「一、師弟直結の教学運動」「一、正義の師子吼(ししく)! 断固勝利の教学運動」とのモットーがあります。力強く教学研さんを行うために、座談会御書講義や部別御書講義の充実を図っています。
杉本 四国では婦人部の皆さんを中心に、御書講義の終了後、参加できなかった方のもとを回りながら御書を学び合っています。また毎月の座談会では、拝読(はいどく)御書に加えて他の御聖訓も研さんし、信心根本に生きる喜び、妙法流布に徹し抜く決意を深めています。
熊沢 四国女子部も、「御書池田大学校」と教学研さんグループ「御書光彩(こうさい)会」で、仏法哲学を学んでいます。
 また、香川のある地域では、教学根本に日々を勝利しようと、毎日、池田先生の御書をリーダーが研さんして、誓いを新たにしながら、友人との友好対話に走っています。
正木 昨年の任用試験で初めて本格的に教学を学び、確信を深めたメンバーが、新しい(ちから)となって拡大に先駆していますね。
榎本 そうです。愛媛牧口宇和島県男子部のあるニュー・リーダーは、先に入会していた牙城会(がじょうかい)大学校生の次兄の紹介で学会に入りました。
 任用試験で、生命尊厳を説く日蓮仏法の深遠(しんえん)さや学会の哲学に感動。とくに三代会長の闘争に胸を打たれました。
松下 彼は「信心(そく)生活」を心掛け、題目をあげて学会活動に取り組むと、自身の生活や仕事が充実していくことを実感。今年2月には希望通りの職場に転職しました。
 そして「両親を幸せにしたい」と祈り、対話を続け、ご両親も晴れて入会されました。
榎本 さらに、最初に入会した次兄は上の兄にも弘教(ぐきょう)を達成し、一家全員が入会。皆さんで和楽(わらく)の信心に励んでいます。
杉本 青年が一人立ち、皆を幸福の道へと導いていく。本当に素晴らしいことですね。
 日蓮大聖人も青年門下の南条時光(なんじょうときみつ)に「如何(いかん)()の経の(ちから)にて我が母の仏にならざるべき、されば法華経を(たも)つ人は父と母との(おん)(ほう)ずるなり」(同1528n)と仰せです。

師弟共戦の歴史を

正木 1956年(昭和31年)の「大阪の戦い」も、その原動力は池田先生による早朝講義だった。御書を拝し、信心への大確信と、壁を破る行動があったからこそ、「まさか≠ェ実現」の大勝利を飾ることができたのです。
原田 ゆえにリーダーは池田先生を(はん)とし、会合でも激励でも御書を引用しながら、皆に信心の大確信を与えていきたい。
松下 池田先生の会長就任後、初の四国指導は60年(同35年)12月の徳島支部結成大会でした。
 先生は何度も御聖訓を引きながら、リーダーが同志を敬い、尽くしていくこと、題目を唱え切っていくことの大切さを訴えられました。
榎本 また、障魔(しょうま)が吹き荒れる78年(同53年)12月には高知を訪問。任用試験会場を訪れ、行学二道に励む最前線の同志をたたえてくださいました。
松下 「正義の四国」は、信心の利剣と大確信の声で未曽有(みぞう)の友好拡大をなし遂げ、師匠の期待に応える共戦(きょうせん)の歴史を築いていきます。

(2011. 3.10. 聖教新聞)

 

 

<18> 学会は救援活動に全力
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、佐藤青年部長、棚野男子部長、熊沢女子部長

原田 このたびの東日本大震災において、犠牲になられた方々のご冥福を衷心(ちゅうしん)よりお祈り申し上げますとともに、東北、関東、北海道、信越など各地の被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
 そして、被災地の一日も早い復興を日々、真剣に祈念しております。
杉本 地震直後から池田先生は何度も、被災地の方々へ心こもる励ましの伝言・メッセージを贈られています。
 「大切な大切な皆様方に、仏天(ぶってん)加護(かご)厳然(げんぜん)と現れるよう、妻と強盛(ごうじょう)に題目を送り続けております」
 「今こそ不屈の信力(しんりき)行力(ぎょうりき)を奮い起こし、偉大なる仏力(ぶつりき)法力(ほうりき)を湧き(いだ)しながら、この苦境を、断じて乗り越えていこうではありませんか」と。
熊沢 また御聖訓を引きながら、このように語られました。
 「いかに深い悲しみや苦しみにあっても、絶対に負けない。妙法を唱え、妙法とともに生き抜く、わが生命それ自体が、金剛(こんごう)にして不壊(ふえ)(ほとけ)だからであります」
佐藤 師匠の激励と真心を大きな力にして、被災地の皆さんは懸命に友の安否確認と励まし、復興の取り組みに走っておられます。
原田 学会本部では地震発生直後、ただちに学会本部と各方面・県に災害対策本部を設置し、被災状況の掌握と激励に全力を尽くしています。
正木 被災地と緊密に連携を取ったうえで、被害を受けていない地域に要請し、数多くの救援物資を現地に提供してきました。
熊沢 物資を載せたトラックが、いち早く、全国各地から被災地に入っていきました。

青年が懸命に奮闘

棚野 被災地の各会館も一時避難所として地域に開放され、会員ではない方も数多く避難されました。
佐藤 また東北文化会館の駐車場は、要請があって消防隊の待機場所として活用され、テントを張って野営が行われました。学会の会館は地域の救援活動の拠点としても利用されているのです。
原田 先週、私も青年部長とともに宮城県仙台市へ向かいました。
 現地のある婦人部の方は、電話などの連絡手段が断たれ、親族の安否すら分からない不安な状況にありながらも地域の同志の行方を捜して走っておられた。そして訪れた避難所で、不明だった同志と涙ながらに再会できたといいます。
佐藤 青年部は、昼夜を分かたぬ奮闘で、被災者支援に徹しています。自分の家が津波で流されたのもかかわらず、「困っている方々を放っておけません」と、黙々と救援活動の役員を務めているメンバーが数多くいます。
熊沢 女子部のメンバーも、「女子部 永遠の五指針」の一つ「(ほが)らかな幸福の太陽たれ」とのごとく、地域の友を励まし抜いています。
杉本 「友のために!」「もっと大変な人のところへ!」と行動する(こころざし)の、なんと尊いことでしょうか。
正木 青年部の真剣な姿が、どれだけ壮年部・婦人部の励みになっているか。地域の方が喜んでいるか。
 懸命に奮闘するその姿は、まさに「創価青年学会」の象徴です。
原田 一方、聖教新聞の配達が大変な地域もある。「師匠の心を届けたい」「聖教で皆に元気になってほしい」と、配ってくださっている方々に、ただただ頭が下がります。尊き同志の皆さまに、厚く厚く御礼を申し上げたい。
棚野 聖教新聞の17日付1面には、避難所となった仙台の若林平和会館で開かれた座談会の写真が出ていましたが、ある読者から感謝の声が寄せられました。写真に、地震以来、連絡が取れなかった親族が写っていたそうです。
杉本 「元気な姿を確認できただけで、心から安心しました!」と語っていました。
正木 聖教新聞を通し、被災地の皆さんが池田先生の激励と希望を受け取っておられる。同時に日本中、いな世界中で、被災地の同志の戦う姿から勇気をもらっているという声も多い。
熊沢 親族や知人の安否が分からず、眠れぬ夜を過ごしている方もいます。池田先生も「題目を送り抜いてまいります」と言われています。
原田 「師とは師匠(さず)くる所の妙法()とは弟子受くる所の妙法・()とは師弟(とも)に唱うる所の音声(おんじょう)なり」(御書748n)ですね。全学会員が師弟不二(ふに)の題目で応援していきたい。

悪質な詐欺に注意

正木 ここで災害対策本部として確認しておきたいことがあります。避難所となっている会館では、スタッフが不眠不休で、被災者支援にフル回転で動いています。
 ゆえに会館に電話などで個別の問い合わせや安否確認をされても、お応えできないのが実情です。どうかご理解のうえ、ご遠慮いただきたくお願いします。
佐藤 安否確認などは、行政や警察などの各種確認サービスを利用していただき、救援物資や義援金のお申し出についても行政や各団体を通して行っていただきたいと思います。
棚野 一方、義援金をかたって金銭をだまし取ったり、マンション管理会社やガス会社の社員と偽って耐震のための工事・修理代金を請求したりする、悪質な詐欺が起きています。
佐藤 実際、関西や中部では学会員と称し、「義援金を集めている」などと言って騙そうとした事例も起きている。幸い、未遂に終わったが、十分に注意していきたい。
杉本 私たちは信心しているからこそ聡明に知恵を働かせていきたいですね。
原田 池田先生のもと、創価の同志として宿縁(しゅくえん)を結んだわれわれは、皆で心を一つに祈りを合わせて、被災地の復興と皆さんの無事、安全を祈り抜いていきたい。「大悪をこれば大善きたる」(同1300n)との日蓮大聖人の御金言(ごきんげん)を確信し、希望を持って日々前進していこう!

(2011. 3.24. 聖教新聞)

 

 

<19> 「励ましの心」を地域へ!
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、佐藤青年部長、棚野男子部長、熊沢女子部長

佐藤 世界の識者から東日本大震災へのお見舞いが続々と寄せられています。
棚野 パラオ共和国のトリビオン大統領は、「友人である創価学会の皆さまをはじめ、日本の素晴らしい国民と国のため、復興作業の迅速な進展を念願しております」とおっしゃっていました。
杉本 中国の中華全国婦女連合会の皆さんも「皆さまの災難に立ち向かう勇ましい精神と国際社会の強力な支援のもと、被災者の皆さまが一日も早く震災の闇から抜け出し、強き信念で美しき家庭を再建されることを信じております」と述べておられます。
熊沢 アメリカの未来学者・ヘンダーソン博士は、「池田SGI(創価学会インタナショナル)会長の激励のもと創価学会のメンバーがいち早く地域の人々の救援に当たられている姿は、美しく素晴らしいものです。その大規模な献身と行動は、21世紀の日本社会の再建へ、人々の力を結集するかけがえのない原動力となるものと信じております」と語っておられます。
原田 聖教新聞には海外の方々からのエールがたくさん掲載されている。日本の同志の皆さんからも応援の声が寄せられている。
杉本 インドをはじめSGIメンバーが復興を祈念(きねん)する集いの写真も紹介されています。応援の題目が全世界を包んでいます!

私には学会がある

佐藤 学会は被災者支援に全力を注いでいます。先日、会長と訪問した仙台の東北文化会館と若林平和会館でも、地元の方が本当に感謝されていました。
原田 若林平和会館で避難されている方々に池田先生からのメッセージを伝えさせていただいたとき、地域の方も、何度もうなずきながら聞いてくださった。
 町会の方は「大変に素晴らしい励ましの言葉をいただき、ありがとうございます。これから学会の皆さんと一緒に復興に取り組んでいきます」とあいさつされていた。
正木 先生のメッセージは、地域の方にも希望を送っています。
原田 さらに地元の町会関係者の婦人が走り寄ってこられ、感極まった表情で「こんなに学会の皆さんの善意と励ましをうれしく思ったことはありません!」と述べておられた。
杉本 日頃、地元の同志の方が地道に近隣友好に努めてこられたからこそ、皆さんに安心して会館を利用していただけます。
熊沢 テレビ・新聞等を通して被災地の状況を知るほど、いま必要なのは地域での一対一の温かな声掛け、励ましだと思います。それこそ最も深く心に染みわたっていきます。
棚野 新聞も「最後に頼れるのは地域社会、人々のつながりなのだと、私たちは改めて思い知らされた」(朝日新聞22日付)と書いていました。
正木 リーダーの皆さんは、ガソリン不足で移動が大変ななか、各避難所を回って友を訪ね歩き、一人一人の状況を聞いて温かな激励を続けています。
棚野 聖教でも紹介されましたが、東北男子部のリーダーも甚大な被害に遭った宮城の牡鹿半島へ向かった。廃墟と化した街を進み、山を駆け登り、地元の男子部部長とやっと出会えた。部長は「まさか、ここまで来てくれるなんて!」と感激していました。
佐藤 岩手県陸前高田市も、壊滅的被害でライフラインが寸断。厳寒に耐えていた同志のもとに、岩手のリーダーが駆けつけました。「これほど学会のありがたさを感じたことはありません。唱題を重ねながら、必ず再起していきます」と述べていました。
原田 私が現地で同志からうかがった震災の惨状は想像を絶するものだった。それでも「津波で何もかもなくしましたが、私たちは負けません」と涙ながらに語っておられた。
 一人一人の手を握り、「共に立ち上がりましょう。題目を送り続けます」と励ますことが唯一できることだった。
佐藤 「絶対に勝ち越えます」と自らに言い聞かせるように決意する青年部もいました。
原田 どんな逆境にあろうと、私には学会がある。励まし続けてくれる師匠がいる。だから断じて負けるわけにはいかない――皆さんの心には崩れざる師弟の信心が燃えていました。
正木 世界広布の指揮を執ってこられた池田先生の闘争は、困難に立ち向かう同志一人一人への「励まし」の連続だった。無数の激励の積み重ねが、今日(こんにち)の大創価学会を築いてきました。その同志の(きずな)、地域の友情のスクラムが今、大きな財産となっている。

暗い夜道には注意

熊沢 一方、災害の動揺のなか、デマや誤った情報が流れることもあります。皆で声を掛け合い、注意し合っていきたいですね。
棚野 たとえば「コンビナート火災の影響で有害物質を含む雨が降る」などという情報が出回ったが、まったくのデマだった。
原田 一人一人が、何が正しい情報なのか根拠を確認し、賢明に見極めなければならない。チェーンメールを受け取っても転送せず、送ってきた人にも確認・注意していきたい。
杉本 首都圏などで計画停電が実施されており、電力供給を守るために家庭や企業、店などが節電に取り組んでいます。実際、夕方以降は街が従来より暗くなっています。
正木 犯罪が起きやすい状況だ。「よるは用心きびしく」(御書1164n)である。女性の皆さんは、人通りの少ない夜道を歩かないよう、夜の停電のときは、なるべく外出を控えるようにしていただきたい。
熊沢 夜間外出の場合は、二人以上で行動する、少しでも明るく見通しのいい道路を通るなど、気をつけていきたいですね。
棚野 交差点でも慎重に安全を確認し、ひったくりにも警戒していきたい。また空き巣はもちろん、在宅中でも戸締まりをしっかりして、不意の訪問者にも注意していきたい。
原田 ともあれ「(わざわい)(きた)るとも(へん)じて(さいわい)()らん」(同979n)です。どんなに厳しい試練でも信心があれば乗り越えていける。これが「変毒為薬(へんどくいやく)の妙法」です。私たちは被災地の同志を全力で励まし、応援してまいりたい。

(2011. 3.28. 聖教新聞)

 

 

<20> 信心根本に進む心こそ尊極
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、佐藤青年部長、棚野男子部長、熊沢女子部長

棚野 東日本大震災から3週間。被災地では救援活動と復興の取り組みが懸命に進められています。
杉本 同志の方も力強く立ち上がっています。聖教新聞で紹介される奮闘の姿が本当に胸を打ちます。
佐藤 自らが被災しても、「大変なのは自分だけじゃない」と歯を食いしばり、友のため、地域のために師子奮迅(ししふんじん)の力で行動しておられる。
正木 あまりにも尊き振る舞いを、日蓮大聖人がどれほど讃嘆(さんたん)しておられるでしょうか。
 そして池田先生は伝言やメッセージ、聖教新聞での連載などで被災地の方々を励まし続けてくださっています。
原田 聖教では「御書とともに 名誉会長が指針を贈る」の連載が始まりました。先生が御書の一節(いっせつ)(はい)しながら、同志への指針を綴られている。
棚野 先日は「()御本尊(ごほんぞん)(まった)余所(よそ)(もとむ)る事なかれ・(ただ)()()衆生の法華経(ほけきょう)(たも)ちて南無妙法蓮華経と(とな)うる胸中(きょうちゅう)肉団(にくだん)におはしますなり」(御書1244n)との御文を引かれました。
杉本 「御本尊は、わが胸中に厳然(げんぜん)とある。尊極(そんごく)なる(ほとけ)の生命は、広宣流布に生きゆく、わが心にこそ輝くのである。ゆえに、何があっても、強き信心があれば大丈夫だ。何も心配はない。大切なのは仏法を(たも)ち、(ぎょう)じゆく人間である」と述べておられました。
熊沢 この「日女(にちにょ)御前(ごぜん)御返事(ごへんじ)」は別名「御本尊相貌(そうみょう)(しょう)」と呼ばれます。信心強盛(ごうじょう)な女性門下の日女御前に、大聖人が御本尊の相貌をくわしく述べられながら、信仰の根本について深い意義を記されました。
棚野 同じ御書で「此の御本尊も只信心の二字にをさまれり」「信心の厚薄(こうはく)によるべきなり仏法の根本は信を(もっ)(みなもと)とす」(同n)とも仰せです。妙法への大確信と実践こそが日蓮仏法の根幹であることを明確にされています。
正木 今回の震災で御本尊をなくされ、心を痛めている被災者の方もおられると伺いました。仏法の本義(ほんぎ)の上からいえば、心配はありません。大聖人の仏法を護持(ごじ)し、まっすぐな求道心(きゅうどうしん)自行化他(じぎょうけた)の実践をするなかに、成仏の直道(じきどう)がある。「心こそ大切なれ」(同1192n)です。どうか、安心して、信心に励んでいただきたい。
原田 池田先生も「何よりも大切なのは命です。人間です」と繰り返し教えてくださっている。信心根本に進む心こそ最も尊い。わが胸中の御本尊を抱きしめ、題目の師子吼(ししく)で生命力を湧き(いだ)し、苦難を乗り越えていきたい。

「命を守る」視点

正木 さて4月1日、統一地方選挙のうち、道府県議会と政令指定都市の市議会の選挙が告示される。
 公明党の議員、家族、OBが先頭に立って、支持拡大を訴えてもらいたい。
杉本 大震災への対応で公明党は、政府に数々の要請を行い、被災地の皆さんのために奮闘しています。
佐藤 たとえば震災当初は、高速道路の通行規制のため燃料を送るタンクローリーが通れませんでした。物資が不足する被災地に、物を運ぶための燃料さえ届かなかったのです。公明党が政府に要望し、通行許可証の発行要件が緩和。高速道路の入り口で許可証を受け取れるようになった。
正木 さらに公明党が被災地の深刻な燃料不足を強く訴え、首相が「真摯(しんし)に受け止めて対応したい」と発言。政府は民間の石油会社に義務づけている石油製品の備蓄日数を引き下げ、1050万キロリットルの放出を決定しました。
 これで燃料の供給体制が強化されました。
棚野 また、自衛隊以外のヘリコプターが支援物資を投下するには、文書による事前の届け出が必要でした。しかし、人命のことを考えると一刻の猶予も許されません。公明党の訴えにより、空港事務所への電話連絡だけで投下できるようになりました。
原田 「命を守る」公明党らしい視点と、すばやい行動ですね。
熊沢 福島第1原発では、最長58メートルのアームから放水できるドイツ製の生コン圧送機が投入されました。これも公明党が首相官邸に活用を訴え、実現したものです。
佐藤 そうです。放水活動で活躍した東京消防庁のハイパーレスキュー隊も、かつて都議会公明党が主張して編成されたものだ。これまでの災害救援でも力を発揮している。
杉本 また、首相官邸の記者会見には手話通訳が配置されています。「手話通訳をつけてほしい」との国民の声を公明党議員が聞き、ただちに政府へ要望したものです。

無事故・無違反で

棚野 企業支援にも力を入れています。
 公明党の主張を受けて政府は、中小企業向けの「セーフティネット保証」を全業種に拡大することを決定。企業が融資を受ける際、信用保証協会が債務の100%を保証するもので、資金繰り支援策として期待されています。
佐藤 国会議員の歳費をカットして、復興・復旧に充てることも、公明党の山口代表の呼びかけで実現しようとしている。
正木 公明党の実績は数え上げればきりがない。各議員が現場発≠フ視点を持っているから、次々と具体的な提案ができる。
熊沢 元東京都副知事で明治大学大学院教授の青山?(やすし)氏は、たたえています。
 「大政党は、とかく弱者の声を先頭に取り上げようとはしない。そういう部分を積極的に取り上げるところに、第三極としての公明党の存在意義が表れている」「地域に根を張っていない政党には、政党の存在意義などほとんどない」(「潮」4月号)と。
原田 ともあれ、支援活動には、絶対無事故・無違反で取り組みたい。
 愛する地域のため、社会のために、公明党の輝かしい実績と、有権者の声を形にする公約の数々を堂々と訴えていきたい。

(2011. 3.31. 聖教新聞)