< 座談会 >

世界広布の勝利の並木道 第2部

 

<21>
<22>
<23>
<24>
<25>
<26>
<27>
<28>
<29>
<30>

日々、「信心即生活」の実証を
祈りと勇気で壁を破れ!
師弟不二の祈りが前進の力
永遠に輝く師弟の言論城
一人立つ「自発の心」で進め!
全員が偉大な信心の勝者
師と共に歩む福徳の人生
次代を担う「人材」を育成
聖教の拡大が学会理解の拡大
座談会から決意新たに前進

 

 

 

<21> 日々、「信心即生活」の実証を
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、佐藤青年部長、棚野男子部長、熊沢女子部長

熊沢 新年度がスタートしました!
 就職、入学、進級など、多くの方々が新しい決意で出発を切っています。
正木 「法華(ほっけ)()る者は世法(せほう)()()きか」(御書254n)です。
 「信心(そく)生活」「仏法即社会」であるがゆえに、信心で自身を磨き、社会で勝利の日々を送ってほしいですね。
佐藤 池田先生は新たな舞台に立つ創価大学・創価女子短期大学の卒業生へ三つの指針を贈られました。
棚野 一つ目に「乱世だからこそ、いよいよ学べ! 学び抜け!」です。
原田 どんな環境にあっても「学ぶ」と決めた人が大きく成長できる。常に新しい決意、フレッシュな息吹で前進することだ。
杉本 「誠実に勝るものなし」です。先生は「労苦を惜しまず、誠実に努力を貫き通す人が、最後には必ず勝つのであります」とも語っておられます。
熊沢 二つ目に「仲良く協調の力を創り広げるリーダーシップを!」です。
正木 社会ではいろいろな場面でチームプレイが要求される。
 自分が主張するだけでなく、皆の意見を聴き、信頼を築くことが大切です。私たちの日ごろの対話でも重要なことです。
佐藤 三つ目に「粘り強くあれ! 持続の力で勝て!」です。先生は、こうおっしゃっています。
 「試練が大きければ大きいほど、それに立ち向かって粘り強く戦い続ける。そこにこそ、人間の究極の勝利の力が引き出されるのであります」と。
杉本 長い人生にあっては、思いもよらない壁にぶつかったり、困難が襲ってきたりします。順風満帆なことのほうが少ないかもしれません。
 しかし、それを乗り越えるからこそ成長と喜びがあります。その前進のエンジンが信心です。
正木 学会も創価三代の会長、なかんずく池田先生が一切の矢面(やおもて)に立ち、広宣流布の道なき道を切り開いてくださったからこそ、今日(こんにち)の大発展があります。
原田 その通りです。師匠への感謝があって、弟子の決意は深まる。
 栄光の「5・3」まで、あと1カ月。
 われわれ弟子は、どこまでも信心根本に、使命の舞台で勝利の実証を打ち立てよう!

ネットワークの力

杉本 いよいよ統一地方選挙の投票日が近づいてきました。
原田 東日本大震災の被災地でも、公明党の議員は懸命に奮闘しています。救援活動や被災者支援、復興への取り組みに全力を挙げています。
正木 自ら被災しながらも、国民のために必死になって奔走する姿は、「大衆とともに」という立党精神の通りの行動です。
熊沢 岩手のある議員は震災翌日から、市民ボランティアの方々と一緒になって、各避難所に届けるおにぎりの炊き出し作業に(たずさ)わりました。
杉本 宮城のある議員は、自宅などから毛布や洋服を集め、避難所に運びました。そして毎日、被災地を歩き回りながら、ただただ市民のために動いています。
佐藤 他県の公明党議員と連携して物資の救援ルートを開いた町会議員もおり、町長などが「公明党の広範なネットワークに驚いた」と語っていました。
棚野 そうです。被災地以外の地域の議員も協力して、被災者のために働いています。大阪市では、被災した人工透析患者400人、家族を含めて最大1000人を受け入れる態勢をつくりましたが、これも公明党議員のネットワークで実現したものです。
正木 宮城県在住の方が大阪の友人に「透析患者の命が危ない」と伝えたのがきっかけだ。受け取った方が、地元の公明党地方議員に相談し、国会議員に支援を求めた。党が政府に対応を要請し、国から働き掛けを受けた日本透析医会が全国の自治体に患者の受け入れを呼び掛け、大阪市が応じたものです。
棚野 地方議員に要請した大阪の方は「公明党のネットワーク力で透析患者の命が助かり、本当に感謝している」と語っておられました。
原田 素晴らしいことです。全国隅々まで、公明党議員が日ごろから地域に根を張っている。地方から国会まで3000人の議員ネットワークがある。
 だから、地方の「一人の声」から政治を動かせる。その本領が、いざというときに発揮される。
棚野 団結の力で国民のための政治を実現しているのは、公明党です。

議員は国民の手足

佐藤 そして先日、国会では、大震災の復旧・復興財源に充てるための歳費減額特例法が成立した。4月から半年間、国会議員歳費のうち一人当たり300万円を削減するもので、この取り組みをリードしたのも公明党です。
熊沢 そうです。山口代表がいち早く、国会議員自らが身を切る必要性を訴え、1年間にわたって歳費の3割を削減しようと提案。各党に協力を求めて、実現への合意作りを一貫して主導してきました。これにより約22億円が復興財源に充てられます。
杉本 各紙も「震災の復旧費に歳費削減分を充てる案は公明党が提案」(日本経済新聞3月29日付)などと報じていましたね。
正木 政治家は国民の公僕(こうぼく)だ。地方議員も国会議員も、国民の手足となって献身する公明党をたたえる人は多い。
熊沢 東京都日野市の馬場弘融(ひろみち)市長は、「地域の隅々に出向いて、現場の小さな声を吸い上げている」「公明党議員の皆さんが柔軟かつ現実的な対応をとって、円滑な施策実現に大局的な視点から理解・協力」していると評価しています(「第三文明」5月号)。
原田 どの政党が庶民のために真面目に働いているのかを見極めるのが選挙である。公明党はますます国民に尽くし、力を発揮してもらいたい。

(2011. 4. 4. 聖教新聞)

 

 

<22> 祈りと勇気で壁を破れ!
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、佐藤青年部長、棚野男子部長、熊沢女子部長

熊沢 大震災からまもなく1カ月。被災者支援とともに、復旧・復興の取り組みが本格化しています。
杉本 同志も再起を期して、池田先生からの励ましに奮起し、座談会や勤行会を開いています。「希望座談会」と名付けて行った地域もあります。東北婦人部のリーダーも「こういう時だからこそ学会婦人部が皆の希望になりましょう。強く生きましょう」と、同志を激励しています。
棚野 1995年(平成7年)1月の阪神・淡路大震災の後、10月に神戸で「21世紀兵庫希望総会」が開かれました。「希望」の二字を加えようと提案されたのは池田先生です。
佐藤 席上、先生はこう話されました。
 「日蓮大聖人の仏法は、『無限の希望』の哲学である」「私たちには絶対に行きづまりがない。どんな状況にあろうと、限りなく『希望』をわき立たせ、『希望』を実現していける」
原田 日蓮仏法を(たも)った私たちこそ社会に希望を広げゆく存在です。このたびも被災地の同志は先生の激励を胸に、自らが大変でも地域に尽くしておられる。
正木 先生はかつて、岩手に贈った随筆でも、こう綴られた。
 「『希望』は、いずこより(きた)るか。それは『必ず勝つ』『必ずこうしてみせる』という強き一念から起こる。自分の思いこそが未来を(つく)る」
 被災地の方々が「師匠とともに勝とう」「同志とともに立ち上がろう」と決意する心が、どれほど尊いか。どれほど偉大か。
熊沢 宮城県の村井知事も、学会による避難所としての会館開放と義援金への感謝とともに、「(被災者の)精神的な支えとなり、人々の『心の復興』にも寄与していっていただきたい」と語っていました。
佐藤 全国の同志も復興を強く祈りながら、日々の対話に挑んでいます。
正木 先生は同じ随筆で述べられた。
 「人は、誰でも未踏(みとう)原野(げんや)をもっている。それも、どこか遠い彼方(かなた)ではなく、ごく身近にあるものだ。苦手だからと、つい避けてきた課題。先入観から『どうせだめだ』と(あきら)めてきたり、『いつかやろう』と思いながら、いつも後回しにして手つかずだった問題……。最も手強(てごわ)い壁は、実は心の中にある」
 「勇気をもって自分と向き合い、『自己拡大の戦い』『人間革命の戦い』を起こすことだ! 『(なんじ)自身の原野』に雄々(おお)しく挑め!」
杉本 深い祈りで勇気を奮い起こしていくことが前進の原動力ですね。
原田 大切なのは、日々、自身がなすべきこと、一日の目標を明確にし、勝利していくことだ。
正木 先駆を切る青年部、生き生きとにぎやかに進む婦人部の皆さんとともに、いよいよ壮年部が勝利の決定打を放つ時である。
 社会の柱、一家の柱であり、学会の「黄金柱(おうごんばしら)」である壮年部が、今一重(いまいちじゅう)の深い祈り、強い決意で進めば、どんな壁も打ち破れる。
原田 大聖人は「自他彼此(じたひし)の心なく水魚(すいぎょ)(おもい)()して異体同心(いたいどうしん)にして」(御書1337n)と(おお)せです。
 私たちは広宣流布の師匠のもと心一つに祈り、団結して大きな力を発揮できる。祈り、励まし合いながら、最後の最後まで悔いなく戦っていきたい。

庶民の代表の党

杉本 10日は統一地方選挙(前半)の投票日です。
棚野 「支えあう日本。心をつなぐ。公明党」とのスローガンで、公明党議員が支持を訴えています。
佐藤 「震災の復旧・復興に公明党は本当によくやっている」との声が多い。次々と実績を重ねている。
熊沢 本当にそうですね。いま避難所で生活する方々は約16万人にのぼりますが、公明党は仮設住宅の早期建設とともに、他県の旅館やホテルでの被災者受け入れを政府に提案。地方議員も自治体に公営住宅の空室の提供を要望しました。その結果、各地の旅館等で12万人以上を受け入れる態勢ができ、公営住宅への入居も始まりました。
杉本 原発問題で農畜産物の出荷が制限されていますが、損害への補償が確定するまで、農家の方々が、つなぎ融資を無利子で受けられるようになりました。
 風評被害に苦しむ農家も対象で、公明党の強い主張で実現したものです。
棚野 また、がれきの撤去も国の全額負担が決定しました。これも公明党が被災地の首長の声を聴き、政府に要望していました。
原田 国民の暮らしを守り、仕事を守り、地域を守る。公明党の面目躍如だ。
棚野 被災地のある市長は、国が「精いっぱい取り組んでいる」といっても、何をしているのか目に見えない≠ニ語っていた。
 また別の市長は、被災地を走る公明党議員の姿に本当に感謝している。庶民の代表の党だと思う≠ニ述べていた。

団結と現場主義

正木 地方議員も国会議員も団結している。その上、現場主義だ。チーム力が違う。
 全国で3000人の議員が国民の生活現場を回り抜き、声を聴いている。だから、皆さんが心から求めていることを政策として実現できる。公明党ならではの強みだ。
熊沢 北海道大学大学院の山口二郎教授は、こう語っています。
 「政策としては公明党が主張していることが、今やもっとも妥当だ」
 「政策面で見られる公明党の視線は、まさに『常識』なのだと感じる」
佐藤 さらに「政治全体が液状化してしまっている今日、何があっても微動だにしない唯一の政党となった」「堅固な(くい)として地面に根を下ろしている政党は、公明党だけなのである」(「潮」5月号)とたたえています。
原田 国民の命と生活を守ることが政治の使命だ。公明党の議員、候補は支持者の期待に応え、皆が安心して暮らせる社会を築くため、断じて勝ち抜き、走り抜いてもらいたい。

(2011. 4. 6. 聖教新聞)

 

 

<23> 師弟不二の祈りが前進の力
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、佐藤青年部長、棚野男子部長、熊沢女子部長

佐藤 10日に投票が行われた統一地方選挙の前半戦では、私たちの支援した公明党が各地で大激戦を勝ち越えました。
原田 偉大な勝利の歴史を開くことができました。
 懸命に、真心から応援してくださった皆さまに、衷心(ちゅうしん)より感謝を申し上げたい。誠に誠に、ありがとうございました。
熊沢 東日本大震災の影響で岩手、宮城、福島は延期となりましたが、他にも計画停電などで生活が大変な地域が多くあります。青森や千葉などでは、大きな被害を受けながら選挙が行われた場所もありました。
棚野 そんな状況のなかでも労苦をいとわず、支援してくださる支持者を持つ公明党が、いかに恵まれているか。議員は、応援してくださった方々の恩を、絶対に忘れてはならない。
正木 その「恩返し」のためには、ただただ国民のために働くことです。地域社会のために尽くし抜くことです。
原田 まったくその通りです。有権者から受けた大きな期待に、しっかりと応えてもらいたい。
棚野 今月24日には統一地方選挙の後半戦として、一般市議会、町村議会と特別区議会議員の選挙が行われます。公明党議員とその家族、OBには、ますます、支持拡大の先頭に立ってもらいたい。

現場の声に応える

熊沢 いま各地では、防災や安全な街づくりなどのテーマが有権者の関心を集めています。
棚野 公明党のホームページには、大震災後に寄せられたさまざまな要望と公明党の取り組みが掲載されていますが、その量の膨大さに驚きます。被災地をはじめ、各地の市民の声が紹介されています。
杉本 救援活動、被災者支援、原発に関する問題など、すでにこれまで数多くの要請を政府等に行い、具体的に実現させてきました。これを見ても、公明党議員がいかに地域に根ざしているかが分かります。
正木 こうした非常時はとくに、政治家がどれだけ現場の生の声を吸い上げ、対応しているかが問題だ。地方議員から国会議員まで、各地域に張り巡らされた公明党議員3000人のネットワークが、被災地における一つ一つの要望に応えている。
杉本 そうです。4月半ばとなり、新学期が始まっていますが、被災して県外に避難している子どもたちもたくさんいます。
 公明党が県外避難の児童・生徒の全面支援を要請し、文部科学省は柔軟な受け入れを都道府県と政令指定都市の教育委員会に通知しました。転校や編入について、手続きに必要な書類がそろわなくても学校が子どもを受け入れるなどの対応が取られます。
熊沢 子どものこと、教育のことを大切に考える公明党らしい対応ですね。
棚野 あるテレビ番組の収録で、テレビ局の報道局長が語っていました。
 「災害をひとくくりに見ず、一人一人のこまやかなところに目が届くのが公明党の特徴」「地方議員が多く、アンテナをたくさん地域に持っている。そこから上がってくるものを提案しているのは公明党の一番良いところ」と。
佐藤 被災地の市民も「公明党は震災後、その時々の重要なポイントを指摘しながら、具体的な対策を次から次へと政府に提言しており、的確に物事を進めている」と評しています。
原田 公明党には被災地の人々に同苦する心と、皆さんの生活のために尽くす行動と実績がある。復旧と復興のため、全ての人々が安心して暮らせるよう、議員は力の限り働き、使命を全うしてもらいたい。

「断じて負けない」

熊沢 大震災から1カ月が経過しました。しかし、最大震度6強の余震が発生するなど、被災地では不安な状況が続いています。
杉本 全学会の同志が毎日、被災地の方々の健康と無事、一日も早い復興を祈り続けています。
正木 韮沢東北長、千田東北婦人部長は語っていました。
 「池田先生の励まし、また日本中、世界中の同志から送っていただいた題目、真心の言葉、そして真心の救援物資の数々に、心から感謝申し上げます。今、私たちは『5・3』から新しい前進を開始しようと懸命に頑張っています。被災地の復興には、非常に長い時間が必要ですが、断じて東北は負けません」と。
佐藤 被災地の現実は、言葉で言い尽くせないほど厳しい。しかし同志は、悲哀に真正面から向き合いながら、力強い歩みを進めている。その姿には本当に胸を打たれます。
杉本 原発の問題で大変ななか、福島の沿岸地域の同志が「復興祈念フェニックス(不死鳥)勤行会」を開催したとの報道がありました。「また共に戦いましょう」「共に頑張っていける同志を持てて本当にうれしいです」と語り合い、皆さんで一緒に立ち上がる「負けない心」に、涙する思いです。
原田 信心とは「不屈の心」である。池田先生は被災地の同志に語られた。
 「どんなに深い苦悩と悲痛にあろうとも、我らには、妙法がある。同志がいる。学会がある。信心の光で打ち破れない闇など、断じてないのだ」と。
正木 そして師弟不二の祈りこそ困難を乗り越える力の源だ。皆で祈り合い、たたえ合いながら団結する時である。「一つ心なれば必ず事を(じょう)ず」(御書1463n)である。
 次なる自分自身の勝利の到達点を目指し、さらに題目根本に前進していこう。

(2011. 4.14. 聖教新聞)

 

 

<24> 永遠に輝く師弟の言論城
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、佐藤青年部長、棚野男子部長、熊沢女子部長

棚野 4月20日は聖教新聞の創刊記念日です。60周年の佳節を迎えます。
原田 聖教を支えてくださる全ての皆さまに心から御礼を申し上げたい。愛読者の方はもちろん、新聞長をはじめ聖教拡大を進めてくださる皆さま、何より毎日の配達に尽力してくださる「無冠の友」の皆さまに感謝は尽きません。日々、無事故を祈っていきたい。
杉本 友人読者も、配達などで接する無冠の友の姿に触れ、学会理解を深めています。
正木 各地で同志の活躍を取材してくださる通信員、また販売店のご家庭にも本当にお世話になっています。「かくれての信あれば。あらはれての徳あるなり」(御書1527n)です。広布のための行動が、自身の福徳となって輝いていきます。
原田 創刊以来の長きにわたり、聖教を通して広宣流布の大言論戦を展開され、世界中の同志に勇気の励ましを送ってくださっているのが、池田先生だ。
棚野 そうです。創刊当初から世界の偉人を紹介する記事を書かれ、また渉外部長として破邪顕正(はじゃけんせい)の論陣を張っておられた。
熊沢 日本一の連載回数を誇る新聞小説『人間革命』『新・人間革命』や、随筆、教学の連載など、いまも連日のように先生の原稿が掲載されています。
佐藤 先生は「聖教の発展を考えない日は、一日たりともない。聖教と共に! 広宣流布の尊き同志と共に! これが、私の毎日のモットーである」とおっしゃっている。
原田 聖教新聞は、戸田先生と池田先生が師弟不二(ふに)で作り上げられた新聞だ。そして池田先生が不惜身命(ふしゃくしんみょう)の闘争のなかで育ててくださった新聞だ。
 私も聖教の記者として小説『人間革命』の連載を担当させていただいたが、先生はまさしく命を削る思いで、一つ一つの原稿、言葉、文字を綴ってくださっている。
正木 広宣流布の発展と同志の幸福を願ってやまない先生の思いが、どれほど全国・全世界の友の心に深く刻まれているか。

信心の「生命線」

佐藤 東日本大震災でも、新聞の持つ力の大きさを感じた。ガソリン不足や道路事情の悪いなか、販売店、配達員の方々が必死の思いで届けてくださった1部の聖教新聞を、皆で回し読みしておられた。
原田 池田先生のメッセージが載った新聞を手に取り、「これで先生の指導が読める」と涙を流して語っておられた。聖教が信心の「生命線」であるとあらためて実感した。
杉本 地域の一時避難所となったある会館では、メッセージを大きく書き写して掲示。学会員ではない地元の方も毎日、先生の力強い励ましの言葉を読んでおられました。
棚野 紙面が届くようになるまで、ホームページ「SEIKYOnet(セイキョウネット)」を携帯電話で見ていた方もいる。「地域の人とともに読み、とても元気づけられ、困難な生活に負けずに頑張ってきました」との声も寄せられた。
杉本 いまも被災地では大変な環境のなか、毎日、配達してくださる方々がいます。自らが被災されても、同志に尽くしてくださる姿には、ただただ感謝の言葉しかありません。
佐藤 玉石混交(ぎょくせきこんこう)の情報あふれる時代です。社会に正義を伝え、生きる希望を送り、いかなる時代も乗り越えゆく指針を発信する聖教は、ますます光り輝く。
正木 その通り。愛読者の皆さまとともに、広布の言論紙の永遠の発展を目指し、よりよい紙面づくりに取り組んでいきたい。

命と生活を守る

熊沢 次の日曜日は、統一地方選の後半戦の投票日です。国民生活により近い地方議員を選ぶ選挙です。
佐藤 いま公明党議員は必死に動き、被災地のための施策を次々と実現しているが、それだけではない。以前から一貫して、各地で安全・安心の街づくりのため懸命に働いてきた。
杉本 代表的な実績は学校耐震化です。地震補強事業の国庫補助率を2分の1から3分の2へ引き上げ、公立小中学校の耐震化率は、工事予定を含めて83%を超えています。
原田 学校耐震化で、子どもの命が守られる。また地域の避難所となり、住民の命を生活が救われる。今回の震災でも多くの学校が避難所となった。
熊沢 海外メディアも、日本の耐震技術を評価しつつ、自国でも校舎の耐震強化をと訴えていました。
棚野 一方、大切な学校耐震化予算を減額したのが民主党だ。
 公明党が与党時代、2010年度予算の概算要求で文部科学省は約5000棟分の耐震化予算を盛り込んだ。だが、政権交代後の民主党はそこから半分以上も減らした。この対応には地方自治体からも批判の声が上がった。
正木 その後、公明党が耐震化の重要性を強く訴え、方針転換させた。さらに同年度の補正予算で約2800棟分が計上された。
熊沢 テレビやラジオ、携帯電話に流れる「緊急地震速報」の導入を推進したのも公明党です。
 先日もあるテレビ番組で、「緊急地震速報のおかげで命が助かりました。感謝しています」との声が紹介されました。
正木 震災直前の3月5日、宮城と岩手を結ぶ三陸縦貫自動車道の一部区間が開通した。これも公明党が推し進めたものだった。津波で岩手県釜石市内の主要道路が寸断されたが、孤立地域の住民がこの道路を歩いて避難できたそうだ。
佐藤 市長も「『いのちの道路』として大活躍した。本当に感謝している」と語っていた。
原田 結党以来、医療・福祉分野から防災に至るまで、国民の命を守ろうと真剣に取り組んできたのが公明党だ。誰よりも国民のための政治を進めているのが公明党だ。われわれは素晴らしい実績を堂々と語っていきたい。

(2011. 4.18. 聖教新聞)

 

 

<25> 一人立つ「自発の心」で進め!
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、佐藤青年部長、棚野男子部長、熊沢女子部長

杉本 先日、東日本大震災の被災地・岩手に伺いました。言葉では決して表せないほどの悲しみに直面しながら、同志は人のために尽くし抜いています。地域の救援活動に徹してこられた方々が涙ながらに再起を誓う姿に、どれほどのご苦労がおありだったのかと胸が詰まりました。
原田 皆さんの心には、いつも励ましてくださる師匠がいる。互いに助け合う同志がいる。私が訪問した時も「学会員でよかった」「池田先生の弟子でよかった」と心の底から語っておられた。
杉本 だからこそ「負げてらんねぇ!」「負げでたまっか!」という粘り強い「東北魂」に溢れています。そして元気な未来部と青年部が皆さんの希望になっています。私が参加した集いにも母親を支える青年がいました。人のために生きる偉大さを親や同志から学び、自分も人に尽くす尊い姿がありました。
棚野 池田先生は、被災地の若き友にご伝言をくださいました。
 「君たちこそ、東北の希望である。日本の未来である。私の命である。行く手に何が立ちはだかろうと、一切を蘇生させゆく妙法を唱え抜いて、突き進んでくれ給え!」
 「君たちが、一人も残らず『わが人生は勝った』『我ら東北は勝った』と勝利宣言できる日を待っています。私の心は、常に諸君と一緒です」
 私も宮城と岩手の被災地へ行きました。万感こもる師の慈愛に、皆が「絶対に勝ちます。東北の地に青年学会を築きます」と誓っていました。
佐藤 「俺たちが東北を元気にするんだ!」と激励や被災者支援に走っています。その献身には地域の方から感謝の声が寄せられています。
正木 まさに「青年学会」ですね。青年が立ち上がり、行動する。壮年部・婦人部が勇気をもらい、団結固く前進する。被災地の青年の奮闘に頭が下がります。

「師匠とともに」

熊沢 以前、先生は女子部への随筆で、15世紀のフランスで活躍したジャンヌ・ダルクなどを通し、「皆のため、広布のために、すすんで立ち上がった『自発の心』」の大切さを語られました。
 自らが一人立ち、太陽のごとく蓮華のごとく皆に希望を送るのが池田華陽会(かようかい)です。
原田 戸田先生のもと命がけで戦われた池田先生の大闘争こそ、「自発の心」そのものです。
正木 誰に言われなくとも、地域と社会のため、広布と同志のため、そして師匠のために戦うなかに、成長と歓喜と福徳がある。自身の使命を自覚した人は強い。
佐藤 いま全国の青年部が対話に取り組んでいます。勝利の突破口を開き、決定打を放つのは青年です!
正木 池田先生は、戸田先生の次の言葉を紹介してくださったことがある。
 「ひとたび戦いを起こしたからには、断じて勝たねばならない。世間がどうあれ、勇気に燃えて、最後まで戦い抜いた人間が必ず勝つのだ。最も正しき信仰に燃えた、わが弟子が負けるわけがない」
 池田門下の弟子一人一人が、信心の偉大さを宣揚していく時です。
熊沢 「女子(おなご)は門をひらく」(御書1566n)です。女子部が「永遠の師弟勝利の門」を開きます!
原田 御本尊のもと「師匠とともに」という心で団結する時に、年齢や立場は関係ない。皆が一兵卒(いっぺいそつ)として、若々しい息吹で自身の壁を破っていくのが青年学会だ。
杉本 いよいよ新緑の季節。それぞれの目標へ、青年らしく生き生きと、朗らかに進みたいですね!

地方と国会の協働

佐藤 統一地方選の投票日を目前に、公明党の候補者が力強く支持を訴えている。
熊沢 公明党の強みは何といっても「現場第一主義」と「チーム(りょく)」です。
正木 全国の公明党議員は日ごろから国民の声を聴き、手足となって動いている。だから国民のためになる政策を立案し、実現できる。
杉本 地域の消防団員でもある岩手県釜石市の議員は、本会議中に大地震が起きた後、真っ先に水門を閉めに海岸へ走りました。その後も自宅には帰らず、避難所を回り一人一人の要望を聞き、病気の方のために薬を集めるなど市民のお世話係≠ニしても奔走(ほんそう)しています。国民の命を守ろうと真剣に考え、行動しているのが公明党です。
棚野 市町村や都道府県を超えた連携、地方議員と国会議員の協力があるから、すぐに幅広く対応できる。震災後も、政府会見の手話通訳の設置、人工透析患者の県外受け入れ、原発冷却のための生コン圧送機の投入を推進するなど、公明党は国民の「一人の声」から国を動かしている。
熊沢 仮設住宅の早期建設や、他地域の旅館・ホテル、公営住宅の被災者への提供も要望し、実現。各地の放置自転車を被災地で活用したり、がれきの撤去費用を全額国庫負担にしたりと、生活再建から原発対策、中小企業・農林水産業の支援まで、たくさんの実績があります。
原田 われわれの日常生活と密接なのは地方政治だ。一方、国の法律をつくるのは国会。地方と国会の議員が協働(きょうどう)すれば、よりきめこまかく国民の声に応えられる。それをやっているのが公明党だ。
棚野 元三重県知事の北川正恭(まさやす)早稲田大学教授は、地方議員と国会議員が対等に協力する公明党をたたえている。
 「三〇〇〇人と言う日本最大の地方議員を擁する公明党の役割は、非常に大きい」「地域から日本を変える先兵となることを期待したい」(「潮」5月号)と。
佐藤 ともあれ、戸田先生は「青年は心して政治を監視せよ」と訴えられた。われわれは、本当に国民の生活を第一に考える党、私心をなげうち庶民のために働く議員を全力で応援する。ゆえに公明党は断じて国民の期待に応え、勝ち抜いてもらいたい。

(2011. 4.21. 聖教新聞)

 

 

<26> 全員が偉大な信心の勝者
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、佐藤青年部長、棚野男子部長、熊沢女子部長

佐藤 24日の統一地方選挙の後半戦では、われわれの支援した公明党が全員当選の完勝を飾った。
原田 前半戦とあわせ、懸命に支援してくださった皆さまに、心から感謝を申し上げます。誠に誠にありがとうございました。
熊沢 一般市議選の当選者数は5回連続で「第1党」となりました。
杉本 さらに女性候補の当選者数でも、公明党は「第1党」です!
棚野 支援者の尊い真心に応え、議員は国民のために尽くし抜いてほしい。庶民の期待は本当に大きい。議員は現場が命だからこそ、どこまでも生活者目線を貫くことである。
正木 今回で引退した議員もいる。支持者の長年にわたる応援を忘れず、ますます地域貢献に励みながら、公明党の支持拡大へ奮闘し続けてもらいたい。

「信仰」とは「希望」

熊沢 いよいよ5月3日「創価学会の日」です。「5・3」を最高の結果でお祝いしようと、全国の同志は、友情拡大に取り組み、社会での勝利を目指して奔走(ほんそう)しています。
杉本 厳しい不況のなか、家庭や仕事などでさまざまな悩みを抱えながら、皆さんが自らの宿命転換をかけて学会活動に励んでおられます。
 東日本大震災の被災地でも、断じて負けてなるものか!≠ニの同志の心意気は同じです。
正木 日蓮大聖人は「末法(まっぽう)()って法華経(ほけきょう)(たも)男女(なんにょ)の・すがたより(ほか)には宝塔(ほうとう)なきなり」(御書1304n)と(おお)せだ。地域のため、社会のため、そして広布のために妙法を実践する姿が、どれほど偉大か。
原田 そうです。ゆえにリーダーは、同志の真心と尊貴(そんき)な行動を心からたたえていきたい。題目をあげて勇気を奮い起こし、自身の壁に挑戦した皆さま方全員が勝利者であり、偉大な勇者です。
杉本 尊き同志の皆さまの健康と無事故、幸福を真剣に祈ります。
熊沢 「御義口伝(おんぎくでん)」には「釈尊(しゃくそん)八箇年の法華経を八字に(とど)めて末代(まつだい)衆生(しゅじょう)(ゆず)(たま)うなり八字とは当起遠迎(とおきおんごう)当如敬仏(とうにょきょうぶつ)(もん)なり」(同781n)とあります。法華経の奥義(おうぎ)≠ニもいうべき最も大事なことは「当起遠迎当如敬仏」――(まさ)()って遠く(むか)うべきこと、当に仏を(うやま)うがごとくすべしということです。
 同志を仏のように尊敬していく振る舞いを指しています。
佐藤 お互いの健闘と前進の歩みを皆で称賛していくことが大切ですね。
棚野 「今までできなかったことに、勇気を出して挑戦できた」「信心根本に自身の壁を破ることができた」という体験が信心の確信につながります。
正木 体験を語り合い、さらに確信をもって祈ることで、ますます功徳は倍加していく。御聖訓(ごせいくん)に「法華経の功徳はほむれば(いよいよ)功徳まさる」(同1242n)とある通りだ。
原田 ともあれ、現実は試練の連続です。しかし強盛(ごうじょう)な信心があれば、全てをさらなる幸福、成仏への転換点にできる。
棚野 池田先生は「信仰とは、希望である。常に、新しき心で、新しき明日に向かい、さらに、新しき前進を開始する力である」と述べておられます。
 「5・3」へ、そして自分自身の人間革命へ、心新たに進んでいきたい。その根幹は、勤行・唱題をリズムに充実した一日一日を過ごしていくことです。

仏の未来記を実現

杉本 4月28日は「立宗(りっしゅう)の日」。建長5年(1253年)のこの日、大聖人が立宗宣言をされました。
佐藤 約750年を経て日蓮仏法は世界192カ国・地域に広がった。それも爆発的に世界広布が進んだのはこの半世紀。創価の三代会長、なかんずく池田先生が不惜身命(ふしゃくしんみょう)で指揮を執られたからだ。
熊沢 池田先生は、こうおっしゃっています。
 「学会こそが、仏意仏勅(ぶついぶっちょく)最極(さいごく)の教団なのであります。これもすべて、創価三代の師弟が、大聖人の御金言(ごきんげん)を寸分も(たが)えず、競い起こる三障四魔(さんしょうしま)三類(さんるい)強敵(ごうてき)と戦い、死身弘法(ししんぐほう)を貫いてきたからです」と。
正木 学会が出現するまで、海外はもちろん国内にも、正法を護持(ごじ)する人は少なかった。宗門の坊主は、折伏で妙法を(ひろ)めることなどできなかった。
棚野 そうです。真剣に祈り、折伏し、世界広宣流布という大聖人の未来記を実現したのは学会だ。
 宗門の坊主は学会員が増えれば増えるほど、自分たちは何もしなくても供養が入ってくる。その立場に安住し、堕落した。広布の熱意も信徒を大切にする思いやりも、まったくない。
佐藤 揚げ句の果てには、在家から供養を取るだけ取っておいて、最も尊い広布の団体である学会の発展に嫉妬(しっと)し、破壊しようとした。どれほど卑劣か!
杉本 一方で東日本大震災の後、SGI(創価学会インタナショナル)各国の同志が被災地の復興を祈念(きねん)する勤行会を開いています。世界の同志の連帯を、日蓮大聖人もどれほど喜ばれているでしょうか。
原田 どこにいっても学会員がいる。どれだけ離れていようと、世界の同志のことを思い、祈り、エールを送る。このうるわしい(きずな)に、国籍も、人種も、年齢も関係ない。これが池田先生の築かれた創価家族≠ナある。
熊沢 御聖訓に「(いま)日蓮()(たぐ)い南無妙法蓮華経と(とな)(たてまつ)る者の住処(じゅうしょ)山谷?野(せんごくこうや)寂光土(じゃっこうど)なり」(同781n)とあります。
 日蓮仏法を(ぎょう)じる同志がいる場所は、全て寂光土であるとの仰せです。法華経の行者がいれば必ず楽土(らくど)を開いていけるとの希望を送られています。
正木 日蓮大聖人が「立正安国(りっしょうあんこく)」の御生涯を歩まれたように、仏意仏勅のわれわれ学会員一人一人も、よりよい地域、社会のために貢献していこう。
熊沢 間もなく大型連休です。日々、絶対無事故を祈るとともに、心通う対話で友好を広げ、有意義に過ごしていきたいですね。

(2011. 4.28. 聖教新聞)

 

 

<27> 師と共に歩む福徳の人生
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、佐藤青年部長、棚野男子部長、熊沢女子部長

原田 池田先生のもと、世界192カ国・地域の同志と5月3日「創価学会の日」を晴れ晴れと迎えることができました。
 師匠とともに日々、地道に妙法という平和の種を植え、未曽有(みぞう)の仏法流布をなし遂げられた皆さま方に心から感謝申し上げます。
杉本 今年の「5・3」は、戸田先生が第2代会長に就任されてから60周年の佳節です。
 1951年(昭和26年)のこの日、戸田先生は「私が生きている間に、75万世帯の折伏(しゃくぶく)は私の手で必ずいたします!」と師子吼(ししく)されました。
佐藤 池田先生は23歳でした。戸田先生の事業の苦境を打開して、会長就任の道を開かれたのが池田先生です。その就任式を、こう述懐(じゅっかい)されています。
 「(われ)も断じて立つ! 真実の不二(ふに)の弟子として、この大師匠の誓願を必ず実現してみせる! 五月三日は、大宗教革命に戦いゆく、若き我らの決意の日でもあった」
 師の構想を実現するため、弟子が決意と行動をもって大前進を開始する原点が「5・3」です。
棚野 そうです。蒲田の2月闘争に始まり、文京、札幌、大阪、山口など、広布史に残る大闘争は、全て池田先生の手によるものでした。
熊沢 そして60年(同35年)5月3日、先生は第3代会長に就かれました。
 「五月三日は、我らの『広宣流布の誓願』の日と決まったのである。この日は、巡り来るたびに、創価の師弟が、広宣流布を誓う日となり、正義の戦闘開始の日となってきたのだ」と述べておられます。

「歴史の大転換点」

杉本 SGI(創価学会インタナショナル)の同志だけでなく、メンバーでない方も「5・3」を慶祝してくださっています。
正木 中国作家協会の孫立川(そんりつせん)博士は、こうおっしゃっています。
 「歴史の潮流を民衆がつくるとするならば、人びとは大いなる転換点として、この日(1960年5月3日、第3代会長就任の日)を歴史書に記すにちがいない。勇気の対話こそ、池田先生が(はん)を示した、人類を啓発する人間革命運動の唯一の方法」と。
 偉大な仏法を基調とした平和・文化・教育の運動を推進する創価の師弟を、世界が讃嘆(さんたん)しています。
熊沢 ブラジルでは毎年、「5・3」の慶祝議会が開かれます。カンベー市のガルシア市長は「5月3日は、私たち市民に、精神の滋養≠与えてくれる日でもあります。平和とは内面から発する≠ニの創価学会の根本思想を、社会は必要としているのです。ゆえに、SGIのような平和勢力がますます発展しゆくことを念願しています」と語られました。
原田 日蓮大聖人は(おお)せである。
 「南無妙法蓮華経と我が(くち)にも(とな)(そうろう)(ゆえ)(ののし)られ打ちはられ流され命に(およ)びしかども、(すす)(もう)せば法華経の行者ならずや」(御書1389n)と。
 法難に遭いながら不惜身命(ふしゃくしんみょう)死身弘法(ししんぐほう)の精神で広宣流布の指揮を執ってこられた創価三代の会長こそ、この御聖訓通りの姿である。
正木 「日蓮末法(まっぽう)(はじめ)の五百年に(せい)日域(にちいき)に受け如来(にょらい)記文(きもん)(ごと)三類(さんるい)強敵(ごうてき)(こうむ)り種種の災難に(あい)()って身命を(おし)まずして南無妙法蓮華経と唱え候」(同1341n)とも綴られた。
 この御文のまま、正法を弘通(ぐつう)するゆえ難に遭われたのが三代の師弟である。その正しい師匠に連なるわれわれは、どれほど幸福か。どれほど福徳があるか。
棚野 師匠に感謝し、師恩(しおん)に報じる決意を深める日が「5・3」ですね。

楽しく、朗らかに

原田 そして5月3日は「創価学会母の日」。婦人部の皆さまは、地域と一家の太陽として、広宣流布と信頼の拡大に取り組んでくださっています。本当にありがとうございます!
杉本 今年の6月10日は婦人部結成60周年です。池田先生が作詞された「母」の歌碑が、創価世界女性会館に設置されることが決まりました! 6月には全国でグループを中心に婦人部総会を開催します。
正木 毎回の婦人部総会は本当に充実した内容で、「今年は何をやるの?」と心待ちにされている地域の友人が多いと聞きます。一緒に会合を運営してくださる友人もいます。すばらしい友情の輪です。
佐藤 いま月刊誌「パンプキン」では、池田先生の連載エッセー「ハッピーロード――希望の光 (よろこ)びの(うた)」が大好評ですね。
杉本 毎月、読者も楽しみにされています。
 「名誉会長の文章は優しさがあふれており、女性を心から尊敬してくださっていることを感じます。いろいろな本を読みますが、このような『人間としての生き方』を教えてくれるものに出あえることはなかなかありません。この連載を楽しみに、最後まで読みたいと思います」と語る友人もいらっしゃいました。
熊沢 先生がエッセーで「地道こそ勝利です。大事なことは、自分らしく幸福に輝くことであり、皆を幸福に輝かせていくことです」とおっしゃっているのは、まさに婦人部の皆さまのことだと感じます。
棚野 信心一筋(ひとすじ)で日々、友情を広げている婦人部の皆さまがおられてこそ広布は進みます。婦人部の皆さまの励ましがあって、青年部は元気に戦えます。
佐藤 池田先生は、こう述べておられます。
 「折伏も個人指導も何もかも、一番進めてくださっているのは、婦人部の皆様である」
 「婦人部、女子部を大事にすることが、仏法の第一歩であり、広宣流布の第一歩である」
正木 先生の指導通り、壮年部は、婦人部・女子部を最大に大切にしていきたい。女性の意見をよく聴き、生かしていきたい。
原田 さあ「5・3」から新たな大前進だ。まずこの友好期間で友情を温め、聖教新聞の拡大も進めながら、今再び、楽しく、朗らかに進んでいこう!

(2011. 5. 3. 聖教新聞)

 

 

<28> 次代を担う「人材」を育成
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、佐藤青年部長、棚野男子部長、熊沢女子部長

熊沢 5月3日の「創価学会の日」「創価学会母の日」に続いて、5日は「創価学会後継者の日」です。
杉本 「後継者の日」が制定されてから今年で35周年です。1976年(昭和51年)の5月5日、関西戸田記念講堂で未来部の勤行会が行われました。
棚野 この会合で池田先生は、「5月3日の『創価学会の日』に続く重要な日」と語り、「創価学会後継者の日」を決めてくださいました。
佐藤 先生は未来部員に6点の指針を贈られました。@健康でいこうA本を読もうB常識を忘れないでいこうC決して焦らないでいこうD友人をたくさんつくろうEまず自らが福運をつけよう――です。
 未来部だけでなく、われわれも心しておくべきものです。
棚野 「5・5」を記念した会合が、5月29日の「未来部の日」を中心に全国各地で行われます。
杉本 東日本大震災の被災地でも、明るい未来部の姿が、皆さんの励みとなっています。
佐藤 そうです。運動不足にならないようにと、皆にラジオ体操を呼び掛けて行っているメンバー。救援物資を運んだり、皆のためにピアノを演奏したり、避難所の方々のペットの世話をしたりと、それぞれの未来部員が「自分にも何かできないか」と考え、行動しています。
棚野 避難所で作業を手伝い、「僕は人のために♀謦」ります。自分がどうこうよりも、大変な人がいる限り、少しでも力になりたい」と語る未来部員もいた。
原田 私が被災地へ行った時も、未来部のメンバーが本当に元気だった。
 子どもたちは皆の希望である。未来部は学会の宝である。
正木 そうです。未来部がいる座談会は、何より楽しくなる。参加した皆さんが、その純真な子どもたちの姿に、学会と社会の未来を見いだしている。

「30年後を考えて」

熊沢 日蓮大聖人は「顕仏未来記(けんぶつみらいき)」で(おお)せです。
 「伝持(でんじ)の人(なけ)れば(なお)木石(もくせき)衣鉢(えはつ)帯持(たいじ)せるが(ごと)し」(御書508n)と。
 創価三代の師弟が築きあげてこられた世界広布を継承するのが、未来部であることは間違いありません。
正木 現在、どれほど栄えている団体も、後継者が育たなければ衰退していく。人材を陸続(りくぞく)と輩出できれば、後世へと続いていく。学会でも次代を(にな)う人材が何よりも大切だ。
杉本 戸田先生が宮城・仙台で「学会は、人材をもって城となすのだ」とおっしゃった通りですね。
佐藤 「大白蓮華」に連載中の「未来を(つく)る」<池田名誉会長と未来部>に反響が広がっています。
 5月号は、77年(同52年)3月に池田先生が福島を訪問された際、遠くで練習していた中等部、高等部、男子部の音楽隊メンバーに激励を送られた話でした。後継の人材を大切に思う先生の真心に、胸を打たれるエピソードです。
正木 池田先生はかつて、未来部の担当者にこう語っておられた。
 「学会の30年後を考えているのは私だけだ。その手伝いを君たちがしてくれているんだよ」
 先生は常に万代の広布発展を考えて、手を打たれている。だからこそ未来部を大切にされる。そして未来部を育成する尊き同志も、わが戦友である≠ニ励ましておられる。
原田 後継育成の聖業に取り組んでくださる皆さまに、心から御礼を申し上げたい。
 壮年部・婦人部の未来部育成部長、青年部の21世紀使命会、学生部の進学推進部、そして教育部、地域の未来部員をわが子のように(いつく)しみ、接してくださる全ての同志の皆さまに感謝いたします。
棚野 部員会の開催、合唱団の練習や運営などに、皆さんが力を入れてくださっています。本当にありがとうございます。
佐藤 未来部だけでなく、その親やきょうだいも一緒に出席する「ファミリー勤行会」を開催する地域もある。「なぜ勤行をするのか」など信心の基本を皆で学びながら、大人も子どもも一緒に題目を唱えて決意を深めています。
熊沢 また、未来部員会とあわせて勉強会を開き、子どもたちの宿題や学習の面倒を見ている地域もあります。
杉本 いま、新学年がスタートして1カ月。新しい友達ができ、授業の内容が一段と深まっていくなど、大切な時期です。
 わが地域の宝の未来部員たちの成長を皆で祈り、声を掛けて励ましていきたいですね。

「一緒に行動する」

原田 これまで何度も確認してきたように、未来部・青年部への信心の継承は、各家庭での語らいが基本である。
 信心に励む親の背中が、何よりの模範です。真剣に同志のことを祈る母親、友を励ます父親の姿を見て、学会家族≠フ温かさを感じていくのではないでしょうか。
熊沢 被災地の未来部メンバーも、被災しながら力強く立ち上がり、友人のために尽くし抜いている家族の姿に学んでいます。
棚野 大切なのは「成長を祈り、励まし続けること」「一緒に行動し、自らの姿で示すこと」ですね。
原田 そうです。とくに家庭では、日常のなかで子どもたちと、どう向き合うかです。
 一緒に朝晩の勤行・唱題をする。小説『新・人間革命』を毎日、読み合わせする。ともに座談会や部員会、本部幹部会の中継に参加する。こうした積み重ねに、後継者を育む偉大な一歩一歩がある。
正木 けなげに頑張る未来部は、われわれに真っすぐな信仰の姿勢を教えてくれる(かがみ)≠ナもある。未来部を励ましながら、われわれも学び、みずみずしい決意に立っていきたい。

(2011. 5. 5. 聖教新聞)

 

 

<29> 聖教の拡大が学会理解の拡大
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、佐藤青年部長、棚野男子部長、熊沢女子部長

佐藤 ゴールデンウイークが終わり、(こよみ)の上では「立夏(りっか)」が過ぎて夏に入りました。
棚野 大震災の後、東日本を中心に電力供給能力が落ちています。電力消費が増大する夏本番へ向け、各家庭や職場で、より一層の節電に取り組む必要があります。
杉本 無駄な電気を使わないなど、あらためて生活を見直す機会ですね。
正木 官公庁では例年より約1カ月早く、「クールビズ」を始めました。男性でいえばノーネクタイやポロシャツのような軽装にすることで、冷房の設定温度を高めにし、電力消費を抑えるものです。
原田 学会でも5月中旬から10月末まで、積極的にクールビズを推進していきたい。とくに座談会など個人会場を提供してくださる家庭への配慮も大切です。
杉本 そうですね。冷房の電気代は大きな負担です。提供者のご厚意に甘えることなく、徹して節約していくことです。
熊沢 もちろん、まだ日によって、地域によっては肌寒いですから、体調を崩さないように気温の変化に注意しながら、工夫していくことが大事ですね。
正木 日蓮大聖人も四条金吾(しじょうきんご)に「さきざきよりも百千万億倍・()用心(ようじん)あるべし」(御書1169n)と(おお)せになった。
 われわれは仏法を(ぎょう)じているからこそ、より知恵を働かせて、「信心(そく)健康」「信心即生活」の価値的な日々を過ごしていきたい。

「元気になる新聞」

原田 去る9日、信濃町の聖教新聞本社で「無冠(むかん)の友」の像が除幕されました。創刊60周年を記念して毎日新聞社から贈られ、朝比奈豊社長をはじめ多くの来賓も駆けつけてくださいました。これは聖教を配達してくださる「無冠の友」の地道にして尊き功労を顕彰するものです。
 朝比奈社長は「池田名誉会長が配達員の方を『無冠の友』と(たた)えられることが素晴らしい」と語っておられました。
正木 私たちが毎日、聖教新聞を読むことができるのも、配達してくださる方々がいてこそです。配達員の方々を支えるご家族の皆さまも、どれほど心を尽くし、ご協力くださっていることか。
 無冠の友、そのご家族の皆さまに厚く御礼を申し上げます。
原田 そして通信員、販売店、新聞長、聖教新聞を愛読し、友人にも勧めてくださる全ての皆さまにも心から感謝申し上げます。
佐藤 いま聖教の紙面では新企画が大好評です。
 とくに、日蓮大聖人の御聖訓(ごせいくん)(はい)しながら池田先生が指針を贈る「御書とともに」、小説『人間革命』と『新・人間革命』から珠玉(しゅぎょく)の指導を紹介する「勇気の泉」が、大変な反響を呼んでいます。
棚野 「まさに自分が悩み、求めていた指導が載っていました。この先生の言葉を胸に刻みます」と語るメンバーがいます。
杉本 喜んで購読してくださる友人の読者も、本当に多いです。
 聖教新聞では毎日、東日本大震災から立ち上がる同志の姿を紹介していますが、信仰を持つ人生の強さ≠多くの方が感じ取っておられます。
佐藤 そうです。学会が進める救援活動・被災者支援の報道についても、「学会はこういう素晴らしい取り組みもやっているのですか」と、認識を新たにした人がたくさんいます。
熊沢 20年間、購読してこられた方は「明るくて分かりやすい紙面でいいですね。読んで嫌な思いをしたことが一度もなく、元気になる新聞です」と述べていました。
棚野 また東北の大学教授も「内容が非常に良く分かりやすい。質的水準も高く、聖教の幅広い読者層に受け入れられるものです。学生にも紹介したい」と語っていたそうです。

生活の知恵も満載

杉本 そして、リニューアルされて好評なのが、公式ホームページの「SEIKYO(セイキョウ) online(オンライン)」です。これまでの池田先生の随筆や小説の音声配信などに加え、体験談の公開が始まったことに注目が集まっています。
熊沢 さっそく海外のメンバーから、感謝の声が寄せられました。
 「聖教のホームページは私の生活に欠かせません。体験談の記事は日本に帰国した時しか読めなかったので、とてもうれしくてたまりません。海外生活で、日本のメンバーの体験談を読めることは、勇気と希望になります」と。
佐藤 ある友人読者は、「今日の体験談は、すごい。涙があふれて読めないほどだった」と感激していたそうです。また、「SEIKYO online」では、好きな記事を友人に紹介するための機能も充実しています。
原田 聖教新聞を通して、仏法を基調とした池田先生の平和思想と人生哲学を学ぶことができる。学会の真実の姿が分かる。そして心豊かに生きるための生活の知恵も満載だ。
 戸田先生が「どうすれば幸福になれるか。誰も、何も答えていない。しかし、聖教新聞には幸福への道が書かれている。こんな新聞はほかにはありません」と述べられた通りだ。
棚野 長年にわたり購読を続けて学会への理解を深め、自ら入会を決意される方もいます。聖教が広がった分、地域広布も世界広布も進んでいきます。
熊沢 大聖人は「法華経(ほけきょう)の一字は大地の(ごと)万物(ばんぶつ)出生(しゅっしょう)す、一字は大海の如し衆流(しゅる)(おさ)む・一字は日月の如し四天下(してんげ)(てら)す、()の一字(へん)じて仏となる」(同1263n)と仰せです。
杉本 先生はこの御金言を引き、「釈尊(しゃくそん)、そして大聖人の仏意(ぶつい)に直結し、妙法に連なる一字また一字を、正義の金文字として発信していくのが、聖教新聞である」と述べられています。
正木 皆に幸福と希望の風を送る新聞、それが聖教だ。私たちは、聖教を通して、仏法の素晴らしさ、学会の真実を友人に語り抜いていこう。

(2011. 5.12. 聖教新聞)

 

 

<30> 座談会から決意新たに前進
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

原田 このたびは、男子部・女子部の新出発、大変におめでとうございます!
棚野 ありがとうございます。男子部・女子部ともに、今年7月に結成60周年を迎えます。この意義深き佳節に、師匠・池田先生のもとから新たな広布拡大の前進を開始できることに、大きな使命と喜びを感じています。
橋元 男子部は圧倒的な折伏(しゃくぶく)弘教(ぐきょう)と人材育成に徹し抜き、師匠の精神を受け継ぐ、力ある人材の陣列を堂々と築いていきます!
吉井 私たち新生・女子部≠ヘ「永遠の五指針」を胸に皆で団結し、社会に友情と幸福を広げる華陽(かよう)の連帯を拡大していきます!
杉本 私たちも、清新の息吹あふれる青年部の皆さんとともに、若々しく進んでいく時ですね。
正木 そうです。各地域にあっても、今まで以上に青年の成長を祈り、真心から励ましていきたい。

大聖人直結の集い

杉本 今週は各地でにぎやかに座談会が開かれています。それぞれがゴールデンウイークを通して広げた友好交流のドラマや、春の対話拡大について、また家庭や仕事の体験など、和気あいあいと語り合いながら、楽しく開催していきたいですね。
棚野 「座談」ですから、分け隔てなく参加者の皆さんが思いを語り、信心の確信を話し、共感をもって次の目標へ出発を切る集いです。
正木 そうです。だからこそ準備が大切です。
 担当幹部はどのような話をするのか、皆さんにどのようなテーマで語り合っていただくか、御書講義は誰がするのかなど、一つ一つ確認することです。
橋元 毎月の座談会を軸として前進・勝利のリズムをつくっていくことも価値的な取り組みですね。
 翌月までの目標を明確にし、対話拡大や聖教新聞の購読推進、家庭訪問による激励など、皆が広布の活動をやり切って集う座談会は、何よりも活気にあふれています。
原田 そして座談会は、初代会長の牧口常三郎先生の時代から続く、学会伝統の最重要行事です。
 広布拡大の歩みは、まさに、座談会とともに進められてきたのです。
吉井 青年部が弘教に挑戦する際は、友人が座談会に参加して学会への理解を深め、創価家族≠フ温かな世界に触れて入会を希望するケースがたくさんあります。
 ありのままの学会の姿をはっきりと見られるのが座談会です。
橋元 御聖訓に「心ざしあらん諸人(しょにん)一処(いっしょ)にあつまりて御聴聞(ごちょうもん)あるべし」(御書951n)とある通り、座談会は日蓮大聖人に完璧に直結した仏道修行とも言えます。
原田 皆さんが仕事や生活で大変ななか、貴重な時間を割いて参加してくださる。リーダーは座談会に集われる同志を最大にたたえていかねばならない。

大成功を祈り抜く

杉本 池田先生はかつて、戸田先生の次の指導を紹介してくださいました。
 「座談会は、慈愛に満ちあふれた、この世で一番、楽しい会合にしたいものだ」
 「社会が不安で殺伐であればあるほど、絶対に明るい、自信と勇気に()ち満ちた座談会にするのだ」と。
吉井 学会を見つめてきた海外の識者も、現代社会における学会の座談会の存在意義を高く評価されています。
 アメリカの著名な仏教研究者であるクラーク・ストランド氏は、こうおっしゃっていました。
 「人種や階層に関係なく、誰もが平等に参加している座談会は、多様性を(たた)える法華経(ほけきょう)の思想をそのまま体現したもの」「体験の共有は信仰を深め、信仰は人生を深める。そうして深められた人生が、やがて社会を変革していく」と。
杉本 平和学者・社会学者のエリース・ボールディング博士も「車座になって、座談会を行っていた婦人部の方々とお会いしました。そこで私は、本当の人間の精神を感じたように思いました」と語っておられます。
原田 座談会がなぜ学会の伝統となり、識者の皆さんが学会の特徴として注目しているのか。
 それは「目の前の一人を大切にする」という仏法者の生き方が、そのまま表れている会合だからだ。
正木 そうですね。リーダーは、どうすれば皆さんが喜ばれるか、元気になるかを考え、大成功を祈り抜く。そして膝詰めで、納得の語らいを交わすのが座談会です。
棚野 「友のために」という視点に立てば、同志一人一人を仏のごとく敬い、真心から振る舞うようになります。
正木 池田先生は、ある地域の座談会に出席されたことを、このように述懐(じゅっかい)しておられた。
 「この座談会を、最高に楽しい、最高に充実した、最高に有意義な時間にしてさしあげたい。皆が帰られる時には、元気になり、希望に燃えて、体がぽかぽかするくらいにさせてあげたい。私は、真剣だった」と。
 先生はこれほどの思いをもって座談会に出席されていた。ゆえにリーダーは、先生と同じ責任感に立って、座談会を大成功させていきたい。
原田 目指すべきは「体験を語る座談会」「青年が主役の座談会」「友人と参加の座談会」です。皆で意見を出し合い、よりよい座談会をつくっていきたい。
杉本 東日本大震災の被災地でも、座談会が開かれています。
 皆さんが師匠の指導を学び合い、再起と復興を誓い合っています。
原田 同志と集い合う座談会は、勇気と希望の源泉だ。
 われわれは座談会から日蓮仏法の大道(だいどう)を悠然と歩んでいこう!

(2011. 5.19. 聖教新聞)