< 座談会 >

世界広布の勝利の並木道 第2部

 

<61>
<62>
<63>
<64>
<65>
<66>
<67>
<68>
<69>
<70>

多宝の同志は「信心の鑑」
全員で「未来の宝」に励ましを
「師匠」と「同志」こそ勇気の源泉
対話が平和の世紀を創る
共々に自行化他の実践を
尊き創価の女性に最敬礼
師匠と心を合わせて前進!
みずみずしい決意で出発を!
正役職と副役職は「不二」の関係
無事故は「確認」「点検」から

 

 

 

<61> 多宝の同志は「信心の鑑」
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

杉本 9月19日は「敬老の日」です。
 学会でも「多宝会(たほうかい)」、「宝寿会(ほうじゅかい)」(東京)、「錦宝会(きんぽうかい)」(関西)の皆さんが、日々若々しく、元気に活躍されています。
原田 「(とし)は・わかうなり福はかさなり(そうろう)べし」(御書1135n)です。
 多宝会の皆さんの福運に満ちた顔、確信あふれる姿、そして若々しい行動は「信心の(かがみ)」です。
正木 言うまでもなく「多宝」とは、法華経見宝塔品(けんほうとうほん)に説かれる「多宝如来(にょらい)」のことです。妙法の偉大さを証明する存在として現れます。
 学会の「多宝会」の皆さんも多宝如来のごとく、池田先生とともに信心一筋(ひとすじ)に励み、自らの人生をもって仏法の偉大さを示してきた、あまりにも尊い証明者です。
吉井 多宝会、宝寿会、錦宝会の皆さんは「学会の宝」の存在ですね。
橋元 現在、連載されている『新・人間革命』の「福光(ふっこう)」の章でも、池田先生は、いまの多宝会であるかつての指導部について、次のように(つづ)っておられました。
 「指導部のメンバーは、信仰体験も豊富な、歴戦の闘士である。その人たちが、信心の模範となり、多宝の生命を輝かせながら、後輩の育成、個人指導に、いかんなく(ちから)を発揮していくならば、広宣流布の大推進力となろう」
棚野 夏の「未来部躍進月間」では、未来部員とともにファミリー大会に参加する祖父母の皆さんの姿が、どの会場にもありました。自分から子へ、そして孫へ信心を継承しようと、池田先生との原点や信仰の体験を喜んで語ってくださっています。

胸中に「学会精神」

杉本 本当にありがたいことですね。
 そしていま、多宝会の皆さんの喜びとなっているのが、指導集『生涯青春の指針』の完成です。
正木 そうです。先生が多宝会に贈ってくださった随筆や指導を収録し、「師弟」「功徳(くどく)」「健康」「後継」などのテーマに沿ってまとめられています。地区などを通じて多宝会の皆さんにお届けします。
杉本 まず、序文の「私も妻も、元気な『多宝会』の一員です。宿縁(しゅくえん)深き『宝寿会』そして『錦宝会』の一員であることも、申し上げるまでもありません」との書き出しに、皆さんが大感動しています。
原田 先生は、尊き功労を次のように(たた)えてくださっています。
 「『多宝』とは、まさしく、最高無上(むじょう)の宝を、より多く未来の後輩たちに伝え残していく生命といってもよいでありましょう。多宝の友ありてこそ、わが学会は万代に盤石(ばんじゃく)です。皆様が次の世代、そのまた次の世代に、わが胸中(きょうちゅう)に燃えさかる『学会精神』を伝えてくださる時にこそ、『閻浮提(えんぶだい)に広宣流布して断絶(だんぜつ)せしむること無けん』(御書505n等)という仏の『未来記』は完璧に実現されていくのであります」
 青年学会の構築へ邁進(まいしん)するいま、いやまして多宝会の皆さんの存在が光り輝いています。
橋元 青年部の折伏・弘教の勢いが大きくなっていくなか、座談会に参加する友人が増えています。なかなか入会に踏み切れなかった友人が、多宝会の方の確信あふれる一言に心を動かされ、決意するという話もあります。
 温かな創価家族≠フ象徴です。
棚野 また創価班や牙城会、白蓮グループが着任していると、多宝会の皆さんは真心から「ありがとうね」「頑張って!」と声を掛けてくださいます。
吉井 日蓮大聖人は御書の中で、中国の歴史を通して、高齢の方々を大切にすることが国の栄える根本の(こう)である、と仰せです。
 「(しゅう)文王(ぶんおう)(おい)たる者をやしなひていくさに勝ち、其の末・三十七代・八百年の間すゑずゑは・ひが(ごと)ありしかども根本の功によりてさかへさせ(たま)ふ」(同1250n)と。
杉本 多宝会の方々も未来部も、皆が生き生きと、仲良く団結して進むのが学会です。だからこそ学会は大発展してきました。
正木 そして、この高齢社会のなか、若々しく友情を広げる多宝会の皆さんは、「地域の宝」でもあります。

感謝の心を行動に

原田 下半期の活動が活発になるなか、勤行会、座談会などの会合で地域の個人会場を使用させていただくことも増えています。あらためて、会場提供者の方々の真心に御礼を申し上げます。
杉本 ある婦人部の方から、このような声がありました。
 「先日の座談会で、会場提供者の方が『風邪で調子が悪い』と話されていました。ところが、座談会が終わっても打ち合わせのために残っている方がいました。会場を提供してくださっている方への配慮が、もっと必要なのではないでしょうか」と。
 大切な視点です。
棚野 私たちは、会場が使えることを当たり前のように感じてはいけません。その陰にある提供者の皆さんの心遣いや苦労を考えていくことですね。感謝の思いを言葉と行動で表していきたい。
橋元 会場を汚さない、空調機などを無駄に使用しない、近隣の迷惑になるような大声や音量を出さない、違法駐車の厳禁はもちろん、自転車を置くのも周囲の迷惑にならないようにしなくてはいけません。
吉井 そして提供者の家族には、受験生や高齢者、未入会の方がいらっしゃることもあります。こまやかな配慮と誠実な振る舞いが大切ですね。
正木 私たちは、会場提供者の方々の善意に甘えてはいけない。しっかりとルールを決め、それを守っていくこともリーダーの責務です。
原田 皆でよく話し合いながら、大切な個人会場を守り、広布の宝城(ほうじょう)を支えていきたい。

(2011. 9.19. 聖教新聞)

 

 

<62> 全員で「未来の宝」に励ましを
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

原田 台風15号で被害に遭われた地域の皆さまに、心からお見舞い申し上げます。
正木 学会本部の災害対策本部では、各地の対策本部と連携を密にし、状況の掌握と激励に全力を尽くしています。
杉本 また「無冠の友」の皆さんの絶対無事故を、より一層、強く祈っています。

可能性を信じ抜く

棚野 今回の青年部幹部会・本部幹部会の中継行事には、勝利の人生へ勇気の一歩を踏み出した新入会の皆さんが、各地で数多く参加していました。
橋元 新入会メンバーは、SGI(創価学会インタナショナル)の研修会で来日した青年たちの求道心に触れ、「こんなにも学会は広がっているのですね!」と感動を新たにしていました。
吉井 今回の青年部幹部会では、少年少女部による「母」「Be Brave! 獅子(しし)の心で」の元気な合唱にも、喝采(かっさい)が送られていました。この9月23日は少年少女部の結成記念日です。
正木 そうです。1965年(昭和40年)に結成されました。池田先生から、次の5項目に取り組むことが提案されました。
 @勤行をしっかりするA勉強をしっかりするB学校にきちんと行くC親に心配をかけないD正しく明るい毎日を送る――の五つです。
原田 いずれも大切なことです。小学生から中学・高校へと続く未来部の期間は、人間としての基礎を作る時です。勤行・唱題を中心としたリズムある生活が、自分自身の土台を築きます。
杉本 また未来部といえば、大学や高校などを目指す受験生は、秋が深まっていくにつれ、勉強もいよいよ正念場を迎えていきます。
橋元 一緒に勉強を頑張る友達もいるでしょうが、やはり受験は自分自身への挑戦であり、孤独な戦いです。家族はもちろん、周りの方々からも時折、励ましの声を掛けてあげたいですね。
正木 何度も確認していますが、とくに普段、使用している個人会場のご家族に受験生がいる場合は、入試が終わるまで他の会場を使用したり、会合時間に配慮したりするなど、皆で話し合って受験生を支える環境をつくっていきたい。
原田 大事なポイントです。また、進路について不安を持ったり、悩んだりする子もいます。私たちは創価家族≠ニして、かけがえのない「世界の宝」である未来部員に応援の題目を送りながら、温かく見守っていきたい。
吉井 夏の創価ファミリー大会で、親子によるリレー体験発表などが各地で行われました。
 友達関係や進路のことなど、さまざまな悩みと葛藤(かっとう)しながら、それでも夢に向かって頑張る未来部員が多くいます。その陰には地域の方々、何より両親や祖父母など家族の励ましがあります。
杉本 池田先生は月刊誌「パンプキン」10月号の連載エッセー「ハッピーロード――希望の(ひかり) (よろこ)びの(うた)」でこう(つづ)っておられます。
 「つまずいて転んだり、回り道をしたりするようなことがあっても、子ども自身は、また起き上がって、前へ踏み出していく(ちから)を持っています。どんな時でも、母は『信じているよ』と言い切ってあげることが、子どもの揺るぎない支えになります」と。
 子どもの力と可能性を皆で信じ抜き、励ましていくことが大切です。
棚野 青年部でも未来部担当者を中心に、自分たちの経験や信心の確信を伝えながら、未来部員の大成長を応援していきます。

友人葬は香典不要

正木 23日の秋分の日は、彼岸の中日です。この日を中心に各地で秋季彼岸勤行法要が営まれます。
橋元 「(いま)日蓮等の(たぐ)精霊(しょうりょう)(とぶら)う時法華経(ほけきょう)読誦(どくじゅ)し南無妙法蓮華経と唱え(たてまつ)る時・題目の光無間(むけん)(いた)りて即身成仏(そくしんじょうぶつ)せしむ、廻向(えこう)(もん)()れより(こと)(おこ)るなり」(御書712n)です。真心の題目は、たとえ無間地獄にいる人でも、即身成仏の道へと導いていくことができます。私たちが題目を唱えること、それが故人への最高の追善(ついぜん)供養です。
原田 また「回向」とは、自らが仏道修行して得た功徳(くどく)を、他の人々にも(めぐ)らし、向ける、という意味です。私たちが広布の活動に邁進(まいしん)することで、故人も含めて自他ともに成仏していけるのです。
杉本 真心こもる学会の友人葬こそ、仏法の本義(ほんぎ)にのっとった、故人を追善回向する最も崇高な儀式ですね。
吉井 参列した未入会の親族の方も、本当にすがすがしい葬儀に学会への認識を改め、友人葬をきっかけに入会される方もたくさんいます。
原田 儀典部の皆さんの日ごろの(ろう)に心から感謝申し上げます。邪宗門(じゃしゅうもん)僧俗差別義(そうぞくさべつぎ)を打ち破り、仏法本来の友人葬を執り行ってくださり、大きな共感が広がっています。
正木 確認ですが、友人葬は故人の成仏を願い真心の題目を送る儀式で、題目が何よりの供養です。ですから友人葬においては、学会員の間での香典は必要ありません。儀典部の方などに導師を頼んだ際も謝礼は要りません。
原田 各地域の伝統や風習があり、一律にはいかないことがあると思いますが、各県の運営会議等でよく協議して、まずリーダーから(はん)を示していくことを心掛けたい。
棚野 第一線のリーダーには、友人葬に参列する機会が多い方もいます。香典は必要ない≠ニの考え方を定着させていくことも、創価の宗教改革の一つになりますね。
原田 ともあれ、遺族や同志が広布のために生きることが無上(むじょう)の追善です。日々、真心の題目を送るとともに、最高の聖業(せいぎょう)である広布の活動に取り組んでいきたい。

(2011. 9.22. 聖教新聞)

 

 

<63> 「師匠」と「同志」こそ勇気の源泉
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

正木 青年部教学試験1級が目前となりました。「開目抄(かいもくしょう)」「撰時抄(せんじしょう)」「御義口伝(おんぎくでん)」などを研鑚(けんさん)し、大確信をもって学会活動に励む青年がいることは、頼もしい限りです。
原田 試験のための教学≠ナはなく教学を研鑚するための試験≠ナす。この試験を通して、皆が日蓮大聖人の御精神に触れ、地涌(じゆ)菩薩(ぼさつ)としての使命をより深く自覚することが、大きな成長につながります。
吉井 壮年・婦人部の皆さんに、講義や激励をしていただき、本当にありがとうございます。
棚野 「行学(ぎょうがく)二道(にどう)をはげみ(そうろう)べし」(御書1361n)です。単なる試験とするのではなく、絶対の確信をつかむ教学、人材を育成する教学、折伏に勇み立つ教学を命に刻みつけ、実践していきたい。

「異体同心」の団結

橋元 今月1日から『新・人間革命』の「福光(ふっこう)」の章が連載開始になり、反響が広がっています。
棚野 広布のリーダーとしての心構え、題目の(ちから)折伏(しゃくぶく)弘教(ぐきょう)と人材育成など、多角的な指導を(つづ)ってくださっています。全国の青年部員も毎日、懸命に学んでいます。
杉本 何より東北の全同志、とくにこの章の舞台となっている福島の皆さんに大感動が広がっています。
吉井 「1977年3月11日の福島訪問から始まった『福光』の章に深い意義を感じます。今年3月11日の東日本大震災、原発事故と戦い、復興を願う私たちにとって、大きな希望の光となりました。冒頭の詩には、東北、そして福島に対する池田先生の深い慈愛があふれ、涙ながらに読みました」という感想がありました。
橋元 また、他の被災地の方も「これまで避難所を転々としましたが、どこでも学会の同志の皆さんの笑顔に励まされてきました。『踏まれても、踏まれても、われらは負けない』との先生の励ましに大感動です。『福光』の章を胸に、『みちのく魂』で頑張ります」と決意されています。
原田 福島をはじめ東北の被災地の方々には、愛する故郷に住むことができず、全国へ避難を余儀なくされている方がたくさんいます。
 しかし同志の皆さんは、池田先生の励ましによってよし、先生とともに、皆とともに頑張ろう≠ニ決意されています。離れていても師匠と、同志と強い(きずな)で結ばれているのです。本当に(うるわ)しいことです。
杉本 震災から半年となる9月11日には、原発事故で避難している同志が集い合う「フェニックス大会」が開かれました。池田先生はメッセージで「福光」の言葉の意味を、こう語ってくださいました。
 「福光、すなわち福の光とは、一体どこにあるのか。それは、いかなる苦難にも立ち向かう、福島の異体同心のスクラムにこそあります。同志と歩めば、生きる勇気が湧く。不屈の挑戦の力が(みなぎ)る。幸福への光が燦然と輝きわたるからであります」と。

希望を届けるため

正木 連日、希望と勇気を贈ってくださる池田先生の言論戦に大感謝です。本当にありがたい師匠です。先生は、言葉の(ちから)、ペンの力、言論の力で世界中の同志を鼓舞(こぶ)し続けてくださっています。
吉井 先日、月刊誌「潮」で連載されたチョウドリ元国連事務次長との対談集『新しき地球社会の創造へ――平和の文化と国連を語る』が発刊されました。
橋元 平和に果たす国連の使命と役割、青年と女性への期待などをテーマに、世界が直面する課題とその解決の方途が、縦横無尽に語り合われています。
原田 小説・随筆の執筆も、教学講義も、池田先生は世界平和と広宣流布のために展開されています。
吉井 先生は、こう言われています。
 「私は、書いて、書いて、書きまくってきた。目的があったからだ。友に希望を届けるために! 勇気を贈るために! 勝利を開くために!」「私は生涯、書き続ける。友のために。広宣流布という、全人類救済の大義(たいぎ)のために。たとえ生命を削ろうとも」
正木 ある日本の大手出版社の首脳も、池田先生の著作を(たた)えていました。
 「『行動する人』の言葉であると同時に、読む人にも行動を起こさせ、『幸せになってほしい』との思いにあふれています」と。
杉本 アメリカ・エマソン協会の元会長であるワイダー博士は、先生の詩に出あった感動を、このように振り返っておられます。
 「(池田名誉会長の)声による直接の言葉ではなく、詩に書かれた言葉が、日本から遠く離れた私の心になぜ強く響いたのか。一度もお会いしたことのない私の心に、深く響いたのか。それは、会長の詩ほど、一人一人の心に直接響く言葉が凝縮したものはないからです。そして、一言一言に温かく思いやりに満ちた、人間のぬくもりが込められているからです」と。
棚野 先生の著作は世界42言語、海外では1200点以上が出版されています。学会員であろうとなかろうと、また文化や国境を超えて、24時間、地球のどこかで先生の言葉から希望を得ている人がいます。
橋元 そして世界の名だたる大学が、その言論活動を讃えて「名誉文学博士号」などを池田先生に贈っています。また「桂冠(けいかん)詩人」「世界桂冠詩人」「世界民衆詩人」「世界平和詩人」など詩作を讃える賞や称号も数多く授与されています。時代が人間主義の哲学、生命尊厳の哲学を求めている証左(しょうさ)です。
原田 池田先生による世界平和のための対話、そして「励まし」に満ちた地球規模の言論活動に、世界が希望を見いだしています。
 われわれ池田門下の弟子は、師匠への感謝の心をもって、先生の著作、指導を(はい)し、大いなる前進の(かて)としていきたい。

(2011. 9.26. 聖教新聞)

 

 

<64> 対話が平和の世紀を創る
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

原田 間もなく10月2日「世界平和の日」です。
 1960年(昭和35年)のこの日、池田先生が第3代会長就任後わずか5カ月にして、初の海外訪問へ出発されました。
正木 「世界平和の日」という名前に深い意義を感じます。日蓮大聖人の仏法を(ひろ)め、世界広宣流布を進めていく第一歩であったわけですが、それはすなわち、戦争の歴史を繰り返してきた世界に恒久平和を打ち立てていく第一歩でもありました。
杉本 先生は初の海外訪問を、こう述懐(じゅっかい)されています。
 「戦後の世界にも、幾多の戦乱があり、冷戦があり、紛争があった。貧困があり、差別があった。母たちの慟哭(どうこく)があり、幼き生命の嘆きがあった」
 「戦争を永遠に葬り、断じて平和の世紀を創るのだ! それには、生命の尊厳の大法を叫び抜き、世界広布を遂行していくしかない」
 先生とともに仏法を弘める私たちの対話も、平和を創る地道にして偉大な一歩です。

対談集は70点に

橋元 今年は、先生の初のヨーロッパ訪問から50周年です。61年(同36年)10月のことでした。
吉井 デンマーク、ドイツ、オランダ、フランス、イギリス、スペイン、スイス、オーストリア、イタリアを回る平和旅でした。
原田 まだ海外には妙法を(たも)った同志がほとんどいない時代です。仏教に縁の薄い、広大な大地で奮闘する一人一人を命がけで激励されながら、先生は欧州広布の(いしずえ)を築かれました。そして妙法という平和の(たね)を植えられていったのです。
棚野 ヨーロッパといえば、池田先生は数々の学識者、リーダーと対話を重ねてこられました。その出発点が、「ヨーロッパ統合の父」と(たた)えられるクーデンホーフ・カレルギー伯爵との語らいでした。
吉井 カレルギー伯との『文明・西と東』が、海外識者との対談集の第1号です。
 その後、イギリスの歴史学者アーノルド・J・トインビー博士との『21世紀への対話』、フランスの作家アンドレ・マルロー氏との『人間革命と人間の条件』、フランスの美術史家ルネ・ユイグ氏との『闇は(あかつき)を求めて』、ローマクラブ創立者のアウレリオ・ペッチェイ博士との『21世紀への警鐘』、イギリスの宗教社会学者ブライアン・ウィルソン博士との『社会と宗教』と、欧州の学識者が続きます。
原田 先生の対談集は、いま進めているものを含めて、70点に上ります。人種や文化を超えた語らいであり、キリスト、イスラム、ヒンズーなど諸宗教とを結ぶ対話です。
 その壮大な対話旅の始まりがヨーロッパの知性との語らいだったわけです。数々の哲学が生まれた欧州を舞台に、先生は世界の一級のリーダーへ仏法の叡智(えいち)を弘めてくださったのです。
正木 いまヨーロッパは、深刻な財政不安など、さまざまな難問を抱えています。
 そのなか、SGI(創価学会インタナショナル)のメンバーが、地域社会の希望となって、欧州各国で活躍しています。
橋元 「One Europe with Sensei!(欧州は一つ、センセイと共に!)」が合言葉です。EU(欧州連合)本部で働くメンバーもいます。
正木 ヨーロッパでは、とくに座談会運動と教学運動に(ちから)を入れています。この夏も伝統となる教学研修会をイタリアで開催し、29カ国から求道の同志が集い合いました。
橋元 しかも、その6割が青年だったそうです。徹して教学を研鑚(けんさん)し、日蓮仏法への大確信をみなぎらせて広布の活動に邁進(まいしん)する――日本も海外も、青年は教学根本に進んでいます。
杉本 池田先生が半世紀前に植えられた種がいま、世界広布と平和の花として見事に開いていますね。
吉井 「日蓮一人(いちにん)はじめは南無妙法蓮華経と唱えしが、二人・三人・百人と次第(しだい)(とな)へつたふるなり、未来も(また)しかるべし」(御書1360n)との御文通り、地涌(じゆ)菩薩(ぼさつ)陸続(りくぞく)と躍り出ています。

失態重ねる日顕宗

棚野 一方で、このヨーロッパでも、数々の失態を重ねてきたのが、日顕および日顕宗だ。
橋元 スペインでは1993年(平成5年)、マドリードに寺を建てたが、入仏式の勤行中、日顕はほとんど居眠りで大顰蹙(だいひんしゅく)を買っていた。その後も、初代住職は女性問題、その次も檀徒との内紛(ないふん)で相次ぎクビ。現住職も檀徒からの評判が悪いという、惨憺(さんたん)たる状況だ。
正木 日顕は2003年(同15年)には寺の法要を口実にフランスへ行っているが、これが一族を引き連れた、まったくの観光旅行だった。セーヌ川下りやパリの古城巡りに明け暮れ、7日間の滞在で法務はたったの5時間。これも信徒の供養で豪遊しているのだから、あきれてものが言えない。
棚野 フランスから帰国した直後に日顕は、シアトル事件をめぐるデマで最高裁から断罪された。仏法の因果(いんが)は厳しい。
正木 この20年、正義の学会は堂々と勝った。各国でSGIの人間主義運動への期待が高まっている。
杉本 国際宗教社会学会の会長も務めたウィルソン博士は、次のように語って学会の宗教改革を高く評価されていました。
 「日常生活のなかでの信仰実践と、よりよい人間社会を建設していく努力を続けていくことこそ、本来の宗教の使命であるはずである」と。
原田 大聖人の(たましい)を受け継ぎ、広布のため、平和のために行動しているのが学会です。世界の碩学(せきがく)も注目してやまない民衆運動を、一段と誇り高く進めていこう。

(2011. 9.29. 聖教新聞)

 

 

<65> 共々に自行化他の実践を
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

吉井 先月25日、アフリカの名門・国立「ザンビア大学」から、池田先生に「名誉法学博士号」が授与されました。
棚野 創価教育の卒業生代表が集った「創価教育同窓の集い」に続いて授与式が行われ、皆で創立者の栄誉を心から慶祝しました。
正木 さらにザンビア共和国のケネス・カウンダ初代大統領から祝福のメッセージが届きました。
 これも、池田先生への賞讃(しょうさん)の表れですね。
橋元 「この顕彰は、世界平和のための貴殿の素晴らしい行動を貢献を証明するものであります」と述べておられました。
杉本 式典ではムナルラ法学部長が、こう語っておられました。
 「池田博士は私たちの模範であられます。なぜなら、怒り、争い、苦しみにあふれたこの世界における『善良な方』であるからです」「博士はあまりにスケールの大きい方です。その博士にふさわしい栄誉を授与することができ、私は大変名誉に、そして光栄に思います!」と。
 池田先生への心からの親愛の情が伝わってきます。授与することが大変な名誉≠ニまで語られていたのが印象的です。
原田 池田先生は51年前の秋、初の海外訪問で訪れたアメリカ・ニューヨークの国連本部で、「21世紀はアフリカの世紀」と展望されました。
 この信念のまま、アフリカ各国首脳との平和の語らい、文化・芸術交流を大きく展開されてきたのです。先生の一貫した誠意と行動を、アフリカの識者は最大に(たた)えておられます。
吉井 その先生の思いを(みずか)らの使命とし、アフリカの地で、またアフリカと日本を結ぶ立場で活躍する創価同窓生が数多くいます。
棚野 池田先生はかつて、「御書と青年」でこう述べてくださいました。
 「私が『アフリカの世紀』を確信したのは、なぜか。歴史上、最も苦労してきた大地に、独立国家が次々と誕生し、若きリーダーたちが勇んで立ち上がって、清新な息吹(いぶき)で希望の建設を開始していたからです。青年には無窮(むきゅう)(ちから)がある。いわんや、正しき信仰を持つ青春ほど強いものはない」
 先生はアフリカの青年の姿を見て、発展しゆく未来を確信されました。まさにその通りに時代が動いています。青年に対する先生の期待通り、われわれも広布のために戦い抜きます!

折伏が宗教の生命

杉本 いま青年部の折伏(しゃくぶく)弘教(ぐきょう)の勢いが目覚ましいですね。
橋元 壮年部、そして婦人部の皆さんの温かく力強い応援に、本当に感謝しています。
正木 壮年・婦人部の皆さんは「青年を励まし、支え、青年の育成を通して師匠にお応えしよう」と力を注いでくださっています。
原田 そうです。「青年学会」は青年だけで築くものではありません。
 大切なことは「各部一体」です。皆で心一つに広布拡大のために祈り、行動する。その団結が勝利の要諦(ようてい)です。
棚野 各地で新入会の青年が続々と誕生しています。紹介者が新入会メンバーと笑顔で会合に参加している姿を見かけます。
正木 ある草創(そうそう)の先輩は、こう言っていました。
 「弘教は、御本尊授与がゴールではない。むしろスタートである。新しく入会した方が折伏・弘教できるよう、一緒に行動することです」と。
 人材育成は入会した瞬間≠ノ始まります。
吉井 先日の小説『新・人間革命』に、初代会長・牧口先生が新入会の友に実践の大切さを語られたエピソードが(えが)かれています。
 牧口先生は「早速(さっそく)、実践に移らねばならない」と語り、入会を決意した翌日からその新入会者を連れて、牧口先生の知人宅へ弘教に向かわれました。
杉本 「私が折伏するのを、よく見ておきなさい。折伏が宗教の生命なんです。他人を()していく生活こそ、大善(だいぜん)といえるんです」との牧口先生の言葉に、新入会の方に幸せになってほしい≠ニの熱意があふれています。
橋元 池田先生は「入会したならば、勤行、折伏を教え、広宣流布の対話の闘士へと育てていく。そこで、弘教は完結するのである」と(つづ)られています。
原田 私たちは、自他(じた)(とも)の幸福を確立するために仏道修行を行っています。その仏道修行の両輪≠ェ、「自行(じぎょう)」と「化他行(けたぎょう)」です。勤行・唱題、会合への参加とともに、友人に仏法を語っていく実践が伴ってこそ、幸福勝利の直道(じきどう)を歩むことができます。
正木 そうですね。だからこそ入会したばかりの友に対しても「一緒に対話に挑戦しよう」と呼び掛け、共に実践していくことが、最高の慈悲(じひ)であり人材育成です。

自分の言葉で語る

杉本 新入会メンバーには、まだ大きな確信がない∞信心を語る知識も経験も足りない≠ニ、ためらっている方もいると思います。しかし、難しい言葉は必要ありません。
 「隋力弘通(ずいりきぐつう)」という通り、自分の言葉≠ナ自分の思い≠語ることで十分です。
吉井 その通りですね。「題目を唱えて前向きになれた」「学会家族の温かさに感動した」という、ありのままの自分の実感を語ったほうが、何倍も説得力があり、友人に伝わります。
棚野 相手を思う一念と祈りがあれば、いつか必ず真心が通じます。(あきら)めずに語り抜くことですね。
吉井 先生は折伏について、こう言われています。
 「大変だけれども、その人が必ず幸せになり、自分も幸せになっていくことを思えば、これほど『楽しい』こともない」と。
原田 御書に「一文一句(いちもんいっく)なりともかたらせ(たま)うべし」(1361n)とあります。
 堂々と喜び勇んで、仏法の偉大さを一言でも語っていきたい。それが日蓮大聖人に連なるわれわれの実践です。

(2011.10. 3. 聖教新聞)

 

 

<66> 尊き創価の女性に最敬礼
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

杉本 今月は池田先生が長編詩「母」を発表されてから40周年の佳節(かせつ)です。また今年は、その「母」に曲がつき、歌われるようになって35周年を迎えました。
吉井 6月には、東京・信濃町の創価世界女性会館で「母」の歌碑が除幕されました。
原田 婦人部の皆さんはもちろん、全ての女性を(たた)えた歌であり、国内外の多くの方々が感動の声を寄せてくださっています。
 オーストリアの歌手で文部次官を務められたサイフェルト女史、モスクワ児童音楽劇場の創立者であるサーツ女史、インドのラジブ・ガンジー元首相夫人のソニア・ガンジー女史など世界の著名な女性識者の方々も、「母」の歌に感銘を深めたと語っておられます。
橋元 民音公演でも、海外から招聘(しょうへい)した音楽家の方々が、ステージで「母」の歌を披露してくださることがよくあります。
吉井 月刊誌「潮」11月号の連載「民衆こそ王者――池田大作とその時代」のテーマは「母たちの合掌(いのり)」。池田先生・奥様が婦人部の皆さんを励ましてこられた歴史が紹介されています。

一貫して変わらず

杉本 「母」の長編詩は、1971年(昭和46年)10月4日、大阪で行われた関西婦人部幹部会で発表されました。この会合には、奥様も出席されていました。
 大阪への行き帰りに、「心に刻まれる母の詩ですね」「発表できてよかったですね」と語られていたそうです。
棚野 池田先生は随筆で「母」の歌について、このように語っておられます。
 「来る日も来る日も、生き抜く(ちから)、負けない力を示して母たちは進んだ。民衆勝利の創価の大前進は、まさしく母の『不思議な豊富(ゆたか)な力』のお(かげ)であった。母よ! あまりにも(とうと)き母たちよ、ありがとう!」と。
原田 池田先生は「21世紀は女性の世紀」と展望されてきました。
 女性の力を確信し、讃えてこられたことに、世界の数多くの識者が賛同しています。
吉井 2006年、チョウドリ国連事務次長が来日し、婦人部の女性平和委員会、女子部の女性平和文化会議の代表と懇談した際、こう述べておられました。
 「皆さんは幸せです。池田会長のように平和に対する女性の役割の大きさを訴え、女性を信頼し、理解し、励ましてくださる方をリーダーに持っておられるのですから」と。
橋元 評論家の塩田丸男氏は、学会本部が東京・西神田にあった約60年前、池田先生と語り合ったことがあるそうです。
 「家庭や地域に生きる女性を大切に思って励ます姿勢は、あのころから一貫して変わっていないと感じました」と振り返っておられます(「パンプキン」9月号)。
正木 広宣流布の歩みにおいて、婦人部の皆さんがどれほど偉大な足跡(そくせき)を残しておられるか。
 折伏(しゃくぶく)弘教(ぐきょう)も、聖教新聞の拡大も、地域での友好活動も、いまの広布拡大の実証は婦人部の皆さんがおられてこそです。本当にありがとうございます。
原田 まったくその通りです。池田先生は常々、われわれ男性幹部に対して「女性を大切に」と言われています。
 「歓喜の中の大歓喜の仏法を、生き生きと、(ほが)らかに語る婦人部、女子部ほど強いものはない。偉大なものはない。女性の活躍を讃え、『ありがとうございます』と深く感謝していく。それが男性のリーダーのあり方でなければならない」と。心しておくべき指導です。

地域に理解と友好

棚野 秋が深まっていくにつれて文化行事が増え、音楽隊・鼓笛隊が各地のイベントに出演します。
正木 「礼楽(れいがく)()きに()せて真道(しんどう)(のち)()らく」(御書187n)――礼儀などの道徳と音楽等の文化によって人の心が(たがや)され、その後に仏法が広まります。
 音楽隊・鼓笛隊の演奏と演技、振る舞いと笑顔によって、どれだけ地域友好と学会理解が広がっているでしょうか。
原田 しかも皆さんが仕事や学業の合間を縫って、学会活動と練習に励んでいます。本当に尊い姿です。
吉井 鼓笛隊メンバーも、毎回の出動を目指し、唱題や友人との対話などに挑戦し、自分自身を磨いています。
杉本 心を磨き抜いた演奏・演技だからこそ、皆さんに勇気と希望と感動を送ることができます。
 毎年、音楽隊・鼓笛隊のパレードを心から楽しみにしている友人の方々が、大変、多くいます。
橋元 先日、音楽隊の創価ルネサンスバンガードが新潟県上越市で行われた「上越マーチングフェスティバル」に出演し、「母」「銀河鉄道999」などを演奏しました。
棚野 上越はマーチングが盛んな地域。これまで何度も日本一に輝いてきた創価ルネサンスバンガードがメーンで出演したことに、聴衆の方々も大感動で、アンコールの声援が鳴り止まなかったそうです。
橋元 そこで音楽隊メンバーが即興で演奏したのが「フォーエバー・センセイ(今日も元気で)」でした。さまざまな偏見や逆境を乗り越え、地道に友好を広げてこられた地元の学会員の皆さんも、大変に喜んでくださいました。
正木 コンクールが活発になる季節です。先日は「ジャパンカップ マーチングバンド・バトントワリング全国大会」で創価ルネサンスバンガードが見事、5年連続8度目の優勝を飾りました。
棚野 今月下旬には音楽隊の創価グロリア吹奏楽団と関西吹奏楽団、来月には鼓笛隊の創価シャイニングスピリッツが、それぞれ全国大会に出場します。また各方面でコンクールに音楽隊・鼓笛隊が出演します。
杉本 青年学会の前進を鼓舞(こぶ)する音楽隊・鼓笛隊の活躍を、心から応援していきたいですね。

(2011.10. 6. 聖教新聞)

 

 

<67> 師匠と心を合わせて前進!
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

杉本 いま全国の同志が対話拡大のなかで、大きく聖教新聞の購読推進に取り組んでくださっています。
正木 先日、発行された聖教新聞PR版が大好評です。池田先生の「桂冠詩人(けいかんしじん)の世界」、ウェイン・ショーターさん、ハービー・ハンコックさんとの「(たましい)の人間讃歌(さんか)――ジャズと人生と仏法を語る」などに、友人読者からも感嘆(かんたん)の声が上がっています。
吉井 体験のページや介護に関するコラムもあり、大変に充実した内容です。
原田 配達員の皆さま、聖教拡大に尽力してくださる皆さまに、心から御礼申し上げます。
 聖教が広がった分、正しい生命哲学が、仏法の卓越した思想が広がります。そして学会理解も広がっていきます。
棚野 そうですね。「仏種(ぶっしゅ)(えん)()って(おこ)る」(御書1467n)です。私たちが勇気をもって仏法を語っていくほど、仏縁(ぶつえん)を広げていくことができます。
橋元 聖教新聞はもちろん、グラフSGI、パンフ「SOKA 2011」、青年パンフ「SOKA FOR YOUTH 2011」などを活用して、友人一人一人に合った形で仏法のこと、学会のことを伝えていきたいですね。

「折伏力」をつける

原田 最近、全国各地の会合に参加し、青年部による体験発表や活動報告を伺う機会が多くあります。
 池田先生の励ましのもと「青年学会」の構築が始まったことを実感します。
杉本 そうですね。青年部の皆さんが、仕事での苦境や自らの病などいろいろな困難を克服して、素晴らしい活躍の実証(じっしょう)を示しています。
正木 一方、会合運営や会館警備など、役員として広布に尽くしてくださる青年も大勢います。本当にありがたいことです。
棚野 仕事などで多忙ななか、広布を支える責任感をもって着任しています。さらに、対話拡大にも挑戦しています。
正木 忙しい日々だからこそ、あらためて信心の基本、学会活動の根本を確認しておきたい。大切なのは、どこまでも勤行・唱題、訪問激励、教学研鑚(けんさん)、そして折伏(しゃくぶく)弘教(ぐきょう)などの基幹活動です。
杉本 教学研鑚に励み、対話に挑戦することが、自分の信心の骨格を築きます。
橋元 折伏という点で、先日の小説『新・人間革命』「福光(ふっこう)」の章に、重要な指導が掲載されていました。青年への期待として、このように(つづ)られています。
 「学会の後継者として、青年時代に必ず身につけてほしいのは折伏力だ。創価学会は、日蓮大聖人の御遺命(ごゆいめい)である広宣流布を実現するために出現した折伏の団体だもの。その後継者である青年たちが、弘教の大闘士に育たなければ、学会の未来は開けないからね」と。
吉井 「先輩は、青年たちに、ただ『折伏をやりなさい』と言うだけではなく、『なぜ、折伏をするのか』を、いろいろな角度から、納得のいくように話してあげてほしい」とも(しる)されています。
原田 学会は命令や号令で動く組織ではありません。皆がそれぞれに決意し、行動するのが広宣流布の戦いです。あくまで「自発能動(じはつのうどう)」です。そのためには、心からの「納得」が必要不可欠なのは言うまでもありません。
杉本 そうですね。仏道修行を通して自他(じた)(とも)に幸福になっていくための活動です。自分で誓いを立て、喜んで活動するなかに功徳(くどく)があります。
橋元 さらに先生は次のように綴っておられます。
 「私たちは、勇んで唱題と折伏に励むことによって、(ほとけ)(つら)なり、仏の使いの働きをなし、地涌(じゆ)菩薩(ぼさつ)となり得るのだ。つまり、自行化他(じぎょうけた)にわたる信心の実践によって、仏の(ちから)涌現(ゆげん)し、地涌の菩薩の大生命が脈動(みゃくどう)する。救世(きゅうせい)の闘魂と大歓喜が胸中にみなぎり、わが生命の変革がなされていくのである」
 「それによって、自身の人間革命、宿命の転換が成し遂げられ、絶対的幸福境涯(きょうがい)を築くことができるのだ」と。
吉井 地涌の菩薩として(えん)する友一人一人に仏法を語っていく使命を、より深く自覚しています。

永遠に「幹部率先」

棚野 折伏・弘教でも聖教の拡大でも、地区や支部で目標を掲げて戦います。
 しかし同時に大事なことは、各人が個人の目標を決め、祈り、行動していくことです。
原田 私たちは広宣流布という大目的に生きています。そして、具体的に挑戦する指標として立てるのが、さまざまな目標です。その達成だけではなく、一人一人が戦うなかで成長していくことが最も大切です。
橋元 そのためにもリーダーは率先して折伏・弘教などの活動に励み、自身がつかんだ体験や喜びを同志に語り、信心への大確信を伝えていくことですね。
正木 だからこそ、学会は永遠に「幹部率先」でいかなければなりません。
棚野 法華経に「化城(けじょう)宝処(ほうしょ)(たと)え」があります。皆で団結して一つ一つの目標を目指し、やがて大目的へと進んでいくことの重要さを象徴しています。「御義口伝(おんぎくでん)」で日蓮大聖人は、こう述べておられます。
 「日蓮等の(たぐ)い南無妙法蓮華経と唱え(たてまつ)る者は一同に皆共至(かいぐし)宝処(ほうしょ)なり、()の一字は日蓮に()する時は宝処に(いた)()不共(ふぐ)ならば阿鼻大城(あびだいじょう)()つ可し」(同734n)
 師匠と心を合わせて、ともに前進していくならば、必ず大勝利の境涯に(いた)るとの(おお)せです。
正木 われわれは師匠に心を合わせて祈り、行動するとき大きな力が出ます。日々、「師匠とともに前進!」を合言葉に、友好対話に取り組んでいきたい。

(2011.10.10. 聖教新聞)

 

 

<68> みずみずしい決意で出発を!
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

橋元 中部・愛知で本部幹部会が盛大に開催されました。明2012年のテーマが「青年学会 拡大の年」と決まりました。
原田 2013年の総本部完成へ向け、きわめて大事な1年です。
 末法(まっぽう)万年への広宣流布の歴史から見ても、池田先生のもと弟子の(ちから)盤石(ばんじゃく)な青年学会を築きあげゆく、重要な年となります。
吉井 池田先生はメッセージで、こう語ってくださいました。
 「御本仏(ごほんぶつ)に直結する私たちが、一人また一人と、若き地涌(じゆ)菩薩(ぼさつ)を呼び出していく。すなわち、わが『青年学会』を間断なく拡大していくことこそ、『(ほとけ)になる道』なのであります。そして、それは人類を最高の幸福境涯へ高めゆく道であり、世界の平和の大海原(おおうなばら)を永遠に開きゆく道であります」と。
棚野 「拡大」こそ、われわれ青年の使命であり責務です。
 この下半期、創価青年大会を目指しての圧倒的な対話運動で、「青年学会 拡大の年」の勝利を開いていきます!
杉本 今回の本部幹部会は「中部総会」の意義も込められました。
 岐阜・飛騨池田県の支部長、ブラジル婦人部の方の活動体験も、拡大の勢いにあふれた弘教(ぐきょう)と地域友好、社会で実証(じっしょう)を示す素晴らしい内容でした。
橋元 中部青年部のメンバーは、男子部、女子部、学生部ともに、弘教、聖教新聞の購読推進など見事に戦いきって集い合っていました。
正木 決意し、祈り、行動し抜いた姿で師匠のもとに集う。この師弟共戦(きょうせん)のリズムに拡大の原動力があります。
原田 まったく、その通りです。青年部も、壮年・婦人部も変わりません。「青年学会 拡大の年」は、皆が青年のようなみずみずしい決意をもって、若々しい勢いで進んでいく年です。
 壮年・婦人部は、今まで以上の祈りと行動で、青年の成長と陣列の拡大を応援していきたい。

研鑚の誇りを胸に

杉本 先日、10月2日に行われた青年部教学試験1級の合格者が発表されましたね。
棚野 全国414会場で4万6000人が受験し、2万4000人が合格しました。
 今回の教学試験を通して日蓮大聖人の御精神を徹して学ぶことができ、受験したメンバーも、講師として教えたリーダーも、皆が大成長の時を刻むことができました。
吉井 壮年部と婦人部の皆さまには、陰に陽に激励していただき、大変にありがとうございました。各地でメンバーが本当に感謝していました。
正木 試験ですので合否があります。しかし学会の教学は、合否が大切なのではありません。
 仕事や学業などで多忙ななかでも、日蓮仏法の英知を深く学ぼうと決意し、研鑚(けんさん)に挑戦したこと自体が偉大です。
橋元 池田先生は、受験者への伝言で、こう述べてくださいました。
 「『行学(ぎょうがく)二道(にどう)』に励みゆかれる皆さんの(だい)功徳(くどく)は、計り知れません。日蓮大聖人が、皆さん方一人一人を誉め(たた)えられ、必ずや『信心の合格証』をくださることでありましょう」
吉井 また、次のように呼びかけておられます。
 「今回の試験を大いなる勇気の一歩として、『平和の哲学』『幸福の哲学』『勝利の哲学』を学びに学び、語りに語っていってください」と。
 受験者の皆さんは、研鑚し抜いた誇りを胸に、さっそく対話の拡大に走っています。
棚野 くしくも、今回の教学試験が行われたのは10月2日「世界平和の日」でした。
 同じ日に、台湾でも、そして地球の反対側のブラジルでも教学試験が行われました。
原田 池田先生が51年前の1960年(昭和35年)、世界広布への第一歩を踏み出されたのが10月2日。
 今日(こんにち)の192カ国・地域への妙法(みょうほう)流布(るふ)を開かれた意義深き日に、日本だけでなく世界で教学試験が行われたことを、池田先生も本当に、心から喜んでおられました。
杉本 ブラジルでは、ある婦人部員の方が、10キロの道を歩いて、毎回の勉強会に参加されていたと伺いました。文字が読めないため、息子さんたちが教材を読み、研鑚を支えていたそうです。
橋元 大変な求道心ですね。日蓮仏法の大光(たいこう)が地球を照らす、まさに世界広布の時代を実感します。

育成の流れを継続

正木 ともあれ、さらなる教学力を身につけた気鋭のリーダーが数多く生まれました。さらに全国で創価青年大会を開き、「青年学会 拡大の年」へ出発を切っていきます。
 青年部育成の流れを、決して一過性のものとせず、どう定着させ、継続させていくかが大切になっていきます。
原田 広宣流布の主戦場は、最前線のブロックであり、地区であり、支部です。とくに、各地区・支部が今後、どのように人材育成に(ちから)を入れていくのか、地道かつ一貫した取り組みを行っていくことが大変に重要です。
杉本 支部や地区単位で、各部一体で青年部育成のための躍進会議を定例で開催し続けたり、曜日を決めて青年部の訪問激励に徹したり、さまざまな工夫が考えられます。
正木 座談会での御書講義や司会などを担当してもらうのも、決して青年部の負担にならないように配慮しながら、若者の(ちから)を生かせる場をつくっていくことですね。
原田 世界広宣流布を成し遂げていくには、未来ある人材を育て続けることです。
 「日蓮が慈悲(じひ)曠大(こうだい)ならば南無妙法蓮華経は万年の(ほか)・未来までもながるべし」(御書329n)との大聖人の大確信をわが命に刻み、青年を先頭に広宣流布の大道を堂々と歩んでいきたい。

(2011.10.13. 聖教新聞)

 

 

<69> 正役職と副役職は「不二」の関係
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

正木 いま、多くの地域で地区や支部の総会が明るく、にぎやかに開かれています。
杉本 近隣の友人を招き、文化・芸術に関するセミナーとして開いたり、信仰体験を発表する大会としたり、楽しい集いとなっています。
原田 こうして支部や地区で一丸となって前進するとき、勢いのある組織に共通しているのが、副役職の皆さんが存分に(ちから)を発揮していることです。
棚野 正役職と副役職の違いはあっても、広宣流布を進める上では皆が主役≠ナす。
 自分の立場では、いま何が必要とされているのか。どうすれば同志が喜んで活動できるか。これらを考え、祈り、皆さんと相談しながら、取り組んでいくことですね。
橋元 明年の2012年「青年学会 拡大の年」は、若き24歳の池田先生が蒲田支部で折伏(しゃくぶく)弘教(ぐきょう)の指揮を執り、75万世帯達成への突破口を開かれた「2月闘争」から60周年の佳節です。当時、先生は、副役職の支部幹事でした。
吉井 先生は、こう振り返っておられます。
 「『必ず日本一の支部長にします!』と、真剣に守り抜き、誠実に支え切った。心臓部は目に見えない。それでいて皆に(ちから)を送る。自分は脚光を浴びなくとも、友を盛り立てて、目覚ましい躍進を成し遂げていく人は、最も気高き陰徳(いんとく)を積んでいるのである」と。
原田 とくにいま、各地で新しい人材が躍り出ています。先輩が副役職として後輩を支えるということも多いでしょう。
 一方で、副役職の方々の力を十分に引き出していけるか――これもリーダーに不可欠な役割です。
正木 たとえば、副役職でも先輩の皆さんは、若いリーダーにはない、いぶし銀の指導力、確信あふれる体験、友の成長を見守る包容力を持っています。
 その経験と能力が生かされれば、広布拡大は倍加していきます。
棚野 随筆で池田先生は「正役職と副役職とは不二(ふに)の関係にある。心を合わせ、尊敬し合い、協力し合ってこそ、勝利の歯車の回転が生まれる」と語っておられます。
杉本 この指導の通りに、正役職の方も副役職の方も、先輩も後輩も、互いに(たた)え合い、謙虚に学び合っていくなかに、仲良き団結と勝利が生まれると実感します。

広がる友好の輪

橋元 さて、10月も中旬となりました。全国各地で地域行事や秋祭りが行われています。
吉井 とくに地域部の皆さんは、町内会や自治会などで重要な役割を(にな)う方が多く、地元にとってなくてはならない存在となっています。
原田 先日、首都圏の地域部の会合で、東京の有名な神社のそばで店を開いている方が活動報告をされていました。
正木 十年ほど前、祭礼で山車を引く人数が足りないため、その神社から「学会の皆さんにも手伝ってもらいたい」と要請があったそうです。
 地域の繁栄(はんえい)のために尽くすのが仏法者の使命であり、地域行事に参加するのは近隣の友好と発展を願ってのことであると、お受けしました。
原田 後に、その壮年の方は、あつい信頼から町会長に()されました。
 祭りだけでなく、夏休みに開く子どもたちのラジオ体操、防災訓練、年末の夜警などにも力を入れたことで、参加する住民が年々増え、町が活気に満ちているそうです。
棚野 今月の本部幹部会で活動体験を報告された岐阜の壮年部の方も、地域の行事に積極的に関わるようになってから、友好の輪が幾重(いくえ)にも広がった様子を発表されていましたね。

文化や伝統を尊重

原田 これまでも確認してきた通り、たとえ宗教的な色彩のある祭りなどに参加したり関わったりしたとしても、他の宗教を信じて拝むのでなければ、謗法(ほうぼう)ではありません。
橋元 祭りへの寄付についても、町会等に出すものであり、社寺へ直接でなければ、基本的には行事運営に使われるものです。問題ありません。
 いわば、地域行事への参加費ともいえます。
杉本 そうですね。祭礼などの地域行事は、現代ではもはや宗教的な色合いが薄れています。
 近隣の人々を結ぶ文化的、社会的な恒例行事として定着しているものがほとんどですからね。
吉井 そうした地域の行事に参加したから謗法になることはないということですね。
正木 そうです。また、御書には「謗法と申すは違背(いはい)()」(4n)とありますから、日蓮仏法に違背しない限り、謗法ではありません。
 私たちが、地域の発展のため、協力し合うことは当然です。
棚野 仏法は「随方毘尼(ずいほうびに)」を説いています。仏法の本義(ほんぎ)と矛盾しない限り、その国や地域の歴史、文化を尊重して仏法を流布していけばいい。
 大切なのは御本尊への信心です。
原田 草創期から学会は、謗法厳誡(げんかい)の精神で進んできました。いまもそれは変わりません。
 学会は日蓮大聖人に直結し、御書の通り徹して正法を護持(ごじ)し、(ひろ)めてきたからこそ今日(こんにち)、世界192カ国・地域に妙法が広まったのです。
正木 その上で私たちが日蓮大聖人の御精神に則りながら、地域の伝統を生かし、社会の繁栄のために尽力していくことも、きわめて重要なことです。
 地域のため、社会のため、積極的な貢献の行動で友好を大きく広げていきたいですね。

(2011.10.17. 聖教新聞)

 

 

<70> 無事故は「確認」「点検」から
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

原田 朝夕の冷える日が、だんだんと増えていきます。
 急激な気温の変化は体に負担をかけますので、高齢者の方はもちろん、皆で体調管理にくれぐれも注意していきたい。
正木 屋外で整理役員をするなど会合運営に携わる方々には、本当にお世話になります。風邪をひかれませんよう、服装などに気をつけていただきたいと思います。
杉本 毎朝、聖教新聞を配達してくださる「無冠の友」の皆さんは、特にそうです。
 絶対無事故を毎日、心からご祈念しています。
棚野 無冠の友の皆さんがおられて初めて、私たちは池田先生の指導、小説『新・人間革命』などの著作、全世界の同志の話題などを読むことができます。その尊い功労に、感謝の思いは尽きません。
橋元 池田先生は「無冠の友」の皆さんを(たた)えて、こう語っておられます。
 「聖教新聞は『励ましを送る』新聞です。万人の心を『(ほとけ)境涯(きょうがい)へと高めゆく』新聞です。その配達を(にな)う無冠の友の皆様方こそ、『仏の仕事』を朝一番から張り切って進めゆかれる方なのです」
 「旭日(きょくじつ)の生命の『勇者』として、自らも勝ち、友の勝利の道を照らしゆく尊極(そんごく)の使命の方々なのであります」
吉井 毎朝、さわやかに地域を回り、近隣の方に笑顔で声を掛ける姿が、どれほど学会理解の輪を広げているでしょうか。
橋元 友人の学会員に勧められて購読した方が、聖教新聞の内容もさることながら、配達や集金でお会いする無冠の友の人柄にひかれて、ふたたび友人から話があると快く購読を継続するということを、よく聞きます。
正木 無冠の友の皆さんは、日々の学会活動も先駆してくださる、模範の存在です。
原田 リーダー全員で、その偉大な功績を讃えながら、より一層、皆さんの安全と無事故、健康を真剣に祈っていきたい。

「御用心あるべし」

杉本 各地域でこの10月から11月にかけて、「ヒヤリハット配達員会」を開催します。
棚野 「ヒヤリハット」とは、重大な事故には至らないながらも、ヒヤリとしたり、ハッとしたりする危険な事例のことです。
 配達員会では、DVDや小冊子「交通安全のために」などを活用しながら、皆さんで無事故のための注意点と工夫を語り、学び合います。
吉井 労働災害について、ハインリッヒの法則というものがあります。これによれば、重大な事故1件が起こる背後には、29件の軽い事故があり、さらに、ヒヤッとしたり、ハッとしたりすることが300件もあるそうです。
橋元 そうですね。重大な事故は、突然起こるものではありません。それまでに小さな事故や、うっかりしたミスが積み重なって発生するものです。
杉本 だからこそ、どこで、何時ごろ、どのようなことに気付いたのか、日ごろの配達で経験したささいなこと、ヒヤッとしたことを語り合うことが、何よりも事故の未然の防止につながります。
吉井 具体的には、徒歩による配達中の事故で最も多いのは、段差や階段での転倒です。新聞をポストへ投函する際に玄関の段差に足を取られたり、車道と歩道の間を行き来するとき、つまずいたりすることが多いそうです。
棚野 新聞を投函することや、自動車や歩行者の往来だけに気を取られると、小さな段差でも思わぬ転倒をすることがあります。考えごとをしたり、疲れがたまって注意力が散漫になっていたりすることも、事故の原因となります。
正木 また、慣れた場所のほうが、油断を招きやすいものです。いつも通りで大丈夫だろう≠ニ思わず、毎回、用心することですね。
原田 これは無冠の友の皆さんだけではなく、誰しも同じです。「確認」「点検」が無事故の第一歩。「さきざきよりも百千万億倍・御用心あるべし」(御書1169n)です。

10帰運動を励行

棚野 池田先生は『新・人間革命』「厳護(げんご)」の章で、牙城会メンバーとの語らいを通しながら、無事故で会館を運営するための点検作業の大切さを(つづ)ってくださっています。
橋元 そうです。次のように記されていました。
 「そこまでやるのかと思うかもしれないが、何かあってからでは遅い。小さなことを見逃さない目が、大事故を防ぐんだよ。事故を防ぐには、みんなで、よく検討して、細かい点検の基本事項を決め、それを徹底して行っていくことだ」
 「基本を定めたら、いい加減にこなすのではなく、(たましい)を込めて励行することだ。形式的になり、注意力が散漫になるのは、油断なんだ。実は、これが怖いんだ」と。
吉井 大切なご指導です。普段の生活でも、油断大敵ですね。
杉本 ええ。ますます日没が早くなり、夜が長くなっていきます。その分、暗い中で移動することが増えますので、自動車や自転車、もちろん歩行中も事故に注意が必要です。
原田 婦人部・女子部の皆さんは、早めに帰宅できるよう努力をお願いしたいと思います。特に、女子部は夜10時までに帰宅する「10帰(テンキ)運動」を励行していただきたい。単なるスローガンや目標ではなく、現場のリーダーが常に念頭に置いて、必ず実施していただきたいものです。
正木 私たちは学会活動に励むからこそ、賢明で価値的に行動することが大切です。日々、無事故を祈り、知恵を働かせながら、健康第一の快活な毎日を送っていきたい。

(2011.10.20. 聖教新聞)