< 座談会 >

輝く創価の師弟城

 

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未来担う鳳雛と共に成長!
師と同じ心で立ち上がれ!
信心の戦いは全て自身の福運に
師の構想の実現へ、弟子よ立て!
生まれ変わった決意で前進!
真剣・誠実な声が友の心を動かす
戦いを決するのは青年の勇気!
より良き社会へ「対話」の力で変革
勇気の対話で幸の連帯を拡大
悔いない行動で信心の金字塔を

 

 

 

<41> 未来担う鳳雛と共に成長!
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

杉本 法華経(ほけきょう)では、地涌(じゆ)菩薩(ぼさつ)の特徴の一つとして、「()の心(おそ)るる所()し」と、説かれています。
吉井 そこに人間がいる限り、恐れることなく、対話の海、対話の輪に飛び込んでいくのが、地涌の菩薩です。
正木 ある時は癒やしの心で、またある時は励ましの心で、そしてある時は破邪(はじゃ)の心を持って、やむことなく対話を続けるのです。
原田 人間を深く信じる地涌の菩薩は、粘り強く最後まで対話を続けます。それは対話こそ、平和創出の源泉(げんせん)であり、幸福への直道(じきどう)であることを知っていたからでしょう。
正木 私たちには、この対話の達人≠スる、地涌の菩薩の使命があります。平和の旗手(きしゅ)の自覚を胸に、大きく正義の対話を拡大していこうではないですか。
吉井 さらに私たちが毎日、読誦(どくじゅ)している方便品には、仏の智慧(ちえ)について、「無所畏(むしょい)」であると書かれていますね。
橋元 無所畏とは、「(おそ)れるもののない智慧(ちえ)、揺るぎない確信」という意味です。つまり、何ものも畏れず、勇敢(ゆうかん)に法を説くことです。みなぎる自信で、真実を言い切る勇気です。
棚野 結論的にいえば、妙法への大確信から湧き出る勇気こそが、困難を打ち破る(ちから)となり、励ましの対話を生みます。つまり、自他共(じたとも)の幸福を実現するのです。
正木 だからこそ、日蓮大聖人は、「日蓮が弟子(でし)()臆病(おくびょう)にては(かな)うべからず」(御書1282n)と呼び掛けられ、臆病であってはいけない、勇気を持ちなさいと、門下に訴えられたのです。
原田 池田先生はかつて、「勝利者とは、心の壁を破った人の異名(いみょう)である」と言われ、「自身の心を折伏(しゃくぶく)せよ」と強調されました。
杉本 自身の課題を明確にし、しっかりと題目を唱え、一つ一つ(あきら)めずに(ちから)の限り挑戦していけば、必ず全てに勝利することができます。
橋元 つまり、広宣流布の前進を(はば)むのは、実は、外的要因なのではなく、自身の内なる心にあるのです。
正木 たとえば、臆病や弱さは、諦めを生み、「もう、だめだ」「これ以上はできない」と、自分の中に壁をつくり出してしまいます。
橋元 さらに、慢心(まんしん)によって、油断や安逸(あんいつ)が生まれることもあります。
棚野 ゆえに、自らを折伏し、心の中の壁を打ち破ることが重要です。
吉井 その方途を、先生は明確に(つづ)られています。
 「壁を破るには、腹を決めることだ。断じて成し遂げてみせると、一念を定め、御本尊に誓願(せいがん)の題目を唱え抜くのだ。そして、勇猛果敢(ゆうもうかかん)に行動せよ。走りだせば加速度がつく。勢いを増す」と。
原田 心に深く響く指導です。私たちも、「絶対に勝つ!」と腹を決めて、祈り、行動し、「自己拡大の戦い」「人間革命の戦い」で、真の勝利者の人生を歩んでいきましょう!

あす都議選が告示

吉井 あす(14日)、東京都議選が告示されます(23日が投票日)。
杉本 今回の選挙は4年前、都議会第1党になった民主党が、「4年間で、都民のために何をしてきたのか」と問う選挙でもあります。
棚野 2011年には、民主党から選ばれた都議会議長が、都政史上初めて、不信任を決議されました。これは、議会の慣例を無視して、ポストに居座り続けたためです。
正木 国政同様、「決められない政治」が続き、二つの特別委員会が、何の成果もなく廃止になりました。
杉本 都議会民主党は現在、4年前の54議席から43議席にまで減っています。その理由は、内紛(ないふん)による離党者です。実に、5人に1人が離党していることになります。
棚野 元民主党の議員で、今回、第3極と呼ばれる政党から出馬する人間もいます。
橋元 「ためにする批判」や「実行の伴わない甘言(かんげん)」を並べるだけの、政治経験の乏しい議員を選ぶと、都政は停滞する――これが4年前の都議選の教訓ではないでしょうか。
棚野 雰囲気や一時の風で投票先を決めてしまえば、また同じ失敗の繰り返しになってしまいます。

数々の公約を実現

原田 混乱か安定か。これこそ、今回の選挙で問われることです。安定があるから、未来に向かって前進することができ、希望も生まれます。
吉井 だからこそ、有権者は、誰が自分たちのために働いてくれるのかを、しっかり見極めなければなりません。私たちの生活に密着した地方議会なら、なおさらです。
橋元 反対だけが実績で、何の成果もあげていない政党なんて、もっての(ほか)ですね。
原田 私たちが支援する公明党には、都民のために掲げた公約を実行し、数々の政策を打ち立ててきた実績があります。
正木 重要な課題が山積(さんせき)する今、公明党が都政のかじ取りに全力であたってもらいたい。
杉本 先日も地域の有力者の方が「多くの議員と触れ合ってきたが、細かいところまで、よく動いてくれるのは、公明党の議員だけです」と、感慨深く語っていました。
原田 この支持者の期待に応えてこそ、公明党です。議員、議員OB、議員の家族は、今こそ、その先頭に立って戦ってもらいたい。

(2013. 6.13. 聖教新聞)

 

 

<42> 師と同じ心で立ち上がれ!
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

橋元 勝利の人生を歩むために、最も必要なことは何か。
棚野 日蓮大聖人は、明確に(おお)せです。「なにの兵法(へいほう)よりも法華経(ほけきょう)の兵法をもちひ(たま)うべし」(御書1192n)と。
吉井 これは、昭和31年の「大阪の戦い」に(のぞ)むに当たり、池田先生が(かか)げられた御文でもあります。
杉本 その心境を、先生は、このように(つづ)られています。「どんな作戦、行動よりも法華経の兵法、つまり信心から出た作戦、行動を(もち)いる以外にない。それが最高の作戦であり、最高の行動となる」
正木 実は、この御文の前には、「いかに日蓮いのり(もう)すとも不信(ふしん)ならばぬれたる・ほくちに・火をうちかくるが・ごとくなるべし」(同n)とあります。
原田 師である大聖人が、弟子である四条金吾の勝利をどんなに真剣に祈ろうとも、金吾自身の信心が弱ければ、祈りがかなうことはないとの(おお)せです。
正木 つまり、弟子が師に心を合わせ、不二の道を歩む決意を固めた時に、はじめて、勝利できるということです。「師と同じ祈り、師と同じ心で立ち上がれ!」との仰せとも(はい)されます。
原田 結局、法華経の兵法といっても、師弟の心が合わなければ、結果を出すことはできないのです。
杉本 だからこそ、大聖人は、別のお手紙でも、四条金吾に対し、「だんなと師とをもひあわぬいのりは水の上に火をたくがごとし」(同1151n)と(いまし)められています。
橋元 私たちの「法華経の兵法」とは、「師弟一体」の心で、信心を根本に戦うことです。それでこそ、あらゆる壁を打ち破る(ちから)が湧き出るのです。
正木 池田先生も、「戸田先生の構想を、絶対に実現しよう!」「戸田先生に断じて勝利をお届けしよう!」と心に決め、あらゆる激戦の先頭に立って、幾多の戦いを勝ち抜いてこられました。
原田 「今、この必勝の実践哲学を、わが本門(ほんもん)の弟子たちに託す時が来ました」と、先生は言われています。立正安国の王道をゆく私たちは、総本部が完成する本年、異体同心の団結も固く、堂々と前進し、弟子の勝利を師にささげていこうではないですか!

どの議員が真剣か

正木 さて、東京都議選が、投票日まで1週間を切りました。期日前投票も始まり、各党が懸命の訴えを続けています。
吉井 今回、公明党は、景気、防災・減災、子育て、医療、高齢者、若者支援など、多くの公約を掲げています。
杉本 「公明党は、他の政党と違って、掲げた公約を、責任をもって成し遂げてくれる。だから、公明党は信用できる」と語っていた友人がいます。
棚野 政治は実績です。掲げた公約が、どうなったのか。それを見れば、どの党が、どの議員が、真剣に働いているか、一目で分かります。
橋元 その意味で、青山?(やすし)・元東京都副知事の視点は秀逸です。36年間、一貫して都政を見つめてきた青山氏は、全国に先駆けて、東京都が実施した、「老人福祉手当」「児童手当」「住宅政策」「難病治療の助成」「環境政策」「中小企業支援」など、その全てを公明党と一緒にやってきたと語っています。

生活者目線の政策

棚野 都議会公明党の実績は、都の職員の定数をピーク時の4分の3に減少させたり、約1兆円の隠れ借金≠2年でほぼ解消したり、公立小中学校の耐震化などを進めたほか、身の回りの生活のあらゆる分野にわたっています。
吉井 こうした一つ一つの実績は、現場を歩き、現場の声をよく聞き、そして(かげ)での真剣な勉強がなければできません。マスコミ受けだけを狙う議員には、絶対にできないことです。
正木 多くの識者が指摘する通り、現代はメディア社会であり、メディアに頻繁に登場し、奇をてらった言動や政策で注目される議員に、引きずられる傾向があります。メディア受けを狙った議員が、よく仕事をしているかのようなイメージが醸成されてしまう風潮があるのです。
杉本 一貫して行政の目の届かない分野や、少数派の意見に耳を傾けてきたのが公明党です。約3000人の議員のネットワークを駆使して、生活者の目線の政策を断行してきました。
橋元 そうです。ゆえに、青山氏は、公明党の主張する政策が、常に都民の側から出た都民のための政策だから、公明党の意見に(ちから)があり、キャステチングボート(政策の決定権)を握れるのだろう。少なくとも、都庁幹部全体の(あいだ)では、公明党が要求してくるテーマは、その地域に根ざした(じつ)需要があるという認識は一致している≠ニ強調しています。
吉井 長年にわたって、都政を見続けてきた方の重い発言ですね。
棚野 正視眼(せいしがん)の人は、誰が都民のための政策を実現し、仕事をしているか、分かっています。
原田 現場を駆け回り、声なき声をすくい上げ、こまやかな政策を立案・実現する――都民のための政治を前進させるため、公明党は、他の追随を許さない、その実行力を、一段と強く訴え抜いてもらいたい。

(2013. 6.17. 聖教新聞)

 

 

<43> 信心の戦いは全て自身の福運に
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

杉本 いよいよ暑さが本格化してきました。
棚野 西日本を中心とした地域では、すでに最高気温が35度を超える猛暑日を記録しました。熱中症への十分な注意が必要です。
正木 今夏の気温は、平年より高めになるとの見込みが出ています。また今後、東日本でも、気温の上昇が予想されます。
橋元 注意したいのは、熱中症は、晴れた暑い日だけに起こるものではないことです。
吉井 たとえ、曇っていても、雨上がりの蒸し暑い日や、気温が急に上昇した日は、体が暑さに慣れていないため、熱中症になりやすいといわれています。
杉本 熱中症の予防には、屋外での帽子の着用や、通気性が良く汗を吸収する服を身に着けることが有効です。そして、水分と塩分を小まめに補給することが大切です。
原田 池田先生は、「今こそ、不退(ふたい)勇猛心(ゆうもうしん)で題目を唱え切り、愉快に戦おう! 皆、健康第一で!」と呼び掛けられました。
正木 高齢者の方をはじめ、皆で声を掛け合い、暑い夏≠乗り切っていきましょう。

「人間主義」の哲学

吉井 先日の聖教新聞で紹介されていましたが、メキシコの南バハカリフォルニア自治大学で、「核兵器廃絶への挑戦」展が開催されました。
橋元 席上、OPANAL(ラテンアメリカ・カリブ海核兵器禁止機構)のジオコンダ・ウベダ事務局長が行ったあいさつの内容には、感動しました。
棚野 ウベダ事務局長は、御書の「人のために火をともせば・我がまへあきらかなるがごとし」(1598n)を通し、他者に尽くす生き方を、一人一人が現実社会で実践してこそ、世界平和への道は開かれると語ったのです。
橋元 OPANALは、核兵器廃絶のために活動する世界的団体です。その中心者の方が、日蓮大聖人の御聖訓(ごせいくん)を通し、スピーチをされる姿に、世界広布の伸展(しんてん)を見る思いがしました。
杉本 本当に、すごい時代ですね。世界が仏法の人間主義の哲学を求めている証左(しょうさ)です。この誇りと自信を胸に、私たちも、いやまして、広布に前進していきたいものです。

総本部完成を荘厳

正木 本年は、総本部が完成する記念すべき年です。その意義について、あらためて確認します。
吉井 池田先生は、このように語られています。「広布の(しろ)の建設を、自分の(そと)にある出来事とするのではなく、それと呼応(こおう)し、全同志が信心の目標を立て、果敢(かかん)に前進していく――そこに、学会の建物を建設する重要な意義の一つがある。創価の建造物は、広宣流布の象徴である。ゆえに、それを荘厳(そうごん)するのは、一人ひとりの尊き信心の戦いなのである」と。
原田 総本部の建設とともに、広宣流布の建設、わが人間革命の建設に、全力で取り組むことです。その生命の歓喜(かんき)が、総本部の完成を荘厳するのです。
正木 本年の年頭に立てた各人の「人間革命の目標」の達成へ、いよいよ重要な時です。我らの信心の戦いで、総本部完成を、お祝いしていきましょう。

ゴールの瞬間まで

杉本 「かならず勝とうと堅く決心した者が勝つのだ」(中村白葉訳)――これは、トルストイの『戦争と平和』に出てくる有名な一節です。
棚野 かつて先生は、この言葉を引用し、「どんな場合でも、勝つと決めた人は勝つ。決めない人は勝てない。その勝つということは何か。信心強盛ごうじょうな人のなかには、正義も、勝つという一念も、根性も全部入っているのです」と指導されました。
原田 断じて勝つという一念を定め、勇気をもって行動する時、破れない壁はありません。その勝利への執念こそが、自身の無限の(ちから)を呼び起こすのです。そして、最後の最後まで戦い切る闘争心が、勝利を呼び込みます。
吉井 御書には、「(はじ)めより(おわ)りまで(いよいよ)信心をいたすべし・さなくして後悔(こうかい)やあらんずらん、(たと)えば鎌倉より京へは十二日の道なり、それを十一日(あま)(あゆみ)をはこびて今一日に()りて歩をさしをきては何として都の月をば(なが)(そうろう)べき」(1440n)とあります。
橋元 あと一歩のところで、歩みを止めてしまえば、目的を達成することはできない、との(いまし)めです。
棚野 人生も同様です。最後の最後まで、勇猛果敢に攻め抜いてこそ、目標にたどり着けます。
正木 広布の戦いは持続が大切です。苦労に苦労を重ねても、最後に、気が緩み、手を抜けば、そこから崩れてしまいます。
棚野 だから、決して油断したり、(あきら)めたりすることなく、闘魂を、情熱を、さらに燃え上がらせ、ゴールの瞬間まで、一つ、また一つと、勝利の旗を打ち立てていきたい。
原田 ともあれ、全ては信心の戦いです。学会活動は、突きつめていえば、自分自身のためであり、自身を磨き、鍛える、自己訓練の場です。
杉本 自分の限界に挑み、壁を破れば、それはそのまま、自身の(ちから)となり、人間革命の飛躍台となるのです。そして、永遠の福運となっていきます。
原田 未来の栄光のために、今こそ歴史をつくる時です。さあ、前進を続けていこうではないですか!

(2013. 6.20. 聖教新聞)

 

 

<44> 師の構想の実現へ、弟子よ立て!
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

吉井 23日に投開票された東京都議会議員選挙において、私たちが支援する公明党は、見事に、23人全員が当選を果たすことができました(拍手)。
橋元 本当に、おめでとうございます!
原田 同志の皆さまの奮闘に、心から感謝申し上げます。
杉本 都議会公明党は、これで1993年(平成5年)以来、6回連続の全員当選です。
棚野 本当に良かったです。東京のみならず、日本中の方が喜んでいます。
正木 支持者の真心の応援があったからこその大勝利です。公明党の議員は、この支持者の大恩(だいおん)を片時も忘れてはならない。
棚野 公明党は、都議会第2党として、都民に役立つ政策を実行し、これからも多くの実績を積み重ねてもらいたい。
杉本 そうです! 「公明党の議員は、庶民のために、本当によく働いてくれている!」――こういう声が、さらに広がってこそ、支持者も応援のしがいがあります。
原田 ともあれ、「勝って兜の緒を締めよ」です。間近(まぢか)に迫った参議院選の勝利へ、議員、議員OB、そして議員の家族は、一切の油断を(はい)し、先頭に立って新たな戦いを起こしてもらいたい。

「電光石火」の行動

橋元 常勝将軍ナポレオンの強さの秘訣について、かつて池田先生が教えてくださったことがあります。それは、一言でいえば、「スピード」です。
棚野 ナポレオンはいかなる戦いにおいても、一度、戦闘を開始したら、「迅速(じんそく)果敢(かかん)」な行動を心掛けました。それが彼の勝負哲学でした。
橋元 素早い行動は、勝利への(ちから)を倍加します。時を逃さぬ「電光石火」の行動こそが、勝敗を決するのです。
棚野 スピードこそ力。戦いは勢いで決まる。この勝利の鉄則のままに、私たちも、新たな前進を開始していきましょう。

厳護と先駆の使命

橋元 さて、6月30日は、学生部の「結成記念日」です。
杉本 民衆による新たな平和運動の胎動(たいどう)に対して、権力が起こした「夕張炭労(たんろう)事件」と「大阪事件」。その迫害と弾圧の中で誕生した学生部には、庶民の団体である学会を守り、先駆を切る使命があります。
橋元 どんなに時代が変化しようとも、新しき改革の波が起きるのは、若者からです。その先頭を走るのが学生です。
正木 だからこそ、学生部の存在は重要なのです。先生も、「ありとあらゆる分野で、さらには、世界のあらゆる国々で、大人材となりて、生き生きと活躍する諸君の勇姿を思い描く時、我が胸は躍る」と述べています。
原田 全同志が期待し、成長を念願する学生部です。皆で励まし、応援し、学生部の大発展を期していこうではないですか。
正木 この座談会に出席している私たちも、全員が学生部の出身です。学生部・女子学生部の出身者は生涯、その誇りを忘れずに≠ニ、先生は呼び掛けられています。今一度、学生時代の原点を思い起こし、学生部の育成に全力を尽くしていきましょう。
吉井 原田会長が、初めて池田先生に会われたのも、学生部の時ですね。
原田 当時は大学2年生。19歳でした。
 池田先生は、第3代会長に就任されて1年。私はお会いする前、とても緊張していました。ところが、実際に会うと、まるで弟に話し掛けるように、学生一人一人の状況を細かく聞かれ、励ましを送ってくださったのです。
吉井 その時、先生が言われた、「ゲーテにしても、トルストイにしても、古今東西、偉大な人物は、いずれも宗教のバックボーンがある。君たちは、日蓮大聖人の仏法という、偉大な宗教を信仰しているのだから、偉大な人生を目指して頑張れ!」――これが、生涯の原点になっていると(うかが)いました。
原田 そうです。以来、約50年。常に励ましを続けてくださる偉大な人生の師匠への感謝は尽きません。

「しりぞく心なし」

棚野 この6月30日はまた、戸田先生が亡くなられた後、若き池田先生が、学会の総務に就任され、ただ一人、広布の全責任を(にな)い立ち、新たな前進を開始された日でもあります。
吉井 本年は、この総務就任から55年です。
正木 いわば、6月30日は、恩師の構想の実現へ、弟子が一人、立ち上がる日でもあるのです。
原田 弟子が師の心を、わが心として、師と同じ一念に立つ。そして、師の指導を深く思索し、わがものとして、広宣流布のために全力を尽くしていく。これこそ、「6・30」の意義なのです。
吉井 今、何より重要なのは、この師弟不二の信心を受け継ぐことです。それを、先生は何度も何度も指導されています。
杉本 御書には、「大兵(たいへい)を・をこして二十余年(よねん)なり、日蓮一度もしりぞく心なし」(1224n)とあります。
正木 さあ、師と共に、学会と共に、偉大な同志と共に、民衆勝利の不滅(ふめつ)の歴史を築いていこうではないですか!

(2013. 6.27. 聖教新聞)

 

 

<45> 生まれ変わった決意で前進!
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

棚野 「7月3日」とは、どんな日であるか。かつて池田先生は、教えてくださいました。
 「真正(しんせい)の弟子が決然(けつぜん)として、また憤然(ふんぜん)として――一人、立ち上がる『師弟の日』だ! 勇気凛々(りんりん)と、生まれ変わって戦いを開始する日だ! 師匠が命懸けで勝ち開いた世界に(つら)なる日だ!」
吉井 1945年(昭和20年)7月3日、時の軍部政府と対峙(たいじ)した牧口先生の(あだ)討ちを誓い、戸田先生は出獄(しゅつごく)されました。
棚野 そして57年(昭和32年)7月3日、池田先生は無実の罪で入獄(にゅうごく)され、学会、戸田先生を守る決意を固められたのです。いわゆる大阪事件です。
正木 つまり、出獄と入獄の歴史をもつ7月3日は、弟子が生まれ変わった決意で、師の闘争の(あと)を継ぐ日です。
吉井 「忘れまじ 七月三日の この文字は 師弟不敗(ふはい)の (しるし)なるかな」――以前、先生が()まれた和歌には、その甚深(じんじん)の意義がとどめられています。
正木 厳粛な師弟の歴史に、あらためて襟を正す思いです。私たちは、この「7・3」の精神を、永遠に忘れてはなりません。
杉本 思い起こせば、小説『人間革命』は、45年7月3日、戸田先生が出獄されるシーンから書き出されています。
吉井 今なお、私たちのために、執筆を続けられる『新・人間革命』の前作『人間革命』が、7月3日から書き出されている歴史こそ、「7・3」に脈打つ精神の深さを物語っています。

宗門は神札を受容

棚野 43年(同18年)の7月6日、牧口先生と戸田先生は、軍部権力の弾圧により、不敬罪と治安維持法違反の容疑で、とらわれました。
橋元 開目抄には「国主の王難(おうなん)必ず(きた)るべし」(御書200n)と(おお)せです。御書通りの実践を貫いたからこそ、牧口先生、戸田先生、そして池田先生は、王難を受けられました。
原田 これこそ、学会が日蓮大聖人の「立正安国の血脈(けつみゃく)」「広宣流布の血脈」を、とうとうと受け継いでいる証左(しょうさ)です。
 ゆえに、仏意仏勅(ぶついぶっちょく)の学会と(とも)に歩む私たちの功徳は、計りしれません。
棚野 一方、軍部の弾圧を恐れ、「日蓮は一閻浮提(いちえんぶだい)第一の聖人なり」(同974n)など御書の要文(ようもん)を削除し、神札(かみふだ)を受容したのが、宗門です。
橋元 宗門は保身のために、勤行の観念文(かんねんもん)も、国家神道を礼賛(らいさん)する内容に改変しました。まさに、宗祖(しゅうそ)(たましい)を自ら失った姿です。
杉本 牧口先生がとらわれたのは、くしくも、大聖人が流罪された、伊豆の下田でした。本年は、この法難から70年です。
橋元 牧口先生は獄中(ごくちゅう)にあっても、折伏(しゃくぶく)精神を燃やして取調官と問答し、堂々と仏法を語られました。
原田 軍国主義の時代です。その信念の叫びが、どれほどの覚悟であったか。いかに壮絶な戦いであったか。
正木 牧口先生の遺志を継ぎ、学会を再建された戸田先生には、「師匠の無念を晴らしてみせる!」との強き決意がありました。

権力の魔性と戦う

吉井 「師のために、断じて勝つ!」――これこそ学会に流れ通う最も崇高(すうこう)な師弟の精神です。
杉本 戸田先生は「必ず仇を討ってみせる!」と誓いました。それは、権力の魔性(ましょう)と戦い、平和と幸福の社会を築く、広宣流布を断行することです。そして、貧乏人と病人の集まりと揶揄(やゆ)された学会を、見事に大発展させたのです。
吉井 さらに、池田先生は、平和・文化・教育の全ての分野で、牧口・戸田両先生の構想を、ことごとく実現されました。こうした池田先生の偉大な功績をたたえる、全世界からの顕彰は、23カ国からの国家勲章、338の名誉学術称号をはじめ、700を超える名誉市民称号などに結実しています。
原田 この栄誉を全て、牧口・戸田両先生にささげ、全世界の同志と共に分かち合いたいと、池田先生は語っています。
正木 先生のおかげで、すごい学会になりました。世界中の同志の奮闘が、大いに共感を呼ぶ時代になったのです。
杉本 崇高な師弟の歴史を学べば学ぶほど、弟子の深い使命を感じずにはいられません。
橋元 「よき弟子をもつときんば師弟・仏果(ぶっか)にいたり・あしき弟子をたくはひぬれば師弟・地獄(じごく)にをつといへり」(同900n)です。師弟といっても、弟子の決意で決まります。
原田 初代、2代、3代を貫く創価の大精神――それは、「権力の魔性」と戦う不屈(ふくつ)の闘争心です。けなげに生きる庶民を愚弄(ぐろう)し、弾圧する傲慢(ごうまん)な権力の(やから)とは、断じて戦う。この「戦う(たましい)」の結晶が、創価学会です。
杉本 牧口先生は語られました。「大善人(だいぜんにん)になるには、強くならねばならぬ。決然と悪に対峙する山のごとき強さが、個人も社会も明朗にする」と。
正木 強くなければいけません。強い人間こそ、善人になれます。そのためには、「勇気」をもって、「正義」を叫ぶことです。明朗に前進することです。
原田 学会は永遠に、民衆を守り抜く「平和」と「人権」と「正義」の(とりで)です。さあ、強き信心で立ち上がり、「日本の(はしら)」として前進を続けましょう!

(2013. 7. 1. 聖教新聞)

 

 

<46> 真剣・誠実な声が友の心を動かす
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

棚野 現在、小説『新・人間革命』では、埼玉・川越での御書講義の歴史が(つづ)られています。
吉井 6月26、28日付の「太陽の励まし」でも、池田先生と埼玉の黄金の広布史が紹介されていました。
正木 多くの埼玉の同志から、反響が届いています。
 「あらためて『一人への励まし』の大切さを教えていただきました。『信心の理想郷』の構築へ、全力を尽くします!」「『埼玉のもつ限りない未来性に、大きな期待を寄せていた』との池田先生の言葉に勇気100倍です!」
原田 私たちも、自身の壁を破り、一人一人の勝利で、わが地域に信心の理想郷を築いていきましょう。

今こそ勇気の対話

杉本 仏がもつ数々の特徴のうち、最も優れたものは、何か。それは、「声」であったと、日蓮大聖人は言われています(「梵音声(ぼんおんじょう)(もう)すは仏の第一の(そう)なり」御書1122n)。
吉井 具体的には、梵音声といって、仏の声は、深く清らかで遠くまで届き、聞く人を喜ばせる特質があったそうです。
杉本 「大智度論(だいちどろん)」には、その声について、5項目にわたり、示されています。@深きことは、雷のようAどこまでも清く、(てっ)して遠くまで聞こえ、聞く人は喜び楽しむB心に入り、敬愛(けいあい)の心を起こすC明快で、分かりやすいD聞く人が、決して嫌がることがない、です。
吉井 つまり、人々に喜びと確信、納得と共感を与える声だったのですね。
正木 御書には、「(ことば)()うは心の思いを(ひび)かして声を(あらわ)すを云うなり」(563n)と(おお)せです。仏は、「何としても、万人(ばんにん)の幸せを実現したい!」「この世から、不幸と悲惨を根絶したい!」と願い、人々に語り掛けたからこそ、皆を包み込む慈愛(じあい)の声を発することができました。
杉本 有名な御聖訓には、「声仏事(ぶつじ)()す」(御書708n)とあります。私たちの声が、人々を救済する仏の仕事を成し遂げていくとの意味です。
原田 人の心を動かすのは、人です。会って語る。ここに、生命の触発は生まれます。会えなければ、電話でも構いません。心は、つながることができます。
正木 まず、大切なことは「真心(まごころ)が通じますように」との祈りです。その思いから発する真剣な声、誠実な声は、必ず友に伝わります。
原田 今こそ、勇気の対話に打って出る時です。言うべきことは明快に言い、創価の正義の音声を、日本中に響かせようではないですか!

参院選きょう公示

正木 いよいよ本日、参議院議員選挙が公示されます(投開票=21日)。
橋元 今回の選挙では、景気を回復軌道に乗せた自公政権への評価が問われます。
杉本 また、衆参のねじれ≠解消し、政治の安定によって、さらなる改革を進める上でも重要です。
棚野 各紙の報道によると、今回の選挙で、有権者が特に注目している争点は、「景気・雇用」「社会保障」「教育・子育て」「震災復興」「外交・安全保障」「エネルギー政策」などです。
橋元 いずれも、公明党が重点政策として掲げている項目です。
棚野 そうです。公明党は、どの党よりも、有権者が直面する課題について、真剣に考え、取り組んでいます。
橋元 たとえば、経済再生については、物価上昇を上回る所得の上昇、つまり具体的には、平均給与の10%の増加を目指し、生活者が実感できる景気回復を成し遂げるとしています。
吉井 保育所の待機児童を5年以内で解消することなども公約として掲げました。
杉本 さらに、東日本大震災からのスピーディーな復興、原発ゼロ社会の実現、軽減税率の導入などを、具体的に提示しています。
棚野 識者も、その役割には大きく期待しています。聖学院大学全学教授の姜尚中(カンサンジュン)氏は、「今、政権を極端な『右』にも『左』にも走らせず、中道の中にだいたいの民意を落とし込んでいく役割は、公明党しか(にな)えない」と語り、「公明党がどう動くかが今後の日本の分岐点を決める」と強調しています(公明新聞6月29日付)。
原田 公明党には、他党にはない、平和、人権、暮らしを大事にする視線があります。弱者に寄り添う信念があります。ネットワークを駆使して、小さな声を聞く(ちから)があります。
橋元 今回から、インターネットなどを使った選挙運動(いわゆるネット選挙)が解禁になり、候補者・政党・支持者が直接、有権者に訴えることができるという点でも、注目されています。
棚野 つまり、有権者は従来以上に、候補者の情報を得やすくなり、自ら考えて、一票を投じることができるのです。
正木 その意味で、公明党の議員は、これまでにもまして、その豊富な実績や人間性を語り抜く必要があります。
原田 ともかく、政治の安定を実現し、国民が求める経済再生や震災復興の加速化などを、さらに進めるため、公明党は、今回の参院選、断じて勝ち抜いてもらいたい。

(2013. 7. 4. 聖教新聞)

 

 

<47> 戦いを決するのは青年の勇気!
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

正木 戸田先生の会長就任から2カ月後の1951年(昭和26年)7月11日。東京・西神田の旧学会本部に、百数十人の青年たちが集いました。
原田 歴史的な男子部結成のその時、戸田先生が放たれた言葉には、参加者の誰もが驚きました。「きょう、ここに集まられた諸君のなかから、必ずや次の創価学会会長が現れるであろう」
正木 そして、戸田先生は、その方に最敬礼を申し上げたいと、深々と頭をさげられたのです。
原田 つまり、男子部の結成は、師弟の厳粛な儀式でもあったのです。
橋元 男子部は、結成のその瞬間から、重大な意義をもって生まれました。それは、師弟が心を一つに、広宣流布の誓願(せいがん)を立てることであり、そして、弟子が師の心をわが心として、広布の未来を開くことです。
棚野 席上、戸田先生は、「はるか日蓮大聖人御在世(ございせ)の時も、活躍した御弟子のかたがたは、みな青年であった。つねに青年が時代を動かし、新しい時代を(つく)っているのです。どうか、諸君の手で、この尊い大使命を必ず達成していただきたい」とも語られました。
正木 青年が時代を動かす。これこそ、永遠に変わらない広布の勝利の法則です。
原田 池田先生はかつて、青年部に五つの宣言を贈ってくださったことがあります。
 一、いかなる時代も、青年によって革命され、大いなる歴史の進歩を遂げる。
 一、いかなる団体も、青年のスクラムと向上心こそが、最大のエネルギーとなる。
 一、いかなる邪悪も、青年の正義の怒りの師子吼(ししく)には、絶対に(かな)わない。
 一、いかなる未来も、青年の熱と(ちから)によって創られる。青年の心に正しき哲学の光がある限り、行き詰まりはない。
 そして――
 一、いかなる戦いも、断じて勝つと決めた、青年の勇気と忍耐と執念によって決する。
棚野 先生の大きな期待に、胸が高鳴ります。「仏法と(もう)すは勝負をさきとし」(御書1165n)です。勝利の二字で、断じて、師の期待に応えていきます!

希望の未来構築へ

橋元 さて、いよいよ参院選が本番に入り、期日前投票も始まりました。
杉本 調査(明るい選挙推進協会)によると、投票先を公示日以降に決める人が6割を超えるそうです。つまり、有権者の多くは、今から投票先を決めます。
吉井 また、期日前投票が設けられて以来、利用者は増加し、最近では投票者の5人に1人が、期日前に投票を済ますそうです。
杉本 公明党は、今こそ、豊富な実績と確かな公約を大いに語り抜く時です。
原田 今回、公明党からは、青年世代の優秀な人材が大勢、立候補しています。ある企業のトップも、「若いのに、力量も人格も備わっていて、将来が楽しみですね」と期待していました。
吉井 少子高齢化で国の未来が見えないといわれますが、将来を開くのは青年です。公明党は青年委員会が、ユースビジョン2030を掲げるなど、希望の未来の構築へ、全力をあげています。

一票が生活に直結

杉本 すでに、多くの若者向けの実績もありますね。
橋元 はい。中小企業後継者の相続税の軽減や、若者の就職活動を支援する「ジョブカフェ」の設置、就活学生と中小企業をつなぐ「ドリーム・マッチプロジェクト」などがあります。
棚野 さらに、希望者のほぼ全員が利用可能な奨学金制度も充実させました。
 喫緊(きっきん)の最重要課題ともいえる「うつ病対策」についても、公明党は、心の病の早期発見や治療に有効な「認知行動療法」の保険適用を実現。患者がもつ自己否定的な思考の改善に効果があると、評価されています。
橋元 今ではもう、当たり前になりましたが、携帯電話会社を変えても、番号を変えずに使える「携帯電話ポータビリティー」を導入したのも、公明党です。これにより、各社の競争が促進され、電話利用料の引き下げにもつながっています。
吉井 また、電車内での痴漢被害から女性を守る「女性専用車両」を推進したのも、公明党です。
杉本 女性医師らが女性特有の症状に対応する「女性専用外来」も開設し、話題になりました。
吉井 よく私たち青年世代の間では、「選挙に行っても、何も変わらない」「誰がやっても、同じ」などと言う人がいますが、公明党のこうした実績を見れば、自身の一票が、生活に直結していることが、よく分かります。
棚野 そうです。風だけが頼りの政党や、反対だけが実績≠フ政党、内紛(ないふん)ばかりで何も決められない政党では、国は変わりません。まして、選挙のたびに、政党を乗り変える候補者に、国を任せるわけにはいきません。
正木 ネット選挙が解禁され、若者の動向を、社会が注目する今、「誰が自分たちの未来を考え、行動しているか」――この視点で、政策・実績を見比べれば、どの政党が最も真剣であるかは、一目瞭然です。
原田 日本の未来を決める大切な参院選です。公明党は、今まで以上に青年の声を聞き、政策として形にし、実現していってもらいたい。それでこそ、日本の(はしら)・公明党です。

(2013. 7. 8. 聖教新聞)

 

 

<48> より良き社会へ「対話」の力で変革
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

正木 全国の同志が、「師弟の月」7月を勇気凛々(りんりん)と前進しています。
原田 先日の随筆で池田先生は、「いずこであれ、いかなる境遇(きょうぐう)であれ、そこで師子吼(ししく)する。正義の旗を(かか)げ、戦い抜いていく――ここに、学会精神の真髄がある」と、あらためて教えてくださいました。
正木 厳しい暑さのなかですが、広宣流布のための私たちの尊い振る舞いに、無量無辺(むりょうむへん)功徳(くどく)があることは間違いありません。
原田 さあ、師弟の(たましい)を燃え上がらせて、強盛(ごうじょう)な祈りと、勇気の対話で、総本部完成の「11・18」へ、進んでいこうではないですか!

大難を覚悟で諌暁

棚野 今月16日は、日蓮大聖人が、時の最高権力者である北条時頼(ときより)に、「立正安国論(りっしょうあんこくろん)」を提出された日です。
吉井 立正安国とは「(しょう)を立てて国を(やす)んずる」との意味です。仏法の慈悲(じひ)(ちから)で、社会の平和と繁栄を目指す大闘争のことです。
橋元 これを分かりやすく教えてくださっているのが、小説『人間革命』の主題です。「一人の人間における偉大な人間革命は、やがて一国の宿命の転換をも成し遂げ、さらに全人類の宿命の転換をも可能にする」
棚野 つまり、「立正」とは「人間革命」のことであり、「安国」とは「全人類の宿命転換」と言い換えられるのではないでしょうか。
正木 その通りですね。その上で、忘れてはならないのが、この「立正安国論」が、主人と客による「対話形式」によって成り立っていることです。
原田 人々の幸福を実現する、社会を良くする、といっても、その方途は「対話」によるしかない。立正安国論は、「対話」の重要性を教えています。
吉井 大聖人は、大難(だいなん)を覚悟の上で国主(こくしゅ)諌暁(かんぎょう)に打って出られた、その理由について、「安国論御勘由来(ごかんゆらい)」で、「ただひとえに、国のため、法のため、人のためで会って、自分の身のために言うのではない」(御書35n、通解)と(おお)せです。
原田 私たちも、国の未来のため、友の幸福のため、勇気をもって、言うべきことは言う。この大聖人の御精神に続き、「対話の大闘争」に挑戦していきましょう!

一人の声を政策に

杉本 さて、参院選に向けて、全力で支持拡大を訴える公明党に対し、識者は大要(たいよう)三つの観点から期待を寄せています。
橋元 その第一は、「平和の党」であることです。
 公明党が存在するからこそ、日本の平和が守られているとの声です。
杉本 たとえば、本年1月の公明党の山口代表と習近平・中国共産党総書記との会談についても、安倍晋三首相(自民党総裁)は、「安倍政権の外交全体を補完してもらっていると思う」と述べています。
正木 さらに、東京大学の元総長で、政治思想史が専門の佐々木(たけし)・東京大学名誉教授も、「連立与党内に公明党がいるおかげで、憲法や外交問題について自民党が慎重になれている面はおおいにあります」と評価しています(月刊誌「潮」8月号)。
棚野 「平和」は、公明党の党是(とうぜ)です。連立政権内にあって、公明党の役割は、極めて重要です。
吉井 二つ目は、「小さな声を聴く(ちから)」です。
 公明党には、国と地方を合わせて約3000人の議員がいます。しかも、議員同士の連携が密です。これは、他党にはない強みです。
橋元 ジャーナリストの田原総一朗氏は、「公明党(の国会議員)は地方議員と連携プレーができているし、現場をよく見ている。現場の生の声がわかっている」と述べています。
棚野 成年被後見人への選挙権の付与、通学路の安全対策の強化、交通バリアフリー化の推進など、公明党の議員は自らの足で現場を回り、一人一人の声に耳を傾け、庶民に役立つ政策を実現してきました。
吉井 三つ目のポイントは、「生活者の心が分かる」ことです。
杉本 大衆のなかから生まれた公明党の政策には、国民の生活を守るための視点が、常に盛り込まれています。
橋元 今回の参院選の重点政策のなかでも、生活者が「実感できる景気回復」を達成するため、平均給与の10%の上昇を訴えています。
杉本 また、今後予定される消費税率の段階的引き上げについても、8%時点で簡素な給付措置の実施、10%時点で食料品や生活必需品の税率を軽くする「軽減税率」の導入を主張しています。
 まさに、生活者の声を実現する公明党ならではの視点です。
正木 北海道大学大学院の山口二郎教授は、「今日の公明党は非常に幅広い層に広がった支持者に支えられている。労組など特定の集団の利害に()っているわけでなく、その意味では国民政党である」と強調しています。
原田 公明党には、持ち味として訴えることのできるアピールポイントが多数あります。今こそ、語りに語り、国民に大きく理解を広げてもらいたい。

(2013. 7.11. 聖教新聞)

 

 

<49> 勇気の対話で幸の連帯を拡大
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

橋元 一部を除き各地で梅雨が明け、35度を超える猛暑日が続いています。「熱中症」には、十分注意したいものです。
棚野 「熱中症は、適切な予防をすれば、防ぐことができる」――これが医師の見解です。
正木 ところが、熱中症の患者は(あと)を絶ちません。その半数近くが、65歳以上の高齢者ともいわれています。理由として考えられているのが、暑さや水分不足に対する感覚機能や、暑さに対する体の調整機能が低下するためだと、指摘されています。
橋元 そのため、特に高齢者の方は、喉の渇きや暑さを感じなくても、こまめに水分補給をしたり、扇風機やエアコンを使って、温度調整をすることが大切です。
原田 さらに、注意しなくてはならないのが、熱中症は、屋外にいる時だけでなく、室内にいる時、たとえば就寝中などにも起こり得るということです。
杉本 扇風機やエアコンを使った温度調整はもちろん、遮光カーテンやすだれなどを利用し、室温が上がりにくい環境を確保することも重要です。
吉井 私たち若い世代の間では、汗をかくことを気にして、水分摂取を控える人もいますが、これは熱中症になりやすく、危険ですので、避けていきたいものです。
原田 ともあれ、お互いに気を配り、声を掛け合いながら、健康で有意義な夏にしていきましょう。

婦人部と仲良く

正木 今月19日は、女子部の結成記念日です。この日で「華陽(かよう)リーダー」の新名称から1周年になります。
杉本 7月は女子部にとって、幾重にも重要な歴史がある月です。8日は「白蓮(びゃくれん)グループの日」であり、22日は「鼓笛隊の日」でもありますね。
吉井 はい。私たちは、この7月を「女子部の月」と定め、日本中に幸福の(きずな)を広げようと、明るくにぎやかに進んでいます。
原田 「広宣流布は、女性で決まる」――これが戸田先生の確信でした。そして、「女子部がはつらつと活躍するところは、明るく、希望に満ちている。女子部が発展すれば、創価学会が発展する」――これが池田先生の信念です。
正木 日蓮大聖人は、女性門下に、厳然(げんぜん)(おお)せです。「浄土(じょうど)といっても地獄(じごく)といってもほかにあるのではない。ただ我らの胸中(きょうちゅう)にあるのである。これを(さと)るのを仏といい、これに(まよ)うのを凡夫(ぼんぷ)という。これを悟ることができるのが法華経である」(御書1504n、通解)
原田 誰の心のなかにも、幸福を勝ち取るための(ちから)があります。それを引き出すのが信心です。どうか、信心の先輩である婦人部の皆さんと仲良く力を合わせ、さらなる(さち)の連帯の大拡大を、お願いします。

日本の存亡∴ャる

杉本 参院選の投票日まで1週間を切り、各党が必死の訴えを続けています。そのなか、私たちが支援する公明党には、「女性のための政策」が充実しているとの評価が、多く寄せられています。
棚野 たとえば、『女性の品格』の著者である、坂東眞理子(まりこ)・昭和女子大学学長は、「全国の公明党議員のうち、女性は約3割を占めていると聞きました。主婦として、また母親として、男性議員が忘れがちな暮らしに直結した視点を、政治に持ち込む役割を果たされています」(公明新聞3月17日付)と語っています。
橋元 また、東京家政大学の樋口恵子名誉教授は、女性議員が多いことは公明党の特徴であり、注目すべき点であると強調し、「良識をもって顔の見える活動をしている公明党の女性議員を信頼し、評価している」(『いま、政治に何ができるのか』潮出版社)と述べています。
棚野 「働く女性」「子育てする女性」を支援し、「女性が『安全』で『健康』に暮らすため」の政策は、公明党ならではの持ち味≠ナす。
吉井 公明党は、風疹の予防接種や妊婦健診の助成を実現しました。
棚野 子育てをしながら働きたいという女性を応援する「マザーズハローワーク」の設置も推進しています。
杉本 そして、出産育児一時金の創設や、子どもの医療費の助成、児童手当の充実も実現しました。
吉井 さらに、5年以内に待機児童を解消することも約束しています。
正木 今国会でも、ストーカー対策を一層強化し、DV(配偶者などによる暴力)防止のための法律も強化しました。
原田 女性の視点を反映した、きめこまかな政策を推進してきたのが、公明党です。
橋元 だからこそ、経済アナリストの森永卓郎氏は、「大げさではなく、公明党が日本の存亡≠握っているといっても過言(かごん)ではありません。ぜひとも、平和と平等を訴えて力強く戦ってほしい」とエールを送っています(「第三文明」8月号)。
吉井 勇気をもって、女性が立ち上がる時、時代は変わります。池田先生と会談された、アメリカ公民権運動の母ローザ・パークスさんの足跡(そくせき)は、それを教えてくれています。
杉本 女性が輝く社会のため、今こそ私たちが正義の対話、勇気の対話を広げてまいりましょう。

(2013. 7.15. 聖教新聞)

 

 

<50> 悔いない行動で信心の金字塔を
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

杉本 かつて、池田先生が(つづ)られた、「『開拓』とは、自分自身への挑戦だ」との一節から続く「随筆 新・人間革命」を、生涯の指針にしている同志は多くいます。
棚野 「人は、誰でも未踏(みとう)原野(げんや)をもっている。それも、どこか遠い彼方(かなた)ではなく、ごく身近にあるものだ。苦手だからと、つい避けてきた課題。先入観から『どうせだめだ』と(あきら)めてきたり、『いつかやろう』と思いながら、いつも後回しにして手つかずだった問題……」と、自身の内面との格闘を訴える随筆は、こう結論されます。
 「最も手強い壁は、実は心の中にある。ゆえに、勇気をもって自分と向き合い、『自己拡大の戦い』『人間革命の戦い』を起こすことだ!」
正木 大切なことは、自分に勝つことです。油断と甘えを排し、緊張感をもって、自分自身に挑む。いわゆる己心(こしん)()との闘争こそが、仏道修行の根本なのです。
吉井 先生は連載中の小説『新・人間革命』「奮迅(ふんじん)」の章で、「魔の狙いは、ともかく精進(しょうじん)を忘れさせて、広宣流布の流れを停滞させ、破壊することにある。それに勝つには、日々前進、日々挑戦、日々向上していくしかない」と教えてくださいました。
橋元 毎日が自分自身との戦いです。大事なことは、一日一日の目標を明確にすることです。牧口先生は、「曖昧(あいまい)(まと)に向かって放たれた矢が当たるわけはない」と言われました。自身の目標の達成へ毎日、決意新たに前進していくのが、広布の戦いです。
正木 全国の同志は今、民衆勝利の歴史をつくろうと、大きく仏縁(ぶつえん)を広げています。皆で励まし、たたえ合いながら、楽しく進んでいきたい。
原田 ともかくも、勇気凛々(りんりん)と題目を唱え、諸天善神(しょてんぜんじん)を揺り動かしながら、何ものにも負けない大勝利の人生を、共々に歩みゆこうではありませんか!

勇気が境涯を開く

棚野 日蓮大聖人は、「(つるぎ)なども、進まない人のためには何の役にも立たない。法華経という剣は、信心の強い、勇気ある人が(もち)いてこそ役に立ち、これこそ『鬼に金棒』なのである」(御書1124n、通解)と(おお)せです。
杉本 先日も、先生は「広宣流布の道にあって、最も大切なものは勇気なんです。後輩の激励に行くにも、人びとに仏法を語っていくにも、法難(ほうなん)に立ち向かっていくにも、根本の(ちから)は勇気です。いわば、勇気こそが、境涯(きょうがい)を開き、宿命を転換するカギなんです」と書かれました。
棚野 信心とは「勇気」の異名(いみょう)です。その勇気とは、正義への確信から湧いてきます。何より、「断じて師匠の期待に応えてみせる!」との強い決意が、勇気を呼び起こしてくれます。
吉井 胸中(きょうちゅう)に師をいだき、師と(とも)に生きる人生に行き詰まりはありません。無限の挑戦と成長があります。
杉本 ともあれ、勇気は、「私がやる!」との自発能動の決意となって表れます。
原田 時には、勇気を奮い起こして対話をしても、無理解や反発を受けることもあるでしょう。しかし、真実ほど強いものはありません。誠意をもって、真心を込めて、堂々と語り抜いていく。そこに平和への軌道があるのです。

「臨終只今」の精神

吉井 御書には、「(そう)じて日蓮が弟子檀那(だんな)(とう)自他彼此(じたひし)の心なく水魚(すいぎょ)(おもい)()して異体同心にして南無妙法蓮華経と唱え(たてまつ)(ところ)生死(しょうじ)一大事の血脈(けつみゃく)とは()うなり、(しか)(いま)日蓮が弘通(ぐつう)する処の所詮(しょせん)(これ)なり、()し然らば広宣流布の大願(だいがん)(かな)うべき者か」(1337n)ともあります。
棚野 「異体同心」の具体的なあり方と重要性を示された御書です。
橋元 「自他彼此の心なく」とは、「自分は自分」「他人は他人」といった分け隔てや対立の心がない、との意味です。妙法を中心とした、師弟不二の団結の姿を指しています。
吉井 「水魚の思を成して」とは、水と魚の関係のような「親密な思い」のことです。互いが互いを、かけがえのない、なくてはならない存在として、励まし合い、支え合っていくあり方です。
橋元 この異体同心の理想的な団結ができた時、広布の願いは必ず成就するとの仰せなのです。
正木 団結において、大切なことは、一人一人が百パーセントの(ちから)を出し切ることです。ドイツの心理学者リンゲルマンは、綱引きにおいて、1人の時に出している力を「100」とすると、8人で綱を引く時は、1人の出す力が「50」以下になってしまうとの驚きの調査結果を示しています。
原田 私たちの団結は、「一人立つ」勇者の団結です。皆が自身の力を最大限に発揮する「異体同心の団結」だからこそ、偉大な勝利の歴史を刻むことができるのです。
正木 さあ、一瞬一瞬を大切に生きていく「臨終只今(りんじゅうただいま)」の精神で、「私はやり抜いた! 私は勝った! 何の(うれ)いも悔いもない!」と言い切れる一日一日を送っていきましょう。
杉本 御書にも、「最初から最後まで、生涯、妙法を捨てずに大難(だいなん)を受けても受持(じゅじ)し通す人は如来(にょらい)使(つか)いである」(1182n、通解)とあります。
原田 今秋の総本部完成へ、学会員一人一人が、自身の人間革命、一家の宿命転換を成し遂げる時です。「断じて勝ってみせる!」――こう皆で腹を決め、全同志が、自身の信心の金字塔(きんじとう)を築いていこうではないですか!

(2013. 7.18. 聖教新聞)