< 座談会 >

世界広布新時代の旭日

 


 

 

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歓喜の弘教で「5・3」を祝賀
広宣流布こそ我らの大願
勇気と希望の大行進の先陣を
「行学の二道」は人材育成の両輪
仏の大願を わが誓願に!
「創価青年大会」を大成功に
一対一の対話こそ 学会の永遠の生命線
師と共に にぎやかな前進を
歓喜の生命には無限の可能性
挑戦が使命! 労苦こそ誇り!

 

 

 

<41> 歓喜の弘教で「5・3」を祝賀
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、橋元青年部長、竹岡男子部長、吉井女子部長

吉井 35年前の1979年(昭和54年)5月3日、創価大学で行われた本部総会に出席された池田先生は、学会本部には戻らず、そのまま神奈川文化会館へと向かわれます。
橋元 その日の夜、池田先生は、無量(むりょう)の思いを筆に託し、一気呵成(いっきかせい)揮毫(きごう)されました。「共戦」と――。脇書(わきがき)には、「生涯にわたり われ広布を 不動(ふどう)の心にて 決意あり 真実の同志あるを 信じつつ 合掌(がっしょう)」と(しる)されました。
正木 御義口伝(おんぎくでん)には、「『()』の一字は、日蓮大聖人を信ずる時には、成仏できるということであり、『不共(ふぐ)』とは、大聖人から離れ、不信をおこすなら、阿鼻地獄(あびじごく)()ちることを示している」(御書734ページ、通解)とあります。
 この御文について、先生は、「師匠と弟子が心を一つにして戦う『共戦』があるか(いな)か。師弟の生命が共戦ならば、そこに『万人(ばんにん)成仏』の法華経の(たましい)が脈々と流れ(かよ)うということだ」と言われています。
原田 (ひるがえ)って、現代において、日蓮大聖人の御遺命(ごゆいめい)の通りに、広宣流布にまい進してきたのは、創価三代の師弟であり、創価の同志だけです。真実の共戦の同志よ、私と(とも)に、幸福の(いただき)へ、広布の勝利の(みね)へ登りゆこう≠ニの師の万感(ばんかん)の呼び掛けが聞こえてくるようです。
竹岡 それから2日後の5月5日、先生は「正義」と揮毫され、「われ一人正義の(はた)持つ(なり)」と脇書に(つづ)られました。
正木 「正義は、()して宣揚(せんよう)できるものではない。『正』という字義(じぎ)には、『攻めて(ただ)す』とある。『正義』とは、義を正す能動(のうどう)の戦いなのだ。人生は攻撃精神で勝つ! 広宣流布は正義を語り抜く攻めの対話で勝つ! 強気の攻めの戦いこそ、勝利の絶対的要因だ」との師の指針(ししん)のままに、師弟共戦の正義の人生を歩み抜いていきたい。

新たな「出発」の日

吉井 戸田先生と池田先生が会長に就任された5月3日は、創価学会のお正月でもあり、「広宣流布の誓願(せいがん)の日」です。
原田 この日、広布実現のために、師が立ち、弟子も立ち上がりました。創価の師弟が、正義の戦闘を開始したのです。私たちも、5月3日から、新たな出発を開始していきたい。
竹岡 では、いかにして、この日をお祝いするか。池田先生は身をもって教えてくださっています。
橋元 それは、戸田先生の第2代会長就任が決まった時のことです。広布の大師匠が誕生するのだ。弟子として、お祝い申し上げるには弘教しかない!≠ニ決意されます。
竹岡 そして、見事に仏法対話を実らせ、1961年(昭和26年)5月3日、その方と共に、戸田先生の会長就任式に参加されたのです。
原田 弟子の私たちも、師の大闘争に続き、弘教に挑戦する中で、この日を祝賀していきたい。

尊貴な真実の英雄

橋元 5月3日はまた、「創価学会母の日」でもあります。
正木 学会で最も大切な記念日である「5月3日」を創価の母・婦人部を最大にたたえ、(ろう)顕彰(けんしょう)する日に≠ニの池田先生の提案から始まったのが、「創価学会母の日」です。
竹岡 全ての母への感謝を込めて、5月5日には、文化放送をはじめ全国15局で、特別ラジオ番組「母の(うた)2014〜母の日によせて〜」が放送されます。
杉本 また、6月号の「グラフSGI」では、「Happy Mothers 母――幸福と平和を(うた)う!」と題して、婦人部の特集が組まれています。婦人部総会や座談会で大いに活用できる内容になっています。
正木 池田先生は、いつもいつも、広布の最前線で活躍される、一家の太陽たる創価の母≠ノ最敬礼をと、私たちに教えてくださっています。
原田 あらためて、婦人部の皆さまに心から感謝申し上げます。本当にありがとうございます!
杉本 健気(けなげ)な母の活躍こそ、広布の(ちから)です。愛知県のある地区は、7棟の団地から構成されています。高齢化は進んでいますが、同志は意気軒高(いきけんこう)です。各棟の愛称を、世界広布新時代にちなみ、アメリカ、イギリス、ウィーン、オーストラリア、カナダ、ギリシャ、クロアチアと決め、(ほが)らかに前進をしています。
吉井 各棟へ訪問激励に行く時は、「ちょっとアメリカに行ってくるわね」「あら、そう。じゃあ私はイギリスに行くわ」と楽しく語り合いながら、活動されているそうですね。
杉本 聖教の拡大ができると、「これで世界広布が一歩前進できたね」と、皆で喜びを共有しているとも(うかが)いました。
橋元 池田先生は言われています。「創価の母≠ナある婦人部こそ、人間の王者であり、だれよりも尊貴(そんき)な真実の大英雄である」と。
竹岡 家族の幸せを願い、皆が寝静まった後も真剣な祈りを重ねる母。たとえ貧しくても、痛快な笑いで日々の暮らしを明るく包む母。権威(けんい)・権力を恐れず、男性が尻込みするような相手にも、堂々と正義を訴える母――。
原田 世界広布を現実に進めてくださっている婦人部の皆さまに最大の敬意を表し、固い団結で前進を続けていきましょう。

(2014. 5. 1. 聖教新聞)

 

 

<42> 広宣流布こそ我らの大願
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、橋元青年部長、竹岡男子部長、吉井女子部長

吉井 歌には不思議な(ちから)があります。苦しい時や悲しい時、歌を聞くだけで、人は勇気をもらい、元気を取り戻すこともあります。
橋元 歌が苦手≠ネ人はいるかもしれません。しかし、歌が嫌い≠ネ人はいないと思います。
竹岡 創価の大前進には、常に歌がありました。池田先生は、「歌声高らかな創価の行進から、(いく)たび、広宣流布の突破口が開かれたことか。幾たび、立正安国の勝利劇が創られてきたことか。歌が勇気を鼓舞(こぶ)する。声が戦いを前へ動かす。我らは不屈(ふくつ)(たましい)の声を響かせ、前進するのだ」と言われています。
正木 多くの草創の関西の友が、懐かしく、そして誇らしげに、「あん時は、よう歌を歌いましたなぁ。幹部会といい、座談会といい、歌のない会合はなかった」と、大阪の戦いを振り返り、語っています。
杉本 学会活動からの帰り道、電車に乗るお金がなかった同志が、学会歌を口ずさみながら、胸を張り、喜びの行進をされてきた話も、よく(うかが)います。
原田 今、世界広布新時代の5月3日を記念して、池田先生が新学会歌「誓いの青年(きみ)よ」を発表してくださいました。先生も毎日、この歌を聞かれています。
橋元 これまでも先生は、学会の大切な節目に、学会歌を作成され、新たな広布のうねりを起こされてきました。
原田 青年部を先頭に、全国、全世界で「誓いの青年よ」が高らかに歌われている今こそ、広布の大願(だいがん)を果たさんと、出発する時です。
吉井 先生は、「青年」と書いて、「きみ」と呼び掛けられるとともに、「後継」と書いて、「きみ」とも言われています。
正木 青年はもとより、壮年・婦人も含めた全ての後継の弟子への思いが託された歌です。
杉本 さらに歌詞の結びには、「世界の友と」との一節(いっせつ)があります。新学会歌が劇的に発表された本部幹部会にも、世界60カ国・地域の同志が集いましたが、まさに、全世界の友との連帯の心が(つづ)られています。
竹岡 先生の心をわが心として、音楽隊の有志の皆さんが見事に完成させた曲も、「軽快で、明日への勇気が湧くメロディーです」などと、全国から喜びの声が寄せられています。
橋元 歴史を(ひもと)いても、民衆の前進の支えには、常に歌がありました。あのフランス革命の時の「ラ・マルセイエーズ」や、アメリカの公民権運動の時の「ウィ・シャル・オーバーカム(私たちは勝利する)」もそうです。
竹岡 創価青年大会の祝賀の意義を込めて、師が作られた「誓いの青年よ」を響かせながら、今再びの大前進を開始していきます。

崇高な精神の継承

原田 青年大会では、新たに地涌(じゆ)の使命に目覚める友も多くいます。だからこそ、確認しておきたい点があります。それは、日蓮仏法は「人間主義の宗教」であるということです。
正木 かつて、フランスの作家マルロー氏と、インドのネルー初代首相が語らいました。「なぜ、仏教がインドで滅んだのか」と。
原田 ネルー首相はこう言ったそうです。「仏陀(ぶっだ)の天才は、あくまでも仏陀が人間であるという事実にもとづいていた」「しかし仏陀の神格化が行われたとたん、仏陀その人はこの神々と同列にくわえられ、姿を没してしまった」と。
 池田先生は、このやり取りを紹介されながら、次のようにスピーチされています。「本来、仏教は『人間の生き方』を説いたものであった。『このように生きよ』『人生をこう生きよ』と、我が身で教えた。そこには師弟の道があった。しかし、いつしか『人間・釈尊(しゃくそん)』は権威化され、人間を超えた神になっていった」
正木 師弟の道とは、人間の崇高(すうこう)な精神の継承(けいしょう)なのです。先生は、さらに、「『仏』とは、ありがたく礼拝(らいはい)する対象であっても、『その生き方に続く』存在ではなくなった。師弟の道も見えなくなった。仏教が『人間の生き方』でなくなったとき、インドでは、仏教は死んでしまった」とも指摘されていました。

「凡身即仏身なり」

原田 仏法は本来、人間が最も尊極(そんごく)な存在であることを教えています。そして、最高に人間らしい生き方を示しています。だからこそ、日蓮大聖人は、「凡夫(ぼんぷ)(そく)仏なり・仏即凡夫なり」(御書1446ページ)、「(ただ)余念(よねん)()く南無妙法蓮華経と(とな)(たてまつ)れば凡身(ぼんしん)仏身(ぶっしん)なり」(同872ページ)と(おお)せられ、「凡夫」すなわち衆生に(そな)わる本来の仏の境地(きょうち)を開くことが成仏であり、人間を超越した特別な存在になることでは決してないと強調されたのです。
吉井 大聖人の不惜身命(ふしゃくしんみょう)の大闘争は、まさにご自身の実践を通して、仏法を人間の手に取り戻す戦いにほかならなかったのですね。
竹岡 現代において、この大聖人の精神の通りに、仏法を「人間の生き方」として実践しているのは、創価学会しかありません。私たちは、永遠に、仏の「生き方に続く」師弟の闘争を貫いていきたい。
杉本 池田先生は先日、我らの世界広布の前進は、これからも決して止まることはないと言われました。それは、幸福を求め、平和を願う友が、世界中にいるからです。
原田 師弟の道に生きる私たちは、人類を照らす希望と正義の哲理を語りながら、平和の未来を(つく)る連帯を広げていきましょう。

(2014. 5. 5. 聖教新聞)

 

 

<43> 勇気と希望の大行進の先陣を
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、橋元青年部長、野中音楽隊長、吉井女子部長

原田 1954年(昭和29年)3月、池田先生は青年部の室長に就任されました。そして、今後の広宣流布を展望され、音楽隊の結成を提案されました。
正木 「音楽が広宣流布に何の関係があるのか」と周囲で反対する人もいましたが、戸田先生が、「大作がやるんだったら、やりたまえ!」と言われ、同年5月6日に、音楽隊が結成されたのは有名な話です。
杉本 御書に「礼楽(れいがく)()きに()せて真道(しんどう)(のち)()らく」(187ページ)とあります。広く言えば、文化によって人の心は(たがや)され、仏法は広まっていくいくということです。
正木 音楽隊は、御聖訓通りの実践を貫いた、創価の師弟の呼吸によって、誕生したわけです。
原田 以来、池田先生は、自ら費用を工面して楽器を贈り、さらに練習場に足を運ばれるなど、激励に激励を重ね、音楽隊を見守ってこられました。そして、今や日本には100以上の楽団が結成され、さらに、世界30以上の国々で音楽隊が活躍しています。
吉井 昨年は、音楽隊にとって、大きな一年にもなりましたね。
野中 はい。広宣流布大誓堂(だいせいどう)の完成を祝賀しよう、結成60年を最高の結果で迎えようと、皆が誓願(せいがん)を立てて挑戦しました。
 その結果、全国大会で、創価グロリア吹奏楽団が金賞、しなの合唱団も金賞、創価ルネサンスバンガードがグランプリ「内閣総理大臣賞」を受賞。音楽隊として初めて、主要アマチュア3部門で、3冠を勝ち取ることができたのです!(一同拍手)
原田 大変におめでとうございます。池田先生も音楽隊の皆さんの活躍を何度もたたえておられました。全国の同志も喜びに沸きました。音楽隊の演奏・合唱を聞いて、勇気と希望をもらう友も多くいます。本当にありがとうございます。

「心の復興」に尽力

杉本 音楽隊には今、各界から高い評価が寄せられていると(うかが)っています。
野中 そうなんです。たとえば、創価ルネサンスバンガードの演奏は、模範楽曲≠ニして、全国の人が参考にしています。つまり、日本のマーチング団体の教科書≠フような存在になっているわけです。
橋元 また、創価グロリア吹奏楽団が、コンクールで初めて演奏した楽曲は翌年、他の団体の勝負曲≠ニして披露されることもあるそうですね。
野中 全ては真心からの応援を送ってくださる池田先生と、同志の皆さまのおかげです。心から感謝しています。
正木 本年は、さらに青年部の平和運動「SOKAグローバルアクション」の一環として、東日本大震災の「心の復興」のためにも、活動していますね。
野中 音楽を通じて、被災地に希望と勇気を≠ニの思いで、3月には、しなの合唱団が福島県内の5カ所の仮設住宅の集会所でコンサートを行いました。
橋元 私も同行しましたが、4月には、創価グロリア吹奏楽団が、岩手県の大船渡・釜石・宮古市でコンサートを開きましたね。
野中 各会場とも大盛況でしたが、特に、盛り上がったのが、「指揮者体験コーナー」です。希望制で指揮者を募り、楽団のタクトを振ってもらうのですが、大船渡市、宮古市では、それぞれ来賓として参加していた、両市の市長が皆の前に立ったのです。
橋元 会場からは拍手喝采で、大船渡市の戸田市長は「創価学会の皆さまのこうした活動こそ、まさに被災者を勇気づける復興の(みなもと)となります。私たちに、前へ進む勇気を与えてくれました」と述べていました。また、宮古市の山本市長は「創価学会の皆さまには、いつも大きな(ちから)をいただいています。本日の公演は、震災以来の疲れを吹き飛ばすものでした。このコンサートを(かて)に、復興を一つでも二つでも進めていきます」と感動の面持ちで語っていました。
野中 音楽隊は被災地への支援活動を今後も続けてまいります。少しでも力になれるよう、全力を尽くしていきます。

感動の指揮者体験

吉井 先日の本部幹部会で、音楽隊の皆さんが披露してくださった新学会歌「誓いの青年(きみ)よ」への反響も大きく広がっていますね。
野中 実は、この本部幹部会では、もう一つ、感動的なシーンがありました。
 それは会合終了後、退場まで待っていただく参加者に、少しでも喜んでもらうため、演奏を行っていた時のことです。
 今回は、SGI(創価学会インタナショナル)メンバーが多く来られていましたので、初めて指揮者体験コーナーを行っていました。その中の一人に、タンザニアから来日された、ハピネス(幸福)さんという女性の方がいたのです。
杉本 彼女は、事故で右腕をなくし、悲嘆(ひたん)に暮れている時に仏法に出あい、「この信心で、自分の名前の通りの幸せな人生を送りたい!」と入会され、今回の来日を果たされました。彼女が左手で指揮を執ると、アフリカから来られた大勢の同志、さらには会場に残っていた全ての参加者から、大きな拍手が送られたのです。
原田 池田先生は言われました。「君たちと共に作った新学会歌『誓いの青年よ』を高らかに歌い響かせながら、新時代の大行進の先陣を頼む!」と。先生の心のままに、音楽隊が、ますます発展を続けることを願ってやみません。

(2014. 5. 8. 聖教新聞)

 

 

<44> 「行学の二道」は人材育成の両輪
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、橋元青年部長、竹岡男子部長、吉井女子部長

正木 今年も環境省より、5月から10月までを、「クールビズ」期間とする発表がありました。
原田 学会としても、冷房時の室温が28度で快適に過ごせるよう、「クールビズ」を励行していきます。
竹岡 地球温暖化対策の一環で始まった、この運動も本年で10年目です。
橋元 年々、企業等における実施率も高まっており、かなり定着した取り組みとなりました。
原田 地域の実情に応じて、柔軟な対応が必要になりますが、節電にも非常に効果があるため、各人が工夫していきたいものです。

「実践の教学」こそ

杉本 さて、「教学部初級試験」「青年部教学試験3級」の実施大綱が発表されました(4月23日付)。
吉井 9月28日に行われる試験は、多くの友が受験した、昨年の任用試験の合格者も対象となります(会友と未来部員は除く)。
杉本 申し込み期間は7月ですが、早速、対象者に声掛けをし、研鑽(けんさん)に励んでいる地域もあります。
竹岡 池田先生は先日も、「御書を学べば、あらゆる難を乗り越える大確信がほとばしる」と述べられました。
吉井 5月10日付には、11月23日に実施される「教学部任用試験」の大綱も発表されていましたね。
正木 任用試験は、2020年まで、原則として毎年11月に行っていきます。
杉本 皆で誓い合った通り、地区2人以上の合格者の輩出(はいしゅつ)が目標です。
正木 「新入会員」「新たな活動者」「未来部員」と、その対象はさまざまですが、皆で目標の達成へ、全力を注いでいきたい。
橋元 青年平和交流団で訪れたアメリカで、心に残った出来事がありました。それは、新入会者への御本尊授与が行われた際、必ず一緒に、教学のテキストも手渡されていたことです。
竹岡 入会と同時に、信行学のリズムを確立しようとしているわけですね。
橋元 そうです。入会した日から教学を学び、信心を深めていく。この御書根本の実践で、多くの人材を育成しているのです。
原田 日本の私たちも、大いに学ぶところがありますね。現在、各地で弘教が進んでいますが、新入会の方が11月の「任用試験」に挑戦できるよう、励ましを送り続けていきたい。
吉井 御聖訓には、「行学の二道(にどう)をはげみ(そうろう)べし、行学たへなば仏法はあるべからず、我もいたし人をも教化(きょうけ)候へ」(御書1361ページ)とあります。
正木 これこそが、仏道修行の根本の軌道です。学ぶことにより、信も深まります。そして、実践の教学によって、大きく成長していくこともできます。
原田 今回の青年大会を機に、新たに発心(ほっしん)する友も多くいるでしょう。全員が、「行学」の両輪を実践しながら前進していけるよう、リーダーの皆さんは名指揮をお願いします。

東北への熱い思い

杉本 先日発刊された、池田先生と、アメリカのガリソン博士、ヒックマン博士による、てい談集『人間教育への新しき潮流(ちょうりゅう)――デューイと創価教育』(第三文明社)が好評です。
竹岡 てい談では、「師弟」についても語り合われています。いわく、西洋の哲学の源流にも、希有(けう)の「師弟の対話」があり、それこそ、くめども尽きない人間教育の源泉(げんせん)であり、人類も未来を照らす英知の輝きであると。
橋元 先生はまた、全国各地の地方紙からの要請を受け、多数の寄稿もされています。特に、東北6紙への寄稿をまとめ、刊行された『(さち)光彩(こうさい)――みちのくは未来』(鳳書院)は、評判を呼んでいます。
吉井 東日本大震災の後に書かれた「負けない『うつくしま』」(福島民報)、「岩手に息づく不屈(ふくつ)の精神」(岩手日報)などの寄稿も収録された本です。
杉本 東北のある女性識者は、「鮮やかな表紙の色に心を打たれ、さらにタイトルにも感動し、一気に読み終えました。挿絵や写真も豊富で、読み進めるうちに、音楽まで聞こえてくるようでした。生き方を学ぶための一書です」と絶賛されていました。
橋元 また、ある大学の学長は「東北に、『勇気』と『心の豊かさ』をくれる本です。やはり、心の復興には、宗教性≠ェ必要ですね」と語っていました。
原田 東北への寄稿の第1号は、1975年(昭和50年)3月3日付の福島民報への「つれづれ随想」です。この時、同紙の東京支社にいて、学会本部で池田先生の原稿を受け取ったのが、現在、同社の相談役を務める、花田(つとむ)氏です。
正木 まだ、ファックスなどの伝送システムも整備されていない時代です。東京からの記事は電車や車で届けていただけに、花田氏は、当時のことを鮮明に覚えており、「新幹線も開通しておらず、夜、汽車に揺られながら、読者第一号≠ニして、寄稿を読みました。東北への熱い思いが随所にちりばめられた感動的な文章でした」と述懐(じゅっかい)されていました。
原田 世界の平和と庶民の幸福を願い、闘争を続けられる池田先生と共に、私たちは、さらなる広布の潮流を起こしていきましょう。

(2014. 5.12. 聖教新聞)

 

 

<45> 仏の大願を わが誓願に!
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、橋元青年部長、竹岡男子部長、吉井女子部長

原田 池田先生は、去る5月3日、広宣流布大誓堂(だいせいどう)で、全国の同志が誓いを込めて(しる)された、完成記念署名を御宝前に供え、全同志の健康と幸福と勝利、そして、亡くなられた方々の三世(さんぜ)永遠の安穏(あんのん)を祈り、勤行・唱題をされました。
正木 「広宣流布 誓願(せいがん)の碑」に、「我ら民衆が世界の立正安国(りっしょうあんこく)を深く祈念(きねん)し、いかなる三障四魔(さんしょうしま)も恐るることなく、自他共(じたとも)の人間革命の勝利へ出発せる師弟誓願の大殿堂なり」とある通り、大誓堂は、全世界の同志が集い、誓いの祈りを捧げる根本の道場です。
原田 大誓堂には、創価学会常住(じょうじゅう)の御本尊が御安置されています。1951年(昭和26年)5月19日に(したた)められ、今年で63周年です。向かって右の肩に「大法弘通(だいほうぐつう)慈折(じしゃく)広宣流布大願(だいがん)成就(じょうじゅ)」、左に「創価学会常住」とあり、日蓮大聖人の御遺命(ごゆいめい)である広宣流布は、創価学会が成就していくことを峻厳(しゅんげん)に刻印されています。
橋元 「(ねがわ)くは我が弟子等・大願ををこせ」(御書1561ページ)、「大願とは法華弘通なり」(同736ページ)との御文のままに、戸田先生と池田先生は、この御本尊を拝し、不撓(ふとう)の闘争で広宣流布の指揮を執ってこられました。
吉井 世界の平和と人類の幸福こそ、仏法の目的です。私たちも、仏の大願を、わが誓願として、全世界の同志と共に、広宣流布にまい進していきたいと思います。
竹岡 この大聖人の精神に真っ向から違背(いはい)し、腐敗(ふはい)したのが日顕宗です。デューイ協会元会長のガリソン博士も、宗門の僧侶は「主人としもべ」の関係を望み、黙従(もくじゅう)するだけの信徒を求めていたと指摘され、真の意味での「師弟の関係」を築いてきた学会とは、創立の当初から(たもと)を分かつ運命だったのかもしれないと、言われていました。
橋元 鋭い洞察(どうさつ)です。世界の多くの識者が、同様の考察をしています。時代錯誤(さくご)の差別主義が横行する日顕宗は、どんどん、その正体が白日(はくじつ)(もと)にさらされているのです。

「10帰運動」を徹底
正木 さて、これまでも何度も徹底してきましたが、女子部・婦人部の「10帰(テンキ)運動」について、あらためて確認してまいります。
杉本 絶対無事故の観点から、学会では以前から、女性は午後10時までに帰宅する「10帰運動」を推進してきました。
吉井 かつて、池田先生は夜の会合の終了時間について、こう提案されたことがあります。それまで学会では、午後7時に会合が始まり、午後9時に終了していました。その終了時間を午後8時30分とする「8・30運動」です。
杉本 その場にいた女子学生に向けて、先生は、「会合が早く終われば、家で勉強もできる。早く休むこともできる。広宣流布は長い戦いです。無理が重なり、疲れがたまれば、朝起きるのも辛くなり、生活も乱れがちになる。また、帰宅が遅くなれば、両親も心配するし、事件や事故に巻き込まれないとも限らない。御聖訓にも『よる(夜)は用心きびしく』(御書1164ページ)と仰せです」とも話されました。
原田 これは全て、女子部・婦人部のことを思い、少しでも帰宅時間を早くして、負担を軽減しようとの視点によるものです。
正木 会合を早く切り上げるということは、その分、内容を充実させなければいけません。一瞬一瞬を真剣勝負で(のぞ)む中で、価値を創造していくこともできるのです。
杉本 先生はまた、「事故が起こってしまえば、一切は水泡に帰し、広宣流布を大きく遅らせてしまうことにもなりかねない。したがって、事故を起こさないための、事前の配慮が大事になるのだ」とも言われています。
吉井 先生の慈父(じふ)のような温かさに、お応えするためにも、私自身も、10帰≠実践しています。
原田 男子部・壮年部も協力し、皆で無事故の日々を送っていきたい。

簡潔な連絡・報告

正木 帰宅後の通話革命≠熹常に重要です。
原田 小説『新・人間革命』「勇将(ゆうしょう)」の章に、こうあります。「電話の使い方、かけ方は、当然、本人の自由でありますが、とにかく女性は長電話≠ナあると言われております。ある壮年は、『妻の電話が長くて困っているんです。もう少し話を短く、簡潔にできないものか』と、ぼやいておりました。電話で長い話をすれば、通話料も大変でしょうし、家族との団欒(だんらん)の時間を削ることにもなってしまう。したがって、連絡・報告は、できるだけ簡潔に、要を得たものにしていく努力、工夫を心がけるようにしてはどうでしょうか。つまり通話革命≠ウれることを提案したい」
正木 携帯電話の普及にともない、メールの利便性が向上しました。しかし、文字の交信だけでは、感情や思いが伝わりにくく、誤解を生むケースもあります。電話で言葉を交わすことはもちろん大切です。
竹岡 だからこそ、「要・略・広」――至急の時は要点、時間が許されるのなら概略、さらに説明の必要があれば広く詳細に――を心がけ、用途に応じて使い分ける必要がありますね。
杉本 通話革命≠ノついては、婦人部総会や青年大会が佳境(かきょう)を迎え、慌ただしくなるからこそ、互いに注意していきたいですね。
原田 十分な睡眠を確保し、健康的な日々を送るためにも大切です。世界の模範と輝く広布のモデル構築へ、さらなる価値創造の毎日にしていきましょう。

(2014. 5.15. 聖教新聞)

 

 

<46> 「創価青年大会」を大成功に
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、橋元青年部長、竹岡男子部長、吉井女子部長

原田 師弟共戦の歌「誓いの青年(きみ)よ」の歌声も高らかに、未来を(つく)る「創価青年大会」が11日からスタートし、今、各地に歓喜と躍動(やくどう)(みなぎ)っています。
橋元 青年大会を迎える中で、折伏(しゃくぶく)・人材の拡大が飛躍的に進んでいます。特に、各部一体で心を合わせ、ご協力をいただくことが、大きな前進の(ちから)になっていると実感します。
杉本 さいたま市特別区では、青年大会の結集や弘教(ぐきょう)拡大に向け、支部単位で「世界広布新時代ビクトリー会議」を定期的に開催してきたそうですね。
竹岡 壮年・男子・学生部、また婦人・女子部が綿密に連携を取り合い、訪問・激励に徹してきました。
 ある支部では、地区の協議会でも、男女青年部も含めて真剣に討議し、大会の結集に向けて取り組んできました。
吉井 創価家族の温かさに包まれる中、当日は大結集を果たし、弘教も大きく拡大しました。次々と入会決意や御本尊流布も実り、感動のドラマが数多く生まれています。
橋元 壮年・婦人部の皆さまが、青年部の成長と大会の成功をわがことのように祈ってくださっている姿に本当に感動しています。心から感謝申し上げます。
正木 青年部時代の文化祭等が、自身の信心の原点となっている人は少なくありません。今回、その時のことを思い出し、発心(ほっしん)の機会となっている壮年・婦人部のメンバーもいます。
吉井 音楽祭として行われた、総長野青年部の大会でも、壮年・婦人部の皆さまの応援のおかげで、未来部の出演者が、予想を大きく上回って集うことができました。
竹岡 大会の練習の場に、友人と一緒に参加して学会理解を広げたメンバーも多く、その中で自ら大会への出演を希望して、入会する友人も生まれました。大会終了後も、新入会者の誕生が続いています。

広宣流布への熱願

正木 大会の(かげ)には、目立たないところで準備をすすめ、運営してくださる方々の尽力もあります。
橋元 先日の関西青年部の「青年平和大会」に参加した中国の池田思想研究者の方も、「一人一人の運営の対応に感動しました。自国の仲間に伝えたいと思います」と語っていました。
原田 池田先生は、小説『新・人間革命』で、合唱祭・文化祭に参加する意義を多岐にわたって教えてくださっています。
 「学会の合唱祭や文化祭の重要な意味は、それを通して一人ひとりが信心を磨き、友情を深め、強い確信に立ち、発心の契機にしていくことにこそあります」「各人が、自身の成長と境涯(きょうがい)革命、また、功徳(くどく)を実感していくための催しなんです」
橋元 青年大会を目指す過程の中で、新たな地涌(じゆ)の人材が力強く立ち上がり、広布の主体者として活躍していることを実感します。
竹岡 出演者の練習も各地で進んでいます。この練習の場が信心錬磨(れんま)と成長の場になっています。総東京男子部でも、出演者だけでなく、引率の先輩やスタッフも率先して拡大に挑戦し、弘教を果たしています。
杉本 「未来の()を知らんと(ほっ)せば()の現在の(いん)を見よ」(御書231ページ)です。本当に頼もしい限りです。
橋元 「熱」とは、「友を思い、友を救おうとする『熱誠(ねっせい)』であり、広宣流布への『熱願(ねつがん)』である」。
 そして「(ちから)」とは、「信・行・学の実践でしか鍛えられない『行動力(こうどうりょく)』であり、『突破力(とっぱりょく)』である」と先生は教えてくださいました。
 この「熱」と「力」で、師弟共戦の新時代を開いていく決意です。
原田 青年大会の大成功こそが、今、大切な戦いです。各部が心を合わせ、祈りを合わせて取り組んでいきましょう。

信念胸に語らいへ

杉本 さて、先月から、ラジオ朗読番組「対話の(ちから)〜世界と語る〜」が各地の放送局で始まり、大好評を博しています。
原田 池田先生と世界の識者との出会いを(つづ)ったエッセー集『私の世界交友録』『世界の指導者と語る』をもとに、文化放送によって制作された番組です。テーマは対話が世界を変えていく=B先生と識者との交流を通し、人生を生き抜くヒントや、希望の未来へのメッセージを送っています。
杉本 これまでに、人権闘争の英雄、ネルソン・マンデラ南アフリカ元大統領、女性初の宇宙飛行士、ワレンチナ・テレシコワさん、公民権運動の母、ローザ・パークスさんらとの語らいが紹介されています。
吉井 友人の方から、「番組の構成も分かりやすく、非常にソフトな語りで大変に聞きやすい。素晴らしい番組です」などの感想も寄せられています。
竹岡 番組の制作スタッフも力を入れて取り組んでいるそうです。声優など出演者も皆、第一線で活躍している方々で、大変に聞きごたえのある内容です。
橋元 対話の重要性が、社会的、国際的にも注目されている中、まさに時宜(じぎ)(かな)った番組だと思います。
正木 池田先生は綴られています。
 「人間という原点をともに確認し、掘り下げることが、地球時代の今、求められているのではないだろうか。そのためには、すべての相違(そうい)を超えた共通項である人間、人道、人権という次元に立っての語らいで友情を広げる以外にない」と。
原田 「対話の力で、道は必ず開ける」「対話が時代を動かし、人類の命運を変える」――池田先生のこの信念を胸に、私たちも未来を開く対話に大きく打って出よう!

(2014. 5.19. 聖教新聞)

 

 

<47> 一対一の対話こそ 学会の永遠の生命線
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、橋元青年部長、竹岡男子部長、吉井女子部長

橋元 「(てっ)して一人を大切に!」――池田先生はこれまで何度も、この精神こそが、学会が発展してきた要因であると教えてくださいました。そして今、小説『新・人間革命』「激闘」の章を通し、あらためて、このことを指導してくださっています。
竹岡 「同志のなかへ、生命(せいめい)のなかへ。今こそ、一人でも多くの法友(とも)と会い、広宣流布への新しき誓願(せいがん)共戦(きょうせん)の旅立ちをしよう」「日本全国をくまなく回り、一人でも多くの同志と会って励まさねばならぬ!」との言葉とともに、東京・練馬や鹿児島の同志との「一対一の対話」の様子が(えが)かれています。
原田 かつて、池田先生は、「後世(こうせい)のため」に(つづ)り残しておきたいと言われながら、世界広宣流布の「原点の精神」について触れられたことがあります。
 そこには、「広宣流布といっても、どれだけ悩める人びとと会い、その中へ飛び込んでいくかにかかっている」「一切衆生の幸福のための仏法である。ゆえに徹して一人を大切にするのだ。励ますのだ」とありました。
橋元 初代会長の牧口先生は、「一人」に会い、励ますために、ある時は東北へ、ある時は九州へと向かわれました。まだ交通の便が整っていない時代です。20時間も30時間もかかることがありました。
竹岡 第2代会長の戸田先生が、あの市ヶ谷の学会本部の分室等で、最も(ちから)を入れて取り組まれていたのも、「一対一」の全魂(ぜんこん)を込めた個人指導です。
橋元 戸田先生は語られました。「私は、一本の旗をもって、たった一人で、濁流(だくりゅう)の中に立っているみたいなものだよ。少しでも油断すると、旗と一緒に、濁流に流されてしまうのだ」と。まさに、一回一回真剣勝負≠ナ、一人一人に内在(ないざい)する仏の生命を呼び覚ます対話に、全力をあげられたのです。
原田 「一対一の対話――これこそ最も確かで崩れぬ、平和と幸福の人間の連帯を築く方途である」「ここに、学会が永遠に栄え伸びゆく生命線があることを決して忘れてはならない」と、池田先生も明確に言われています。

「個人指導」を実践

正木 一軒一軒、足を運び、じっくり語り合わなければ、その人の悩みや葛藤(かっとう)は分かりません。たとえ、大勢の前では明るく振る舞っていたとしてもです。
杉本 (みずか)らの足で苦労をして、個人指導に歩いた分だけ、同苦≠キることもできます。自身の豊かな境涯(きょうがい)を築いていくこともできます。
原田 これまで幾度も語り合ってきましたが、会合での指導を「2」、個人指導を「8」――この割合を目指して実践していくことこそ、学会がさらに発展する要諦(ようてい)です。
正木 御書には「一は万が母」(498ページ)とあります。全ては一人から始まります。
原田 学会は、どこまでも「一人」を大切にする活動を貫いていきたい。

調理の前に手洗い

竹岡 さて、だんだんと、気温の高い日が増え始めてきました。この時期に気を付けたいことは、一日の寒暖の差です。
正木 昼間は汗ばむほど暑くても、夜には急に冷え込むことがあります。羽織るものを一枚、持ち歩くなど、各人が工夫をこらし、体調の管理には十分に注意しておきたいものです。
吉井 それから、「食中毒」にも警戒が必要です。
橋元 食中毒を引き起こす、主な原因は、細菌とウイルスです。温度とともに、湿度も高くなる、これからの時期は、この細菌が繁殖しやすくなります。
竹岡 だからこそ、予防が大切になります。
吉井 まずは、細菌やウイルスを食べ物に「付けない」ことですね。そのためにも、調理の前には、手をよく洗うことが大切になります。目には見えませんが、手には、私たちが想像している以上に、いろいろな細菌が付着していることを忘れてはなりません。
杉本 特に、(なま)の肉や魚、卵を取り扱う時は要注意です。
吉井 また、最近を「増やさない」ことも重要です。そのためには、「低温で保存」することが基本となります。
杉本 多くの細菌は、10度以下で、増殖のスピードが弱まり、マイナス15度以下で停止します。肉や魚などの生鮮食品や総菜などは、購入後は速やかに冷蔵庫に入れておきましょう。
正木 冷蔵庫に入れても、細菌はゆっくりと増えるので、早めに食べることも心掛けたい。
吉井 最後に「殺菌」が大切です。ほとんどの細菌やウイルスは「加熱」によって、死滅します。肉や魚はもちろん、野菜なども加熱して食べれば安全です。
杉本 意外と盲点なのが、包丁、まな板、箸、容器、ふきんなどの器具です。これらに菌が付着していることもあります。洗剤でよく洗い、熱湯をかけて殺菌するなど、調理の前後には注意を払いましょう。
原田 信心(そく)生活です。信心をしているからこそ、賢明な生活を心掛け、健康で有意義な一日一日を送っていきたい。

(2014. 5.22. 聖教新聞)

 

 

<48> 師と共に にぎやかな前進を
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、川原婦人部書記長、吉井女子部長、西野女子部書記長

杉本 6月は創価の「女性の月」です。4日は「世界池田華陽会(かようかい)の日」であり、10日には「婦人部の日」を迎えます。
吉井 女子部は今、命名2周年となる「華陽リーダー」の輩出(はいしゅつ)・育成に全力で取り組んでいます。
西野 東京・北総区のある華陽リーダーは、沖縄・宮古島の出身です。本年の年頭、1世帯の弘教の成就を誓い、勢いよくスタートしました。
吉井 5・3を目指し、多くの友人と対話を進める中、「女子部の皆さんの輝きに感銘しました!」などと、2人の友が学会の理念に共感を寄せるようになりました。そして、一緒に座談会や会合などへ参加し、この4月、見事に2人へ御本尊を授与することができたのです。
西野 「折伏を通し、一つ一つの悩みに真正面から向き合えるようになり、大きく人間革命することができました!」と語る姿が印象的で、「今回の折伏が私の広宣流布≠フ始まりです」と、さわやかに抱負も述べていました。
吉井 本年は、2009年6月4日、池田先生と奥様が初めて信濃町の創価女子会館を訪問してくださってから、5周年の佳節(かせつ)になります。
西野 この時、先生は、「女子部 永遠の五指針」――「(ほが)らかな幸福の太陽たれ」「世界一の生命哲学を学ぶ」「何があっても負けない青春」「正義と友情の(はな)の対話を」「永遠に師弟勝利の門を開く」を発表してくださいました。
正木 また、先生は、「女子部時代の信心修行は 長き人生の (さち)の 完全なる基礎作りである」と(したた)められています。
原田 「女子(おなご)は門をひらく」(御書1566ページ)です。一人の女子部がいれば、友人にも、家族にも、地域にも、社会にも、そして未来にも、希望と歓喜(かんき)の門を開いていけます。女子部の皆さんは、その深き使命を自覚しながら、婦人部の皆さんと団結し、どうか創価の新たな(かね)を打ち鳴らしていただきたい。

友好の拡大に全力

川原 婦人部・女子部は、この6月を「前進にぎやか創価女性月間」(1日から30日まで)として、楽しく進んでいきます。
吉井 さらに、6月の本部幹部会が、「創価女性大会」として開催されることも決まりました。
杉本 中継行事には、一家で、また母娘で参加するなど、女子部の前進に心を砕いていきましょう。
川原 そして、婦人部は希望総会(婦人部総会)を開催していきます。
正木 「総会にはいつも、笑顔と希望があふれています。毎年、この時期がやって来るのが、楽しみなんです」と語る友人もいると聞きます。
原田 この総会に寄せて、「グラフSGI」の6月号やシナノ企画の新作DVDなども完成しました。壮年部も男子部も日頃から大変にお世話になっている婦人部の、大切な総会です。真心からの応援に(ちから)を尽くしていきましょう。
正木 新たな配信が開始された、SOKAチャンネルVOD(ビデオ・オン・デマンド)の新番組「創価の太陽 池田先生と婦人部」(15分)も、本当に素晴らしい内容になっています。貴重な映像や音声を通し、いかにして先生が、健気(けなげ)で偉大な母たちに励ましを送り、たたえてこられたかを、あらためて学ばせていただきました。
原田 池田先生は「婦人部を中心とする創価の女性のスクラムこそ、『生命の尊厳』の大法理で世界を照らし、人類史の新たな『平和の春』を広げる太陽なりと、私たちは誇りを込めて叫びたいのだ」と明確に宣言されています。私たち男性は、この先生の心をわが心とし、創価の母≠スちを心から大切にしてまいりたい。

広宣流布の原動力

吉井 21世紀を目前にした2000年12月、池田先生は「女性の世紀」の開幕を告げる重要なスピーチをしてくださいました。
 「学会は草創以来、生き生きと輝く女子部が、広宣流布の原動力であった」「今の女子部によって、二十一世紀の百年の動向が決まる」と。
杉本 そして、「女子部こそ、広宣流布の花であり、宝である。ゆえに女子部を、最大に支え、もり立て、応援してまいりたい。女子部が輝けば輝くほど、創価学会も光り輝いていくのである」と教えてくださいました。
川原 全国に「女性最高協議会」が設置されたのも、ここからでした。「女性の世紀」を開きゆくための、本格的な「婦女一体」の道を先生が示してくださったのです。
杉本 まさに女性の連帯こそが新時代を開く(ちから)となります。そのためにも、私たち婦人部は婦女一体の中で、女子部の皆さんが楽しく、朗らかに、安心して前進していけるよう、心を尽くして、最大に協力していきたいと思います。
原田 同月、聖教新聞では4日間にわたって長編詩「21世紀を舞う『女性の世紀』を(うた)う」が掲載されました。その結びで先生は、女子部の勝利と栄光と幸福を「父も/母も/そして私も/祈らずにはいられない」と(つづ)られました。全ての女性が一人も残らず幸福に、一人ももれなく悔いなき人生を――これが師匠の祈りであり、思いです。
杉本 どんな時も、師と共に!――婦人部、女子部は初の女性月間に希望のスクラムを広げ、喜びの前進をさらに続けていきます。

(2014. 5.26. 聖教新聞)

 

 

<49> 歓喜の生命には無限の可能性
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、新名(にいな)九州長、登坂(とさか)九州婦人部長、上永吉(かみながよし)九州青年部長

原田 今回から、各方面のリーダーに登場していただき、躍動する広布最前線の様子を語り合っていきたいと思います。
正木 まず初めは、先駆(せんく)の九州です。
新名 どうぞ、よろしくお願いします!
原田 九州は本年、「3・16」記念の青年部の大会を目指した、圧倒的な弘教・拡大への挑戦から戦いを開始されましたね。
上永吉 はい。当日、広宣流布大誓堂(だいせいどう)での誓願(せいがん)勤行会に集った男子部454人のうち、何と4割にあたる181人のメンバーが御本尊流布を達成し、初陣(ういじん)を飾りることができました。
登坂 壮年部・婦人部も、わが地域の青年の勝利を祈り、拡大に挑みました。これが、本年の第一の決勝点≠ナした。
上永吉 そして、先日(17〜19日)の南アジア4カ国の青年との交流会が、第二の決勝点≠ナした。
登坂 この日をゴールとした「5・3」までの取り組みで、女子部も、500人を超える友に御本尊流布を成就(じょうじゅ)。さらに、弘教に挑戦する折伏チャレンジャー≠5000人も輩出することができたのです。
上永吉 感動的だったのは、SGI(創価学会インタナショナル)メンバーの求道心です。食事の時間さえ惜しみながら、「先駆の(たましい)とは?」「いかにして師弟の精神を継承(けいしょう)しているか?」などと、私たちに質問をされ続けるのです。
原田 私も、海外のメンバーとお会いするたび、師匠を求める純粋な心、広宣流布への情熱に、いつも信心を教わる思いです。
新名 世界広布のスケールの大きさを実感する機会でもありました。熊本で活動報告をしてくれたタイの女子部員は、国費留学生としてアメリカの名門マサチューセッツ工科大学へ留学し、博士号を取得。信心で幾多(いくた)の困難を乗り越え、多額の奨学金も全額返済するめどが立ち、今度は舞台をシリコンバレーにまで広げ、挑戦を開始していく様子を語ってくれたのです。
原田 青年部にとっては、衝撃的なほどスケールの大きい体験だったそうですね。折伏への新たな勇気をもらい、世界広布への人材へと成長を期す出来事となったことでしょう。

友人参加の座談会

登坂 現在は、この歓喜(かんき)の交流会から、7月を中心に開催される「青年躍動℃x部総会」へ、上半期の総仕上げの時を迎えています。これが、第三の決勝点≠ナす。
新名 この日に向けた活動の柱は、主に3点。@各支部、そして男子部・女子部・学生部の折伏目標の達成A青年部の3割結集Bブロック2人の任用試験の申し込み、です。
杉本 弘教の目標を達成するために大切になるのは、体験と教学を学べる友人参加の座談会ですね。
登坂 はい。博多常勝区では、充実した座談会を開くために、各地区の取り組みを互いに紹介しながら、毎月、支部で座談会サミットを行っています。
新名 そんな中、「どうしたら多くの友人が楽しく座談会に参加できるか?」を語り合った、ある地区の発想は実にユニークです。
登坂 「座談会は、創価家族の励ましの場。ならば、壮年部はお父さん=A婦人部はお母さん=A男子部はお兄さん=A女子部はお姉さん≠ニ呼び合おう」と決めたそうです。名称も、あったか家族座談会≠ニ定め、皆が家族の一員として、座談会を楽しくしよう!と取り組んでいます。
杉本 友人からも大好評だそうですね。区としても、ブロック1の弘教が間近(まぢか)だとも(うかが)いました。

断じて目標を達成

原田 池田先生は、「歓喜する新会員の心には、無限の可能性を開く(ちから)がある。喜びに(あふ)れた友の一言(ひとこと)は、百万言の理論に(まさ)り、人の心を揺さぶっていくものだ」と言われています。新しい人≠フ新しい力≠アそ、広布の原動力になります。九州でも、新会員の方から歓喜の連鎖が広がっているそうですね。
新名 鹿児島のある支部では、本年に入って33世帯の弘教を達成しました。ブロック4に迫る勢いです。
登坂 週2回、皆が広布の会場に集って祈ること、リーダー率先の弘教、破邪顕正(はじゃけんせい)の戦い、徹底した訪問激励など、その秘訣を挙げればキリがないのですが、拡大の原動力は、新会員の方の活躍です。
新名 長年、病気で悩んでいた婦人が本年、入会しました。信心によって、みるみる快方に向かい、その喜びを伝えたくて弘教に歩いた結果、8人の友を入会に導いたのです。その婦人が、支部の方々に、「皆さん、信心の話を待っている人はたくさんいます。折伏は、身近なところからですよ」と語る姿に触発を受け、70人を超える折伏チャレンジャー≠ェ誕生しているのです。
正木 御聖訓に「随喜(ずいき)する声を聞いて随喜し」(御書1199ページ)と仰せの通りです。
原田 本年は、池田先生と共に、福岡ドーム(当時)で、5万人の青年が「第九」を歌い上げた、歓喜の「アジア青年平和音楽祭」から20周年の佳節(かせつ)も迎えますね。
上永吉 はい。それを記念して、秋には各地で、「創価青年大会」を開催し、新時代の「第九」≠(とどろ)かせます。
新名 この第四の決勝点≠アそ、本年の焦点です。各部が師匠に誓った弘教と人材の拡大の目標を断じて成し遂げ、必ずや九州が世界広布新時代の先駆を切っていきます。

(2014. 5.29. 聖教新聞)

 

 

<50> 挑戦が使命! 労苦こそ誇り!
出席者:原田会長、正木理事長、新名九州長、登坂九州婦人部長、鬼木九州男子部長、山元九州女子部長

原田 先日(5月29日付)の「座談会」を読んで、「九州は目標が明確だから強いんですね」と声が寄せられていました。
新名 ありがとうございます。おかげさまで、5月末の時点で、方面として「地区1世帯」を超える弘教・拡大ができました。同志の皆さまの奮闘に頭が下がる思いです。
登坂 全ては、心からの励ましを送ってくださる池田先生のおかげです。特に、小説『新・人間革命』「激闘」の章での九州指導の掲載は、何よりの(ちから)になっています。
山元 毎朝、方面・県の中心会館に、喜びと感動の声がたくさん届けられていました。池田先生への感謝は尽きません。
原田 『人間革命』『新・人間革命』について、九州では本年2月に開校した「人間革命池田塾」が拡大の大きな原動力になっていますね。
新名 はい。師弟の真髄(しんずい)がつまった両小説を徹底して学び合うことこそ、先生が言われた自身の発迹顕本(ほっしゃくけんぽん)≠達成する道であると決意し、この運動を始めました。
正木 壮年部は支部、婦人部は本部単位で行い、男子部は総県単位で部長が切磋琢磨(せっさたくま)する場に、女子部は総県または分県単位で、区・圏の女子部長が対象だと(うかが)いました。
新名 原則的に月に1回、座談会の週に行っています。第1回は、九州指導の模様が満載の『新・人間革命』第25巻「薫風(くんぷう)」の章を中心に研鑽(けんさん)しました。
鬼木 3月からは『人間革命』1巻に戻り、巻ごとに重点章≠決め、月1巻のペースで学び合っています。
山元 3年以上かけて、全巻を完結していく計画です。黄金の3年≠フ間に、全九州の同志が師弟の精神を深め合っていきます。
新名 どの地域にも、これまであまり会合に参加できなかったメンバーの姿があり、「こんな会合を待っていました。一人で聞くのはもったいない。今度は友を誘って参加します!」と瞳を輝かせています。

一緒に激励に歩く

鬼木 特に目を見張るのが壮男一体≠フ活動です。
新名 壮年部主催の各支部の池田塾には、男子部も参加できるのですが、壮年部が積極的に訪問激励に歩き、多くの青年が立ち上がっているのです。
正木 一緒に会合を開くだけでなく、一緒に訪問激励に歩く――これが、壮男一体≠フ活動の主軸になっていることが、男子部躍進の秘訣なのですね。
鬼木 はい。たとえば、長崎・佐世保常勝県のある支部では、男子部が会合に15人も結集するほど成長しました。それも、支部長と男子部の部長が一緒に地域を回った結果です。
登坂 初の取り組みである創価女性月間に、喜びが広がる婦女一体≠フ活動も負けていません(笑)。九州は全支部に、女子部を応援する婦人部の「すずらん長」が設置されています。「華陽(かよう)座談会」との名称で、にぎやかに開催される女子部の部活には、このすずらん長を含め、支部婦人部長が参加しているところもあります。
山元 さらに、婦人部と(ちから)を合わせた結果、九州女子部は、県や区・圏の女子部長などリーダーが率先して弘教を達成しています。
登坂 女子部では、月に一度の「御書池田大学校」も力になっていますね。
山元 はい。「大願(だいがん)とは法華弘通(ぐつう)なり」(御書736ページ)の大聖人の御精神を学び、広布誓願(せいがん)に生き抜く人生を約し合っています。
鬼木 男子部では、医師、弁護士、学者、教員、俳優など各分野で活躍するメンバーで「パイオニアグループ」を結成し、各地のセミナー等で活躍。日本一≠フ弘教を力強くサポートしてくれています。

離島が模範の拡大

山本 青年部では、「SOKAグローバルアクション」の一環として、アジアの友好をテーマにしたフォーラムを活発に行うなど、幅広い活動もしています。
登坂 婦人部も、女性平和委員会主催の「平和の文化と子ども展」のポスター版が各地で好評です。
山元 熊本のある地域では、地元紙の記者が展示の内容に感銘を受け、開催予告の記事などを2度掲載。当日は「新聞を見ました」と、会場を訪れた方も多くいたそうです。
登坂 子どもと平和という誰もが関心のあるテーマを、持ち運びが可能なポスター版で展示できることで、地域の住民の6割近い世帯の方が展示会へ来られたケースもあります。
原田 その中、学会理解の輪を大きく広げているのが、離島の皆さまですね。
鬼木 九州では本年、離島の皆さまの奮闘をたたえる幸福島¢拷を毎月、各島で順次開催しています。どの島も本当に模範(もはん)の拡大をされています。
登坂 たとえば、熊本・天草諸島の御所浦島では、全世帯の1割にあたる方が、聖教新聞を購読。1地区7グループの婦人部総会にも、50人を超える友人が参加されています。
原田 池田先生は、戸田先生が「東洋広布」を託された九州から、新たな「世界広布」の太陽が昇りゆくことほど嬉しいことはない、と言われています。挑戦を使命とし、労苦(ろうく)を誇りとする九州の先駆の大闘争を、師匠も楽しみに見つめておられます。

(2014. 6. 2. 聖教新聞)