< 座談会 >

躍進の鐘を鳴らせ

 


 

 

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核兵器廃絶へ時代変革の潮流を
行学の二道は幸福常勝の翼
生まれ変わった決意で進め!
未来部が溌溂と希望の大前進!
一対一の強い絆が広宣流布を拡大!
いかなる時も戦う心燃やして
異体同心の団結が勝利の要諦
信心強盛な創価の大英雄
行学に励む人材の育成を!
歌声あるところに躍動が!

 

 

 

 

<61> 核兵器廃絶へ時代変革の潮流を
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、橋元青年部長、青年平和会議 浅井議長、女性平和文化会議 玉栄議長

 杉本 まもなく9・8「原水爆禁止宣言の日」を迎えます。
 原田 戸田先生は、逝去(せいきょ)7カ月前の1957年(昭和32年)9月8日、横浜・三ッ沢の競技場で、後継(こうけい)の青年への「遺訓(いくん)の第一」として「原水爆禁止宣言」を発表しました。高校1年生の時に、私はその場でうかがいました。戸田先生の烈々(れつれつ)たる声は、今も耳朶(じだ)に残っています。創価学会の平和運動の不滅(ふめつ)の原点です。
 正木 「私はその(核兵器の問題の)奥に隠されているところの(つめ)をもぎ取りたい」――戸田先生は、核兵器保有にひそむ、生命の尊厳への冒?(ぼうとく)を断じて許さず、その徹底的な打破(だは)を訴えられました。
 橋元 核兵器は絶対悪≠ニ断じた先駆(せんく)的な宣言です。そして、この戸田先生の遺訓を胸に、核兵器廃絶への挑戦を貫いてこられたのが、池田先生です。

師匠の闘争を継承

 原田 御書に「一身(いっしん)安堵(あんど)を思わば()四表(しひょう)静謐(せいひつ)?(いの)らん者か」(31ページ)と(おお)せです。核兵器廃絶をはじめ、学会の平和運動や国連支援の取り組みは、立正安国(りっしょうあんこく)の現代的な展開の一つであることを池田先生は教えてくださっています。
 浅井 先生は、核兵器廃絶への提言を折あるごとに発表。そして、米ソなど核保有国の首脳や国連の事務総長らと何度も会見され、「核兵器なき世界」の構築へ行動されてきました。
 橋元 私たち青年部の平和運動は池田先生の師弟の闘争を受け継ぐものです。
 玉栄 終戦・被爆70年の本年、学会の平和委員会は8月15日に、今後の活動への誓い・決意を声明として発表。また今夏、戦争・被爆体験の継承(けいしょう)≠テーマに、全国各地でフォーラムや講演会を各部一体となって開催しました。
 正木 日本では、戦後生まれの世代が人口の8割を超え、戦争を体験された方々が高齢化し、減少しています。最大のテーマとなっているのは継承≠ナす。
 橋元 青年世代の日常生活において、戦争体験者の声を聴いたり、戦争や核兵器の存在について考えたりする機会は極めて少ない。だからこそ、長年にわたる学会の平和運動、そして今、、青年部が展開している「SOKAグローバルアクション」に多くの評価と期待の声が寄せられています。
 浅井 8月28日から30日には、「核兵器廃絶のための世界青年サミット」が、平和原点の地・広島で開催されました。
 原田 「2015年を大きな節目として、核時代に終止符を打つ歴史的転換の流れを、断じてつくり上げていきたい」――先生が、かねてから平和提言などで開催を提案してきたことを受け、実現したものですね。
 玉栄 SGI(創価学会インタナショナル)や核時代平和財団、ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)、婦人国際平和自由連盟、PAX(オランダの平和団体)、地雷廃絶カナダなど、国際NGO(非政府組織)による実行委員会の主催で行われ、平和運動に携わる23カ国30人の青年リーダーが一堂に会する歴史的な集いとなりました。
 浅井 いかにして青年世代を糾合(きゅうごう)し、核兵器廃絶への潮流(ちょうりゅう)を起こしていくべきか、3日間にわたって活発に、真剣に議論しました。
 杉本 来賓の松井一實(かずみ)広島市長は、被爆地の市長としてヒロシマの心を皆さんに託したいと語り、「今回の取り組みは必ずや世界に伝わり、核兵器廃絶への新しい運動を作っていく」と期待されていたそうですね。

幸福と平和の大道

 橋元 最終日には掉尾(とうび)を飾る「公開フォーラム」が行われ、サミット参加者のほか、アフマド・アレンダヴィ国連事務総長青少年問題特使ら来賓をはじめ250人が出席しました。
 玉栄 席上、サミット参加者の総意として、核兵器のない世界の実現へ行動を呼び掛ける「青年の誓い」を発表しました。
 正木 「世界の青年の名において核時代との決別を誓う宣言を」との先生の提言を受けたものですね。
 橋元 「青年の誓い」には、こうあります。
 「核兵器の廃絶は私たちの責務であり、権利だ。核廃絶のチャンスが失われるのを、もはや黙って見過ごしはしない。私たち青年は、あらゆる多様性と深い団結のもと、この目標の実現を誓う。私たちは『変革の世代』なのだ」と。
 玉栄 万雷(ばんらい)の拍手に包まれる中、代表からアレンダヴィ特使に「青年の誓い」の誓約文が手渡されました。
 浅井 アレンダヴィ特使は、平和と安全保障をテーマに多くの青年が連帯を築いたことを評価し、「核兵器廃絶のためには、皆さん全員の(ちから)が必要です。私たちは平和を実現する世代になろうではありませんか」と語られました。
 また、広島青年部による「広島学講座」でも講演され、対話を基調とする学会の平和運動に強い共感を示されました。
 原田 先生はサミットのメッセージで、核兵器廃絶への取り組みは、「すべての人々が平和的に生き、共に尊厳を輝かすことのできる地球社会を築くための挑戦」と述べられました。
 そして「人類の未来は、自他共(じたとも)に生命の讃歌(さんか)(うた)い上げ、幸福と平和の大道を勝ち開いていく、若い皆さま方の世代に脈打つ『誓い』の深さで決まります」と呼び掛けられたのです。
 橋元 終戦・被爆70年の節目(ふしめ)を新たな出発点とし、青年のグローバルな連帯を力強く拡大して時代変革の潮流を高めゆくため、師弟の(たましい)を胸に、さらに全力で行動してまいります。

(2015. 9. 3. 聖教新聞)

 

 

<62> 行学の二道は幸福常勝の翼
出席者:原田会長、正木理事長、森中教学部長、永石婦人部長、深瀬男子部教学部長、熊本女子部教学部長

 熊本 明2016年の学会のテーマが、「世界広布新時代 拡大の年」と決定しました。
 正木 創価の拡大こそ、平和と幸福の拡大――この確信のもと、私たちは、「弘教拡大」「人材拡大」、そして「友好拡大」をもって、世界広宣流布を大きく拡大してまいりたい。
 原田 さらに、このたびは、婦人部、そして学生部、未来部の新出発、本当におめでとうございます。各地にも新しいリーダーが誕生しています。新たな役職を受けた方も、そうでない方も、全員が心新たに出発をしていきたい。
 永石 幾多(いくた)の先輩が、池田先生、奥様と共に、築かれた婦人部の歴史を、さらに前進させゆくため、全力で頑張ってまいります。まずは私自身が、(えん)する全ての人の幸福を祈り、率先して折伏に挑戦します。そして、師弟誓願(せいがん)の祈りも深く、明るくにぎやかに、絶対勝利の太陽・婦人部の新時代を開いてまいります。
 正木 池田先生は、本部幹部会に寄せて、「絢爛(けんらん)と 人材乱舞(らんぶ)の 大行進 歴史を(つく)れや 創価の世紀へ」とのお歌を贈ってくださいました。
 原田 学会は永遠に人材で勝つ!――この不滅(ふめつ)指針(ししん)を胸に、勇気と団結で、「黄金(おうごん)の3年」を総仕上げしてまいりましょう。

「実践の教学」こそ

 深瀬 さて、9月12日は、「教学部の日」です。1271年(文永8年)9月12日、日蓮大聖人が「(たつ)(くち)法難(ほうなん)」に遭われ、「発迹顕本(ほっしゃくけんぽん)」を遂げられたことに由来します。
 森中 学会が、世界宗教として、さらなる発展を遂げる今、、世界が創価の人間主義の哲学を待望しています。大事な記念日を迎え、世界の人々の期待に応える教学運動をさらに展開していく決意です。
 永石 その中、本年、日本では、教学部中級試験として、「教授補登用講座」(全国中継行事)が実施され、皆さんが真剣に仏法を学びました。
 森中 想定をはるかに超える約30万人の方が受講した今回の講座では、皆が喜々(きき)として御書を手に会館等に集う姿が印象的でした。
 正木 中には、講師から示された御書の御文(ごもん)を開くと、約20年も前の青年部時代に、自分が線を引いていたことを発見。そこには、自身の決意も記されていて、あらためて当時の誓いを思い出した方もいたようです。
 森中 また、講座で「実践の教学」の大切さを実感し、早速(さっそく)自行化他(じぎょうけた)の実践に勇んで挑戦される方も多くいました。
 原田 受講された方々は、どうかこれからも、行学(ぎょうがく)模範(もはん)として、広布の第一線で、見事な人生勝利の姿を示していってもらいたい。それこそが、教学を学ぶ意味です。

仏の力が胸奥から

 深瀬 青年部では、27日に実施される「青年部教学試験1級」に向け、研さんも大詰めを迎えています。
 熊本 池田先生は、「大白蓮華」8月号の「巻頭言(かんとうげん)」の中で、「御書をひもとくことは、日蓮大聖人の()境界(きょうがい)を、直接、(はい)することに(ほか)ならない。閉ざされた小さなカラを破って、広々とした境涯が開かれる」と言われました。
 永石 今回の1級試験の範囲は、「観心本尊抄(かんじんのほんぞんしょう)」「顕仏未来記(けんぶつみらいき)」の御書2編と「日顕宗を()す」となっています。
 森中 あらためての確認となりますが、御書2編については、「御書本文」が出題範囲になります。「大白蓮華」7月臨時増刊号に掲載されている通解や語訳、解説は御文の理解を深めるための手掛かりです。
 深瀬 併せて収録されている「観心本尊抄送状(おくりじょう)」は出題範囲ではありませんが、大聖人が観心本尊抄を執筆された際の御心に触れることで、御文の真意(しんい)に迫ることができます。
 原田 ともあれ、大切なのは、どこまでも「御文」を拝していくことです。広布の戦いの中で、「御文」を繰り返し拝することで、御金言(ごきんげん)師子吼(ししく)が生命に共鳴し、(ほとけ)(ちから)胸奥(きょうおう)から込み上げてくるのです。
 熊本 特に、女子部にとっては、「観心本尊抄」「顕仏未来記」はともに、「池田華陽会(かようかい)御書30編」に収められている御書です。「御文」を拝読することを心掛けてまいります。
 永石 女子部の皆さんのスローガンには、「行学の(つばさ)で青春勝利の大空へ! 歓喜(かんき)の華陽スクラムで世界へ希望の(にじ)を!」とありますね。
 熊本 先生は、「『行学の二道』こそ、全人類の心を限りなく高く飛翔(ひしょう)させゆく幸福常勝の翼である」と言われました。女子部は、行学の翼で青春を勝利していきます。
 深瀬 観心本尊抄には、「釈尊(しゃくそん)因行果徳(いんぎょうかとく)二法(にほう)は妙法蓮華経の五字に具足(ぐそく)す我等()の五字を受持(じゅじ)すれば自然(じねん)()因果(いんが)功徳(くどく)(ゆず)(あた)(たも)う」(御書246ページ)とあります。
 原田 御本尊を信じ、唱題する人は、釈尊の修行の因も、功徳の果も、全部、与えられます。つまり、祈って祈って祈り抜けば、あらゆる悩みを乗り越えていけるのです。今回の研さんを通し、この確信を深め、青年部の皆さんが、これまで以上に、「行学の二道」に励まれることを期待しています。
 森中 最後に、11月22日に実施される「教学部任用試験」において、「地区2人以上の合格者」の輩出を目指した各地での奮闘、誠にありがとうございます。
 正木 未来部員をはじめ、新たな活動者、そして「会友」の方々も受験できます。10月25日の申込締め切り日まで、さらに全力で推進してまいりたい。
 原田 希望の光源である御書を拝する人を一人でも多く輩出する運動に、最後まで挑戦し抜き、学会の新たな人材育成の潮流(ちょうりゅう)を共々に起こしていきましょう。

(2015. 9. 7. 聖教新聞)

 

 

<63> 生まれ変わった決意で進め!
出席者:原田会長、正木理事長、永石婦人部長、橋元青年部長、竹岡男子部長、清水女子部長

 原田 このたびの関東、東北での記録的豪雨で、被災された方々に、心からお見舞い申し上げます。
 正木 学会としましても、各地に災害対策本部を設置し、被災された皆さまへの激励に、全力を挙げています。
 原田 一日も早い復興と、皆さま方が変毒為薬(へんどくいやく)の実証を示されゆくことを、私も真剣に祈念してまいります。

自身の「人間革命」

 橋元 さて、現在、各地に新任のリーダーが誕生しています。
 原田 勝負は任命から3カ月です。池田先生はかつて、アレクサンドロス大王や、アメリカのルーズベルト大統領が、就任からわずか100日で、歴史に残る偉業を成し遂げた史実を通し、語られました。「勝敗を分けるものは、スピードである。真剣な必死の一念の大闘争は、凝結(ぎょうけつ)した100日で、大きく歴史を変えることができる」と。
 橋元 この期間に、どれだけのメンバーのもとを訪れ、心と心の絆を結ぶことができるのか。どれだけ自身が率先して拡大の対話ができるのか。全生命を燃焼させた全力の行動こそが、歴史を(つく)りゆくのですね。
 原田 池田先生もそうでした。1958年(昭和33年)4月、戸田先生が逝去された2日から、まず「百か日法要」を目指し、戦いを展開されたのです。それは、本門の弟子としての「100日闘争」でした。
 正木 当時、世間から「学会は空中分解する」と、興味本位の悪口を浴びせられていました。しかし、先生は、そのような低俗な批判を歯牙(しが)にもかけず、動きに動き、走りに走り、戦いに戦われます。
 永石 そして、見事な「100日闘争」で、学会の試練の時を勝ち越えて、大発展の基盤を完璧に築き上げられたのですね。
 清水 先生はまた、今までの何倍、何十倍、何百倍もの人材を出すための根本は「リーダー自身の人間革命」にあると指導されています。「組織をどう動かすか、ではない。自分を革命することだ。自分が生まれ変わっていくことだ。新しい自分の光、人間としての輝きを出していくことである。そして、その新しい輝きを、後輩を育てること、広宣流布の人材を育てることに向けるのである」と。
 正木 これは、新たに任命を受けた人に限った話ではありません。今、この時こそ、「黄金(おうごん)の時」と定め、生まれ変わった心で行動してこそ、未来に輝く師匠との黄金の共戦譜(きょうせんふ)(つづ)ることができるのです。
 原田 さあ、「黄金の3年」の総仕上げです。創立85周年の「11・18」、そして明年の「3・16」へ、大きく弘教と人材の拡大に打って出ましょう。

題目に無量の功徳

 清水 今月23日の「秋分の日」を中心に、全国の主要会館、墓地公園、納骨堂等では、「秋季彼岸(ひがん)勤行法要」が実施されます。
 永石 厳粛(げんしゅく)に勤行・唱題を行い、広宣流布の途上で亡くなられた全ての同志、家族や友人の三世(さんぜ)永遠の安穏(あんのん)福徳(ふくとく)を祈念してまいります。
 清水 御書には、「目連(もくれん)尊者(そんじゃ)が法華経を信じられた大善(だいぜん)は、目連尊者自身が仏になっただけでなく、目連尊者の父母も仏になられたのです。また、(かみ)七代、(しも)七代、上無量生(むりょうしょう)、下無量生の父母たちまでも、思いがけなく成仏されたのです」(1430ページ、通解)と(おお)せです。
 原田 仏意仏勅(ぶついぶっちょく)の創価学会の中で、「行学(ぎょうがく)二道(にどう)」の実践に励む功徳は、自身はもとより、先祖代々、さらには子孫末代(まつだい)まで及んでいくことは、日蓮大聖人の御聖訓(ごせいくん)に照らし、間違いないのです。

邪義で金儲け企む

 橋元 一方で、彼岸の時期になると、供養を目当てに、うごめくのが日蓮正宗(日顕宗)です。
 竹岡 たとえば、塔婆(とうば)を立てないと追善(ついぜん)回向(えこう)できない≠ネどと言うのが、金儲けを企む宗門坊主の常套句ですが、そんなことは、御書のどこにも書かれていない全くの邪義(じゃぎ)です。
 永石 創価新報の8月19日付では、「日蓮正宗の実態」として、4ページにわたる特集が組まれていますね。
 竹岡 その中では、供養・登山・信者勧誘のノルマ地獄にあえぐ法華講員の姿や、大石寺総代が神社の総代を兼務し、神社の儀式で合掌(がっしょう)礼拝(らいはい)していたという謗法(ほうぼう)をいまだに放置する日顕、日如ら坊主の実態が、あらわにされています。
 橋元 邪宗門と決別した、長崎の元講頭は、寺に行けば、供養しろ≠ニカネの話ばかり。病気や事故で入院中も、住職や幹部から励ましの言葉などなく、それどころか、講費や供養の催促ばかりされたことを、述懐していました。
 竹岡 さらに、その男性は、「学会は、人も会館も明るくてすがすがしい。寺は暗いし活気がない。この事実に、もっと早く気付けばよかったと後悔しています」とも語っていました。
 正木 また、大阪のある男性は、「日頃の学会員の無私(むし)の行動こそが、御書に説かれた仏の振る舞いであると感じます。今では毎月の座談会、中継行事などで皆さんの信仰体験を聞くことが喜びです」と、脱講した心境を述べていました。
 原田 世界192カ国・地域へと広がった学会と、信者が全盛期の2%にまで激減した日顕宗とでは、正邪(せいじゃ)は、火を見るよりも明らかです。
 竹岡 男子部は、広布破壊の大罪を犯し、無残な泡沫(ほうまつ)教団に成り下がった日顕宗の本質を鋭く見抜き、その悪をさらに責め抜いていきます。

(2015. 9.17. 聖教新聞)

 

 

<64> 未来部が溌溂と希望の大前進!
出席者:石黒未来本部長、飛田(とびた)女性未来部本部長、橋元青年部長、星少年部長、山口少女部長

 石黒 16日、池田先生ご夫妻は、修学旅行で上京中の関西創価小学校の児童を激励されました。常に後継(こうけい)の人材たちへ、慈愛(じあい)の励ましを送られる先生に感謝の念はつきません。
 橋元 御書に「一切(いっさい)の仏法も(また)人によりて(ひろ)まるべし」(465ページ)とあります。先生は未来部の育成担当者の新出発に当たり、この御文ごもんを通し、「学会の未来も、人類の未来も、人材を育てる皆さんの勇気の一歩から開かれます。私も、さらに一層、未来部に力を注ぎます」と語られました。
 山口 また、「どうか、溌溂(はつらつ)と、スクラムを組んで、皆で助け合い、励まし合いながら、一日一日、希望の大前進をお願いします」とも言われました。
 橋元 法が素晴らしくても、人材の流れが枯れてしまえば、広宣流布の大河(たいが)は止まってしまいます。ゆえに未来部育成は、学会の命運を担う大切な事業です。
 石黒 この師の心に呼応(こおう)()、各地の未来本部長や21世紀使命会の皆さまは、今年の夏も、「E−1グランプリ」をはじめ、各種コンクールの推進や創価ファミリー大会の運営などに全力を注いでくださいました。心から感謝いたします。
 飛田 たとえば、東京の荒川総区では、総区ファミリー大会に向け、全未来部員を対象に、今、チャレンジしていることを記入してもらう「がんばってますカード」を作成。未来本部長を中心に、壮年・婦人部も協力し、一人一人を励まし、多くのメンバーと一緒に、夏の挑戦をやり遂げることができました。
 石黒 また、現在、高等部員への任用試験の受験推進にも、力を入れて取り組んでくださっています。
 飛田 未来部担当の皆さまこそ、師の心を体現(たいげん)した、真の弟子であると確信いたします。私は、明年で入会50年。池田先生から数々の激励を受けた、この50年の全てを懸け、次の50年を勝ち開くための未来部の育成に、全力を尽くしていく決意です。

日々の訪問・激励

 橋元 先生は9月の本部幹部会に、「創価学会は、この秋に創立85周年を迎えます。そして、今年・2015年から85年後が2100年です。我らは、今、21世紀の命運を決する地点に立って、22世紀の彼方(かなた)まで壮大な人間主義の大光(たいこう)を送りゆく時をいってよいでしょう」とメッセージを贈ってくださいました。
 飛田 私たちが励ましを注ぐ未来部員が、次の世代へと励ましのバトンをつないだ時、先生が言われている22世紀までの創価の行進が(つく)られていきます。
 石黒 ゆえに、大切なのは日々の訪問・激励です。全リーダーが、未来部員がいる家庭に伺った際は、未来部員にも、一言(ひとこと)の声掛けを実践していくことです。
 橋元 それが、22世紀へと、つながるわけですね。
 飛田 私が初めて、池田先生にお会いしたのは、1973年(昭和48年)1月、「未来会」の代表などでつくられた「二十一世紀会」第2期の結成式です。先生は、「殉教(じゅんきょう)の精神」との言葉を使われながら、私たち未来部に全魂(ぜんこん)の励ましを送ってくださいました。
 石黒 未来部員には、少々、難しい言葉であったかもしれません。それでも、先生は、「若き生命を一個の人格≠ニして最大に尊重していくこと」「子どもの胸中(きょうちゅう)には、立派な大人≠ェいる。その大人≠ノ向かって語りかけていくこと」との指針の通り、真剣勝負で未来部員と向き合われたわけですね。
 飛田 今でも、その時の先生の真剣なまなざしは、心に残っています。先生は、「みんなは広宣流布の(たから)だ。学会の(たから)だ。私の希望だ。どんなに辛いこと、悲しいことがあっても、批判されても、一人きりになっても、絶対に負けないで、二十一世紀に、創価の勝利の旗を振り、民衆の凱歌(がいか)の時代を築いてほしい」とも言われました。世界広布新時代を迎え、その通りの時代が到来したと思っています。

自分に自信を持つ

  今月の23日で少年少女部は、結成から50年の佳節(かせつ)を迎えます。
 山口 秋には首都圏で数年ぶりに、各地の代表の合唱団による、きぼう合唱祭を開催します。それに向け、この夏は、例年以上に練習に力がこもっていました。
  そうした中で、信心の楽しさを実感したメンバーが、未入会の家族を入会に導くエピソードが相次いでいます。
 山口 あるメンバーは、未入会のおばあさんと一緒に、座談会に参加。合唱団で学んだ御書の一節(いっせつ)を発表し、おばあさんに()てた手紙を披露。孫の成長に感動した、おばあさんが晴れて入会しました。
  私は新たな使命の役職を受け、感じていることがあります。それは、何か一つでもいいので、それをやり遂げ、自分に自信を持てる未来部員へ成長してもらいたいということです。
 橋元 たしかに今、「自分のことが好きになれない」という子が多くいます。
  私もそうでした。それでも、創価学園時代に、コーラス部で懸命に練習に取り組む中で、海外からの来賓の前で、歌う機会があったんです。その国の言葉で歌うため、決して上手ではなかったと思います。しかし、真心(まごころ)を込めて歌うと、その来賓の方は、涙を流して喜んでくださいました。努力を重ね、一つのことをやり遂げた結果、初めて、自分に自信が持てるようになったのです。
 山口 たとえ、今がどんな状況であっても、未来部員の無限の可能性を信じてくださっているのが、池田先生です。私は、その可能性を開く自分でありたいと決意しています。

(2015. 9.21. 聖教新聞)

 

 

<65> 一対一の強い絆が広宣流布を拡大!
出席者:原田会長、正木理事長、永石婦人部長、橋元青年部長、竹岡男子部長、清水女子部長

 原田 「広宣流布を推進するリーダーにとって大事なことは、自分の担当した組織のすべてのメンバーに、必ず幸せになってもらおうという強き一念をもつことだ。そして、人間対人間として、誠実に交流を図り、深い信頼関係を結んでいくことである」――各地に、多くの新任リーダーが誕生する中、池田先生は、小説『新・人間革命』「勝利島」の章で、このように(つづ)られました。
 永石 「その素地(そじ)があってこそ、励ましも、指導も、強く胸を打ち、共鳴の調べを奏でることができる」との大切な指針も示してくださっています。
 原田 ゆえに、リーダーは、訪問・激励に徹し、メンバーの悩みに耳を傾け、克服を願って、共に祈り、行動することです。これが役割です。会合で話したり、何かをお願いすることだけが、リーダーの役割ではありません。
 正木 以前から言われている通り、「会合での指導と個人指導の比率を『2対8』に」との指針の実現を目指し、日頃からの交流を重ねていく中で、信頼が芽生え、胸襟(きょうきん)を開いた対話をすることができます。
 原田 そうした(うるわ)しい人間関係をつくり上げていくことによって、広宣流布は着実に、ますます大きな広がりとなっていきます。

活動の「根本目的」

 正木 その上で、折伏、聖教拡大などの学会活動は全て、それを通じて、題目を唱え、自分の悩みや課題を乗り越えていくためにあるものです。
 原田 リーダーは、この学会活動の目的を、一人一人が明確にできるよう、丁寧に語っていくことが大切です。
 橋元 『新・人間革命』第2巻「先駆(せんく)」の章には、「人間は意味に生きる動物≠ナある。人はなんのため≠ゥが明らかにならなければ、本気になって(ちから)を注ぎ込むことはできない。それは、広宣流布の活動においても同じである」と書かれています。
 清水 そして、「いかなる運動も、絶えずなんのためか≠ニいう根本目的に立ち返ることがなければ、知らず知らずのうちに、手段や方法が独り歩きし、本来の目的から外れてしまうものだ」とも記されています。
 正木 さらに、「皆が、意義、目的を心の底から納得していないにもかかわらず、目標の数や方法ばかりが強調されれば、押しつけられているような思いをいだくにちがいない。すると、皆の活動に取り組む姿勢は受け身になる。受け身の行動には歓喜(かんき)躍動(やくどう)もなくなる。それでは、いかに高邁(こうまい)な運動も、やがては行き詰ってしまうにちがいない」ともあります。
 清水 「学会活動は、広宣流布を進め、より良き社会を建設していくため、そして一人一人が成長し、自身の宿命転換のためにある」――こうした学会活動の目的を、常に確認することが大切になるのですね。
 橋元 皆が、なんのための運動か∞今、なぜ、それを行うのか≠納得し、理解できれば、自主的な行動が開始されます。すると、そこから、現場の知恵≠ニいわれる、さまざまな創意工夫が生まれていくものです。
 竹岡 意義や目的を理解し、合意できたら、目標を設定していくことです。目標は、組織としても、個人としても、より具体的であることが大切です。目標があれば、張り合いも出ますし、達成できた時の喜びも大きいものです。
 原田 下半期の戦いを進めるに当たり、今一度、一人一人が、学会活動の意義や目的を理解し、喜び勇んで活動に取り組めるよう、リーダーは心を砕いていきたい。

自らの体験を語れ

 永石 御書には、「一は万が母」(498ページ)と(おお)せです。世界広布新時代の躍進も、拡大も、全ては、一人の一歩から始まります。自らが一人立ち、一人と語り、一人を励まし、一人の心に希望の灯をともすことから始まるのです。
 清水 さらに、「法華経の即身(そくしん)成仏の法門は、竜女(りゅうにょ)の現証を証拠(しょうこ)とすべきである。法華経提婆品(だいばほん)には『瞬間のうちに、正覚(しょうかく)(じょう)ずる(成仏する)』とある」(1261ページ、通解)とも説かれています。
 永石 即身成仏という素晴らしい法理も、一人の竜女の勝利の姿が証明となったということですね。
 原田 目の前の一人を励ますために、まず自身が率先して行動し、挑戦の姿を示していくこと。わが人間革命のドラマを綴り、その体験を語っていくこと。その姿が、友の何よりの希望となるのです。
 正木 私たちは、学会の伝統である「一対一の対話」に励み、「黄金の3年」の総仕上げを勝利していきましょう。

シートベルト着用

 竹岡 さて、21日から30日まで、「秋の全国交通安全運動」が実施されています。
 橋元 「子ども」と「高齢者」の事故防止が、重点活動となっています。一人一人が、無事故への意識を高める期間にしていきたいですね。
 竹岡 さらに、自転車の安全運転や、全ての座席でのシートベルトとチャイルドシートの着用、そして飲酒運転の根絶も、目標に掲げられています。
 原田 大切な項目ばかりです。皆が安全運転を心掛け、有意義な毎日を送っていこう。

(2015. 9.24. 聖教新聞)

 

 

<66> いかなる時も戦う心燃やして
出席者:原田会長、正木理事長、永石婦人部長、橋元青年部長、竹岡男子部長、清水女子部長

 清水 今から55年前の1960年(昭和35年)10月2日、池田先生は、初の海外指導へ旅立たれました。「世界平和の日」となった、この日は、192カ国・地域に広がったSGI(創価学会インタナショナル)の原点の日です。
 竹岡 この時、先生の背広の内ポケットに、戸田先生の写真が納められていたことは有名な話です。さらに、戸田先生の命日に当たる2日を出発日とされたことも、不滅(ふめつ)の歴史です。
 橋元 「大作、世界が相手だ。君の舞台は世界だよ」――恩師の遺言(ゆいごん)を実現するため、誰もが不可能だと思っていた世界広布の戦いを先生は開始されたのです。
 竹岡 当時、海外のメンバーは、ごくわずか。組織もありません。しかし、師の悲願を現実にするため、先生の胸中(きょうちゅう)には、決意の(ほのお)赤々(あかあか)と燃えていました。
 正木 以来55年。世界宗教へと飛翔(ひしょう)した創価学会の大発展は、ひとえに、池田先生の師弟の闘争があったればこそです。
 原田 この佳節(かせつ)に当たり、先日、アメリカを訪問してまいりました。不思議にも、先生が初めて海外指導へ行かれた、55年前に生まれたストラウスさんが新理事長となり、新たな拡大の息吹(いぶき)に燃えていました。このことは、先生がメッセージで触れてくださいました。まさに、「世界中で、新時代のスクラムが勢いを増している」ことを実感する訪米でした。
 永石 25日の各部代表者会議に寄せて、先生は、「いまだこりず(そうろう)」(御書1056ページ)の御文を通し、断じて粘り強く、徹して粘り強く勝ち進もうと呼び掛けられました。
 清水 さらに「新時代を()ける」でも、「いついかなる時も、戦う心を失わない人は強い。負けない。若々しい。大聖人が『賢者(けんじゃ)はよろこび愚者(ぐしゃ)退(しりぞ)く』(同1091ページ)と仰せの通りだ」と言われています。
 原田 一人一人が、いよいよの心をたぎらせて、「前進」を合言葉に、創立85周年を大勝利していきましょう。

希望と勇気届ける

 永石 さて、まもなく、皆さまの手に、「聖教新聞PR版(秋季号)」が届きます。
 清水 今回の紙面には、好評を博している「マンスリーウオッチ」が掲載されています。
 橋元 これは、現代社会が直面している問題や課題に対し、仏法の視座(しざ)から考察をしていく企画です。
 竹岡 5月の「若者の孤立」から連載が始まり、これまで、「多様化社会と女性」(6月)、「子どもと地域」(7月)、「平和をつくる」(8月)、「人生90年時代」(9月)をテーマにしてきました。
 永石 10月は、「郷土に生きる」がテーマだそうですね。
 橋元 毎月1日付の1面に、テーマに沿った記事が掲載され、1カ月をかけて、信仰体験や識者へのインタビューなどを通じ、社会の課題に、学会員がどのように向き合い、行動しているかを紹介しています。
 正木 PR版には、そのエッセンスが凝縮されていますので、活用していただければと思います。
 原田 先生は先日も、「聖教新聞は尊き民衆に、何ものにも負けない希望と勇気を贈る言論城となった。社会に確固たる生命尊厳の哲学を示し、世界を平和と人道の連帯で結んでいる」と語られ、気高き無冠(むかん)の友(配達員)、通信員、新聞長をはじめ、聖教を支える全ての方々に最大の感謝をされていました。
 正木 聖教新聞を愛読されている方の中から、任用試験の受験者も生まれ、入会する方も陸続(りくぞく)と誕生しています。「聖教新聞の拡大は、(そく)仏縁(ぶつえん)の拡大であり、広宣流布への大折伏の意義があることを、知っていただきたい」と先生が言われている通りです。
 原田 「新たな読者」「長期購読」、そして「聖教拡大をする人を増やす」挑戦をもって、この下半期も、聖教新聞の拡大に総力を挙げていきましょう。

常楽我浄の宮殿に

 永石 いよいよ各地で、創立85周年記念の地区・支部総会が開催されます。
 竹岡 この時に当たり、会場使用のルールについて確認していきます。
 正木 個人会場の場合、会館とは異なり、普段は生活の場です。会場を提供するご苦労は、並大抵のものではありません。
 原田 それだけに、使用させてもらう側は、「隣近所に迷惑が掛かっていないか」「清掃はできているか」などに、配慮しなければなりません。
 永石 思い起こせば、日蓮大聖人御自身も、お住まいを広布の拠点(きょてん)にされていました。さらに牧口先生、戸田先生、そして池田先生も、自宅を広布の拠点として提供してきました。
 原田 だからこそ、先生は、御本仏に直結して、妙法をともに唱え、大仏法を学び合い、広宣流布を推進する会場は、「常楽我浄(じょうらくがじょう)の宮殿となる。個人会場は、それほど意義深い」と述べられているのです。
 正木 会場を使用する際は、@会場を汚さないよう飲食は慎むA照明や冷暖房の消し忘れに注意B許可なく携帯電話を充電しないC会場に出入りする際は、近隣に気を配り、駐輪・駐車の仕方や立ち話の声量等に気を付ける――などのルールを厳守し、皆で広布の宝城(ほうじょう)を守っていきましょう。
 原田 一人一人が、会場提供の友に感謝し、清々(すがすが)しい総会を開いていこう。

(2015. 9.29. 聖教新聞)

 

 

<67> 異体同心の団結が勝利の要諦
出席者:原田会長、正木理事長、永石婦人部長、橋元青年部長、竹岡男子部長、清水女子部長

 橋元 いよいよ始まる支部・地区総会に向け、準備がたけなわです。
 原田 総会の成功、勝利の要諦(ようてい)の第一は、何といっても支部・地区の「団結」です。有名な御金言(ごきんげん)にも「異体同心(いたいどうしん)なれば万事(ばんじ)(じょう)し」(御書1463ページ)とあります。「異体同心の団結」があれば、全てに勝利していけます。
 正木 池田先生は、「団結」について、こう教えてくださっています。「学会の世界にあって、団結するための第一の要件は何か。それは、皆が、広宣流布の師弟という堅固(けんご)な岩盤の上に、しっかり立つことです。それが創価の団結の(いしずえ)です」と。
 原田 その模範(もはん)を、戸田先生のもとで示してくださったのが、池田先生です。「どこまでも、師匠の心をわが心として戦うことだ。そうすれば、無敵の(ちから)が出る。私は、戸田先生の心を心として戦った。だから、限りない力が湧いた。不可能を可能にするのは、師と不二(ふに)の心で戦い抜くことである」と言われている通りです。
 永石 師匠なら、どうされるか≠常に考え、行動する――。一人一人が、本物の弟子として師匠に呼吸を合わせていくところに、真の団結が生まれるのですね。
 原田 「異体同心」の「同心」とは「師匠との同心」ということです。皆が、広宣流布の師匠と同じ心で進むことこそが、異体同心です。
 清水 先生は、「師匠の掲げる広宣流布という大理想を我が誓いとし、師弟共戦の祈りと行動を貫くことだ」とも述べられています。
 正木 もちろん、立場や役職によって、(にな)うべき役割はさまざまです。しかし、学会員は皆が尊い「地涌(じゆ)の戦士」です。そういった意味では、皆が平等であり、同志です。
 原田 広宣流布という大目的に向けて、師匠と祈りを合わせた時、団結の力は百倍、千倍、万倍にもなるのです。

励まし、褒め合う

 竹岡 「団結」とは、どこまでも「仲良く」前進することでもありますね。
 清水 先生は「大切なのは、仲が良いことです。そこに友情があり、同志愛が生まれます。そこに信心の喜びがあり、勝利があるんです」と語られています。
 永石 どの地域に行っても、団結している組織は、ともかく本当に「明るい」です。小説『新・人間革命』には、「明るいということは、仲が良いことであり、団結していることの証明でもある」と綴られています。
 竹岡 「『仲が良い』ということは、『信心がある』ということなのです」とも先生は言われています。
 原田 大切なのは、お互いに「励まし合う」「褒め合う」「たたえ合う」ことです。
 折伏・弘教も、聖教拡大も、すぐには実らないことがあります。むしろ、そういう場合の方が多いともいえます。しかし、大事なのは、その目標に向けた真剣な祈りです。対話に挑戦する勇気です。それは全て、自他共(じたとも)の幸福を願っての行動です。だからこそ、最大に褒め、たたえ合うことが重要になるのです。
 清水 御書に、「されば(あま)りに人の(われ)をほむる時は如何様(いかよう)にもなりたき(こころ)出来(しゅったい)(そうろう)なり、(これ)ほむる(ところ)(ことば)よりをこり候ぞ」(1359ページ)と仰せです。
 永石 「人から自分が、大変によく褒められると、どのようになっても構わないとする心が生じてくるものである。これは、褒める言葉から起きてくるものである」との意味ですね。
 正木 支え、励まし合うのが、学会の(きずな)≠ナす。その心から「異体同心」の団結も生まれます。「広宣流布のために団結しよう∞団結できる自分になろう≠ニ懸命に唱題し、努力を重ねていくなかに、自身の人間革命もある」との指針を胸に刻んでいきたい。
 原田 日蓮大聖人の(おお)せのままに広宣流布に戦う学会員ほど、尊貴(そんき)な存在はありません。ゆえに、互いに、まさに仏のごとくに敬っていくことが大切です。
 橋元 健闘をたたえ、励まし合うことで、前進の勢いも増します。歓喜(かんき)功徳(くどく)も広がっていきます。だから、仲が良いところからは、新たな人材が次々と育っていきます。
 正木 「団結第一」を誓い合いながら、今回の総会を通して、一人一人が自身の人間革命、宿命転換を成し遂げていきたい。そして、それぞれの地域の発展に尽くし、広宣流布を大きく進めていきましょう。
 原田 本部幹部会でも申し上げましたが、「偉大な師匠・池田先生と共に生き、共に戦い、そしてお元気な先生に勝利のご報告ができる、この85周年の『11・18』を、自分自身の未来永劫に輝く黄金時代にしよう!」――この決意で、さらに力強く前進していこうではありませんか。

冷気から身を守る

 橋元 10月を迎え、一日を通しての寒暖の差も激しくなってきました。くれぐれも風邪をひかないよう、体を大切にしていかねばなりません。
 永石 肌寒さを感じる日には、上着を持ち歩くなど、冷気から身を守る工夫が必要ですね。
 竹岡 インフルエンザの流行も予想されます。今のうちから、うがいや手洗いの励行を心掛けたいものです。
 原田 健康は、全ての活動の(みなもと)です。真剣な祈りと規則正しい生活で、一日一日を価値的に過ごしていきましょう。

(2015.10. 1. 聖教新聞)

 

 

<68> 信心強盛な創価の大英雄
出席者:原田会長、正木理事長、島瀬離島部長、永石婦人部長、橋元青年部長、清水女子部長

 原田 青年部教学試験1級の合格者が発表されました。最高峰の哲理を学んだ受験者の一人一人に賛辞を送りたいと思います。本当に、ご苦労さまでした。
 清水 池田先生は言われています。「世界第一の生命哲学の極理(ごくり)に挑んだこと、それ自体が、誇り高き青春の金字塔(きんじとう)です。皆さん方が苦労して、大仏法の真髄(しんずい)を探究したことは、すべてが、無量(むりょう)福徳(ふくとく)となり、無上(むじょう)智慧(ちえ)となり、無敵の勇気となります」と。
 橋元 「わが身に刻んだ全てが、一生の栄光の土台(どだい)となる。誇り高く確信し、一文一句(いちもんいっく)なりとも語り広げて、自他共(じたとも)の幸福の大道(だいどう)を」とも語られています。
 正木 試験なので、合否はあります。けれども、学んだこと自体が、自分自身の(たから)となる≠アとだけは間違いありません。
 原田 今回の試験を機に、全員が、さらに力強い「行学(ぎょうがく)の闘士」となりゆくことを切に願っています。

仏法は自立の哲学

 永石 10月7日に「離島部」は、部の日を迎えました。感動を呼んだ、小説『新・人間革命』「勝利島」の章では、離島部の皆さまの長年にわたる奮闘の様子がつづられていました。
 島瀬 先生は一貫して訴えられました。「周囲の人たちに信心を反対されながらも、着実に信頼を勝ち取り、広宣流布の道を開いてこられた方々こそが、真正(しんせい)の勇者であり、真実の勝利王であると思っています。学会のいかなる幹部よりも、強盛(ごうじょう)な信心の人であり、創価の大英雄です」と。
 原田 まさに、離島部の皆さまのことです。離島部は現在、約240の島で活躍していますが、その中、ただ一人で、広布の()を守る島が、18もあります。
 島瀬 また、6割近くの島が、ブロックもしくは、それよりも小さな単位の島です。そうした中で、お一人お一人が、法華経の「在在諸仏土(ざいざいしょぶつど) 常与師倶生(じょうよしぐしょう)在在(いたるところ)の諸仏の()に (つね)に師と(とも)(しょう)ず)」の一節(いっせつ)を胸に、師と共に、広宣流布に生き抜いています。
 原田 離島には、台風などの自然災害も多くあります。先日も、沖縄県の与那国島で、日本の観測史上4番目となる最大瞬間風速を記録しましたが、離島の友は、苦難(くなん)に屈することなく前進しています。
 清水 本年も、離島部としては、沖縄県の多良間(たらま)島、鹿児島県の竹島・硫黄島(いおうじま)・黒島、同県の口之(くちの)島・中之島・諏訪之瀬島・(たいら)島・悪石(あくせき)島・宝島・子宝島や、兵庫県の家島・坊勢(ぼうぜ)島・男鹿(たんが)島など、全国模範の広布の実証を示されました。
 永石 聖教新聞の拡大でも、宮城県の野々島、山口県の(つの)島、東京都の八丈島など、各地をけん引する結果を出されました。
 橋元 沖縄県の伊良部(いらぶ)島、熊本県の湯島、大分県の姫島では模範の弘教が実り、兵庫県の(あわじ)島、沖縄県の宮古(みやこ)島では、多くの法華講救済ができました。
 原田 先生は、「勝利島」の章で、離島部の友に、「仏法は、人を頼むのではなく、(みずか)らが立ち上がって、新しい道を開いていくぞ!≠ニいう自立の哲学なんです。自分が変わることによって、周囲を、社会を変えられると教えているのが、仏法ではないですか! いよいよ皆さんが、その自覚に立たれて、行動を開始した」と述べられ、それこそ「発迹顕本(ほっしゃくけんぽん)」であるとつづられました。
 島瀬 一昨年、「黄金の3年」の開幕に当たり、「深く大きく境涯(きょうがい)を開き、目の覚めるような自分自身と創価学会の発迹顕本を頼む」と言われた先生が、離島部の友に、あらためて、「発迹顕本」との言葉を贈ってくださったことに、私は深く感動しました。
 正木 各島には、それぞれの伝統、文化、風習があります。本土との定期便が週に一度の地域もあり、環境的にも大変です。そのように、一番、厳しい状況にある離島部の姿を通し、私たちは、信心の骨格を教えてもらったのです。
 原田 その一つが、使命を自覚して、自らが一人立った時、必ず環境は変化していくということです。これは、広布の万般(ばんぱん)にわたる法則でもあります。

新たな原点を刻む

 島瀬 昨年から本年にかけて、全国一の離島数を(よう)する九州では、各島で幸福島総会を開催しました。その中、鹿児島県の(こしき)島列島では、2会場で総会を行い、メンバー80人、友人217人が参加。「これほどの人が集まったのを近年、見たことがない」と言われるほどの大盛況でした。
 橋元 さらに7月に総会を開いた奄美大島では、この時点で地区平均1世帯の弘教を達成。今、さらなる勢いで前進しています。
 原田 これらの地域でも、かつては、学会への無理解ゆえの非難中傷(ひなんちゅうしょう)がありました。しかし、その苦難を、使命感と情熱で乗り越えてきたからこそ、今の大勝利の結果があるのです。
 正木 香川県の小豆(しょうど)島の総会には、日頃から学会の集いに参加している2人の来賓が、お見えになったと聞きました。2人は、周囲の勧めを受け、教学部任用試験の受験を決意。「頑張って勉強します」と抱負を述べていたそうです。
 原田 先生は、ご自身の思いを、「勝利島」の章で(しる)されています。「皆さん方の愛する島へ、(いさ)んで馳せ参じ、共に島の発展のために、福運の歴史を築きたい――それが、かねてからの私の願いであり、その気持ちは、今なお、いささかたりとも変わっていないことを知っていただきたいのであります」
 島瀬 私たちは、「勝利島」の章で、新たな信心の原点を刻みました。この先生の思いに応えるため、今一度、草創の気概を思い起こしながら、偉大な使命に燃え、輝く勝利島を目指し、離島広布の新時代をスタートしてまいります。

(2015.10. 8. 聖教新聞)

 

 

<69> 行学に励む人材の育成を!
出席者:原田会長、正木理事長、永石婦人部長、橋元青年部長、竹岡男子部長、清水女子部長

 清水 弘安(こうあん)5年(1282年)10月13日は、死身弘法(ししんぐほう)の尊い御生涯を送られた日蓮大聖人の()入滅(にゅうめつ)の日です。
 竹岡 それは、最後の最後まで「戦う心」を弟子に教えられた御生涯でした。御入滅直前の行動を見れば、よく分かることです。
 橋元 たとえば、9月25日には、現在の東京都大田区にあった池上邸で「立正安国論」を講義。六老僧の選定や、日興上人に対する薫陶(くんとう)など、病床(びょうしょう)の身であられながらも、広宣流布の指揮を執られています。
 竹岡 「諌暁(かんぎょう)の精神」を示され、広宣流布実現のための「和合僧(わごうそう)」(仏法者の集い)の形成を呼び掛けられるなど、末法万年尽未来際(まっぽうまんねんじんみらいさい)へ向けての大闘争を貫かれたのです。
 正木 現代において、この大聖人の御精神を実践しているのは、創価学会だけです。「法華経の大白法(だいびゃくほう)の日本国(なら)びに一閻浮提(いちえんぶだい)に広宣流布せん(こと)(うたが)うべからざるか」(御書265ページ)との(おお)せを現実にしたことからも明らかです。
 原田 末法の民衆の幸福のため、不惜身命(ふしゃくしんみょう)で闘争をされ、三大秘法(ひほう)を確立された、大聖人の御精神に思いをはせながら、私たちは世界広布への決意を新たにする一日にしてまいりたい。

金剛不壊の輝き

 清水 10月6日付の聖教新聞に、池田先生は、「偉大なり多宝(たほう)の輝き」とのタイトルで、多宝会(東京は宝寿(ほうじゅ)会、関西は錦宝(きんぽう)会)の皆さまのことをつづられた「随筆 民衆凱歌(がいか)の大行進」を発表されました。
 正木 その中で先生は、「人生の『黄金時代』の舞台を威風堂々(いふうどうどう)と勝ち飾り、ダイヤの如く金剛不壊(こんごうふえ)の生命の輝きを放ちゆく尊き希望の長者たちよ万歳!」と、多宝の友を最大にたたえられていました。
 永石 各地にあっても、多宝会の皆さまの活躍には、目を見張ります。70・80代の方が、20・30代の青年に、弘教を実らせたとの話も聞きます。
 原田 現在の創価学会の発展も、ひとえに、多宝会の世代の皆さまの、岩盤に爪を立てるような奮闘があったればこそです。リーダーは、そうした広布功労(こうろう)の方々への感謝を、ゆめゆめ忘れてはなりません。
 永石 さらに先生は、「広布の英雄(えいゆう)よ! 創価の太陽よ! 万年にわたる民衆の安穏(あんのん)と勝利のために、従藍而青(じゅうらんにしょう)の偉大な後輩たちのために、私と一緒に戦い抜こうではないか!」とも呼び掛けられています。
 原田 現在、各地では、新たに多宝会になられた方々に、池田先生の指導をまとめた冊子『生涯青年の指針(ししん)』をお渡ししています。
 永石 そこには、「私は『生涯青春』という言葉が好きである。また、常々(つねづね)『生涯青春であれ』と、自分自身にも、多くの友人にも語ってきた。いわゆる若さとは、決して年齢によって決まるものではない。自分のもつ目標に向かって、(たく)ましく生き抜く情熱の(ほのお)によって決まると信じているからだ」との言葉が記されていました。
 原田 今、この時こそ、未来永劫(えいごう)に輝く黄金時代です。どうか、「生涯青春」を合言葉に、池田先生と共に、悔いなく戦い抜き、勝ち切り、世界広布新時代のさらなる拡大を、共々に成し遂げていきましょう。

自行化他の実践

 橋元 さて、11月22日に実施される教学部任用試験の申し込みの締め切りが今月25日と迫ってきました。
 永石 10月22日から25日には、「教学講座<任用試験のために>」が、全国の会館等で放映されます(日時・会場は各県・区ごとに決定)。
 橋元 この講座は、学会のホームページ「SOKAnet」でも、10月28日から11月21日まで配信されます。スマートフォンでも視聴できますので、利用いただければと思います。
 正木 ともあれ、「地区2人以上の合格者」の輩出を目指した全力の受験推進に心から感謝いたします。
 原田 大事なことは「人材育成の任用試験」にすることです。試験に向けた研さんを通して、「友人に仏法の話を早くしたい!」「学会活動が楽しくてたまらない!」と発心(ほっしん)したメンバーも多くいます。そうした友を、どう輩出するかが重要です。
 正木 そのためにも、講師となる先輩たちは、常に、仏法の根幹である「自行化他(じぎょうけた)の実践」の大切さを教えていくことです。
 原田 任用試験を契機として、何人の人が勤行・唱題の実践をできているのか。仏法対話に挑戦しているのか。この人材育成の観点を重視した任用試験にできればと思います。
 清水 今回の試験範囲である「上野殿後家尼(ごけあま)御返事」には、「法華経の法門(ほうもん)をきくにつけて・なをなを信心をはげむを・まことの道心者(どうしんしゃ)とは(もう)すなり」(御書1505ページ)とあります。
 竹岡 仏法の法理を教わり、学ぶたびに、ますます真剣に信心に励む人こそが、真の信仰者であるとの仰せですね。
 原田 この御文の後には、「従藍而青」の言葉も出てきます。つまり、(あい)染めが、何度も染め重ねることによって、染料の藍の葉よりも深く鮮やかな青色になるように、信心の基礎を知り、学会活動に励むことによって、信心がより堅固(けんご)になっていくことを、教えられているのです。この任用試験を信心錬磨(れんま)好機(こうき)ととらえ、大きく人材を拡大していこう。

(2015.10.12. 聖教新聞)

 

 

<70> 歌声あるところに躍動が!
出席者:原田会長、正木理事長、小林民音代表理事、永石婦人部長、竹岡男子部長、清水女子部長

 永石 本年6・7月に全国29都市を巡回し、10万人以上が鑑賞した舞劇「朱鷺(とき)」の感動が冷めやらぬ中、10月18日に民主音楽協会(民音)は、創立52周年を迎えます。
 小林 おかげさまで、日本を代表する音楽文化団体といえば、「民音」と言われる時代になりました。創立者・池田先生をはじめ、全国の民音推進委員や賛助会員など、民音を支えてくださる全ての皆さまに心から感謝申し上げます。
 原田 民音が創立された52年前。「音楽運動と大衆運動は、両立しにくい」と言われていました。その時代に先生は、「民衆の手に音楽を」と、民音を創立されたのです。
 小林 知名度のない民音が、公演会場を手配したり、アーティストに出演依頼をするのは、苦労の連続でした。本当に本番の幕が開くのか≠ニ、いつも肝を冷やしていたと、当時の民音職員は振り返ります。しかし、多くの人の温かい声援を受け、今の民音を築くことができたのです。
 清水 池田先生は、民音創立の思いを、小説『新・人間革命』第8巻「清流」の章につづられています。1961年(昭和36年)2月9日のことです。
 原田 先生はインドを初訪問され、ビルマ(現ミャンマー)を経て、タイ、カンボジアに向かわれます。ビルマは先生の長兄が戦死した地です。戦争という悲劇を繰り返さぬためには、民衆と民衆の相互理解を深めなければならない。そのためにも、音楽・芸術などの交流を目的とする団体の創立を!=\―これが民音の永遠の精神です。
 正木 そして先生は自ら、世界のリーダーたちと語らいを重ね、信頼を深めていきます。その結果、世界の一流音楽家や芸術団体の公演が実現するのです。
 原田 今や、民音が交流する国と地域は、世界105にまで広がりました。池田先生のリーダーシップによって、音楽運動と大衆運動の両立を現実のものとしたのです。まさに、日本の文化史における壮挙(そうきょ)です。

30万点超える資料

 小林 民音としては、この半世紀で(つちか)った実績と経験を生かし、今後はさらに、社会に貢献する公益事業に力を入れていきます。
 正木 たとえば、東京都の登録博物館に認可されている、民音音楽博物館。ここは、世界でも数少ない音楽博物館の一つですね。
 永石 東京・信濃町の同博物館に収蔵されている、貴重な音楽資料は、古典ピアノ、オルゴール、民族楽器、楽譜など、30万点を超えています。
 原田 民間で日本最大の音楽博物館として高い評価を得ていて、小・中学校の修学旅行のコースとして、全国の学校に親しまれています。
 竹岡 学芸員実習の受け入れ先として、優秀な学生たちの支援も行い、福祉施設や地域の老人会の見学先としても、連日、多くの人が訪れていますね。
 小林 どなたでも、自由に見学できますので、今後も、お気軽に利用いただければと思います。これら民音音楽博物館の運営も、その事業に賛同してくださる全国の賛助会員によって、支えられています。本当にありがとうございます。
 原田 博物館には昨年、民音音楽博物館付属研究所(民音研究所)が発足しました。民音が、半世紀にわたり、各国と文化交流を深めてきたことを踏まえ、人間や社会に影響を与える、音楽をはじめとした「文化の(ちから)」について、歴史的・学際的な調査や研究を行い、「平和」と「共生(きょうせい)」の社会に資することを目的としています。これからの発展を、各界の識者も期待しています。

世界の平和を構築

 清水 また、東日本大震災からの復興の大きな希望であり、その未来を開く活力となる、被災地の小・中学生のための「東北希望コンサート」をラジオ局と共催してきました。
 小林 子どもたちが、勇気と希望にあふれ、力強く成長していくことこそが、被災地の復興につながるとの信念のもと、復興を願うアーティストの協力をいただきながら、音楽の力≠ニラジオの力≠ナ東北の力≠ノなりたいと実施してきたものです。
 竹岡 昨年までの3年間で、津波被害に遭った39の市区町村で開催。今も被災地の思いに寄り添いながら行われ、本年、すでに7回を数えています。
 永石 他にも、青少年への生きた音楽教育の機会として喜ばれている「学校コンサート」は42年間も続き、4200校を超える学校で上演されてきました。
 竹岡 近年は、未就学の子どもを対象にした「読み聞かせ音楽会」も開催され、好評を博しています。
 正木 アジア随一の指揮者コンクールとして、その名をはせている「東京国際音楽コンクール」も18日には、最終審査となる本選を迎えますね。
 清水 法華経寿量品(じゅりょうほん)には、「諸天撃天鼓(しょてんきゃくてんく) 常作衆妓楽(じょうさしゅぎがく)」(諸天は天鼓を撃って 常に(もろもろ)の妓楽を()し)とあります。天人(てんにん)歓喜(かんき)に満ちた人々)が、「天の(つづみ)」を打って、常に、さまざまな音楽を奏でる姿が説かれているのです。
 原田 幸福の時、うれしい時、心の底から音楽があふれてくることを示しているといえます。先生は、この経文を通し、「民衆のにぎやかな歌声のあるところ、自由があり、躍動(やくどう)がある。音楽には強制はない。文化に暴力はない。すべて人間性の開花につながる」と言われています。
 小林 音楽に代表される文化があってこそ、真の人間主義の道が開かれ、世界の平和が構築されていきます。これからも、民音を支えてくださっている全ての皆さまと共に、この大道(だいどう)を歩んでまいります。

(2015.10.15. 聖教新聞)