< 座談会 >

栄光の峰をめざして

 


 

 

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題目と励ましと団結で勝ち抜く
不撓不屈の青年が拡大の実証
日々、「新・人間革命」と共に!
今こそ千載一遇の「天の時」
勇気の対話が信義の絆を結ぶ
勇敢に「立正安国」の対話を
元初の太陽を心に燃やして
地球包む正義と勝利の凱旋曲
声を惜しまず対話の旋風を
健闘たたえ合えば前進の勢いが

 

 

 

 

<21> 題目と励ましと団結で勝ち抜く
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、西ヤング・ミセス中央委員長、伊藤女子部長

 伊藤 心躍る春4月。入社式や入学式に臨む初々しい姿を見ると、私たちの心も洗われます。新年度、新学期を迎え、ともどもにフレッシュな決意で出発をしていきたいと思います。
 永石 春は出会いの季節です。旧友とも、新しい友人とも、「対話」を通して友情を育む絶好の時です。
 伊藤 池田先生は、小説『新・人間革命』「雌伏(しふく)」の章で、「対話」こそ、時代を開く力と教えてくださいました。女子部も全国で、にぎやかに対話運動を展開しています。
 長谷川 男子部も含め、今、青年が目覚ましい活躍を見せています。ゆえに大きな困難に直面することもあるでしょう。けれども、「強敵(ごうてき)(ふく)して(はじめ)力士(りきし)をしる」(御書957ページ)です。強敵があればあるほど、自身を強く鍛えることができます。困難の中で、人のため、社会のため、広宣流布のために戦い、勝ち抜いてこそ、真の弟子であることが証明されます。
 原田 先生は「新時代を進む」で勝利の要諦(ようてい)について、「我らには『法華経の兵法(へいほう)』がある。『題目』で進もう! 『励まし』で開こう! そして、『団結』で勝とうではないか!」と呼び掛けてくださいました。広宣流布の戦いにあって、限界突破の鍵となるのが、「団結」の力です。皆が広宣流布をわが誓いとし、心を合わせ、祈り進んでいくことです。
 長谷川 特に活動にあっては、正役職と副役職が、連携を取り合っていくことです。先生は「副役職者を大切にしなさい。その力が本当に発揮されれば、広宣流布は加速度的に進みます。副役職の人には、中心者の(ほう)から積極的に声をかけ、信義(しんぎ)と友情の(きずな)を結んでいくんです。強い組織というのは、副役職者が喜々(きき)として活躍している組織なんです」と言われています。
 原田 副役職の(かた)の中には、経験豊富な方がたくさんいます。リーダー自ら、こうした友のもとを訪ね、心を通わせてこそ、組織の力は倍加(ばいか)するのです。
 長谷川 また、リーダーは、事情により会合に参加できない人たちこそ大切にし、足を運んでいきたい。
 原田 未入会の家族と一緒の方や闘病中の方、多忙な仕事に追われる方など、事情はさまざまでしょう。けれども、そうした方々と対話し、できることを実践していけるよう、励ますのが、リーダーの責務です。百人の一歩前進≠ナす。

平凡の中に幸福が

 永石 31年前の1986年(昭和61年)4月11日、桜花(おうか)爛漫(らんまん)のこの日、池田先生は、東京の小平文化会館を訪問され、居合わせたヤング・ミセスや、その子どもたちと一緒に、勤行・唱題をしてくださいました。
 西 その場での指導は、私たちヤング・ミセスの永遠の指針です。「大切なことは、ご主人を守り、支えながら、お子さんを立派に育てていくという、平凡といえば平凡なことを、やりきっていくことである。その平凡のなかに真実の幸福があることを知らなければならない」
 永石 特に女子部時代、懸命に活動に駆けてきた友にとって、ヤング・ミセスの時代は、毎日が同じことの繰り返しに感じ、平凡な日々と思うことがあるかもしれません。けれども、先生は、そのことを分かってくださった上で、「平凡のなかに真実の幸福がある」と言われているのです。
 西 この時の先生のスピーチは、SOKAチャンネルVODの「一家の太陽 婦人部に贈る」に収められています。改めて、皆でしっかり学んでまいります。
 長谷川 ヤング・ミセスではまた、各地の婦人部長が出席し、毎月、「部員会」を開催することを目標にしていますね。
 西 同世代の友と、少人数で語り合う部員会は、何でも言い合える励ましの場≠ニして、大変に喜ばれています。
 長谷川 最近は、友人参加の部員会も増えているそうですね。
 西 はい。特に好評なのが、VODに収録されている「教育セミナー」です。子育てに関する悩みを専門家が講演する内容で「ためになる話が聞けて、ありがたかった。また来たい」などの感想が届いています。

産前・産後の活動

 永石 「サンクスパパフェスタ」などの名称で、未入会のご主人やお子さんを招いての会合も好評ですね。
 原田 こうした活動を通して、ヤング・ミセスが勢いよく友好を拡大し、新時代の先駆を切っている模様も、よく伺っています。
 西 ヤング・ミセスの時代こそ、最も大きく友情を広げられる時であり、「友情こそ、人生の宝」と先生が言われているように、この時に築いた友情は、生涯にわたって崩れないものと確信し、さらに友好を広げていく決意です。
 永石 最後に、産前・産後の活動についての確認です。婦人部では、昨今の社会状況の変化を考慮し、より安心して妊娠・出産・育児ができるよう、「妊娠初期・出産前2カ月・出産後4カ月くらいは、十分に体を休め、健康に気をつける」としています。
 西 皆が、すっきり安心して、育児に取り組めると喜んでいます。ありがとうございます。多くの方々が、励まし、見守ってくださっていることに、各地のヤング・ミセスからも感謝の声が寄せられています。
 原田 次代を担うヤング・ミセスの皆さんが、伸び伸びと活躍し、後継の子どもたちが見事(みごと)に育ってこそ、学会の未来も開かれていきます。ますますの発展を心から祈っています。

(2017. 4. 6. 聖教新聞)

 

 

<22> 不撓不屈の青年が拡大の実証
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、竹岡青年部長、志賀男子部長

 原田 14日、甚大(じんだい)な被害をもたらした「熊本地震」から1年を迎えます。全ての犠牲者の方々に、追善(ついぜん)回向(えこう)の題目を送るとともに、被災地の復興と皆さまの幸福を深く祈念いたします。
 長谷川 九州の同志の皆さまは、池田先生の激励を胸に、不撓不屈(ふとうふくつ)(たましい)を燃やして、被災者の方々への激励、復興・復旧に尽くし抜いてくださっています。心から敬意を表します。
 志賀 9日には、「新時代第10回全国男子部幹部会」が熊本の地で開催されました。九州男子部は、言葉に尽くせぬ「苦難の坂」「試練の坂」を乗り越えて、堂々たる日本一の折伏≠成し遂げました。
 永石 九州女子部のスクラムも、地域の大きな希望となっています。先生は、先日の幹部会へのメッセージで、「一番、苦労した青年が、一番、輝く勝利を手にする。この新時代の大いなる希望を、全国、全世界に示してくれた。創価の師弟に越せない坂は絶対にないことを、『未来までの物語』として(とど)めてくれました」と最大にたたえられていますね。
 原田 「(みょう)とは蘇生(そせい)()なり」(御書947ページ)との御聖訓(ごせいくん)を通し、先生は「必ず変毒為薬(へんどくいやく)して、新たな幸福と勝利の道を切り開くことができるのです」と語られました。私たちは、全ての方々の変毒為薬、そして幸福と勝利をさらに真剣に祈り続けていきましょう。

「率先垂範」の対話

 永石 今、各地で率先の対話が幾重(いくえ)にも広がり、友情と信頼の花が咲き薫っています。尊きご尽力に心から感謝いたします。
 志賀 男子部としても、皆さまの応援をいただき、1万5000の弘教(ぐきょう)拡大を果たすことができました。
 原田 まさに青年が先駆(せんく)を切ってくれました。小説『新・人間革命』「人材城」の章には、池田先生の熊本訪問(1977年5月)の模様が描かれ、リーダーの姿勢について綴られています。「自ら率先垂範(すいはん)で、何をすべきかを示していく人≠ェ、新時代のリーダーです」「自分が真っ先に行動を起こして、『こうやって実践しています』と語っていくことが重要なんです」と。
 長谷川 先生は続けて、こう綴られています。「結果は実っていなくとも、挑戦の苦闘と喜びを、ありのままに語り、頑張り続けていくという決意をぶつけていくんです。そうすれば皆が、それなら、私にだってできる。私も挑戦しよう≠ニいう思いをいだしていきます。一生懸命で、健気(けなげ)な姿勢に、人は、世代を超えて共感するんです。ありのままの自分、等身大の自分でいいんです」と。
 原田 「(ためし)には()を引くべからず」(同1220ページ)と仰せの通り、他の人ではなく、自身の活動体験が共感と納得を生み、団結と前進の勢いにつながります。広布に進む同志への感謝と配慮を忘れず、皆で歓喜の対話拡大に大きく打って出たいと思います。

都民本位の政治を

 永石 東京都議会の動向が注目される中、公明党がリードした「身を切る改革」が、各方面から高く評価されていますね。
 竹岡 今回の「身を切る改革」の実現は、都議会史に残る画期的なことです。相次いだ「政治とカネ」の問題等で不信が高まる中、都民の信頼回復のため、公明党はまず議員自らが襟を正し、覚悟を示そうと、昨年11月、「身を切る改革」として議会改革案を他党に先駆けて提唱しました。
 志賀 公明党がブレることなく進めた結果、他会派にも賛同が広がり、当初の公明案から一字一句変えないまま、全会派による共同提案となり、定例会初日に可決、成立しました。
 永石 まさに公明議員の覚悟が、いまだかつてない結果を導いたといえます。
 竹岡 第一に、議員報酬が20%削減(4月から1年間)されました。さらに条例の抜本的な見直しなどを行い、報酬削減の恒久化を目指しています。
 志賀 第二に、政務活動費が月額10万円削減(議員一人当たり)され、収支報告書や領収書などの写しをインターネット上で全面公開します。こうした公開をしている議会は、都道府県のうち4府県(3月末現在)しかなく、全国の(はん)となります。
 竹岡 そして第三に、本会議などに出席するたびに定額支給されていた「費用弁償」も廃止。そのほか、永年議員への記念品授与や肖像画作成などの「議員特権」も廃止されました。
 永石 政治評論家の森田(みのる)氏は「倫理を重んじる公明党議員だから決断できたことです」「さまざまな課題のある東京都政を(しん)に改革するためには、この公明党の『身を切る改革』が絶対に必要」と語っています。
 竹岡 これまでも、都議会公明党は、さまざまな改革の実績を残してきました。たとえば、公明党の強い主張により、東京都は2006年度から「新公会計制度(しんこうかいけいせいど)」を全国で初めて導入。財政のムダ削減に務め、07年度末までに、約1兆円の隠れ借金≠解消することができました。
 志賀 都では、毎年の予算編成の際、一つ一つの事業を厳しく検証し、不要不急なものを削減・整理するなど、事業の効率性を高める「事業評価」を実施しています。これも都議会公明党により06年度に導入されました。これまでに生み出された財源は、17年度予算分も含め、累計で6900億円にも上ります。
 竹岡 地方公会計研究センター代表理事の浅田隆治氏は、「日本経済の中枢である東京都で、新公会計制度が導入された意義は大きく、日本全体の財政健全化、地方への波及効果が期待できます」「(都議会公明党は)今後も制度改革の先頭に立ってもらいたい」と語っています。
 原田 こうした評価の声を私もよく伺います。都議会公明党は、半世紀以上にわたって、「大衆とともに」の立党精神のまま、都民本位の政策を推進してきました。これからも、「都民のために」との一心で、全力で尽くし抜いてもらいたい。

(2017. 4.13. 聖教新聞)

 

 

<23> 日々、「新・人間革命」と共に!
出席者:原田会長、原田光治本社代表理事、永石婦人部長、志賀男子部長、伊藤女子部長

 永石 間もなく迎える20日は、聖教新聞の創刊記念日です。御書に「(ほとけ)は文字によって民衆を救う」(御書153ページ、通解)と仰せの通り、聖教新聞の歴史は、そのまま、日本の広宣流布、そして世界広宣流布の歴史でもあります。
 原田(光) 読者の方々、また、配達員(無冠の友)、通信員、新聞長をはじめ、聖教新聞を支えてくださる全ての皆さまに深く感謝いたします。何より、小説や随筆、メッセージ、詩、提言などの執筆を続けてくださる池田先生のおかげで、大発展の中、創刊66年を迎えることができます。
 伊藤 今も、先生は毎日、小説『新・人間革命』第30巻「雌伏(しふく)」の章を綴ってくださっています。
 原田(光) 「雌伏」には、「実力を養いながら活躍の機会をじっと待つ」との意味があります。先生は今、「対話」によって開いた、世界広布への新しい雄飛(ゆうひ)の道を描いてくださっているのだと思います。
 原田 かつて先生は、全同志の皆さま、お一人お一人に、感謝と励ましのお手紙を差し上げる思いで、小説『新・人間革命』の執筆に取り組んでいる≠ニ述べられたことがあります。創価学会の「精神の正史(せいし)」、そして今を勝ち進むための指針が示された『新・人間革命』を日々、学びながら、私たちは、「学会の永遠性」を確立する時を全力で駆けていきたい。

オンラインが拡充

 伊藤 聖教新聞には、世界に希望と勇気を送るメッセージがあふれています。
 先日も、先生が創立された戸田記念国際平和研究所が、ニュージーランドのオタゴ大学国立平和紛争研究所との共催で、総合研究会議を開催したとのニュースが報道されていました。
 原田 この会議に参加したのは、いずれも国際的に評価の高い平和研究機関などに所属する学者です。相次ぐテロや暴力的過激主義の高まりなど、混迷の度を増す時代にあって、困難に屈することなく希望と楽観主義を保つことが重要であることが確認されました。
 このように、「人間主義」の(はた)を掲げ、人道(じんどう)の連帯を広げる言論を発信してきたのが、聖教新聞です。
 原田(光) その中、今月から、公式サイト「セイキョウオンライン」のサービスを一段と拡充しました。有料会員(月額税込1700円)の方は、これまでの本紙・地方版に加え、「創価新報」「未来ジャーナル」「少年少女きぼう新聞」の紙面イメージの閲覧が可能になりました。
 志賀 また、全国の方面・県版の紙面イメージのクリップ(保存)もできるようになりました。
 永石 読者からの強い要望を受け、電子書籍「大白蓮華」の発売もスタートしましたね。
 原田 先日、伺った座談会でも、新入会の方が、セイキョウオンラインを活用し、信心を深めている様子を語っていました。日本中、世界中の人に読まれる聖教へ、さらなる発展を期していきましょう。

私立高校の無償化

 志賀 さて、本年2・3月に実施された都議会において、公明党が提案した「3つの挑戦」が全て実現しました。
 原田(光) 「身を切る改革」「教育負担の軽減」「人にやさしい街づくり」の三つですね。公明党が「3つの挑戦」を発表して、わずか数カ月。他の追随を許さない、スピード感あふれる政策実現力に、各界から感嘆の声が上がっています。
 原田 中でも、「教育負担の軽減」で実現された、私立高校の授業料の実質無償化は、「教育を受ける権利」を保障するもの(柴田(はるか)京都大准教授)≠ニ高く評価されています。
 永石 東京都の場合、私立高校に通う生徒の割合は約6割。これは、全国で一番多い数です。調査によれば、都の全世帯の消費支出のうち、「教育」への支出は、全国平均の1.7倍にもなります。
 原田 その上で、私立高校の授業料は、平均で44万2000円です。国の就学支援金で実質無償化されている公立高校に比べ、私立高校の授業料の負担は格段に重くなっているのです。
 志賀 こうした教育負担の公私間の格差是正。そして、高校進学率がほぼ100%の時代にあって、教育機会を保障するため、都議会公明党は、私立高校に通う生徒がいる世帯への支援策を提言したのです。
 伊藤 小池都知事にも直接、要望するなど、粘り強く交渉を重ねた結果、年収約760万円未満の世帯を対象にした無償化への道が切り開かれました。
 志賀 一方、共産党は機関紙などを通し、私立高校授業料の無償化を、自分たちの実績であるかのように宣伝しています。しかし、1月26日付の各紙で、「公明要望で『私立高無償』」(朝日)、「実質無償化に踏み切ったのは、公明党が同事業の実施を強く要望したため」(読売)などと報道された通り、公明党の実績であることは明らかです。
 永石 公明党の改革に、早速、喜びの声が届けられています。今後は、無償化の対象外である通信制高校への適用や年収約910万円未満の世帯への拡充を目指し、皆が教育を受ける機会を得られる社会への歩みを進めていただきたいと思います。
 原田 東京で起きた、こうした改革は、全国にも波及しています。首都が変われば、日本が変わるのです。これまでも、公明党は、大学生への給付型奨学金の創設や、幼児教育無償化の拡大、また義務教育の教科書の無償配布などに取り組んできました。子どもの可能性を開く教育支援の先頭を走る公明党のさらなる活躍に期待したい。

(2017. 4.17. 聖教新聞)

 

 

<24> 今こそ千載一遇の「天の時」
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、竹岡青年部長、伊藤女子部長

 竹岡 日本全国、全世界の同志と共に、栄光の「5・3」記念の本部幹部会を、晴れやかに開催することができました。
 永石 「SGI春季研修会」「聖教新聞配達員大会」の意義も込めて、海外55カ国・地域のリーダー、「無冠(むかん)の友」の代表の皆さまも、世界広布の本陣・東京に集い合うことができました。皆で大合唱した東京の歌「ああ感激の同志あり」は感動的でした。
 伊藤 アフリカ・トーゴSGI議長のイダ・アジェビさんの活動体験も素晴らしかったですね。
 竹岡 「(たましい)の独立」から25年の昨年、19カ国で行われた「第1回アフリカ統一教学実力試験」の模様も映像で紹介されました。世界広布がすごいスピードで進んでいることを実感します。
 原田 連載中の小説『新・人間革命』「雌伏(しふく)」の章で、1979年(昭和54年)、池田先生が「二十一世紀は『アフリカの世紀』になる」との信念でアフリカの関係者との語らいに力を注いだ模様も綴られています。「長年、大国の植民地として支配され、貧困や飢餓に苦しんできたアフリカの平和と繁栄が約束されなければ、人類の未来はない」と。
 伊藤 そうした先生の信念は、一貫していますね。そして今、アフリカ全土に陸続(りくぞく)と、地涌(じゆ)の友が誕生する時代が到来しています。
 長谷川 先生は幹部会へのメッセージで呼び掛けられました。
 「民衆の幸福のため、社会の安定のため、世界の平和のため、我らはいよいよ『賢者(けんじゃ)はよろこび』と戦い進むのだ。そして、信念の対話を勇敢(ゆうかん)に広げ、地涌の若き賢者を聡明に育みながら、人類に立ちはだかる、ありとあらゆる試練を断じて勝ち越えていく『立正安国(りっしょうあんこく)の大連帯』を築き上げていこうではないか!」と。
 原田 世界広布の壮大な未来へ、一人一人が「人間革命の凱歌(がいか)」「師弟の凱歌」を轟かせてまいりたい。幹部会の全国中継は20日から23日まで行われます(中継の会場と時間は各県・区で決定)。皆で晴れやかに集い合い、全世界の創価家族と共に「5・3」を慶祝(けいしゅく)し、「師弟の月・7月」へ勢いよく出発してまいりましょう。

「いよいよ強盛」に

 永石 先月、池田先生ご夫妻は、世界の婦人部を代表して、アメリカ婦人部の広布功労(こうろう)の母≠激励されました。この歓喜のニュースを受け、全米の同志は希望に燃え、さらなる拡大に挑戦しているそうですね。
 竹岡 アメリカ青年部も、「一人一人への激励」を根本に、@折伏(しゃくぶく)A家庭訪問・個人指導B青年部の座談会参加C教学、に全力を挙げています。今、「世界広布新時代 青年拡大の年」を先駆(せんく)しています。
 伊藤 新入会の方々の成長と活躍も目覚ましいですね。「自他共(じたとも)の幸福」を目指し、各部が協力して家庭訪問に取り組み、新しいメンバーが次々と立ち上がっていると伺いました。
 長谷川 世界広布も、こうした「一人への励まし」「身近な一歩」から始まります。「新しい一歩を踏み出し、新しい人と会う。その行動のなかに広宣流布の広がりがある。一人の同志が使命に燃え立つならば、その火は、次々と人びとの心に移り広がり、燎原(りょうげん)の火となって燃え輝く」と先生が教えてくださっている通りですね。
 原田 先日、先生は「いよいよ強盛(ごうじょう)なるべし」(御書1512ページ)との御聖訓(ごせいくん)を引かれ、「私も、日本と世界の同志のために、『いよいよ強盛』の決心でおります。これからも、ますます、祈り、書き、動きます。千載一遇(せんざいいちぐう)の天の時である」と語られました。
 この師匠の真心に何としてもお応えしたい。世界広布の「天の時」を、全世界の同志の「異体同心の団結」で一丸(いちがん)となり、断固勝ち飾ってまいりましょう。

絶対無事故の祈り

 永石 最近、社会では詐欺の手口が一段と巧妙化しています。先日もニュースで、「生活センター」を名乗り、権利譲渡などを持ち掛ける男らに、80代女性が約1億500万円をだまし取られる、という事件が報じられていました。
 長谷川 魔の手は常に身近に潜み、どんな手段を使ってくるか分かりません。「自分は大丈夫」との油断を排して細心の注意を払い、特に、高齢者の家族や友人、地域の方に「日頃からの声掛け」を行いたい。
 原田 あらためて確認ですが、金銭貸借や共同事業などのために学会の組織、役職等を悪用する行為は厳禁です。万一、こうした兆候があれば、リーダーは厳重に対応してまいりたい。
 長谷川 仮に金銭的に困っている人がいても、本人が信心根本に自力で立ち上がれるよう励ましていくのが、学会指導です。仏子(ぶっし)の集いである清浄な学会の組織を守り、発展させていくためにも、そうした組織利用は絶対にあってはなりません。なお、組織では、忘年会・新年会と同様、飲食を伴う歓送迎会なども行わないようにしてください。
 原田 また日頃、幹部は同志の一身上の悩みやプライバシーについて、話を伺う機会があるかもしれません。同志が信頼した上で話してくださったことです。当然ですが、本人の了承を得ない限り、絶対に口外してはいけません。
 永石 もし、自分一人で解決できないような場合は、本人の了承のもと、「〇〇さんのもとへ、一緒に相談に行きましょう」など提案し、共に指導を受けることも大切です。
 原田 たとえ親しい間柄であっても、プライバシーは最大に尊重しなければなりません。「わざわい(禍)は口より()でて身をやぶる」(同1492ページ)と仰せの通り、軽はずみな発言などで同志を苦しめることがあってはなりません。日々の絶対無事故の祈りを根本に、すがすがしい息吹で、充実の一日一日を重ねていきましょう。

(2017. 4.20. 聖教新聞)

 

 

<25> 勇気の対話が信義の絆を結ぶ
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、志賀男子部長、伊藤女子部長

 原田 先日、日中国交正常化45周年を記念する、「中国国家京劇院」の民音公演を、各国の大使や大使館関係者の皆さんと鑑賞してきました。大変に素晴らしい内容で、大きな感動を呼んでいました。
 志賀 京劇といえば、中国の古典演劇の一つで、唱(うた)、念(せりふ)、做(しぐさ)、打(たちまわり)などの技能を駆使する総合芸術ですね。
 伊藤 特に、国家京劇院は、中国文化部の直属で、全土から選抜されたメンバーが在籍しています。
 原田 文化・芸術には、国境を超え、人々を結ぶ力があります。池田先生は民衆の相互理解を深める文化の交流を!≠ニの信念のもと、民音を創立され、国家京劇院をはじめ、中国では40以上の文化団体と親交を深めてきました。
 志賀 2002年には、国家京劇院が、先生を「中日友好の先駆者、最大の功労者」として、「名誉芸術顧問」に迎えていますね。
 原田 一緒に鑑賞した中国の程永華(ていえいか)駐日大使も、「両国の友好のベースである文化と民衆の交流は盤石(ばんじゃく)です。民音は、その重要な懸け橋です」と述べていました。民音創立から54年。先生が、まかれた友情の(たね)は大きく花開いています。

直接会って語らう

 長谷川 さて、ゴールデンウイークが間近に迫ってきました。多くの会員の方々の来訪が予想される、東京・信濃町の総本部でも、皆さまが栄光の5・3「創価学会の日」を晴れやかに迎えられるよう、万全の準備を進めております。
 永石 大型連休は、普段、会うことができない友人や親戚と交流を深める絶好の機会でもありますね。
 原田 小説『新・人間革命』「源流(げんりゅう)」の章には、1979年2月の、池田先生のインド訪問の様子が描かれています。デリー大学を訪れた先生は、図書贈呈式に臨まれます。席上、メヘロトラ副総長は語ります。贈書もさることながら、池田先生が、この大学を訪れてくれたという事実そのものに、感謝を覚えるものであります≠ニ。
 長谷川 直接、会って語り、心を通わせていく――これが、深い友情を結んでいく道です。「行動にこそ、人間の真実が表れる。直接、現地に足を運び、出会いをつくることから、友情は芽生え、その積み重ねのなかで、強い信義(しんぎ)の絆が結ばれていく」と先生が語られている通りです。
 永石 私たちも、先生が教えてくださった、「対話の道」を勇んで歩んでいきたいと思います。
 長谷川 大聖人が「日蓮が弟子等は臆病(おくびょう)にては(かな)うべからず」(御書1282ページ)と仰せのように、大切なのは「勇気」です。先生は、勇気とは、「弱い自分、苦労を回避しようとする自分、新しい挑戦を尻込みしてしまう自分、嫌なことがあると他人のせいにして人を恨んでしまう自分など、自己の迷いや殻を打ち破っていく心であり、それが幸福を確立していくうえで、最も大切な力なんです」と言われています。
 原田 事情により、足を運ぶことができない場合もあるでしょう。けれども、重要なのは、「誠実さ」であり、「真心」を伝えることです。会えない場合は、電話でも構いません。
 題目を唱え、勇気を奮い起こし、無事故で、思い出に残るゴールデンウイークにしていきましょう。

ホームドアの設置

 伊藤 2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、都議会における公明党の活躍に、各界から注目が集まっています。
 原田 たとえば、日本盲人会連合会の竹下義樹会長は、「都議会公明党が掲げている『人にやさしい街づくり』というフレーズを聞き、良い言葉だと感じた」「公明党の、その思いの表れが命を守るホームドアやエレベーター、点字ブロックの設置などにつながっている」(公明新聞4月15日付)と語っています。
 伊藤 公明党は、世界一のバリアフリー都市・東京の構築を目指し、先般の都議会でも奮闘しました。具体的には、2017年度、ホームドアとエレベーターを新設する駅の数が、前年から倍になることが決定しました。
 志賀 中でも、公明党は、ホームドアが設置されていない都立盲学校の最寄り駅を優先的に整備すべきだと主張。小池都知事が、「さすが、生活者の視点をもつ公明党ですね」と述べていたそうです。
 永石 ほかにも、高齢者や障がい者の方々が、安全で安心して生活できるよう、歩道の段差や勾配の解消、点字ブロックの整備も推進しています。
 長谷川 学校現場からの要望を聞いた公明党の提案により、公立の小中学校と都立高校のトイレの「様式化」も強力に推進していくことも決まりました。
 志賀 さらに、「待機児童」の解消を目指し、保育士の待遇改善を図ることが決定しました。一人当たりの賃金補助額を上乗せし、保育士の月給が、幼稚園教諭と同水準の約32万円になります。
 伊藤 公明党が一貫して取り組んできた首都直下型地震の対策においては、「女性視点の防災ブック」が新しく作成されることになっています。
 永石 これには、女性が着替えや授乳をしづらい避難所の運営改善や、液体ミルクの普及・活用などが盛り込まれる予定です。これも公明党の提案に、小池都知事が賛同したことによって実現されるものです。
 原田 皆に語り、誇れる多くの実績を残す公明党は、これからも、一人一人の声に真剣に耳を傾け、都民のための東京改革を全力で進めてもらいたい。

(2017. 4.24. 聖教新聞)

 

 

<26> 勇敢に「立正安国」の対話を
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、竹岡青年部長、伊藤女子部長

 伊藤 あす、4・28「立宗(りっしゅう)の日」を迎えます。今年は『日蓮大聖人御書全集』発刊から65周年の佳節(かせつ)でもあります。
 原田 立宗700年の記念事業として、御書発刊が発表されたのは1951年6月のことでした。戸田先生は第2代会長就任直後、大聖人の御精神を後世(こうせい)に伝え、広布を進めるため、発刊を決断されました。
 竹岡 発刊までの期間はわずか10カ月。この事業を陰で支え、奮闘されたのが池田先生でした。連日連夜にわたる編さん・校正作業を経て、52年4月28日、未聞(みもん)の大事業は成し遂げられました。
 原田 戸田先生は「発刊の()」の冒頭で、「行学(ぎょうがく)二道(にどう)をはげみ(そうろう)べし、行学たへなば仏法はあるべからず、(われ)もいたし人をも教化(きょうけ)候へ」(御書1361ページ)を(はい)し、こう綴られています。
 「創価学会は初代会長牧口常三郎先生(これ)を創立して以来、()金言(きんげん)遵奉(じゅんぽう)して純真(じゅんしん)強盛(ごうじょう)な信心に(もとづ)き、行学の二道を励むと共に如説(にょせつ)折伏(しゃくぶく)(ぎょう)邁進(まいしん)して来たが、剣豪(けんごう)の修行を思わせるが(ごと)きその厳格なる鍛錬(たんれい)は、学会の伝統・名誉ある特徴となっている」
 長谷川 学会に、大聖人の峻厳(しゅんげん)なる御精神が流れ通ってきたのは、御聖訓(ごせいくん)の通りに「行学の二道」に邁進してきたからです。学会は常に、広布への戦いの中で御書を拝してきました。
 竹岡 そして「発刊の辞」は「この貴重なる大教典が全東洋へ、全世界へ、と流布して行く事をひたすら祈念(きねん)して()まぬものである」と締めくくられます。戸田先生の念願の通り、今や御書は10言語以上に翻訳され、世界192カ国・地域の同志が日々、大聖人の仏法を学び、実践し、幸福勝利の大道を歩んでいます。
 伊藤 教学研修会も各国で行われていますね。まさに世界同時進行で広布は大きく進んでいます。世界に広がった創価の平和の連帯も、御書根本の実践によって築かれてきました。
 原田 池田先生は先日、御書発刊65周年の佳節に触れ、こう語られました。「われら創価の師弟は御書全集を身をもって拝し、御書根本に一閻浮提(いちえんぶだい)への広宣流布を成し遂げている。『いよいよ頼もし』と誇りも高く、進んでまいりたい」「日本の安穏(あんのん)と世界の平和のために、われらはいやまして『立正安国(りっしょうあんこく)』の大光を威風堂々(いふうどうどう)と放っていくのだ」と。私たちはどこまでも御書根本に、「広宣流布」と「立正安国」の対話にいよいよ大きく打って出たいと思います。

感激の同志あり

 永石 先日の「5・3」記念の本部幹部会では、世界各国のメンバー、全国のリーダーが本陣・東京に集い、東京の歌「ああ感激の同志あり」を大合唱しました。「『東京の歌』を歌い、誓いを深くしました」という声も多く伺いました。
 原田 「東京の歌」は、第1次宗門事件の渦中(かちゅう)の78年、池田先生が全国を駆け巡る中で作成してくださった歌です。そして同年8月2日、荒川文化会館で行われた東京支部長会の席上(せきじょう)、発表されました。
 伊藤 歌の誕生の模様は小説『新・人間革命』第28巻「大道」の章にも描かれていますね。「東京が、全国、全世界の広宣流布の本陣として、さらに大きな飛躍(ひやく)を遂げていくためには、何が必要か」と先生は何度も推敲(すいこう)を重ねてくださいました。
 永石 「感激」という言葉に込めた思いを、先生はこう綴られています。
 「仏法の(まなこ)を開けば、すべては感激に満ちている。自分が地涌(じゆ)菩薩(ぼさつ)として、広宣流布の大使命をもって、この時に、広布の本陣たる大東京に出現したこと。この地に大宇宙よ雲集(うんじゅう)した同志と()しくも巡り合い、久遠(くおん)の誓いを果たそうと、大法戦を起こしたこと。日蓮大聖人の御遺命(ごゆいめい)たる世界広宣流布の時代の幕を、今、自分たちの手で開こうとしていること……。一つ一つが不思議な、大感動の事実であり、感激以外の何ものでもない」と。
 原田 「感激」は、人と人との触れ合いのなかにあり、勇んで行動するなかに生まれ、前進の活力となることを先生は教えてくださっています。そして「互いの幸せを願い、祈り、誠心誠意(せいしんせいい)、励まし合う――こんな世界は、学会しかありません。だから、『ああ感激の同志あり』なんです」と歌の意義を語られました。

幸福と勝利の実証

 長谷川 「大道」の章では「学会活動に取り組む姿勢」についても、4点にわたって呼び掛けられています。
 第一に、地道な個人指導を重ね、一人一人を立派な人材に育てていこうと、深く心を定めていくこと。
 第二に、同志に尽くすことは広布のためであり、その功徳(くどく)無量(むりょう)である。ゆえに、人材育成の労苦は、すべて自分のためであるということ。
 第三に、一生成仏(いっしょうじょうぶつ)への最も尊い仏道修行をさせていただいている、という感謝と喜びをもって、強盛(ごうじょう)な信心を貫くこと。
 第四に、同志全員が、功徳を受けきっていくように、日々、深き祈りを捧げる、慈悲のリーダーであること、です。
 竹岡 先生は、このようにも激励されています。「日々の生活にも、広宣流布の道にも、(つら)い時も、苦しい時もあるでしょう。しかし、行き詰まったらお題目です。私たちには、御本尊があるではありませんか!」「泥沼のような現実の世界で苦闘を重ね、幸福と勝利の白蓮(びゃくれん)のごとき大輪(たいりん)を咲かせ、(だい)実証(じっしょう)を示していくのが地涌の菩薩なんです」と。
 長谷川 そして東京への思いをこう語られています。「首都・東京は、学会本部を(よう)する本陣である。広宣流布の決定打を放つのも、学会の未来を決するのも東京である。東京が強くなった分だけ創価学会は堅固(けんご)になり、東京が前進した分だけ広宣流布は進むといっても過言(かごん)ではない」と。
 原田 「私と一緒に、不敗の東京をつくろう! 世界の同志が仰ぎ見る、永遠不滅の、栄光の大広布城を築こうよ!」――この先生の思いを胸に、世界広布新時代の凱歌(がいか)を断じて本陣に(とどろ)かせてまいりましょう。

(2017. 4.27. 聖教新聞)

 

 

<27> 元初の太陽を心に燃やして
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、志賀男子部長、伊藤女子部長

 原田 5月の3日――この日は、創価学会の永遠の出発の日であり、広宣流布への決意の日です。池田先生は、「広布に生きゆく/我らの五月三日は/なんと晴れやかで明るく/なんと生き生きと/朝日の昇りゆく/心(さわ)やかな/大歓喜の一日であろうか」と()まれています。
 長谷川 SOKAチャンネルVODの番組「五月三日」でも紹介されていますが、先生はかつて、「五月三日」との「書」を(したた)められたことがあります。
 伊藤 揮毫(きごう)した日付として、「昭和五十五年五月三日 記す」「心爽やかなり 合掌(がっしょう)」と書かれているものですね。
 長谷川 ええ。さらに脇書(わきがき)には、先生にとって、学会にとって、節目となってきた年の「五月三日」が書きとどめられています。
 伊藤 「昭和二十六年五月三日」――戸田先生が第2代会長に就任された日。
 永石 「昭和二十七年五月三日」――池田先生と奥さまが結婚された日。本年は65周年となります。
 伊藤 「昭和三十五年五月三日」――池田先生が第3代会長に就任された日。
 志賀 「昭和五十四年五月三日」――池田先生が前月の4月24日に第3代会長を辞任され、そのすぐ後に行われた本部総会の日。
 長谷川 さらに執筆から3年先となる「昭和五十八年五月三日」、そして「西暦二〇〇一年五月三日」の日付が記されています。

大山・大桜・共戦

 原田 「昭和五十八年五月三日」といえば、東京会館(後の東京牧口記念会館)が新たに誕生した時であり、「西暦二〇〇一年五月三日」は、アメリカ創価大学の開学式が盛大に挙行された日です。
 このように、5月の3日には、「学会精神の真髄(しんずい)」があり、「異体同心の究極」があり、「師弟不二の極致(きょくち)」があります。ゆえに、先生は「()の日は わが学会()原点(なり)」と記されています。
 志賀 小説『新・人間革命』「大山(たいざん)」の章には、昭和54年の5月3日の様子が描かれています。式典を終えた先生は、別室に入ると、「大山」と揮毫され、その下に、「わが友よ (あらし)不動(ふどう)の信心たれと祈りつつ」「五十四年五月三日 創大にて 式後記す也」と書かれます。
 永石 さらに、「大桜(おおざくら)」とも揮毫され、脇書に、「わが友の功徳(くどく)満開たれと祈りつつ」「五十四年五月三日 創大にて 合掌」と認められます。
 志賀 そして、式典の会場であった創価大学を出発された先生は、神奈川文化会館に向かわれます。そこで、「共戦」と書かれ、脇書に、「五十四年 五月三日夜 生涯(しょうがい)にわたり われ広布を 不動の心にて 決意あり 真実の同志あるを 信じつつ 合掌」と記されます。
 原田 「大山」「大桜」「共戦」――ここに、5月3日の(たましい)があります。
 いかなる烈風(れっぷう)にも、「大山」のごとく不動たれ。どんな厳しい試練にさらされようとも、胸に創価の「大桜」をいだいて進みゆけ。師と共に立ち上がり、「共戦」の道を進むのだ、と。
 この「師弟の魂」を心に刻み、「法華経を信ずる人は冬のごとし冬は(かなら)ず春となる」(御書1253ページ)との御聖訓を信じ、戦い抜いてきたからこそ、学会は、仏法史上未聞(みもん)の192カ国・地域への拡大という勝利の春を開くことができました。
 伊藤 5月3日は、「創価学会母の日」でもあります。本年も、この日を祝賀し、文化放送をはじめとした全国の各局で、ラジオの特別番組が放送されます。
 長谷川 さらに、世界中で記念の会合が行われ、タイでは初めてとなる「法華経――平和と共生(きょうせい)のメッセージ」展(企画・制作=東洋哲学研究所)が、この日から開催される予定です。
 原田 先生は、「我ら創価の友は/いかなる試練に直面(ちょくめん)しても/(つね)に原点の五月三日から/元初(がんじょ)の太陽を心に燃やして/勝利へ出発するのだ。/目標と定めた/新たな五月の三日へ/完勝の(はた)を打ち立てゆくのだ」と()まれています。栄光の「5月3日」から、広布拡大の大行進を威風(いふう)堂々(どうどう)と開始していきたい。

5日は後継者の日

 志賀 また、「こどもの日」である5日は、「創価学会後継者の日」です。
 原田 昭和54年の、この日、先生は、「正義」「われ一人正義の旗持つ也」と記されました。そこには、正義とは、どこまでも広宣流布の大道(だいどう)を進み抜くことだ!≠ニの誓いが込められています。
 永石 「雌伏(しふく)」の章に、重要な指導が記されていました。それは、「師匠が表に出て動けないならば、師に代わって立ち上がるのが弟子です。私と会えなければ元気が出ない、勇気も湧かないというのであれば、(まこと)の師弟ではない。師をしのぐ果敢(かかん)な実践をもって、広宣流布の未曾有(みぞう)の上げ(しお)をつくっていくんです」との指針です。
 原田 さらに、「私が君たちを指導・激励し、全力を注いで育成してきたのは、こうした時のためです。今こそ、『私たちに任せてください! 弟子の戦いを見てください!』と胸を張り、私に代わって同志を励まし、元気づけていくのが師弟だ!」「それが、今の私の思いだ。魂の叫びです。頼んだよ!」とも綴られていました。
 「千載一遇(せんざいいちぐう)の天の時」です。今こそ、後継の池田門下が総立ちとなる時です。師弟勝利の7月へ、新たな決意に燃え、凱歌(がいか)の旗を打ち立てていきましょう!

(2017. 5. 1. 聖教新聞)

 

 

<28> 地球包む正義と勝利の凱旋曲
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、竹岡青年部長、野中音楽隊長

 永石 今、日本をはじめ、世界中で音楽隊・鼓笛隊が熱演を繰り広げていますね。
 竹岡 このゴールデンウイークも、全国各地のイベントに出演し、勢いのある見事な演奏・演技に元気をもらいました∞さわやかな行進に感動しました≠ネど、心揺さぶる希望の旋律(せんりつ)に拍手・喝采(かっさい)が送られています。
 原田 学会の行事や会合などでも、情熱と信心のほとばしる音律(おんりつ)で、全国の同志を鼓舞(こぶ)してくださっています。胸を打つ渾身(こんしん)の演奏の陰には、メンバーの日頃の労苦の積み重ねがあります。
 野中 皆、仕事や学業、学会活動など、いくつもの責任を担いながら、時間をやり繰りし、交通費を工面して練習に練習を重ね、出動に臨んでくれています。一人一人が、人間革命・宿命転換を懸けて、懸命に戦っています。
 長谷川 あらためて、音楽隊・鼓笛隊の皆さま、またご家族をはじめ、支えてくださる全ての関係者の方々に心より感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
 原田 池田先生は、「君たちの寸暇(すんか)を惜しむ人知れずの努力と奮闘を、私も心から(ねぎら)い、最大に讃えたい」と語られ、皆さんの健康と無事故、そして勝利を日々、祈ってくださっています。私たちも、さらなる活躍を祈り、応援してまいりたいと思います。

広布の推進力≠ノ

 永石 まもなく、5・9「音楽隊の日」を迎えますね。
 野中 ありがとうございます。音楽隊が結成されたのは1954年(昭和29年)のことです。この年は学会にとっても、幾重(いくえ)にも重要な布石(ふせき)が打たれた年でもありました。戸田先生は、広布の未来を見据え、自身に代わる学会の新たな推進力∞次代のスクリュー≠ニして、同年3月30日、池田先生を青年部の室長に任命されました。
 原田 池田先生は就任されてすぐに、音楽隊結成を提案されました。周囲の反対がある中、ただ一人、「大作がやるんだったら、やりたまえ!」と賛同したのが戸田先生でした。そして同年5月6日に結成され、3日後の9日に行われた初出動の日が「音楽隊の日」となりました。
 長谷川 池田先生は、「力強い音楽の調べは、広宣流布に進む同志の心を、どれほど鼓舞し、勇気づけるか計り知れない」「熟慮に熟慮を重ね、音楽隊は絶対に必要だと結論した」と結成への思いを記されています。
 原田 音楽隊の使命は、結成時の先生の次の言葉に込められていると思います。「(すぐ)れた宗教があるところ、必ず偉大なる文化、芸術が生まれる。(しん)の人間文化の創造は学会の使命である。そして、文化と芸術を育むことが、仏法の偉大さの証明になる」と。
 結成から63年、勇壮(ゆうそう)な調べで友の魂を鼓舞する音楽隊の存在は、いやまして光を放っています。

信心と技術を鍛え

 野中 先日、創価青年大会が行われた北海道でも音楽隊の活躍が目覚ましいです。多忙な中、執念で御本尊流布を実らせました∞就職を勝ち取りました∞家族の病気を克服します≠ネど、数々の決意と報告を伺っています。
 永石 音楽隊には、未来部員も多くいますね。
 野中 はい。入隊した未来部員の中には、大学入試で特待生として合格したり、生徒会長として活躍し、新聞に紹介されたメンバーなどもおり、多くの人材を輩出しています。
 竹岡 あるメンバーは、学業の成績も学年トップクラス。昨年の任用試験には、内外の友人5人と共に受験し、見事、全員合格することができました。
 野中 ご家族からも、「音楽隊への入隊をきっかけに、家で勤行・唱題をするようになりました」との声や、社会で活躍する男子部に触れる中で「息子が別人のように勉強するようになりました」「不登校の息子が、人前で話せるほど変わりました」等の声を多く伺っています。
 竹岡 男子部から未来部までが一緒に活動する、音楽隊特有の環境の中で、信心・学業共に、皆が成長しています。
 長谷川 先生は音楽隊の同志をこうたたえられています。「若き日より、人の何倍も忙しく苦労の多い青春を生き抜く君たちの生命には、三世永遠に晴れ晴れと、天のオーケストラも大編成を組んで、正義と勝利の凱旋曲を上演していくに違いない」「君たちの尊い献身(けんしん)と努力を、私は全部、見守っている。たとえ、会わなくとも、君たちが贈ってくれた決意と真心の演奏を聴かない日は、一日としてない」と。
 原田 今や音楽隊は、日本に100以上の楽団が結成され、世界30以上の国々でも、音楽隊が活躍しています。「創価の楽雄(がくゆう)」の妙音(みょうおん)は、地球を包もうとしています。
 永石 3月の東北総会に参加したブラジル音楽隊のメンバーの躍動した姿も、本当に印象的でした。24人で101世帯の弘教(ぐきょう)を果たして来日されましたね。
 野中 ブラジル音楽隊は本年、結成55周年を迎えます。佳節(かせつ)荘厳(そうごん)しようと、さらなる拡大を遂げて、今、世界広布の先駆(せんく)を切っています。
 原田 先生は「音の哀楽(あいらく)(もっ)て国の盛衰(せいすい)を知る」(御書88ページ)との御聖訓(ごせいくん)を通し、音楽隊にこう呼び掛けられました。「妙法という大宇宙の究極の音律を唱え、行じながら、音楽の真髄(しんずい)の力を発揮し、哀音(あいおん)を滅し、喜音(きおん)を生じゆく、君たち創価の楽雄の使命は、いやまして尊く、深い」と。音楽隊の誉れと誇りを胸に、さらなる活躍を心から念願いたします。
 野中 「音楽隊は、師匠・戸田城聖先生の心を心として、私が創立した師弟不二の楽団である」――この池田先生の万感(ばんかん)の思いを胸に、信心と技術を鍛え上げ、世界の同志と共に、「創価の凱歌(がいか)」を轟かせてまいります。

(2017. 5. 4. 聖教新聞)

 

 

<29> 声を惜しまず対話の旋風を
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、志賀男子部長、伊藤女子部長

 原田 全国、全世界の同志の皆さまの激闘によりまして、最高に晴れやかに、栄光の5月3日「創価学会の日」「創価学会母の日」を迎えました。本当にありがとうございます。
 長谷川 池田先生ご夫妻は3日、広宣流布大誓堂(だいせいどう)勤行(ごんぎょう)をされ、全同志の健康長寿と無事安穏(あんのん)、そして幸福勝利を深く祈念してくださいました。
 永石 また、先生は、「5・3」に当たり、3首の和歌を()まれ、「随筆(ずいひつ)」も(つづ)ってくださいました。その「随筆」では、不滅の学会精神として、「一切の勝利は『祈り』から始まる」、「広宣流布の全ての戦いは、自分自身の『人間革命』のためにある」、そして、「巌窟王(がんくつおう)折伏(しゃくぶく)精神を忘るるな」との3点が示されています。
 原田 大型連休を終え、いよいよ勢いを増して、友好拡大に走る時です。三つの学会精神を胸に刻み、皆で勇んで「対話の旋風(せんぷう)」を巻き起こしていきたい。
 伊藤 女子部は、6・4「世界池田華陽会(かようかい)の日」を目指して「凱歌(がいか)の花?拡大月間」を展開し、一人一人が対話拡大の金字塔に挑んでまいります。
 志賀 男子部も、師弟勝利の7月へ、全国が一丸(いちがん)となって勇戦(ゆうせん)を貫き、壁を破る戦いに挑戦します。
 原田 本年の7月3日で、池田先生が、無実の罪で入獄された大阪事件から60年になります。先生は、恩師、学会、学会員を守るため、師弟不二の信心を貫き、勝利の歴史を築いてくださいました。今こそ私たち弟子が先生に続き、「無敵の信心」の強さを満天下に示す時です。

「忍耐」は勝利の力

 伊藤 今月は、トインビー博士と池田先生の初対談から45周年の佳節(かせつ)です。
 永石 5日付の聖教新聞でも特集されていましたが、当時の模様は、小説『新・人間革命』第16巻「対話」の章に詳しく書かれています。
 伊藤 宗教、科学、哲学、歴史など、2年越し、計40時間にわたって、幅広く論じ合われた二人の対話には、「人類の未来」を開くための珠玉(しゅぎょく)の指針が無数にちりばめられています。
 志賀 事実、二人の対談集は、英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語、スワヒリ語、トルコ語など、現在までに29言語で出版されています。
 長谷川 インドのナラヤナン元大統領、チリのエイルウィン元大統領、国連のガリ元事務総長、ハーバード大学のヌール・ヤーマン名誉教授など、この本を「座右(ざゆう)の書」としてきた、世界の識者も数多くおり、各国の大学や高校では、教材にも使われています。
 永石 対談の中で、先生が、トインビー博士の「座右の(めい)」を聞かれるシーンがあります。博士は即座に、「ラボレムス」(ラテン語でさあ、仕事を続けよう≠ニの意味)と答えられます。
 長谷川 当時、博士は83歳。けれども毎朝、午前6時45分に起床し、9時から仕事を始めていました。そこには、「ともかく仕事を始めるのです。仕事をしたいという気持ちになるのを待っていては、いつまでも仕事はできません」との信念の姿がありました。
 原田 行動したくなるのを待つのではなく、まず行動を開始する。常に自身と戦い続け、前進をやめない。私たちにとっても、模範とすべき姿です。
 永石 さらに「青年、若い女性へのアドバイス」を求められた博士は、「忍耐強く」と即答されますね。
 原田 戸田先生も、新しい時代を(つく)る青年の戦いの第一は、「忍辱(にんにく)のよろい」であると言われました。
 池田先生は、「『忍辱』とは、侮辱(ぶじょく)や迫害を耐え忍ぶことであり、忍耐といってよい。平和といっても、粘り強い対話から始まる。忍耐は、すべての大業(たいぎょう)の原動力である」と綴られています。
 志賀 忍耐によって、勝利することができる。忍耐があれば、何事も成し遂げられる――青年として、心に刻んでまいります。
 原田 対談を終了した際には、博士から先生に「メモ」が託されます。そこには、20世紀を代表する科学者のルネ・デュボス博士や、ローマクラブ創立者のアウレリオ・ペッチェイ博士など、博士の友人である何人もの世界的な学識者の名前が記されていました。
 そして、このように伝言されます。「あなたが、世界に対話の旋風を巻き起こしていくことを、私は、強く念願しています」
 長谷川 先生は、紙片の文字を追いながら、博士の伝言を何度も、かみ締められ、決意されるのです。よし、やろう! 人類の平和のために、世界に対話の旋風を巻き起こそう。仏法の人間主義の哲学をもって、世界を結ばねばならない……≠ニ。
 原田 こうして、先生の「対話闘争」は開始されるのです。慈悲と勇気の「対話」こそ、時代を変える武器です。真心の「対話」こそ、友情と幸福と正義を広げる道です。御書には「声も(おし)まず」(726ページ)と仰せです。私たちも、それぞれの使命の舞台で、「対話闘争」を勢いよく起こしていきたい。

冷房時の室温28度

 志賀 学会では本年も、5月から「クールビズ」を励行してまいります。
 長谷川 これは、冷房時の室温が28度でも、快適に過ごせるようにするための取り組みです。具体的には、男性であれば、「ノーネクタイ」などの軽装で会合等に参加します。
 伊藤 クールビズの認知度は年々上がっており、環境省が昨年10月に行ったインターネット調査では、約9割の人が、運動への理解を示していました。
 原田 地域によって、柔軟な対応が必要となりますが、地球温暖化対策や節電対策に有効ですので、積極的に実施していきたい。

(2017. 5.11. 聖教新聞)

 

 

<30> 健闘たたえ合えば前進の勢いが
出席者:原田会長、永石婦人部長、竹岡青年部長、河西総東京青年部長、伊藤女子部長

 原田 今月も、全国各地で座談会が開催されます。日々のお互いの大健闘をたたえ合い、さらなる前進を誓い合う場にしてまいりたいと思います。
 永石 忙しい中、懸命に時間をやり繰りして、駆け付けてくださる方や、陰で準備に尽くしてくださっている方もいます。皆さんの労苦をたたえるなど、心を配っていきたいですね。
 原田 あらためて、会場提供者の皆さまへの御礼の気持ちも伝えてまいりたいと思います。皆が集い合える会場があるからこそ、広布の発展があります。広布のため、同志のため、会場を提供してくださる方々の真心に、心から感謝申し上げます。
 竹岡 池田先生は、小説『新・人間革命』「激闘」の章で、座談会の意義について、こう綴られています。
 「座談会は、学会の生命線である。座談会が活気と歓喜にあふれ、大いなる生命の共感と触発(しょくはつ)がある限り、人びとの心に希望と勇気の火をともし、(さち)の調べを広げ続けていくにちがいない。そして、広宣流布の歩みは、ますます勢いを増していこう」と。
 永石 参加者の励ましの場としていく大切さも、教えられています。
 「座談会で発言をしても、話を上手にまとめられない方もいるでしょう。ひとこと話すのに緊張し、生命力を振り絞って、話をしてくださる方もいます。そうした方々を、共に同志として心から讃え、励ましていただきたい。それが、創価家族の連帯の世界です」
 伊藤 私たちも皆、先輩からの励ましがあって発心(ほっしん)し、信心の体験と確信をつかんできました。
 原田 御聖訓に、「(こがね)はやけば(いよいよ)色まさり(つるぎ)はとげば弥()くなる・法華経(ほけきょう)功徳(くどく)はほむれば弥功徳まさる」(御書1241ページ)と仰せです。先生はこの御文(ごもん)を通し、「『真心からの賞讃(しょうさん)』があるところには、福運も歓喜も倍加(ばいか)する。そこにこそ、人材が生き生きと威光勢力(いこうせいりょく)を増すのである」と語られています。広宣流布に戦う同志を賛嘆(さんたん)した分だけ、地域に勢いが増します。功徳が広がります。一人一人が新たな決意で出発を切る、有意義な座談会にしてまいりましょう。

ネットワークの力

 永石 さて、東京都議会が注目される中、あらためて、都議会公明党が成し遂げた「3つの挑戦」への評価が高まっていますね。
 竹岡 議員報酬の削減、私立高校授業料の実質無償化、街のバリアフリーの推進を短期間で実現し、都議会公明党のスピーディーな「政策実現力」が発揮されました。
 河西 先日、小池都知事が、このように語っていました。「都議会公明党が先頭に立ち、議員報酬の20%削減などが実現しました。あの時、改革の旗を掲げてくれた公明党の決断に感謝しています」「東京大改革の中軸として、公明党都議団の活躍を心から期待している」と。
 伊藤 都議会公明党には「専門家が揃っている」と評して、「一番頼りになるのは公明党」とも語っています。
 原田 日本には、東京発≠ナ実現してきた施策が数多くありますね。
 竹岡 はい。公明党はこれまで東京で第一歩を踏み出し、そこからネットワークを生かし、さまざまな政策を全国に広げています。
 永石 たとえば、「子育て支援」の分野では、「子ども医療費助成」や、国の制度として定着している「児童手当」も、全国に先駆けて東京でスタートしましたね。
 河西 「命を守る」政策では、駅のホームからの転落事故を防ぐための「ホームドア」、「がん対策」などもそうです。「ドクターヘリ」や「ハイパーレスキュー隊」、災害医療派遣チーム「東京DMAT(ディーマット)」の導入など、救急救命体制の強化も進めてきました。
 竹岡 新公会計制度の導入による財政の「見える化」や、不要不急な事業を削減・整理する「事業評価」といった、「ムダ削減」もそうです。

「一人の声」が大切

 永石 最近の政策では、障がいのある方が携帯し、災害時などに緊急連絡先や必要な支援内容を周囲に伝える「ヘルプカード」があります。都議会公明党の提案で、東京都が標準様式を定めたことを契機に、作製する市区町村が全国に広がっています。
 伊藤 政府はヘルプカードに付いたヘルプマークを、案内用図記号を規定する国内規格(JIS)に本年7月から追加する方針を公表しました。安倍首相も国会答弁でヘルプカード・ヘルプマークについて「大変意義がある」と語り、一層の普及を図る考えを示しています。
 河西 公明党がヘルプカードの普及に取り組むきっかけとなったのは、公明党都議が、自閉症のお子さんをもつ女性の「一人の声」を真剣に受け止めたことでした。「一人の声」から政治を変える。これが、他党にはない公明党の歴史であり、原点です。
 竹岡 中央大学教授の佐々木信夫氏はこう語っています。
 「東京発≠フ実績は、地域に密着した目線で、福祉や医療に力を入れ続けてきた都議会公明党の輝かしい政策開発≠フ成果です。また、こうした実績は、国会議員と地方議員という縦と、地方議員同士の横からなる公明党のネットワークの力による影響が大きい。他の政党では、なかなか真似できない公明党の強みです」
 原田 公明党は、これからも徹して「一人の声」「大衆の声」に耳を傾け、現場に根差した地方議員・国会議員の比類なきネットワークで、庶民のための政治を貫いてもらいたい。

(2017. 5.15. 聖教新聞)