< 座談会 >

栄光の峰をめざして

 


 

 

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勇気と真心で納得の対話を
「いよいよ」の心意気で大前進
強盛な祈りと率先の行動を
まことの信心≠ナ金剛の大境涯を
激戦の中に自身の人間革命が
希望の太陽胸に使命の舞台へ
困難の壁 越える力は誓願の祈り
団結こそ広布を成就する力
信心は勇気!己心の壁を破れ
学会精神とは「師子王の心」

 

 

 

 

<31> 勇気と真心で納得の対話を
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、志賀男子部長、伊藤女子部長

 志賀 「なぜ、学会は政治に積極的に関わるのですか?」――ヤング男子部のメンバーから、こう質問されることがあります。
 永石 政治不信、青年の政治離れや無関心は、長い間の社会問題です。けれども、未来を開くのは青年です。「青年は心して政治を監視せよ」とは、学会の不変の指針です。
 伊藤 「宗教」と「政治」の関係は、新入会の方も増えている今、確認しておくべき点ですね。
 志賀 昨年、聖教新聞のインタビューで、世界74カ国・地域に広がるカトリックの信徒団体のクァットルッチ事務総長が、宗教団体が積極的に政治に関わる必要性を明瞭に語っていました。いわく、「政治における改革を成し遂げるには、議員の心を常に正していく必要があると考えます。そして、政治家の良心を保つための薬こそ、『宗教』であると断言したい」と。
 長谷川 世界を見渡しても、宗教を基盤にした政党は数多くあります。これが世界の常識です。道徳や倫理、宗教心がない政治は、必ず堕落するからです。
 志賀 事務総長はまた、「日本では、いまだに、宗教家は政治に口出しするな≠ニいうことを言う人がいるようですが、それは、国家の成長を妨げる浅薄(せんぱく)な言論です。宗教的思想を根本に、自らを律し、正義の信念に生きる者こそ、より積極的に政治に関わるべきです」とも述べています。
 原田 古今(ここん)東西の哲人政治家たちも、「政治には、宗教性が不可欠である」と強く主張しています。たとえば、インドの大指導者ガンジーは、「宗教の欠如した政治は、国家の首を吊るロープであります」との有名な言葉を残しています。
 また、議会制民主主義発祥の国・イギリスの大宰相(さいしょう)グラッドストンも、「治者(ちしゃ)(国を統治する者)は、義務を厳守して、特に宗教的でなければならい」と喝破(かっぱ)しています。
 志賀 日本ではいまだに学会の支援活動が、「政教分離」の原則に反するなどと、的外れの批判をする人がいますが、これがいかに不見識、不勉強か。そもそも、憲法20条の「政教分離」の「政」とは、「国家」のことであり、「国家が宗教に対して中立であること」を定めたものです。
 長谷川 かつて、国家神道と結び付いた軍部政府は宗教を弾圧しました。その時、「政教一致」の横暴と戦ったのが、学会の牧口先生であり、戸田先生です。
 こうした歴史を繰り返さないためにも、国が宗教に対して中立の立場をとり、介入してはならないことを示したのが憲法20条です。
 原田 国会でも、内閣の「憲法の番人」といえる歴代の内閣法制局長官が、何度も明言しています。「憲法の定める政教分離の原則と申しますのは、信教の自由の保障を実質的なものとするため、国及びその機関が国権行使の場面において宗教に介入しまたは関与することを排除する趣旨である」「宗教団体が政治的活動をすることをも排除している趣旨ではない」と。
 それをねじ曲げ、策略で持ち出すこと自体、政治の真の進歩を遅らせるだけです。私たちは、国民の権利を存分に行使し、堂々と政治に参加していきたい。

平和な社会を築く

 伊藤 立正安国論に「一身(いっしん)安堵(あんど)を思わば()四表(しひょう)静謐(せいひつ)?(いの)らん者か」(御書31ページ)と仰せです。自身の安穏(あんのん)を求めるのであれば、家族や友人をはじめ、周囲の人々の幸福と、社会の平和と繁栄を祈り、その実現のために、積極的に行動するべきである――これが日蓮仏法の本質です。
 原田 宗祖・日蓮大聖人は、鎌倉幕府の実質的な最高権力者である北条時頼に、立正安国論を提出されました。天災や疫病などにより、苦しみにあえぐ民衆を救うため、為政者(いせいしゃ)は、生命尊厳の思想と慈悲の哲学を持つべきであると、決然と声を上げられたのです。
 長谷川 この立正安国論が、10問9答の「問答(もんどう)形式」になっているのは、注目すべき点です。
 原田 万人尊厳、万人平等の哲理(てつり)を否定する、誤った考えに執着する客に、主人が理路整然と真実を説き示していくのです。
 主人は、時に相手をなだめ、時に毅然(きぜん)たる態度で、文証(もんしょう)理証(りしょう)、現証の上から(さと)していきます。それに対し、「客(いろ)()して(いわ)く」(同20ページ)等と、客が感情を高ぶらせて主人を批判する時もあります。
 永石 しかし、主人の明快な話と確信あふれる姿に心を動かされ、最後は「私が信ずるだけでなく他の人にも語っていく」(同33ページ、趣意(しゅい))と決意し、真の同志≠ヨと変わります。
 原田 大聖人の実践は、「立正安国論に始まり、立正安国論に終わる」といわれます。「対話の(ちから)」で、世の中の平和を築いていくのが、大聖人の一貫した、御行動でした。私たちには、この「立正安国」の(たましい)を受け継ぎ、平和と幸福の社会を築いていく使命があります。きょうも、「勇気」と「真心」と「納得」の対話で、「立正安国」の道を歩んでいきたい。

手洗い・嗽の励行

 伊藤 最近、メディアで話題になっていますが、暑い日が増え始め、「食中毒」への注意が必要です。
 永石 手や食材、料理器具等をしっかり洗う。肉や魚は十分に加熱もしくは冷凍する。こうした基本が食中毒を防ぐ方法です。
 原田 手洗い・うがいによる、健康管理を含め、心身ともに充実した日々を過ごすためにも、互いに気を配っていきましょう。

(2017. 5.18. 聖教新聞)

 

 

<32> 「いよいよ」の心意気で大前進
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、竹岡青年部長、宮尾総東京男子部長

 永石 新緑の色が濃くなり、夏めいてきました。各地で友好を深める対話も、大きく広がっていますね。
 長谷川 壮年部もいよいよ、各地で雄々(おお)しく立ち上がっています。池田先生はこう期待をされています。
 「わが壮年部が意気軒昂(いきけんこう)であれば、婦人部が喜んでくださる。青年部も快活に続く。未来部も強く元気に育つ。地域も社会も刮目(かつもく)する。『黄金柱(おうごんばしら)』とは、一切を黄金に変えゆく柱だ」と。
 原田 壮年部の経験と確信、知恵、そして実践こそ、さらなる広布伸展(しんてん)の鍵といえます。家庭や職場、また地域においても、壮年世代に覇気(はき)がみなぎっていることが、発展と勝利の要件です。
 長谷川 「いよいよ強盛(ごうじょう)大信力(だいしんりき)をいだし(たま)へ」(御書1192ページ)、「いよいよ・はげ(励)まして法華経(ほけきょう)功徳(くどく)()給うべし」(同1448ページ)と、日蓮大聖人は繰り返し、呼び掛けられています。私たち壮年部が、「いよいよ」の心意気で、広布拡大に大きく打って出てまいりたい。
 原田 先生は語られています。「励ましのあるところは、勇気が満ちあふれる。その勇気を一切の中心にして固い団結をつくり、強気で、前へ、さらに前へと、歩みを進めていくのだ」「いかなる険路(けんろ)に突き当たっても、それを乗り越え、勝利へ、勝利へと大波を起こしていく、民衆の『勢い』と『団結』が、我ら創価の底力(そこぢから)である」と。
 創価家族が皆で励まし合い、団結して、福徳(ふくとく)あふれた勇気の大前進を果たしてまいりましょう。

受動喫煙の防止へ

 永石 先日、公明党東京都本部が「都民とともに『東京改革』」と掲げて、都議会議員選挙(6月23日告示、7月2日投票)に臨む「重点政策」を発表しましたね。(公明新聞5月12日・14日付など掲載)
 竹岡 三つの柱で構成され、15分野53項目の政策が掲げられています。地域に根差す公明党のネットワークで集めた「現場の声」が反映されています。公明党らしい、意欲的で、きめ細かな政策が並んでいます。
 宮尾 一つ目の柱は、「『安全・安心』先進都市・東京へ――2020東京大会をめざして」です。人にやさしいまちづくりや、交通ネットワークの整備などが盛り込まれています。
 永石 東京五輪・パラリンピックに向けて国際水準を目指し、原則、屋内全面禁煙を内容とする罰則付きの「受動喫煙防止条例」を制定すること、また、視覚障がい者の利用が多い都立盲学校の最寄り駅に、ホームドア整備を拡充することなどを明記していますね。
 宮尾 二つ目の柱は、「『誰もが生き生き』希望都市・東京へ――生活者の現場から」です。子育てや高齢者、若者、教育に対する支援策のほか、医療・障がい者福祉の充実などを盛り込んでいます。
 永石 宿泊型の産後ケアセンター(現在9カ所)を各区市町村に拡大することや、全都立・公社病院での病児・病後児保育の実施。また、住み慣れた地域で入所できる地域密着型特別養護老人ホームの増設なども掲げています。
 宮尾 そして、三つ目の柱は、「『新たな活力』前進都市・東京へ――被災地とともに」です。小規模事業者や被災地の支援策などを盛り込んでいます。
 竹岡 創業希望者と後継者不足の小規模事業者を引き合わせる「後継者バンク」の創設、商店街の空き店舗を活用して起業したい若者や女性への家賃補助制度の導入なども掲げています。
 長谷川 被災地復興への支援では、風評被害の払拭に向け、災害時の都職員の備蓄食料として、水やお湯を加えるだけでご飯が食べられる、福島県産のアルファ化(まい)の活用なども挙げていますね。
 原田 公明党には、経験と実績があります。合意形成の中心軸となって都政を安定させるとともに、都民が望む政策の実現へ、全力を尽くしてもらいたい。

教育費負担の軽減

 永石 重点政策の中でも特に、子どもたちの未来を開く教育への支援では、国が段階的に進めている「幼児教育無償化の完全実施」に加えて、健康な体をつくる食育の観点から「小・中学校給食の無償化」を提案していますね。
 竹岡 すでに都議会公明党の大きな実績として、年収約760万円未満の世帯への「私立高校授業料の実質無償化」が実現しています。今回の政策では、無償化をさらに、年収約910万円未満の世帯に拡大することも明記しています。
 宮尾 一方で、私立高校授業料の無償化について、日本共産党がいまだに自分たちの提案が実った≠ニ主張を繰り返しているのには、あきれるばかりです。
 竹岡 今回の無償化は、予算編成を主導した小池都知事自ら、「庶民目線、生活者目線の公明党の提案がまさに花開いた」と明言している通り、公明党の推進によって実ったものです。
 宮尾 新聞各紙もこう伝えています。「知事は『公明党と話が整った。一致できてよかった』と強調した」(日経)、「実質無償化に踏み切ったのは、公明党が同事業の実施を強く要望したため」(読売)、「公明要望で『私立高無償』」(朝日)。
 竹岡 政策は、ただ単に主張し続けていれば実現する、というものではありません。無償化を「共産党の成果」と報じた主要紙は皆無でした。相変わらずの、全く卑劣な「実績横取り」というほかありません。
 宮尾 識者も「公明党にとって王道である政策に小池都知事が乗り、長年の懸案だった私立高校の授業料無償化がようやく実現」(国際医療福祉大学・川上和久教授)等と語っています。
 原田 「都政改革を、真に都民第一の方向へと形づけていける都議会公明党の役割は大きい」(淑徳大学・結城康博教授)など、公明党への期待は高い。「都民のため」の政治を貫き、「東京改革」をリードしていただきたい。

(2017. 5.22. 聖教新聞)

 

 

<33> 強盛な祈りと率先の行動を
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、志賀男子部長、伊藤女子部長

 志賀 「東京凱歌(がいか)」――池田先生は1983年(昭和58年)の5月3日に寄せて、このように揮毫(きごう)されました。東京会館(現在は東京牧口記念会館が建つ)の開館を記念したものです。
 長谷川 「凱歌」とは、戦いに勝った時に歌う喜びの歌のことです。本陣・東京の勝利は、広宣流布の新しい道を開いていくという意味だと思います。
 永石 この先生の思いを胸に、東京の同志は本年を「東京凱歌の年」にしようと大奮闘しています。
 伊藤 聖教新聞で「東京凱歌の青年城」として連載していただいた通り、青年部も拡大に走っています。
 原田 先生は、その様子を喜んで聞かれていました。さらに、4月26日に東京戸田記念講堂を訪問された際には、「全同志に勝利の鐘よ響け! 大東京に凱歌よ轟け!」との思いで、「七つの鐘」のオブジェを強く、また強く打ち鳴らされました。
 志賀 なぜ「東京凱歌」と記されたのか。83年の先生の足跡(そくせき)を調べると、その思いを知ることができるのではないかと思います。
 永石 この模様は、発売中の月刊誌「(うしお)」6月号の連載「民衆こそ王者」でも紹介されていますね。
 志賀 それは、82年の暮れから始まります。先生は、12月28日に江東区、29日に杉並区、30日に足立区へと向かわれます。
 伊藤 そして、83年になると、1月4日に墨田区、5日に新宿区、6日に板橋区と北区、7日に文京区、8日に目黒区のメンバーと懇談されています。
 原田 さらに、20日に中野区、21日に村山圏、22日に第2東京総合本部、23日に品川区、25日に中央区と台東区、27日に港区と千代田区、28日に江戸川区、29日に葛飾区、30日に世田谷区、31日に大田区と、友への激励が続きます。
 長谷川 2月にも、8日に渋谷区、10日に荒川区、11日に豊島区、14日に練馬区、18日に第2東京総合本部、24日に北区の方々と語り合っています。
 永石 そして4月に「東京会館」が完成します。

反転攻勢の集大成

 原田 この年、先生は、東京の各区を次々と訪れ、スピーチ、懇談、記念撮影など、同志との固い絆を結んでいかれます。それは、79年の会長辞任後、大分、秋田等、陰険な(ころも)権威(けんい)と戦う同志への励ましなどを重ねてきた先生の「反転攻勢」の「集大成」ともいえる闘争でした。
 長谷川 東京は日本の首都であり、政治、経済、文化の一大拠点です。日蓮大聖人が最晩年、「立正安国論」の講義をなされた地であり、学会発祥の場所でもあります。牧口先生、戸田先生が広宣流布の指揮を執られた東京は、学会の原点の地なのです。
 伊藤 池田先生が戸田先生と出会い、運命的な闘争を開始されたのも、東京でした。
 志賀 750年前、大聖人は政都・鎌倉で師子奮迅(ししふんじん)の民衆救済の戦いをされました。それは、「時代と社会の焦点の地で叫びを上げてこそ、時代と社会を動かせる」との信念からの御行動であったのではないかと思います。
 原田 学会は、三代会長が、この大聖人の御精神のままに、庶民の中に飛び込み、世界広宣流布という未聞の歴史を築いてきました。池田先生は、その本陣である東京の使命と責任について、「東京は、獅子(しし)として立ち、獅子として進まねばならない。獅子は、勝たねばならない。永遠の大河の流れを築くには、その(みなもと)はあくまで清らかで、獅子の咆哮(ほうこう)のような勢いがなければならない」と指導されています。
 長谷川 先生が、この東京各地への訪問の時、強調された点の一つが、「慢心(まんしん)」を排すことでした。
 御書に「(ほとけ)になる道は、我慢偏執(がまんへんしゅう)(=我をたのんでおごり、偏った考えに執着する)の心なく、南無妙法蓮華経と唱えることである」(557ページ、通解)とあります。小さな執着にとらわれることなく、慢心を排し、大聖人の仰せ通りに妙法を唱えていけば、自身の中の仏の生命が、湧き上がってくるのです。
 原田 特に、リーダーは、御本尊への絶対の確信に立った強盛(ごうじょう)な祈りが大切です。そして、組織の最前線の方々のところまで足を運び、徹して語り合うことです。何より自らが拡大の先頭に立ち、率先垂範(そっせんすいはん)の行動を貫くことです。「建設は死闘(しとう)、破壊は一瞬」との指針を忘れることなく、「東京凱歌」の年に、拡大の金字塔を打ち立てていこうではありませんか。

「異文化」との交流

 長谷川 現在、兵庫の神戸市立博物館では、東京富士美術館の「遥かなるルネサンス」関西展が開催されています。
 原田 これは、安土桃山時代に、日本から派遣された天正遣欧(けんおう)少年使節の足跡(そくせき)をたどりながら、当時のイタリアを彩った最高峰の文化を伝える展示会です。
 伊藤 イタリアを代表するウフィツィ美術館の所蔵品を中心に、絵画、文献、工芸品、陶芸品など約70点が公開されています。
 永石 中でも、「ビア・デ・メディチの肖像」は昨年まで約470年、一度もフィレンツェから外に出たことがなかった名作です。
 原田 富士美の創立者である池田先生は、異なる文化との交流によって得られる心の財産は計り知れない≠ニ言われ、「広い国際性を涵養(かんよう)し、豊かな未来性を育む絶好の機会」と語られています。関西から、日本中、世界中に、新たな価値創造の光が放たれゆくことを念願しています。

(2017. 5.25. 聖教新聞)

 

 

<34> まことの信心≠ナ金剛の大境涯を
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、竹岡青年部長、河西総東京青年部長

 原田 今、全国・全世界の同志が、世界広布の新たな歴史を開こうと、懸命に拡大に尽力してくださっています。あらためて、尊き日々の献身(けんしん)に心から感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
 永石 各国、各地とも、青年を中心に大きく前進していますね。広布への戦いの中で、多くの新しい人材が立ち上がっています。
 長谷川 池上兄弟への御聖訓(ごせいくん)に「石はやけばはいとなる(こがね)は・やけば真金(しんきん)となる、()(たび)こそ・まことの御信用は・あらわれて法華経(ほけきょう)十羅刹(じゅうらせつ)守護(しゅご)せさせ(たま)うべきにて(そうろう)らめ」(御書1083ページ)と仰せです。
 池田先生はこの御文を通し、「『まこと』の信心と団結で、人間革命し、宿命転換しながら、金剛不壊(こんごうふえ)の大境涯を勝ち開いていこう」と呼び掛けられています。
 原田 私たちが信心に励み、広布に挑む中で直面する苦難や課題には、全て意味があります。そうした時にこそ、「まこと」の信心に立ち上がれば、必ず宿命を打開できます。「本物の弟子」の真価を発揮し、永遠に語り継がれる「未来までの・ものがたり(物語)」(同1086ページ)を断じて綴ってまいりましょう。

ネットワークの力

 竹岡 先日、東北の青年が、あらためて語っていました。「6年前の東日本大震災の(おり)、何度も訪問し、一貫して被災者に寄り添い、真剣に尽くしてくれたが都議会公明党です」と。復興のため、都議会公明党は「現場第一」に徹し、多くの被災地支援を実現してきました。
 河西 岩手県や宮城県で発生した災害廃棄物(がれき)は、両県の一般ごみの10〜20年分に相当し、復興にはこの処理が不可欠でした。東北地方以外の自治体で最初にがれきの受け入れをしたのが東京都です。都議会公明党は、発災(はっさい)直後から何度も被災地を訪れ、実情を調査して、受け入れ態勢の強化に尽力しました。
 原田 宮城県・村井嘉浩知事も「都議会公明党が、がれき受け入れを進めてくれたことは、復興への大きな弾みになりました。ネットワークを持つ公明党の存在意義を強く感じています」と語っていますね。
 長谷川 原発事故の風評被害に苦しむ福島県の観光を支援するため、都が2011年から7年連続で実施している「被災地応援ツアー」も好評を博していますね。これも公明党が推進したものです。
 河西 福島への旅行代金を1泊当たり3000円(日帰りは1500円)助成するもので、今年度の都予算には2万泊分(日帰りは1万5000回分)が盛り込まれています。公明党はこうした具体的な施策を進めてきました。
 長谷川 「根強い風評被害に悩む福島の観光業にとって、とてもありがたい取り組み。福島に足を運びやすくなり、誘客、そして風評払拭の力につながっています」(土湯温泉観光協会・渡邉和裕会長)といった声も聞かれます。
 永石 被災地から少年少女のスポーツ団体を都内に招待し、交流試合やホームステイなどを通して絆を強める「スポーツ交流事業」も11年から毎年実施されています。子どもたちや保護者からも喜びの声が多く寄せられているそうですね。
 竹岡 公明党は、20年の東京五輪を「復興五輪」と位置づけ、後押しも進めています。野球・ソフトボールの試合会場に福島県営あづま球場が、サッカーの試合会場に宮城スタジアムが決定しています。また19年のラグビーW杯は、岩手県釜石市でも開催されます。
 河西 復興事業などに従事する被災地の職員不足を解消するため、都議会公明党はこれまでに、延べ3万人を超える都職員を被災地に派遣してきました。
 永石 先日発表された「東京都議選に臨む重点政策」では、災害時の都職員の備蓄食糧として、水やお湯を加えるだけでご飯が食べられる福島県産のアルファ化米を活用することや、被災地応援ツアーの継続実施なども掲げていますね。
 竹岡 都議会公明党の活躍は、東京都にとどまるものではありません。こうした経験や実績があるからこそ、都知事をはじめ、あらゆる方々から信頼が寄せられるのだと思います。
 原田 被災地は、今なお多くの方が避難生活を余儀なくされ、風評被害や震災の記憶の風化も懸念されています。全ての被災者の方々が生活再建を果たし、心の復興を成し遂げるまで、皆で尽くしていきたい。

責任ある政治こそ

 竹岡 近年、北朝鮮が核実験や弾道ミサイル発射を繰り返し、国際社会への威嚇を続けるなど、日本を取り巻く安全保障の環境は緊迫しています。日本、米国、韓国は関係諸国と連携し、北朝鮮に対して自制を促そうとしています。
 河西 現実に起きている脅威に対応し、国民の生命と財産、暮らしを守るため、整備されたのが平和安全法制です。今では「あの時、整備しておいてよかった」と、その必要性への理解が広がっています。
 竹岡 北朝鮮は、現体制以降、核実験を3回、50発に迫るミサイルを発射しています。平和安全法制の不要論を強調したいがために、日本共産党の志位委員長は「北朝鮮にリアルな危険はない」(2015年11月のテレビ番組)と発言しました。しかし、わずか2カ月後に、北朝鮮は水爆実験の実施を発表しています。
 河西 09年4月、北朝鮮がミサイルを発射した際、日本として「断じて容認できない」と強く抗議する国会決議を採択しました。しかし、無責任なことに、「『ミサイル発射』と断定すべきでない」と唯一(ゆいいつ)反対したのが共産党でした。
 竹岡 政治には「リアリティー(現実感)」が必要です。今、現実に何が起き、何が求められているのかを受け止め、政治に反映することが重要です。公明党は、国民のために、未来のために、これからも「責任ある政治」を果たしてもらいたい。

(2017. 5.29. 聖教新聞)

 

 

<35> 激戦の中に自身の人間革命が
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、志賀男子部長、伊藤女子部長

 原田 6月は、婦人部と女子部の記念の月です。婦人部・女子部の皆さん、大変におめでとうございます。また、毎日の献身的な広布の活動、本当にありがとうございます。
 伊藤 4日には、「世界池田華陽会(かようかい)の日」を迎えます。今、世界中で女子部の友が活躍しています。
 永石 その見事な前進の様子を、池田先生も大変に喜んでおられます。女子部の発展こそが、学会の希望です。先日も先生は、「女子部が輝けば、一家も地域も、そして未来も輝く」とたたえられていました。
 長谷川 さらに、「法華経を耳にふれぬれば(これ)(たね)として(かなら)(ほとけ)になるなり」(御書552ページ)の御文を通し、「地涌(じゆ)の女性の確信の声で、あの友この友の心に、幸福凱歌(がいか)の種を()いていただきたい」と念願されました。
 原田 女子部結成の月・7月へ、友情の花を爛漫(らんまん)と咲かせようと、限界を破る対話拡大に挑む華陽の乙女の幸福と勝利を深く祈念しています。暑い日が続いています。どうか、互いに声を掛け合いながら、絶対無事故の(ほが)らかな前進をお願いします。
 永石 来月は、「(ほのお)の東京大会」、そして「雷雨の大阪大会」から60年ともなります。
 志賀 東京大会は、1957年(昭和32年)7月12日、大阪事件での池田先生の不当逮捕に抗議するため、戸田先生が蔵前(くらまえ)の国技館で開いた大会です。席上、戸田先生は、「おめおめと負けてたまるものか!」と力強く宣言されました。
 長谷川 この日を振り返り、池田先生は語られています。「正義のため、我が身を惜しまず戦い抜く覚悟があれば、いかなる困難にも動じない。戦う勇気の炎はいやまして燃え上がる。これこそ、創価の革命児の永遠の闘魂だ」と。
 伊藤 5日後の7月17日に行われた大阪大会で、先生は、あの有名な師子吼(ししく)をされています。「最後は、信心しきったものが、御本尊様を受持(じゅじ)しきったものが、また、正しい仏法が、必ず勝つという信念でやろうではありませんか!」
 原田 広宣流布の一切の戦いは負けたらあかん! 勝たなあかん!≠ニ、関西の同志は誓い合いました。あの不敗(ふはい)の原点≠フ日から60年。戦いは断じて勝つ!≠合言葉に、師弟凱歌の「7月」に向けて進んでまいりたい。

さあ出発しよう!

 志賀 「さあ、出発しよう! 悪戦苦闘(あくせんくとう)をつき抜けて! 決められた決勝点は取り消すことができないのだ」とは、ホイットマンの詩集『草の葉』にある、有名な一節(いっせつ)です。
 伊藤 池田先生が、若き日から心に刻み、何度も私たちに教えてくださっている詩ですね。
 志賀 ええ。「さあ、出発しよう」とは、過去にとらわれず、晴れやかに未来を目指す姿です。いよいよ、これからだ≠ニいう日々前進の心意気です。間断(かんだん)なき挑戦の気概(きがい)です。
 永石 先生は、「信心は持続が大切ですが、持続とは、単に、昨日と同じことをしていればよいという意味ではありません。それでは惰性(だせい)です。さあ、出発しよう≠ニ、日々、新たな決意で、自分を鼓舞(こぶ)して戦いを起こし続けていくのが、本当の持続の信心なんです。毎日、毎日が、新しい出発であり、勝利の日々であってこそ、人間革命も、人生の大勝利もある」と言われています。
 志賀 さらに、悪戦苦闘は、広宣流布のため、自身の人生を勝利で飾るためには、必ず()なければならない道程(どうてい)であると語られ、「勇んで悪戦苦闘のなかに身を置き、それを突き抜けていくなかに、自身の人間革命がある」と指導されています。

牧口先生の生誕日

 長谷川 6日に生誕146年となる初代会長・牧口先生は、70代になっても、「われわれ青年は」が口癖(くちぐせ)でした。そこには、常に前進しよう!≠ニの決意があふれていました。
 原田 それは、投獄されて臨んだ取り調べの場で、「さあ、問答(もんどう)をしよう!」と堂々と宗教の正邪(せいじゃ)を論じ、また看守を折伏された姿からも明らかです。
 長谷川 この牧口先生の精神を受け継ぎ、学会を大発展させたのが、戸田先生であり、池田先生です。
 原田 私たちの大願(だいがん)である世界広布を成就(じょうじゅ)していくには、三代会長に貫かれる師弟不二と死身弘法(ししんぐほう)の学会精神を継承していく以外にありません。ゆえに会則に、三代会長を「広宣流布の永遠の師匠」として(あお)ぐと明記しているのです。
 いよいよの「6月」を迎えるに当たり、改めて三代会長の指導を学び、その通りに実践していくことを誓い合ってまいりたい。
 永石 5月28日付の「新時代を進む」の中で、池田先生は、「(いか)なる()(みだ)れにも各各(おのおの)をば法華経・十羅刹(じゅうらせつ)・助け(たま)へと湿(しめ)れる木より火を(いだ)(かわ)ける土より水を(もう)けんが(ごと)強盛(ごうじょう)(もう)すなり」(同1132ページ)との御聖訓を(はい)し、「いかなる壁が立ちはだかろうとも、題目の師子吼で祈り抜き、祈り切り、大胆に一歩を踏み出すことだ。そこに、無量(むりょう)智慧(ちえ)を発揮し、不可能を可能にする道が必ず開かれる」と呼び掛けてくださいました。
 原田 この御文は、「まさか≠ェ実現」の関西の戦いの中で、拝された一節です。さらに池田先生は、戸田先生が示された逆転勝利の鉄則――「真剣に祈れば智慧が湧く」「行き詰まった時が勝負だ」「大変な所へ真っ先に行け」も教えてくださっています。
 先生の指針のままに、題目で智慧を湧かせ、行き詰まりを破り、凱歌への道を勝ち開いていきたい。

(2017. 6. 1. 聖教新聞)

 

 

<36> 希望の太陽胸に使命の舞台へ
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、竹岡青年部長、宮尾総東京男子部長

 永石 6月7日、「高等部結成記念日」を迎えますね。1964年のこの日、未来部として最初に結成されたのが高等部です。
 原田 21世紀の学会、世界広布を展望され、池田先生が最も期待を込めて手づくりで(はぐく)み、最大に激励を重ねてこられたのが、高等部の歴史ともいえます。
 長谷川 結成当時、先生は「将来の学会指導者に、民衆に指導者に、世界の指導者になっていくための(たね)を植えていくのです」「あくまでも勉強第一で進みなさい」等、大事な指針を示してくださいました。
 宮尾 先日、アメリカ創価大学(SUA)の第13回卒業式が行われました。聖教新聞で紹介されていた、卒業生のダイキ・クマザワさんは、5年前に行われた「第1回 中部未来部イングリッシュフェスタ」で司会を務めたメンバーです。
 竹岡 彼は統計学の研究を志し、その分野で世界トップ≠ニいわれるスタンフォード大学大学院に進学しますが、実はハーバード大学、オックスフォード大学などの大学院にも合格しています。彼は「世界一流を目指し、支えてくれた方々の真心に応えていきます」と語っていました。
 宮尾 私自身もSUAでの日々が大きな原点です。頼もしい後輩が陸続(りくぞく)と羽ばたき、本当にうれしいです。
 竹岡 クマザワさんがSUAを目指した契機は、高校2年の時、「中部総会」(本部幹部会)で出会ったSGIメンバーの息吹(いぶき)に大感動したことだそうです。夢や触発(しょくはつ)が、若き友の可能性を開花し、成長を大きく促すのだと実感します。
 長谷川 先生は新連載の「未来対話『夢の(つばさ)』」で、こう期待されています。「若くして仏法を(たも)ち、日々の唱題で希望の太陽を胸中(きょうちゅう)に昇らせゆく、わが後継の皆さんは、どうか確信してほしい。君が縦横無尽(じゅうおうむじん)に活躍する使命の舞台が、必ず開けることを! 貴女(あなた)の未来は、前途洋々(ぜんとようよう)と広がっていることを!」
 原田 今でいう未来部出身≠フ南条時光(なんじょうときみつ)への御文に「(ねがわ)くは()弟子等(でしら)大願(だいがん)ををこせ」(御書1561ページ)と仰せです。大きな願いが未来を決めます。先生の期待を胸に、皆が使命の舞台へ羽ばたけるよう、応援をしていきましょう。

都政の頭脳として

 竹岡 さて、東京都議選(6月23日告示、7月2日投票)の告示まで18日となりました。各党の公約も出揃い、動向に注目も集まっています。そうした中、各分野から公明党に期待の声が寄せられています。
 長谷川 東北大学大学院・河村和徳准教授は語っています。「公明党には全国3000人の国会議員・地方議員によるネットワークがあります」「高度な専門性を有していることに加えて、日常的に地域住民と触れ合っている強みも持っています。小池都知事は公明党を『都政の頭脳』と評したようですが、それはこうしたネットワークや個々の議員の力、経験を指してのことでしょう。期待される都政改革の成否のカギは、公明党が握っていると思います」
 原田 都議会公明党が果たした「3つの挑戦」の実績、また「2017東京都議選に臨む重点政策」にも評価が高まっていますね。
 永石 「3つの挑戦」は@議員報酬20%削減など「身を切る改革」A私立高校授業料の実質無償化など「教育負担の軽減」B2020年東京五輪・パラリンピックに向けた「人にやさしい街づくり」ですね。昨秋に掲げ、わずか半年で公明党は全て実現しました。
 宮尾 「重点政策」では3つの柱、@「安全・安心」先進都市・東京へ――2020東京大会をめざしてA「誰もが生き生き」希望都市・東京へ――生活者の現場からB「新たな活力」前進都市・東京へ――被災地とともに、を掲げています。
 永石 公明党の「都議選2017特設サイト」( http://www.komei.or.jp/campaign/togisen2017/ )でも実績や政策をイラストで分かりやすく解説し、各予定候補の最新情報や動画等も随時掲載していますね。

生活者目線の提案

 竹岡 一方で、都議会公明党の実績である「私立高校授業料の実質無償化」を、日本共産党がまるで自分たちの実績のように宣伝していることが、各地で厳しく指摘されています。
 宮尾 5月24日付の読売新聞では、「共産党が目玉政策の手柄を横取りすることに対し、公明党としては見過ごせない状況だ」と論じられていましたね。
 竹岡 この無償化は、小池都知事が「庶民目線、生活者目線の公明党の提案がまさに花開いた」と明言している通りです。朝日、東京新聞など各紙で報道され、日経新聞でも「知事は『公明党と話が整った。一致できてよかった』と強調した」(1月17日付)と報じています。無償化を「共産党の成果」とする主要メディアは一つもありません。
 宮尾 識者は、共産党の体質をこう語っています。「ごまかしが常套手段(じょうとうしゅだん)」「『反対だけが実績』――それが日本共産党という政党」(政治評論家・森田実氏)。「共産党の欺瞞(ぎまん)的体質を見抜いていくことが大事なのです」(専修大学・藤本一美名誉教授)。
 竹岡 共産党は懲りずに公明党の「身を切る改革」等も自分たちの実績と主張していますが、これも全くの「実績横取り」です。ニュース等でも報道された通り、公明党が他党に先駆けて提唱し、都議会全体を動かして実現したものです。
 永石 都知事も「都議会公明党が先頭に立ち、議員報酬の20%削減などが実現しました。あの時、改革の旗を掲げてくれた公明党の決断に感謝しています」と明確に語っていますね。
 原田 「都民目線を貫く公明党の存在は都政において、今後、ますます重要」(日本大学・岩渕美克教授)など期待も大きい。政治に求められるのは、改革を現実に進める力、政策を実現する力です。公明党は都議会随一の「政策実現力」を発揮し、「都民のための政治」を貫いてもらいたい。

(2017. 6. 5. 聖教新聞)

 

 

<37> 困難の壁 越える力は誓願の祈り
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、沼倉婦人部書記長、伊藤女子部長

 原田 10日は、「婦人部の日」です。池田先生は常々、婦人部の皆さまが、深い祈りを根本に、一対一の地道な対話を積み重ね、力の限り正義を叫び抜いてこられたからこそ、現実に広宣流布は大きく進んでいるのだ≠ニ言われています。日夜、広布のために献身してくださる婦人部の皆さまの奮闘に、あらためて心から感謝いたします。
 永石 今、全国の同志が、無限の明るさと勇気で、朗らかに対話を大拡大しています。
 長谷川 先生はかつて、そうした婦人部の皆さまの前進を正しいことは「正しい」と、おかしいことは「おかしい」と、厳然(げんぜん)と言い切る。その論法には、学者も政治家もかなわない≠ニたたえられました。
 沼倉 「サン?フラワー キャンペーン」として、先生の思想と行動を次の世代にも継承する、婦女一体の活動も活発です。
 永石 ヤング世代の働く婦人部の集いも各地で開かれ、「新しい力」が立ち上がっています。
 沼倉 広布拡大の原動力である「グループ」での学習・懇談の充実や強化も進み、一人一人が、幸福博士≠ニ光る、信心の成長も図られています。
 原田 この6月は、世界中で婦人部や、女子部「池田華陽会(かようかい)」の記念の会合が開催されています。今、広布は世界同時進行です。
 伊藤 その中、本年は、シンガポール国立植物園が新種の(らん)に、先生の奥さまの名を冠し「デンドロビューム・カネコ・イケダ」と命名して10周年となります。
 永石 これは、奥さまの「世界平和の推進への無私の貢献」をたたえたものです。奥さまの、何があっても負けない生き方、ほほ笑みを絶やさない姿、決然と祈り抜く姿勢は、私たち婦人部の模範であり、お手本です。

千載一遇の天の時

 原田 御書では、南無妙法蓮華経の題目は「太陽」に、たとえられています。たとえば、「太陽が東の空に昇れば、その明るさによって、全ての星の光は跡形もなく消え去ってしまう」(1393ページ、趣意(しゅい))と仰せです。これは、日蓮大聖人の教えが、全民衆を救う「太陽の仏法」であることを表しています。
 長谷川 婦人部の皆さまの強さは、その確信で、何があっても御本尊に強盛(ごうじょう)に祈り、そこから出発して体験をつかみ、生き生きと前進されてきたことです。
 伊藤 婦人部「実践の五指針」の第一も「祈りからすべては始まる」ですね。
 永石 婦人部は、その指針を胸に、どんな宿命にも、絶対に勝つ!≠ニ決めて祈り抜いてきました。
 原田 大聖人は「法華経(ほけきょう)行者(ぎょうじゃ)の祈りのかなはぬ事はあるべからず」(御書1352ページ)と御断言です。婦人部の66年の歴史は、その偉大な人間革命と宿命転換の実証の歴史です。
 長谷川 風雪を乗り越え、つかんだ春ほど、美しいものはありません。「頂上を登攀(とうはん)するのに楽な道などない」「一つ一つの苦闘が勝利なのだ」とヘレン・ケラーが言ったように、婦人部の皆さまが歯を食いしばって、一歩一歩、目の前の困難の壁≠乗り越えてきたからこそ、学会の今があるのです。
 原田 正しい信仰ゆえ、誤解による迫害を受けることもあります。けれども大聖人は、大難(だいなん)の中、勇気ある信心を貫き通した千日尼(せんにちあま)に仰せです。
 「いよいよ信心に励んでいきなさい。仏法の道理を人に語ろうとする者を、多くの人が必ず憎むであろう。憎むなら憎めばよい」「仏の金言(きんげん)の通りに実践する、その人こそ、如説修行(にょせつしゅぎょう)の人なのである」(同1308ページ、趣意)と。
 沼倉 「如説修行の人」とは、法華経の行者のことです。その最も尊い称号(しょうごう)を厳しい環境で勇敢(ゆうかん)に戦う女性の弟子に与えられたことに深い感動を覚えます。
 原田 大聖人はまた、遠方から駆け付けた、求道心の厚い一人のけなげな女性信徒を「日本第一の法華経の行者の女人(にょにん)」(同1217ページ)と称賛され、さらに強く激励されます。「前々からの信心の(こころざし)は、言い尽くせぬほど立派なものでした。しかし、これからは、なお一層、強盛な信心を奮い起こしていきなさい。その時は、ますます十羅刹女(じゅうらせつにょ)の御守護も強くなると確信していきなさい」(同1220ページ、通解)
 沼倉 先生は、この御文を通し、「人生には、これまでの壁を破り、生まれ変わったように立ち上がるべき時がある」と言われ、「過去の壁を破って、決然と立ち上がれ! 自分が今いるその場所から!」と指導されています。
 永石 かつてない激戦に挑戦する私たちにとって、今こそ、「千載一遇(せんざいいちぐう)の天の時」です。いかなる闇をも打ち払う婦人部の「強き誓願(せいがん)の祈り」と「勇気の行動」で、広布の新たな歴史を開いてまいります。

小まめな水分補給

 長谷川 暑い日が増え、「熱中症」を発症される方が多くいます。
 永石 暑さに慣れない、この時期も、熱中症には十分な注意が必要です。
 伊藤 予防には、「暑さを避けること」と「水分の補給」が大切です。
 沼倉 たとえば、外では「日陰を選んで歩く」、屋内では「我慢せず冷房を入れる」、「襟元がゆるく、通気の良い服を着る」ことなどを心掛けたいですね。
 原田 喉が渇いていなくても、暑いところに出る前から、水分を取っておくことも重要です。
 また、忙しい中だからこそ、自転車や歩行中の転倒事故にも注意を払っていきたい。皆で声を掛け合いながら、有意義な日々を送っていきましょう。

(2017. 6. 8. 聖教新聞)

 

 

<38> 団結こそ広布を成就する力
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、志賀男子部長、伊藤女子部長

 伊藤 池田先生は先日、小説『新・人間革命』「雌伏(しふく)」の章で、1980年(昭和55年)2月、鹿児島・奄美の女子部員の代表86人が、先生のいる東京を訪れた模様を綴ってくださいました。感動で胸がいっぱいになりました。
 原田 奄美は草創(そうそう)の同志の皆さんが、無理解による弾圧を乗り越え、広布の模範の前進を遂げられた天地です。そこから集った、師弟の心の強き女子部員たちに、先生は呼び掛けられます。「必ず幸せになるんだよ。私は、その姿を見ることがいちばん嬉しいし、それが、信心の正しさの証明になるんです」と。この言葉に、皆さんが、どれほどの勇気をもらい、希望を抱いたことか。
 長谷川 さらに、先生は、「皆さんは、それぞれが日本一、世界一、幸せになることを誓ってください。幸福のための信心であり、学会活動であり、広宣流布なんです」とも励まされています。
 永石 実は今月、東京・信濃町の広宣流布大誓堂(だいせいどう)での誓願(せいがん)勤行会に、奄美から大勢の方々が参加されました。
 その中には、小説に登場した人物のモデルとなった、奄美光城県の県副婦人部長をはじめ、当時上京した12人の方々もいました。
 伊藤 奄美の女子部員とその出身者の代表16人もおられ、私もお会いさせていただきましたが、求道(きゅうどう)の心を継承(けいしょう)した皆さまの姿に、深く感動しました。
 原田 不滅の師弟の出会いから37年。あの時の女子部員と、その子どもの世代≠ノ当たる華陽(かよう)の乙女たちが今、深き師弟の心で、上京されたことを聞かれた先生は、大変に喜ばれていました。
 永石 あの時の皆が、広布の道を歩んでいるとも伺いました。今も多くの方が奄美におり、さらに鹿児島、関西、関東、東京など、それぞれが、使命の舞台で師弟の原点を胸に頑張っているそうで、先生の深い激励に、感動と感謝の思いです。
 原田 先生は綴られています。「皆さんの求道心あふれる姿は、創価学会の希望です。何があっても揺るがない、皆さんの強く清らかな信心こそ、二十一世紀を開く力です。朗らかに、堂々と胸を張って、前進していきましょう」と。燃える「求道の心」こそ、自身の確かな成長をもたらし、時代を変える力です。「感激の同志」の皆さまと共に、何としても広布の新時代を開いてまいりたい。

学会永遠の黄金則

 長谷川 先生は常々、信心における「団結」の重要性を教えてくださいます。あらゆる戦いを「団結」で勝ち開いてきたのが、学会の歴史です。
 伊藤 先日の「雌伏」の章でも、「団結」のついて、綴られていましたね。
 志賀 広宣流布を目指す上での最第一の鉄則は、「金剛不壊(こんごうふえ)異体同心(いたいどうしん)の団結」であると強調され、「(そう)じて日蓮が弟子檀那(だんな)等・自他彼此(じたひし)の心なく水魚(すいぎょ)(おもい)()して異体同心にして南無妙法蓮華経と(とな)(たてまつ)(ところ)生死一大事(しょうじいちだいじ)血脈(けつみゃく)とは()うなり、(しか)(いま)日蓮が弘通(ぐつう)する処の所詮(しょせん)(これ)なり、()(しか)らば広宣流布の大願(だいがん)(かな)うべき者か」(御書1337ページ)との御文について指導してくださいました。
 長谷川 「自他彼此の心なく」とは、自分と他人の差異(さい)にとらわれることなく、共に同志である∞等しく地涌(じゆ)菩薩(ぼさつ)である≠ニの意識に立つことです。
 永石 「水魚の思を成して」とは、皆が広布の大切な同志であると自覚して、互いに尊重し、守り合っていくことでもありますね。
 原田 そして、「異体同心」です。「異体」とは、一人一人の個性や特質を尊重することであり、「同心」とは、広宣流布という同じ目的に向かい、心を一つにしていくことです。
 大聖人は、この「異体同心」を実現できてこそ、広宣流布の大願が成就できると結論されています。団結こそ、魔を打ち破り、困難を乗り越える力です。
 志賀 先生は、「もしも、意見の違いなどによって感情的になり、怨嫉(おんしつ)したりするようになれば、本末転倒です。何があろうが、広宣流布のために心を合わせ、団結していこう≠ニいう一念で、異体同心の信心で進むことこそが私たちの鉄則です。いや、学会の永遠の黄金則(おうごんそく)≠ナす」とも言われています。
 原田 「千載一遇(せんざいいちぐう)の天の時」を迎えた今だからこそ、私たちは、本陣・東京をはじめ、全同志が、強盛(ごうじょう)な祈りと信心の勢い、そして「金剛不壊の異体同心の団結」で、師弟凱歌(がいか)の歴史を築いてまいりましょう。

温度差が激しい時

 永石 各地で梅雨入りが発表されました。1日の温度差が激しい時期となり、健康の管理には一層の注意が必要です。
 長谷川 まず大切なのは、体温の調整です。急に寒くなることも考え、羽織る物を1枚持って行動するなどして、賢明(けんめい)な日々を送っていきたいと思います。
 原田 また、「雨」が降る日も増え、「交通事故」には、特に気を付けていかなければなりません。
 志賀 たとえば、車であれば、雨が降ると、視界が悪くなりますので、普段よりも一層、慎重な運転を心掛けていくことですね。
 永石 自転車に乗る方も多くいると思いますが、傘差し運転は絶対に厳禁です。雨がっぱなどを着て、対処しましょう。
 伊藤 歩行中であっても、雨で濡れたマンホールなど、滑りやすい場所が増えますので、注意することが大切ですね。
 原田 忙しい日々だからこそ、皆で声を掛け合い、「健康・無事故」の前進を続けていきましょう。

(2017. 6.15. 聖教新聞)

 

 

<39> 信心は勇気!己心の壁を破れ
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、竹岡青年部長、河西総東京青年部長

 原田 世界広布の「千載一遇(せんざいいちぐう)の天の時」を勝ち越えようと、全国・全世界の同志が、広布開拓の(たましい)を燃やし、懸命に尽力してくださっています。尊き献身に心から感謝申し上げます。誠にありがとうございます。
 永石 池田先生はかつて、本陣・東京の同志に語られました。「広宣流布の前進には時≠ェある。その一つ一つの時≠逃すことなく、全力で仏道修行に励み抜いてこそ、自身の使命を果たし、一生成仏(いっしょうじょうぶつ)することができる」と。
 長谷川 御書に「未来の()を知らんと(ほっ)せば()の現在の(いん)を見よ」(231ページ)と仰せです。未来は「今」にあり、勝利は「今」にあります。時≠捉え、眼前(がんぜん)の戦いに全精魂を傾けていくことが大切なのです。
 竹岡 「誰かではない、自分である。まず自分が戦いを起こす。自分が壁を破るのだ」――この先生の言葉を胸に、強盛(ごうじょう)な祈りと満々たる勇気で「己心(こしん)の壁」を打ち破り、我々青年部が先頭に立って「新たな開拓」に挑んでまいります。

随一の政策実現力

 長谷川 東京都議選(6月23日告示、7月2日東京)の告示まで、後4日となりました。都議会随一の「政策実現力」を発揮した公明党の「3つの挑戦」の実績、そして「重点政策」に期待が高まっています。
 河西 「重点政策」の柱の一つは、「『安全・安心』先進都市・東京へ――2020東京大会をめざして」です。「人にやさしいまちづくり」や、交通ネットワークの整備などが盛り込まれています。
 永石 視覚障がい者の利用が多い都立盲学校の最寄り駅に、優先的にホームドア整備を拡充することなども明記していますね。小池都知事は、「さすが、生活者の視点をもつ公明党ですね」と感嘆しています。
 原田 東京大学教授・福島智氏もこう語っていました。「公明党は、都の福祉分野の職員でさえ知らなかった私たち盲ろう者の声に耳を傾けてくれました」「公明党が先頭に立ち、子どもたちへの教育や福祉、弱い立場の人に対する施策に取り組み、心のバリアフリー化を進めていただきたい。それが活力ある社会を築く原動力になる」と。

財政破綻≠フ市政

 河西 一方で「安全・安心」のための対策にも反対してきたのが共産党です。
 竹岡 最近、テレビの討論番組でも、「共産党は街中の防犯、監視カメラにずっと反対し続けてきた」(11日・18日のNHK「日曜討論」)と指摘されていました。生活者の「安全・安心」を守る上で、大きな効果を発揮している防犯カメラの設置に、共産党は各地で反対してきました。
 河西 東京都の「安全・安心まちづくり条例」(2003年7月成立)にも、共産党は「地域社会に防犯カメラを張り巡らせようとしている」(都議会本会議)等と、反対していました。
 竹岡 1996年から16年間、共産党員が市長を務めた東京都狛江市では、地元警察署から何度も要望があったにもかかわらず、「市内の公道上には防犯カメラが1台も設置されないという異常事態が続いていた」(現在の高橋都彦(くにひこ)市長)のです。
 河西 狛江市では、大震災などの災害時に備えた、自衛隊の支援体制も心もとない状況でした。自衛隊は憲法違反≠ニする党の方針からか、市民の「安全・安心」のために自衛隊を活用する姿勢も皆無でした。
 竹岡 狛江市で続いた共産市政は、空白の16年≠ニ呼ばれています。不測の事態に備えて積み立てておいた市の基金を、60億円も取り崩したにもかかわらず、借金はほとんど減らせないという放漫(ほうまん)経営≠ナ、市財政を急激に悪化させたからです。
 河西 高橋市長は、こう語っています。「共産市政が、どれほど『当たり前の市政』からほど遠いものであったか」「共産市政は財政を破綻(はたん)させるといわれますが、狛江市も例外ではありません」「聞こえのよい理想を掲げながら、実行できなかった。共産党の無責任な体質は明白です」
 他の共産系首長の自治体でも、無責任な実態が次々と明らかになっています。
 竹岡 (ひるがえ)って、高橋市長は公明党について、こう語っています。「公明党は共産党のようにイデオロギーで動く政党ではなく、市民本位で、いいと思うことについては協力し、よくないと思うことには逆にはっきりよくないと言ってくれる。市民の利益を第一に優先しようと心掛ける市長の立場からすると、これほど頼りになる政党はありません。公明党は、(しん)の意味で現場の声を大切にしている政党と感じています」
 原田 こうした声を私もよく伺います。公明党はこれからも、「現場の声」を政治に届け、どこまでも「都民のため」に尽くし抜いてもらいたい。

模範の天地を構築

 原田 6月23日、「沖縄慰霊の日」を迎えます。72年前の沖縄戦で犠牲になられた全ての方々の冥福、そして世界の恒久(こうきゅう)平和を深く祈念申しあげます。
 竹岡 太平洋戦争末期、日本で唯一、凄惨な地上戦が行われたのが沖縄の地です。池田先生は、「一番苦しんだ人が一番幸せに」との思いで、沖縄の友を励まし続けてこられました。
 長谷川 「慰霊の日」に寄せ、先生はこう語られています。「この地上から悲惨(ひさん)の二字をなくす(戸田)先生の挑戦は、誰よりも苦しみ抜いた民衆と共にあった。その誓願(せいがん)を結実させるため、私は沖縄の天地で小説『人間革命』の執筆を開始した」と。
 永石 沖縄の皆さまは、先生の思いをわが誓いとし、「立正安国(りっしょうあんこく)」の模範の天地を目指して、自らの「人間革命」の姿で地域に信頼を広げてこられました。
 原田 先生は今も、全同志と対話する思いで、『新・人間革命』を執筆されています。先日、「雄飛(ゆうひ)」の章の連載も始まりました。私たちは日々、戦いの(かて)としつつ躍進(やくしん)を果たしたい。

(2017. 6.19. 聖教新聞)

 

 

<40> 学会精神とは「師子王の心」
出席者:原田会長、永石婦人部長、志賀男子部長、宮尾総東京男子部長、伊藤女子部長

 原田 日本のため、世界のため、未来のために――全世界の「感激の同志」が「異体同心(いたいどうしん)」の心で、「創価の凱歌(がいか)」へ師子奮迅(ししふんじん)の闘争を続けてくださっています。心より感謝を申し上げます。本当にありがとうございます。
 永石 日蓮大聖人は、東京の門下・池上兄弟にこう仰せになられました。
 「信心強盛(ごうじょう)に歯をくいしばって難に耐え、たゆむ心があってはならない。例えば、日蓮が平左衛門尉(へいのさえもんのじょう)の所で、堂々と振る舞い、言い切ったように、少しも(おそ)れる心があってはならない」(御書1084ページ、通解)
 原田 御聖訓(ごせいくん)の通り、堂々と正義の信念を叫び切る「師子王の心」こそ、創価三代の師弟に貫かれた学会精神です。全てにおいて、「仏法は勝負」です。私たちは全同志の皆さまが、すがすがしい大功徳と喜びに包まれゆくよう、真剣に祈り、「師子王の心」で勝ち抜いてまいりたい。
 志賀 「彼等(かれら)野干(やかん)のほう(吼)るなり日蓮が一門は師子の(ほう)るなり」(同1190ページ)との仰せのまま、青年部が先頭に立ち、反転攻勢の「攻めの対話」を勢いよく繰り広げていきます。

信頼広げる団地部

 原田 6月25日は「団地部の日」です。最も理想的な人間の協調の社会をつくり上げる主体者に=\―この先生の期待を胸に、団地部の皆さまは、誠実な行動で信頼を広げてくださっています。
 永石 地域・近隣の繁栄と幸福のために尽くされる日頃の振る舞いが、今、大きく花開いています。団地の役員などの立場で真剣に活躍されている方も大勢いらっしゃいます。その姿には、「自他共(じたとも)の幸福」の精神が脈打っています。
 原田 先生はこう教えてくださっています。「人の心を動かし、とらえるものは、策でもなければ、技術でもない。ただ誠実と熱意によるのである。いかなる人も、広宣流布の味方に変えてみせる!――この烈々たる祈りと勇気と勢いで、栄光の歴史を開くのだ」と。私たちはどこまでも、「誠実と熱意」で新たな未来を開いていきたい。

都議選あす「告示」

 志賀 いよいよ明日、東京都議選(7月2日投票)の告示を迎えます。公明党は21選挙区で予定候補23人の全員当選に総力を挙げています。
 宮尾 今回の都議選は、小池都知事の「都政改革」の是非を問う選挙です。改革を前に進めるには、知事と議会が「車の両輪」となる必要があります。知事を支え、時には政策を競い合い、安定した都政運営を担うことができる政党・政治家を選ぶのが、今回の選挙といえます。
 伊藤 その小池都知事が「都政の頭脳」として強い期待を寄せているのが都議会公明党ですね。確かな経験と抜群の実績が光っています。公明党こそ「東京改革」の(かなめ)、原動力です。
 永石 公明党のホームページ「都議選2017特設サイト」では、「3つの挑戦」の実績や「重点政策」、また各予定候補の最新情報や動画等が、分かりやすく掲載されていますね。
 伊藤 告示から投票日の前日まで、有権者はネットを通じて投票依頼ができます。たとえば、LINEなどのSNSで、政策や実績の情報発信、また候補者への投票を依頼することも可能になります。ただしメールを使った選挙運動はできません。政党と候補者に限定されています。
 永石 公明党の「重点政策」でポイントになっているのが、子どもたちの未来を開く教育への支援ですね。「幼児教育無償化の完全実施」「小・中学校給食の無償化」などに大きな期待が寄せられています。
 宮尾 公明党が(すで)に実現した「私立高校授業料の実質無償化」も、さらなる対象の拡充も目指しています。待機児童の解消についても、受け皿整備や保育人材の育成に一段と力を注いでいます。

反対しても実績?

 志賀 一方で、「私立高校授業料の実質無償化」をはじめ、公明党の実績を臆面(おくめん)もなく「横取り」しているのが共産党です。
 宮尾 共産党は「この4年間で5万人分の認可保育所を増やした」と喧伝(けんでん)していますが、これも全くの大ウソです。共産党は、この4年間、認可保育所を増やすための財源を含んだ予算に全て反対してきました。
 志賀 近年、新たにできた認可保育所の多くが、企業参入による私立です。これは公明党が推進してきました。ところが、それを可能にする法律や予算に、国、都、市や区でも真っ向から反対してきたのが共産党です。
 宮尾 東京・豊島区の高野之夫区長も、「企業参入に反対し、区直営の認可保育園しかだめ≠ニ主張する共産党の言う通りにやっていたら、待機児童ゼロは実現できなかった」と明言しています。
 志賀 それにもかかわらず、反対し、批判してきた政策が実現すると、手のひらを返したように実現した≠ニ、まるで自分たちの手柄のごとく喧伝するのが共産党の手口です。
 宮尾 「実績横取り」「反対だけが実績」に加え、「反対しても実績」という卑劣なやり方に各地から怒りの声が上がっています。
 志賀 政治評論家の森田実氏は、「共産党は、政治的のみならず道徳的に見ても低劣な独善(どくぜん)的政党」と指摘しています。
 宮尾 (ひるがえ)って、森田氏は公明党に対して、「倫理を遵守(じゅんしゅ)して地道に政治活動を展開されている」「こうした道徳的な政治家によって、平和な社会が構築されていくことを心から期待しています。
 原田 「都政改革の成否のカギは、公明党が握っている」(東北大学大学院・河村和徳准教授)、「都政改革を、真に都民第一の方向へと形づけていける都議会公明党」(淑徳大学・結城康博教授)等の期待を胸に、公明党は都民のため、改革の先頭を走ってもらいたい。

(2017. 6.22. 聖教新聞)