< 座談会 >

創立100周年へ――  

  希望の橋を架ける

 


 

 

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自他共の幸福へ真心の対話を
「友情の絆」結ぶ一対一の励まし
読者、配達員に心から感謝
変毒為薬の信心で不屈の前進
学会は永遠に御書根本で進む
新時代の門を開く「女性部」に
青年・未来部は創価の宝
励ましが友の心の支えに
勇敢に立正安国の大道を
仏意仏勅の学会が広布を実現

 

 

 

 

<21> 自他共の幸福へ真心の対話を
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、西方男子部長、大串女子部長

 長谷川 いよいよ春本番! 感染防止に万全を期して、はつらつと(はず)む心で友好対話に取り組んでいきましょう。
 西方 男子部・学生部は今、「自身の新記録へ! 200万青年大拡大期間」を勢いよくまい進しています(5月30日まで)。徹底した訪問・激励(げきれい)で人材育成に全力を注ぎ、「新たな青年30万の連帯」の構築を目指します。
 大串 女子部は4月1日から、「華陽(かよう)姉妹?One Voice拡大期間」をスタートしました。6・4「世界池田華陽会の日」に向けて、一人一人が真心の対話に挑み、大きく友情を拡大していきます。
 永石 婦人部は、「5・3」を慶祝(けいしゅく)する今月の本部幹部会が、婦人部結成70周年記念の「希望総会」の意義を込めて行われることになり、喜びでいっぱいです。また記念のグループの集いを開催するところもあります。コロナ()でも、創価の太陽≠ニして地域・社会に励ましと幸福の連帯を広げていきます。
 原田 先月、訪問した広島をはじめ、中国方面の皆さんも元気です。まさに「異体同心(いたいどうしん)」という最も強き金剛(こんごう)の団結で、わが使命の天地に仏縁(ぶつえん)の拡大を、地涌(じゆ)陣列(じんれつ)拡大をと、一人一人が奮闘されています。
 永石 山間地域のある地区婦人部長は、8年前の結婚を機に島根から広島へ。コロナ過の今こそと勇んで対話に挑戦する彼女の姿に、ヤング白ゆり世代の友らが奮起(ふんき)。新たに立ち上がったメンバーと共に対話に奔走(ほんそう)し、地域の7割以上の方々に友好の輪を広げることができました。
 西方 男子部の活躍も光っています。安佐北区の可部(かべ)栄光本部では、壮男(そうだん)一体≠ナ訪問・激励に奔走(ほんそう)。今まで会えなかったメンバーに多く会うことができ、前期の4倍の男子部大学校生を輩出(はいしゅつ)するなど、人材の裾野(すその)が広がっています。
 長谷川 壮年部も意気軒高(いきけんこう)です。島根総県では、数年前から家庭訪問運動に力を入れ、座談会の参加者が以前の1.5倍に増えるなど、皆が師弟の誓いに燃えて前進しています。
 大串 池田先生は3月23日付の「希望・勝利の師弟旅」の中で、「がっちりと地域に信頼の根を張り、新鮮な励ましの言葉を光らせ、『対話の花』を、『人材の花』を、『功徳の花』を咲かせゆこう!」と呼び掛けられました。
 原田 御書に「()とは自他共に(よろこ)(こと)なり」(761ページ)と(おお)せです。私たちの対話は「自他共の幸福」を築くためのものです。ともどもに智慧(ちえ)慈悲(じひ)のスクラムを広げるための戦いです。強盛(ごうじょう)な祈りを根本に、勇気と正義の対話、開かれた心の対話を重ね、時代の混迷を照らす立正安国の戦いを加速させていきましょう。

子育て世帯の味方

 長谷川 先月、都議会公明党は政策目標「チャレンジ(エイト)」を発表しました。その中でも、「第2子の保育料無償化」「高校3年生までの医療費無償化」は、東京の未来を開く重要な政策です。
 原田 現在、中学3年生まで教科書が無償配布されていますが、これも半世紀以上前から公明党が主張し、実現・拡充してきたものです。児童手当についても、先頭に立って制度を実現させ、拡充させてきました。当時、「児童手当といえば公明党」と言われたものです。
 西方 さらに教育費負担の公私間格差の問題を解決するため、国に先駆けて、2017年4月に私立高校授業料の実質無償化を実現したのが都議会公明党です。
 永石 その後、公明党の山口代表が当時の安倍首相に訴え、20年4月から私立高校授業料の実質無償化が国の制度になりました。さらに都では、独自に「世帯年収910万円未満」まで対象が引き上げられました。
 長谷川 こうした公明党の教育政策は、家庭の経済的状況によって教育格差が生じてはならない≠ニいう一貫した理念があるからこそなのです。
 原田 かつての既成(きせい)政党の中には、「福祉なんて政治がやることではない」といった声もあった。それを「福祉の実現こそ政治の目的」と、先見と信念で転換させていったのが公明党の戦いでした。
 大串 今回の「チャレンジ8」は、こうして子育て支援を進めてきた公明党の新たな挑戦でもあります。
 西方 公明党の働き掛けにより、国は19年10月から、3〜5歳児のいる全世帯と0〜2歳児のいる住民税非課税世帯を対象とする幼児教育・保育無償化を実施。これに合わせ、都内では0〜2歳児の保育料(住民税課税世帯)について、都議会公明党の推進によって第2子が半額になり、第3子が無償化されています。
 永石 でも、今や子どもを0歳から保育園に預け、夫婦で共働きする家庭が多い時代です。養育費が払えず、第2子以降の出産を躊躇(ちゅうちょ)する方もいます。「子どもをもう一人産みたい」という願いに応えるために、「第2子の保育料無償化」も何としても実現してもらいたいと思います。
 大串 子どもの医療費も、子育ての安心のためには重要な問題ですね。
 永石 都議会公明党の訴えで07年10月、中学3年生までの医療費助成制度が実現しました。しかし、子育て世帯の方々から、高校生でもアレルギーの治療や部活動でのけがなどで、医療費がかさむ現実を何とかしてほしいとの声が多く寄せられていたのです。
 長谷川 そうした声に応えるために生まれたのが、今回の「高校3年生までの医療費無償化」の政策です。子育て世帯の味方である都議会公明党には、ぜひ実現してもらいたい。
 原田 その他にも都議会公明党は、家計と地域を助ける「生活応援商品券」事業の実現、子ども1人10万円分の出産応援事業の創設、都立高校の1人1台の端末整備など、教育や子育て世帯に対する数多くの政策を前に進めてきました。
 西方 一般社団法人日本若者協議会の室橋祐貴代表理事は、公明党の強みについて「行動が迅速(じんそく)であること」「与党であること」「若手の議員にも実行力があること」とし、「私の身の回りで何かあると、年代が近くて話しやすい公明党の若手議員さんにまず相談するのが定石(じょうせき)となっています」(月刊誌「第三文明」1月号)と語っています。
 原田 スピード、政策実行力――それこそ、公明党の真骨頂(しんこっちょう)です。公明党は「子どもの幸福」こそ、教育の目的であると訴えてきました。これからも、教育政策の推進に全力を尽くしてもらいたい。

(2021. 4. 5. 聖教新聞)

 

 

<22> 「友情の絆」結ぶ一対一の励まし
出席者:原田会長、永石婦人部長、中野信越長、五十嵐信越婦人部長、浦沢信越青年部長

 永石 信越方面は本年、学会創立100周年への「勝負の10年」の開幕に当たり、「希望と友情の(きずな)」を強める「励まし運動」に力を入れていますね。
 中野 長野の壮年部と男子部は支部ごとに「一騎当千(いっきとうせん)会議」を開き、一人一人に光を当てて訪問・激励を行っています。
 五十嵐 婦人部と女子部は定期的に「すずらん懇談会」を開催し、婦人部が女子部の相談相手となって、共に活動しています。
 永石 その結果、今回の女子部「マイ ロマン総会」や「青年部幹部会」には、4割以上のメンバーが集ったそうですね。
 五十嵐 はい。さらに、長野第3総県では婦女≠ェ力を合わせることで、女子部世代への折伏(しゃくぶく)が次々と実っています。
 原田 新潟では、3月の「壮年部幹部会」に近年最多の友が参加しましたね。「誰が誰の元へ励ましに行くか」を明確にして取り組んだ結果だと聞きました。
 中野 特に三条圏は、加茂本部を先頭に、目標を大きく上回る6割近くのメンバーが結集できました。
 五十嵐 信越は今、山間部などで、会館に加え、オンラインを活用して会合を行い、活動者が増加しています。皆で御書や小説『新・人間革命』の研さんを進め、池田先生の指導と同志の励ましに勇気を得ています。来週の座談会、そして婦人部の希望総会にも全力で取り組んでまいります。
 原田 先生は、「一対一の(きずな)。これが、最も大切なのである。目の前の一人の背後には、家族や友人がいる。無数の縁が広がっている。一人を誠実に励まし、希望を送ることは、私たちがまだ知らない誰かをも勇気づけていく大いなる(いん)となる」と言われています。一人一人に希望と勇気を送る励ましの対話をさらに広げていきましょう。

未来部懇談を実施

 浦沢 信越では本年から、「未来部ファミリー懇談会」を実施しています。これは男女青年部の未来部担当者らが、未来部員の家庭を訪問し、ご家族も交えながら、最近頑張っていることや、両親の信仰体験、青年部の体験などを楽しく語り合うものです。
 中野 ご両親からも、「年齢が近い青年部の(かた)が話を進めてくれたおかげで、改めて子どもが考えていることを聞くことができました」との感謝の声が寄せられています。
 浦沢 「懇談形式だったので、座談会で会う時とは違った未来部員の本音≠知ることができました」「ご両親の信仰体験を、真剣な様子で聞く、お子さんの姿が印象的でした」などの声も届けられています。
 原田 今の未来部は創立100周年以降を(にな)う大事な人材です。先生は、「日は光明(こうみょう)・月に(まさ)れり五五百歳の長き(やみ)(てら)すべき瑞相(ずいそう)なり」(御書589ページ)との御聖訓(ごせいくん)(はい)し、「世代を重ねるごとに、いよいよ力ある『従藍而青(じゅうらんにしょう)』の人材を育成する。これが、末法万年尽未来際(じんみらいさい)の『令法久住(りょうぼうくじゅう)』を開く大道(だいどう)である」と指導されました。大切な後継(こうけい)の人材の成長を祈り、温かく(はぐく)んでいきたい。
 中野 今月は、14日に「新潟県の日」、26日に「長野の日」を迎えます。信越は、先生が民衆勝利の(だい)叙事詩(じょじし)である『新・人間革命』を書き始められ、さらに脱稿(だっこう)された師弟有縁(うえん)の天地です。私たちは、『新・人間革命』から学会精神の精髄(せいずい)を学び、そして実践し、創立100周年へ信越「人材山脈」を築きゆく決意です。
 原田 先生の指導に「諸天(しょてん)をも叱咤(しった)して()り動かす強き祈り、断じて友を救わずにはおかないとの勇気の対話が、大悪をも大善(だいぜん)へと(てん)ずる」とあります。試練が打ち続く中だからこそ、立正安国の祈り強く、勇敢(ゆうかん)に希望と励ましの対話を展開し、栄光の「5・3」を勝ち飾っていきましょう。

若者の「声」を実現

 中野 日本海に面し、日本の屋根・アルプスが連なる信越にとって、「防災・減災(げんさい)」は日々の生活の安心に直結します。
 浦沢 2019年10月の台風では、千曲川が氾濫(はんらん)しました。この時に鉄橋が崩落(ほうらく)し、1年5カ月も部分運転だった上田電鉄が、先月28日に全面開通しました。公明党の地元議員が国会議員と連携(れんけい)し、国に強く要望して実現したものです。
 五十嵐 昨年末から1月にかけて発生した、日本海側を中心とする大雪被害の際も、公明議員はいち早く現場に駆け付け、対応しました。再発防止の取り組みを進め、「除雪費用が財政を(おびや)かしている」との新潟県知事や地元議員からの緊急要望を受けた公明党の国会議員の尽力(じんりょく)で、国からの財政支援も決定しました。
 浦沢 また、長野県の公明党青年局の提案で実現したのが、LINEを活用した、いじめ相談です。若い世代は電話でなく、LINEを使って連絡することがほとんどです。その現状を踏まえて発案され、開始2週間で前年1年間の2倍以上の相談があり、今では全国で実施されています。
 五十嵐 そうしたこともあり、昨年から本年にかけて公明党青年局が主催した「ユーストークミーティング」には、長野県知事や佐久市、飯田市の市長が参加。県知事から、「公明党青年局の皆さんと考えている方向性は全く同じです。今後も定期的に意見交換させてもらいたい」との声が寄せられています。
 永石 全国SNSカウンセリング協議会の古今堂(やすし)・専務理事は、「公明党は、『命を守りたい』との思いから、SNS相談事業を形にしてくれた。政権与党として責任ある対応だ。国会議員と地方議員が連携し、真面目に真摯(しんし)に向き合い、政策実現に奔走(ほんそう)されていることにも感謝したい」と語っています。
 原田 携帯電話の値下げをはじめ、若者の声を政治に反映してきた公明党ならではの実績です。これからも、「大衆とともに」との立党精神を胸に、コロナ()から国民の命と暮らしを守り、安心・安全の社会の実現に奮闘してもらいたい。

(2021. 4. 8. 聖教新聞)

 

 

<23> 読者、配達員に心から感謝
出席者:原田会長、萩本代表理事、永石婦人部長、志賀青年部長、大串女子部長

 大串 4月20日、聖教新聞は創刊70周年の佳節(かせつ)を迎えます。
 原田 まず、本紙をご愛読してくださる読者の皆さまに感謝申し上げます。そして、未曽有(みぞう)の試練の中にあっても日々、本紙を配達してくださる無冠(むかん)の友の皆さまの奮闘(ふんとう)に心から御礼申し上げます。また新聞長、通信員をはじめ、本紙を支えてくださる全ての皆さま、聖教新聞の拡大を推進してくださる皆さま、本当にありがとうございます。
 大串 創刊70周年を記念し、13日付から紙面がリニューアルされました。これまで4カ面だったカラー紙面が8カ面に倍増され、「方面版」に加えて「県版」もカラー化されます。
 永石 また、テレビ・ラジオ欄も含め、紙面全体の文字が大きくなりました。早速、読者からも「カラーで見やすい」「老眼鏡なしで楽に読める」等の喜びの声が続々と届いています。
 萩本 「聖教電子版」も、検索サービス、動画、音声など機能やコンテンツが充実し、好評です。電子版は今や、206カ国・地域からアクセスされる時代になりました。海外からも、多くの感謝と喜びの声が相次いでいます。
 志賀 電子版では、4月1日〜5月9日に初めて有料会員登録された方に、2カ月間、利用料が無料になるキャンペーンを実施中です。青年部としても、電子版の購読を積極的に推進していきます。
 原田 聖教新聞は、仏法の視点から社会を見つめ、人々に生きる勇気と希望を送る人間主義の機関紙≠ナす。複雑な時代状況の中にあって、その存在は、ますます光を放っていくに違いありません。
 萩本 先月もある新聞社の社長が、災害やコロナ()における聖教新聞の一貫した「生命尊厳(そんげん)」「人間主義」を基軸(きじく)とする報道姿勢に感銘し、社員に対しても同じ新聞人として見習うべき≠ニ話していることを(うかが)いました。
 原田 「仏は文字に()って衆生(しゅじょう)()(たも)うなり」(御書153ページ)と(おお)せの通り、広宣流布は「文字の力」「言葉の力」で幸福と正義の連帯を広げる戦いです。聖教はこれからも、危機の時代の(やみ)を晴らしゆく「蘇生(そせい)の光」「(はげ)ましの光」を放ち続けるため、一層の充実を図ってほしい。私たちも、さらなる聖教の発展、拡大を誓い合いたいと思います。

がん対策をリード

 志賀 先月、発表された都議会公明党の政策目標「チャレンジ(エイト)」には、「高齢者の方の『肺炎球菌ワクチン』の接種費無償化」「都立病院に『重粒子線治療』の設備導入」といった、医療に関する政策も(かか)げられています。
 永石 昨今、肺炎による死亡者の約98%を65歳以上が占めています。肺炎の原因菌のうち最も多いのが肺炎球菌とされており、世界保健機関(WHO)は、コロナ過においても肺炎球菌ワクチンの接種を推奨(すいしょう)しています。
 萩本 ところが、都内の高齢者の接種率は約3割にとどまっています。都議会公明党の推進で、都は2021年度予算で定期接種に必要な自己負担分について、区市町村の補助に上乗せする形で半額相当(1人当たり上限2500円)の補助を盛り込みました。接種がより進むよう、無償化を実現してもらいたい。
 原田 また、がん治療の一つである「重粒子線治療」については、一般的な放射線治療よりも効果が大きい上、副作用が少なく治療時間も短く済むことで、働きながら治療できるなどと注目を集めています。
 永石 現状、この重粒子線治療を受けられる施設は日本国内に7カ所しかなく、都内にはありません。都議会公明党の尽力(じんりょく)に大いに期待したいと思います。
 原田 そもそも、この分野での政策実現は「公明党がいなければ、今の日本のがん対策はない」と言われるほどです。06年には、公明党が主張してきた放射線治療の普及と緩和(かんわ)ケアの充実を盛り込んだ「がん対策基本法」が成立しました。
 志賀 がん研究を専門とする山下孝氏も、「特に公明党が中心となって、国会で『がん対策基本法』を制定させたことは歴史に残る大きな出来事である」と評価していました。
 大串 さらに公明党は、乳がん・子宮(けい)がん検診などの無料クーポン導入(09年)にも尽力しました。検診受診率の向上に大きな効果を上げました。
 萩本 13年には、胃がんの主な原因とされるピロリ菌除菌の保険適用を拡大。日本のピロリ菌研究の第一人者である北海道医療大学の浅香正博学長は、「公明党ほど熱意を持って取り組み、それを実践してくれた政党はありませんでした」と語っていたほどです。

ワクチン確保推進

 原田 いよいよ今週からは、65歳以上の高齢者へのコロナワクチン接種が始まりました。ワクチン調達へ政府の背中を強く押したのは公明党です。
 萩本 政府は当初、国内の開発支援に(かたよ)るあまり、海外ワクチン調達の財源の見通しを立てておらず、厚労省と海外製薬会社の交渉が大きく遅れていました。
 志賀 そこで公明議員が、昨年7月の参院予算委員会で海外ワクチン確保の予算措置を政府に強く求め、政府は初めて「予備費の活用」も含めて対応すると表明。それを契機に交渉が加速し、米英3社との1億5700万人分の供給契約につながったのです。
 大串 あの時、公明党が尽力していなかったら、ワクチン接種は今よりもっと遅れていたと思います。
 永石 さらに公明党は、ワクチン接種後も何らかの形で流行が長期化し、再接種が必要になる事態も見据えて、ワクチン開発を進める国内企業などを視察して課題を聴取するなど、一日も早い国内開発ワクチン実用化への取り組みを強力に推進しています。
 原田 東京大学の岩本愛吉名誉教授も公明党に対して、「科学的な知見を重視しながらワクチンや治療薬の確保に取り組み、前進させてくれました」と評しています。現場の声≠聞き、地道に国民のために仕事をするのが公明党です。国民の健康と命を守る党として、さらに全力を尽くして頑張ってもらいたい。

(2021. 4.15. 聖教新聞)

 

 

<24> 変毒為薬の信心で不屈の前進
出席者:原田会長、永石婦人部長、山内関西長、直里関西婦人部長、足立関西男子部長、平林関西女子部長

 原田 世界広布の新時代を開く「女性部」の発足(ほっそく)、誠におめでとうございます!
 永石 ありがとうございます。結成70周年のこの時に、池田先生・奥さまに見守っていただく中、新出発ができることに、全国で喜びが広がっています。
 直里 関西婦人部も喜びに沸いています。さらに、「関西池田記念大講堂」建設決定の(ほう)に、関西は歓喜(かんき)が大爆発です。
 原田 東の大誓堂(だいせいどう)、西の大講堂≠ニして、全国・全世界の同志が集い、新たな人間文化を発信しゆく殿堂(でんどう)です。今後、近隣(きんりん)一帯の歴史的価値を踏まえながら、具体的な建設計画を進めてまいります。
 山内 大講堂建設の構想が発表されたのは、1995年7月3日に行われた、大阪の支部長会です。阪神・淡路大震災からわずか半年。私たちは、大講堂建設という希望を胸に、師の期待にお応えしようと、復興へ力強く歩んできました。全関西の同志は、今再びの決意も固く、異体同心(いたいどうしん)の団結で前進していきます。
 平林 新型コロナウイルス感染の再拡大が全国で続いています。大阪、兵庫、京都では緊急事態宣言の発令も正式に要請しました。
 原田 改めて一切の油断を(はい)し、感染予防策の基本を徹底していきましょう。
 永石 変異株が広がりを見せていますが、大阪市立大学の掛屋(かけや)弘教授は、「個人の基本的な感染予防策は変わらない。3密回避やマスクの着用、手洗い・うがいなどだ」(20日付「公明新聞」)とアドバイスしています。
 直里 一日も早い終息(しゅうそく)を、そして「立正安国」「立正安世界」を真剣に祈り、オンラインや電話も活用しながら、真心の声掛けに取り組んでいきます。

一念に奥劫の辛労

 山内 関西は、池田先生手作りの常勝の天地≠ナす。本年は、その原点である「大阪の戦い」から65周年の節目を迎えました。
 永石 1956年、若き日の池田先生が指揮を()り、5月には、大阪支部として1万1111世帯の弘教(ぐきょう)という不滅(ふめつ)金字塔(きんじとう)を打ち立てられました。
 原田 先生は「大阪の戦い」の開始に当たり、「(いか)なる世の(みだ)れにも各各(おのおの)をば法華経・十羅刹(じゅうらせつ)・助け(たま)へと湿(しめ)れる木より火を出し(かわ)ける土より水を(もう)けんが(ごと)強盛(ごうじょう)に申すなり」(御書1132ページ)との一節を(はい)し、一切の根本(こんぽん)は「奥劫(おくごう)辛労(しんろう)」を尽くした祈りであることを示されました。
 足立 不可能を可能にした、師の歴史と(たましい)を、しっかり学んでまいります。
 山内 当時の状況について先生はつづられています。「一面からいえば、大阪の戦いは、『最も逆風に立ち向かった戦い』であった。未曽有(みぞう)の弘教に挑戦していた五月、突如(とつじょ)として一般紙が創価学会を『暴力宗教』等々と、大々的に報じ始めたのである」
 直里 その報道にメンバーが動揺した際、先生は「今こそ、信心の原点を確認し、泰然自若(たいぜんじじゃく)として、堂々と広宣流布の(こま)を、さらに進めなければなりません」「頑張る時は今です。信心の利剣(りけん)で、()を打ち破るのも今です!」と、皆を励まし、勝利への指揮を執っていかれました。
 原田 全ては、この大阪から貧乏と病気を追放したい。一人も残らず幸福にしたい≠ニの、戸田先生の願いを実現するための池田先生の激闘(げきとう)でした。そして今や、関西には世界が(あお)ぎ見る平和と幸福の(だい)陣列(じんれつ)が築かれました。
 山内 次元は異なりますが、今、コロナ()という逆風にあっても、関西の同志は変毒為薬(へんどくいやく)の信心で、不屈(ふくつ)の戦いに挑んでいます。
 足立 福井総県男子部は15年以上、大学校生の輩出に先駆(せんく)。毎年、部平均1人以上の大学校生が誕生し、意気盛んです。さらにヤング男子部を中心に、今月からオンラインでの御書講義をスタート。総県長に講師を担当していただき、後継(こうけい)の決意に燃えています。
 平林 新大阪総県の女子部本部長は、婦人部の温かな激励(げきれい)に支えられながら、5年間、折伏(しゃくぶく)の対話を続けてきた友人が、このたび入会に至りました。その誠実さに心を打たれたのです。「女性部」発足、大講堂建設発表のこの時に、関西女子部は最高の戦いを起こしていきます。
 原田 大切なのは、どのような状況にあっても、断じて広布を進めるのだという「執念(しゅうねん)」です。何ができるか≠考え、挑戦する「知恵(ちえ)」です。
 真剣勝負の祈りを根本に、工夫をしながら、温かな励ましに(てっ)し、栄光の「5・3」を勝ち飾ってまいりましょう。

永遠に師匠と共に

 永石 今回の大講堂建設決定の(ほう)に、草創(そうそう)の大先輩からも、多くの喜びの声が届いているそうですね。
 直里 婦人部の方からは、「ほんまにうれしい!常勝後継(こうけい)(にな)う子や孫、さらにその先の世代が、大講堂に集い、永遠に師匠(ししょう)と共に戦っていくと思うと心が(おど)ります」と、飛び上がらんばかりの歓喜(かんき)の声が寄せられました。
 平林 「大阪の戦い」当時の旧関西本部は古い建物で、大雨が降ると玄関が水浸しになったそうです。
 山内 先生は当時の管理者夫妻に、「今は、こんな粗末な建物かもしれない。しかし、やがて何千、何万という大福運の人材が育ち、必ず世界中から、この地に集まって来るようになるんだよ」と、限りない希望を送ってくださいました。その言葉通りの時代が到来していることに、報恩の決意を新たにしています。
 足立 壮年の大先輩からも、21日付の聖教新聞の「『常勝の空』の下にそびえ立つ師弟の錦州城(きんしゅうじょう)」との見出しを見て、「心が(ふる)えました。創立100周年まで、連続勝利で、先生にご報告したい!」との力強い決意を(うかが)いました。
 原田 世界中の池田門下にとって、常勝関西は模範(もはん)の天地です。大講堂の完成を荘厳(そうごん)するのは、一人一人の勝利の姿にほかなりません。「常勝」という使命の自覚も深く、師弟の大錦州城≠打ち立てていかれることを念願しています。

(2021. 4.22. 聖教新聞)

 

 

<25> 学会は永遠に御書根本で進む
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、西方男子部長、大串女子部長

 永石 本年11月18日、日蓮大聖人御聖誕(ごせいたん)800年慶祝(けいしゅく)の意義を込めた、新版の御書全集が発刊されます。
 原田 池田先生に監修(かんしゅう)していただき、現在の御書の出版願主である戸田先生の信念を受け継ぎつつ、青年世代をはじめ現代の人々が一層(いっそう)、親しみをもって御書を心肝(しんかん)に染めていくことを目的として刊行されます。
 大串 今より文字が大きくなり、改行や句読点が増え、現代仮名遣いが用いられるなど一段と読みやすくなると(うかが)い、楽しみです。
 原田 池上兄弟の弟・宗長(むねなが)()てた新たな御抄(ごしょう)や、安房(あわ)の女性門下「出雲尼(いずもあま)」へのお手紙など、今の御書全集発刊後に発見・公開された御書32編も新たに収録されます。
 西方 青年部は今、各地で教学研さんに励みながら立正安国の対話を広げています。新しい御書の発刊を契機(けいき)に、さらに信行学を錬磨(れんま)していきます。

実践の教学の伝統

 永石 1951年5月3日、第2代会長に就任された戸田先生が、まず着手されたことの一つが御書の発刊事業でした。
 長谷川 そこには、戦時中の弾圧(だんあつ)で幹部が退転したのは、教学がなかったからだ≠ニの思い、そして「大聖人直結」「御書根本」を(つらぬ)く学会を築き上げるとの戸田先生の強いご決意がありました。また、折伏(しゃくぶく)の大前進のためにも、御書の発刊が不可欠でした。
 原田 その構想の実現のために、担当者は総力を挙げました。(かげ)で師を支え、奮闘し続けたのが若き池田先生です。戸田先生の発願からわずか10カ月後の52年4月28日、待望の希望の経典≠ェ完成し、同志の手に届くことになりました。初版本はすぐに品切れとなり、翌年には再版を決定。それは学会の大折伏の進展の証しでもありました。
 長谷川 こうして、学会に大聖人の仏法の「正しき信心」が確立され、「実践(じっせん)の教学」の伝統が築かれて行きました。そして、恩師の後を()がれた池田先生は、御書の翻訳(ほんやく)・出版事業にも力を注がれ、今日の世界広宣流布の道が大きく開かれていったのです。
 西方 今や御書は10言語以上で刊行され、各国のSGIメンバーが日蓮仏法の哲理(てつり)を学び、実践し、はつらつと広布の活動に励んでいます。
 永石 まさに「この貴重(きちょう)なる大教典が全東洋へ、全世界へ、と流布して行く事をひたすら祈念して()まぬものである」(発刊の辞)との戸田先生の念願が、池田先生の戦いによって実現されたことに粛然(しゅくぜん)たる思いです。
 西方 スペイン語版御書の総合監修者のカルロス・ルビオ博士は、「御書」と「法華経」の翻訳作業に(たずさ)わったことを「天から舞い降りた宝物を手にしたような幸運であり、自身の知性と人間性を(みが)く契機となりました」と述べていました。
 大串 また博士は、世界宗教の特徴や条件は「宗教的メッセージを伝える力がある」ことと述べ、大聖人の御書には「まさに両方の特徴があります」と強調していました。
 長谷川 ドイツ語版御書の監修者のシュミット・グリンツァー博士も、「創価学会が創立100周年を迎える2030年までに、ドイツ語版『御書』の第2巻が発刊され、日蓮の教えがさらに広く世界に流布することを願っています」と語っています。世界宗教である大聖人の太陽の仏法が、今ほど求められている時はありません。
 原田 大聖人は「(つい)には一閻浮提(いちえんぶだい)に広宣流布せん(こと)一定(いちじょう)なるべし」(御書816ページ)とご断言です。これからも「御書根本」の精神を貫き、混迷(こんめい)の時代を照らす希望の大哲理を一人また一人と伝え(ひろ)め、「立正安国」「立正安世界」の新時代を開いていきましょう。

現場目線の政策を

 永石 さて、65歳以上の高齢者への新型コロナウイルスのワクチン接種が、今月から始まっています。
 大串 都議会公明党はこれまでも、新型コロナ対策に関して、都知事らに44回359項目(21日現在)もの緊急要望を提出しています。抜群(ばつぐん)の政策実現力で、医療提供体制の強化やワクチン接種に関する政策などを前に進めてきました。
 西方 その中で東京・北区では今月、ワクチン接種会場への移動が困難な人のために、タクシーやバスによる送迎支援を実施すると、東京23区で初めて発表しました。
 永石 要介護認定を受けていて自力での移動が難しい人や、グループホームなどの入所施設の利用者の送迎が対象です。これは、地元の公明党国会議員と都議会議員らが区に実施を強く求め、実現したものです。
 原田 調布市でも先日、公明党の都議と市議の提案により、ワクチン接種を受けた65歳以上の高齢者全員に帰宅用のタクシーチケット(上限1000円)を配布すると発表しました。まさに、現場目線に立った公明党ならではの実績です。
 大串 また長引くコロナ()で経済支援の政策も進めてきました。子ども1人当たり10万円分の育児用品等を提供する出産応援事業の対象拡充や、キャッシュレスで利用できる最大30%のプレミアム付き商品券発行の後押しもその一例です。
 西方 デジタル機器に不慣れな方も利用できるよう公明党が要望し、紙の商品券の発行も助成されることになりました。また、区独自のプレミアム付き商品券の発行を推進している荒川区では、ひとり親世帯と3歳未満の子どもがいる世帯に対してプレミアム率を上乗せさせるなど、公明党が生活困窮者の味方として存在感を発揮しています。
 長谷川 明治大学名誉教授の青山?(やすし)氏は、「公明党議員は、日頃から地域に密着して活動しています。だから市民生活の実態や中小事業者の実情にも詳しい」と述べ、「民衆と共に歩む都議会公明党の特性を一層生かしてほしい」(公明新聞2月21日付)と期待していました。
 原田 どの政党の議員が現実に国民のために働いているか。それを見極めることが大切です。ネットワーク力を発揮して多様な現場の声を集め、具体的な政策に結び付ける力が公明党にはあります。多くの実績がそれを証明しています。公明党はどこまでも、生活者の視点で未来を開く政治を貫いていってもらいたい。

(2021. 4.26. 聖教新聞)

 

 

<26> 新時代の門を開く「女性部」に
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、沼倉婦人部書記長、大串女子部長、横井女子部書記長

 永石 各地で、「女性部」発足の発表に、歓喜(かんき)と決意が広がっています。
 原田 池田先生は本部幹部会のメッセージの冒頭(ぼうとう)で、「わが婦人部・女子部の結成70年の偉大なる歴史を昇華(しょうか)して、颯爽(さっそう)と『女性部』の誕生、誠におめでとう!」と祝福されました。
 意義深き節目(ふしめ)に、お元気な先生・奥さまのもと、さらなる飛躍(ひやく)、拡大を開始された、婦人部・女子部の皆さまに、改めてお祝い申し上げます。
 大串 ありがとうございます。池田先生はこれまで繰り返し「21世紀は『女性の世紀』である」と語られています。21世紀開幕(かいまく)目前の2000年末には、全国各地に女性最高協議会が設置されました。女子部主事制や、サンフラワーキャンペーンなど、婦女一体≠ナ進む流れができていきました。
 横井 全国の女子部の皆さんからも、未来永遠に続く学会の発展を開いていくためにも、全員が一人も漏れなく人材として生き生きと活躍していけるようにと、「女性部」の発足を待望(たいぼう)する声が、年々増えていました。
 長谷川 婦女一体≠フ励ましは、人々が孤立化しがちな現代社会にあって、創価学会の温かな人間共和のスクラムの象徴となってきました。
 70年の歴史を昇華(しょうか)して≠ニの池田先生の言葉には、師匠の精神を受け継ぐ婦人部・女子部が、社会を変え、世界を動かす「女性部」へと、より発展していく期待が込められているのだと思います。

全ての世代が輝く

 永石 本部幹部会の席上でも発表された通り、まず5月3日に、「婦人部」の名称が「女性部」へと変更になります。
 大串 そして、本年の11・18「創価学会創立記念日」に合わせ、私たち「女子部」も「女性部」となります。
 沼倉 その後は、既婚・未婚を問わず、20代までを「池田華陽会(かようかい)」、30代から40代までを「ヤング白ゆり世代」としていくことになります。活動や役職の詳細は、11月18日を期して発表することになります。
 原田 今回の新出発は、次代を(にな)う大事な世代に光を当て、より多くの人に励ましを送るため、また、同世代での触発(しょくはつ)を成長の(かて)にするためです。女性部として、全世代が一体となって進んでいきます。
 大串 これまでのつながりがなくなるわけではなく、女子部と時と同じように、(みな)、女性部という同じ部であり続けることは今と変わりません。大きな部の中で、同世代での触発の良さも大事にしながら、前進していくことになります。
 長谷川 今回の発表を受けて、たくさんの喜びと決意の声が届いていますね。
 横井 女子部からは「これまでも、婦人部の方と一緒になって家庭訪問などに取り組んできましたので、女性部の発足が本当にうれしいです。励ましの輪をさらに広げていきます」「新たな出発だからこそ試行錯誤(しこうさくご)もあると思いますが、全てが貴重な経験であり、歴史だと思います。喜びと感謝のお題目を唱えながら、女子部として戦い切ってまいります!」と決意の声がありました。
 沼倉 婦人部からも「仕事で、社会で活躍する人たちも、相談する人が増え、活動しやすくなりますね。今回の新出発が、女子部にとっても、婦人部にとっても、最良の方向へ発展するよう、祈り、励んでまいります」「11月には娘も女性部となるので、親子で活動できることがうれしいです。折伏(しゃくぶく)にも取り組み、共に成長していきます」などの声が寄せられています。
 永石 多宝会(たほうかい)の方々も「10歳、20歳若返った思いで、感謝でいっぱいです」と、元気に語られていましたね。

大きく飛躍する時

 大串 「11・18」までは女子部としての活動は続きます。今、「華陽(かよう)姉妹ワンボイス拡大期間」を前進する中、全国各地で対話拡大に挑む友が陸続(りくぞく)と誕生しています。
 女子部結成70周年となる「7・19」、そして「11・18」へ、対話拡大の大波を起こし、連続勝利を開いてまいります。一人一人が悔いなく広布に走り、女子部としての勝利の歴史を残し、女性部の発足を迎えてまいります。
 沼倉 婦人部は一足早く女性部になりますので、一人一人が、祈りを定め、目の前の課題に挑戦。境涯(きょうがい)革命(かくめい)し、「11・18」を勝利で飾ってまいりたい。そして、喜びの中、大きな心で、女子部の皆さんを温かく迎えていきたいと思います。
 永石 先生が女性部のパイオニアである一人一人の人間革命の実証と桜梅桃李(おうばいとうり)のスクラムこそが、21世紀の女性の「幸福勝利」と「平和連帯」の道を大きく踏み開けていく≠ニ期待を込めてくださった通り、10代から100歳以上の全員が未来を開くパイオニア≠ニの自覚で、人間尊敬(そんけい)の社会へ、連帯をつくり広げていきたいと思います。
 長谷川 大きく変化する時は、大きく成長し、飛躍(ひやく)する好機(こうき)でもあります。日蓮大聖人が「(もん)をひらく」(御書1566ページ)と(おお)せの通り、広宣流布の前進にあって、女性の使命はあまりにも大きい。
 困難な時代の(やみ)を破り、希望の門、福徳の門を開く女性部の門出(かどで)を、皆で祝福していきたいと思います。
 原田 学会の一切の原動力である婦人部・女子部の新出発は、すなわち、創価学会の新出発です。
 壮年部・男子部も含め全員が広布史の一大転換点にいるとの自覚をもって、各部一体で、女性部発足元年≠大勝利してまいりましょう。

(2021. 4.30. 聖教新聞)

 

 

<27> 青年・未来部は創価の宝
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石女性部長、志賀青年部長、西方男子部長、大串女子部長

 原田 栄光の「創価学会の日」を迎えました。今年の「5・3」は、戸田先生の第2代会長就任70周年の佳節(かせつ)です。全世界の同志の皆さまと、心からお祝いし合いたいと思います。
 長谷川 5月3日はまた、「創価学会母の日」でもあります。全ての創価の母たちの献身(けんしん)に、あらためて敬意を表します。
 永石 学会にとって大事な5月3日を「創価学会母の日」と決めてくださった池田先生のお心に、感謝の思いでいっぱいです。本日から女性部として、報恩の決意で出発していきます。
 志賀 男子部・学生部は今、全国200万の対話を目指し、壁を破る勇気の拡大に奔走(ほんそう)しています。
 西方 東京の中野総区男子部では、リーダー率先で一対一の励ましに徹し、共に行動する中で新たな人材が数多く誕生。若いメンバーを中心に地域に対話を大きく拡大し、理解と共感の輪を広げています。
 原田 池田先生は「5月3日は、永遠に新たなる出発の日である。この日から『万年』へ、そして永遠へ、限りなき勝利の大行進を、恐れなく、歓喜(かんき)にあふれて、開始してきたのである。これからも同じである」と語られています。自他共の幸福と勝利のため、立正安国のために、さらに強く(ほが)らかに前進していきましょう。

学会を担う後継者

 永石 5日には「創価学会後継者(こうけいしゃ)の日」45周年を迎えます。1976年のこの日、池田先生は関西戸田記念講堂で行われた未来部の会合に出席し、「こどもの日」である5月5日を「後継者の日」とすることを発表してくださいました。
 大串 この会合で先生は「5・3」に続く重要な日≠ニ語られ、未来部員に「健康でいこう」「本を読もう」などの6つの指針(ししん)を贈られます。2013年には「親孝行(こうこう)しよう」を加えて、今に続く「未来部7つの指針」となりました。
 志賀 現在、全国の未来部員は、この7つの指針をはじめ、先生の指導を学び実践する「後継者Challenge(チャレンジ)!!」に取り組んでいます。唱題や小説『新・人間革命』の研さんなどに挑戦しながら、はつらつと勉学に励み、成長する未来部員の姿は学会の希望そのものです。
 大串 また、先月29日から未来部のホームページ「未来部希望ネット」の特設ページやSOKAチャンネルVODで配信されている記念映像が好評です(配信は5月31日まで)。
 永石 特に未来部の代表3人による体験は、とても感動的です。ご家族や地域の同志の温かい励ましを支えに、唱題根本に困難を成長の力に変え、明るく夢に向かって前進する姿に、思わず涙があふれました。
 原田 未来部員一人一人が、創立100周年からの創価学会を(にな)う大事な後継者です。わが地域の宝の未来部員たちの成長を祈り、励ましながら、私たちもみずみずしい決意で新たな挑戦をしていきたい。

子どもの幸福こそ

 長谷川 私たちが支援する公明党も、「子どもの幸福こそ教育の目的」であるとの信念で、これまで一貫して教育や子育て支援の政策に力を注いできました。
 志賀 公明党の推進で実現した、大学や専門学校など高等教育の無償化がスタートして1年。文部科学省が先月発表した推計によると、住民税非課税世帯の2020年度の進学率が、無償化開始前の18年度と比べて7〜11ポイント上昇しました。
 西方 新入生へのアンケート調査では、無償化がなかったら「進学をあきらめた」という答えが34.2%でした。新制度が支援の必要な子どもたちの進学の後押しになったといえます。
 大串 日本大学の末冨芳(すえとみかおり)教授は、こうした無償化の法律が成立したことについて「経済的な理由で大学などへの進学を諦めていた低所得世帯の子どもに、希望する進路へ進む道を開く大きな意義があります」と、公明党の尽力(じんりょく)に評価の声を寄せていました。
 長谷川 また公明党は、待機児童の解消にも全力で取り組んできました。用地の確保が難しい東京・目黒区では認可保育所を整備するため、公明都議が都有地の活用に加えて民有地にも着目。保育所向けに土地を貸し付けた際に固定資産税・都市計画税を5年間全額免除するという全国初の制度を実現しました。
 西方 これが突破口となり、待機児童数で全国ワースト3位だった目黒区は、20年度に初めて待機児童ゼロを達成しました。
 永石 大田区でも、待機児童対策として保育サービスの定員を大幅に拡充するなど、公明党が存在感を発揮しています。
 大串 ところで先月28日、公明党は新型コロナウイルスの国産ワクチン早期開発などを求める緊急要望を政府に申し入れました。
 原田 来年にも供給を開始できるよう、最終段階の治験を支援することや、条件付きの早期承認制度をワクチンにも適用できるようにすることなどが柱です。
 西方 首相との会談の席上、公明党側は「日本で特有の変異株ができた場合、それに効くワクチンを海外メーカーが作らないとなると日本にとって大変な問題だ」として、国産ワクチンの実用化を急ぐ必要性を力説しました。
 長谷川 さらに中長期的な視点では、国としてワクチンの生産基盤をあらかじめ整備することや、平時から開発・生産体制を維持できるようにしていくことを提案。そうした危機管理のための予算を厚生労働省に用意するよう訴えました。
 志賀 先月30日には、現在国内で使用中の米ファイザー製ワクチンに続き、米モデルナ製ワクチンの第1便が日本に到着しました。こうしたことも、昨年7月に公明党の参議院議員が海外ワクチン確保のための予算措置等を国会で強く訴えたことが道を開きました。
 永石 東京におけるコロナ専用病院の開設をはじめ、高齢者・障がい者施設の利用者や職員へのPCR検査の補助、パルスオキシメーター配備の拡充なども、公明党が先頭に立って実現させてきたものです。
 原田 コロナから国民の命と生活を守ることは、目下の政治の最大の責務です。公明党はこれからも、全議員が総力を結集して、国民のため、社会のために尽力し抜いてもらいたい。

(2021. 5. 3. 聖教新聞)

 

 

<28> 励ましが友の心の支えに
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石女性部長、志賀青年部長、大串女子部長

 長谷川 今月の「励まし週間」が始まりました。一人一人の話に耳を傾け、心(かよ)わせる対話を行っていきましょう。
 永石 今一重、感染予防対策が求められています。訪問する際は必ず先方の了解の上で、マスクの着用、手指の消毒、3密の回避など、改めて確認したいと思います。
 原田 一言(ひとこと)でも良い。終わりの見えない閉塞感(へいそくかん)漂う状況にあっては、温かな励ましが、力強い支えとなるものです。
 御書に「声仏事を()す」(708ページ)、「仏は文字に()って衆生(しゅじょう)()(たも)うなり」(153ページ)とある通りです。声掛け、電話、メール、手紙など、皆で工夫を凝らし、励ましを広げていきたい。
 大串 なお、本年も、地球温暖化対策の一環(いっかん)として、学会としても、会合などの「クールビズ」に取り組みます。
 志賀 軽装などにより、過度な冷房を控え、夏を快適に過ごすライフスタイルです。
 原田 適度な室温は28度が目安とされていますが、熱中症予防の観点からも、無理のない範囲での室温管理を、環境省も呼び掛けています。賢明(けんめい)に心掛けていきましょう。

妙音奏でる音楽隊

 志賀 5月9日には「音楽隊の日」を迎えました。その淵源(えんげん)は1954年。池田先生が戸田先生の直接の任命を受け、青年部の室長に就任され、学会の全責任を(にな)われた年です。
 長谷川 池田先生は「広宣流布は大文化運動である」との信念のもと、就任の約1カ月後に音楽隊を結成。記念すべき初出動の日が5月9日です。
 以来、音楽隊のメンバーは広布の前進を鼓舞(こぶ)する妙音(みょうおん)(かな)で、活躍しています。そして全国、世界各地で未来部・青年部の人材として立派に育っています。
 志賀 コロナ()の中、練習は制限され、目指していた大会や演奏会も延期や中止が相次ぎました。
 しかし、このような時だからこそ、音楽の(ちから)で、文化の力で、皆に元気と笑顔を送りたいと、オンラインで練習を重ね、リモート演奏の配信を行い、同志に勇気の調べを届けてくれています。
 大串 「希望の(きずな)」コンサートの映像配信は、東北や熊本など、被災地への大きな励ましとなり、感動を呼びました。
 永石 3月に宮崎県で行われた、「全日本アンサンブルコンテスト」では、創価グロリア吹奏楽団金管八重奏が「職場・一般の部」で、6年ぶり8度目の日本一となる「金賞」を受賞し、全国の同志に歓喜(かんき)が広がりました。
 原田 池田先生がつづられた音楽隊(くん)に、「(いく)千万の、地涌(じゆ)菩薩(ぼさつ)の士気を鼓舞し、苦しい同志に、悩める同志に、希望を与え、勇気を与える、音楽隊の使命を、(まっと)うしていただきたい」とあります。
 この師の期待に応えて、信心根本に奮闘(ふんとう)を重ねる音楽隊のメンバーの活躍に、心から感謝し、喝采(かっさい)を送りたい。

国民の「声」を実現

 永石 先日、読売新聞が行った、新型コロナウイルスに関する世論調査で、公明党の先見性(せんけんせい)を裏付ける結果が出ていました。
 「各機関の新型コロナ対応を信頼しているか」という質問で、「専門家による政府の分科会」についてが、78%と高い信頼度を得ていたのです。
 長谷川 この分科会の前身は、政府の「専門家会議」で、昨年の2月、まだ1回目の緊急事態宣言発令よりも前に、公明党が設置を提案したものです。
 さまざまな情報が飛び交い、混乱しかねない状況の中、専門的な知見(ちけん)に基づいた情報発信や提言は、この一年余り、国民の理解を得る上で重要な役割を果たしました。
 志賀 危機の時代において「正しい知識と情報」がどれほど重要か、青年部と医学者の会議でも繰り返し確認されてきたことです。
 大串 その世論調査では、公明党が推進した、「一人あたり現金10万円の一律(いちりつ)給付」も、「評価する」が79%と、高い数値を示しました。
 永石 国民の声を聞いた公明党が、当時の首相に強く求めて実現した、あの10万円の特別定額給付金で助けられた、勇気づけられた、という声は今も耳にします。
 原田 日頃から地道に現場に足を運び、苦しんでいる人たちの声に耳を傾け続けてきた公明党ならではの政策であったと評価は高い。
 最近も、一橋大学の中北浩爾(こうじ)教授が、「特筆すべき成果です。(中略)このお金は、新型コロナによって最も苦しんでいる人、困窮(こんきゅう)している人に確実に届きました」(月刊誌「潮」6月号)と強調しています。
 大串 また、この調査では、積極的な経済対策を求める声が70%もありました。ところが、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業所などへ、休業手当を補助する雇用調整助成金の特例措置が、5月から段階的に縮減(しゅくげん)されていくことになっていました。
 志賀 これに対し公明党は、感染拡大が続いている地域や経営が苦しい企業には、引き続き特例を維持すべきであると訴えてきたのです。
 そして、この特例措置は、緊急事態宣言地域や、まん延防止等重点措置地域の飲食店など、売り上げが3割以上減った全国の企業を対象に、6月末まで延長されることになりました。
 原田 コロナ()の支援策としての雇用調整助成金は元々、昨年、公明党が特例措置による拡充を提言し、実施された政策で、今年の2月末までだった期限が4月末まで延長になっていたのも、公明党が働き掛けたからこそです。
 長谷川 他にも、失業者や困窮(こんきゅう)世帯の方などに対する生活資金の貸付制度の特例や、営業時間の短縮要請に応じた飲食店などへの協力金、さらに、芸術文化関連の主催団体に対する補助金の支給など、公明党が提案し、実現した施策(しさく)は数多くあります。
 原田 混迷する社会にあって、公明党は誰も置き去りにしない≠ニの信念を貫き通し、国民が求める政策をこれからも実現してもらいたい。

(2021. 5.10. 聖教新聞)

 

 

<29> 勇敢に立正安国の大道を
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石女性部長、西方男子部長、大串女子部長

 西方 新型コロナウイルスの感染拡大についての緊急事態宣言が5月末まで延長され、東京、大阪、京都、兵庫に加えて、愛知、福岡の対象地域となりました。また、宣言に準ずる「まん延防止等重点措置」の適用対象には、北海道、岐阜、三重が新たに追加されました(宮城は解除)。
 永石 変異株が急速に広がり、重症化スピードの速さも懸念されています。したがって、「マスクの着用」「手指の衛生」「身体的距離の確保」など、一つ一つ「慣れ」を排して、基本的な感染対策を徹底していくことが重要です。
 大串 特に、マスクを外す飲食の場面での感染が多いのが事実のようです。また「化粧室」なども、ついマスクなしで会話をしてしまいがちです。いま一度、お互いに注意を払っていきたいと思います。
 原田 そうした中でも全国の同志に皆さまは、今こそ≠ニの思いで励ましの対話を広げ、オンラインや電話、手紙等も活用しながら「つながり」を深め、心の絆を強めています。それがどれほど、蘇生(そせい)と希望の光となっていることか。
 長谷川 青年部と医学者の皆さんによる会議でも、「短時間でも、マスクをした上で、『人と会う』『人と話す』こと自体が、心身を豊かにするとともに、孤独・孤立を防ぐ最大の力となります」「たとえ緊急事態宣言下の地域であっても、日中に、マスクを着用し、感染予防対策を講じた上で、『外を歩く』『外の空気を吸う』などの工夫が必要です」と専門家の方が語っていましたね(本紙4月25日付掲載)。
 永石 日本よりも強い感染対策の措置を講じる諸外国でさえ、心身の健康を維持するために、自宅周辺を歩くなどの外出は認められていますね。
 原田 ともかく健康第一、無事故第一で前進しましょう。私たちの日々の実践は、自他共に生命本来の尊厳(そんげん)を輝かせ、社会の安穏(あんのん)と平和を築くための行動にほかなりません。「一身(いっしん)安堵(あんど)(おも)わば()四表(しひょう)静謐(せいひつ)?(いの)らん(もの)か」(御書31ページ)の御聖訓(ごせいくん)のまま、コロナの終息を真剣に祈り抜きながら、勇敢に、また聡明(そうめい)に「立正安国」「立正安世界」の大道を歩んでいきたい。

議員歳費の返還へ

 西方 先日、公明党の石井幹事長が、有罪が確定して当選無効になった国会議員の歳費(さいひ)返還を可能にするための法改正を目指す考えを示し、党内の議論をスタートさせました。早急に公明党案をまとめ、自民党や野党にも働き掛けていく方針です。
 大串 これは、2019年の参院選広島選挙区での大規模買収事件で当選無効となった国会議員のケースを踏まえた対応ですね。この元議員が今年2月3日に議員辞職するまでの間、4900万円余りの歳費などを受け取っていたことで、多くの国民からひんしゅくを買っています。
 長谷川 現行法では、当選無効となっても、国が歳費の返還を請求できる規定や自主返納できる仕組みがないのが現状です。
 西方 買収という民主主義の根幹を揺るがす選挙違反を犯して当選無効となったにもかかわらず、歳費を受け取ったままなのは、国民、有権者から見て到底納得できる話ではありません。公明党として必ず立法化してもらいたい。
 永石 公明党の根本方針は「清潔な政治」です。長年、「政治とカネ」の問題に対して、最も真剣に取り組んできました。多くの識者が評価するところです。
 原田 民主主義の政治は、国民の信頼がなければ成り立たない。政治腐敗があってはならない。特に、1999年に公明党が連立政権に参画してからは、「政治とカネ」の問題にメスが入り、政治資金規正法が何度も改正されたことは大きな変革です。
 長谷川 政治腐敗の温床(おんしょう)とされていた政治家個人への企業・団体献金については、公明党が連立与党となって1年目の2000年1月から禁止となりました。
 西方 また同年11月には、政治家らが口利きの見返りに報酬を得ることを禁じた「あっせん利得処罰法」も成立させました。02年7月には処罰の対象に「私設秘書」も加え、法律を強化。マスコミからも「(しぶ)る自民党を説得」と高く評価されました。
 大串 さらに、公務員らが業者間の談合(だんごう)に関与する不正行為を禁じた「官製(かんせい)談合防止法」の制定(02年7月)を主導したのも公明党です。07年には、1円以上のすべての政治資金支出(人件費を除く)の領収書公開も実現させました。
 永石 また「政治家改革」の先頭に立ち、議員の特権も次々と廃止してきました。勤続25年以上の国会議員に対する特別交通費(月額30万円)や肖像画の作製費(100万円)の支給を廃止。勤続50年以上の国会議員に対する憲政(けんせい)功労年金(年額500万円)も廃止させました。

「クリーン」を貫く

 原田 こうした一連の立法や措置は、常に庶民の目線に立ち、「政界浄化の公明党」との異名をとってきた公明党の強い働き掛けがあったればこそです。
 大串 政治評論家の森田実氏も、公明党が「腐敗をうんと減らした。日本の議会が道徳的になった要因の大半が公明党議員の当選ではないか」と強調していましたね。
 長谷川 コロナ()を踏まえ、昨年5月から1年間実施してきた国会議員歳費の2割削減についても、公明党が他党に先駆けて提唱し、今の衆院議員の任期が満了となる今年10月末まで期限が延長されることになりました。
 西方 それでこそ公明党です。どの政党、議員が、国民のために働き、結果を出しているか。われわれ青年は、戸田先生の「心して政治を監視せよ」との厳命(げんめい)のままに、これからも(するど)く政治を見つめていきたい。
 原田 今、試練が打ち続く中だからこそ、公明党は常に(えり)を正し、「クリーンな政治」を貫きながら、国民の期待に応える具体的な実績をさらに積み重ねてもらいたい。

(2021. 5.13. 聖教新聞)

 

 

<30> 仏意仏勅の学会が広布を実現
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石女性部長、西方男子部長、大串女子部長

 長谷川 各地で今月の座談会が始まります。感染症対策をしっかりと行い、さまざまに工夫して、心温まる励ましの集いにしましょう。今、困難に挑んでいる友にも心からエールを送ってまいりたい。
 原田 座談会は皆が主役です。座談会という、人と人の交流の場が、どれほど希望の力を与えるか。共々に活動体験を語り、心を軽くし、歓喜(かんき)と決意みなぎる座談会を開催していきたいと思います。

人間のための宗教

 西方 5月19日は「創価学会常住(じょうじゅう)御本尊記念日」です。今年は70周年の佳節(かせつ)となります。
 長谷川 今、広宣流布大誓堂(だいせいどう)安置(あんち)されている学会常住の御本尊は、1951年5月、戸田先生が第2代会長に就任された月の19日にあらわされ、2カ月後の7月22日、当時の学会本部に奉戴(ほうたい)されました。
 永石 この御本尊には、向かって右に「大法弘通(ぐつう)慈折(じしゃく)広宣流布大願成就(じょうじゅ)」、左に「創価学会常住」と(したた)められています。
 原田 戸田先生は、創価学会とは、「御本仏(ごほんぶつ)・日蓮大聖人より、末法(まっぽう)現代の広宣流布を(たく)された地涌(じゆ)菩薩(ぼさつ)の集いであり、仏意仏勅(ぶついぶっちょく)の団体」と語られています。この学会常住の御本尊を「法華(ほっけ)弘通のはたじるし」(御書1243ページ)として、75万世帯の弘教(ぐきょう)という願業(がんぎょう)が達成されたのです。
 長谷川 そして、戸田先生の不二の弟子である池田先生の代になって、日本国内はもとより、世界広布が現実のものとなりました。
 原田 池田先生が今年1月の本部幹部会の寄せたメッセージには、こうあります。「60年前、第3代会長として最初に迎えた元日、私は学会常住の『大法弘通慈折広宣流布大願成就』の御本尊の御前(おんまえ)にて、宣言しました。『力の限り、戦いましょう! 私は、この一年で百年分の歴史をつくります』と」
 西方 先生はこの年、全国を駆け巡り、初のアジア訪問、ヨーロッパ訪問を果たされています。
 大串 現在の192カ国・地域にわたる世界広宣流布の伸展(しんてん)から振り返ると、当時、先生がどれほどの死身弘法(ししんぐほう)の大闘争を展開されたか、粛然(しゅくぜん)たる思いです。
 原田 御書には「過去の(いん)を知らんと(ほっ)せば()の現在の()を見よ未来の果を知らんと欲せば其の現在の因を見よ」(231ページ)とあります。今日(こんにち)の学会の大発展への感謝を、私たちの今の行動で示していきたい。
 学会創立100周年への勝負の10年≠フ出発である本年、決然と立ち上がり、戦っていきましょう。
 長谷川 先日、フランス語版「御書」の総合監修(かんしゅう)を務めたデニス・ジラ博士のインタビューが本紙に掲載されていました。博士は、このコロナ()の時代に「日蓮仏法は重要な役割を果たしうるでしょう。具体的な行為を(うなが)すだけでなく、人々の『連帯の心』『他者を思いやる想像力と真摯(しんし)さ』を涵養(かんよう)し、また、そうした行動の基盤(きばん)となる『慈悲(じひ)』の思いを(はぐく)むからです」と強調していました。
 永石 ある支部女性部長も、今こそ思いやりの行動をと、毎週友人に積極的に声を掛ける日≠定め、電話やメール、手紙も駆使(くし)して、近況や励ましの言葉を送っています。友人からもうれしそうな返事が続々と届き、ますます頑張ろうと、喜びと決意の連鎖につながっているそうです。
 原田 日蓮仏法は生命尊厳(そんげん)哲理(てつり)であり、「人間のための宗教」です。その実践は、自他共の幸福を目指し、目の前の一人を大切にする行動を(つらぬ)くことです。広々とした心で友と対話し、心を通わせていくことです。勇敢(ゆうかん)に、(ほが)らかに実践してまいりましょう。

コロナ対策に充当

 大串 東京都議会公明党の提案で、15年前に実現した「財政の見える化」によるムダ削減の実績が、今改めて話題になっています。(5月10日付7面参照)
 西方 都の税収は、年度によって1兆円もの差が出ます。そのため、収入が少ない年の補填(ほてん)をする「財政調整基金」の積立額を安定させる必要があるのです。しかし、1999年度末時点で、その積立額はわずか15億円。このままでは都財政は破綻(はたん)する恐れもあり、ムダ削減は急務でした。
 大串 2002年、公認会計士の資格を持つ公明党の都議会議員が予算委員会で、民間企業と同様に、資産や負債、経費を正確に把握(はあく)できるよう、会計制度を改革すべきと迫りました。都の財務局からは反対の声も上がりましたが、粘り強く折衝(せっしょう)し、06年、全国の自治体で初めて「新公会計制度」が導入されたのです。
 原田 これにより、使い道が決まっていない土地の累積(るいせき)赤字など、1兆円にも上る隠れ借金≠ェ「見える」ようになりました。見えたことで的確な対策が打てるようになり、約2年間で、その隠れ借金をほぼ解消できたのです。
 永石 また、「事業評価」も可能になりました。例えば、神津島付近で、海底の土砂除去のために毎年行う工事も、砂防ダムを建設すれば、長期的には毎年約4300万円のコスト削減に(つな)がることが判明しました。このように、都の全事業を見直すことで、この15年間で6500億円ものムダ削減ができたのです。
 長谷川 財政調整基金も、19年度には9300億円まで積み立てることができました。この基金が今、新型コロナ対策に()てられているのです。
 あの時に公明党による財政改革が行われていなければ、コロナ()という危機の時代にあって、都民の生活を守ることは不可能だったでしょう。
 西方 今年度は事業評価によって1110億円の財源を確保。10万円分の出産応援事業の推進や、コロナ患者の診療に(たずさ)わる医療従事者への手当を、1日当たり3000円から5000円へ増額することなどが実現できたのです。
 長谷川 この東京都方式の新公会計制度は、現在、大阪や愛知など、全国17の自治体で導入されています。他の方式によるものも含め、全国各地で、「財政の見える化」が進んでいます。都議会での最初の一歩が、どれほど大きな成果であったか。
 原田 いくら立派な政策を並べても、財源を確保しなければ実現はできません。そこまで責任を持って行うのが政治家の仕事なのです。政治は実現力です。公明党はこれからも現場目線の知恵と経験をいかんなく発揮し、国民の生命と生活を守る政治をリードしていってもらいたい。

(2021. 5.17. 聖教新聞)