< 座談会 >

創価の凱歌を轟かせ

 


 

 

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強き祈りと行動で前へ!
さあ、福運錦州城の建設を
使命の天地で対話の大波を
「覚悟の信心」で着実な前進を
苦闘の末にこそ栄光は輝く
永遠の広布旅・師弟旅の象徴
敢えて闘う「師子王」の心で
生命と生命の触発が宗教の魂
若き日の誓いこそ成長の源泉
御書を開けば無限の勇気が湧く

 

 

 

 

<51> 強き祈りと行動で前へ!
出席者:原田会長、津田女性部副書記長、熱田中部長、松波中部女性部長、有田中部男子部長

 松波 まもなく迎える7月27日は、中部歌「この道の歌」の誕生から45周年の佳節(かせつ)です。今月の会合や座談会でも、皆で歌い、新たな出発をしました。
 熱田 1978年(昭和53年)の「中部の日」記念幹部会の席上、この歌は発表されました。この時、池田先生は、幾多(いくた)苦闘(くとう)を勝ち越え、堅塁(けんるい)・中部を築き上げた同志を包み込むように、万感の励ましを送ってくださいました。
 原田 当時、創価の師弟を分断し、広布前進を(はば)む悪僧らの策動(さくどう)渦巻(うずま)いていました。そんな中、先生は「松高ければ(ふじ)長く、(みなもと)深ければ流れ遠し。幸いなるかな、楽しいかな。穢土(えど)において喜楽(きらく)()くるは、ただ日蓮一人なるのみ」(新1315・全975)との御文を引かれ、広布のために生きれば、人として最高の幸福境涯(きょうがい)を築いていけることを指導されたのです。
 津田 また、中部の皆さんは、広布の波、信心の波をさらに広く深く永遠に流れ通わしめてほしい≠ニ、期待を寄せられました。幾重(いくえ)にも歓喜(かんき)と感動、決意と誓願(せいがん)の輪が広がりました。
 原田 翌28日、先生は、岐阜・東濃文化会館での勤行会に参加されました。その移動中、さらに歌詞を推敲(すいこう)され、結びの「諸天(しょてん)舞う」を「諸天舞え」と書き換えてくださいました。
 津田 そして先生は「大事なことは、私たちの祈りで、一念で、諸天を舞わせていくことであり、動かしていくことだ」と、諸天をも揺り動かす、強き祈りと行動が肝心であると教えてくださったのです。
 松波 当初、2回を予定していた東濃での勤行会は、続々と歓喜の人波にあふれ、最終的に5回に及びました。先生は御書根本で生き抜くことが「成仏の直道」である≠ニ語られ、その一回一回に魂魄(こんぱく)をとどめる思いで、御書講義を重ねてくださいました。
 原田 そうした経緯の中で生まれた師弟の歌≠ェ、中部歌です。歌詞にある「この道」について、先生は語られています。「われわれは、ひとたび決めたこの道――すなわち『信心の道』『一生成仏の道』『広宣流布の道』『師弟の道』『同志の道』を、生涯(しょうがい)、貫き通して、ともどもに勝利の人生を飾ってまいろうではありませんか」と。この指導を心の真ん中に、中部の同志は先生と共に、広布の大道を歩み抜き、「偉大な中部」を築いてきました。
 熱田 求道の弟子が、勝利と成長の姿で師にお応えする――これが、中部歌を歌う時の、私たちの心意気です。いかなる困難にあっても、強盛(ごうじょう)な祈りと団結で堂々と進んでいきます。

新たな人材が躍動

 津田 晴れの45周年を凱歌(がいか)で飾ろうと、各地で同志が奮闘されていますね。
 熱田 愛知県犬山市、江南市、小牧市、北名古屋市、西春日井郡豊山町、丹羽郡の大口町・扶桑町などからなる愛知堅塁総県では、壮年副本部長が、地域の黄金柱≠ニして活躍しています。地元の自治会長、老人会長などを歴任し、人と人とをつなぐ重責を長年、担ってきました。誠実な振る舞いに心を打たれ、多くの方が入会。30世帯に迫る折伏を成就しています。
 原田 池田先生は「一人ひとりが、地域のため、人びとのために、何ができるかを考え、果敢(かかん)に貢献の行動を起こしていくなかに、幸せの拡大があり、広宣流布の建設もある」と語られています。中部には、そうした、地域に根差し、着実に友情の輪を広げる同志が多くいますね。
 熱田 約250戸の団地に住む三重万葉県の副支部長も、老人会等の役員を25年、自治会長も3年務め、今では、あらゆる相談事が、副支部長のもとに寄せられるそうです。多忙な中でも副支部長は、「全て地域貢献のため!」と元気いっぱいです。
 津田 女性部も今、地域友好が、各地で広がっています。また、徹底した励ましで、新たな人材が次々と活躍されていますね。
 松波 岐阜大勝県のある圏では、ヤング白ゆり世代の代表が、主体的に会合を企画、運営。地区では「誰が誰を励ますか」を明確に、一人の成長を共に祈り前進しています。その結果、ある本部は、この1年で会合参加者が3倍に拡大しました。圏女性部長は「全員が自分らしく輝き、創立100周年を勝ち開いていきます」と決意を述べています。
 有田 男子部は、対話拡大の勢いが増しています。愛知・三河総県の県書記長は、以前、入会に導いた友人のお子さん2人が真心の対話で、4月に御本尊をいただき、次の世代へも信心を伝えています。
 原田 折伏といえば、熱田中部長、松波女性部長、有田男子部長も、この1年で、弘教を達成されたそうですね! リーダー率先の行動が、同志に勇気の波動を広げています。
 有田 三重正義県では、大学校5期生だったニュー・リーダーが弘教を実らせ、その新入会の友が、新たに大学校6期生として出発しています。「人生初の折伏ができた」「初めて対話に挑戦した」という声も多くあります。ますます、弘教拡大、人材拡大の大波を起こしてまいります。
 熱田 節目の7月27日から、中部は「諸天舞え! 勇気の対話拡大月間」(9月10日まで)を開始します。楽しく動き語り、大きく仏縁(ぶつえん)を広げていきます。

立正安国の凱歌を

 松波 8月27日まで、中部池田記念会館の付近にある中部文化センターでは、「少年少女希望絵画展」を催しています。中部の少年少女部も、多くのメンバーが挑戦しました。
 有田 また来月、名古屋市内で開催されるパレードに、中部の音楽隊と鼓笛隊が参加する予定です。日頃の努力を発揮し、希望の調べを勇壮(ゆうそう)(かな)でます。
 原田 池田先生は、「わが中部は、永遠に、『世界広布の難攻不落(なんこうふらく)の堅塁』を、断固として築きましょう」と呼びかけられました。さあ、皆で立正安国の凱歌を飾るべく、それぞれの使命の場で、信頼と友情を広げる勇気の対話を開始していきましょう。

(2023. 7.24. 聖教新聞)

 

 

<52> さあ、福運錦州城の建設を
出席者:原田会長、永石女性部長、山内関西長、直里(すぐり)関西女性部長、前田関西男子部長

 原田 「戸田先生にお聞かせしたかった、第一の歌」と池田先生が言われる、関西の歌「常勝の空」が誕生して45年です。関西の友は、どんな時も、この歌を歌いながら、民衆(みんしゅう)常勝の歴史を開いてきました。
 前田 16日の「関西記念総会」でも、全員で大合唱しました。ヤング男子部、池田華陽会(かようかい)、学生部、未来部の代表らが壇上で歌い上げ、関西吹奏楽団が勇壮(ゆうそう)調(しら)べを(かな)でました。池田先生は「百点満点、いな、百二十点満点の関西魂の演奏と歌声は、私と妻の命にも(とどろ)いています。後継(こうけい)若人(わこうど)が本当に頼もしい」と万感のメッセージを贈ってくださいました。
 直里 出演者は、「『常勝の空』の精神と歴史を学び、先生と関西の(きずな)がどれほど深いかを知りました」(ヤング男子部員)、「関西の後継(こうけい)として勝利するという決意を胸に、勉強や読書などに挑戦していきます」(中等部員)、「今まで歌を発表できる場がなかったので、感謝とうれしさを込めて歌いました」(少女部員)などと語っていました。
 前田 歌詞の中に「君と(われ)とは 久遠(くおん)より」とあります。先生は「君と我――いかに大勢の同志がいても、常に一人称と二人称の間柄(あいだがら)で進みたい。しかも久遠からの(えにし)だ。この気持ちをメロディーに込めた」と教えてくださっています。
 永石 「誓いの友と 春の曲」の部分について、池田先生の奥さまは「『春の曲』。いい言葉ですね。そこには、幸せも、歓喜(かんき)も、躍動(やくどう)も、勝利も、すべてが凝縮(ぎょうしゅく)されていますもの」と述べられています。
 山内 「我等(われら)(ほま)れ 錦州城(きんのしろ)」には、関西の同志の格別な思いがつまっています。池田先生は、あの昭和31年(1956年)の「大阪の戦い」の最中(さなか)、大勝利を誓って戸田先生へ「関西に 今(きず)きゆく 錦州城(きんしゅうじょう) 永遠(とわ)(くず)れぬ 魔軍(まぐん)(おさ)えて」との歌を贈りました。
 直里 戸田先生は即座に「()が弟子が 折伏(しゃくぶく)(ぎょう)で 築きたる 錦州城(きんしゅうじょう)を (あお)ぐうれしさ」との返歌を()まれました。関西は、民衆の幸福と平和を願う戸田先生と池田先生の不二の師弟によって築き上げられた広布の錦州城です。
 山内 2026年には、常勝関西の新たな大殿堂(でんどう)である「関西池田記念大講堂」が完成します。池田先生は「いやまして赫々(かっかく)と、常勝大関西から、さらに日本全国、そして全世界の国土世間を太陽の仏法で照らし、立正安国の大福運に包みゆく時代に入っております。いよいよ建設が進められる関西の大講堂は、まさしく、その象徴(しょうちょう)(そび)え立つ『福運錦州城(きんしゅうじょう)』なのであります」と呼びかけられました。
 原田 「関西家族さながら福運錦州城、福運錦州城さながら関西家族」とも言われています。常勝の本陣(ほんじん)「大阪」、世界の希望「兵庫」、威風(いふう)堂々の「京都」、万葉の天地「奈良」、烈風(れっぷう)魂の「和歌山」、美しき湖国(ここく)「滋賀」、輝く北の(とりで)「福井」の団結で、師弟常勝の錦州城を築いていきましょう!
 山内 私たちはこの夏も、健康第一、無事故第一で、関西中、そして全国中を動き、語り、「行動の夏」「対話の夏」「友好の夏」にしてまいります。

どこまでも明るく

 原田 関西の壮年部は現在、「5−5(ゴーゴー)運動」と名付け、日々の勤行・唱題を実践する人と、毎月の「地区躍進(やくしん)部員会」に参加する人が、いずれも5割を超えることを目指した、訪問・激励の大運動を展開していますね。
 山内 黄金柱(おうごんばしら)の壮年部こそ、勝利の決定打を(はな)つ存在と定め、全リーダーで取り組んでいます。大阪市の西成区、大正区、住吉区、住之江区からなる西大阪総県のある地区部長は、会合に出たことがない方のことを真剣に祈る中、早朝から行う趣味があることを知り、一緒に行動するようになりました。その中で心が通い合い、躍進(やくしん)部員会に参加してくれたのです。
 原田 東淀川区、淀川区、西淀川区、此花区などを広布の舞台とする新大阪総県の地区でも、副常勝長(副ブロック長)の励ましで、約50年ぶりに会合に出席した壮年がおられるそうですね。「地域中を足しげく歩く壮年の姿は、本当に頼もしい」と女性部からも評判です。
 直里 「未来″タ談会」が盛況(せいきょう)な中、神戸市兵庫区、北区、長田区の中央神戸総県に、支部と本部の未来本部長を兼務する地区副女性部長がいます。支部の集いを毎月行い、本部では年に数回、中・高生を対象に、御書や池田先生の提言の勉強会を開催。取り組みを継続してきたことで、高等部の部長が毎年誕生するようになり、関西創価学園や創価大学に進学するメンバーも多くいます。
 永石 堺市の堺区、東区、北区などからなる堺総県では、若い力が躍動していますね。ある華陽リーダーは(やまい)と闘いながら、女子学生部の活動に真剣に取り組み、夢である言語聴覚士を目指し、努力を続けています。一昨年には祖母を入会に導き、地域に希望を送る存在と輝いています。
 前田 男子部も燃えています。兵庫の尼崎総県の男子部部長は執念(しゅうねん)の対話で、6月に友人に御本尊流布。守口市、門真市、大阪市の旭区と鶴見区からなる常勝大阪総県の総区男子部書記長は7月に折伏(しゃくぶく)成就(じょうじゅ)。地元の大阪旭文化会館が開館した昨年12月と、本年2月に続き、8カ月で3人に弘教(ぐきょう)を実らせています。
 山内 先生は先日、関西の全同志に「全世界の先頭に立つ(ゆえ)の、最も厳しい試練の烈風(れっぷう)があろうと、『師弟不二』という最後は必ず勝つ題目の師子吼(ししく)と、『異体同心(いたいどうしん)』という絶対に信じ合える団結で、明るく、また明るく、(ほが)らかに、また朗らかに『民衆常勝の大行進』を(つらぬ)いていってください」と最大の期待を寄せてくださいました。
 永石 地域社会に平和と文化の連帯を広げる関西では、7月29日から8月13日まで関西池田記念会館で「自在(じざい)なる()――池田大作写真展」を開催し、8月27日まで神戸市の関西国際文化センターで「人道展――平和を守るための約束」を行っています。
 原田 全ては強盛(ごうじょう)な祈りから始まります。「なにの兵法よりも法華経の兵法をもちい(たも)うべし」(新1623・全1192)です。広宣流布と立正安国の旗頭(はたがしら)である関西は、どこまでも明るく(ほが)らかに、題目の師子吼(ししく)(とどろ)かせながら、「いざや前進 恐れなく!」と勝ち進んでいきましょう。

(2023. 7.27. 聖教新聞)

 

 

<53> 使命の天地で対話の大波を
出席者:原田会長、永石女性部長、萩本総東京長、那須総東京女性部長、永井総東京男子部長

 永井 明日8月1日は、東京の歌「ああ感激の同志あり」が発表されて45周年です。総東京の私たちは常に、この歌と共に前進してきました。
 萩本 当時(1978年)の聖教新聞には、池田先生が広布の本陣で活躍している友のために≠ニ自ら作詞をされ、東京の同志への思いを作曲家に託された経緯がつづられています。
 那須 歌が初披露されたのは、翌2日、池田先生が出席して荒川文化会館で行われた東京支部長会でした。歌に込められた師の心に、皆の歓喜(かんき)と決意が爆発。秋の支部総会の大勝利へ、猛然(もうぜん)とスタートが切られたのです。
 永石 この時、先生は、同志の日頃の奮闘(ふんとう)(ねぎら)うとともに、地道な個人への励ましの大切さ、また、後輩に尽くすことは自分のためでもあり、広布のためでもある等と語り、万感の期待を寄せられました。
 那須 そして、「(かな)い叶わぬは御信心(ごしんじん)により候べし」(新2135・全1262)との(おお)せ通り、強盛(ごうじょう)な信心と祈りが一切を決定づける∞深い祈りで悠々(ゆうゆう)たる境涯(きょうがい)を広げ、着実にして堅実(けんじつ)な進歩の歴史を≠ニ指導してくださいました。
 萩本 歌詞にある「感激」について、先生はこう語られています。「それは、人と人との触れ合いのなかにある。勇んで行動するなかに生まれる。そして、感激こそが、前進の活力となる」と。師弟の黄金の歴史から45年、私たちは、今再び「東京は一つ」との先生の言葉を胸に、東京中、さらに全国へ対話拡大の大波を起こし、新たな「感激」の広布史を勝ちつづっていきたい。
 原田 首都・東京は、世界中の友が、師弟共戦を誓い出発する広布の本陣です。先生は「広宣流布の決定打を放つのも、学会の未来を決するのも東京である。東京が強くなった分だけ創価学会は堅固(けんご)になり、東京が前進した分だけ広宣流布は進む」と言われました。今こそ、自身の成長、友への励まし、勇気の対話拡大で、わが地域に希望と友情を広げていきましょう。

地域に根差し活躍

 萩本 荒川区の同志も意気軒高(いきけんこう)です。ある壮年副本部長は、町会の副会長や学校の協力員などを務め、地域に長年、尽力(じんりょく)。弘教にも地道に取り組む中、本年4月、念願がかない、兄が入会しました。この副本部長は、45年前の支部長会に参加していたそうです。
 原田 池田先生は「庶民のなかの一番の庶民が荒川の皆さんです」「荒川は私を守ってください」と、最大の信頼を寄せられてきました。そして、師の不惜(ふしゃく)の闘争に応えようと常勝不敗の歴史を刻んできたのが、荒川の同志の(ほま)れです。
 那須 隣の足立区でも、学会員が、地域の(かなめ)≠ニなっています。ある区副女性部長は、町会役員として清掃活動などに積極的に参加。娘さんも地域に根差し、親子で友好活動に励み、信頼を広げています。
 永石 団地の自治会役員や、子ども食堂≠運営するなど、同区では多くの女性部員が、地域や社会に貢献しています。足立の友は、10月に迎える「足立広布 師弟原点の日」を勝利で飾るべく、友好拡大の勢いが加速しています。
 萩本 東京は、青年世代も活躍が光っています。
 那須 稲城市の華陽リーダーは、幼なじみの友の悩みに寄り添い、共に祈り、親身に対話。地区の皆さんの題目にも包まれ、悩みを克服した友人は、5月3日に晴れて入会しました。華陽リーダーは「温かな学会の世界を多くの人に伝えたい」と、さらなる拡大を決意していました。
 永井 海外大学の日本キャンパスで学んだ世田谷区の男子地区副リーダーは、授業料免除の成績優秀者となり、本年5月の卒業式で代表スピーチに選ばれました。実は、男子部大学校に入校する前は、学業の忙しさから、学会活動が思うようにできないこともありました。しかし、自分の成長を真剣に祈ってくれる先輩たちの熱意に触れて一念発起したのです。彼は、かつての学友にも堂々と、題目の功徳や学会の素晴らしさを語っています。
 原田 先生は、東京広布の模範である庶民の王者・足立区の記念撮影のことを書きとどめた小説『新・人間革命』第16巻「入魂」の章で、「皆が人材である。皆が使命の人である。皆が日蓮大聖人の直弟子である」とつづられています。私たちは、広布のために黙々(もくもく)献身(けんしん)する友を最大にたたえ、励まし、また新しい人材を糾合(きゅうごう)しながら、共々に飛躍してまいりたい。

千客万来の総本部

 永石 総本部は、連日、国内外の友が訪れ、にぎわっていますね。
 原田 最近も、私は、ヨーロッパの学者やアフリカの大使などを総本部でお迎えしました。皆さん異口同音(いくどうおん)に語るのは、池田先生の平和の哲学と行動への深い共鳴(きょうめい)と、学会の平和・文化・教育の運動に対する大きな期待です。
 永井 創価文化センターでは今月、「『新・人間革命』名場面展――創価教育編」が開幕しました。
 永石 小説に描かれた先生の激闘(げきとう)足跡(そくせき)珠玉(しゅぎょく)の励ましの指針や名場面をたどることができます(休館日や開館時間は総本部のホームページを参照)。
 原田 今月4日、約3年半ぶりに「広宣流布誓願勤行会」が再開され、私も総東京の代表と出席しました。御書に「ちかいし(ねが)いやぶるべからず」(新114・全232)、「願わくは、我が弟子(でし)等、大願(だいがん)をおこせ」(新1895・全1561)と仰せです。さあ、広宣流布大誓堂完成10周年の「11・18」へ! 一人一人が、わが使命の天地で、広布への誓いも固く、いかなる困難にも断じて勝つ≠ニ決めて前進していきましょう。

(2023. 7.31. 聖教新聞)

 

 

<54> 「覚悟の信心」で着実な前進を
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石女性部長、西方青年部長、林池田華陽会委員長

 原田 学会伝統の(きた)えの夏≠ナす。過酷(かこく)な暑さが続いていますので、「エアコンの適切な使用」「のどが渇かなくても、小まめな水分補給」などを心がけながら、存分に英気(えいき)を養い、健康・無事故で、充実の日々を送っていきたいと思います。
  7月30日には、未来部の夏季研修会が盛大に開催されました。創価大学と全国335会館を中継で結び、2万5000人が集い合い、未来への飛翔(ひしょう)を誓う場となりました。
 西方 池田先生は、「わが(ほま)れの正義の走者よ、(ほが)らかに学び勝ち抜け!」とメッセージを贈ってくださり、皆で広布の未来を開く使命を確認し合いました。
 原田 振り返れば、先生は毎年の夏に、「(はかりごと)帷帳(いちょう)(うち)(めぐ)らし、勝つことを千里の(そと)に決せしものなり」(新874・全183)との御聖訓(ごせいくん)の通り、重要な協議の場に出席して指導され、連日のようにスピーチを掲載してくださいました。また、青年部や未来部など次代の人材を全力で励ましてこられました。
 西方 私も夏に先生の指導に触れ、忘れ得ぬ師弟の原点を築いた一人です。だからこそ、この夏も報恩感謝の思いで、次の勝利に向けて全力で駆けています。
 永石 思い起こすのは、20年前の2003年8月の随筆で先生が、上半期を戦い抜いた同志を心からたたえ、「信仰の確実さによって鍛えられた人生は、最も有能にして勝利者の光を放っていく」「今は共に新鮮な空気を吸いながら、次の戦闘の準備をしている友に栄光あれ!」とつづられていたことです。
 長谷川 この年も本年同様、全国の同志が上半期を見事に戦い抜き、さらなる広布の拡大を期していました。
 原田 リーダーは、こうした同志の奮闘(ふんとう)を心からねぎらい、たたえていきたい。何より、リーダー自身が模範の拡大に挑戦し抜いていきたい。それこそが、次なる勝利を開くための絶対条件となるのです。

新たな挑戦を開始

  この8月は、先生が小説『新・人間革命』の執筆(しっぴつ)を開始されてから、30年の(ふし)でもあります(1993年8月6日)。
 原田 8月6日は、世界で初めて広島に原爆が投下された日(1945年)です。先生は、深き祈りと誓いを込め、「平和ほど、尊きものはない。平和ほど、幸福なものはない。平和こそ、人類の進むべき、根本の第一歩であらねばならない」とペンを執られました。
 長谷川 その時、先生は65歳でした。一般的には、定年≠ニいう人生の一区切りの年齢で、完結まで全30巻という壮大な目標を立て、新たな挑戦を開始されたのです。
  その思いを、「今、書かずして、いつ書くのか! これが、私の心情である。私の胸には、言論の闘争の決意がたぎっている。広宣流布の大道は、今つくるしかないからだ。その深く広い広宣の軌道(きどう)を永遠ならしめるために、今こそ厳然(げんぜん)と書き残しておくことが、後世の法戦の先手となることを知っているからだ」と語られたことがあります。
 永石 この決意のままに先生は、皆の(たて)となりながら、第2次宗門(しゅうもん)事件をはじめ、襲い来る三類の強敵(ごうてき)を打ち破り、世界広布の道を厳然(げんぜん)と切り開かれました。そして未来をつくるための言論闘争を25年にわたり続けられ、2018年の8月6日に脱稿(だっこう)されたのです。
 原田 日蓮大聖人に直結し、不惜(ふしゃく)の闘争を貫かれた牧口先生、戸田先生、池田先生の三代の師弟と共に、地涌(じゆ)の使命に立ち上がった民衆の連帯である学会によって、御遺命(ごゆいめい)の世界広布は現実のものとなりました。

皆に励ましの便り

 西方 『人間革命』『新・人間革命』は、「創価の広布の『日記文書(もんじょ)』」であり、「創価の精神の正史(せいし)」であると池田先生は強調されています。後継(こうけい)の私たちが、学会精神を学ぶための「信心の教科書」です。
 永石 執筆(しっぴつ)は、「一人ひとりに励ましの便りを送る思いで推敲(すいこう)を重ね」「わが胸中(きょうちゅう)の恩師と対話しながらの作業でもあった」と述べられています。
  さらに、「先師、恩師の精神と思想を受け継ぎ、断じて、『戦争』の世紀から『平和』の世紀へ歴史を転じゆこうとの、弟子としての誓いを永遠に刻印(こくいん)したかった」とも言われています。先生ご自身の誓願(せいがん)を弟子に(たく)す「(ちか)いの書」でもあると思います。
 西方 今、世界中の同志が、『人間革命』『新・人間革命』を学び、師弟の精神を受け継いで、「アイアム シンイチ・ヤマモト」の自覚に立って、広宣流布に献身(けんしん)しています。
 永石 先ごろ来日したコートジボワールの方々も、小説を通して学会の真実を学び、先生の心を心として正義の道を歩んでいることを強調していました。
 長谷川 広宣流布は、(ほとけ)()との間断(かんだん)なき闘争(とうそう)です。正義が勝ち続けていくために大切なのは、「『覚悟の信心』に立つこと」であり、「覚悟を(さだ)め、大難(だいなん)(いど)み戦うことによって、(みずか)らの信心を(みが)(きた)え、宿命転換(てんかん)がなされていく」と先生は教えてくださっています。
 原田 「広宣流布大誓堂(だいせいどう)」完成10周年となる「11・18」を目指す私たちの歩みも、決して簡単なものではありません。「覚悟の信心」に立たなければ勝てない戦いです。ゆえに私たちは、先生の弟子らしく、目の前のなすべきことをなし、一日一日を完全燃焼させていきたい。この忍耐強い着実な前進こそ、勝利への直道(じきどう)です。
 長谷川 大事な佳節(かせつ)を迎える8月。私たちは「今、戦わずして、いつ戦うのか!」の気概(きがい)で、縦横無尽(じゅうおうむじん)に動き語っていきたい。また、未来″タ談会などを通じ、後継(こうけい)の友を励ましていきたい。
 原田 さあ、先生の入信記念日である「8・24」を目指し、悔いのない夏を送り、下半期の凱歌(がいか)へ、勢いよく進んでいきましょう!

(2023. 8. 3. 聖教新聞)

 

 

<55> 苦闘の末にこそ栄光は輝く
出席者:原田会長、沼倉女性部書記長、羽磨(はま)北海道長、小松北海道女性部長、古川北海道男子部長

 小松 広宣流布の前進は、常に民衆の弾む歌声と共にあります。この夏は、「北海道の歌」が発表(1978年8月23日)されてより45周年を迎えます。
 古川 当時、第1次宗門事件の嵐が吹き荒れていました。道内には、(ころも)権威(けんい)を笠に着て、学会を誹謗(ひぼう)し、信徒を隷属(れいぞく)させようと「檀徒づくり」に狂奔(きょうほん)する悪僧らが、はびこっていました。
 沼倉 そんな中、池田先生は、「ああ共戦の歌」を作詞し、贈ってくださったのです。広布の最前線で、歯を食いしばって奮闘(ふんとう)する同志は、勇気と希望を湧き立たせました。
 羽磨 「恩師と共に (げん)たりき」との歌詞に、何があっても師と共に≠ニの不動の決意が、赤々と燃え上がっていったのです。北海道の同志たちは、断固と立ち上がりました。今や、あの邪悪な宗門は、見る影もない衰退(すいたい)ぶりです。
 小松 発表2カ月前の6月には、先生は、それまでで最長となる16日間で、札幌、厚田、釧路、別海、函館、大沼など、全道を駆け巡り、同志の激励・指導に全精魂を注いでくださいました。
 羽磨 その場にいた先輩たちは、連日、会合参加者との懇談や記念撮影、新会員や功労者等への家庭訪問、そして、役員への激励に至るまで、寸暇(すんか)を惜しんで「一人」を励まされる師の姿に、峻厳(しゅんげん)な広布の闘争、一人を大切にする精神を教えていただいたと語っています。
 原田 別海での勤行会の折には、自行化他の信心を貫くことが、人生の幸福を築く源泉(げんせん)である=Bそして、いかなる時も「大いなる(さいわ)い有るなり」(新1062・全762)との確信で、福徳あふれる生涯(しょうがい)を飾ろう≠ニ指導されました。その師の心をわが心とし、北海道の皆さんは、広大な大地で、厳寒の季節をものともせず、偉大な広布と人生の凱歌(がいか)(とどろ)かせてきたのです。
 沼倉 そして、「ああ共戦の歌」誕生から30周年の2008年、先生は、歌詞に新たな言葉を贈ってくださり、題名も一新。「三代城の歌」として生まれ変わりました。
 原田 先生は、歌の結びに、「師弟共戦の三代城」と書き加えられました。北海道は、初代会長・牧口先生、第2代会長・戸田先生が巣立った飛翔(ひしょう)の舞台であり、池田先生が青年時代、小樽、札幌、夕張と、民衆厳護(げんご)の勝利の旗を打ち立てた広布開拓(かいたく)の天地です。北海道は、永遠に師の(たましい)を受け継ぐ師弟共戦の大地である――この歌詞と題名に、先生の万感の思いが刻まれています。
 羽磨 私たちは、本年前半も、方面歌を高らかに歌いながら、各地で激戦を勝ち抜きました。後半戦も、苦闘の末にこそ栄光が輝くとの確信で、必ず勝ち開いてまいります。

新たな人材陸続と

 沼倉 北海道には、幸齢(こうれい)社会≠フ模範と輝く方々が、多くおられます。
 羽磨 深川市、北竜(ほくりゅう)町、雨竜(うりゅう)町、沼田町、秩父別(ちっぷべつ)町、妹背牛(もせうし)町などからなる深川新世紀圏では、91歳の圏副本部長が家庭訪問の達人≠ニして内外の友を励ましています。子どもの見守りボランティアとしても日々、通学路に立ち、誠実な振る舞いが地域に信頼を広げています。
 小松 栗山(くりやま)町、南幌(なんぽろ)町、由仁(ゆに)町、長沼(ながぬま)町がある南空知創価圏でも、圏太陽長の壮年が、広布にも宿業(しゅくごう)にも勝つ≠ニ決め、以前から1日1万遍の題目に挑戦。7年前に余命宣告された大病も昨年、ついに克服(こくふく)歓喜(かんき)の対話で、本年3月、友人が入会されました。
 原田 その太陽長は、町内会長、老人クラブ会長、社会福祉協議会委員、健康推進委員などを務め、地域に貢献(こうけん)されているそうですね。池田先生は、「私たちは行動者だ。大哲学を実践し、民衆に貢献している。だから強い」と、つづられています。その通りの、素晴らしい信心の実証です。
 小松 女性部も、試練に打ち勝つ体験を示しています。江別(えべつ)県の支部副女性部長は、10年もの闘病を乗り越えて職場に復帰。その後、営業職として全道で1位の成績を出すなど、宿命転換の勝利の姿が、同志に希望を送っています。
 沼倉 各地区での人材育成も、創意工夫しながら進んでいますね。恵庭(えにわ)県のある地区では、ヤング白ゆり世代と池田華陽会、また壮年と男子がペアになって、それぞれ未来部員を激励。新たに未来部員やご家族が会合に参加されているそうですね。
 小松 ヤング白ゆり世代のメンバーの対話運動も活発です。対話した友人が他の友にも声をかけ、学会理解の輪が幾重にも広がっているケースもあります。
 古川 男子部も元気です。留萌(るもい)市、増毛(ましけ)町、小平(おびら)町、苫前(とままえ)町、羽幌(はぼろ)町、(しょさんべつ)町、遠別(えんべつ)町、天塩(てしお)町などからなる旭川総県では、今年、昨年に比べて5倍の約100人の男子部大学校生を輩出(はいしゅつ)しました。釧路総県でも、昨年に続き、部1人≠達成しています。
 羽磨 登別県も、2年連続で部1人≠フ大学校生が立ち上がっています。その半数は20代です。若い世代が、職場でなどでも奮闘し、地域の識者から学会の青年は素晴らしい≠ニ期待の声が寄せられています。
 原田 男子部の会合参加者が2倍に増えた∞活動者が10倍に発展した£n域もあり、大きな波動になっていると聞きました。少子化や人口減、過疎化に直面する中、徹底した訪問・激励の大切さを、改めて北海道の同志が示してくれていますね。

立正安国の旗掲げ

 古川 今年は、牧口先生、戸田先生の法難(ほうなん)から80年(7月6日)です。北海道の青年は、軍部政府の弾圧に屈せず平和の信念を貫いた両先生、そして池田先生の三代の師弟に連なる誇りを胸に、生命尊厳(そんげん)の哲理を語り抜いていきます。
 原田 世界中で試練が続く中ですが、私たちは日々、平和を祈念し、今いる場所で、決然(けつぜん)と立正安国の旗を(かか)げ、勇気と希望の対話を広げていきましょう。

(2023. 8. 7. 聖教新聞)

 

 

<56> 永遠の広布旅・師弟旅の象徴
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石女性部長、梁島男子部長、林池田華陽会委員長

  お盆を迎えるに当たり、全国各地の墓地公園・納骨堂が、にぎわいを見せています。本年は、4年ぶりに園内での追善(ついぜん)勤行法要も実施されています。
 長谷川 8月15日を中心に、会館で勤行法要を営む地域もあります。ご家族や同志、友人、先祖代々の福徳と安穏(あんのん)厳粛(げんしゅく)に祈念してまいりたいと思います。
 原田 御聖訓(ごせいくん)に「自身法性(ほっしょう)の大地を、生死(しょうじ)生死と(めぐ)り行くなり」(新1010・全724)とあります。仏法の深い生命観からみれば、生と死は三世永遠にわたって繰り返していきます。死は「生の終わり」ではなく、「新たな生への出発」なのです。そして御書に()らし、広布に進む学会の同志の題目こそ最高の追善(ついぜん)となるのです。

恒久・平等・明るさ

 長谷川 学会初の墓園である北海道の戸田記念墓地公園が誕生したのは、1977年(昭和52年)10月です。戸田先生は、「末法の現実の世界で、波瀾万丈(はらんばんじょう)の戦いをしきって一生を生き、あとは、わが同志と一緒に、どこかで静かに眠りに()きたいものだな」と語られていました。
 梁島 池田先生は、生死不二の原理の上から、戸田先生の言葉は「再び新たなる生命を(よみがえ)らせ、共々に広宣流布に戦っていこう」との意味であり、墓園は「その永遠の広布旅、師弟旅の象徴(しょうちょう)ともいうべきもの」と言われています。
 永石 墓園建設に当たり池田先生は、仏法の死生観をもとに、「恒久(こうきゅう)性」「平等性」「明るさ」の三つの基本理念を(かか)げられました。
 原田 簡潔に言うと墓園は、永遠の生命観に立ち、生死不二という仏法の真髄(しんずい)を共有する場です。そのためには、安定した質の高い維持・管理を行い、「恒久性」をもった優れた施設でなければなりません。
 長谷川 「平等性」は、「皆が仏性を(そな)えている」という仏法の平等観に立ち、権威や財力によって墓の大小を競うような風潮には、追随しないことを意味しています。
 永石 実際、同じ大きさで整然と並べられた墓石を見て、その理念に感銘(かんめい)を受け、学会への理解を深める方は多くいます。
 原田 妙法に照らされた生死不二の「明るさ」を象徴できるよう、墓参者に(うるお)いを与える親しみやすい環境整備も目指しています。
 永石 最近も、学会の墓園を初めて訪れ、「雄大な自然に心が癒やされ、きれいで立派な施設に感動しました。故人の喜ぶ顔が浮かんできます。学会は素晴らしいですね」との声を寄せられた方がいました。
  美しく整備され、豊かな自然に(いろど)られた墓園は、地域の憩いのオアシスとしても親しまれています。多くの桜が植えられ、地域の名所として喜ばれる墓園もあります。
 梁島 「墓地には暗い∴象がありましたが、学会の墓園は全く違いますね。明るく希望さえ感じます。本当に立派です」と感嘆(かんたん)される方もいます。
 長谷川 各地の墓園・納骨堂では、墓所等の新規募集を行っています。申し込み方法などは、墓園のホームページなどに記載されていますので、どうぞご確認ください。

仏法の回向の本義

  日蓮大聖人は、「四条金吾殿御書」や「盂蘭盆(うらぼん)御書」などで、「お盆」について触れられています。その中で、「自身(ほとけ)にならずしては、父母をだにもすくいがたし。いおうや他人をや」(新2025・全1429)と(おお)せになられています。
 原田 自身が仏になる≠ニは、妙法を(たも)って自行化他(じぎょうけた)の実践に励むことです。私たちは、いよいよ広布への決意に燃え、朗々(ろうろう)と題目を唱えながら、学会活動に励んでいきたい。
 永石 毎日の勤行の御祈念文(ごきねんもん)には、「先祖代々(なら)びに亡くなられた会員・友人の追善(ついぜん)供養(くよう)のために」とあります。自身が仏法を実践して積んだ功徳を、他の人に(めぐ)らし()ける≠アとが仏法の回向(えこう)の本義です。
 原田 「御義口伝(おんぎくでん)」に「今、日蓮等の(たぐ)い、南無妙法蓮華経と唱え(たてまつ)るは、生死(しょうじ)(やみ)を照らし晴らして」(新987・全710)とあります。最極の生命哲理である日蓮仏法は、生死の苦悩や悲哀(ひあい)をも照らす光源(こうげん)となるのです。
 梁島 大聖人門下の南条時光の一家は、働き盛りの父に先立たれます。また時光の弟は16歳で急逝(きゅうせい)します。その時、大聖人は、時光の母に、「ゆめかまぼろしか、いまだわきまえがたく(そうろう)。まして、母のいかんがなげかれ候らん」(新1903・全1567)と真心で寄り添われています。
 原田 そして、題目を唱えた息子さんの成仏は間違いない≠ニ断言され、妙法で結ばれた家族は、ひとたび離れても、必ず常楽我浄(じょうらくがじょう)の旅を一緒に歩めると励まされたのです。
 永石 時光と母はその後も、厳然(げんぜん)と信心を貫き、広布の使命を断固として果たしていきました。
  池田先生は「広宣流布に戦う学会員は、誰人も成仏の功徳を得ていける。その大善根(ぜんこん)をもった学会員が自行化他の題目を唱えていけば、その功徳は、無量の先祖、無量の子孫、眷属(けんぞく)へ、満々と回らし向けられていく。これが追善(ついぜん)回向の大功力(くりき)である」とつづられています。
 長谷川 こうした仏法の本義から逸脱(いつだつ)し、故人への追慕(ついぼ)逆手(さかて)に取り、お盆を供養(くよう)収奪(しゅうだつ)の機会として狙っているのが日顕宗です。
 梁島 坊主たちは、僧侶(そうりょ)(おが)まなければ故人は成仏できない∞塔婆(とうば)を立てないと、成仏できない≠ネどと吹聴(ふいちょう)していますが、御書のどこにも書かれていない邪義(じゃぎ)です。一片(いっぺん)の文証もなく、まさに邪宗(じゃしゅう)です。
 原田 ある識者は「宗門と別れたおかげで、創価学会が世界宗教へと脱皮するスピードは大きく加速されました」と述べていました。大聖人直結の仏意仏勅(ぶついぶっちょく)の学会は、「広宣流布大誓堂(だいせいどう)」完成10周年の11・18を目指し、勇んで広布へ前進していきましょう。

(2023. 8.10. 聖教新聞)

 

 

<57> 敢えて闘う「師子王」の心で
出席者:原田会長、永石女性部長、中井関東長、川浪関東女性部長、坪井関東男子部長

 坪井 戸田先生と池田先生の師弟の出会いの日≠ナある8月14日は、「関東の日」です。2000年の同日に制定されました。
 原田 池田先生はその際、戸田先生が戦後初の地方指導を関東から開始した史実を通し、「広宣流布への『拡大』の原点の地は、ここ関東であるとの誇りを忘れないでいただきたい」と語られました。関東の友は今、誉れの原点を胸に、新たな広布の歴史を打ち立てようと前進しています。
 中井 「鉄桶(てっとう)の団結・埼玉」「旭日(きょくじつ)の千葉」「直通(ひたみち)の茨城」「人材の王国・群馬」「広布源流(げんりゅう)の栃木」――この関東5県の同志の胸に輝くのは、「()えて(たたか)う」との「敢闘(かんとう)精神」です。
 原田 先生は日本、世界の重要な国土である関東≠ニ言われています。「関八州を制する者は天下を制す」です。日本の(かなめ)の中の要≠フ天地が関東なのです。
 永石 関東には、各県に先生から贈られた歌があります。埼玉の歌「広布の(はた)」、千葉の歌「旭日(あさひ)(はる)かに」、茨城の歌「凱歌(がいか)の人生」、群馬の歌「広布の(かね)」、栃木の歌「(ちか)いの友」です。全て誕生から45周年となります。
 川浪 先生が「広宣流布の『関東の(ゆう)』」であり、「思い出深き地」と語る、埼玉の歌「広布の旗」は、「愛する埼玉 今ここに」との一節から始まります。
 原田 「私は、埼玉の大誠実(せいじつ)の父母たちに最敬礼(さいけいれい)する。私は、埼玉の勇敢(ゆうかん)にして聡明(そうめい)な青年のスクラムを絶対に信頼する。私は、この愛する埼玉家族と共に、誉れ高き『広布の旗』を永遠に(かか)げていきたい」とも言われ、2010年には、歌の最後に「ああ埼玉の 勝利見む」との一節を加筆されています。
 中井 9月12日には、「埼玉の日」50周年を迎えます。この春も全関東と共に、勝利の前進を()げた埼玉は、次なる勝利へ向け、意気軒高(いきけんこう)です。
 原田 「異体同心(いたいどうしん)なれば万事(ばんじ)(じょう)じ」(新2054・全1463)です。関東は、さらに強い団結で、広宣流布と立正安国の新たな凱歌(がいか)を必ずや轟かせていこうではありませんか!

限界の壁を破れ!

 中井 先頭を走るのは、埼玉の三郷(みさと)県(三郷市、八潮(やしお)市、草加(そうか)市)の友です。草加大勝圏のある地区部長は毎週、全壮年部員のもとを訪れ、心通う語らいを展開。1人、2人と新たな人材が立ち上がっています。さらに男子部とも一緒に動き、昨年は3人の男子部大学校生が誕生しました。
 坪井 羽生(はにゅう)県男子部のある本部では、毎週の活動者会で、御書や『新・人間革命』を研さん。皆が信仰の歓喜(かんき)に燃えて前進し、本年5世帯の弘教(ぐきょう)が実っています。入会した友も積極的に活動に参加し、地域に波動が起きています。
 中井 千葉は、関東で最初に県歌が発表された、栄光(さん)たる地です。市原牧口県のある本部の壮年部は、4年前から毎週日曜日に勤行会を開催。コロナ()にあってもオンラインで行い、通算200回を超えました。毎回30人が集まり、拡大にも勢いよく打って出ています。
 原田 先生は関東の友に、「創価の師弟には、絶対に行き詰まりはない」「限界かと思う壁に突き当たった時が、本当の勝負だ。そこに、赫々(かっかく)たる勝利が待っている」とエールを送られています。まさしく、そうした気概(きがい)で、新たな歴史を開いていますね。
 川浪 団地部の皆さんも地域の(はしら)として活躍しています。稲毛(いなげ)本陣区の地区女性部長は面倒見(めんどうみ)が良く、周囲から厚い信頼が寄せられています。これまで多くの方を入会に導き、7月にも地域の方が入会しました。その方が語った「『冬は必ず春となる』との言葉が大好きです。私も人生の春を目指して、頑張ります!」との抱負(ほうふ)は、大きな感動を呼びました。
 永石 ヤング白ゆり世代も、仕事や子育てで多忙な中、奮闘していますね。茨城・古河(こが)県の白ゆり長は、県主事の母がいつも口ずさんでいた県歌「凱歌(がいか)の人生」と共に育ち、広布の人材へ成長。皆に励ましを送っています。
 中井 茨城旭日県の地区部長は建設会社を経営し、全国を飛び回る中、地区内の訪問・激励にも奔走(ほんそう)。昨年、折伏(しゃくぶく)した友は地区座談会の司会を務めるようになり、10月の初級試験へ向け研さんに励んでいます。
 永石 群馬・前橋本陣県の副白ゆり長は、アメリカ創価大学の1期生です。これまで16人の方を折伏し、先日のSOKA連続セミナーにも友人と一緒に参加。「世界の本陣の日本で広布に(はげ)めるほど、幸せなことはない」と語り、模範(もはん)の拡大に挑戦していますね。
 坪井 館林県のある本部では、定期的に「壮男(そうだん)会議」を開催。皆で家庭訪問に動き、支部2人の男子部大学校生を輩出(はいしゅつ)するなど、新たな人材が育っています。
 中井 栃木・真岡(もうか)県の地区部長は毎月、全メンバーのもとへ足を運ぶことを心がけ、昨年は2人の方が任用試験に挑戦。座談会の参加者も増え、「地道な行動こそ、広布拡大の直道(じきどう)ですね」と語っています。
 川浪 足利創価県の女性部本部長は、10年来のママ友とSOKA連続セミナーに参加。この夏は、埼玉をはじめ、北海道、東京、愛知、大阪、兵庫、広島の友との交流に駆けています。

一切が「仏道修行」

 永石 関東は今、多くの新リーダーが誕生し、清新な息吹(いぶき)にあふれています。先生は、新しい人も先輩も、「全部、新しい使命であり、任務であると思って、張り切って戦っていきなさい。一切が、(ほとけ)になるための仏道修行である」「若々しく、断じて勝利して、仏になっていくんだ」と指導されています。
 川浪 皆が元気になり、幸福になり、勝利していくため、共々に「青年の心」で進んでいく決意です。
 原田 先生は「敢闘(かんとう)精神」について、「何ものをも恐れぬ師子王の心である」とも語られています。関東は、広布の歌声、旭日(きょくじつ)の歌声、凱歌(がいか)の歌声、誓願(せいがん)の歌声を高らかに響かせながら、勇気の信心で勝ち進んでいきましょう!

(2023. 8.17. 聖教新聞)

 

 

<58> 生命と生命の触発が宗教の魂
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石女性部長、梁島男子部長、横井女性部主任部長

 永石 24日から27日の「座談会の週」より下半期の出発です。夏の有意義な友好交流などを語り合いながら、朗らかに前進を開始していきましょう。
 長谷川 「未来″タ談会」として開催する地区もあります。これまでに行った地域では、同志はもとより、未入会のご家族や友人など、多くの方に歓喜(かんき)の波動が広がっています。
 梁島 東京のある地域では、夏休みで海外から帰国した家族も交え、にぎやかに開催。式次第も未来部員が全て考え、愛唱歌を外国語で歌うなど、笑顔満開の座談会となりました。未入会のお子さんも多く参加され、創価家族の温かさに触れる機会となりました。
 横井 埼玉の女子中等部員は、同じ学校に通う3人の友人と参加。その中に不登校の子がおり、日頃から彼女が励ましを送ってくれる姿に、親御(おやご)さんも(こころよ)く送り出してくれたそうです。当日は、友人と一緒に練習を重ねたピアノの連弾を披露。会場は拍手に包まれ、友人も「また参加したい」と喜んでいたとのことです。「友人を励ますことが、私の使命」と語る中等部員の真っすぐな思いに、心が揺さぶられました。
 永石 未来部員が少ない地域でも工夫を凝らしています。壮年・女性部から率先して目標を掲げようと「大人のサマーチャレンジ」を語り合い、盛り上がった地区もありました。
 原田 池田先生は、「生命と生命の触発(しょくはつ)こそ、宗教の(たましい)である」と強調されました。心を開いた小単位の語らい、一対一による対話の触発の場が、学会の座談会です。今回の「未来″タ談会」も、歓喜と希望あふれる集いとなるよう、皆で大成功を祈り、取り組んでいきましょう。
 横井 「イングリッシュチャレンジ」「読書感想文コンクール」「きぼう作文コンクール」「少年少女希望絵画コンクール」など、「未来部サマーチャレンジ」の応募締め切りも、31日です。
 永石 こうした挑戦は、未来部員にとって才能の芽を伸ばすきっかけとなり、生涯忘れ得ぬ財産になります。受験を控えるメンバーなど一人一人の状況に配慮しながら、支部・地区でも、改めて声かけをしていきたいと思います。
 原田 多感な青春時代です。勉学や人間関係など、さまざまな悩みや葛藤(かっとう)もある。その時の励ましがどれほど大事か。御聖訓(ごせいくん)に「法華経の命を()ぐ人」(新1590・全1169)と(おお)せです。現在の未来部員は、創立100周年の2030年、さらに、世界広布の万代の流れを決定づける使命深き「正義の走者」です。私たちは、一人ももれなく広布後継(こうけい)の人材に≠ニの祈りで、励ましを送り続けていきたい。

師弟の歴史が刻印

 長谷川 まもなく迎える8月24日は、池田先生の入信記念日です。池田先生が入信した1947年当時、学会員は実質500人から600人ほどでした。戸田先生と不二の弟子である池田先生の、死身弘法(ししんぐほう)の闘争によって、今日の世界的な学会になった感謝と報恩の決意で出発していきましょう。
 原田 「8・24」には、師弟の原点の歴史が刻印されています。先生の入信から満3年の1950年の同日夜、戦後の混乱期で、戸田先生の事業が行き詰まり、学会の理事長辞任の意向を発表されます。この時、「これから、私の師匠は誰になるのでしょうか」との池田先生の質問に、戸田先生は「苦労ばかりかけるけれども、君の師匠は、この私だよ」と答えられます。窮地(きゅうち)にあった戸田先生を(ののし)り、去っていく者も多くいた中、池田先生は、広宣流布の師匠は戸田先生以外におられない≠ニ、阿修羅(あしゅら)のごとく戦い抜かれました。
 梁島 そして1951年5月3日、戸田先生の第2代会長就任の道を切り開かれたのです。
 原田 この師弟共戦の強固な絆が結ばれた日が「壮年部の日」です。1976年、初の「壮年部の日」に、先生は「我が一生成仏の人生の総仕上げを美事に成し遂げてください」とメッセージを贈られました。壮年は、一家、社会、学会の柱です。広布の飛躍(ひやく)を決するのも壮年の戦いです。
 長谷川 この8月、世界中で「壮年部の日」記念の会合が行われます。日本の私たちは、座談会に全力で取り組み、秋の勝利へスタートしましょう。
 原田 池田先生は壮年部に、「仏法は勝負だ。断じて勝たねばならない。その偉大な父の背に、青年が陸続と続くのだ」と語られています。元気に堂々と、職場、家庭、地域で、共々に信心の実証を示していこうではありませんか。

世界に広がる聖教

 横井 24日は、「聖教新聞 創刊原点の日」でもあります。先に触れた戸田先生の理事長辞任の発表直前、戸田先生は、池田先生に「言論の自由の時代だ。一つの新聞を持っているということは、実に、すごい力をもつことだ。学会も、いつか、新聞を持たなければならない。大作、よく考えておいてくれ」と、構想を語られました。
 梁島 これが原点となって、翌年の4月20日に聖教新聞が誕生しました。
 永石 混迷(こんめい)する社会にあって、人間主義、平和主義の哲理(てつり)を発信し続けているのが聖教新聞です。電子版には世界217カ国・地域からアクセスがあります。
 長谷川 池田先生が世界広布の道を開き、「聖教新聞を日本中、世界中の人に読ませたい」との戸田先生の熱願(ねつがん)通りになりました。
 梁島 本年後半も、着実に聖教の拡大に挑戦していきたいと思います。
 長谷川 猛暑や悪天候が続く中、聖教を配達してくださっている「無冠の友」の皆さまに、深く御礼を申し上げます。私たちは、皆さまの無事故と健康を一層、祈念していきます。
 原田 池田先生は「聖教新聞の拡大は、即、仏縁(ぶつえん)の拡大であり、広宣流布への大折伏の意義がある」と語られています。時代を照らす聖教の使命は、一段と重みを増しています。この秋も、勇気と確信の対話で、広宣流布と立正安国へ、前進していきましょう。

(2023. 8.21. 聖教新聞)

 

 

<59> 若き日の誓いこそ成長の源泉
出席者:長谷川理事長、永石女性部長、西方青年部長、田島学生部長、先ア女子学生部長

 田島 今月20日、男子学生部は、8・31「学生部の日」を記念する伝統の「教学実力試験」を、全国135会場で実施。日頃の研さんの成果を発揮しました。
 長谷川 10月には「教学部初級試験・青年部教学試験3級」があります。先駆(せんく)の学生部の取り組みは、頼もしい限りです。
 西方 今年は、年初からの「進学者カード」の推進により、4月の入学直後から新入生への激励(げきれい)が進みました。今回の実力試験も、俊英(しゅんえい)が勇んで受験することができました。
 永石 混迷(こんめい)する社会状況の中、若くして最高峰(さいこうほう)の仏法哲理(てつり)を学び行じていくことは、本当に素晴らしいことですね。
 田島 東京のある区は、こまやかな励ましで多くの1年生が、試験を通して信心を深めました。その区では学生部長自ら友人と教学を研さんし、今では生命尊厳(そんげん)の哲学に共感した友人と唱題を実践中です。
 西方 新しい発想の取り組みもあります。総千葉では、メンバーが教学を身近に感じられるように、ネットやSNSを駆使(くし)。教学クイズや解説動画を毎日配信して、皆が意欲的に研さんしたそうですね。
 田島 静岡では、5月から毎週、新入生も参加しての勉強会を開催。試験では1年生からも高得点者が出ました。教学を深めたことで弘教や励ましも勢いを増し、新たなリーダーを輩出(はいしゅつ)することができました。
 西方 各地の学生部員から初めて仏法対話に挑戦した∞人生初の御本尊流布(るふ)をすることができた≠ニの報告も聞いています。
 長谷川 御聖訓(ごせいくん)に「行学(ぎょうがく)の二道をはげみ(そうろう)べし。行学たえなば仏法はあるべからず。我もいたし、人をも教化(きょうけ)(そうら)え」(新1793・全1361)と(おお)せです。この通り、学会は「実践の教学」「広宣流布の教学」を(つらぬ)き、折伏弘教に邁進(まいしん)してきたからこそ、世界宗教へと飛翔(ひしょう)しました。今再び、青年を先頭に前進を開始していきましょう。

世界を舞台に躍動

 西方 「学生部の日」も、真剣な教学研さん≠ェ淵源(えんげん)です。1962年8月31日、池田先生は、学生部からの要望を受け、代表のメンバーに「御義口伝(おんぎくでん)」講義を開始してくださいました。
 永石 後継(こうけい)の育成に全精魂(せいこん)を注がれた講義は、激務(げきむ)の合間を縫って5年間に及びました。
 長谷川 先生は「世界の広宣流布の大使命を(にな)っているのが、君たち学生部です」「将来、君たちが私の成したことを土台にして、何十倍も、何百倍も展開し、広宣流布の大道を開いていってほしい」と、広布と社会のリーダーに育ちゆけ≠ニの学生部への万感の思いを示されました。今も不変の指針です。
 先ア 私たち女子学生部は、9月9日が「部の日」です。1975年のこの日、池田先生が女子部学生局(当時)の集いに駆け付け、懇談してくださったことが原点です。
 永石 この時、先生は、「御本尊を、信じ切っていくなかに、永遠の幸福の大道がある」と、根本の指導をされました。人生の前途(ぜんと)には、さまざまな転機(てんき)や環境の変化があります。しかし、何があっても宿命転換(てんかん)の信心を貫き、自らが太陽となって輝き、地域や一家を照らしていけば、幸福勝利の人生を必ず切り開くことができます。
 長谷川 また、先生は、「女性が言論の潮流(ちょうりゅう)を、世論をつくる時代です」とも語られました。その通りの社会、世界になっています。今、女子学生部の皆さんは、多様な分野で目覚ましく輝いています。
 先ア 埼玉のあるメンバーは、学会活動と勉学に励む中、世界有数の企業への就職を勝ち取り、来年からシンガポールで勤務予定です。さらに、文部科学省主催の留学促進(そくしん)プロジェクトでも中心メンバーに抜擢(ばってき)され、躍動(やくどう)しています。
 永石 世界市民として活躍しているメンバーが、多くいますね。
 先ア 兵庫のメンバーも、フィリピンの低所得者を支援する企画を現地のNPO法人と展開しています。一方で、地域でも題目や地道な家庭訪問に取り組んでいます。
 永石 男女学生部の皆さんは、戦後78年を経て、平和の尊さを訴え、連帯を広げる運動も進めていますね。
 田島 9月17日まで、全国で「学生平和意識調査」を実施しています。平和や核兵器廃絶への潮流(ちょうりゅう)を広げていくため、一人一人が主体者となって行動し、語り抜いていきます。
 先ア 池田先生の「G7広島サミットへの提言」なども学びながら、多くの友と不戦の誓いを共有し、運動を展開していきます。
 長谷川 日蓮仏法は、立正安国に始まり、立正安国に終わる≠ニ言われます。民衆の幸福と平和こそ学会の運動の眼目(がんもく)です。若い皆さんが、その先陣を切っていってください。

哀れな末路の宗門

 西方 学生部など青年世代の活動を後押しするのが、毎月の「創価新報」です。聖教電子版でも最新号が閲覧(えつらん)できます。
 田島 池田先生の若き日の読書から学ぶ連載「読書は人生を開く(とびら)――創価大学『池田文庫』をひもとく」や、破邪顕正(はじゃけんせい)の広布史を学ぶ企画「正義の(はた)高らかに」が好評です。
 永石 池田華陽会の訪問・激励やキャップ会等で活用できる「Kayo Station」では、華陽メンバーの模範(もはん)の実践を紹介していますね。
 西方 8月号は、広布破壊(はかい)画策(かくさく)し、(あわ)れな末路(まつろ)をたどる日蓮正宗に関する報道もあります。第2次宗門事件の勃発から33年。学会があってこそ、日蓮仏法の正義が守られました。今や正邪(せいじゃ)は明々白々です。
 長谷川 学生部の成長と勝利は、学会そして社会の希望です。池田先生は、常々、青春時代の誓いこそが、成長の源泉(げんせん)となる≠ニ語られています。多くの皆さんの先輩が、そういう体験をもっています。何があっても師子吼(ししく)の題目を唱え、勉学に学会活動に挑戦していってください。世界広布の前進を担う若き皆さんの成長を、全力で応援していきます。

(2023. 8.24. 聖教新聞)

 

 

<60> 御書を開けば無限の勇気が湧く
出席者:長谷川理事長、原田教学部長、小泊女性部教学部長、石田男子部教学部長、池田池田華陽会副委員長

 池田 10月1日の「教学部初級試験・青年部教学試験3級」に向け、全国で研さんの波が広がっています。
 原田 皆さんの奮闘(ふんとう)に、心から感謝申し上げます。9月1日からは、試験に関する「教学講座」を会館、個人会場、モバイルSTB、SOKAnetで配信します。ぜひ、活用ください。
 長谷川 男女学生部、池田華陽会(かようかい)、男子部大学校生はじめ、次代を担う新たな人材群が挑戦する大事な試験です。昨年の任用試験を会友として受験され、次の初級試験にも挑戦したい!≠ニ、新たに入会されて挑む方もいます。
 石田 北海道・大空知(だいそらち)総県の男子部では、受験者全員の合格を目指し、一人一人に責任者を立て、個別での勉強会を行うなど、細かな激励(げきれい)を重ねています。
 池田 池田華陽会のメンバーが、女性部の先輩と共に学ぶ姿も各地で見られています。「(くち)に妙法をよび(たてまつ)れば、()()の仏性もよばれて必ず(あらわ)(たも)う」(新704・全557)を(はい)し、「南無妙法蓮華経には、自身の仏界とともに、万物の仏界を呼び起こす力があるんですね。自分の無限の可能性を開くだけでなく、周囲の人を幸福の光で包んでいけるなんてすごい」と感動していた方もいました。
 小泊 女性部の先輩からも、「日蓮大聖人の烈々(れつれつ)たる民衆救済の(たましい)と創価学会の正義を、若い方々と一緒に学ぶことができ、広布拡大への誓いを新たにしています」などと決意の声が届いています。
 長谷川 池田先生が示された「教学を教えることは、信心を教えることであり、人材を育成することである」「仏法の法理を、懸命(けんめい)に、懇切丁寧(こんせつていねい)に語り説いていくなかで、自然に、自身の生命もまた歓喜(かんき)し、躍動(やくどう)してくる」との至信(ししん)の通りです。教学試験は、受験者もサポートする人も、共に成長できる好機です。

歓喜と福徳広がる

 池田 華陽会は、9月を中心に開催する「華陽カレッジ」で、試験範囲でもある「日女御前(にちにょごぜん)御返事(ごへんじ)」の「この御本尊(まった)余所(よそ)に求むることなかれ。ただ(われ)衆生(しゅじょう)の法華経を(たも)って南無妙法蓮華経と(とな)うる胸中(きょうちゅう)肉団(にくだん)におわしますなり。これを九識心王真如(しんのうしんにょ)(みやこ)とは申すなり」(新2088・全1244)を学びます。
 小泊 女性門下に送られた、この御文(ごもん)では、妙法を受持(じゅじ)して唱える衆生(しゅじょう)の生命の中に御本尊があり、「信心の二字」によって、確固たる幸福境涯(きょうがい)を築いていけると訴えられています。つまり、幸福を外に追い求めるのではなく、自身の胸中(きょうちゅう)(そな)わる仏の生命を涌現(ゆげん)することの大切さを教えてくださっているのです。
 池田 29日付の聖教新聞に研さん資料が掲載され、林華陽会委員長の解説動画も視聴できる予定です。皆で学び深めていきます。
 原田 世界でも、教学運動が活発に展開されています。今月は、ウルグアイ、パラグアイ、チリ、ボリビアの友も参加し、アルゼンチンで南米教学研修会を開催。先月は、台湾で教学研修会が開かれ、約2300人が参加しました。また、ヨーロッパやアメリカでも開催されます。
 石田 教学試験も各国で実施されています。7月にはインドネシアで任用試験と初級試験が行われ、37会場で500人を超えるメンバーが挑戦。6月の韓国での中級試験には、184会場で約7000人の求道の友が受験しました。
 原田 池田先生が不惜(ふしゃく)の闘争で道を開かれ、仏法は192カ国・地域に広がりました。釈尊(しゃくそん)、法華経、日蓮大聖人、創価学会こそ、仏教の人間主義の系譜(けいふ)です。誰人の生命にも尊極(そんごく)の仏界が具わり、無限の可能性があることを、各国の友が学び、ますます世界広布は伸展(しんてん)しています。
 石田 日本の男子部では現在、「共に学び、共に語らう」をテーマにした教学運動「ブディスタ」を推進(すいしん)しています。青年部の言論サイト「soka youth media」の記事や教学クイズ≠ネどを活用しながら、人生の指針(ししん)となる仏法の哲理(てつり)智慧(ちえ)を学び、友人らも(まじ)えて感想等を語り合う取り組みです。
 長谷川 先生は、「大白蓮華」9月号の巻頭言で、「教学試験への(とうと)研鑽(けんさん)も、世界各地での求道の教学研修会も、御本仏(ごほんぶつ)・日蓮大聖人の()賞讃(しょうさん)は、いかばかりであろうか」とつづられ、「(みな)、現実の課題に(いど)みながら、多忙(たぼう)な中、時間をこじ開けての学び合いだからこそ、生命に(きざ)まれ、歓喜(かんき)福徳(ふくとく)が広がるのだ」と強調されています。日々、一節でも、一行でも御書を(はい)していくことが大切です。

地涌の菩薩と確信

 小泊 9月12日には、「教学部の日」を迎えます。1271年(文永8年)9月12日、大聖人が(たつ)(くち)法難(ほうなん)」に()われ、発迹顕本(ほっしゃくけんぽん)()げられたことに由来します。
 長谷川 大聖人は発迹顕本されて以後、末法の御本仏(ごほんぶつ)として尽未来際(じんみらいさい)衆生(しゅじょう)のために御本尊を(あらわ)されました。その意義深き日です。創価学会は、大聖人に直結して広宣流布を進めている唯一(ゆいいつ)の教団であることを、改めて確認していきたい。
 原田 振り返れば、2013年の夏、先生は「深く大きく境涯(きょうがい)を開き、目の覚めるような自分自身と創価学会の発迹顕本を頼む」と呼びかけられました。私たち一人一人が、「地涌(じゆ)菩薩(ぼさつ)」「大聖人の末弟子」であることを強く確信し、広宣流布にまい進することに、その根本があります。
 小泊 「御書を学ぶことは、大聖人の不屈(ふくつ)闘魂(とうこん)(たぎ)らせ、民衆を断じて救わんとの大慈悲(だいじひ)心音(しんおん)を、わが生命に響かせゆく作業である。御書を開けば、無限の勇気が湧き上がる。いかなる苦難に直面しても、絶対に活路を開いてみせるとの大情熱と智慧(ちえ)(みなぎ)る」とも、先生は教えてくださっています。
 長谷川 困難が続く時代だからこそ、私たちは御書根本の軌道(きどう)を歩み、自身の人間革命と広布拡大に挑戦し、いよいよ勝利の前進をしていきましょう。

(2023. 8.28. 聖教新聞)