< 座談会 >

創価の凱歌を轟かせ

 


 

 

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今いる場で希望の太陽と輝く
今こそ核軍縮への転換を
青年を先頭に世界の友と前進
社会・地域の「信頼の灯台」に
広布に尽くした福徳は三世永遠
人類の未来を担い立つ人材に
「今いる場所」で勇気の対話を
仏教史を画す壮挙に連なる誇り
地域照らす価値創造の太陽
聖教の拡大は希望と正義の拡大

 

 

 

 

<61> 今いる場で希望の太陽と輝く
出席者:原田会長、永石女性部長、沼倉女性部書記長、河合副女性部長、宇野女性部主任部長

 原田 おかげさまで、マレーシア、シンガポールでの全ての行事を大成功で終え、帰国しました。
 永石 日々の聖教新聞の報道で、待望の「創価インターナショナルスクール・マレーシア」開校の模様や、良き市民、良き国民として、社会に信頼を広げる両国メンバーの活躍に感銘(かんめい)を受けました。
 原田 南アジア・韓国の最高協議会も行われ、アジアから平和・文化・教育の大光が大きく広がっていることを実感しました。
 宇野 マレーシアのニュー・エラ大学学院から、池田先生への「名誉文学博士号」授与式では、真心からの歓迎の様子が報じられていましたね。
 原田 授与の辞で、(モック)副総長は、先生の「平和への偉大なご貢献(こうけん)は、すべての人々に限りない啓発(けいはつ)と希望を与えてきました」と語られていました。私たちは、師匠と共に、広宣流布のさらなる伸展へ、まい進していきたいと思います。

10人の友人づくり

 沼倉 私たち日本の女性部も、広布拡大へ勢いを増して進むため、29日、はつらつと代表が集い、第1回「全国ヤング白ゆり創春大会」を開催しました。
 宇野 大会では、各分野で活躍する友の紹介映像や合唱団の希望の歌声に、感動が広がりました。岩手と東京の代表2人の信仰体験も、素晴らしかったですね。
 永石 うれしいことに、池田先生から「勇気のトップランナーたちよ、楽しく広布に走れ!」と、万感こもる期待のメッセージをいただきました。
 沼倉 大会の模様は、9月3日に配信されます。ヤング白ゆり世代の全ての女性部員が参加対象です。支部・地区でも全員に声をかけ、元気に集い合いましょう。
 河合 また、終了後も参加者同士で語らう場をもつなど、触発(しょくはつ)≠ニ励まし≠フ有意義な集いにしていきたいと思います。
 永石 ヤング白ゆりの友は、10人の友人づくり≠実践項目に(かか)げ、今いる場所で実証を示しながら、信頼を深める勇気の対話に挑んでいます。皆が、大切な使命ある一人一人です。大会を、大いなる飛躍(ひやく)の好機としていきましょう。
 沼倉 ヤング白ゆり世代は、仕事、子育て、家庭のことなど本当に多忙(たぼう)です。そうした中、宿命転換(てんかん)()げ、幸福勝利の道を切り開いた感動の体験が、各地で続々と生まれています。
 河合 北海道の副白ゆり長は、幼少期に視覚を失う困難に直面。しかし、信心と周囲の励ましで乗り越え、努力を重ねて「あん()マッサージ指圧師」など三つの国家試験に合格。人の役に立つ仕事がしたい≠ニの念願がかない、今は複数の治療院の経営や講演活動など、社会の第一線で実証を示しています。
 沼倉 千葉の白ゆり長は、支部副女性部長のサポートを受けて、ブロック内の5人のヤング白ゆりメンバーを日々、激励(げきれい)。今では、全員が友好対話に挑戦するようになりました。この白ゆり長は、同じ子育てに悩むママ友を放ってはおけない≠ニ、率先して励ましを広げています。
 原田 世界広布を展望された「顕仏未来記(けんぶつみらいき)」には、「閻浮提(えんぶだい)の内に、広く流布(るふ)せしめて、断絶せざらしめん」(新610・全508)と、弟子の誓いが示されています。この経文のごとく、誓願(せいがん)に燃える若い世代が総立ちとなれば、広布はさらに伸展し、時代の(やみ)を晴らしていきます。先輩の皆さんも、ヤング白ゆりの友を励まし、盛り上げ、共に前進していきましょう。

いつも師と共に

 宇野 8月31日は、学会歌「今日も元気で」の発表から55年の節目です。1968年のこの日、先生は、東京・両国の日大講堂(当時)で行われた婦人部幹部会に出席されました。
 沼倉 この時、先生は、大聖人の仏法を実践すれば偉大な福徳を積むことができる∞日本の平和を守り築くのが学会の使命である∞親の愛情と真心で子どもに信心を伝えることが大事である≠ネど、不変の指針となる渾身(こんしん)の指導をしてくださいました。
 河合 そして、白ゆり合唱団の歌声を聞かれた先生は、自ら、「今日も元気で」の指揮を悠然(ゆうぜん)()ってくださったのです。
 原田 明るく(さわ)やかなこの歌は、(またた)く間に国内に広がり、世界中で親しまれる歌となりました。まさに、女性部の先輩方は、師と共に≠ニの心で、広布の道を開いてきました。
 宇野 三重の話も有名です。第1次宗門事件渦中の1978年4月23日に行われた三重文化合唱祭の折、当初、宗門を刺激しないようにと歌わない予定でしたが、婦人部(当時)の皆さんの強い求道心により歌うことが決まり、会場に正義の歌声が(とどろ)きました。
 永石 今も三重女性部は、毎月23日を「今日も元気デー」とし、リーダーと若いメンバーが『新・人間革命』を研さん。師弟の精神を学ぶ中、励ましや広布拡大にも先駆(せんく)しています。
 河合 その78年には「母の曲」も発表されました。今年で45周年です。謀略(ぼうりゃく)の嵐の中でも、健気(けなげ)に広布に走る婦人部を最大限にたたえる思いで、先生が歌詞を口述(こうじゅつ)され、奥さまがメモに書きとどめられました。
 永石 「誰か(たた)えむ この母を」との一節に込められた先生ご夫妻の慈愛(じあい)を胸に、私たち女性部は、いかなる時も勇気と励ましの連帯を広げてきました。これからも、希望の歌声と共に、前進をしていきます。
 原田 アメリカの未来学者ヘイゼル・ヘンダーソン博士は、「社会を根底から変える力を持つのは草の根≠フ力です」「私は、哲学を持った創価の運動、とりわけ婦人の運動に注目しているのです」と語られました。今回、訪問した南アジアでも、ますます女性の活躍が光っていました。
 永石 生命尊厳(そんげん)の仏法を(たも)った創価の女性≠フ祈りほど強いものはありません。女性部は、地域、職場、そして家庭で、自身が太陽となって輝き、(さち)()を広げていきましょう!

(2023. 8.31. 聖教新聞)

 

 

<62> 今こそ核軍縮への転換を
出席者:長谷川理事長、平和委員会相島議長、女性平和委員会橋口委員長、青年平和会議南議長、女性平和委員会ユース会議小松議長

  4年ぶりにSGI(創価学会インタナショナル)青年研修会が開催されました。世界五大陸の44カ国・地域のリーダーが集い、新たな平和の連帯の拡大へ出発しました。
 橋口 この9月8日は、創価学会の平和運動の原点である、戸田先生の「原水爆禁止宣言」が発表された日です。今年で66年です。
 小松 ウクライナの危機が続き、国連のグテーレス事務総長は、長崎の平和祈念式典に寄せて「恐ろしい核兵器が使用される危険性が、冷戦以来かつてないほどまでに高まっています」と警鐘(けいしょう)を鳴らしました。
 長谷川 池田先生は現在の危機を踏まえ、昨年から3度にわたって提言を発表され、「核兵器の先制不使用」政策の確立を訴えられています。先制不使用とは、相手国から核兵器の攻撃を受けない限り、自国は核兵器を使わないという政策です。同政策の広がりは、核兵器使用の恐怖心を取り除く突破口(とっぱこう)となり、核兵器の増強から、核軍縮へと世界全体の方向性を転換することにつながります。
 小松 7月31日から8月11日にはオーストリアのウィーンで、2026年の核兵器不拡散条約(NPT)再検討会議に向けた第1回準備委員会が開かれました。SGIの代表も参加し、他の市民社会の団体と共に、「核兵器の先制不使用――核軍縮への道」と題する関連行事を開催しました。
 相島 先生は「核兵器のない世界」実現への両輪というべきNPTと核兵器禁止条約をつなぎ、力強く回転させる車軸(しゃじく)≠ェ「先制不使用の誓約(せいやく)」であると強調されています。行事では、その点も議論されました。
 橋口 「核兵器の脅威(きょうい)にさらされている若者たちに『先制不使用』政策などについて伝え、核兵器使用の負のスパイラルを抜け出すための知識を共に学びたい」(核軍縮・不拡散議員連盟のムットネン共同議長)、「先制不使用の政策は、核兵器廃絶に向けた、各国間の信頼醸成(じょうせい)措置(そち)となり得る」(ウイーン軍縮・不拡散センターのソコフ上級研究員)、「市民による運動は、その国だけではなく、世界を動かしていく力ともなる」(アメリカ・核時代平和財団のヒューズ会長)など、未来を照らす討議となりましたね。
 相島 また、SGI等による関連行事「カザフスタンにおける核実験の壊滅的な結末――当事者が語る歴史」も開催され、グローバル・ヒバクシャ(世界の核被害者)の証言が、核兵器がもたらす壊滅的で非人道的な結末を伝えました。
  一連の行事には、長崎青年部の代表も参加。「被爆(ひばく)体験の継承(けいしょう)」をテーマにした関連行事で長崎創価学会の平和運動について語り、世界の青年との連帯を広げることもできました。
 長谷川 8月29日には、中央アジア非核兵器地帯条約に署名・批准(ひじゅん)した中央アジアの5カ国がカザフスタンに集まり、核兵器の非人道的影響とともに、核禁(かくきん)条約の持つ価値等について協議する国際会議が行われました。これは、SGIや赤十字国際委員会(ICRC)、核兵器廃絶(はいぜつ)国際キャンペーン(ICAN)等が共同で開催したものです。
 橋口 旧ソ連時代、同国のセミパラチンスク実験場では約40年間で450回以上の核実験が行われたとされます。その中で反核(はんかく)運動「ネバダ・セミパラチンスク」が発足し、実験場閉鎖に主要な役割を果たしました。同国はその後、ソ連時代の核兵器を全て廃棄(はいき)。核禁条約にも、中央アジアで唯一(ゆいいつ)批准(ひじゅん)しています。
 相島 核禁条約の実効性と普遍性(ふへんせい)を高めるため、署名国・批准国の着実な増加とともに、条約を支持する市民社会の連帯の拡大が、今ほど求められている時はありません。
 長谷川 唯一(ゆいいつ)の戦争被爆国である日本も、同条約への署名・批准が可能な環境へ前進することが望まれます。そのためにも、核禁条約の締結(ていけつ)国会議に日本をはじめ核依存国と核保有国もオブザーバー参加することが期待されます。

一対一の対話から

 小松 この夏、日本国内でも広島(8月6日)と長崎(8月9日)の原爆忌(げんばくき)には、原爆犠牲者・戦没者を追善(ついぜん)する勤行法要が厳粛(げんしゅく)(いとな)まれ、核兵器のない世界への誓いを固め合いました。
 橋口 広島の女性平和委員会が毎年8月6日に行ってきた「被爆(ひばく)体験を聞く会」では、G7広島サミットで各国首脳に被爆体験を語った小倉桂子さんが登壇(とうだん)。証言の内容は現在、学会公式サイトで視聴でき、日本語版のほかに英語版も公開され、世界中に被爆の実相(じっそう)を発信しています。
 小松 ユース会議は今、被爆者のもとを訪れ、被爆体験を(うかが)っています。被爆者の平和への思いや核兵器の非人道性を、周囲の青年へ、次の世代へ語り伝えていくための取り組みです。
  青年部では8月19・20日に沖縄で「青年不戦サミット」を開催しました。また学生部は、国内の学生らを対象に「学生平和意識調査」を行っています。
 長谷川 不戦サミットへのメッセージの中で先生は、「雨ふり、かぜふき、人のせいするにこそ、心ざしはあらわれ(そうら)え」(新1878・全1548)との御文(ごもん)(はい)し、青年の真骨頂(しんこっちょう)は困難に直面する中で「自分自身の新しい可能性」を開拓し、「使命の大道」を進むことであると力説され、不屈(ふくつ)の精神で結ばれた青年のスクラムが歴史変革(へんかく)のうねりを生み出す源泉(げんせん)にあると訴えられました。
  明年3月には「世界青年平和大会(仮称)」が行われる予定です。先生の心を受け継ぎ、人類の共通課題である「核兵器廃絶」「気候危機の打開」のため、行動する市民社会の連帯を広げ、不撓不屈(ふとうふくつ)の青年の潮流(ちょうりゅう)を広げていきます。
 相島 G7サミットへの提言では、(やみ)が深ければ深いほど(あかつき)は近い≠ニの言葉を引かれ、「今再び、民衆の力で『歴史のコース』を変え、『核兵器のない世界』、そして『戦争のない世界』への道を切り開くことを、私は強く呼びかけたい」と強調されています。
 長谷川 地球民族≠フ希望の星である青年と共に、私たちはこれからも、生命尊厳(そんげん)哲理(てつり)(かか)げ、各地で一対一の草の根の対話を展開し、平和と幸福の連帯を広げていきましょう。

(2023. 9. 4. 聖教新聞)

 

 

<63> 青年を先頭に世界の友と前進
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石女性部長、梁島男子部長、林池田華陽会委員長

 原田 新型コロナウイルスの療養期間を終え、復帰いたしました。皆さまには、ご心配をおかけしました。今まで以上に、元気いっぱい戦ってまいります。
 長谷川 去る2日、SGI(創価学会インタナショナル)青年研修会の意義を込めた第15回本部幹部会が、盛大(せいだい)に開催されました。
 永石 4年ぶりに44カ国・地域から集った海外の若きリーダーたちは、平和と幸福の未来を切り開くのは私たち≠ニの清新な決意にあふれていましたね。
  世界中で、目覚ましく広布拡大が進んでいることを実感します。それぞれの国・地域を取り巻く環境は、さまざまです。しかし、メンバーは皆、後継(こうけい)の誓いに燃えていて、大いに触発(しょくはつ)されました。
 梁島 池田先生は、研修会に贈られたメッセージで、「21世紀の命運を(にな)い立つ大指導者たる皆さん」と呼びかけてくださいました。日本の青年部も、共に新生の出発をしていきます。
 長谷川 また、このたび、10月24日に50周年の佳節(かせつ)を迎える「団地部」が、「幸福城部」の名称で、新たに出発することになりました。大変におめでとうございます。
 原田 「その国の仏法は貴辺(きへん)にまかせたてまつり(そうろう)ぞ」(新1953・全1467)との御聖訓(ごせいくん)の通り、幸福城部の皆さまは、来る日も来る日も、粘り強く、幸福と希望の仏縁(ぶつえん)を結び、仏種をまきながら信頼と友情の輪を広げてきました。広布の範を毅然(きぜん)と示す皆さまに、心から感謝とお祝いを申し上げます。
 永石 幹部会の配信は8日から11日です。一人でも多くのメンバーと視聴し、勇躍(ゆうやく)前進を開始しましょう。

活動者増≠フ要諦

 長谷川 今の海外の青年部のメンバーは、池田先生とお会いしたことがない人がほとんどです。しかし、今回の研修会でも、アメリカの女子部長やヨーロッパの青年委員会共同委員長が、小説『新・人間革命』を通して、師と対話し、変革(へんかく)のドラマをつくり成長する姿に、すごい時代になったと思います。
 梁島 フィリピンの男子部長も、かつて職場環境で悩んでいた時、「昨日の自分より今日の自分を、今日の自分より明日の自分を」(第2巻「勇舞(ゆうまい)」の章)との一節を心に(きざ)み祈り、上司や同僚から信頼を勝ち得て、昇進も果たした体験を語っていました。
  カメルーンの女子部長は、経済苦や家族の病に直面する中、人間革命なくして、個人の幸福も社会の繁栄(はんえい)もない≠ニの池田先生の『新・人間革命』の指導に触れ、一念発起。希望通りの就職を勝ち取るなど、全ての課題を乗り越え、素晴らしい実証を示していました。
 原田 日本の私たちも今月、11日から17日の「励まし週間」。18日から24日の「座談会の週」に全力を挙げていきたいと思います。
 梁島 男子部はこの夏、10人の下種拡大≠ノ挑んできました。西方青年部長はじめ、東京の(ともえ)青年部長、中部の有田男子部長、沖縄の山口男子部長は、この7・8月に、御本尊流布ができました。
 長谷川 梁島男子部長も先月、折伏を成就(じょうじゅ)しましたね。幹部率先≠ヘ学会の伝統です。リーダーが生き生きと動き、自分の体験を語れば、波動が広がります。
 永石 女性部も6月の女性部総会で、多くの方に友情を広げることができました。また、去る3日の「全国ヤング白ゆり創春大会」では、たくさんの新しい人、フレッシュなメンバーが集い合いました。
 原田 先月、訪問したマレーシアでも、壮年、婦人が一体となって青年への訪問・激励を展開し、コロナ禍にもかかわらず、昨年までの2年間で約5800人もの新入会メンバーが誕生。その65%が青年世代です。また、シンガポールも東洋広布をけん引する前進をしていました。
  仏法理解を進めるために、内外の友へ、聖教新聞の拡大も重要です。毎月の「セイキョウ・ギフト」紙面や、「聖教電子版」を活用していきたいですね。
 永石 支部・地区で決めた目標に向かい、皆で団結し、楽しく挑戦していきましょう。
 長谷川 人材の拡大≠焉A下半期の大事なテーマです。新たな一人が立ち上がれば、そこには、必ず新たな人間革命のドラマと友情の連帯が生まれます。
 梁島 北海道男子部は、全リーダーが県内を駆け巡り、この1年間で、活動に参加するメンバーが2倍に増加。また、各地で行った男子部大学校の入卒式で、代表して活動報告に立ったメンバーの多くが、新入会の友でした。
 原田 日本は今、少子高齢化、人口減少、過疎(かそ)化等に直面しています。だからこそ、一人を大切に、寄り添い、関わり続けていきたい。そうした地域は、新たな活動者も着実に増えています。訪問・激励を徹底して行い、希望と勇気の光を送ってまいりたい。

広布の主役は自分

  今月は、全国で「華陽(かよう)カレッジ」を開催します。青年部教学試験3級の範囲にもなっている「日女御前(にちにょごぜん)御返事(ごへんじ)」を学びます。8月29日付の聖教新聞で、研さん教材と解説動画が掲載されました。
 永石 熊本総県は、全ての支部で、華陽会に寄り添う華陽マネージャー(かよマネ)≠決め、励ましの裾野(すその)を広げた結果、会合参加者が増加したそうですね。うれしいことに各地で、職場などで勝利の実証を示す華陽メンバーが、大勢(おおぜい)生まれています。
 原田 世界広布新時代といっても、遠い話ではありません。自分が今いる場所が、広布の最高の舞台であり、世界広布を進めるのは「自分」≠ニの自覚に立つことです。今、(えん)する人に対話を広げてこそ、広布は伸展します。共々に、勇気の一歩を踏み出していきましょう。

(2023. 9. 7. 聖教新聞)

 

 

<64> 社会・地域の「信頼の灯台」に
出席者:原田会長、永石女性部長、磯部ドクター部長、石川ドクター部女性部長、庄司ドクター部書記長

 永石 9月15日は、「生命の世紀」の開拓者(かいたくしゃ)との誇りに燃えて進む、ドクター部の日です。1975年(昭和50年)の同日に開催された総会に、池田先生が出席されたことが淵源(えんげん)です。
 原田 医術は慈悲(じひ)聖業(せいぎょう)です。生命を守り、生きる力を引き出すドクター部の友の日夜の献身(けんしん)に、感謝を申し上げます。妙法の善医(ぜんい)である皆さんのますますの活躍を祈念しています。
 石川 全国のドクター部の友は今、「@戦う『正義の師子』たれ」「A慈愛(じあい)の『健康革命』を」「B社会・地域の『信頼の灯台』に」とのモットーを胸に、日々奮闘(ふんとう)しています。
 原田 先生は96年の「部の日」記念勤行会の席上、釈尊(しゃくそん)の弟子で「医王」と呼ばれた耆婆(ぎば)が、「誰よりも仏子(ぶっし)を思い、人間を(いつく)しむ師匠の心に学び」「民衆のなかで、『心の名医』として、境涯(きょうがい)を開いていった」姿を通し、3モットーの淵源(えんげん)となる指導をされました。
 磯部 はい。この原点に立ち返り、生命尊厳(そんげん)の仏法を(たも)った私たちは、次の3点を目標に(かか)げて前進していきます。第1に、「広宣流布の正義」に生き抜き、「師弟の正義」を示す勇者に成長すること。第2に、広布に献身(けんしん)する同志を大切にし、友と社会の健康を守るために尽力(じんりょく)すること。第3に、セミナー、座談会、仏法対話をはじめ、向かった全ての場で、皆に希望と勇気を送る信頼の光となっていくことです。
 庄司 岩手・盛岡の男子地区リーダーは、昨年4月に逝去(せいきょ)した開業医の父の医院を継承(けいしょう)氏、地域に根差した医療を提供しています。青年医学者会議の一員として毎週、ドクター部員の激励(げきれい)にも動き、地元でも大きく友好を拡大。「信頼の灯台」と輝いています。
 石川 岡山では、関西創価高校出身の小児科医が躍動(やくどう)しています。小学生の娘2人を抱えながら、白ゆり長としても奮闘。各種セミナーの講師を務めるなど、地域貢献の柱の存在です。
 原田 日蓮大聖人は、医師でもあった四条金吾に「強盛(ごうじょう)大信力(だいしんりき)をいだして、『法華宗(ほっけしゅう)の四条金吾、四条金吾』と、鎌倉中の上下万人、乃至(ないし)日本国の一切衆生(しゅじょう)(くち)にうたわれ(たま)え」(新1522・全1118)と(おお)せになりました。これからも、ドクター部の皆さんは、それぞれの使命の舞台で勝利の実証を示し切り、信頼と友情の連帯を広げていってもらいたい。
 磯部 先日のドクター部の会合に寄せて先生は、「生老病死の四相(しそう)をもって、(われ)らの一身の宝塔(ほうとう)荘厳(そうごん)する」(新1031・全740、通解)との御文(ごもん)(はい)し、「生老病死の(やみ)が深まる時代にあって、一人一人の友に、そして社会に、いよいよ強く広く『常楽我浄(じょうらくがじょう)』の香りを吹き(かお)らせ、慈愛(じあい)あふれる『生命の世紀』を勝ち光らせていってください」とのメッセージを贈ってくださいました。皆で団結し、勝利していきます。

今後も熱中症対策

 永石 9月中旬も、暑さが続く見込みです。引き続き、熱中症には警戒が必要ですね。
 庄司 特に、子どもは体温の調節能力が十分に発達していませんので、気を配る必要があります。また、熱中症の患者の半数近くは、65歳以上の高齢者です。加齢により、暑さや水分不足に対する感覚機能や調整機能が低下することは(まぬか)れません。「適切なエアコンの利用」「通気性のよい服の着用」「こまめな水分補給」などを心がけていきましょう。
 磯部 暑さによる自律神経の乱れなどが原因で、「夏バテ」が起こる可能性もあります。倦怠感(けんたいかん)や不眠、便秘や食欲の不振などの症状が出ます。
 石川 対策としては、「食事」「睡眠」「運動」の三つが挙げられます。具体的には、「朝食は欠かさずに取る」「よくかむ」や、「寝る前の3時間には食事を取らない」「寝る直前に携帯電話の操作をしない」や、「日常的にストレッチを行う」「エスカレーターではなく階段を使う」などです。
 庄司 新型コロナについては、これまで同様、「換気(かんき)」や「手洗い・手指の消毒」が有効です。マスクの着用は個人の判断に(ゆだ)ねられていますが、TPO(時、所、場合)に合わせた着用は推奨(すいしょう)されています。例えば、満員電車や病院、近距離での会議などです。
 石川 ワクチン接種については、重症化・感染・発症を予防する効果が確認されています。9月20日以降は、初回接種を終えた、生後6カ月以上の全ての方が無料で接種できます。
 原田 インフルエンザが流行している地域もあります。「必要な睡眠時間の確保」「過度な飲酒、喫煙、夜食習慣を改める」「持続的な運動」なども心がけ、健康第一で、前進の日々を送っていきましょう。

希望に燃え動く姿

 永石 18日は「敬老の日」です。日本は、65歳以上の高齢者が総人口の29%に上り、世界で断トツです。2040年には、35%を超すとも推計されています。
 磯部 一方、65歳以上の就業者数はこの20年近く、伸び続けています。また、地域で活躍されている方も大勢います。そうした方々の姿を見ていると、生きがいや健康、心の豊かさなどが、高齢社会の重要なテーマであると感じます。
 永石 学会には、はつらつと生涯(しょうがい)青春≠フ広布の旅路を歩む、多宝会(たほうかい)宝寿会(ほうじゅかい)(東京)、錦宝会(きんぽうかい)(関西)の皆さんがいます。聖教新聞の連載「ブラボーわが人生」などで紹介されている方々をはじめ、皆の幸福を願い、希望に燃えて活発に動く姿には、感動と尊敬の念が込み上げます。高齢社会の(かがみ)であると思います。
 原田 先生は、その姿、その生き方自体が、信心の素晴らしさの証明になると訴えられ、「自信をもって、仏法を語り抜いてください。生涯(しょうがい)、広宣流布の使命に生き抜き、後輩たちに、『信心、かくあるべし』との模範を示しきっていってください」と呼びかけられています。尊き宝友(ほうゆう)の健康・福徳と無事・安穏(あんのん)を、一層(いっそう)祈念してまいります。

(2023. 9.14. 聖教新聞)

 

 

<65> 広布に尽くした福徳は三世永遠
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石女性部長、西方青年部長、渡邉女性部主任部長

 永石 今月23日の「秋分の日」を中心に、全国の会館、墓地公園、納骨堂等で「秋季彼岸(ひがん)勤行法要」が行われます。コロナ()の影響で4年ぶりとなります。
 長谷川 7・8月にも、久しぶりに法要を開催しました。導師や役員など運営に(たずさ)わる方々の真心こもる対応に、参列された方々から感謝の声が寄せられました。儀典長および各地のリーダーの皆さまに、心から御礼を申し上げます。
 原田 このたびの秋季の法要も、学会らしく爽やかに、かつ厳粛(げんしゅく)に、皆で勤行・唱題を行ってまいりたい。共に、広布に走り抜いた全ての同志、ご家族、親族、友人、先祖代々の、三世永遠の福徳と安穏(あんのん)を祈念していきたいと思います。
 長谷川 日蓮大聖人は、「過去の慈父(じぶ)尊霊(そんりょう)は、存生(ぞんしょう)に南無妙法蓮華経と唱えしかば、即身成仏(そくしんじょうぶつ)の人なり」(新2033・全1423)と(おお)せです。妙法を(たも)った人生がどれほど(とうと)く、幸せか。誰もが一生成仏するための仏法です。
 西方 10月1日の教学試験の範囲にもありますが、日蓮正宗(日顕宗)は、僧侶による葬儀や回向(えこう)が成仏のために不可欠≠ネどと主張していますが、大聖人は、そのようなことは一切言われていません。
 永石 追善回向の本義について、御書に「今、日蓮等の(たぐ)い、聖霊(しょうりょう)(とぶら)う時、法華経を読誦(どくじゅ)し南無妙法蓮華経と唱え(たてまつ)る時、題目の光無間(むけん)に至って即身成仏(そくしんじょうぶつ)せしむ。回向(えこう)(もん)、これより(こと)起こるなり」(新991・全712)とあります。要するに、妙法の題目による回向が大事なのです。
 西方 「法華経を信じまいらせし大善は、我が身(ほとけ)になるのみならず、父母、仏になり(たも)う」(新2026・全1430)とも教示されていますね。
 原田 御聖訓(ごせいくん)通りの広宣流布の信心≠貫き、題目を唱え、折伏弘教に励んでこそ、その功徳を、故人や先祖に「(めぐら)し向ける」ことができるのです。ゆえに、信心根本に日々、学会活動に励む私たちの唱題が、そのまま故人への最高の追善回向となるのです。
 西方 僧が上で俗が下≠ネどという「権威(けんい)主義」「差別思想」も、本来、仏法にはありません。
 渡邉 大聖人は「この世の中の男女(なんにょ)僧尼(そうに)(きら)うべからず、法華経を(たも)たせ(たも)う人は、一切衆生(いっさいしゅじょう)のしゅうとこそ仏は()らん(そうろう)らめ」(新1542・全1134)、「(そう)(ぞく)も、(あま)も女も、一句をも人にかたらん人は如来の使いと見えたり」(新1720・全1448)と明確に仰せです。
 長谷川 そもそも、僧侶による葬儀、法要、戒名(かいみょう)等の化儀は、大聖人御在世(ございせ)の当時にはないもので、江戸時代の檀家(だんか)制度の影響で普及したとされています。
 西方 塔婆(とうば)が成仏に不可欠≠ニいうのも、御書のどこにもない邪義(じゃぎ)です。何かにつけて供養ばかり要求する住職らの姿勢に、今や法華講員もへきえきしているとの声が届きます。宗門は、化儀を悪用し、金もうけの道具にする大罪を犯してきたのです。
 長谷川 本当に仏法の因果は厳しい。大聖人の教えに(そむ)き、仏意仏勅(ぶついぶっちょく)の学会を破壊(はかい)しようとした宗門は、見るも無惨(むざん)凋落(ちょうらく)の坂を転がり落ちています。
 原田 日蓮仏法は、「一切衆生」すなわち全民衆≠フための宗教です。皆が賢く、強く、善くなっていくためにある。私たちは、いよいよ使命に燃え、大聖人の御遺命(ごゆいめい)である世界広宣流布へ、走り抜いていこうではありませんか。

各地で珠玉の体験

 渡邉 今月、女性部は、ヤング白ゆり創春大会を全国各地で開催しました。勇気と歓喜(かんき)のエピソードが数多く寄せられています。
 永石 女性部は10人の友人づくり≠ノ先駆(せんく)しています。北海道のある支部女性部長は、ママ友、習い事の友人、親戚(しんせき)と、一つ一つの出会いを大切に、SNSも活用しながら、友の幸福を願い友好の輪を広げてきました。その中で、ママ友が入会。今では多くの方から相談が寄せられるそうです。
 渡邉 東京のヤング白ゆり世代の女性部長は、職場での人間関係等の悩みのぶつかり、唱題と友好対話に挑戦。すると、上司が聖教新聞の長期購読者になるなど、大きく環境が変わりました。その後、転職した新たな職場でも、昇給や昇進を勝ち取るなど、信頼を得ています。
 永石 さらに、(えん)する人に希望を届けたい≠ニ対話を広げる中、10人の方が聖教を購読されたと聞きました。素晴らしい勇気の行動ですね。
 原田 対話において大切なのは、こちらが語る以上に、相手の声に耳を傾け、心を開いていくことです。「(ことば)と云うは、心の思いを(ひび)かして声を顕すを云うなり」(新713・全563)です。相手の幸福を真剣に祈る、その真心の発露(はつろ)が、仏法対話です。誓いの「11・18」へ、内外の友と心を通わす交流を深めていきましょう。

無事故を最優先に

 永石 21日から30日は「秋の全国交通安全運動」です。警察庁は、重点的な注意事項として、「こどもと高齢者をはじめとする歩行者の安全の確保」「夕暮れ等と夜間の交通事故防止及び飲酒運転等の根絶(こんぜつ)」「自転車等のヘルメット着用と交通ルール遵守(じゅんしゅ)徹底(てってい)」を呼びかけています。
 原田 死亡事故の多くが歩行中に起きており、とりわけ幼児・小学生、高齢者の占める割合が高いそうです。車を運転する際は、前後の確認や一時停止など、基本的な交通ルールを守っていきましょう。
 渡邉 都市部では最近、食事等の配達をするバイクや自転車、電動キックボードの利用者も多く見るようになりました。これまで以上の注意が必要ですね。
 長谷川 飲酒はもちろん、車も自転車も、スマホを見るなど「ながら運転」は禁物です。また、今は夏の疲れが出る時期です。疲労や体調の異変を感じる時は、絶対に無理をしないでください。
 原田 とにかく無事故が第一です。自分や家族のためにも、健康に留意しながら、日々を聡明(そうめい)に過ごしていきましょう。

(2023. 9.18. 聖教新聞)

 

 

<66> 人類の未来を担い立つ人材に
出席者:原田会長、山口未来本部長、石田女性未来本部長、井上少年部長、押金少女部長

 石田 「人類の(たから)」「世界の希望」である少年少女部は、1965年(昭和40年)9月23日、池田先生の提案で結成されました。
 押金 この日を記念する大会を、17日に東京の創価学園で開催しました。
 井上 「わが創価後継(こうけい)の皆さんは若くして、世界第一の生命尊厳(そんげん)の大哲学を持った『勇者』です。最も人間を大切にし、社会に貢献(こうけん)する偉大な民衆の大地に育って、人類を照らす平和・文化・教育の大連帯の未来を(にな)い立つ『王者』なのです」との先生の万感のメッセージに、皆が決意を新たにした集いとなりました。
 山口 先生は結成以来、一貫(いっかん)して未来からの使者≠フ無限の可能性を信じ、励ましを送り続けてくださっています。私も未来部時代、先生の指導を学び、希望をもって勉学に励み、課題に挑戦してきたことを思い起こします。
 石田 「何もしなければ、人間は育たない。人を育成するには、(たましい)触発(しょくはつ)をもって、使命の種子を芽吹かせることだ。そして、二十年、三十年と、忍耐強く、精魂(せいこん)を注ぎ続ける以外にない」と言われ、その(はん)を示してきてくださったのが先生です。
 原田 国内のどの地域を訪れた時も、また世界各国へ行かれた時も、多忙(たぼう)なスケジュールの合間を縫い、未来部の代表と会って励ましを送り、成長を祈念してこられました。そうした一人一人が今、広布と社会の各分野で活躍しています。
 石田 先日、SGI青年研修会で来日した海外の友と未来部員が交流する場面がありました。英語も使いながら懸命に質問をする未来部員に対し、SGIの友は「私も勇気を出して日本語で話してみます」と返答。その姿に感銘(かんめい)を受けた未来部員は、「将来、語学を使った仕事に就きたい」と決意していました。
 原田 世界中で発展を遂げる学会の姿は、未来部員にとって、大きな触発(しょくはつ)≠フ機会になっていますね。
 石田 7・8月に全国で開催した「未来″タ談会」も、未来部員が飛躍(ひやく)する場になりました。
 押金 東京のある少女部員は、小学2年生から書道を始め、練習に次ぐ練習の結果、このほど硬筆(こうひつ)の部で文部科学大臣賞を受賞しました。毎月の座談会では、御書の御文(ごもん)や通解などを模造紙に書いて発表し、今回の未来″タ談会では、会場で書道を披露して、参加者の皆さんから感動の拍手が寄せられました。

真心の応援に感謝

 井上 少年少女部が結成された翌年、先生の提案で発足したのが「富士少年合唱団」「希望少女合唱団」です。ここから全国各地で合唱団運動が始まり、後継(こうけい)育成の本舞台になってきました。
 押金 コロナ()を経て合唱団の歌唱が再開された折も、先生は、その明るい歌声が「何よりの希望」であり、国境も民族も超え、「地球を結ぶ友情と平和の歌声を、仲良く楽しく響かせていこう」と期待を寄せられました。
 井上 本年は12月を中心に、各地で「きぼう発表会」を開催する予定です。地域の実情に合わせた形で実施し、「勇気の歌声」を元気に披露(ひろう)する場にできればと思います。
 山口 この夏、全国の多くの友が、英語スピーチ、作文、絵画、読書感想文からなる「未来部サマーチャレンジ」に応募してくれました。応援してくださった全ての皆さまに心から感謝申し上げます。
 押金 小学校の英語教育が必修になって以来、英語に慣れ親しむ少年少女部員も増え、英語スピーチの「イングリッシュチャレンジ」に応募してくれるメンバーも多くいました。
 原田 中には、高校卒業程度といわれる英検2級に合格した友もいますね。昨年まで少年少女部の合唱団に所属していたメンバーが、創価インターナショナルスクール・マレーシアに1期生として入学したとも聞きました。
 井上 先生は、9月号の「少年少女きぼう新聞」の連載の中で、「太陽や月が、この世界をめぐるのも、仏法の力による」(新1557・全1146、趣意)を(はい)し、次のようにつづられました。南無妙法蓮華経は大宇宙の運行の根本(こんぽん)のリズムであり、「妙法を(とな)えると、最高のリズムに(のっと)り、生命力満々と全てを一番良い方向へ前進させることができます」と。
 原田 多くの少年少女部員が今、この指針(ししん)を胸に、題目に挑戦しているそうですね。未来が楽しみです。
 山口 調査によると、9月は4月に続き、子どもが不登校になりやすい時期です。不安や無気力、生活リズムの乱れ、友人関係など、理由はさまざまですが、子どもたちの変化を見逃さない私たちでありたいと思います。

各国の識者も期待

 井上 さて、創価中学・高校では、10月8日に入試説明会が行われます。また、関西創価中学校では10月14日に、同高校では9月23日に実施されます。
 山口 創価大学・創価女子短期大学では、10月8・9日の創大祭・白鳥祭に合わせ、進学相談コーナーが設けられます。
 石田 この夏、創大・女子短大の学生が地元に戻った際、高校生らに「母校の魅力(みりょく)」を語る姿が各地で見られ、「(うるわ)しい姿に感動しました」との声が数多く寄せられました。
 原田 「全ての子どもたちが幸福な人生を歩めるように」――これが、牧口先生、戸田先生、そして池田先生の三代を(つらぬ)く、創価教育に込められた願いです。
 山口 創価の学舎は今、世界に広がり、札幌を始め、香港、シンガポール、マレーシア、韓国に幼稚園が創立されています。
 原田 アメリカ創価大学やブラジル創価学園でも、多くの英才が躍動(やくどう)しています。創価教育は、「人間を幸福にする知恵の源泉(げんせん)」「社会を?栄(はんえい)させる創造(そうぞう)の広場」「世界を平和に結ぶ共生の大海原」です。各国の識者からも、期待の声が寄せられています。創価の運動が、世界の未来を照らす時代に入っているのです。

(2023. 9.21. 聖教新聞)

 

 

<67> 「今いる場所」で勇気の対話を
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石女性部長、梁島男子部長、田久保池田華陽会副委員長

 長谷川 10月1日の「教学部初級試験・青年部教学試験3級」が目前です。各地で学習会が活発に行われ、研さんと励ましの取り組みが進んでいます。
 梁島 御書を学ぶことで、広布前進の勢いが増しています。「立正安国論(りっしょうあんこくろん)」を通して、仏法は、個人の幸福のみならず、社会の平和と繁栄(はんえい)の建設への根幹の哲理であることを学び、折伏弘教や友人への励ましへ、勇んで打って出たメンバーもいます。
 永石 日蓮大聖人が女性門下に送られた「日女御前(にちにょごぜん)御返事(ごへんじ)御本尊相貌抄(ごほんぞんそうみょうしょう))」では、御本尊は、自身の生命に(そな)わっており、題目を唱え抜くことで、(くず)れざる幸福の宮殿(きゅうでん)≠ェ築かれることが示されています。信心の素晴らしさを、改めて実感します。
 田久保 創価新報(9月20日付)には「学習のポイント」が出ています。御文を繰り返し音読する∞「大白蓮華」(7月号)の太字の箇所を中心に意味や考え方を確認する≠ネど、とても参考になります。
 原田 教学試験は、受験者も、激励する皆さんも、信心を学び深める絶好の機会です。応援する側も、実践の教学≠根本として、受験する友を自分以上の人材に≠ニの祈りで、最後まで励まし通していただきたいと思います。

勇んで友の元へ!

 長谷川 晴れの「11・18」へ、「10人の本当の友人づくり」と「会合と訪問・激励は2対8」を心に期して、各地で皆さんが奮闘されています。
 原田 聖教新聞の拡大も、本当にありがとうございます。数十年来の友人が初めて購読してくれた∞今まで無理解だった友人が聖教の記事に共感してくれた%凵A喜びの声も多く寄せられています。
 梁島 聖教電子版でも、心に残る記事をクリップ≠ナ保存し、家族や友人にシェア≠オて送るなど、その特長を生かして、対話や激励に活用する方が増えています。
 原田 私たちの人間関係は、全てが尊い仏縁(ぶつえん)にほかなりません。一人一人が使命の場で、自分にしかできない対話≠ノ挑戦していくことです。友の幸福を祈念し、動いていけば、必ず仏種となる。その積み重ねの中で、新たな広布のドラマが生まれていきます。
 永石 人材育成でも、各地で模範の取り組みが光っています。神奈川のある総区は、今月、行われた「ヤング白ゆり創春大会」に、これまでの4倍以上のメンバーが集いました。
 長谷川 今、多くの地域で、全ての本部幹部以上が各支部を担当し、支部や地区のリーダーと一緒に、メンバー一人一人の訪問・激励を進め、新しい人、若い人が座談会等にも参加するようになっています。
 永石 その神奈川の総区では、訪問・激励を進める中で、仕事、育児などで多忙を極め、普段会合に出られないヤング白ゆり世代も、会えば多くの方が純粋(じゅんすい)に信心を求めていることが分かりました。そこで今後は、「励まし週間」の中に「ヤング白ゆり訪問デー」を設定し、さらに励ましを強化していくそうです。
 田久保 「華陽カレッジ」を通じても新たな人≠ェ立ち上がっています。千葉では、キャップとサブキャップが、家庭訪問を中心に励ましの連帯を広げ、新しい参加者が、回を追うごとに増えています。
 永石 励まし運動の中、全国で新たな「華陽リーダー」が、次々と誕生していることもうれしいですね。
 田久保 自身の使命を自覚し、励まされる側≠ゥら励ます側≠ノなると、一層、信心の喜びを実感していきます。私自身も今、毎週、友人と池田先生の指導を研さんしています。題目の功徳の体験を、自身をもって語っていきます。
 梁島 男子部も、今月8日から「誓いの若人 対話拡大期間」(11月18日まで)を迎えた大学校6期生が、折伏に果敢(かかん)に挑戦しています。また、各地で開催している「大学校カレッジ」(指導会)では、これまでにない結集を達成した地区もあるなど、人材拡大の流れが加速しています。
 原田 池田先生は、「人材を育てる人、その人こそが偉大である。その人こそが真の人材なのである」と語っています。人材育成は、集める≠アとではなく、こちらから会いに行く≠アとが肝心です。全リーダーが、各地区、ブロックの同志のもとへ、勇んで足を運んでいきたい。

社会照らす学術部

 長谷川 10月1日は、「学術部の日」です。今月17日には、記念の首都圏大会がはつらつと開催されました。師弟共戦、広布と人生の勝利を誓い、出発しました。
 梁島 1970年11月3日、学術部の第1回総会の折、先生は学術部の友に、権力の弾圧に屈せず死身弘法(ししんぐほう)の精神を示した「熱原の三烈士(さんれつし)」の詩を贈られました。その時の真情について「人間の偉大さは、人びとの幸福のため、法のために、どれだけ献身(けんしん)し、勇敢に戦い抜いたかによって決まるのである」と語っています。
 原田 三烈士は、大聖人にお会いしたことのない農民門下です。熱原の法難(ほうなん)は、大聖人の教えが、そうした人々により実践(じっせん)され、万人に開かれた民衆(みんしゅう)仏法として確立された意味をもっているといえましょう。
 長谷川 世界で混迷が深まり、分断や孤立も深刻化しています。そんな状況にあって、各々の専門分野で知性と人格を光らせ、社会に貢献しながら、民衆を守りゆく「創価の普賢菩薩(ふげんぼさつ)」の皆さまの健闘を、心から祈念いたします。
 原田 「ここを去ってかしこに行くにはあらざるなり」(新1086・全781)です。私たちの広布の使命の舞台は、「今いる場所」です。まず、自らが信心で生命を輝かせ、力強く、職場を、地域を照らしゆこうではありませんか。

(2023. 9.25. 聖教新聞)

 

 

<68> 仏教史を画す壮挙に連なる誇り
出席者:原田会長、谷川主任副会長、永石女性部長、西方青年部長、大串女性部主任部長

 西方 間もなく、10・2「世界平和の日」を迎えます。「君の本当の舞台は世界だ」「世界に()くんだ」――戸田先生から(たく)された「世界広布」の壮大(そうだい)な構想を実現するため、63年前のこの日、池田先生は初めて海外を訪問されました。
 永石 それは、第3代会長に就任され、わずか5カ月後のことでした。当時、世界にはわずかな会員しかいません。それでも先生には、仏教史を(かく)す新たな時代の(とびら)を開く断固たる決意がありました。
 原田 その戦いは、徹底した「一人への励まし」から始まりました。例えば、米サンフランシスコを訪れた際、人材がいない≠ニ(なげ)く同行の幹部に、「みんな人材です。これから光ってゆきます。純粋(じゅんすい)に信心を(まっと)うしていけば、みんな広布の歴史に名を残すパイオニアの人たちです」と語られています。
 谷川 先生にとっては、全員が尊い地涌(じゆ)菩薩(ぼさつ)であり、ダイヤモンドの原石でした。その宝の人材を「見つけ」「(みが)き」「育てる」――この実践(じっせん)を、国内はもとより世界中で、来る日も来る日も率先(そっせん)して(つらぬ)かれたのです。

「良き市民」として

 原田 本年1月、1975年にSGI発足(ほっそく)の会議が開かれた国際貿易センタービルに隣接(りんせつ)する、グアム池田平和文化会館の開館式に出席しました。48年前の発足式に集ったのは、51カ国・地域の代表です。それが今や192カ国・地域の陣列(じんれつ)となり、300万に迫る友が地涌(じゆ)の連帯の拡大に挑んでいます。原点の地に誕生した新宝城は、旭日(きょくじつ)の勢いで発展を遂げるSGIを象徴していました。
 大串 聖教電子版については現在、219カ国・地域からアクセスがあるほどです。
 原田 韓国では5月に、名門・韓国外国語大学から先生に「名誉哲学博士号」が授与されました。元首相も駆け付け、「平和を築く池田先生を最も尊敬」と祝福してくださいました。
 西方 先生の韓国SGI本部訪問25周年を祝賀する同国では本年、2万人の新入会者が誕生。世界をけん引する拡大の息吹(いぶき)に満ち満ちていますね。
 大串 欧州における人間主義の連合体として「ヨーロッパ会議」が設立されて50年。今年もスイスのチューリヒ、イタリアのナポリやカリアリなどに新会館が誕生し、社会の苦悩の闇を晴らす欧州広布に向かい、ヨーロッパの友も勇躍(ゆうやく)まい進しています。
 原田 6月に訪れた世界広布の王者・ブラジルには、このほど三つの会館がオープンしました。世界広布の新時代の(かね)を打ち鳴らす、希望と歓喜(かんき)の連帯を拡大しています。
 谷川 先日は、マレーシアとシンガポールを訪問しました。マレーシアは、この7年で2万5000人の新会員が誕生。シンガポールも過去最高の世帯数を更新し、世界屈指(くっし)の発展を遂げています。
 永石 両国ともに、コロナ()という試練にあっても、励ましの(きずな)を強め、大発展していますね。本当にすごいことです。
 原田 御書に「水のごとくと申すは、いつもたいせず信ずるなり」(新1871・全1544)とあります。先生はマレーシアを初めて訪れた折、「川は誰が気付かなくても、前へと流れている。マレーシアは川の流れのように、静かに、たゆまず前進していくんです」と言われました。マレーシアは、「水の信心」を(つらぬ)き、世界屈指(くっし)の広布の城を築いています。
 永石 マレーシアにはこのほど、「創価」の名を冠した世界初のインターナショナルスクールが誕生しましたね。各国の同志から喜びの声が届いています。
 谷川 マレーシアをはじめ、日本、韓国、インド、タイ、シンガポールなど9カ国・地域から112人の1期生が誕生しました。
 原田 創立者である池田先生は、「地球文明の平和の未来へ、智慧(ちえ)と勇気と慈悲(じひ)の『世界市民』を(はぐく)む黄金の希望の一歩が踏み出されました」と述べ、創価教育の創始者である牧口先生、そして戸田先生もどれほど喜び見つめられているかと語られました。世界を舞台に活躍する人材に成長することを願ってやみません。
 谷川 同国のニュー・エラ大学学院からは、池田先生に「名誉文学博士号」が贈られました。それを祝し、先生が世界の大学等で行った学術講演を収録した書籍も出版されました。同学院の准教授(じゅんきょうじゅ)が「本書は世界市民の(こころざし)を若者に教える」と評価する本です。
 原田 思えば先生はSGI発足式で、シンガポールとマレーシアの友に「未来のために、青年を育ててください。21世紀は青年に託す以外にありません。青年が育っていったところが、すべてに勝利します」と呼びかけられました。今、両国のみならず世界中で青年が躍動(やくどう)し、こんなに頼もしいことはありません。

確かな変革の哲理

 永石 台湾SGIは行政院内政部から、顕著(けんちょ)な社会貢献(こうけん)を果たした宗教団体として「宗教公益賞」を受けています。21回連続の受賞で、平和・文化・教育の運動を多角的に展開するSGIへの深い信頼の(あか)しです。
 西方 仏教発祥(はっしょう)の国・インドでは、創価菩提樹(ぼだいじゅ)園の開園30周年の意義をとどめた総会を11月に開催する予定です。同国では、27万人の地涌(じゆ)の友が、生命尊厳(そんげん)共生(きょうせい)哲理(てつり)を、地域に社会に広げています。
 大串 SGI青年研修会で来日した、五大陸44カ国・地域106人の友が異口同音(いくどうおん)に語っていたことがあります。それは、小説『新・人間革命』を通して師弟の精神を学び、人間革命と宿命転換(てんかん)の挑戦を、希望と歓喜に燃えて取り組んでいるということです。
 原田 仏法は、万人(ばんにん)尊厳(そんげん)と平等を説いています。誰もが無限の可能性を持ち、自分が変われば環境をも変えていけることを教える確かな変革の哲理です。その確信が、SGI発展の原動力です。私たちは明年3月の「世界青年平和大会(仮称)」に向け、ますます喜びあふれる対話の波を起こしていきたい。

(2023. 9.28. 聖教新聞)

 

 

<69> 地域照らす価値創造の太陽
出席者:原田会長、永石女性部長、原田(おさむ)勝利島部長、肥後(ひご)勝利島部女性部長、梁島男子部長

 梁島 去る1日、全国1408カ所の会場で「教学部初級試験・青年部教学試験3級」が行われ、7万5000人が受験しました。男子部、学生部、池田華陽会など次代を(にな)う青年世代も勇んで挑戦しました。
 原田 6年ぶりの開催で、受験者の中には、最前線のブロックのリーダーや新入会の方も多くいました。
 梁島 一人一人が、教学を研さんして信心の確信を深め、最高峰(さいこうほう)の生命尊厳(そんげん)の哲理を学ぶ誇りを実感されていました。まさに、民衆の大哲学運動です。
 永石 設営など事前の準備から当日の運営まで、無事故を期してくださった全ての皆さまに、心から御礼を申し上げます。
 肥後 離島の地でも、受験者のもとに何度も足を運び、共に学びながら、励ましてくださった方々がいます。そうした姿に、感謝の思いでいっぱいです。
 原田 池田先生は、メッセージの中で、懸命(けんめい)に研さんに励み、教学試験に(のぞ)んだこと自体が、「尊き求道の勝利の姿です」と述べられていました。皆で、たたえ合いながら、広宣流布と立正安国の誓いに燃え、「11・18」へ勇躍(ゆうやく)前進していきましょう。

各地で模範の実証

 原田(磨) 10月7日は、「勝利島部の日」です。今年で45周年の佳節(かせつ)を迎えます。1978年のこの日、学会本部で「第1回離島本部総会」が開催されたことが淵源(えんげん)です。
 肥後 この時は、全国約120の島から喜々として代表が集いました。池田先生は、会場に入るなり、「きょうは思う存分くつろいで、若々しく思い出を深めてください」と、温かく語りかけられました。
 原田(磨) 指導では、太陽が昇れば全てを明るくするように、島全体を希望の光で照らす一人に≠ニ勝利島部の使命について語られました。また、誰に対しても仲良く協調し、人間性豊かに聡明(そうめい)な活躍を∞それが広布の第一歩と確信し、身近なところから着実に信心の根を張っていただきたい≠ニも呼びかけられました。これは、不滅(ふめつ)の指針です。
 原田 そして、「開目抄」の「(われ)ならびに()が弟子、諸難(しょなん)ありとも(うたが)う心なくば、自然(じねん)仏界(ぶっかい)にいたるべし」(新117・全234)との一節を拝読(はいどく)され、この御文を直接、日蓮大聖人から自分に(たまわ)ったものと受け止めていただきたい∞広布の使命に生き抜き、一家一族が未来永遠に栄えゆくための大福運を≠ニ、万感の励ましを送ってくださいました。
 永石 その言葉通り、勝利島部の皆さまは、使命の天地で、不屈の信心を(つらぬ)いてこられました。
 原田(磨) 兵庫・坊勢島(ぼうぜじま)の支部長は、地道に同志を励ます一方、自治会役員も務めています。また、支部女性部長の奥さまも、45年間「無冠の友」として尽力(じんりょく)しながら、地元で婦人会副会長等を歴任。夫婦で長年、地域に貢献(こうけん)されています。
 肥後 宮城・気仙沼(けせんぬま)大島の支部副女性部長も、以前は自治会長、今も婦人会副会長、地場産品出荷販売組合手工芸部会長と、地域で活躍。また、会場提供等でも同志に尽くされています。
 梁島 長崎・対馬(つしま)市の圏男子部長は、会社を経営しながら育児や学会活動にも全力で取り組んでいます。本年3月には、真心の対話で友人への折伏が成就(じょうじゅ)。「一対一」の励ましで会合参加者も増加しました。このほか、山口・周防(すおう)大島では、男子部本部長が毎月、聖教新聞の購読推進に挑戦するなど、青年が躍動(やくどう)しています。同島もそうですが、各地で大学校生も奮闘(ふんとう)しています。
 永石 新潟・佐渡島(さどがしま)では、池田華陽会メンバーが会合用に作成した紙芝居が大好評。往復2時間かけ、華陽カレッジ等の集いに、はつらつと参加しています。また、今回の教学試験を受験したメンバーも新たな息吹(いぶき)を広げています。
 原田(磨) 「宝の未来部」の成長も、希望です。東京・大島や八丈島では、「勉学第一」との池田先生の激励を胸に、英語検定に挑む高等部の友や、今夏の「未来″タ談会」に出席し、元気を送ってくれた中等部、少年少女部のお子さんが多くいました。
 肥後 私は、鹿児島の奄美(あまみ)大島で、幼少期を過ごしました。小説『新・人間革命』第28巻「勝利島」の章には、「仏法は勝負です。10年、20年、30年、いや50年とたった時に、すべては、ますます明らかになる。勝負は一生です」と、先生が奄美の同志に送られた指導が記されています。私自身、この励ましを心に刻み、数々の困難を乗り越えることができました。
 永石 勝利島部の皆さんは、師弟の精神を根本に、粘り強く進み、地域の灯台として輝いておられます。
 原田 日蓮大聖人が、「顕仏未来記(けんぶつみらいき)」で世界広宣流布の大宣言を放たれたのは、佐渡の地でした。先生は、この点に触れ、「離島こそ広宣流布の先駆の天地」と強調されました。勝利島部の皆さまは、多くのご苦労や不便、時には無理解による迫害(はくがい)もあった中、「いよいよ法華経こそ信心まさり(そうら)え」(新1831・全1498)との御文を拝し、信心を(ふる)い起こし、信頼と友情を広げてきました。模範の広布拡大を()げている地域も多くあります。その尊き足跡(そくせき)に、私たちも学んでまいりたい。

連続勝利の歴史を

 原田(磨) このたび、「勝利島部の日」45周年を記念して、指導集『栄光(さん)たれ勝利島』が発刊されることになりました。
 原田 「発刊に寄せて」の中で、池田先生は、「私の胸奥(きょうおう)から、神々(こうごう)しいまでに誇り高い勝利島の同志のスクラムが離れることはありません」「わが愛する島から共々に、たくましき価値創造の太陽として、明るく朗らかに、新たな地球文明の夜明けを告げゆこうではありませんか」と、呼びかけられています。
 原田(磨) 師のご期待に、決意がみなぎります。節目の「10・7」から、広宣流布大誓堂完成10周年の「11・18」を勝ち越え、来たる明年「1・14」勝利島部結成50周年へ、私たちは一層、勇気の炎を燃えたぎらせ、連続勝利の新たな歴史を築いていきます。

(2023.10. 5. 聖教新聞)

 

 

<70> 聖教の拡大は希望と正義の拡大
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石女性部長、西方青年部長、林池田華陽会委員長

 西方 全国の同志が今、「11・18」を目指し、広宣流布と立正安国(りっしょうあんこく)の対話拡大に勇んで挑戦しています。「立正安国」については、今回の教学試験でも共々に学びました。
  日蓮大聖人は、弘安(こうあん)5年(1282年)の10月13日に御入滅(ごにゅうめつ)される直前も、立正安国論を講義されたと伝えられています。
 長谷川 日蓮仏法が「立正安国論に始まり、立正安国論に終わる」といわれるゆえんです。大聖人は、「社会の安穏(あんのん)」と「民衆の幸福」を実現するため、あらゆる大難(だいなん)を勝ち越え、「立正安国」の大闘争を貫かれました。
 原田 「立正」とは、仏法の「生命尊厳(そんげん)哲理(てつり)」と「人間主義の思想」を、民衆一人一人の胸中(きょうちゅう)に打ち立て、社会の基本原理としていくことです。そして、「安国」という繁栄(はんえい)と平和を築いていくのです。
 長谷川 思い返せば「立正安国論」は、2000年11月に読売新聞に掲載された、21世紀に読み継ぎたい「日本の名著(めいちょ) ベスト10」の読者アンケートで第2位に選ばれています(第1位は日本書紀)。
 原田 作家の山岡荘八(そうはち)氏も、小説の中で徳川家康に、「わしの心、たしかに立正安国の他にはない」と語らせていたことがあります。氏は、かつて聖教新聞に小説を連載されたこともありました。
 西方 「問答形式」でつづられていることも、立正安国論の特長です。あの封建時代に、どこまでも対話を重視された御本仏(ごほんぶつ)の御心と広布の方軌(ほうき)(はい)することができます。
 原田 「平和」と「対話」の精神が凝縮(ぎょうしゅく)した立正安国論は、対立と分断が進む現代に求められる希望と正義の哲学です。私たちは一層(いっそう)の誇りをもって、「立正安国」の民衆運動を力強く展開していきたい。
 長谷川 一人が、10人の友と深い友情を結んでいく――これを合言葉に、楽しく進んでいきたいですね。
 永石 互いに励まし合い、学び合い、助け合いながら、何でも語り合っていける――そんな友人がいる人生は幸せです。(いろど)り豊かになります。
 長谷川 「立正安国の対話」といっても、「人と会うこと」から始まります。日常的に信頼と友好を深めていくことは、そのまま仏縁(ぶつえん)の拡大につながっていきます。
 原田 だからこそ私たちは、地域で、職場で、今いる場所で、友人・知人・親族へ、自分にしかできない¢ホ話を着実に実践し、励ましの絆を一層(いっそう)強めていきたい。

友に魅力や感動を

 永石 聖教新聞では現在、好評だった記事をまとめた「セイキョウ ギフト」を毎月掲載(けいさい)しています。抜き取ればそのまま、手渡すことができ、対話に活用できるものです。
  人間主義の機関紙である聖教新聞には、平和、文化、教育に関する多彩な記事が載っていますね。「セイキョウ ギフト」を喜んで読んでくれている友人も多くいます。
 原田 このほど、「セイキョウ ギフト」の「秋季号」が完成しました。1面には、池田先生が撮影された鮮やかな「二重の虹」の写真。2・3面には、料理研究家の土井善晴(よしはる)さんへのインタビュー記事が掲載されています。
 永石 土井さんといえば、テレビの料理番組などに出演し、優しく穏やかな声で人気のある方です。ヤング白ゆり世代では、土井さんのSNSなどの内容をチェックされている方もおり、友人とも話題になるそうです。同じ料理研究家だった土井さんのお父さんの代から知る方もいます。
  他にも、信仰(しんこう)根本(こんぽん)に社会で活躍する海外の友の話題や、小児訪問介護の道を歩む女性部の方の体験などが掲載されています。それぞれ大きな反響があった記事です。
 永石 「聖教の拡大」において大切なことは、私たち自身が聖教新聞を読んで感動したことや学んだことなどを、ありのままに語っていくことだと思います。「セイキョウ ギフト」の「秋季号」も大いに活用しながら、「聖教の魅力(みりょく)」を存分に伝え広げていきましょう。

自他共に仏の生命

  SOKAチャンネルVODでは今、「SOKA連続セミナー」が再配信されています(11月19日まで。会館等やモバイルSTBで視聴可能)。
 西方 番組は、芸術部で人気漫才コンビのナイツの二人が語る「学会の信仰」と、聖教新聞の連載に登場している社会学者の開沼(かいぬま)博氏(東京大学大学院准教授じゅんきょうじゅ)が語る「学会の魅力みりょく」の二つです。
 永石 「宗教のための人間≠ナはなく、人間のための宗教≠ナある」「人々を幸福にすることに、宗教の使命がある」――これが両番組の共通するテーマですね。開沼氏の番組では、聖教新聞の多彩な取り組みについても紹介されていました。
 原田 御聖訓(ごせいくん)に「(ほとけ)は文字に()って衆生(しゅじょう)()(たも)うなり」「もし文字を(はな)れば、何をもってか仏事(ぶつじ)とせん」(新762・全153)とあります。聖教の使命は、ますます重大になっています。
 長谷川 池田先生は、「広宣流布とは、『文字の力』『言論の力』で、何ものにも負けない仏の大生命力を自他共(じたとも)に呼び起こし、民衆の一人一人を救い切っていく究極の聖業(せいぎょう)であります」と言われ、「その最大の推進力こそ聖教新聞」であると強調されています。
 西方 「聖教新聞を、日本中、世界中の人に読ませたい」との戸田先生の言葉の通り、聖教電子版は今、220カ国・地域で読まれる時代になっています。
 原田 聖教の拡大は、「希望の拡大」「正義の拡大」「仏縁(ぶつえん)の拡大」「広宣流布の拡大」です。会員読者の拡大を含め、各人、各組織が立てた本年の目標の達成に向け、楽しく粘り強く、勇気の挑戦を続けていきましょう。

(2023.10. 9. 聖教新聞)