< 座談会 >

創立100周年へ

新時代の暁鐘

 


 

 

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青年世代が世界中で躍動
青年の力で希望の社会を創造
法華経の共生の哲学を世界へ
師の大願に弟子が心を合わせる
遠大な広布も一人の励ましから
「幸福の花」は必ず咲き薫る
「信心根本」こそ最極の人生
焦点は「一人の新たな友」の誕生
わが使命の天地で勇気の前進
心軽く下種仏法の幸の仏縁を

 

 

 

 

<11> 青年世代が世界中で躍動
出席者:原田会長、笠貫SGI女性部長、西方SGI青年部長、梁島SGI男子部長、大串SGI女子部長

 笠貫 まもなく1月26日「SGIの日」を迎えます。1975年のこの日、グアムに51カ国・地域の代表が集い、第1回「世界平和会議」を開催、「SGI」が発足しました。今や海外の同志は300万人におよび、SGIは平和・文化・教育の大連帯です。
 西方 192カ国・地域に広がる世界広布の大発展を思う時、この会議の意義が、いかに重要であったか。池田先生の死身弘法(ししんぐほう)の大闘争への感謝と報恩の誓いに燃え立ちます。
 笠貫 席上、先生は「世界広布」即「世界平和」への根本の指針と展望を示され、「どうか勇気ある大聖人の弟子として、また、慈悲ある大聖人の弟子として、また、正義に燃えた情熱の大聖人の弟子として、それぞれの国のために、尊き人間のために、民衆のために、この一生を晴れ晴れと送ってください!」と、力強く呼びかけられました。
 原田 先生ご自身が「さきがけ」となり、五大州を駆け巡って道を開き、世界中の同志を励まし続けられました。それに呼応して、地涌(じゆ)菩薩(ぼさつ)が「二陣三陣」と踊り出てきたのです。この創価の師弟の奮闘(ふんとう)によって今や、「一閻浮提(いちえんぶだい)に広宣流布せんことも疑うべからざるか」(新173・全265)とあるように、世界中に「南無妙法蓮華経」の音声(おんじょう)(とどろ)き渡る未曽有(みぞう)の時代を迎えたのです。

活発に教学研さん

 笠貫 昨年は、「世界教学の年」と言えるほど、各国各地で生命尊厳(そんげん)の大仏法を真剣に研さんし、研修会も活発に開かれました。今年も、ヨーロッパで、すでに今月13・14日と「欧州広布会議」を欧州青年委員会の主導で、意気軒高(いきけんこう)に開催。オンライン御書講義を約3000人が聴講(ちょうこう)し、創立100周年へ誓いも新たに出発しました。
 大串 昨年は64カ国・地域で教学試験が行われ、希望の大陸<Aフリカでは、6回目の実力試験が実施されました。今年も、アフリカ最大の新会館建設が進むコートジボワールをはじめ各国が、新年勤行会から盛大に出発しています。まさに世界広布は同時進行、メンバーは日々、「行学の二道」を進んでいます。
 原田 池田先生は御書新版の序文で、「創価学会は、永遠に『御書根本』の大道を歩む。末法の御本仏・日蓮大聖人が一切衆生のために留め置いてくださった、この不滅の宝典を拝し、『慈折広宣流布』の大願を貫き果たしていく」と示されました。「御書根本」「大聖人直結」こそ学会の不滅の指針であり、永遠に広布の道を切り開く要諦(ようてい)です。
 梁島 「世界青年学会 開幕の年」は、年頭から聖教新聞の報道もにぎやかです。ブラジルは今年、池田先生の第3次訪問から40周年。5月に「創価ユース記念総会」を予定し、誓いの青年10万人結集へ、猛然(もうぜん)と対話を展開。ペルーも待望の新本部建設が進んでいます。
 西方 先生が南米を歴訪された1993年から、アルゼンチンの地涌の連帯は6倍に。また、チリは5倍、パラグアイも3倍以上に拡大するなど、どの国も目覚ましく発展しています。
 大串 アルゼンチンでは、昨年12月の入会記念勤行会で、多くの新会員が誕生。その中には、池田先生が30年前に、国立ローマス・デ・サモーラ大学の「名誉博士」「法学部名誉教授」を授与された折、出席していたブエノスアイレス大学名誉教授のホルヘ・フランサ氏、国立ローマス・デ・サモーラ大学元副総長のペドロ・トマ氏の姿もありました。お二人とも、題目を唱えるたびに希望が湧く≠ニ確信を深め、先生の指導を求め、入会を決意されたと伺っています。
 梁島 アジアも、仏法西還(せいかん)の大光で照らされています。韓国は、池田先生が青年部の室長に就任して70周年の3月、「世界青年座談会総会」で、5万人の青年・未来部結集を目指します。
 大串 インドは30万人、タイは20万人、マレーシアは7万人へと、青年を先頭に、希望のスクラムが拡大。また、シンガポールは4万人の陣列へ前進しています。素晴らしい飛躍(ひやく)です。
 西方 「世界広布の電源地」アメリカSGIでは、3月に青年1万人の平和の集い≠全米で行い、2028年の青年10万人結集≠ヨ向け、勢いよくスタートします。またオセアニアでも、広布60周年祝賀の総会を予定。メンバーは、良き世界市民として、はつらつと活躍しています。

道開く弟子の使命

 原田 幾多(いくた)の苦難を乗り越え、SGIの同志は幸福勝利の実証を示してこられました。初めは、わずかなメンバーでした。しかし、小説『新・人間革命』に描かれている通り、池田先生ご自身が、「一人」に渾身の激励を送り、「二人・三人・百人と次第(しだい)に」(新1791・全1360)広がってきたのです。まさに広宣流布は、目の前の「一人」への励ましから始まる≠ニの鉄則を、自らの行動で示されたのです。
 梁島 あるアメリカの識者からの、なぜSGIが発展したのですか≠ニの問いに、先生は「一人が身近な一人と手を結び、また一人、また一人と波動となって広がり、SGIは今日の発展をみました。すべては、一人を大切にしてきた結果なのです」と答えられたことがありました。
 笠貫 どの国の友も、池田先生のお陰で仏法に巡り合いました∞師を心に(いだ)き、妙法と共に歩む人生に行き詰まりはありません∞先生の指導と小説『新・人間革命』を心に刻み、師弟共戦で前進します≠ニ異口同音(いくどうおん)に語っています。
 原田 御聖訓(ごせいくん)に「ただ南無妙法蓮華経の七字のみこそ、仏になる種には(そうら)え」(新1885・全1553)と仰せです。池田先生は、生涯をかけて妙法の種、平和の種、幸福の種をまかれました。師が開かれた世界広布の沃野(よくや)で、さらに開花させ、結実させることが、弟子の使命です。さあ、今こそ、師弟不二の大生命力を出して、一人一人が目の前の友を励ましながら、地域へ、社会へ、世界へ、希望と勇気の人華(にんげ)の園を広げていきましょう。

(2024. 1.18. 聖教新聞)

 

 

<12> 青年の力で希望の社会を創造
出席者:原田会長、永石女性部長、西方青年部長、梁島男子部長、池田池田華陽会副委員長

 西方 3月に東京・国立競技場で開催される「未来アクションフェス」は、核兵器や気候危機の問題の解決を目指す若者(わかもの)・市民団体の協働(きょうどう)による平和イベントです。学会青年部も「SGIユース」として参画しています。
 梁島 イベントに向けた取り組みの一環(いっかん)として現在、「青年意識調査」が実施されており、核や気候の問題に関する、若者の考えや行動を集結しています(2月29日<木>まで。日本在住の40代以下の個人が対象)。それらの声は、国連などに青年世代の要望として届けられる予定で、3月の「未来アクションフェス」でも発表されることになっています。
 池田 9月には、史上初となる「国連未来サミット」が開催されます。国連の意思決定プロセスに、若者の代表が主体的に参画し、若者の声が国際社会を動かしていくことが期待されています。
 西方 SGIユースとしても、意識調査を積極的に推進し、持続可能な未来への「行動の連帯」をさらに広げていきたいと思います。

気候変動への行動

 原田 昨年の世界の平均気温は、記録がある1850年以降で最も高かったと、世界気象機関(WMO)が発表しています。1800年代後半と比べ、現在の地球は1.45度ほど温暖化しているともいいます。気温上昇を産業革命前に比べて「1.5度」に(おさ)えることが、2015年のパリ協定で掲げられた世界共通の努力目標であり、喫緊(きっきん)の課題です。
 池田 国内では、30年度において温室効果ガスの排出量を13年度比で46%減らし、50年には実質ゼロにする目標があり、社会と個人の「行動変容」が求められています。
 永石 国内では現在、公明党の後押しもあり、政府による省エネ住宅のキャンペーンなどが実施され、「行動変容」にも取り組みやすくなっていますね。
 原田 1960年代から70年代にかけて、経済発展や開発が進む中で、地球環境が悪化。池田先生は78年に環境問題は全人類的課題≠ニ発信されるなど、地球環境問題への提言を重ねてこられました。
 永石 2002年には、「持続可能な開発に関する世界首脳会議」(環境開発サミット)に寄せて提言を発表され、それをもとにSGIが、国連による「持続可能な開発のための教育の10年」の制定を提唱。その後、市民の共通の声として日本政府が提案し、同年12月の国連総会において満場一致で採択されています。
 原田 この支援のため、同年から「変革の種子」展を27カ国・地域で、10年からは「希望の種子」展を40カ国・地域で展開。国内でも06年から「21世紀環境展」、11年から「わたしと地球の環境展」を実施し、意識啓発に取り組んできました。
 永石 12年の「国連持続可能な開発会議」(リオ+20)にも、先生は提言を発表。この理念を基調(きちょう)に、SGIと地球憲章(けんしょう)インタナショナルが共同制作した「希望と行動の種子」展が21年から国内外で巡回され、ユネスコ主導の「持続可能な開発のための教育――SDGs実現に向けて」を後押ししています。
 池田 SGIは、気候変動に関する国際会議や行事にも、市民社会の一員として積極的に参加しています。19年9月には国連本部で開かれた「若者(わかもの)気候サミット」に出席し、昨年も国連の気候変動対策の会議「COP」において、関連行事の開催や意見の提出等を行ってきました。
 西方 御書には「人のために火をともせば、()がまえあきらかなるがごとし」(新2156・全1598)とあります。先生は、「民衆が連帯し、青年の力で行動の波を起こしていけば、必ず不可能を可能にする力≠ェ生み出される」と教えてくださっています。今後も私たちは諸団体と力を合わせ、変革(へんかく)のための行動を貫き、希望の未来を創造していきます。

透明性と罰則強化

 梁島 自民党の派閥による、いわゆる裏金問題≠受けて、公明党は18日、資金の透明性と罰則の強化を柱とする「政治改革ビジョン」を発表しました。
 池田 まず、政治資金パーティー券の購入者名の公開基準を、現在の20万円超から5万円超に引き下げ、入金方法は全て、口座振り込みにする。
 梁島 政党から議員個人に支払われる「政策活動費」は、使途(しと)公開を法律で義務付ける。政治資金を監督する独立した第三者機関の設置の検討などを主張しています。
 西方 罰則の強化に向けては、国会議員関係政治団体の代表者が、収支報告書を適法に作成した(むね)の確認書を提出。虚偽(きょぎ)記載(きさい)などがあった際は、代表者が会計責任者の「選任」または「監督」のいずれか一方で、相当の注意を(おこた)れば罰金刑に処すと提案しています。罰金刑となれば、公民権は停止されます。
 梁島 そのほか公明党が従来訴えている、調査研究広報滞在費(旧・文書通信交通滞在費)の使途の明確化と公開、未使用分の返納、選挙違反により当選無効となった際の歳費(さいひ)返納の義務付けなども掲げています。
 原田 公明党は本年、結党60周年を迎えます。1999年に連立政権に参画してからは、政治家個人への企業・団体献金を禁止する「政治資金規正法」の改正を実現。2000年には、政治家や公設秘書らが、あっせんや口利きを行って報酬を得ることを禁じる「あっせん利得処罰法」を成立させ、02年には対象を私設秘書にも広げました。
 永石 同時期には、公務員らが談合(だんごう)を指示したり、予定価格を漏らしたりするなどの行為を罰する「官製(かんせい)談合防止法」の制定を主導。07年には、1円以上の政治資金支出の領収書公開を義務付けています。
 原田 今、能登半島地震の被災者の生活支援強化、復旧・復興支援、物価高対策をはじめ、政治課題は山積しています。公明党は政治改革をリードするとともに、衆望(しゅうぼう)に応える政策を迅速(じんそく)に実現してもらいたい。

(2024. 1.22. 聖教新聞)

 

 

<13> 法華経の共生の哲学を世界へ
出席者:原田会長、永石女性部長、萩本主任副会長、西方青年部長、栗原東哲理事

 西方 能登半島地震の被災地では、厳寒の中、支援・復旧に懸命な活動が続いています。聖教新聞でも、現地で奮闘する友の姿が連日、報道されています。本紙の配達が困難な地域では、現地のリーダーの方々が、励ましの紙面を(たずさ)えて、渾身(こんしん)の訪問・激励に動いてくださっています。
 原田 内外の友に勇気と希望を届ける尽力(じんりょく)と真心に、心から感謝を申し上げます。学会本部も、さらに全力で支援してまいります。被災された皆さまのご健康と安穏(あんのん)、そして一日も早い復旧、復興を、皆で強く祈念しています。
 永石 聖教は、人生と社会を照らす希望の灯台です。電子版も大いに活用していきたいと思います。また、新たに聖教拡大に挑戦するメンバーも着実に増やしながら、購読の輪を広げていきましょう。
 萩本 今月27日には、通信員制度の発足から70周年の佳節(かせつ)を迎えます。通信員の皆さんは、家庭、地域、仕事、学会活動と多忙な中、紙面制作に尽くしてくださっています。
 原田 池田先生は、通信員の皆さまを、「(あまね)(かしこ)い『民衆の英雄(えいゆう)』」、「生涯(しょうがい)創造(そうぞう)の『共戦の同志』」と、たたえられました。その通りに、聖教の紙面充実、発展に師子奮迅(ししふんじん)の活躍をしてくださっています。
 永石 率先垂範(すいはん)で、聖教の拡大にも先駆(せんく)されている方が多くいます。群馬の通信員の女性部の方は、不屈(ふくつ)の一念と題目で、昨年、自身の病を克服(こくふく)。さらに、念願だった祖母への御本尊流布も成し遂げました。
 原田 世界は、分断や対立が絶えません。池田先生は、「『生命』という普遍(ふへん)の大地に根ざし、人びとを結ぶ言論の光が、今ほど待望される時はない」と、つづられました。「聖教拡大」即「広布拡大」であり、「友情拡大」即「平和拡大」です。あの友この友に、真心の対話を重ね、地域や社会に、希望の連帯を広げていきましょう。

広布の構想を実現

 西方 27日は、「東洋哲学研究所」(東哲)が創立された日でもあります。
 原田 淵源(えんげん)は、池田先生が第3代会長に就任された翌年の1961年2月4日のことです。日蓮大聖人のご遺命(ゆいめい)である「仏法西還(せいかん)」、戸田先生の悲願である「東洋広布」を遂行(すいこう)しゆくアジア歴訪のただ中でした。池田先生は、宗教も文明も社会構造も異なる多様な世界で、どうすれば生命尊厳(そんげん)の仏法思想を伝えることができるか、熟慮(じゅくりょ)を重ね、インドのブッダガヤで「東洋および世界の思想・哲学・文化を多角的に研究する機関が絶対に必要だ」と構想されたのです。
 萩本 そして翌62年1月27日、東哲は産声を上げます。その眼目は、法華経を中心に研究を重ね、仏法の人間主義、平和主義を世界に展開していくことでした。

「大衆直結」の使命

 栗原 東哲ではこれまで、マラヤ大学「文明間対話センター」、ブラジル哲学アカデミー、敦煌(とんこう)研究院など、12の世界的研究機関と学術交流協定を結び、宗教間・文明間対話をテーマに、シンポジウムを重ねてきました。
 西方 1994年からスタートした「法華経写本シリーズ」の刊行は、壮大なロマンの事業ですね。
 栗原 ロシア科学アカデミー東洋古文書研究所やインド国立公文書館が所蔵する、貴重な梵文(ぼんぶん)法華経写本の写真版などがあり、世界的に評価をいただいています。昨年11月には、シリーズ18番目が発刊されました。
 萩本 池田先生は、「大衆に直結」が東哲の使命であり特徴であると示されました。その指針の通り、こうした研究内容を、展示会等を通じて幅広く、親しみやすく公開してきました。
 栗原 東哲が主催する「法華経――平和と共生のメッセージ」展は、これまで世界17カ国・地域を巡回。法華経の生命尊厳の思想と共生の哲学を伝えています。鑑賞者は、まもなく100万人に到達します。
 萩本 池田先生は、この展示に寄せて「法華経」は、@仏性の内在と顕在(けんざい)化という人間の本質的な平等性に立脚(りっきゃく)する「共生・共存」の思想であるAその淵源(えんげん)を永遠なるもの=\―「宇宙生命」としての永遠の仏∞永遠の法≠ノ求めるB人類平和の創出のための「世界市民」像を菩薩(ぼさつ)群の活躍として指し示す経典であると、明確に述べられています。今、その重みを、ひしひしと感じています。
 栗原 インド文化国際アカデミー理事長のロケッシュ・チャンドラ博士は、「古代文明への影響を含め、法華経の歴史と伝統が集大成された初めてのものと言えるでしょう」と語っています。パグウォッシュ会議元会長のスワミナサン博士も「暴力と不幸の世界に、平和と調和のメッセージを送ります。法華経の精神こそが今、最も求められているのです」と強調していました。
 永石 韓国の慶北(キョンブク)大学・李淙煥(イジョンファン)名誉教授は、「法華経に説かれる平和と共生の思想が広く伝わり、世界がより良い方向に向かっていくことを願います」と期待を寄せていました。展示は、今秋も海外で開催される予定です。
 萩本 現代の諸課題をテーマに研究者の知見を公開する事業として、今や伝統行事となっている「連続講演会」も好評です。昨年は、海外10カ国以上を含む2000人を超える方が視聴されました。東哲の研究・活動は、今や世界的広がりと影響力を持っています。
 原田 御聖訓(ごせいくん)には、万人を平等に幸福へ導く「慈悲(じひ)極理(ごくり)」(新13・全9)は、法華経にとどめられていると(おお)せです。東哲が発足した際、池田先生は、「東洋を中心に、世界の文化や宗教、民族性などを研究して、人間の相互理解を図る(かて)として、東洋、さらには世界の平和に寄与(きよ)していこうとするものなのです」と、その使命を厳然(げんぜん)と示されました。より一層、慈悲(じひ)と一体の智慧(ちえ)を輝かせ、大衆の力となる取り組みを期待します。

(2024. 1.25. 聖教新聞)

 

 

<14> 師の大願に弟子が心を合わせる
出席者:原田会長、永石女性部長、西方青年部長、梁島男子部長、清水池田華陽会書記長

 西方 この2月、私たちは「世界青年座談会」と「未来アクション・ミーティング」を開催し、学会創立100周年の2030年へ、新たな船出をします。
 梁島 2月は「学会伝統の月」です。1952年(昭和27年)、若き池田先生は戸田先生の願業(がんぎょう)である75万世帯の達成へ、蒲田支部の同志と共に、祈りに祈り、語りに語り、弘教(ぐきょう)・拡大の突破口(とっぱこう)を開かれます。それは、「学会として本格的な広宣流布の拡大に打って出た最初の大闘争」でした。
 原田 池田先生は「戸田先生のおかげで、偉大な大聖人の仏法に巡り合い、正しき人生の道を知ることができた。広宣流布の拡大をもって、その師匠(ししょう)大恩(だいおん)(むく)いていくのだ」と決心されていました。これが「二月闘争」の精神です。池田門下の我々は、この大闘争を今こそ受け継いでいきたい。
 梁島 先生は「師匠の大願(だいがん)に、弟子が『心のギア』をがっちりとかみ合わせ、異体同心(いたいどうしん)で戦えば、計り知れない(ほとけ)の力と功徳(くどく)が出る。必ず勝利できるのだ」と言われ、この信心の極意(ごくい)を全学会に示したのが、「二月闘争」であるとも振り返られています。
 原田 今の焦点は、青年世代(男子部・男女学生部・池田華陽会・ヤング白ゆり世代)と未来部の育成です。先生は常々、「次代の建設とは、『人』をつくること」「若い世代を(はぐく)むこと」「いつの時代も、学会のリーダーは、後継(こうけい)の育成に(ぜん)精魂(せいこん)を傾けなければならない」と語られ、その(はん)を示されました。だからこそ今の学会があるのです。
 永石 「世界青年座談会」に向けて、@地域の全ての青年世代と未来部員のもとへ足を運ぶA一人でも多くの青年世代が集えるよう、心通う励ましを重ねるB友人も参加できるよう、にぎやかに開催する、が活動の柱です。
 原田 御書に「一を重ぬれば二となり、二を重ぬれば三、乃至(ないし)十・百・千・万・億・阿僧祇(あそうぎ)の母は、ただ一なるべし」(新1706・全1237)と(おお)せです。重要なのは、「一人」です。「一人」の新たな青年が座談会に参加できれば、必ずや次なる道が開かれていきます。
 西方 全ての中・高等部員を対象にした「未来アクション・ミーティング」も同様です(9日付の本紙に詳報(しょうほう))。「一人の友」に声をかけながら、動画「未来トーク」の視聴やグループディスカッションなどを通じ、同世代の仲間との交流による触発(しょくはつ)の場にしていければと思います。
 原田 青年を「尊重し」「抜擢(ばってき)し」、青年から「学ぼうとする」――これが育成のポイントであると思います。先輩世代の私たちは、自身の人間革命に挑戦しながら、一人の後継(こうけい)の青年の成長を祈り、納得と共感、そして信頼関係を結ぶ対話を重ねていきたい。創立100周年へ、一歩また一歩と「世界青年学会」の建設を進めていきましょう。

華陽会が元気に!

 清水 池田華陽会(かようかい)は今月、各地で「華陽カレッジ」を開催しています。女性部の先輩方も温かく応援してくださり、一人一人へこまやかな励ましを送る中で今、着実に参加者が増えています。また、核兵器や気候変動などの問題に対する「青年意識調査」も皆で進めています。
 永石 今年は「『信心』と『師弟』を学び深める場」を目指して、御書や小説『新・人間革命』などの学習を行い、皆で平和と希望の種をまきゆく下種チャレンジャー≠ノなりゆくことを目標にしていますね。
 清水 はい。私が今月参加した、神奈川・保土ヶ谷桜花区のカレッジでは、本紙に連載中の「華陽*GOSHO TIME」等を活用し、御書の研さんに挑戦。カレッジの前後にも、一対一の学習の場を設け、信心の確信を深めていました。
 永石 その中で11月のカレッジには、3人のメンバーが友人と一緒に参加できたそうですね。他の地域でも、「教学で立つ」華陽の伝統によって、皆が成長しています。先生が華陽姉妹に揮毫(きごう)して贈ってくださった「心大歓喜(しんだいかんき)(心は大いに歓喜す)」の法華経の一節さながらのスクラムです。
 清水 ありがとうございます。池田華陽会歌にある通り、報恩(ほうおん)の「華陽の誓い」を喜び果たすため、さらに頑張ってまいります。

戸田の命より大切

 原田 さて、改めて申し上げるまでもなく、学会の組織は、創価三代の会長が心血(しんけつ)を注いで築かれた、広宣流布のための信心の組織です。戸田先生は、「戸田の命よりも大切」とまで言われていました。ゆえに学会では、会員間の金銭貸借(たいしゃく)や、組織を利用したマルチ商法(ネットワークビジネス)などを固く禁じています。それは、純粋な信仰の世界を守るためです。
 梁島 会員規程には「金銭貸借、共同事業など自己または第三者の利益をはかることを目的として、この会の組織、名称、役職等を悪用する行為」は厳禁であると、明確に(しる)されています。
 西方 具体的には、「学会組織の人間関係」や「学会員間の信頼関係」を利用して、以下の行為をすることを禁止しています。
 @「金銭貸借」や「共同事業」を持ちかけるA物品販売やサービスの提供など、「ビジネス行為」をするB投資やマルチ商法の「セミナー」「食事会」に勧誘するC「無料サンプル」の提供など、商品の宣伝を呼びかける
 原田 小説『新・人間革命』第8巻「清流(せいりゅう)」の章に、戸田先生が金銭貸借を厳しく禁じたのは、そのことにより、信心がおかしくなり、学会という正義の組織が破壊されていくことを防ぐためであったと記されています。これぐらいなら、いいのでは≠ニいう考えが毛筋(けすじ)ほどでもあれば、()につけいられてしまいます。万が一にも、そのようなことに直面した際は、きっぱりと断り、すぐに身近な幹部などに報告するようにしてください。
 永石 学会は、仏意仏勅(ぶっちょく)の広宣流布の団体です。(きよ)らかな信心の世界を、金銭絡みのトラブルなどで乱されないよう、皆で賢明(けんめい)に注意し合い、守り抜いていきたいと思います。

(2024. 1.29. 聖教新聞)

 

 

<15> 遠大な広布も一人の励ましから
出席者:原田会長、永石女性部長、安田沖縄総県長、照屋(てるや)沖縄総県女性部長、銘苅(めかる)沖縄総県青年部長

 照屋 この2月は、沖縄の同志にとって、師弟の魂魄(こんぱく)幾重(いくえ)にもとどめられた月です。8日には、「沖縄の日」50周年の佳節(かせつ)を迎えます。
 永石 沖縄が本土に復帰して2年後の1974年2月、7度目の沖縄指導で、池田先生は、八重山諸島の石垣島や、宮古島も訪問され、8日に行われた「沖縄広布20周年記念総会」に出席。同志をたたえ、未来の展望を語ってくださいました。
 原田 先生は、記念総会で「沖縄を幸福と平和建設の模範の島」にと、不滅(ふめつ)の指針を示されました。先生ご自身が、この訪問で、同志一人一人への激励はもとより、地元の有力者や近隣の方々とも友情を結ばれました。また、平和への誓いを込めた追善(ついぜん)法要、学校への図書贈呈(ぞうてい)、ハワイとの姉妹交流の提案など、次々と布石を打たれたのです。
 安田 まさに、この時から、新生・沖縄広布の時代が開かれました。先生は功労者を抱きかかえるように顕彰(けんしょう)するとともに、青年部・未来部を最大に薫陶(くんとう)されました。その参加者の中から、広布後継(こうけい)の人材が陸続(りくぞく)と育ち、あらゆる分野で活躍してきたのです。沖縄の平和の心≠伝える反戦出版にも、重要な手を打っていただきました。
 原田 先生は語られました。「広宣流布を進めるうえでも、常に新しい挑戦を」と。沖縄の皆さんは、この師の心をわが心として、心広々と垣根(かきね)なく、懸命(けんめい)に地域貢献(こうけん)、地域友好を重ねてこられました。だからこそ、今の広布模範の沖縄があります。

広がる希望の陣列

 照屋 今年は、小説『人間革命』執筆(しっぴつ)開始60周年、「世界平和の()」除幕から満40年でもあります。今、沖縄全県の支部・地区で、オンラインでの『新・人間革命』読了(どくりょう)運動が広がっています。ある地域では、毎日200人以上のメンバーが朗読に参加し、「日々、師匠を身近に感じています」と、喜びと決意の声が上がっています。
 永石 一昨年、沖縄研修道場を訪れたジム・ガリクソン博士(バージニア工科大学名誉教授)は、「世界平和の碑」の前で池田先生の構想について、「まさに仏法の『変毒為薬(へんどくいやく)』の証しです」「(学会は)暗闇(くらやみ)の時代を希望の光で(とも)しています」と、たたえられました。
 安田 師への報恩感謝を胸に、2月1日から3月17日までを「桜満開月間」と定め、各地で対話や励まし運動も活発です。
 銘苅 3月24日には東京・国立競技場で、若者・市民団体の協働による「未来アクションフェス」があり、学会青年部も参画しますが、沖縄では3月の16、17の両日、「OKINAWA未来祭」を開催します。
 永石 未来祭に向けて、壮年部、女性部、男子部が心を一つに10人以上の友に声をかけよう≠ニ勇気を奮い起こし、元気いっぱい前進しています。喜びのエピソードも、次々と生まれているそうですね。
 照屋 ある女性部員の、20歳になる未入会のお孫さんは、未来祭の話を聞き、演奏への参加を希望。さらに、お孫さんが2人の友人も誘い、そろって参加することに。温かな励ましと、生き生きとした学会員の姿に触れ、お孫さんは昨年11月18日、自ら学会への入会を決め、御本尊を受持しました。華陽姉妹に祝福と歓喜の輪が広がっています。
 安田 壮年部は、地域貢献の(はん)を示しています。ある副本部長は、地域で老人クラブの会長として尽力(じんりょく)する一方、朝の交通指導も行い児童を見守っています。「皆さんの喜ぶ顔がうれしい」と、内外の友の励ましに奔走しています。
 銘苅 男子部は昨年来、徹底して一人の友の話を聞き、共に題目を唱え成長するための対話運動を継続。会合に参加する友人が増え、新入会者も続出しています。
 安田 昨年10月に入会したメンバーが信仰体験を語ったところ、ある男子部員の友人が、入会を決意。新入会の友が語る信心の確信から、新たな喜びの波動が起きています。
 照屋 未来祭は、演奏や企画など垣根なく友人も出演できます。未入会の家族や友人も、毎回の練習等に喜々として集っています。
 銘苅 こうした取り組みを重ねた結果、沖縄男子部は、この半年で、活動者の人数が3割増えました。未来部も、会合参加者が5割増加しています。先生から「青年の島」とうたわれた沖縄から、さらなる希望の陣列を築いていきます。
 原田 かつて池田先生は、「『沖縄精神』は、まさに『対話の精神』だ」と語られました。一人一人との出会いを大事にし、深き友情へと高めていく沖縄の同志に学び、私たちも、自分が縁する友に、「まいをもまいぬべし」(新2145・全1300)と、勇気と希望の対話を広げてまいりたい。

「意識調査」に反響

 銘苅 「未来アクションフェス」の取り組みの一環(いっかん)である「青年意識調査」が、沖縄でも今、推進されています(2月29日まで。日本在住の40代以下の個人が対象)。調査項目は、「気候変動」に関して、日常で影響を感じること≠竍解決への行動をしているか。または意識しているか%凵A「核兵器」についても同様に、幅広い質問内容となっています。
 安田 調査に参加した方からは「とても勉強になった」「これらの問題に関心を持った」など反響が寄せられています。結果は、国連などに届けられる予定で、3月の「未来アクションフェス」でも発表されることになっています。
 永石 青年こそ未来の希望です。この春、高等部等から男女学生部に進出するメンバーや、就職等で住居移転する男子部員なども迅速(じんそく)かつ丁寧(ていねい)に連携を取り、励ましの手を打っていきたいと思います。
 原田 御書に「大海の初めは一()なり」(新1706・全1237)と仰せです。広布の遠大な流れも、一歩の挑戦、一人の励ましから始まります。師弟の2月、自身の目標に果敢に挑戦しながら、新たな前進の節を刻んでいきましょう。

(2024. 2. 1. 聖教新聞)

 

 

<16> 「幸福の花」は必ず咲き薫る
出席者:原田会長、永石女性部長、西方青年部長、梁島男子部長、宇野女性部主任部長

 梁島 「10人への下種拡大」と「大訪問・激励運動」――全国の男子部の友は寒風の2月も、「新時代の山本伸一」の自覚で、広布の山を勇んで登攀(とうはん)しています。
 原田 御聖訓(ごせいくん)に「『大願(だいがん)』とは、法華(ほっけ)弘通(ぐつう)なり」(新1027・全736)と(おお)せです。池田先生は「創価学会は、永遠に『折伏(しゃくぶく)』の団体である」と宣言され、「日蓮仏法は『下種(げしゅ)仏法』であり、仏法対話をして、自他共(じたとも)の心の田≠ノ(ほとけ)(たね)()く『下種』が一切の出発点である」と強調されています。
 永石 「勇敢(ゆうかん)快活(かいかつ)に語り抜いた分だけ、友のことを祈り、行動し抜いた分だけ、互いの生命に『幸福の花』は必ず、咲き(かお)っていく」ともつづられています。
 宇野 未入会の義父が最近、聖教新聞を読み始め、友人に購読も推進(すいしん)してくれました。家族(みな)で、学会員としての生き方や信念をありのままに語ってきた結果です。好評を(はく)す『ワールド セイキョウ VOL.4』や「セイキョウ ギフト」などを活用して今、下種を拡大する方も多くいます。
 西方 北海道では現在、伝統の「青年主張大会」を開催しています。一人一人がつかんだ信仰体験を、地域の方に伝える集いです。地元識者からも「貴会(きかい)の哲学の素晴らしさを感じます。また、青年が勇気を持って、堂々と体験発表する姿に本当に感心しました」などの感想が寄せられています。
 原田 「道理・証文(しょうもん)よりも現証にはすぎず」(新1941・全1468)です。信仰によって得た歓喜(かんき)や感動を伝えることこそ、下種の拡大です。私たちは「広布拡大こそ報恩(ほうおん)の道なり」と一重(いちじゅう)深く命に刻み、心軽やかに10人の下種の拡大に挑戦していきましょう。

友を思い、尽くす

 永石 そうした広布の「横」の広がりとともに、「(たて)」の広がり――「後継(こうけい)の育成」にも、全国の友は全力で取り組んでいます。青年世代(男子部・男女学生部・池田華陽会(かようかい)・ヤング白ゆり世代)と未来部員への心通う励ましです。
 梁島 関西では、学会創立100周年の2030年へ向け、10万人の常勝後継の山本伸一(学会活動に挑戦する青年世代)≠フ輩出(はいしゅつ)を目指しています。具体的には、折伏(しゃくぶく)と人材育成を通し、2030年までに地区で10人の活動者を誕生させることが目標です。
 西方 九州では、春に「SOKAユースフェスタ」、秋に「アジア青年平和大会」(仮称)を開催。九州青年部が先生の前で「5万人の第九」を轟かせた「アジア青年平和音楽祭」(1994年11月)から30周年であることを記念し、ベートーベンの「歓喜の歌」を高らかに歌い上げる予定です。
 永石 うれしいことに、今まで聖教新聞を購読していなかった若い世代のメンバーが、電子版などを活用し、家族で読み始めたとの報告も届いています。その(かげ)には、誠実で粘り強い先輩たちの奮闘(ふんとう)があります。
 原田 先生は「ここまで自分を信頼し、期待してくれているのか!∞ここまで、自分のことを思い、尽くしてくれるのか!≠ニいう、熱い真心に触れて、使命に生きようという意志力が燃え上がるんです」と言われています。これを誰よりも実行されたのが先生でした。私たちも同じ決意で青年に接していきたい。
 梁島 相手のことを「よく知り」「思いを聞く」ことから、全ては始まると思います。「将来の目標に向かい、どんな努力をしているのか」「今、悩んでいることは何か」など、心通う対話の積み重ねによって、信頼関係が芽生えます。また、こちらも相手から学び、共に成長できます。
 原田 家庭でも、地域でも、どれだけ青年世代と語り合えるか。その挑戦があってこそ、創立100周年の勝利の扉は開かれます。リーダーの最重要活動は訪問・激励であることを命に刻み、「今年は自分史上、最高の『一対一』『少人数』の激励ができた」と胸を張れる戦いを起こしていきましょう。

衆望に応える改革

 宇野 本年を「令和の政治改革元年」と位置付ける公明党は、自民党派閥の政治資金問題を受け、資金の透明性と罰則強化を柱とするビジョンをいち早く発表し、国会に臨んでいます。
 梁島 その中では、議員が政党から受けた「政策活動費」の使途公開を義務付けています。公明党では渡されていないものです。
 西方 この点について、読売新聞には「政治資金収支報告書に使途の記載義務がなく、不正の温床になっているとの指摘がある政策活動費を巡り、野党はジレンマを抱える。2022年の同報告書によると、立民は1億2000万円、国民は6800万円、日本維新の会(国会議員団)は5057万円を支出している」(1月12日付)と書かれていました。
 宇野 また、アメリカでは独立した行政機関である連邦選挙委員会が収支報告の公開や法令順守の確保等を担っており、日本でも政治資金を監督する独立した第三者機関の設置が必要であると訴えています。
 西方 さらに違反行為への罰則強化として、会計責任者だけでなく、政治家も責任を負う「連座制」の強化を掲げています。実現すれば、「私は知らなかった」という政治家の言い訳≠ヘ通用しなくなります。この改革案は、2009年の民主党政権時代にも、公明党が提出していたものです。今回こそ実現してもらいたい。
 永石 「清潔な政治の実現」を目指し、結党以来、政治腐敗と戦ってきたのが公明党です。1999年に自民党との連立政権に参加してからは、政治改革のエンジン役≠担ってきました。例えば、1円以上の政治資金支出の領収書公開を義務付けた際は、「渋る自民党を説き伏せ」(毎日)と報じられました。
 原田 公明党の政治改革ビジョンを、麗澤(れいたく)大学の川上和久教授は「政治がまた一から積み重ねるべき信頼の貯金≠フ起点に」と期待しています。政権与党の一角として、公明党は衆望(しゅうぼう)に応える政治改革をリードしてもらいたい。

(2024. 2. 5. 聖教新聞)

 

 

<17> 「信心根本」こそ最極の人生
出席者:原田会長、永石女性部長、坂元北陸長、高橋北陸女性部長、片桐北陸青年部長

 原田 能登半島地震から、間もなく40日。改めて、震災で亡くなられた方々に、衷心(ちゅうしん)より哀悼(あいとう)の意を表します。また、被災された方々に、心からお見舞い申し上げます。一日も早い復旧と復興を、より一層、強く祈念し、学会本部も全力で支援、激励(げきれい)を続けてまいります。
 永石 今回は、北陸のリーダーの皆さんとオンラインで結んでいます。今、言い知れぬ困難や苦労に直面し、先行きが見えない中、同志の皆さんは心を奮い立たせ、励まし合いながら、一歩また一歩と進んでおられます。
 坂元 同志の皆さまの尊き献身(けんしん)には、ただただ頭が下がります。北陸創価学会では、発災後から七尾市にある北陸研修道場を基点にして、安否確認や励ましを続け、学会本部と連携をとりつつ、救援物資の輸送、配布などにも全力を挙げてきました。
 高橋 聖教新聞でも連日、報道されていますが、現地では、多くの皆さんがご自身の家が倒壊したりする中でも、会員や地域の方々と連絡を取り合ったり、声かけをされたりと日々、奮闘されています。
 坂元 道路の寸断等で配達ができない聖教新聞を、被災地の県・圏幹部をはじめリーダーが、一人一人に届けています。そして、東日本大震災の折の池田先生の「御書には、災害に()っても『心を(やぶ)(あた)わず(=心は(こわ)せない)』(新65・全423)と厳然(げんぜん)と示されています。『心の(たから)』だけは絶対に壊されません」とのメッセージを手渡しました。それが皆さんの大きな励ましとなってきました。
 永石 先生は、そのメッセージで「いかなる苦難も、永遠に幸福になるための試練であります。すべてを断固と『変毒為薬(へんどくいやく)』できるのが、この仏法であり、信心であります」とつづられています。「誓願(せいがん)」の北陸の皆さんは、まさにその決意で進まれてきましたね。
 高橋 発災当初から、地域の消防団員として避難誘導や救出活動に奔走(ほんそう)した方、避難所の運営等に尽力(じんりょく)する方、そして、近隣(きんりん)の方々に前を向こう≠ニ積極的に声をかけて励ましの輪を広げる方など、多くの同志が、今、自分にできること≠懸命に考え、行動されています。
 坂元 七尾市で飲食店を営む誓願長(ブロック長)と副白ゆり長の夫妻は、被災後、積極的に炊き出しを実施し、3日間で100食近くを提供されました。元気な七尾をもう一度取り戻す≠ニ、1月20日から営業を再開しています。
 片桐 分県の男子部長も、自宅が損壊する被害を受けながらも、約1カ月にわたり車中泊し、同志への励ましを重ねました。「池田先生の弟子として、私たち青年部が地域の希望の光≠ニなり、必ず復興を果たしていきます!」と、力強く語っています。
 坂元 日本全国、世界中の同志が祈り、励ましを寄せてくださっていることに、被災地の友は「元気が湧きます」「励ましを力に変えて、前を向いていきたい」等と語り、本当に支えられています。心から感謝を申し上げます。
 原田 御書には、「大悪おこれば大善きたる」(新2145・全1300)、「冬は必ず春となる」(新1696・全1253)と説かれています。どうか、お体を大切に! 今こそ、池田先生が北陸の同志に示された「苦難に負けない」「断じて勝つ」との強盛(ごうじょう)な信心で進んでください。地域の灯台として、内外の友を希望と勇気の光で照らしていってください。

日本一の楽土≠ノ

 坂元 振り返れば60年前の7月、石川県、富山県に待望の会館が誕生した際、池田先生は「北陸の同志が、ひとりももれなく幸福になりますように」と、深く祈念してくださり、「信心根本」こそ最も正しい人生の航路(こうろ)である≠ニ、重要な学会精神を打ち込んでくださいました。
 永石 10年後の1974年4月28日、「北陸広布20周年記念総会」も、広布史に刻まれています。この時、新時代の北陸建設へ、「石川の日」「富山の日」が制定されました。本年で50周年の佳節(かせつ)を迎えます。
 坂元 記念総会で池田先生は、わが身は(そく)大宇宙であり、妙法の当体(とうたい)である≠ニ、生命尊厳の極理を示され、困難に負けず勇猛果敢(ゆうもうかかん)に信心に励めば、必ず功徳の実証が表れ、未来を開く智慧(ちえ)がわいてくる≠ニ語られました。そして、「さあ、北陸を日本一の楽土にするため、がんばろう」と語り残されたのです。私たちは、断じて負けません。
 原田 北陸は、第2代会長・戸田先生のふるさとです(石川県の塩屋村<当時>)。今月11日は、戸田先生の生誕(せいたん)記念日です。幾重(いくえ)にも、師弟の(えにし)が結ばれた北陸の皆さんです。御書に「日蓮等の(たぐ)い、南無妙法蓮華経と唱え(たてまつ)る者は、一同に『皆共至宝所(かいぐしほうしょ)』なり」(新1024・全734)と(おお)せです。御本仏に連なり、創価の師弟に生きゆく皆さんに、乗り越えられない試練などありません。どうか異体同心のスクラムで、希望の春へ前進してください。

国と地方の「連携」

 高橋 今、被災者の支援や生活再建に向けた問題が山積しています。観光、農業、漁業、伝統工芸品産業などの立て直しも、中長期的な支援が不可欠です。
 片桐 公明党は、国会議員も地方議員も現場を走り、被災者や事業者の要望を聴き、さまざまな課題について、矢継ぎ早に政府に申し入れています。被災者が公的支援を受けるために必要な「罹災(りさい)証明書」の手続き簡素化についても、すぐさま国会で訴え、岸田首相から「取り組む」との答弁を引き出しました。
 坂元 これについて、読売新聞(1月25日付)は社説で「被災地の実態を踏まえた提案」と記し、識者も「まさに現場の思いに応えるもの』(東北大学災害科学国際研究所・小野裕一教授)と、高く評価しています。
 永石 高齢者や障がい者など、入居者のニーズに合わせた仮設住宅の早期建設を要望したことについても、「被災者の目線に立った質問」(同)と評されていますね。
 原田 大衆とともに――公明党議員は、被災地で苦しむ人に徹底して寄り添うとともに、今こそ、国と地方のネットワーク力を発揮し、復興と救済を断固と牽引してもらいたい。

(2024. 2. 8. 聖教新聞)

 

 

<18> 焦点は「一人の新たな友」の誕生
出席者:原田会長、永石女性部長、西方青年部長、梁島男子部長、林池田華陽会委員長

 原田 若さは希望です。無限の活力を秘めています。いよいよ今週、多くの地域で「世界青年座談会」が開催されます。
 永石 焦点は、「一人の新たな青年」への励ましをどれだけ進められるかです。全国の同志が今、青年の成長と幸福を祈り、訪問・激励に奮闘(ふんとう)してくださっています。
 原田 御書に「人がものを教えるということは、車が重くても(あぶら)を塗ることで回りやすくし、船を水に浮かべて進みやすくする、というように教えるものです」(新1918・全1574、通解)と(おお)せです。相手の話をよく聞き、理解する語らい≠ノよってこそ、心軽く前に進む力≠ェ生まれます。
 梁島 今月出席した山口男子部の集いには、コロナ前よりも多くの友が参加していました。皆が「壮年部の方々と一緒になって動いた結果です」と語る姿が印象的でした。
 原田 中国方面では、新年勤行会や本部幹部会の配信行事があった1月は訪問座談会≠煌発に行い、一人一人のもとへ足を運びました。動いて語る――この積み重ねにより、新たな力が誕生しています。
  堅塁(けんるい)・中部では、2・3月ともに世界青年座談会を開催し、青年への励ましに総力をあげてくださっています。その中で、下種拡大も各地で加速していると聞きました。
 永石 女性部では、華陽(かよう)カレッジや創春ミーティングを通じ、同世代の触発(しょくはつ)が生まれ、座談会の参加者も増えています。また、池田華陽会の対話拡大の機運も高まり、全国で折伏・弘教が実っています。
  池田先生はかつて、青年部の会合に出席したマスコミ記者から「どのようにして、青年たちとの信頼関係を(つちか)ってこられたんでしょうか」と質問されたことがあります。
 永石 先生はありのままに、「私は、今日も、ひたすら諸君(しょくん)の成長を祈り、待っている≠ニ言いました。また、一切をバトンタッチしたい≠ニも語りました」「つまり、私は、本気なんです。だから、その言葉が皆の胸に響くんです。だから、心を開き、私を信頼してくれるんです」と答えられました。
 原田 「自分は踏み台である。後継(こうけい)の青年のためであれば、どんなことでもする」との強い信念で、試練の嵐にも屋根になって皆を守り、「広宣流布」(そく)「世界平和」の道を切り開いてこられたのです。青年を信じ、育て、世界的な学会を築き上げられたのです。私たちは今こそ、先生の闘争を受け継いでいきたい。

確信つかむ体験を

 西方 東京・板橋では世界青年座談会に向け、全支部に青年世代を中心とした実行委員会を立ち上げ、12月から準備に当たっています。そうした中で訪問・激励も勢いよく進み、友人も喜んで来たくなる集いを目指し、意気軒高(いきけんこう)です。
  ザダンカイ≠ヘ世界共通です。オーストラリアSGIでは、各部のリーダー全員がグループ長(日本のブロック長・白ゆり長)として、少人数のグループ座談会を定期的に開催していると報じられていました。
 梁島 メルボルンのある地域では20年ほど前まで、座談会を開催できるグループがありませんでした。ある夫妻がグループを立ち上げ、座談会を開催する中で、一人また一人と地涌(じゆ)の使命に目覚め、今では14のグループで行われるようになったそうです。
 原田 双方向で懇談的な少人数の語らい≠ノは触発(しょくはつ)があり、発展の力があります。世界青年座談会もまた、皆が来て良かった∞また来たい≠ニ思う集いになるよう、工夫をこらして取り組んでいきましょう。
 梁島 先生は、青年が後継者として成長するための3つのポイントを教えてくださっています。第1は、「信心の確信をつかむための体験を積む」です。祈り戦って、自分はこう悩みを克服(こくふく)した∞こう変わった≠ニいう体験です。
  第2は「教学」ですね。なぜ日蓮大聖人の仏法が最高だといえるのか∞仏法の法理に照らし、どう生きるべきか%凾徹底して学んでいくことです。
 西方 第3は「師弟の(きずな)を強め、良き同志との友情、連帯を強めていく」です。今こそ私たちは、この3点を胸に刻み、後継の使命を果たし抜いていきたい。

「平和の文化」建設

 永石 9日から、第3回SOKA連続セミナー「核兵器なき未来へ」の配信も始まりました。今回は「未来アクションフェス」に向けた意識啓発(けいはつ)として、中村桂子・長崎大学核兵器廃絶研究センター准教授(じゅんきょうじゅ)による講演と、学会の平和運動の意義・原点を確認する充実の内容になっています。
 西方 会館・SOKAチャンネル個人会場・モバイルSTBで、3月31日まで配信されています。友人や未入会家族と一緒に視聴するなど、大いに活用したいと思います。
 原田 学会の平和運動の原点は、戸田先生の「原水爆禁止宣言」です。その遺訓(いくん)を受けて、池田先生は生涯をかけて世界を駆け巡り、40回におよぶ「SGIの日」記念提言をはじめ、反戦平和のための行動を貫かれました。
 梁島 草の根の力で取り組んできた戦争・被爆体験の出版は100冊を超えました。核兵器廃絶を求める1000万署名簿も国連に提出。国連広報局等と協力し、「核兵器――現代世界の脅威(きょうい)」展を開催するなど、世界各地で反核展示を巡回してきました。
 西方 ICANをはじめとした核廃絶を目指す団体と協働(きょうどう)し、行動の連帯も広げてきました。先日、東京・信濃町の総本部に来られたパーク事務局長は、重要なパートナーであるSGIとさらに協力を深め、平和のために共に貢献(こうけん)をと呼びかけられました。
 原田 人類の宿命転換を果たしゆく学会創立100周年までの7年。現代文明の一凶(いっきょう)である核問題の解決へ、全世界の青年たちと連帯しながら、「平和の文化」を建設する「民衆のスクラム」をさらに広げていきましょう。

(2024. 2.12. 聖教新聞)

 

 

<19> わが使命の天地で勇気の前進
出席者:原田会長、永石女性部長、沢本農漁光部長、鈴木農漁光部女性部長、松下農漁光青年委員長

 永石 あす16日は、日蓮大聖人御聖誕(ごせいたん)の日です。大聖人の太陽の仏法は今や192カ国・地域に広がり、民衆と社会を照らす希望の光源(こうげん)となっています。
 鈴木 広宣流布が世界同時進行となった今、「世界青年座談会」も各地で活発に開催され、青年への励ましや、新たな友への対話が進んでいます。
 沢本 聖教新聞でも、国内外の前進の模様が連日、報道されています。仏法西還(せいかん)象徴(しょうちょう)<Cンドは、池田先生の2回目の訪問から45周年を迎えました。当時、激励されたメンバーは約40人。その(みなもと)から、今日30万人の地涌(じゆ)の連帯となり大きく飛躍しています。
 松下 10万人の青年が先頭に立ち、「希望と行動の種子」展を100以上の教育機関で開催するなど、「SDGs」の運動を主体的に進めている記事にも触発されます。
 永石 自分が変われば周囲も環境も変わる≠ニいう、仏法の生命変革の哲理を学んだことで、世界中で、希望に燃えた民衆運動のうねりが起きていることを日々、感じます。
 原田 日蓮仏法は、民衆仏法です。池田先生は「使命を自覚した民衆自身が主役となり、民衆の勝利を開きゆく『人間の宗教』なのです」と語られました。広宣流布の活動は、全員が主役です。家庭、職場、地域など、大聖人から「まかせたてまつり(そうろう)ぞ」(新1953・全1467)と託された場所で、勇気の一歩前進をしていきましょう。

命支える宝の存在

 松下 2月17日は「農漁光部の日」です。1977年のこの日、団地部(現・幸福城部)と合同で農村部(当時)の第1回勤行集会が行われ、後に「部の日」となりました。その後、農漁村部に発展し、2011年に「農漁光部」となりました。
 鈴木 農村部の誕生は、51年前の1973年10月です。第4次中東紛争の影響によるオイルショックや、異常気象による世界的な食糧危機に見舞われた混乱のさなかでした。
 原田 食糧問題は、ますます重要です。日蓮大聖人は、「人は(じき)によって(しょう)あり、食を(たから)とす」(新2052・全1596)など御書の随所(ずいしょ)で、人間の生命をつなぐ「食」の大切さに言及されています。人々の生命を支え守る、食の生産に従事する方々は、宝の中の宝≠フ存在です。池田先生は、そのことを度々、強調してこられました。
 沢本 日本の農漁業は、過疎化、後継者不足、自然災害など、多くの課題に直面しています。先生は、妙法を(たも)った農漁光部員は、地域を照らす信頼の灯台に≠ニ期待し、閻浮(えんぶ)一なる心の長者≠ニ、最大にたたえてくださいました。皆が、その誇りを胸に、不屈(ふくつ)の信心で、懸命(けんめい)奮闘(ふんとう)しています。

VOD番組に反響

 永石 農漁光部でも、後継の青年が各地で躍動していますね。
 松下 北海道で漁師をしている男子部部長は、厳しい不漁を、漁師の先輩である父と共に信心で乗り越えました。地域では(漁の)潜水部会青年部長や消防団員を務め、貢献しています。また、男子部でも一人一人を地道に励ます中、部から男子部大学校6期生を2人、輩出(はいしゅつ)しました。
 鈴木 四国の青年委員長は、シシトウの栽培管理の研究を重ね、収穫量を伸ばし実証を示されましたね。
 松下 はい。四国では、青年同士でグループLINEを立ち上げ、先生の指導を共に研さんするなど、励まし合っています。
 沢本 対話拡大も、青年の率先垂範(すいはん)が光っています。九州の委員長は、1年間におよぶ対話の末、25歳の友人が入会を決意したそうです。また、中部の委員長も、友の悩みに耳を傾け、共に成長を誓う中で、16世帯目の弘教が実りました。
 松下 青年委員会は、2009年2月、池田先生から「君よ、『生命の世紀』の先頭を走れ!」「君よ、農漁村ルネサンスの旗を振れ!」「君よ、師弟の『光の道』を勝ち進め!」とのモットーを頂きました。今年で15周年です。信心と団結で、平和・共生の未来を担う、若い力をますます強めていきます。
 鈴木 女性部も、今こそと前進しています。青森で黒ニンニクを生産する副本部長は、信心で経営難や病を克服(こくふく)。多忙の中、農漁村の女性からなる組織で副会長も務め、地域の信頼も絶大です。昨年、開催した「体験プラザ」では、約70人の友人が参加し、大盛況の集いとなりました。
 永石 このほかにも、「全国豊かな海づくり大会」で、アサリ漁業の事業発展について発表した北海道の夫妻や、栽培したトマトが農協の品評会で「優良賞」を獲得した神奈川の地区女性部長など、農漁光部では、本当に尊い努力の、珠玉(しゅぎょく)の体験が尽きません。
 沢本 皆さんの長年の尽力(じんりょく)に、識者から「信仰に基づいた努力が光る主張は、希望と活力ある成功事例で『県内農業者のトップランナー』です」「人のため、社会のために奮闘する、学会員の皆さんの献身(けんしん)の行動に感動しました」等の声が寄せられてきました。
 原田 池田先生が、「人の命を支え守る重要な方々」「人間の王者」「生命尊厳の英雄」とたたえられた通り、農漁光部の皆さんは、さまざまな困難に見事に打ち勝ち、輝かしい信心の実証を示されています。
 永石 今月、農漁光部の友の信仰体験を収録した番組「ヒューマン体験プラザ 使命の大地を耕す」(11分)が、SOKAチャンネルVOD(「モバイルSTB」を含む)に追加されました。群馬県で高原野菜を育てる一家の体験で、変毒為薬(へんどくいやく)のエピソードに、全国の同志や友人からも反響が寄せられています。会館や小単位の集いで、ぜひ活用いただきたいと思います。
 原田 農漁光部の皆さんは、人知れぬご苦労が多いと思います。しかし、「わざわいも転じて幸いとなるべし」(新1633・全1124)です。試練の時こそ成長・発展の好機と、断じて信心で勝ってください。共々に、強盛(ごうじょう)な祈りで、宿命を使命に変え、勝利の道を開いていきましょう。

(2024. 2.15. 聖教新聞)

 

 

<20> 心軽く下種仏法の幸の仏縁を
出席者:原田会長、永石女性部長、河合副女性部長、西方青年部長、梁島男子部長

 永石 「伝統の2月」――全国の友が「10人への下種(げしゅ)拡大」に挑戦する今、『ワールド セイキョウ VOL.4』(本社刊、250円<税込み>)が大いに活用されています。
 河合 特に、世界的なサッカー選手だったイタリアのロベルト・バッジョさん夫妻の信仰体験には大きな反響があります。また、「創価の希望の哲学や、学会の魅力を多角的に知ることができる」と大好評です。
 西方 発売以来、4週連続で週間ベストセラーの第1位に輝き、1月の月間ベストセラーの第1位にもなっています(日販、トーハン調べ)。
 河合 「この素晴らしい内容を多くの人に知ってもらいたいと思い、早速(さっそく)10人の友人に渡しました」と言う方もいます。下種拡大は、誠実に丁寧に、自分の思いをありのままに語ることだと思います。
 永石 池田先生は2002年のSGI青年研修会の折、オーストラリアの華陽メンバーから、友人へ仏法の素晴らしさをどう伝えたらよいか≠ニ尋ねられたことがあります。先生は、「自信満々で話すことです。自信満々で『希望』を語ることです」「相手が真剣に聞いてくれても、聞いてくれなくても、自分自身の『確信』と『体験』を、堂々と語っていくことです」と答えられました。
 原田 それこそが「下種」ですね。御聖訓(ごせいくん)に「下種とは、たねを()ろすなり」(新1167・全837)とあります。「祈りを重ねた真心の対話は、生命の深い次元で相手に通じていきます。必ず、下種仏法の(さち)仏縁(ぶつえん)が結ばれていくのです」と先生は教えてくださっています。共々に心軽く「10人の友への下種拡大」に挑戦していきましょう!

世界で青年が躍動

 河合 「世界青年学会 開幕の年」の本年、日本中、世界中で青年が躍動していますね。頼もしい限りです。
 梁島 先駆(せんく)したのは、欧州の友です。37カ国の代表約3000人が参加した1月の「欧州広布会議」を主導し、大成功でした。
 西方 今月は、インド、タイ、マレーシア、シンガポールの青年部の代表が一堂に会し、総会を開催します。また3月には、タイ青年部総会や、アメリカの青年1万人による平和の集い≠ェ行われます。
 梁島 5月には、10万人の青年部員の達成を目指すブラジルの「創価ユース記念総会」や、韓国・済州島(チェジュとう)での日韓青年交流も開かれる予定です。
 原田 青年を先頭に、世界広布の水かさは一段と増しています。本年3月には、先生が青年部の室長に就任されて70周年の佳節(かせつ)を迎えます。世界中で若き後継(こうけい)の友が、新時代の青年室長≠フ決意で立ち上がっています。いよいよ新たな時代の到来です。
 梁島 日本の男子部は、「3・16」、さらに「5・3」記念の総会を目指し、「大訪問・激励運動」と下種拡大を続ける中で、着実に活動者を増やしています。
 河合 今年は、6・4「世界池田華陽会の日」制定15周年です。池田華陽会は、4月にも華陽カレッジを開催し、皆が平和と希望の種をまきゆく下種チャレンジャー≠ヨ成長しゆくことを期しています。
 永石 今月の世界青年座談会に続き、3月も青年育成の集いを行う地域が多くあります。例えば四国では、各地で「青年・未来部の集い」を実施し、友人や未入会家族も招いて、にぎやかに開催します。
 梁島 愛媛の松山王者圏では、普段の座談会に参加できないファミリーのための座談会を行っているそうです。未入会の家族の方も気兼ねなく参加でき、大変に好評です。
 河合 長崎・佐世保常勝県のある地区では後継(こうけい)の人材を育みたいと、2年前から小説『新・人間革命』の感想を語り合う学習会を実施。男子部・池田華陽会・ヤング白ゆり世代の7、8人が集い、先生の言葉に触れる中で、勇んで活動に参加する人が増えています。
 永石 大分常勝圏のある支部では、皆で楽しく語り合う「ミニ華陽カレッジ」を開き、8割の華陽会メンバーが喜んで参加しているとも聞きました。
 原田 環境問題、戦火、物価高など、世界で試練は打ち続いています。先生は昨年11月の本部幹部会に寄せ、「『大悪(だいあく)おこれば大善(だいぜん)きたる』(新2145・全1300)と人類の宿命転換に挑み抜く大連帯こそ、『世界青年学会』なのであります」と宣言されました。私たちは、地涌(じゆ)の青年の熱と力を結集し、平和と希望のスクラムをさらに広げていきましょう!

衆望に応える政策

 梁島 国会では連日、自民党派閥の政治資金問題を巡り、議論が交わされています。公明党は現在、自民党に対して制度改革案を速やかに示し、与野党協議の場を早期に設置するよう要望しています。
 西方 公明党は先月18日、資金の透明性と罰則強化を柱とする「政治改革ビジョン」をいち早く発表しました。「政策活動費」の使途公開の義務付け、「調査研究広報滞在費(旧・文書通信交通滞在費)」の使途の明確化と公開・未使用分の返納、政治資金を監督する独立した第三者機関の設置、会計責任者が不正した場合に国会議員の連帯責任を問える「連座制」の強化、などです。
 原田 東京財団政策研究所の加藤創太研究主幹は、「公明党の提案はいずれも重要な内容だと思う」「連立政権を組む公明党から、こうした思い切った案が出てくると、自民党も真剣に向き合おうとするだろうし、野党の本気度も試される」と述べていました。
 西方 私の友人も、政策活動費は、自民以外の立民や維新なども渡していたこと。公明は渡していないこと∞2009年の民主党政権下でも、公明が連座制の強化を訴えていたこと≠知り、認識を深めていました。
 原田 結党時から清潔な政治を目指し、不正を糾弾してきた公明は、今回も政治改革の旗振り役になり、衆望(しゅうぼう)に応えてもらいたい。

(2024. 2.19. 聖教新聞)