< 座談会 >

創立100周年へ

新時代の暁鐘

 


 

 

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教学は勇気、智慧、希望の源泉
真実と正義を伝えるのが折伏
皆が広布と社会を担う大人材
「妙法の名将」と立ち上がれ!
使命の舞台で師弟凱歌の舞を
活力と歓喜が広布前進の源
広布に尽くす福徳は三世永遠
「生命尊厳の世紀」の太陽と輝く
広布の波動は一人から万波へ
太陽の輝きで若き生命を照らす

 

 

 

 

<21> 教学は勇気、智慧、希望の源泉
出席者:長谷川理事長、原田教学部長、小泊女性部教学部長、松山副教学部長、石田男子部教学部長

 原田 「学びの心は、強く美しい」――池田先生は昨年11月の随筆で、日本と世界の友の教学研さんを、たたえられました。本紙18日付に教材紙面が掲載されましたが、明23日から3月3日まで「教学部教授講座」が、「SOKAチャンネルVOD」で全国配信されます。講座では「観心本尊抄(かんじんのほんぞんしょう)」を通して、自他共の幸福を築く「地涌(じゆ)菩薩(ぼさつ)」の使命について学んでいきます。
 石田 また今年は、6月16日に「教学部任用試験(仏法入門)」が行われます。内外の友が、日蓮仏法の生命哲学への理解を深める好機です。受験の申し込みは4月1日から5月12日まで。対象は、受験を希望する中学生以上の会員・会友の方です。一昨年は9万人が挑戦しました。まさに民衆の大哲学運動です。
 松山 出題範囲は「大白蓮華」4月号(3月末に配達。税込250円)に掲載されます。試験に関する「教学講座」は、VODの番組で配信され、会館等や「モバイルSTB」でも視聴が可能です(詳細は、後日報道)。
 長谷川 任用試験では、@1月から4月の座談会参加回数A過去の任用試験の受験回数B本人の聖教新聞の購読(電子版も含む、未来部員は家族が購読していれば可)の3点が、評価点として考慮されます。この点も、受験者にお知らせをお願いします。
 小泊 私も、中学生の時に任用試験を受けました。鳥取のある圏では、前回の試験で、未来部のための学習会を本部ごとに開催。楽しい≠ニ感じた参加者が、友達を誘うなどして徐々に学ぶ人が増え、試験後も、学会行事に積極的に参加したそうです。
 松山 未来部員の挑戦は、家族の希望にもなりますね。任用試験を機に、日常的に勤行・唱題を実践するようになった∞友人が仏法をもっと学びたいと入会した≠ネど、数々のドラマが生まれてきました。私の友人も、当初は「絶対に信心しない」と言っていましたが、任用試験を通して生命尊厳の哲理に触れて感動。その後、自ら進んで入会されました。
 長谷川 任用試験は、学ぶ方も教える側も、共に信心を深め、成長できる良い機会です。御聖訓に「強盛(ごうじょう)の信心いよいよ(よろこ)びをなすべし」(新1720・全1448)とあります。揺れ動く不確実性の時代にあって、私たちには御書という確固たる聖典があります。池田先生は、試練の時、御書をひもとけば「どんな宿命も勝ち越えていける勇気が、智慧(ちえ)が、希望が限りなく湧いてくる」と強調されました。共々に御書を学び、任用試験の大勝利へ、全力で取り組みましょう。

平和と英知の連帯

 原田 学会は、常に「御書を心肝(しんかん)()め」(新2196・全1618)との遺誡(ゆいかい)のままに前進し、ますます各地で御書の研さんが活発です。神奈川の壮年部は毎月、オンラインで区圏長等のリーダーが「大白蓮華」の「研修教材」を学んでいます。その内容を、最前線の同志に語り、行学の波動が起きています。
 石田 男子部は、共に御書を学び、自身の体験や決意を語り合う「ブディスタ<ブディズム(仏法)スタディーズ(研さん)>」運動を進めています。福島のある総県では、活動者会を毎週行う中、月1回は「ブディスタの日」と決め、男子部員と友人が学び合っています。参加者から「一方的な形式じゃなく語り合いが良い」「折伏のスイッチを入れてもらえた」など好評が寄せられ、大切な触発(しょくはつ)の場となっています。
 小泊 女性部は、全国で「グループ学習・懇談(こんだん)」を地道に展開。現実の悩みに負けず勇気の一歩を踏み出す実践の教学≠深めています。全員が主役≠フグループから、桜梅桃李(おうばいとうり)の幸福の花園は、幾重(いくえ)にも広がっています。
 原田 海外も、本年前半はパナマ(1月)、アルゼンチン(3月)、アメリカ(4月)で教学試験を実施。アフリカでは、2016年から教学実力試験を重ね、第6回の昨年は28カ国で行われました。池田先生は、同試験に触れて「わが地涌の同志は、誇らかに『十界互具(じっかいごぐ)』『一念三千』をはじめ『生命変革の極理』を探求し、実践している」と賛嘆(さんたん)されました。21世紀の大陸≠太陽の仏法が赫々(かっかく)と照らしています。
 石田 昨年、フィリピンの教学研修会に伺った際、初めて未来部講座もあり、約100人が集いました。御文の音読や質疑応答で活発に発言する場面に、希望の未来を見る思いでした。
 小泊 私も、1月に欧州各国の女性リーダーと懇談し、師弟直結の教学運動が巻き起こっていることを実感しました。また先日の本紙(19日付)でも、イタリアで、仏法の生命尊厳の哲理を基調に、核廃絶や気候変動対策の運動を進めているとの報道があり、感動しました。
 長谷川 教学は人類を一つに結ぶ力です。SGIの友は、山積する諸課題に対し、仏法者として何ができるのか≠懸命に祈り考え、行動しています。立正安国、立正安世界へ、変革の主体者となって平和と英知の連帯を築いています。

対話のきっかけに

 松山 「大白蓮華」1月号から、新連載「人間主義の哲学の光彩(ひかり) 池田大作先生の講義に学ぶ」が始まりました。これまでにもまして、先生の講義が胸に強く響いてきます。
 石田 青年世代は「soka youth media」を活用しています。昨年12月から、座談会拝読御書の解説動画も配信。教学用語を学べる1分動画や信仰体験も視聴できます。同志や友人との語らいのきっかけにもなります。
 長谷川 御聖訓(ごせいくん)に「地走る者の王たり、師子王のごとし。空飛ぶ者の王たり、(わし)のごとし」(新1737・全1310)と(おお)せです。世界宗教へと飛翔(ひしょう)した学会の興隆(こうりゅう)は、三代の師弟が、御書根本で死身弘法(ししんぐほう)を貫き、それに連なる創価家族が、異体同心で勝ち進んできた証しです。この広布の軌道は不変です。これからも仏法哲学の王者、人材育成の王者の誇りを胸に、勇躍(ゆうやく)前進していきましょう。

(2024. 2.22. 聖教新聞)

 

 

<22> 真実と正義を伝えるのが折伏
出席者:長谷川理事長、永石女性部長、沼倉女性部書記長、梁島男子部長、清水女子学生部長

 清水 待望の創価インターナショナルスクール・マレーシア(SISM)の開校式の模様が、聖教新聞で報道されていました。躍動感あふれる様子に、未来への大きな希望が広がります。
 永石 9カ国・地域から1期生138人の英才がそろい、出発です。ここから平和の新時代を開く「世界市民」が育ちゆくことを思うと、感慨ひとしおです。
 長谷川 出席した最高顧問の原田会長も、池田先生が「最後の事業」と定められた教育で、新たな歴史が刻まれた、SISMの開校を心から(しゅく)し、集った1期生、保護者、教職員への深い感謝を述べていました。
 沼倉 南アジア青年部総会も開催され、仏法西還(せいかん)そして世界広布の大伸展(しんてん)に、決意が一層深まります。
 長谷川 ここに至るまで、同志の奮闘はいかばかりであったか。思えば先生は、マレーシアを初訪問された1988年、「皆さまは、さまざまな困難を歯をくいしばって耐えながら、この大地に(さち)≠フ種子を、営々(えいえい)()いてこられた。そして、今まさに地より湧き()ずるがごとく、陸続と青年が躍り出ている。これこそマレーシアの友の、大いなる勝利の実り≠ナある」と語られました。日本の私たちも、いやまして幸福の種をまき、広布の若木(わかぎ)を育てていきましょう!

一人から次の一人

 梁島 先日、東京・新宿の総会で発表された、男子部4人のリレー活動報告に大きな反響がありました。総区副書記長が2014年に高校時代の友人へ弘教(ぐきょう)。今では分区書記長を務める、そのメンバーが18年に大学時代の友人に弘教。さらに今、副部長を務める、そのメンバーが昨年10月に弘教を成就(じょうじゅ)。そして入会数カ月の新メンバーも凛々(りり)しく決意を披歴(ひれき)したのです。
 永石 3人で、これまで実らせてきた弘教は、17世帯だそうですね。法華経の説かれる「五十展転(ごじってんでん)」を思い起こします。法華経の法理を聞いて感動した人が、別の人にその話を伝える。話を聞いた人がまた次の人に自身の歓喜(かんき)を語っていく――そうして50人目の人が聞いた功徳(くどく)甚大(じんだい)であるという法理です。
 長谷川 日蓮大聖人は、この法理に触れ、「随喜(ずいき)する声を聞いて随喜し」(新1642・全1199)と(おお)せです。池田先生は、「歓喜は連鎖する。大歓喜の題目、大歓喜の体験、大歓喜の声が、一人から次の一人の心に響き、さらに、『二人・三人・百人』へと波動するのです」と強調されています。
 清水 アメリカの高名な仏教研究者クラーク・ストランド氏は、「私はアメリカと日本でSGIを研究していた数年間に、何百人、(いな)、何千人もの歓喜に満ちた50番目≠ノ出会いました」と記していました。私も先日、6年前に対話し、交流を続けてきた友人から突然、「聖教新聞を読んだよ」と連絡を受けました。親族からの勧めで新聞を読んだそうです。誠実な交流により、理解が深まっていることを実感しました。
 永石 先ほどの新宿の常勝区では、ヤング白ゆり世代の女性部本部長の同世代の友人が、2年間で計576回の同盟唱題≠フ末に入会しました。これに触発(しょくはつ)を受け、支部女性部長や白ゆり長、さらには宝寿会(ほうじゅかい)多宝会(たほうかい))の先輩、区女性部長らが続き、16人の新入会者が誕生しています。

老若男女≠ェ躍動

 梁島 伝統の青年主張大会が活発に開催されている北海道からも、歓喜の報告が数多く届いています。先駆(せんく)したのは、和寒(わっさむ)町、剣淵(けんぶち)町からなる道北の和寒支部です。主張大会には、102人の友人を含む258人が集いました。和寒町の人口の1割に迫る数です。
 沼倉 特に、男女の青年による体験発表が感動を呼んだそうですね。来賓(らいひん)からも「若い青年がこのように活躍していて頼もしい。引き続き、地域発展のために頑張ってもらいたい」などの声が寄せられました。
 長谷川 この地域には第1次宗門事件の際、邪見(じゃけん)の宗門一派により、卑劣な策動(さくどう)が渦巻きました。しかし同志は、岩盤(がんばん)に爪を立てる思いで「一人を大切にする」実践(じっせん)を貫き、団結。先生は20年前に随筆で、「わが同志は勝った」とたたえてくださいました。見事な広布の勝利のドラマです。
 沼倉 北海道では、気候変動や核兵器の脅威など、地球的課題の解決への行動の連帯を広げるための青年・女性部による平和イベントも開催。2日間で延べ3500人が来場しました。
 清水 3月の「OKINAWA未来祭」へ、「弘教・拡大」と「人材育成」が大きく進むのが、「桜満開月間」中の沖縄です。
 梁島 先日、沖縄戸田県の男子部部長と1年半前から共に勤行をしてきた友人が入会しました。その友人は、会合にも参加する中で信心の力を実感。9人のきょうだいと両親の全員に学会に入会することを伝え、晴れの日を迎えました。「未来祭」には、合唱団として出演予定で、きょうだいや両親も鑑賞に来てくれることになっています。
 沼倉 「未来祭」の出演グループの中でも異彩(いさい)を放つのが、老若男女(ろうにゃくなんにょ)が集うオーケストラです。小学生から70代までの120人で構成され、楽器未経験の方や、普段の会合にあまり参加されていない方もいます。
 永石 そうした立場の違いを超え、手を取り合う、吹奏楽団での活動を通し、積極的に信仰に励むようになったメンバーもいて、国内各地を折伏に歩くようになった人もいるそうですね(「第三文明」3月号42〜46ページでも紹介)。
 先生は、「報恩(ほうおん)は、自分が受けた恩恵(おんけい)を、次の世代に贈ることによって完結する」と言われています。私たちは一層(いっそう)、後継の青年を大切にし、共に進んでいきたいと思います。
 長谷川 「真実を語り、正義を叫び抜く。折伏の功徳は、限りなく大きい。自分が得をする。相手も得をする。そして一家一族へ、社会へと、福運は幾重(いくえ)にも広がっていく」とも先生は教えてくださっています。皆が青年の心意気で、「10人の下種拡大」「青年への励まし拡大」に、全力で取り組んでいきましょう!

(2024. 2.26. 聖教新聞)

 

 

<23> 皆が広布と社会を担う大人材
出席者:原田会長、石井未来本部長、石田女性未来本部長、橋詰未来部長(高等部長兼任)、押金少女部長

 原田 先週、マレーシアを訪問し、世界市民の揺籃(ようらん)たる創価インターナショナルスクール・マレーシア(SISM)の開校式や、南アジア青年部総会などに出席しました。旭日(きょくじつ)の勢いの南アジア広布の伸展(しんてん)、そして青年たちの求道と成長の姿に目を見張りました。
 石田 連日の聖教の報道が楽しみでした。1000人の各国代表が集った南アジア青年部総会では、我こそ山本伸一なり≠ニの誓い固く立ち上がる青年の姿に、胸が熱くなりました。
 橋詰 マレーシアのネルソン・タン未来部長の信仰体験も、素晴らしいですね。コロナ()で失業に直面する中、一歩も退かず6人の友に弘教を実らせ、未来部員の激励にも奔走(ほんそう)。全ての困難を乗り越え、弁護士事務所を立ち上げました。
 原田 今やインドは約30万人、タイは20万人、マレーシアは7万人、シンガポールは4万人に迫る地涌(じゆ)の陣列になり、各国とも青年が先頭に立って、広布即平和の対話拡大と社会貢献に取り組んでいます。
 押金 SISMのアドバイザーに就任したインド・創価池田女子大学のクマナン議長も、青年部に向けて講演してくださり、アジアの若き池田門下の連帯に、心からの声援を寄せられていましたね。
 原田 議長は、同大学の25年の歩みは池田先生の指針が全ての道しるべになった≠ニ語られていました。教育こそ未来の光源(こうげん)です。SISMの生徒たちが、さまざまな困難を乗り越え、はつらつと勉学に挑戦する姿にも感動しました。
 石井 私は今月、未来本部長の任命を受けました。あの「二月闘争」の折、池田先生は、未来部の友に富士山の山頂を目指して登攀(とうはん)する人々の絵を描かれました。そして最後に、(ふもと)から勇ましく登りゆく少年を描き、「これが君なんだよ! 将来、一緒に広布の山を登っていこうよ」と励まされました。先生のお心をわが心とし、未来部の友の成長と勝利のため、全身全霊で祈り動いてまいります。

充実の希望月間を

 橋詰 未来部は今、池田先生の数え切れない励ましを胸に、誓いも強く進んでいます。今月、行われた「世界青年座談会」でも、各地で活躍が光りました。
 石田 私が伺った座談会でも、「SDGs」「核兵器廃絶」に関するクイズや研究発表を行っていました。創価の平和運動の原点について堂々と語る姿に、若き友の胸中(きょうちゅう)に、広布の主体者≠フ自覚が刻まれているのだと感じました。
 橋詰 各地の高等部員と語り合うと、新時代を開く無限の可能性を感じます。岐阜のメンバーは、日頃から、悩んでいる友達に励ましの言葉をかけています。先日は、日本史の授業で「創価学会の歴史」について発表。内容が好評を博し、クラスの友人と宗教に関して率直に語り合う良い機会となったそうです。
 石田 東京の女子高等部員は、宿命を使命に変え、信心の実証を示しています。心臓の病を7度の手術を経て元気になり、現在は皆のために尽くしたい≠ニ生徒会活動に励んでいます。生活する寮では、先輩や先生方にも対話。共感の輪を広げています。
 押金 未来部には、勉学はもとよりスポーツ、芸術、文化活動など、自身の目標に題目根本で挑み、素晴らしい結果を残しているメンバーが多くいます。
 原田 御聖訓(ごせいくん)に「法華経の命を()ぐ人」(新1590・全1169)とあります。3月1日から31日は「未来部希望月間」です。未来部員にとって、進学や進級など環境の変化もあり、心が揺れ動く時期です。こういう時こそ、一人一人に焦点を当て、温かく励ましていただきたいと思います。
 石井 山形では、毎回の「未来部の日」に向け、未来本部と本部・支部が「未来会議」を開催するなど、綿密(めんみつ)に連携して励ましを広げています。また、信心の継承(けいしょう)も、各家庭で粘り強く取り組んでいます。
 押金 3月は、少年少女部合唱団の「入卒団式」、未来部の「卒業部員会」が各地で開催されます。コロナ禍の苦労を乗り越え、学業や部活など日々、懸命に頑張ってきたメンバーへの最大の励ましの場としていきたいと思います。
 石井 さらに4月は、新入生歓迎の集い(ファミリー勤行会)も予定しています。ここでは、未入会のご家族も含めて、新入学、新出発のメンバーに、創価家族の皆でエールを送っていきましょう。
 橋詰 すでに支部・地区にお伝えしている通り、高校生の年代から大学・短大・専門学校等に進学される方は、訪問・激励を継続して行えるよう、進学者情報の把握をお願いします。原則、本人やご家族から入力フォームに記載していただくことになります。
 原田 日蓮大聖人は、母子で健気な信心を貫いた日妙(にちみょう)聖人をたたえ、「貴女(あなた)が法華経に尽くしてこられた福徳で、(娘の)乙御前(おとごぜん)の生命は必ずや幸福に(いろど)られていくことでしょう」(新1685・全1223、通解)と(おお)せです。平和社会の建設、民衆の幸福・安穏(あんのん)のために力を発揮しゆく後継の人材の輩出(はいしゅつ)と育成は、私たち学会の大使命です。

悩みを成長の糧に

 石田 今、未来部員と懇談する中で実感するのは、『希望対話』や『未来対話』そして小説『新・人間革命』など、池田先生のご著作に触れることで、これまでにも増して先生の存在を身近に感じ、師と共に歩む思いで挑戦の日々を送るメンバーが、とても多くいるということです。
 石井 ある中等部員は「毎日、先生と対話する思いです」と語っていました。未来部世代は、学業や人間関係、思春期ならではの悩みが尽きません。それを成長の(かて)に転換していく智慧(ちえ)方途(ほうと)を、池田先生は示してくださっています。私たちも、未来部員の真っすぐな姿に学ぶ思いです。
 原田 先生は常々、未来部に「健康第一」「無事故第一」「勉学第一」を呼びかけられました。栄光の創立100周年の誇り高き主役である、大切な全ての未来部員が、広布と社会の大人材に育ちゆくことを、皆で真剣に祈り応援していきましょう。

(2024. 2.29. 聖教新聞)

 

 

<24> 「妙法の名将」と立ち上がれ!
出席者:原田会長、谷川壮年部長、岡本関西壮年部長、飛山北陸壮年部長、梁島男子部長

 谷川 マレーシアの続き、インド、タイを訪問し、帰国しました。今、約30万人のインドは2030年へ、100万の地涌(じゆ)の陣列≠目指し、対話の大波を起こしています。
 梁島 インド・ムンバイの青年部・学生部大会、タイの青年部総会など、躍動する青年の姿に、私たちも一層(いっそう)決意を深めています。
 谷川 タイは、この25年で会員数が10倍増え、20万人を超えるスクラムとなっています。まさに「アジアの灯台」と光る天地です。
 原田 池田先生は2000年12月、「第2の『七つの(かね)』を打ち鳴らす、21世紀の前半の50年では、アジアをはじめ世界の平和の基盤をつくってまいりたい」と展望されました。各国の同志の奮闘で、その構想はいやまして前進しています。
 梁島 「日は東より()ず。日本の仏法の月氏(がっし)へかえるべき瑞相(ずいそう)なり」(新747・全589)との御聖訓(ごせいくん)の証明ですね。日本の青年部も、広布への勢い、団結、情熱をさらにたぎらせ、新たな勝利の歴史を開いてまいります。

御本尊への大確信

 谷川 あす5日は、壮年部の結成記念日です。1966年(昭和41年)の同日、池田先生のもとで結成されました。壮年の「壮」は本来、「盛ん」との意味であると先生は言われ、「沈着、冷静ななかにも、大情熱を秘めた、勇気の人、活力の人、行動の人」たれと、呼びかけられています。
 岡本 今こそ壮年が立ち上がる時と心しています。関西では、壮年部と男子部が連携を密に取り、青年の育成に力を注いでいます。神戸北池田区の支部長は、2月に32歳の青年を折伏。信仰に出会い、「目標を定め、祈り、努力し、勝利するリズムを確立できました」と語る青年の姿に、感動が広がっています。
 谷川 勤行・唱題に励み、会合にも参加する人が、5割を超えることを目指した「5−5(ゴーゴー)運動」も活発ですね。最近は、ヤング壮年部の活動にも一層、力を入れていると聞きました。
 岡本 はい。また、太陽会の方のドラマも生まれています。大阪・淀川王者区には、支部長や地区部長らが励ましを重ね、30年ぶりに発心し、現在は常勝長(ブロック長)を務める方がいます。決意新たに、小説『人間革命』『新・人間革命』を2度読破し、毎月の座談会に友人と一緒に参加しています。
 飛山 北陸・富山大勝県での太陽会議長は「退職後、家にいる時間が長い方も少なくありません。そうした方々にも積極的に声をかけています」と語っていました。同県では圏議長を中心に、定期的に本部議長会を行い、「声かけ運動」を継続しています。
 原田 その中で、数年ぶりに座談会に参加する方や、仏法対話に挑戦する方が誕生しているそうですね。御書に「阿仏房(あぶつぼう)しかしながら北国(ほっこく)導師(どうし)とも申しつべし」(新1733・全1304)と(おお)せです。皆さんの献身(けんしん)の行動を日蓮大聖人が御照覧(ごしょうらん)でありましょう。
 谷川 同県の射水(いみず)栄光圏では、毎週日曜の朝に壮年部の集いを開催。ヤング壮年部の会合も毎月実施し、御書や壮年部指導集『黄金柱の誉れ』の研さんを通し、広布の使命を深め、地区部長や支部長などのリーダーが誕生していますね。
 飛山 能登半島地震から2カ月がたちました。石川・輪島市の本部長は発災後、発電機を利用して炊き出しを実施。近隣(きんりん)のお宅の屋根のブルーシート張りにも率先し、「不安な日々を過ごす同志に、安心を届けることがリーダーの役割」と、訪問・激励に歩いています。ただただ頭が下がります。
 原田 毎日、本当にご苦労さまです。私たちも真剣に題目を送っています。また本部としても、支援を継続してまいります。
 岡本 先生は壮年部が結成された折、「大白蓮華」に「妙法の名将(めいしょう)」と題する巻頭言を寄せられました。@御本尊への絶対の確信A難事(なんじ)をも成し遂げゆく力B社会の全てに通暁(つうぎょう)した世雄(せおう)C後輩を育成していく熱意D人間性豊かな包容力ある指導者E旺盛(おうせい)な責任感と計画性――これこそ、「妙法の名将」の資格であると論じられました。
 原田 壮年部が目指すべき指標(しひょう)が全て示されています。発足(ほっそく)15周年となる会館厳護(げんご)の王城会の友も、「天・地・人を(つらぬ)いて少しも(かたむ)かざるを王とは名づけたり」(新2032・全1422)と仰せのごとく、揺るぎなく活躍しています。弟子の真価が問われる今こそ、創価の城を支える黄金柱として、壮年部が雄々(おお)しく立ち上がっていきましょう!

「参考になる考え」

 梁島 自民党派閥の政治資金問題を受け、2月29日と3月1日に衆院政治倫理審査会が行われ、岸田首相ら6人が弁明しました。いかに信頼を回復し、再発防止のための法整備を進めるかが求められています。
 岡本 公明党は他党に先駆け、1月に発表した「政治改革ビジョン」の中で、政治資金収支報告書に虚偽記載などがあった場合、会計責任者だけでなく、政治家も責任を負う「連座制」の強化を訴えています。これは2009年の民主党政権下から、公明党が主張してきたことでもあります。
 飛山 29日の政倫審で首相は、「公明党が指摘するように、悪質な事案では会計責任者のみならず、議員本人に責任を問うことは重要だ。参考になる考え方だ」と述べました。
 梁島 26日の国会でも首相は、公明議員の質問に同様の答弁をし、「首相、公明案が『参考』」などと各紙が報じていました。
 飛山 政倫審で首相は、公明党がビジョンで提案している「政治資金パーティーの入金を口座振り込みに限ること」や「第三者機関による監視を組み合わせていくこと」についても、「基本的に公明党の取り組みと重なる部分が多い」と述べ、収支報告書のデジタル化や外部監査の導入を進める考えを示しました。
 原田 2月のNHKの世論調査でも、連座制を「導入すべき」との回答は82%に上っています。公明党は毅然と改革をリードし、衆望(しゅうぼう)に応えてもらいたい。

(2024. 3. 4. 聖教新聞)

 

 

<25> 使命の舞台で師弟凱歌の舞を
出席者:原田会長、永石女性部長、内田芸術部長、久本芸術部女性部長、彦摩呂(ひこまろ)副芸術部長

 永石 躍動の春3月――皆が対話に、青年世代への激励にと前進しています。とりわけ、「桜梅桃李(おうばいとうり)」の多彩な輝きを放ちながら、使命の舞台で「広布(そく)平和」の道を歩まれているのが、「芸術部」の皆さんです。
 内田 私は先月、芸術部長の任命をいただきました。あす8日は、「芸術部の日」です。1962年のこの日、池田先生の手づくりで発足した部です。民衆の大地に、平和と文化の大輪を咲かせようと、翌年11月には、東京で初の芸術祭を開催。以降、全国の各都市で盛大に行いました。
 久本 当時の模様は、小説『新・人間革命』第13巻「光城」の章に記されています。池田先生は、芸術祭の準備に奔走(ほんそう)する同志を、「私の念願は、皆さんが幸福になるとともに、最高に充実した、意義ある人生を歩んでいってほしいということです」「自分自身の生きる喜びを、そのまま表現していけばいいんです」とねぎらい、指導されました。
 彦摩呂 思えば、先生はいつも、芸術部の友に寄り添い、励まし続けてくださいました。昨年11月、芸術部結成60周年記念の指導集(改訂版)を刊行した際も、「発刊の辞」で、「不二の誓友(とも)よ、『世界青年学会』の誉れの旗手(きしゅ)として、私と共々に生涯(しょうがい)青春の生命で、福徳(あふ)れる『所願(しょがん)満足』の凱歌(がいか)の人生を飾りゆけ!」と呼びかけてくださいました。
 久本 私は、自身が将来進む道に悩んでいたさなかの1992年、杉並・中野合同総会の折に、先生から悲嘆(ひたん)も、悲観もいらない。楽観主義でいくんだよ≠ニ慈愛(じあい)の励ましをいただいたことが、信心の原点です。
 原田 芸術部の皆さんは、どんな試練や困難にも、強盛(ごうじょう)な信心と異体同心のスクラムで立ち向かい、人々の心に希望と勇気を送りながら、活躍してこられました。まさしく、それぞれが御聖訓の「まいをもまいぬべし」「立っておどりぬべし」(新2145・全1300)の生命讃歌(さんか)の尊きドラマです。

青年世代も陸続と

 内田 芸術部は今、青年世代の人材が、続々と躍り出ています。東京・豊島区の男子部本部長は、ドラマ・アニメ・映画等の音楽制作で大活躍。学会活動で皆に尽くしつつ、仕事でも大きく飛躍しました。彼は「信心で自分を(みが)き、自分の音楽で人を幸せにしたい」と決意を語っています。
 永石 コロナ()にあって、芸術部の方々も大変なご苦労をされたと思います。
 久本 エンタメ業界は、軒並み深刻でした。私も複数の舞台公演が中止になる中、「今、何ができるのか」と悩み、真剣に祈り、進む日々でした。この数年間で、仕事ができる喜び、ありがたさを改めて実感しています。以前にも増して感謝を忘れず、より力強く進むための大切な機会としていきます。
 彦摩呂 私も当初、グルメリポーターの仕事が全て白紙になり、もう彦摩呂は終わった≠ニ、やゆもされました。しかし、苦境の時に、必ず思い起こすのが、「小心は、青年の最大の欠点である。青年よ、いかなる人生劇場においても、出演者たれ」との池田先生の言葉です。
 内田 20歳で上京される際に、心に刻んだ指導だと伺いました。
 彦摩呂 そうです。何があろうと恐れるな! 臆するな! 前へ進みなさい≠ニ、先生が語りかけてくださっているようで、不安が吹き飛びます。人生劇場の主役は、自分です。だから「絶対に負けへん!」と立ち上がることができました。
 永石 「無冠(むかん)の友」としても、信心の原点を築かれたそうですね。
 彦摩呂 コロナ禍で、何か新たな行動を起こそうと、地区協議会で「聖教の配達を」と申し出ました。初めて配達した新聞の1面には、創価大学の箱根駅伝往路優勝の記事が躍っていました。決意と歓喜の配達は、生涯(しょうがい)忘れません。苦境を支えてくれた事務所のスタッフや、同志への報恩感謝に徹する中で、仕事も次々と舞い込んでくるようになったのです。
 久本 フランスの文豪ロマン・ロランは、芸術は「生命を百倍にし、強化し、より大きく、よりよくすることである」と、つづっています。池田先生は、この言葉に触れて、「芸術部は文化の『先駆者』であり、『旗手(きしゅ)』である」と、最大にたたえてくださいました。私自身、満々たる生命力で、人間革命、境涯(きょうがい)革命に挑んでいます。そこに、自他共に人生勝利の大道を開く鍵があるのだと確信するからです。

胸中の師匠と共に

 原田 世界広宣流布の時を迎え、芸術の人華(にんげ)の園≠焉A今や海外へと大きく広がっています。
 永石 聖教新聞でも、各国で新たな人材が陸続(りくぞく)と躍動している姿が報じられています。たとえばアルゼンチンの、信心で病を乗り越え、全国公演を成功させて注目されている歌手の女子部員や、経済苦を題目根本に克服し、国内外で舞台に立つ俳優の男子部員など、素晴らしい体験が掲載された時も、感動しました。
 内田 不透明な時代にあって、人々の心を豊かにする芸術・文化の使命は、ますます大きいと感じます。世界的ジャズピアニストでSGI芸術部長のハービー・ハンコックさんは、昨年12月に米・タイム誌で、「池田先生の教えと、温かく人間味(あふ)れる人々への接し方は、あらゆる個人の本質的な価値を引き出しました。先生は、まさに仏教と慈悲(じひ)の体現者でした」と、率直な思いを語られていました。
 原田 先生は、広宣流布とは「妙法の大地に展開する大文化運動」と宣言されました。どこまでも胸中(きょうちゅう)の師と共に――私たちは一層、先生の指導を学び、実践し、新たな師弟凱歌(がいか)(まい)()っていきましょう。

(2024. 3. 7. 聖教新聞)

 

 

<26> 活力と歓喜が広布前進の源
出席者:原田会長、永石女性部長、西方青年部長、梁島男子部長、大串女性部主任部長

 原田 東北各地できょう11日、「福光(ふっこう)勤行会」を開催します。改めて、東日本大震災で亡くなられた方々に追善(ついぜん)の題目を送るとともに、東北家族の健康長寿(ちょうじゅ)とご多幸、そして福光を心よりお祈り申し上げます。
 永石 東北の友は、負げでたまっか!≠合言葉に、勇敢に忍耐強く、苦難の嵐に挑んできました。池田先生は、東北の宝友は絶対に壊されない「心の(たから)」をもって、「人は、ここまで強くなれるのか! ここまで他者を思いやれるのか!」という、真実の仏法の力を証明してきたとつづられました。
 梁島 北陸・能登の同志の皆さんも今、大変な苦労をされながら、「誓願(せいがん)」の心を燃やし、一歩また一歩と前に進まれています。青年リーダーも、懸命に励ましの輪を広げています。
 原田 「すべてを断固と『変毒為薬(へんどくいやく)』できるのが、この仏法であり、信心であります」との先生の言葉を胸に、地域の灯台≠ノならんと、友に希望と勇気の光を送っている方も大勢います。どうか、お体を大切に。本部としても、さらに支援を続けてまいります。

創意工夫して開催

 永石 今週は各地で「3・16」記念の座談会が開催されます。先月の「世界青年座談会」に続き、今月も青年育成に主眼(しゅがん)を置く地域が多くあります。
 原田 本年の活動の柱の一つは、「『座談会革命』と『励ましの拡大』で、わが地区の新たな開幕を!」です。信心の触発(しょくはつ)の場となる懇談(こんだん)的≠ナ双方向(そうほうこう)≠フ座談会こそ、その(かぎ)となります。
 永石 各地で創意工夫して開催されていますね。例えば、参加者の席を車座に変えて皆が発言しやすくする。「皆さんの信仰体験を聞きたい」との青年の声に応えた内容にしている地区もあります。
 原田 御書に「眼前(がんぜん)証拠(しょうこ)」(新1419・全1045)とあります。体験談には、納得と共感と前進の力があります。
 大串 「青年の息吹(いぶき)あふれる私の取り組み」「私の()し=vなどをテーマに、グループディスカッションやサイコロトークを行っている地域もあります。
 西方 未来部員から「祈りがかなったことを通し、お題目のすごさを丁寧に教えてくれて感動した」「司会などの役割を務めて、みんなに喜んでもらえると温かい気持ちになる」などの声も寄せられています。
 永石 友人を招き、得意の楽器演奏や、SDGs(持続可能な開発目標)の話などをしてもらい、「地域に開かれた学会の座談会は、新しい発見があり、参加するのが楽しみ」「ディスカッションは初めての経験で楽しかった。皆さんの丁寧な案内にも感謝です」との感想も届いています。
 原田 「自他(じた)彼此(ひし)の心なく、水魚(すいぎょ)の思いを()して、異体同心(いたいどうしん)にして」(新1775・全1337)との御聖訓(ごせいくん)の精神が流れ通う場こそ座談会です。先生は、「座談会が充実し、活力と歓喜にあふれている限り、広宣流布の前進はとどまることはない」と教えてくださっています。さらに「座談会革命」を進め、新たな勝利の波動を起こしていきましょう。
 西方 巡り来る「3・16」は、師から弟子へ、広布後継(こうけい)のバトンが託され、出発する日です。先生は、「広宣流布への本因(ほんいん)の決意に立ち返り、心を合わせて、新たにスタートしていく。高まる春の足音とともに、広布も、そして人生も、『いよいよ、これからだ』と、大空を仰いで前へ進む」日と宣言されています。
 原田 世界各国で、「3・16」記念の集いが開催される予定です。特にアメリカでは、青年1万人による平和の集い≠各地で行います。これは、先生の生誕100年となる2028年への青年10万人結集≠フ出発の会合です。
 西方 日本でも、新時代の山本伸一≠ェ澎湃(ほうはい)と立ち上がっています。男子部では、2030年に広布を(にな)い立つ若き友を創立100周年世代≠ニして、励ましを強化しています。
 梁島 先日、千葉の男子部の目覚ましい躍進(やくしん)の様子を伺いました。一人残らず励ましを!≠ニ誓い、メンバー一人一人に合わせた激励(げきれい)を展開した結果、この半年で、100周年世代≠フ活動者が2倍に増えたのです。
 西方 例えば市川新世紀県では、「一人のために、皆が祈り励ます」を合言葉に、4倍の活動者増を達成。少子高齢化が進む勝浦世界県でも、見事な活動者増を成し遂げました。
 梁島 「青年が動き、叫べば、新時代の突破口(とっぱこう)が切り開かれる。青年が成長し、躍動すれば、支部や地区に歓喜の波動が湧き起こる」――「大白蓮華」3月号に掲載された、先生の御書講義の中の一節です。男子部は、各地で開催する「5・3」記念の総会を目指し、「折伏(しゃくぶく)」と「大訪問・激励運動」に、さらに力を尽くしていきます。
 原田 孤立や分断が深まる現代で、「友の喜び友の(なげ)き一つなり」(新1267・全934)との仰せのままに、深い友情と信頼を広げる創価の人間主義の行動は、時代の陽光≠ナす。私たちは、この誇りと自信を胸に、さらなる前進のリズムを刻んでいきたい。

世界の青年と連帯

 大串 核兵器や気候危機の問題解決を目指す、若者・市民団体の協働によるイベント「未来アクションフェス」が24日に開催されます。後援団体であり、「脱炭素社会」の実現を目指す企業グループ「日本気候リーダーズ・パートナーシップ」の三宅(かほり)共同代表が、「若者世代が多く集う未来アクションフェスに、私は大きな期待をしています。脱炭素社会を実現するための、大きなきっかけになることを願っています」と語っていました。
 西方 インド創価学会ではSDGs推進のため、プラスチック回収等の活動に取り組んでいます(2月9・14日付の聖教に詳報(しょうほう))。
 原田 ブラジルのアマゾン創価研究所では、豊かな自然を守り、共生(きょうせい)を推進すべく、研究支援や種子の保存に取り組み、環境教育にも力を入れています。
 大串 フェスに参画するSGIユースの一員として、世界中の多くの青年世代と連帯し、「今」「ここから」持続可能な未来への行動を起こしていきます。

(2024. 3.11. 聖教新聞)

 

 

<27> 広布に尽くす福徳は三世永遠
出席者:原田会長、永石女性部長、西方青年部長、梁島男子部長、林池田華陽会委員長

 原田 間もなく春の彼岸の入り(3月17日)を迎えます。今年は、全国で会館を中心に「春季彼岸勤行法要」が行われます。厳粛(げんしゅく)かつ、すがすがしく執り行ってまいりたいと思います。
 永石 各地の墓園も、昨年から一段と多くの方が訪れています。「来て本当に良かった。心のこもった法要ができました」「自然にあふれ、心が落ち着きますね」などの声が、寄せられています。
  私の祖母は、昨年10月に89歳で亡くなり、家族葬で安らかに旅立ちました。20日の会館での法要に、家族が参加させていただきます。
 原田 この春季の法要も、皆で真心の題目を送り、追善(ついぜん)していきましょう。日蓮大聖人は、「法華経を信じまいらせし大善は、我が身(ほとけ)になるのみならず、父母、仏になり(たも)う。(かみ)七代、(しも)七代、上無量生(むりょうしょう)・下無量生の父母等、存外(ぞんがい)に仏となり給う」(新2026・全1430)と(おお)せです。広布に生き抜く皆さんと一家眷属(けんぞく)の三世永遠の福徳・安穏(あんのん)は間違いありません。儀典部をはじめ役員の方々は、どうか無事故の運営をよろしくお願いします。

日蓮仏法は常彼岸

  日蓮仏法は、「常彼岸(じょうひがん)」「常盆(じょうぼん)」です。私たちは毎日、朝夕の勤行・唱題で、先祖代々の最高の追善回向をしています。
 西方 大聖人は、「南無妙法蓮華経と唱え(たてまつ)る時、題目の光無間(むけん)に至って即身成仏(そくしんじょうぶつ)せしむ。回向(えこう)(もん)、これより(こと)起こるなり」(新991・全712)と、妙法が、故人を絶対に成仏へ導けることを示されています。
 原田 また、夫に先立たれた妙一尼(みょういちあま)に対して、亡くなられたご主人は、家族を「定めて守っておられるでしょう」と仰せです(新1696・全1254、通解)。池田先生は、「亡くなった方々は、御本尊の中におられる。妙法を唱える心の中に、瞬時も離れず、厳然(げんぜん)とおられる」「いつも一緒に生きているのである」とも言われました。
 永石 御書には、亡き父の追善回向のため法華経寿量品(じゅりょうほん)自我偈(じがげ)読誦(どくじゅ)していた門下に、こうも仰せです。――その一文字一文字が「金色の文字」(新1426・全1050)であり、それが「日輪」「釈迦(しゃか)如来(にょらい)」と変じて「大光明」を放ち、父の「聖霊」を厳然と照らしていく――それこそ「(まこと)孝養(こうよう)」(新1427・全1051)となる、と。
 原田 池田先生は、「生命力を満々とたたえた皆さんの題目によって、諸精霊(しょしょうりょう)威光(いこう)勢力を増し、それによって、追善した自身の威光勢力も、増していくのであります」と語られました。広布の途上で亡くなられた方々の思いを(つむ)いで、私たちは、今日も地域に、社会に、世界に、平和と安穏の連帯を広げ、晴れ晴れと前進していきましょう。

呆れた大慢の本性

 梁島 学会が、広布破壊、僧俗(そうぞく)差別の日蓮正宗(日顕宗)と別れて30年以上がたちました。当時の話を聞くと、宗門が、彼岸やお盆に乗じて、故人を(いた)む遺族の心情をどれほど利用し、供養を集めてきたか、分かります。
 永石 そもそも、法要や葬儀で僧侶の導師が不可欠であり、そうでなければ故人は成仏できない≠ネどというのは、御書にない全くの邪義(じゃぎ)です。
 原田 かつて、学会に対する「通告文」等でも、僧侶不在で葬儀等を執行すれば「即身成仏どころか必定堕地獄(ひつじょうだじごく)」「本宗伝統の化儀(けぎ)を改変する大謗法」などと書き連ねてきました。大聖人の御精神に違背(いはい)し、仏法の法理をねじ曲げた、大慢(だいまん)極まる本性を現したのです。
 西方 彼岸やお盆の時には書き入れ時≠ニばかりに、塔婆(とうば)を立てなければ故人が成仏できない≠ニ言うのも、宗門の常套句(じょうとうく)です。まさに、「(ねこ)(ねずみ)(うかが)うがごとし」(新30・全21)の通りの、供養を狙う浅ましい姿です。
 梁島 今も、信徒を見下し、利用するだけの宗門の体質は、何ら変わっていない。これでは、法華講員に愛想を尽かされ、凋落(ちょうらく)するのも当然です。
  最近、「創価新報」で掲載された多くの証言などからも、宗門の悪行が明らかになりましたね。
 西方 岐阜の元女性講員は、寺の玄関で無造作に供養袋を渡され不快な思いをした揚げ句、親族の葬儀の際に、自分の都合で欠席しておきながら、後日、頼んでもいないのに読経しにくるなど、住職の度重なる非常識に激怒。これが聖職者か≠ニ幻滅し、宗門を離れました。その後、50年来の友人である学会員の夫妻の励ましを受け、2019年からは創価家族の一員として、明るく進んでいます。
  その方は、座談会で皆で御書を拝読(はいどく)する時、「学会に来て本当に良かった」と感じると語っていました。寺では、行学の充実や、人の温かみを実感したことがなかったそうです。
 梁島 栃木でも、母親の葬儀で、住職から金の話ばかりされて憤慨していた方がいました。その方は「親身になって同苦し、祈ってくれる学会とは正反対だ」と語っていました。
 西方 東京の寺に所属していた女性は、寺も本山も「僧が上、信徒が下」という空気がまん延し、嫌気が差したと証言していました。その方は、親族が逝去した時、寄り添い(いた)む言葉などなく、事務的に塔婆を立てる坊主の姿にがくぜんとし、18年、自ら脱講届を寺に出しました。その後、多くの学会員の方々の励ましに包まれ、20年には任用試験に合格しました。
 原田 宗門の権威(けんい)鉄鎖(てっさ)≠断ち切って本当に良かった。今、社会で葬送の在り方が見直される中、学会の取り組みは希望となっています。全てにおいて世界宗教として大きく飛翔(ひしょう)しました。大聖人に直結し、広宣流布のため、立正安国のために意気軒高(いきけんこう)と進む同志の功徳は、無量無辺です。世界の同志と共に、師子吼の題目を轟かせながら、さらに威風堂々の前進をしていきましょう。

(2024. 3.14. 聖教新聞)

 

 

<28> 「生命尊厳の世紀」の太陽と輝く
出席者:原田会長、永石女性部長、齋藤白樺会委員長、松岡白樺会書記長、西方青年部長

 原田 「新生の春」「躍動の春」――創価学園と創価大学でも晴れやかに卒業式が行われ、後継(こうけい)若人(わこうど)が新たな出発を切りました。
 西方 沖縄では、2万人の地涌(じゆ)の友が集い、「OKINAWA未来祭」を盛大に開催しました。愛する沖縄から平和の心≠広げようと、世代や立場を超え、共に歌い舞う、大歓喜のステージになりました。
 永石 きょう21日は、「生命尊厳の世紀」の太陽と輝く、女性部の看護者の集いである「白樺会(しらかばかい)の日」です。本年は、池田先生が「白樺」と命名して55年の(ふし)を刻みます。
 原田 厳しい環境にあっても、強く美しく、(りん)として立つ「白樺の木」の清楚(せいそ)で気品あるたたずまいが、「抜苦与楽(ばっくよらく)」の看護に従事する女性たちに重なると考えられ、先生は「白樺」との名称にされました。
 齋藤 先生ご夫妻は1986年(昭和61年)3月21日、白樺の集いに出席してくださいました。その際、先生から「生命を/こよなく愛し/(いつく)しむ/あゝ白樺の/悲母(ひも)(さち)あれ」との和歌を頂戴(ちょうだい)しました。この日が「白樺会の日」として、師弟誓願(せいがん)の新たな出発の日となっています。
 松岡 小説『新・人間革命』第14巻「使命」の章で先生は、慈悲(じひ)の看護の実践者≠フ白樺の使命を教えてくださり、「一人の生命を守り、(いつく)しむ心は、そのまま、強き平和の心≠ニなる」と強調されています。
 永石 白樺の皆さんの励ましによって、どれだけ多くの方が生命を癒やされ、生きる勇気をもらってきたか計り知れません。
 原田 「白樺の皆さん方の真剣勝負の一日また一日が、どれほど大変であるか」「一切の労苦が無量無辺の大功徳となり、皆さん方の心の宝となっていくのであります。これは大聖人の絶対のお約束です」と先生は言われています。尊き献身(けんしん)に深く感謝申し上げます。
 齋藤 私たちは師匠への感謝を胸に、学会創立100周年を目指して日々、目の前の一人に尽くし、生命尊厳の仏法の心をさらに広げていく決意です。

今日も患者の元へ

 原田 現代は医療の進歩により、専門性の高い看護も求められ、分野によっては専門看護師・認定看護師が誕生していますね。
 松岡 あるメンバーは、看護師2年目に人工肛門に悩む患者さんと出会い、皮膚・排泄ケアの認定看護師に。能登半島地震を受け、現在は輪島で支援活動を行っています。
 齋藤 停電の影響で、寝たきりの方がエアマットを使えない中、これまで磨いてきた技術と経験を生かし、多くの方の(とこ)ずれを改善。「先が見えない不安と戦う被災者に、懸命に励ましを送っています」と語っていました。
 松岡 在宅医療の拡大に伴い、訪問看護師の需要も高まっています。絶対に孤独にさせない≠ニ祈り、訪問し続ける。希望を見いだせるまで諦めない――そんな思いで、今日も患者さんの元へ向かう白樺の友が全国にたくさんいます。
 永石 20日付聖教の体験記事も、福岡の訪問看護師さんでした。感動しました。
 松岡 私たちはどんな時も、「わが使命として/()める人/心の傷ついている人を/どうか 励ましていただきたい」との先生の指導を抱き締め、看護の道を歩んできました。これからも励まし合い、切磋琢磨(せっさたくま)しながら、妙法の看護者として成長してまいります。

「がん検診」の受診

 西方 15日は「世界睡眠デー」でした。睡眠は健康維持に不可欠です。忙しい時も、適正な睡眠時間の確保を心がけたいと思います。
 斎藤 本年2月に厚労省が発表した「健康づくりのための睡眠ガイド」によると、高齢者の方は「床の上にいる時間」が8時間を超えないよう、「睡眠の質」を上げることが重要といいます。
 西方 聖教連載の「危機の時代を生きる」の中ではドクター部の方が、「学会活動には、健康になるための要素≠ェ詰まっている」と強調されていましたね。
 永石 例えば友のために一軒一軒、地道に歩けば、ウオーキングと同じ効果がある。座談会のように皆で1カ所に集まって会話を楽しみ、周囲の人に感謝を伝える。誰かのために行動し、その人と心を通わせ、絆を強めることは、健康に良いと言っていました。
 原田 御聖訓(ごせいくん)に「人のいろをませば()がいろまし、人の力をませば我がちからまさり、人のいのちをのぶれば我がいのちののぶなり」(新2150※新規収録)とあります。これは、妙法の偉大な功力(くりき)を述べられた一節です。人のために行動したことで、自分も元気になる――多くの方が、学会活動の中で実感していることだと思います。
 西方 先生は、「貢献の行動こそ健康の源泉だ。人のために祈り動けば、自身が守られる。学会活動は自他共(じたとも)に生命の光と力を増し、更賜寿命(きょうしじゅみょう)の究極の善根(ぜんこん)となる。色心(しきしん)に積み上げた福運は絶対に(こわ)れない」と教えてくださっています。
 原田 「声を出す」「頭を使う」「体を動かす」――広布の実践が、いかに素晴らしいか。一切無駄はありません。聡明(そうめい)に健康のリズムを整え、「3・16」から「4・2」そして「5・3」へと、いよいよはつらつと前進していきましょう!
 松岡 最後に、「がん検診」についてです。がんは2人に1人がかかる時代ですが、「早期発見」「早期治療」によって、治る可能性もぐっと高まります。
 永石 日蓮大聖人は富木尼御前(ときあまごぜん)に繰り返し、善医(ぜんい)の治療を受けるよう勧められ、「いそぎいそぎ御対治(ごたいじ)あるべし」(新1308・全986)と(おお)せです。
 齋藤 国が推奨する「胃・大腸・肺・乳・子宮頸(しきゅうけい)」の五つの「がん検診」は、住民票がある自治体で、無料または少額で受けられます。例えば職場検診のない専業主婦の方は、誕生日や結婚記念日など、覚えやすい日の前後に受診し、習慣化するのをお勧めします。大切な自分の健康を守るため、しっかり受診しましょう。

(2024. 3.21. 聖教新聞)

 

 

<29> 広布の波動は一人から万波へ
出席者:原田会長、永石女性部長、西方青年部長、梁島男子部長、中沢女子学生部書記長

 西方 3月30日は、池田先生が青年部の室長に就任されて70周年の佳節です。今、世界中で記念の会合がはつらつと開催され、アメリカでは1万人の青年の「平和の集い」が行われました(本紙22日付掲載)。
 永石 (やまい)を越えて、年間最優秀女性声優賞を受賞した、イタリアの州女子部長の素晴らしい体験や、アフリカ・ガーナの笑顔光る未来部の記事も報道されましたね。韓国では今月、全ての座談会を青年リーダーの担当で行い、大成功でした。世界中、まさに従藍而青(じゅうらんにしょう)の若人が歓喜踊躍(かんきゆやく)しています。
 原田 小説『人間革命』第8巻「推進」の章に、1954年の室長就任の歴史がつづられています。恩師・戸田先生から、全学会の強靭(きょうじん)なスクリュー≠ニなるよう託された池田先生は、すでに「広宣流布は、全民衆を救っていく法戦」と定め「百年の大計のうえから緻密(ちみつ)な作戦」をと、世界広布を展望されていたのです。
 梁島 当時は、戸田先生が生涯の願業として掲げた「75万世帯」の達成を誓った池田先生が、52年の「2月闘争」を起点に、各地で折伏拡大の金字塔を打ち立てるさなかでした。
 原田 その焦点(しょうてん)は、目の前の人材育成でした。先生は、就任直後の青年部の会合(4月1日)に出席し、「この人、この青年、二十年後、必ず(ひのき)舞台に立たせねば――。責任重大なり」と、日記に記されています。
 西方 その会合で先生は、「南無妙法蓮華経は師子吼(ししく)のごとし」(新1633・全1124)の御聖訓を引かれ、青年たちに「大勇猛心、大勇気に立ってもらいたい」と呼びかけられました。
 梁島 一人の深い自覚と決意、そして勇気の実践から、広布の波動は千波万波と広がる――この勝利の方程式を、池田先生は、自身の不惜身命(ふしゃくしんみょう)の闘争で厳然(げんぜん)と示してくださいました。私たちは、心して前進していきます。

一人への励ましを

 永石 記念の節目となる今年を勝ち飾ろうと、日本国内でも、青年世代の活躍と成長が光っていますね。
 原田 関西の友は、3月の青年座談会で、各県とも未曽有(みぞう)の結集増を達成するなど意気軒高(いきけんこう)です。先日、福井と滋賀に伺いましたが、青年世代が生き生きと大成長していました。まさに「青年こそ未来」「青年こそ歴史変革(へんかく)の力」です。
 中沢 関西女子学生部では、青年意識調査を通じて、友人に初めて、学会の平和運動や生命尊厳の哲理を語ったメンバーや、青年座談会に2人の友人と参加し、理解を大きく広げたエピソードなど、同世代の触発で下種チャレンジャー≠ェ続々と誕生しています。
 梁島 兵庫でも、総県男子部長が、3・16に弘教(ぐきょう)を実らせました。部長やニュー・リーダーからも、弘教達成の嬉しい報告が相次ぎ届いています。
 西方 内外2万人の友が集った沖縄の「OKINAWA未来祭」も感動的でした。親子や友人同士が出演者に多数エントリー。垣根(かきね)を取り払い、1800人を超えるメンバーが舞台を(いろど)りました。未来祭の取り組みを通じて、青年世代の活動者が倍増しています。
 原田 こうした大成功の(かげ)には、壮年、女性部の先輩方の心からの応援と激励がありました。御聖訓に「法華経の御いのちをつがせ給うこと」(新1869・全1512)とあります。尊き広布後継(こうけい)の使命をもつ若い世代を皆で育てようという、(うるわ)しい創価家族の実践です。
 中沢 中部では、「Chubuユースフェスタ」を、「SDGs×音楽×ファミリー」とのコンセプトのもと実施し、のべ6000人が参加する大盛況だったそうですね。
 西方 青年世代、家族、未来部が一体で、平和へのアクションを起こす素晴らしいイベントでした。参加者から「内容が濃くて驚きました」「最高の思い出ができました」など大きな反響が寄せられました。
 永石 この運動を通して友好の輪が広がっています。池田華陽会、ヤング白ゆり世代も希望と励ましの対話を広げ、弘教ができた≠ニいう喜びの声が届いています。世代を超えた女性部同士の、日頃の励ましが着実に実っています。
 梁島 中部の男子部リーダーたちも、弘教の歓喜が新たな弘教を呼び、次々と折伏を成就(じょうじゅ)。対話と励ましが勢いを増しています。
 永石 女性部は、4月の「華陽カレッジ」を、女子学生部の新入生歓迎の意義も込めて行います。内外の新たな友と、何でも語り、共に成長する集いにしていきます。また、ヤング白ゆり世代も、日々の励ましや「創春ミーティング」などで御書を楽しく研さん。発心する友も増え、(ほが)らかに前進しています。
 原田 青年世代の躍進(やくしん)は、本当に頼もしい。先生は「若い人を育てれば、自分も若くなる。学会員のために尽くせば、自分も幸福になる」と語られました。私たちも、目の前の一人の成長を祈り、(いつく)しみ、共に進んでいきたい。わが支部・地区に、新たな人材城を断固と築いていきましょう。

後継の自覚輝かせ

 中沢 今は学生部員や未来部員にとって就職、進級、進学など変化の時期です。
 永石 コロナ()の影響で多くの制約がある中、皆、粘り強く、勉学や部活等に挑戦してきました。地域の、そうしたメンバーやお子さんを真心からねぎらい、たたえていきましょう。学会は生命の安全地帯≠ナす。
 西方 就職等で転居するケースや、未来部員が男女学生部に進出する場合は、所定の「フォーム」を活用していただきながら、激励の体制をスムーズに移行していきたいと思います。
 原田 池田先生は、青年部の室長の真情を青年を幸福にし、広布実現の大人材にするために、ぼくは生まれきた≠ニ語られたことがあります。先生が、先頭に立って創り上げてくださった「世界青年学会」を、一人一人が後継(こうけい)の室長≠フ自覚で、いよいよ輝かせていきましょう!

(2024. 3.25. 聖教新聞)

 

 

<30> 太陽の輝きで若き生命を照らす
出席者:原田会長、小島教育本部長、尾高(おだか)教育本部女性部長、西方青年部長、大串女性部主任部長

 西方 「何事も成功するまでは不可能に思えるものである」(ネルソン・マンデラ)、「未来の世界がどうなるかは、私たちが今どのように生きるかにかかっています」(ローザ・パークス)との言葉通り、青年の連帯が希望の未来を開きます。
 大串 「核兵器の廃絶」と「気候危機の打開」を目指す、「未来アクションフェス」が24日、東京の国立競技場で開催されました。若者(わかもの)・市民団体と共に、学会青年部もSGIユースとして参画し、平和への意識と連帯を強めました。
 小島 7万人の青年イベントとなり、約50万人がライブ配信を視聴。マスコミ各社でも報じられました。
 原田 世界が直面する課題解決へ向けた、国連「未来サミット」に先駆け、若者の力で大規模なイベントを開き、約12万人のアンケート調査を行ったことを、国連広報センターの根本かおる所長は「世界に例を見ない素晴らしい取り組み」と称賛されていましたね。
 大串 青年意識調査の結果を踏まえ実行委員会は、国連のユース理事会、安全保障理事会改革委員会の新設などを呼びかけた「共同声明」を発表しました。国連大学のチリツィ・マルワラ学長(国連事務次長)に手渡すと、場内からは賛同の拍手が起きました。
 西方 学長からは「若い人たちの声は、持続可能な未来のために不可欠です。若い皆さんこそが、世界の未来そのものなのです」と期待の言葉を頂きました。
 原田 SGIは国連NGOとして、さまざまな団体と連携を深めながら、平和・人権・持続可能な開発などの分野で、意識啓発(けいはつ)や人道支援の活動を推進してきました。頼もしい青年たちを先頭に、さらに加速していきたいと思います。

活発に家庭コン

 尾高 31日は「教育本部の日」です。多様な課題に直面する教育現場で日々、子どもの幸福のために奮闘されている皆さん方に、敬意と感謝を表します。
 小島 先月、教育本部長に就任して以来、子どもに寄り添い、人間教育を展開する教育本部の同志の姿に感動を深めています。
 原田 教師の皆さんの使命は計り知れません。池田先生は小説『新・人間革命』第24巻「人間教育」の章で、「(誰しも生命の内奥(ないおう)には)可能性が秘められている。それを引き出し、(みが)き上げ、完成へと導き、子ども自身の幸福と社会の繁栄を築いていくのが『人間教育』である」とつづられています。
 尾高 3・4月は、卒業をはじめ進学・進級など大きな変化がある時です。開成中学・高校の校長を務めた柳沢幸雄・東京大学名誉教授は、子どもにとって学校が「楽しいと感じる。自分の居場所がある。仲間がいる。そうした子が伸びていきます」と語っています。
 小島 その意味でも新年度を前に、教育本部の皆さんは決意を新たにされています。
 西方 教育本部では今、未来本部や地元組織と連携しながら、「子育て世代」を支援する「家庭教育懇談会」(通称家庭コン=jに力を注いでいますね。
 小島 重視しているのは「対話」です。学校の先生が家庭教育を語る場≠ナはなく、保護者が主役になり、じっくりと耳を傾けるようにしています。昨年は全国2386カ所で行われ、1万5872人が参加しました。
 尾高 例えば、兵庫の西神戸総県では本部単位で定期的に開催。特に垂水(たるみ)総区では活発に実施されています。どの会場でも、不登校、発達の遅れ、子ども同士の人間関係など、親が不安に感じていることが話題になり、話は止まりません。参加者からは「ささいなことも安心して話せた」「悩みを聞いてもらえてスッキリした」などの声が寄せられています。
 原田 子どもの不登校について池田先生は、「子どもだって苦しんでいる。何とかしなければと思っている」「そこをくみ取ってあげながら、大きくつつみ込んであげるのが、親の愛情です」と語られています。どこまでも「子どもを信頼する心」を持ち続け、接していきたいものです。
 大串 聖教新聞を読んでいて、不登校を何とかしたい≠ニいう祈りから、子どもに幸せな人生を歩んでほしい≠ニいう祈りへと変わっていった時、不思議と子どもが学校に通うようになったとの体験記事を目にしたこともあります。
 小島 教師の皆さんも、現場で努力を重ねられています。東京の公立中学校で校長を務める教育本部のメンバーは、「対話」を重視する授業を取り入れ、不登校の生徒数が半減。その取り組みが、各種マスコミで何度も報じられています。
 尾高 核家族や共働き世帯が増え、多様化する時代だからこそ、子育て世代に安心と共感の居場所≠提供する家庭コンに、さらに力を注いでいきます。

実践記録への評価

 大串 また本年は、池田先生が教育実践記録運動の推進を提案されて40年ですね。実践記録は「わが生命に光る『黄金の日記文書(もんじょ)』」と、先生はたたえてくださっています。
 西方 今や国内外の教育者から高い関心が寄せられており、米ジョン・デューイ協会のラリー・ヒックマン元会長は、「教室での問題解決のための非常に貴重な事例研究」「世界各地の教師たちも読めるようにしてもらいたい」と語っていましたね。
 大串 作新学院大学の渡邊弘学長は「『教育のための社会』の実現に向けた大きな力になっている」と述べていました。
 原田 御聖訓(ごせいくん)に「(みょう)と申すことは、(かい)ということなり。世間に、(たから)()める(くら)(かぎ)なければ、開くことかたし。開かざれば、蔵の内の財を見ず」(新536・全943)と(おお)せです。多難な時代に、最極(さいごく)の生命の宝を持つ「子どもの幸福」を祈り、温かく励ます、後継(こうけい)の教育本部の実践をたたえ、先生は「人間教育の太陽を赫々(かっかく)と輝かせ、若き価値創造の生命を照らしゆこう!」と呼びかけられています。創価の原点・教育本部の皆さんのさらなる活躍を深く祈念しています。

(2024. 3.28. 聖教新聞)