< 座談会 >

創立100周年へ

新時代の暁鐘

 


 

 

<61>
<62>
<63>
<64>
<65>

不屈の精神で人間勝利の凱歌を
金剛の団結で今再び≠フ大前進
猛然と祈り、不可能を可能に!
民衆の力で平和の文化を建設
民衆の幸福と安穏のために前進

 

 

 

<61> 不屈の精神で人間勝利の凱歌を
出席者:原田会長、杉本総合女性部長、日高総広島長、塩出総広島女性部長、渡部(わたなべ)総広島青年部長

 原田 「平和」とは、遠い彼方(かなた)にあるものではない。あの友に会い、この友と(えん)を結び、誠実に対話を重ねる中で築かれる――平和原点の天地・広島の友は今、池田先生の指針を胸に、あの地この地で、立正安国への「蘭室(らんしつ)(まじ)わり」を広げていますね。
 日高 はい。明6日には、79回目の広島原爆忌を迎えます。厳粛(げんしゅく)に勤行法要を営み、原爆犠牲者・戦没者を追善(ついぜん)し、世界の平和と核兵器廃絶への誓願(せいがん)を新たにしてまいります。
 渡部 広島では、学生平和意識調査や被爆体験を聞く会などを積み重ね、核兵器廃絶と不戦のための運動を進めています。本年は、3日に青年部の代表が原爆資料館を訪れ、平和研修会を開催。4日には「広島学講座」を行いました。今回が196回目で、間もなく200回となります。
 杉本 同講座は平和の潮流(ちょうりゅう)を広げるため、1989年から行ってきたものですね。ノーベル平和賞受賞者をはじめ、国内外の識者が講演し、反響を呼んできました。
 渡部 先生の提案を受け、2009年に「平和宣言」を決議した5日は、「広島青年部 平和誓願(せいがん)の日」でもあります。
 塩出 6日には、女性平和委員会主催の「被爆体験を聞く会」を実施。9月には、広島で「青年不戦サミット」も開催されます。
 原田 北広島町の中国平和記念墓地公園には、先生の発案で建立(こんりゅう)された「世界平和祈願(きがん)()」があります。広島の爆心地の真北、同じ東経132度27分に立てられた碑は、全世界の核兵器・核実験の犠牲となった被ばく者を追悼(ついとう)し、恒久(こうきゅう)平和を祈る場です。
 日高 「永遠平和の原点・広島よ! 世界の希望・広島よ! 強き団結の力で勝て! 雄々(おお)しき正義の声で勝て! 不屈(ふくつ)の精神の戦いで勝て! 広島には、人間勝利の凱歌(がいか)をあげる大使命があるのだ!」――先生の期待を胸に、私たちは平和の連帯を広げる戦いに必ずや勝利してまいります。

読み合わせや感想

 杉本 広島家族は今、広布推進の最大の力となる「座談会革命」を進めていますね。
 渡部 はい。まずは、小説『新・人間革命』の学習タイムです。先生は、「平和ほど、尊きものはない」との一節から始まる『新・人間革命』を、1993年8月6日に起稿(きこう)され、2018年同日に脱稿(だっこう)されました。
 日高 広島に思いをはせながら、「師弟の(たましい)の書」をつづってくださった先生の闘争を受け継いでいこう!≠ニ、18年から毎月の座談会で、『新・人間革命』の読み合わせや感想などを語り合っています。
 渡部 毎月1章ずつ読み進め、今月は池田先生と周恩来総理の一期一会の出会いが収められた、第20巻「信義(しんぎ)(きずな)」の章です。
 杉本 「座談会は参加者全員が主役」の「幸福劇場」と先生は(うた)われました。その通りに、全員参加のディスカッションの時間を設けたり、心に刻む御書を紹介したりするなど、内容にも工夫をこらしていますね。
 原田 4年前からは、「青年育成のレボリューション(革命)」「カフェのような温かな集い」との意義を込め、「レボカフェ」と題した支部青年座談会も毎月開催していますね。
 塩出 青年部員の参加者がいなかった、ある支部では協議を重ね、一人の友が喜ぶ集いを開こう≠ニ決意。最初は、写真が趣味の男子部員に光を当て、支部一丸で個展≠開催しました。当日は、友人も含めて50人を超える方が参加。その後も、アクセサリー作りやミニ運動会など、「一人の青年」に焦点を当てた企画を通し、人材が開花。青年部教学試験3級に合格した友や、男子部大学校に入校した友など、新しい力が躍動しています。
 日高 「座談会革命」の最大のポイントは、訪問・激励です。安芸(あき)高田市、北広島町、安芸太田町からなる喜多広島圏では、地区部長・支部長・本部長・圏長がそれぞれ、壮年1人・男子1人の励まし担当≠ニなり、訪問を重ね、心を通わせてきました。
 原田 先生が広島で語られた通り、「地道」(そく)「大前進」です。リーダー率先の訪問・激励は圏全体に波動し、副役職の方も積極的に家庭訪問を実践。本年4月には、8割近くのメンバーのもとへ足を運び、語らいを広げることができたと聞きました。
 日高 広島全体でも壮年部長を家庭訪問長≠ニ定め、尾道(おのみち)では30年ぶり、(くれ)では40年ぶりに座談会に参加した友もいます。
 塩出 女性部では毎月、グループ長のための「幸福大学校」を開催。大白蓮華に掲載されている池田先生の御書講義を学び、グループ員さんのもとへ訪問・激励に歩いています。
 杉本 安芸区に住む安芸池田圏の地区副女性部長は、シングルマザーとして、食べ盛りの3人の男の子を育てながら、仕事の合間を縫って訪問・激励に奔走(ほんそう)。2人の友人と6月の任用試験に挑むなど、対話拡大にも率先していますね。

地域貢献≠ノ率先

 塩出 立正安国という最極(さいごく)の平和貢献の先頭を走るのは、広島戸田総県の友です。この地域ではリーダーが先頭に立って、自治会や町内会などの地域貢献の活動に取り組んでいます。
 原田 先生は「一人一人が創価学会そのもの」と言われました。猛烈な雨による広島市北部の災害から10年。不死鳥の広島が、創価家族が負けないことが大折伏であり、立正安国≠ニの伝言を胸に刻む安佐(あさ)南区の副総広島長は、町内会連合会の副会長として街の防災イベントを催し、テレビや新聞で紹介されるなど、信頼を広げていますね。
 塩出 7月に学んだ「()(はし)」の章で先生は、「衆流(しゅる)あつまりて大海となる」(新205・全288)を(はい)し、誠実に黙々(もくもく)と、一本一本、糸をかけるように、交流の道を開くことで、偉業(いぎょう)成就(じょうじゅ)できると強調されました。
 原田 大聖人は「火をきるに、やすみぬれば火をえず」(新1522・全1118)とも(おお)せです。たゆまぬ祈りと執念(しゅうねん)の行動によってこそ、広布の道は開かれます。岡山、山口、鳥取、島根の同志と心一つに、広島から中国から、「地涌(じゆ)讃歌(さんか)」「平和の凱歌(がいか)」を(とどろ)かせていきましょう!

(2024. 8. 5. 聖教新聞)

 

<62> 金剛の団結で今再び≠フ大前進
出席者:原田会長、永石女性部長、熊谷総大阪長、松原総大阪女性部長、前田総大阪青年部長

 原田 常勝関西の本陣・大阪は、不可能を可能にしまさかが実現≠オた「1956年(昭和31年)の戦い」、「大阪事件」での権力の魔性(ましょう)≠ニの激闘(げきとう)と勝利など、池田先生との民衆(みんしゅう)革命(かくめい)の歴史が、幾重(いくえ)にも刻まれた天地です。
 熊谷 8月14日は、戸田先生と池田先生の出会いの日であり、52年に、池田先生が大阪に広布の第一歩をしるされた「関西・師弟原点の日」でもあります。先生は当日夕刻(ゆうこく)に到着され、(ただ)ちに堺市での座談会に。そこで7人の方が入会を決意しました。その後、「仏教大講演会」や、関西で初めて戸田先生と共に出席された大正区での座談会など、19日の帰京まで各地を奔走(ほんそう)されました。
 松原 随筆で先生は、この初来阪のエピソードに触れて、大阪の地に「広宣流布の大城」を築くため、師・戸田先生の戦いを支え抜く覚悟であったとつづられています。
 永石 その通りに大阪支部は、破竹の勢いで折伏が進み、56年5月には、先生の指揮のもと、1カ月で1万1111世帯の金字塔を打ち立てました。そして今、常勝の大城≠ニして、師弟不二の精神を皆が学び来たる憧れの「世界のカンサイ」となりました。
 原田 先生は「師弟の真髄(しんずい)は関西にあり」「関西魂とは折伏(しゃくぶく)精神なり」と示されました。御聖訓に「いかなることありとも、すこしもたゆむことなかれ。いよいよはりあげてせむべし」(新1484・全1090)と(おお)せです。師と共に正義の声をはりあげ、立正安国の先陣を切ってきたのも大阪の友です。この夏も仏縁(ぶつえん)拡大へ、共々に勇気の行動に打って出ましょう。

各地で珠玉の体験

 永石 大阪の友は今、あの地この地に大きく動き、多くの友と心を結ぶ友好対話に取り組んでいますね。
 熊谷 此花(このはな)総区の支部長は、地区部長と共に内外の励ましに奮闘。その人柄(ひとがら)が信頼され、6月から町会長に就任しました。また、今までつながりが薄かったところにも、次々と友情を結び広げています。
 松原 困っている人を見ると放っておけない≠ニいう鶴見(つるみ)総区の女性部副本部長は、信心で大病を克服(こくふく)。2人の友が6月の任用試験に挑戦しました。SNSも活用し、愛犬を通してつながった全国のフォロワーと交流を深めています。
 永石 副役職の方々の活躍も光っていますね。団地等がある堺市の北総区の地区では、80代、90代の4人の地区副女性部長が皆、自治会に(たずさ)わっています。その中、地域の若い世代の友と対話に花が咲き、このたび、その友が御本尊をお受けしたと聞きました。
 松原 淀川(よどがわ)総区の白ゆり長は、師恩にお応えするのは今≠ニ奮起し、悩みを抱える友人と対話。2月に、友人は娘さんと共に晴れて入会しました。初信の功徳で課題も解決し、任用試験にも合格。笑顔で学会活動に励んでいます。白ゆり長は地区の太陽として、率先(そっせん)の語らいに走っています。
 原田 池田先生は、「勝ち(いくさ)のためには、一にも、二にも、三にも、同志の金剛(こんごう)の団結で進むことだ」と強調されました。その(はん)となってきたのが大阪、関西の皆さんです。いよいよの決意で、師弟勝利の下半期へ勇躍(ゆうやく)前進しましょう。
 永石 支部、地区では、一人への励ましに(てっ)し、人材育成も進んでいますね。
 熊谷 門真(かどま)王者県の地区部長は、日頃の訪問・激励に加え、会合案内のチラシにも工夫をこらし、会合終了時には記念撮影し、全員に届けています。徐々に座談会等の参加者が増え、地区の34人の部員のうち26人が集うように。その決意に触れ立ち上がった友は「こんなに素晴らしい信心、教学を、もっと早く学びたかった」と語っています。
 松原 「大阪の戦い」の折、先生は「百人の一歩前進こそ大切だ。そのためにも、一人一人の名前を思い浮かべて祈ろう」と呼びかけられました。いよいよ関西家族の祈りから「今再び」の大前進の開始です。
 前田 住吉総区のある本部は、壮年・女性部が一体で青年を励まし、男子部は部員数の8割を超えるメンバーが青年部幹部会に集まり、ある地区では、池田華陽会の2人が友人への弘教を成就。拡大の波動が広がっています。
 原田 このたびの青年幹では、大阪、兵庫、京都、奈良、和歌山、滋賀、福井と、全関西で勝利のドラマが巻き起こりましたね。
 前田 総大阪男子部は、一昨年の集いから約2倍のメンバーが視聴。池田華陽会も、本年1月の華陽カレッジから9倍近い友が、はつらつと集い合いました。
 熊谷 5月に開催した「OSAKAユースフェスタ」も、1200人を超える友人を含め、参加者、出演者、展示来場者など総計15000人以上で大成功でした。参加者から「自分も励まされる側から励ます側に成長したい」「平和のために今から行動したい」等、歓喜と決意の声が多く聞かれました。

師弟の絆学ぶ展示

 永石 関西文化会館では「師弟常勝の(たましい)」展が常設され、多くの見学者が訪れていますね。
 前田 関西広布史と池田先生との共戦の足跡(そくせき)が写真や映像で紹介され、大阪大会で使用されたマイクや、先生が学会歌の指揮で使われた金扇子(せんす)など貴重な品も並んでいます。また、先生の書や和歌、句など揮毫(きごう)も多数、展示されています。
 松原 80年5月に、関西でしたためられた「五月三日」の大書のほか「勇戦」「大勝」の書や、大阪大会の油絵も観覧できます。関西の師弟の息吹(いぶき)を感じていただきたいと思います。
 熊谷 2007年11月、258回目の関西指導の折、池田先生は、あらゆる逆風を跳ね返し、常勝の歴史をつづった関西の友を、最大にたたえてくださいました。そして、「常勝の 広宣流布の 大阪城 三世に光れや 勇姿(ゆうし)(かがや)け」と()まれました。
 原田 「福運錦州城(きんしゅうじょう)」たる関西池田記念大講堂の建設に呼応(こおう)し、自身が、わが地域が、そして大阪・関西が、いついかなる時も、勝利の結果で師にお応えする――この不滅の伝統を胸に、大阪から新たな民衆凱歌(がいか)の歴史を断固と開いていきましょう。

(2024. 8. 8. 聖教新聞)

 

<63> 猛然と祈り、不可能を可能に!
出席者:原田会長、永石女性部長、広崎総兵庫長、大野木(おおのぎ)総兵庫女性部長、宮口総兵庫青年部長

 原田 このたびの宮崎での震度6弱の地震に際し、お見舞いを申し上げます。また、気象庁からの「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を受け、日頃からの備えを再確認していきたいと思います。
 永石 東京・八王子市の創価大学で3日間にわたり開催された全国未来部夏季研修会が先週、大成功で終了しました。47都道府県の高等部の代表550人が一堂に会しての集いでした。
 宮口 兵庫からは24人のメンバーが参加しました。「同世代のみんなが、全国各地でさまざまな挑戦をしていることに、勇気をもらいました。自分も、もっと頑張ろう≠ニ触発(しょくはつ)を受けました」と語るなど、皆が一回りも二回りも成長して兵庫に帰ってきました。
 原田 池田先生が21世紀を託した「新時代の鳳雛(ほうすう)」こそ、今の未来部です。一人ももれなく使命の舞台に羽ばたき、広布と社会の未来を担う大鳳(おおとり)へ成長しゆくことを祈念しています。

甲子園での広布史

 宮口 今月、誕生100周年を迎えた兵庫県西宮市の甲子園球場では連日、高校球児たちの熱戦が繰り広げられています。
 原田 甲子園では、幾多(いくた)の広布の歴史も築かれてきました。1966年9月には、関西の「負けじ魂」を満天下に示した雨の関西文化祭≠開催。先生は(のち)に「この日 兵庫から世界へ 不可能を可能にする 『関西魂』が 発信されたのだ」「ここ兵庫こそ 世界が憧れる 『カンサイ・スピリット』の 電源地(でんげんち)と 永遠に刻まれ 残されたのだ」とつづられました。
 広崎 84年9月には、57カ国・地域から10万人のメンバーが参加し、第4回「世界平和文化祭」が行われました。本年で40周年です。青春の原点を胸に、当時の青年たちは今も広布の舞台で躍動しています。
 原田 「常勝≠ニは、逆境に打ち勝ち続ける者に与えられる栄冠(えいかん)だ」と、先生は語られました。兵庫には、関西には、この常勝不敗の(たましい)が脈打っています。
 広崎 兵庫は本年、「世界の希望――兵庫! 座談会革命で青年錦州城(きんしゅうじょう)を!」とのスローガンのもと、「友人参加の青年座談会」を開催してきました。
 大野木 3月の世界青年座談会には、通常の2倍以上の友人が参加。青年の参加者も増え、着実に広布の水かさを増しています。
 宮口 6月には、青年部主催の「ピースチャレンジフェスタ」を神戸国際展示場で開催しました。展示やステージ企画などを通し、一人一人が挑戦できる平和への取り組み≠学び深めるイベントです。
 広崎 分県・総区で、ヤング男子部・池田華陽会・学生部などからなる実行委員会を立ち上げ、当日はパラスポーツ体験やSDGs(エスディージーズ)を巡る企画など、27のブースが設置されました。多くの友人や未入会の家族も参加し、兵庫の新時代を開く集いとなりました。
 永石 7月の青年部幹部会には、1月の華陽カレッジの9倍近い池田華陽会の友が集い合うことができましたね。「地区全員」「本部で8割を超えるメンバー」が参加できた組織もありました。播磨(はりま)総県の小野大勝圏では各部一体の訪問・激励で、7割を超えるメンバーが視聴できました。
 大野木 この夏は、「心軽やかに 会おう! 語ろう! つながろう!」をテーマに、「対話活動者の拡大」に挑戦しています。

湿れる木より火を

 広崎 明年1月で阪神・淡路大震災から30年です。先生は2000年2月、被害が大きかった地域の一つである長田(ながた)区の長田文化会館を訪れ、兵庫区、北区などの同志と共に、追善(ついぜん)勤行(ごんぎょう)を行い、励ましの言葉を贈ってくださいました。
 原田 先生は、「人生は戦いです。幸福になるための戦いです」「どうか(ほが)らかに! 朗らかな人には、だれもかなわない」と語られ、湊川(みなとがわ)の方向を確認されながら、大楠公(だいなんこう)≠ピアノで(かな)でられました。戸田先生が青年たちに何度も歌わせ、池田先生が後継(こうけい)の友に早く()い立て≠ニ幾度も響かせた旋律(せんりつ)です。
 宮口 この地で広布を推進する、中央神戸総県・長田総区の男子部副部長は、関西国際文化センターでの『新・人間革命』の名場面展を友人と一緒に鑑賞。青年部幹部会の配信も見た友人は、創価の青年が世界中で躍動する姿に感動し、今月末に入会予定です。
 大野木 兵庫総区では、女性部グループ長が友人と一緒に座談会に参加。その場には、共通の知人の会友の方がおり、「私はいつも座談会に参加していて、信心のすごさ、学会員さんの素晴らしさを実感しています」と語りかけ、グループ長の友人は入会されました。
 広崎 神戸北常勝区では6月の任用試験にブロックで1人以上の方が挑戦。未来座談会などを通じて青年を(はぐく)んできた、ある地区では8人の方が受験しました。また、ある支部長の後輩の青年は、任用試験などを経て学会理解を深め、今月末に入会の予定です。
 大野木 先生が「広布の電源地(でんげんち)」「世界一 広布の模範(もはん)」と言われた尼崎(あまがさき)総県は、本年5月に地区1を超える弘教を成就。引き続き取り組んだブロック内120・ブロック外120≠フ対話運動では、ヤング白ゆり世代の白ゆり長が錦宝会(きんぽうかい)多宝会(たほうかい))の先輩とブロック内を回ったり、壮年部が人脈を生かしてブロック外を訪問したりするなど、各部の団結によって見事に目標を達成しました。
 永石 尼崎では、2月に入会したヤング白ゆり世代の友が早速、2人の友人へ弘教(ぐきょう)氏、共に任用試験に挑むなど、新たな力≠熬実に育っていますね。
 原田 先生は62年1月24日、大阪事件の無罪判決を勝ち取られる前夜、尼崎の地で関西の同志に「善良(ぜんりょう)な市民を苦しめている権力とは、断固、一生涯(いっしょうがい)戦う」と宣言されました。「湿(しめ)れる木より火を()だし、(かわ)ける土より水を(もう)けんがごとく、強盛(ごうじょう)(もう)すなり」(新1539・全1132)とは、先生が「大阪の戦い」「関西の戦い」で何度も(はい)された御文(ごもん)です。私たちは今こそ、猛然(もうぜん)と祈り、大きく動き、歴史的勝利をつかんでいきましょう!

(2024. 8.12. 聖教新聞)

 

<64> 民衆の力で平和の文化を建設
出席者:原田会長、平和委員会 相島議長、女性平和委員会 橋口委員長、青年平和会議 南議長、女性平和委員会ユース会議 小松議長

  79回目の「終戦の日」を迎えました。本日は青年部による「世界平和祈念 戦没者追善(ついぜん)勤行法要」を()り行い、厳粛(げんしゅく)に祈りをささげ、恒久(こうきゅう)平和と不戦の誓いを新たにします。
 原田 戦火の悲劇は今も続いています。私たちは、世界の各地での紛争が早期に終結に向かうことを強く望み、国際社会の連帯で緊張緩和に道を開いていくことを願ってやみません。今こそ、生命尊厳(そんげん)思潮(しちょう)を広げ、一段と草の根の運動を進めていきたい。
 橋口 核のリスクは「過去数十年で最高レベルにまで悪化」(グテーレス国連事務総長)と指摘されています。今月2日までスイスで行われたNPT(核兵器不拡散条約)再検討会議第2回準備委員会には、SGIの代表も出席。市民社会による意見表明の場では、核兵器の先制不使用への合意などを求める共同声明が読み上げられました。
 相島 池田先生は昨年のG7広島サミットに寄せた提言で、核のリスク低減への明確な歯止めとして、核保有国による核兵器の先制不使用の誓約(せいやく)を訴え、気候変動やパンデミックの問題に取り組む各国の連帯を支えてきたような「共通の安全保障」への転換を呼びかけました。今日にあって、いや増して重要な視座(しざ)です。
 原田 米ソ冷戦下の1975年11月、先生は広島の地で核兵器の先制不使用の必要性を訴えています。この年の1月、青年部が集めた「核廃絶(かくはいぜつ)1000万署名簿」を国連本部へ提出。その後、一段と強く平和行動を起こされ、40回にわたる「SGIの日」記念提言など、核廃絶へのメッセージを発信してこられました。
 相島 今年の1・26「SGIの日」に発表された原田会長の談話の通り、私たちは先生の弟子として、三代会長の平和と人道の闘争≠ノ(つら)なり、「平和の文化」の(にな)い手となっていきます。
 原田 先生のご生涯(しょうがい)は、戦争から平和へと人類史を転換させゆく師弟の熱願(ねつがん)(つらぬ)かれています。それを未来へ()ぐのは私たちです。御聖訓(ごせいくん)に「()(みだ)れたるにこそ聖人(しょうにん)愚人(ぐにん)(あらわ)(そうら)え」(新1493・全1095)と。試練の時代だからこそ、先生の(げん)たる平和闘争を受け継ぎ、民衆のスクラムをさらに広げていきたい。

心のとりで£zく

 小松 戸田先生の原水爆禁止宣言から60年後の2017年、国連で「核兵器禁止条約」が採択(さいたく)。SGIはICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)の国際パートナーとして、実現を後押ししてきました。
 橋口 今年4月には市民団体等が連帯し、「核兵器をなくす日本キャンペーン」が立ち上げられ、日本の核兵器禁止条約への参加を目指す幅広い取り組みも始まりました。創価学会平和委員会も協働(きょうどう)しています。
 相島 私たちは核禁条約が提起する「グローバル・ヒバクシャ」の問題に焦点を当て、カザフスタンの核実験被害者の証言映像を公開。また、新たな写真技術を使い、撮影された「被爆者の肖像(しょうぞう)――80年の記憶」展は、初開催の東京で約2万人が鑑賞し、反響を呼びました。
 小松 今月、広島で在日韓国人被爆者の朴南珠(パクナムジュ)氏を講師に第21回「被爆体験を聞く会」(主催=広島女性平和委員会)を実施。また、青年を対象に被爆証言会と平和研修会を行っています。
  長崎では、長崎県被爆者手帳友の会副会長の三田村静子氏を迎え、「ピースフォーラム」を開催。女性平和委員会ユース会議の被爆体験を聞く会や、未来部員と保護者、青年世代が被爆遺構などを巡る「ピースウオーク」も実施しました。
 橋口 核兵器廃絶に生涯をささげたノーベル平和賞受賞者のロートブラット博士と池田先生との対談でも「青年」がテーマに。博士は「これまでの世界より、ずっと良い世界を築いていけるよう、若い人々を、私たちの持てるすべてを注いで育んでいかねばなりません」と、真情を語られています。
 原田 小説『新・人間革命』第19巻「宝塔(ほうとう)」の章には、全80巻の反戦出版を通した若い世代への平和後継(こうけい)の意義がつづられています。戦争体験の風化をくい止め、反戦平和の心のとりで≠築く作業は、ますます重要です。

広島、長崎に学ぶ

 小松 平和の連帯拡大へ、青年の熱と力をさらに結集していきます。若者が主体者となって核兵器廃絶や気候危機の解決へ連帯する「未来アクションフェス」(今年3月)には、SGIユースが実行委員会に参画。当日は約7万人が集い、約50万人がライブ配信を視聴しました。
  9月に行われる史上初の国連「未来サミット」の公式サイトには「若者が国連市民社会会議の議論に積極的な貢献を果たしている」事例として、このフェスが紹介されています。
 橋口 女性平和委員会では、ユース会議を中心に戦争・被爆体験の継承(けいしょう)運動に取り組んでいます。壮絶(そうぜつ)な体験を伺う中、「池田先生がされてきたように、目の前の一人を大切に、今いる場所で平和への行動を起こしていきたい」等の決意が続々と寄せられています。
  青年平和会議は、アメリカの歴史教科書で紹介された女性(篠原美保子(みやこ)さん)の被爆証言の動画を、創価学会公式サイトの「SOK PICKS」で公開。「胎内(たいない)被爆」の現実と向き合う苦悩を、平和を語る使命へと転換した篠原さんの生き方に胸が熱くなります。
 相島 こうした戦争・被爆証言や、核兵器廃絶に向けた動画は学会公式YouTubeチャンネルやSOKAチャンネルVODにも多くありますので、積極的に活用したいと思います。
 小松 さらに青年部としては、9月に広島で「青年不戦サミット(第33回青年平和連絡協議会)」を開く予定です。また、首都圏の男女学生部は平和シンポジウムを8月20日に実施します。
 原田 池田先生は、アメリカの核時代平和財団を設立したクリーガー博士との対談で、「永遠の不戦の原点」である広島、長崎に学ぶことから「希望」を見いだせると強調されました。その希望とは、「広島、長崎を復興させた『人間の力』『民衆の力』です」と。力強い「励ましの声」「希望の声」を、わが地域から広げ、平和の文化を建設していきましょう。

(2024. 8.15. 聖教新聞)

 

<65> 民衆の幸福と安穏のために前進
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石女性部長、西方青年部長、田久保池田華陽会委員長

 原田 本日から下半期のスタートです。まだ暑い日が続きますので、健康に留意しながら、いよいよの決意で師恩(しおん)(むく)いる闘争を開始していきましょう。
 西方 師恩に報いる道は、ただ一つ。師匠が命を懸けて戦われた広宣流布に邁進(まいしん)する以外にない=\―これは、戸田先生が霊山(りょうぜん)に旅立たれた翌日の本部幹部会で、池田先生が宣言された言葉です。男子部は過日の青年部幹部会に、2年前の2倍のメンバーが集いました。私たちは広布への情熱を一層(いっそう)燃やし、「11・15」「11・18」へ、勇んで対話を拡大していきます。
 原田 先生は「御本仏(ごほんぶつ)(だい)誓願(せいがん)(つら)なる創価の師弟は、『平和の(はしら)』『青年の眼目(がんもく)』『世界市民の大船(たいせん)』として、いやまして民衆の幸福と安穏(あんのん)のために戦い勝っていくのだ。『人生は強気でいけ!』『追撃(ついげき)の手をゆるめるな!』との恩師の(げん)たる師子吼(ししく)のままに」と言われました。心して広布の(みね)登攀(とうはん)していきたい。

「大福運の関西城」

 西方 19日には、関西池田記念大講堂の起工式が行われました。2027年に開館の予定で、地上4階・地下1階建てとなります。「大法(だいほう)興隆(こうりゅう)所願(しょがん)成就(じょうじゅ)」の関西本部常住(じょうじゅう)御本尊が安置される「大講堂棟」は、5000人を収容できる国内最大規模のホールです。
 長谷川 1956年(昭和31年)の「大阪の戦い」のただ中、先生は旧関西本部の初代管理者の夫妻をねぎらいながら語りました。「今は、こんな粗末(そまつ)な建物かもしれません。しかし、やがて何千、何万という人を守っていける大福運の関西城をつくります。必ず、世界中から、この関西に集まって来るようになります」と。
 原田 その言葉の通り、関西は世界中の同志が憧れる「世界のカンサイ」となりました。「福運錦州城(きんしゅうじょう)」たる大講堂が完成した(あかつき)には、全国・全世界の同志が(あお)ぎ見ることでしょう。先生は「未来まで ()しき(えにし)の 大関西 常勝つらぬく 不二の師弟よ」と()まれました。「常勝の空」に響きわたる建設の槌音(つちおと)を喜びに、必ずや弟子の()(どき)を上げていこうではありませんか!
 永石 関西女性部の祈りと団結は、ますます輝いています。24日からは、「座談会」が行われます。夏の友好交流の模様を語り合いながら、勇躍(ゆうやく)の出発を切っていきましょう。
 田久保 「未来座談会」として開催する地域も多くあります。9月の新学期に向け、大切な時期です。一人でも多くの方が元気に参加できるよう、心を配っていきたいと思います。
 永石 御聖訓(ごせいくん)に「かかる濁世(じょくせ)には、(たが)いにつねにいいあわせて」(新1304・全965)と(おお)せです。「座談会革命」を掲げた本年、各地で工夫をこらした取り組みが実施されています。皆が発言しやすい車座(くるまざ)形式、テーマを決めて意見を述べ合うディスカッション形式など、楽しく充実した集いが開かれています。
 原田 この半年、「励まし週間」を中心に、皆で訪問・激励に歩いている地区では、参加者が着実に増えています。壮年部による「パーフェクト訪問」、「スマイルデー」と名付けた女性部の全リーダーによる訪問・激励など、「人を励ませば、自分も励まされる。人を照らせば、互いの未来が明るく晴れる」と先生が言われた通りの行進です。
 田久保 世界各国の運動も「ザダンカイ」が中心ですね。米モアハウス大学キング国際チャペルのカーター所長は、座談会を活動の(じく)にしている学会は、国籍、人種、民族、性別、文化、経済、言語、教育といった全ての(わく)を取り払い、「あらゆる人の幸福と成仏を求め、一人一人を徹底して肯定(こうてい)する信仰(しんこう)組織」であると語っていました。
 長谷川 座談会により、地域の「共助(きょうじょ)」の(きずな)が強まっていると評価する識者もいます。「あの人は元気にしているか」「この人はどうしているか」と地域内を回る学会の活動は、「地域のつながり」を強くし、防災・減災にもつながっているのです。「学会員が、人と人とを結び、温かい人情を通わせ合っていく」ことが「地域広布」であると、先生が教えてくださったことを思い起こします。
 原田 「ザダンカイが充実し、活力と歓喜(かんき)にあふれている限り、広宣流布の前進はとどまることはない」――これが学会の勝利の方程式です。下半期も懇談(こんだん)的∞双方向(そうほうこう)≠フ座談会を通し、信心の喜びあふれる前進をしていきましょう。

聖教創刊原点の日

 長谷川 24日は、池田先生の入信記念日であり、黄金柱(おうごんばしら)の「壮年部の日」でもあります。「『黄金柱』とは、一切を黄金に変えゆく柱だ」と、先生は強調されています。その通りに立ち上がってこそ、広布は伸展します。
 西方 今、壮年部による月例の「サンデー勤行会」を実施している地域が多くありますね。青森では、本部で100人の壮年が集い合っていると聞きました。
 長谷川 「ヤング壮年部」「王城会」「太陽会」の運動も各地で活発です。九州では隔月で、学会創立100周年の中核となるヤング壮年部の代表による研修会を開催。池田門下の誓いを胸に、御書や広布史を学んでいます。また、「王城会大会」を通し、「創価の城」を守り抜く使命を確認。太陽会の支部議長会を毎月開催し、一人一人に励ましを送っています。
 田久保 24日は、「聖教新聞創刊原点の日」でもあります。1950年の同日、事業が行き詰まる中で戸田先生は、広布の未来を展望し、池田先生に聖教創刊の構想を語られました。
 永石 師弟の誓願(せいがん)で誕生した聖教新聞は今や、海外に90の姉妹紙誌が誕生。先日、アフリカの島国である「サントメ・プリンシペ民主共和国」からアクセスがあり、電子版は224カ国・地域に広がっています。
 原田 「日本中、世界中の人が読む新聞に」と、戸田先生・池田先生が誓った通りの時代になりました。池田先生は「黄金の 日記文書(もんじょ)を 聖教と 生命(いのち)につづれや 今日も()いなく」と()まれました。私たちはこれからも、聖教と共に「人間革命」(そく)「立正安国」の黄金の日記文書をつづっていきましょう。

(2024. 8.22. 聖教新聞)