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長野 8時04分着⇒8時37分発

 長野に到着すると、かなり乗っていたことが判明。これが長野新幹線の一番列車なので当然か。ぞろぞろと他の乗客とともに階段を上がって行き、はじめての長野駅に降り立つ。ここでの滞在時間が今日の行程の中では一番長い。といってもわずか33分だが。
 駅構内はこじんまりとしていて、なにかのパビリオンの中にでもいる感覚。駅前に出てみると街並みもすっきりしていて、なにか清清しい。晴れているせいもあるだろうが、新潟よりも垢抜けた感じ。善光寺に近いからか、駅前に石灯籠がいくつかみえる。
 駅前ロータリーをひとまわりして写真を何枚か撮った後、駅に戻ろうと歩行者用の信号が点滅している交差点を渡ろうとしたら、途中で赤になってしまった。すると道路の車が一斉に動き出し、あやうく轢かれそうになる。歩道の信号が赤になるやいなや動き出すとはびっくり。
 どきどきしながら駅に戻り、今度は反対側の東口に行ってみる。こちらは打って変わって静かな街並み。先ほどの出口がオフィス街という感じだったのに比べて、住宅街といった感じを受ける。

 新幹線ホームに戻り、停車しているあさま506号をながめる。自由席はほぼ満席の様子であるが、指定席はがらがら。ホームの売店で「寺前弁当」を買って、指定された6号車に乗車。今朝から何も食べていないのでかなりの空腹。8時37分の発車を待ちかねて包みを開く。
 やっぱり列車に乗っての駅弁。流れゆく風景を眺めながらの食事は味を何倍にも高めてくれる。内容的にもこの弁当はいろいろな味を楽しめて大満足。さわやかな日差しをあびて、気持ちの良い朝食であった。
 それにしてもこの車両は人が少ない。長野を出たときには、10名にも満たなかった。上田、佐久平と停車して多少は増えたが、それでも半分にもいっていない。この新幹線は、佐久平を9時01分に発車すると9時50分の大宮までノンストップなので、これ以上乗客が増える見込みはないのである。こちらとしてはゆったりとできるので、すいているほうがよいのではあるが・・・。

 軽井沢を通過するあたりから勾配を下っていく感じがしてきた。長野に向かっているときには気がつかなかったが、東京方面だとはっきり感じられる。以前、碓氷峠を下ったときに感じたままである。新幹線は碓氷峠の急勾配を避けて建設されたと思っていたので意外な気がする。
 期待していた高崎駅の通過も、ぐっとスピードを落としてだったので思っていたほど迫力はなかった。

 

大宮 9時50分着⇒10時02分発

 さすがに東京は暖かく、沿線には桜が咲いているのをながめられる。新潟ではまだまだ桜が咲く兆候すらもないのにうらやましいかぎりである。しかし、わずか12分のインターバルで北へ行く新幹線に乗り継ぎ。
 ここで気がついたが、いつから新幹線ホームに柵のようなものが出来たのであろうか。昨年の今ごろに東京へ出張したときには気がつかなかった。といっても、あの時は新潟から乗車して大宮で下車し、帰りは東京から乗車したので途中駅のことはわからない。

 ホームの売店で「深川めし」を購入しつばさ117号に乗車。車内はあさまに比べてそこそこの乗車率。といっても思ったよりも乗っていない。
 でもはじめて乗る列車は楽しい。車内がすいていることもあってか、あさまよりも座席が広く感じられる。窓も大きくて気持ちがよい。
 さきほど駅弁を食べてからまだ1時間半そこそこしか経っていないが、さっそく買ってきた「深川めし」の包みを開く。あさりの入った炊き込み御飯ののうえに、焼きあなごと、ハゼの甘露煮がのっている。深川めしもあなごも私の好物であるが、ハゼは初体験。かなりグロテスクな顔をしているが意を決して食べてみる。見かけによらず美味い。

 このつばさ117号は7両編成で、後ろに2階建て車両のMAXやまびこ8両編成を連結しているのだが、福島までの途中駅である宇都宮や郡山でこのつばさから下車する乗客もかなりいて、福島に着く頃には車内がガラガラになってしまった。

 福島に11時18分に着き、うしろのMAXやまびこを切り離す。はじめてMAXやまびこの車両を実際に見たが、なかなか個性的なマスク。むかし、ウルトラマンかなんかで見た怪獣に似ている。
 連結部分はどうなっているのかと見に行くと志を一にする人々がいて、写真などを撮っている。できれば切り離す瞬間を見てみたいのだが、わたしの乗車するつばさ117号のほうが先に発車するので願いはかなわず。

 つばさは福島を発車すると東北新幹線の高架と別れ、左にカーブして下っていく。そしてしばらく走った後に右に大きくカーブしながら山への登りにかかる。福島から米沢の在来線ははじめて通る。
 ここはスイッチバックの連続する私のあこがれの線であったが、結局一度も乗車することなくスイッチバックは廃止となってしまった。途中駅の板屋にはたった一度だけ車で立ち寄ったことがあるといった状態。そのあこがれの線には客車鈍行列車で訪れたかったのだが、いまさらどうしようもない。

 東京では桜が咲いていたというのに、だんだんとまわりは雪景色になっていく。というより豪雪地帯を行くといった風情。こうしてみると日本も広いと感じる。
 はじめてのミニ新幹線は、単線あり、踏切ありで、なんとなく在来線の特急に乗っている感覚であった。

 

 

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