山形 12時26分着⇒12時42分発
山形駅のホームには、折り返しの東京行きに乗る客がかなり並んでる。それより今乗ってきた新幹線からもかなりの乗客が降りてきたのに驚く。私の車両はガラガラであったのに、どうしたことであろうか。まさか喫煙車両が敬遠されているわけでもないと思うのだが。
山形駅で、米沢牛をつかった駅弁を楽しみにしていたのだが、さすがに満腹でパス。さきほどの駅弁から2時間以上経過しているので当然食べられるはず、と思い直し駅弁屋を探すが、新幹線ホームで見かけただけ。そこまで戻るのも面倒臭いので、ここはなかったことにしてしまおう。
山形を出る仙山線は前の列車より1時間ぶりだというのに、車内は半分ほどの乗車率。渋谷では絶滅したと聞いているガングロ系も健在。
快速「仙山12号」は山形を出ると、わずか4分で次の北山形に到着。ここで降りる客がことのほか多く、少なめの乗客がさらに少なくなってしまった。例のガングロ系もここで下車。
仙山線は羽前千歳で奥羽本線からわかれて東に進路をとる。なにかの本に「仙山線は羽前千歳を出ると奥羽本線をアンダークロスして・・・」と書かれていて、また線路の幅が奥羽本線と仙山線では違っているので、この羽前千歳をこの旅ではひとつのポイントとしていたのだが、いざそのときになってみたら何か面倒くさくなってしまい、ぼんやりと過ごしてしまった。
列車は羽前千歳をでてから山中に入ってゆく。立石寺を左手上方に見て山寺駅に停車すると、作並、愛子、北仙台と停車しただけで、山形からわずか1時間で仙台に到着した。ホームに入る直前、携帯電話が鳴り響く。おりしも車内放送で「携帯電話のご使用についてご協力いただきましてありがとうございました」と流れているさいちゅう。急いで出ると会社からで、見積もりの件。ここ仙台では乗り継ぎ時間が11分しかなく、しかも在来線から新幹線なので慌てる。
仙台 13時43分着⇒13時54分発
新幹線ホームに上がると、到着アナウンスは流れているがだいぶ余裕。ホームの売店で、念願の牛たん弁当を入手。この仙台では大手駅弁屋2社が競っているのは有名で、売店も隣り合っているのだが、特に商売熱心というわけではなさそう。とりあえず「こばやし」の牛たん弁当とする。
時間があれば仙台で下車して喜助の牛たんを食べたいのだが、山形新幹線の山形〜新庄を諦めたぐらいカツカツなのでここは我慢。加熱式容器とかを使用していて、あたたかいのが食べられそうなので楽しみ。
ところが、乗車してビックリ。なんと満席。自分の席に行くのにも時間がかかる始末。なんとか席につきホッとしていると、斜め前の席で何事かトラブル。聞こえてきた内容によると席のダブリの様子。
どうなることかと思っていたら、先に座っていた乗客は同時刻発の東京行きこまち・やまびこ14号の切符であった。あわてて降りていったが、こちらはすぐ発車。多分間に合わなかったろうと思われる。
こまち・やまびこ14号は、仙台を出ると東京までノンストップなので、彼はつぎの新幹線に乗ったとしても東京に50分も遅れてつくことになるのだ。それにしても同時刻発で、同じような車両編成なのだからかわいそう。せいぜい他山の石と戒めようか。
乗車したこまち・やまびこ13号は、仙台を出るとつぎの盛岡までノンストップ。つまりこの満席状態が少なくとも45分近く続くのである。駅弁は加熱式であたたかくなるので、多分かなりのにおいを発すると思われ、ここで食べるのがためらわれる。だいたい席が狭くて上着を脱ぐのがつらいので、暑いのに上着を着っぱなしなのである。こういうときにもっと痩せていればなと悔やまれる。
それにしても思っていたよりもすごい乗車率。サラリーマンらしい乗客が多いので、春休みの影響とも考えられない。いつもこんなに乗車率がいいのだろうか。
新幹線はものすごいスピードで北上。多分いままでの私の経験になかったような速度で、いささか怖くなる。むかし、羽田空港から山形空港へ利用した飛行機が、羽田空港を離陸する際に滑走路を疾走した感覚。今にも離陸するのではないかと思うような速度である。特に駅を通過する際、反対側のホームに立つ人が見えないのに驚く。
盛岡に14時38分到着。山形新幹線の福島の例もあるし、ここでかなり降りるんだろうと期待していたが、意に反して降りたのは車両の4分の1から5分の1程度。いったい皆どこまで行くのであろうか。
こまちは盛岡を出ると、山形新幹線の福島と同じように本線から左に分かれて地平に降りる。10分ほど走った雫石で運転停車。上りのこまち18号と交換。さすがに腹が減ってきて、目の前に楽しみにしていた牛たん弁当があるのであるが、気の小さいせいで開けずにいる。
車窓は、先ほどまで春のような風景が展開していたのであるが、さすがに山中に向かっているだけあって雪が見えるようになってきた。右手には岩手山らしい山が見えてきた。といっても浅間山と同様にどれが岩手山かわからないので、いちばん目立っている山をそう思っているだけ。列車は、田沢湖、角館と観光名所にある駅へ停車してゆくが、乗客にめだった動きはなし。
田沢湖駅を通るときに、ひょっとして田沢湖が見えるんじゃないかとキョロキョロするが、それらしきものは見えず。他の乗客も数人が同じようにキョロキョロしていた。
15時38分頃大曲に到着。ここで車内の大半の乗客が下車。あれほど混雑していた車内がうそのようにガラガラになる。
ここから進行方向が変わるのであるが、席の向きを変えたのはわずか数人。隣りの乗客はさっさと空いた席に移動して、席を転換している。私もせっかくだからと、後ろの乗客に断って席の向きを変える。しかし、後ろの年配の乗客が面倒くさがって席を転換しなかったので、しばらくお見合い状態。そのうちに後ろの乗客は空いた席に移動していった。私が追い出したみたいで後味が悪い。
大曲〜秋田間は「電車でGO!2」で慣れた(?)行程。秋田平野を疾走して16時12分に秋田駅に到着。先ほどの乗客のうち若い方に「追い出したみたいですいません」とあやまると、快い返事をしてくれたのでホッとする。
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