前へ

 

8月8日(水) 広島観光 その3

 

 駅構内をウロウロとしたあげくキオスクのお姉さんに尋ねる。親切に教えてもらったとおりにエスカレーターを上がり、目的のお好み焼き「麗ちゃん」へ。
 ここははじめて広島を訪れたときに地元の友人から案内され、その時はなぜお好み村ではなく駅ビルかと思いながら付いていき、その美味さにおどろいた思い出の店である。今はガイドブックに載るぐらいに有名になってしまった。昼食時にはかなり過ぎているが、店内はほぼ満席。最初はバラバラに座っていたが、店員の配慮で近くにかたまって座りなおすことができた。
 有名な店は店員の態度が横柄になったりするが、ここの人たちはとても親切。写真撮影にも気さくに応じてくれる。
 今回注文したのは、前回と同様にスペシャル。そばとうどんが選択できるのだが、今回もそばにする。注文を受けると目の前の鉄板ですばやく焼き始めた。まずはビールで喉をうるおす。カラカラに乾いた喉によく冷えた生ビールが沁みこむ。
 しばらくすると、注文の品がつぎつぎと出来てきた。ソースの香りがたまらない。一口食べたとき数年前の味がよみがえってきた。やっぱりこの店にして正解。といっても、広島に来て食べたことのある店は、ここのほかはお好み村にあった店だけ。向こうの店の味はどんなだったか思い出せず。義父も満足そうに食べていたが、偏食のひどい甥もぺろりと平らげた。大満足で店を出る。

 腹ごなしに駅近くの広島東郵便局で57局めの旅行貯金。ついでといっては何だが、駅スタンプを押してから皆の元に戻る。広電の駅にはすでに宮島行きが停車していたが、自分としては新車に乗ってみたいので渋っていると、みんなさっさと乗車してしまった。確かに何時来るかわからない電車を待つのも意味がないような気がして自分も乗車。時計を見ると15時半。発車して前方を見ると、次の宮島行きの電車が近づいてきていて、思ったとおり新車であった。前方を見ていると、思ったより多くの新車とすれ違う。

 己斐を出て専用軌道に入り、横に山陽本線が並行したら突然運転士が立ち上がった。山陽本線の方を見ると、昔の国電型の電車が走っている。どうやら追いかけているようで、だんだんと車間距離が詰まってきたが、こちらのほうが駅となってしまい引き離されてしまった。
 そうこうしているうちにある駅が来て運転手が交代。運転手同士がいつまでもおしゃべりをしていて、なかなか発車せず。時間調整をしているんであろうが、見ているとイライラさせられる。やっと発車したと思ったら、今度は車掌までやってきて運転中の運転手と雑談。どうなっているんだ広島電鉄!
 行きには気がつかなかったが、宮島近くなってから電車がかなり揺れる。再び車掌がやってきて16時半すぎに広電宮島着。車に戻って今度は錦帯橋をめざす。

 大野インターチェンジから山陽自動車道に入る。地図をみると広島岩国道路と書いてあるが、岩国から先は山陽自動車道となっていて、今走っている高速道路はなんという名称かわからず。道はガラガラであるが、あいかわらずアップダウンがきついのか、車が重たいのか、オートマチックのギアが頻繁に変わる。たいしたことのなさそうな坂でも、後続のトラックに抜かされたりする。
 岩国インターチェンジで高速道を下りる。料金は750円なり。料金所のおじさんに錦帯橋の行き方をたずね、教えられた方向と標識にしたがって目的地へ。17時に到着。車をどこに駐車したらいいかわからずに街中をグルグル。河原に下りればいいことに気付く。

 山の上に城が見え、手前に錦川にかかる錦帯橋。ここは日本三奇橋のひとつで、5連アーチの木橋として有名だったので、かなり期待していたのだが、思っていたイメージと違う。もっと荘厳で、年に1回だか行われる橋の耐性測定(?)で中学生か何かが橋の上に整列しているイメージから、かなり大きい橋と思っていた。しかし実際に橋を目の前にしたときに、あまりのシンプルさに「こんなものか・・・」と思ってしまった。橋の渡り口に料金支払所のようなものがあったが、閉まっていたのでそのまま渡る。橋の上から川を見ると思っていたより高さがある。
 川は浅いようで、数人の子供が水浴びをしている。それがなんとも気持ちよさそうで、橋を一通り眺めたあとに川へ足だけつけてみる。これが冷たくて最高に気分が良い。ムシムシしていてグッタリしていた気持ちを引き締めてくれる。遠くで義父が呼んでいるようだったが聞こえないフリをして、しばしの息抜き。
 そのうちに妻が直接近くまで呼びに来たので、しかたなく川を出る。17時45分に出て宿へ向かう。

 帰りも高速道を利用するつもりだったが気分を変えて一般道を使うことにする。岩国の市街地までは順調にすすんだが、国道2号線に入ったとたんに渋滞にはまる。それでも高速道でいえばインターチェンジ2つ分と思っていたのが大間違い。少しすすんでは止まり、少しすすんでは止まりの繰り返し。今日の夕食は和食を予約していて、それも個室までオーダーしてあるので遅くなるわけにもいかず。
 この渋滞はしばらくつづいたが、大竹をすぎるとやっと流れ出しホッとする。途中のスーパーで酒やジュースの買い出し。個室を頼んだのには、酒類を持ち込みたいとの思惑もある。昨日の洋食は、料理を出すタイミングがあるらしくて食堂のみであったが、和食は別料金を払えば個室でも頼める。19時ごろ宿に着くと、国民宿舎の前庭で祭りをやっている。大野町のテントがあり、町のお祭りらしい。

 一風呂浴びてから夕食。われわれの個室の近くに、大野町のお偉さん方の控え室。われわれの部屋に入ったが、まだ配食の途中であった。子供たちを祭りの偵察に向かわせる。
 そうこうしているうちに食事の準備ができて夕食。昨日の夕食にはキャビアが出たが、今日の夕食は椀にマツタケ入り。シャブシャブも有り、今日も大満足の夕食。みんなニコニコ。

 夕食後まつりへ。「宮浜温泉まつり」の大段幕。ステージ上ではミス宮浜が3人いて、ビンゴ大会の真っ最中。先にまつりへ行った長男と甥はカードを手にしていたが、リーチはかかれど当たらず。
 小学校3年の次女は、自分の小遣いで犬の風船を買おうとしていたが、義父から「もったいないからヤメレ」と止められる。「自分の小遣いで買うんだから」と娘に加勢して、何とか買うことが出来た。そのうちに、メインイベントの花火100発がはじまる。たしか今日か明日、新潟では新潟まつりの花火大会で12000発だったかが打ち上げられるらしいが、こんなところで花火が見られるなんてと鑑賞。新潟まつりに比べればさすがに寂しかったが、それなりに情緒を感じさせた。
 最後に司会から「第1回の宮浜温泉まつりは以上をもちまして・・・」とコメントがあり、客からどよめきがあがった。

 

次へ

 

[ 「TravelNote」へもどる ]

[ トップへもどる ]