8月19日(月) 長浜 ⇒ 奈良

 

長浜17:43(3645M・新快速)18:45京都

 ホームに下りると、反対側に播州赤穂行きの新快速が停車していた。帰宅ラッシュの時間帯であり、乗り換え時間7分ではすでに新快速は満席。そのためこの長浜で1本電車を見送って、18時10分の新快速に乗るつもりでいた。しかし、電車の先頭の方に歩いていくにしたがい、車内に空席が目立つようになった。また、この新快速の目玉は高速で疾走する前面展望。先頭車の一番前のボックスに空席を発見し、乗り込む。
 発車してからしばらくの間、前面展望をビデオに撮っていたが、快速区間である米原まではどうってことはない走りっぷりなので、自席にもどって流れ行く風景を楽しむ。楽しみだった琵琶湖は遠くにあって、今ひとつ眺望に欠ける。しかし、天候は徐々に回復。米原を出る頃には薄日まで差し込んできた。明日は晴れそう。
 米原を出るといよいよ快速区間。スピードもグングンアップ。彦根で大量の乗車がありこの車両にも大勢の立ち客が出てきた。別の席に座っていた長男の隣りにもサラリーマン風の男性が座るが、なぜだか妻の隣りの席には誰も座らない。そのうち外国人が座ろうとしたが、なぜかあきらめたようにしている。妻の席は隣りが空いているはずなのに、変だなと思いのぞき込むとそこには2席を占領して横になって爆睡中の妻。その妻を起こしたところ、その外国人が着席し、TheJapanTimesを読み始めた。
 我々のボックスにもサラリーマンのオヤジが着席。するといきなりモスバーガーを食べ始めた。車内中にただようモスバーガーのニオイ。腹がすいて喉をゴクリとさせていたが、そのオヤジは食べ終わると今度は冊子を開いてなにやら勉強を始めた。何を熱心に?と思いその冊子をのぞき込むと「如説修行抄」という文字が飛び込んできた。本の隅に「教学部中級試験のために」とも書いてある。今度おこなわれる創価学会の中級試験の内容にあったはずで、ということは学会人か? そう思うとなにやら親しみを感じ、「常勝関西」という言葉が頭をよぎる。その男性も石山のあたりで下車していった。
 それにしてもすばらしいスピードで、車窓もビュンビュン風景が飛び去ってゆく。前面展望を楽しみたいが、一度席を立つと二度と座れないことは明らかなのであきらめた。車窓だけでも気持ちがいいくらいにスピードが出ている。駅を通過するときもまったくスピードを落とさないので、ホームにいる人間にはかなりの風圧だとおもうのだが、どうなのであろうか。
 京都駅の手前で何回か停止。前に電車がつまっているとの放送が入るが、それでも定刻に京都に到着。ここでの乗り換え時間は4分しかないのだが、以前来た時と駅の様子が変わっていてとまどう。ウロウロしているうちに奈良線の発車時刻が過ぎてしまった。

 

京都19:19(2645M・快速)20:08奈良

 奈良線の方向はわかっていたのだが、様子が変わったことにより、「奈良線」の表示を探してウロウロ。通りかかったJR西日本の社員に聞くと、予想通りの方角を教えられる。予定の18時49分の快速に乗れれば、19時34分に奈良へ着けたのだが、すでに18時50分を過ぎている。おまけにトイレで用を足していたら、その次の18時52分の電車がまさにドアを閉める瞬間にホームへ到着と相成った。
 こうなれば、19時19分の快速に乗るしかない。と10番線ホームで待っていたら、向かいのホームに停車している電車に人影が。駅の表示をよく見たら、次の快速は向かいの9番線から発車だとわかり移動する。ホームの先端で振り返ると、妻と末っ娘がなかなか来ない。しばらくしてやっと追いついて来たと思ったら、「チェーンが切れた」。末娘の財布についているキーチェーンが、ホームのベンチに引っかかってはずれなかったそうだ。それで引きちぎってきたとか。
 奈良行きの車内はガラガラだったが、さすがに発車時刻に近くなるにしたがって混み始めた。それでも、首都圏のラッシュアワーとは少し違って余裕がある。帰宅ラッシュだからこんなものか。でも、各駅停車はロングシートの「通勤電車」といった感じなのに対して、快速とはいえクロスシートの車内は余裕を感じられる。
 定刻に発車すると、末娘は「まだ着かないの?」「あと何個め?」を連発。京都から8つ目の駅が終点と教えたのだが、1つ駅を発車するたびに、「あと何個め?」。出発からまもなく13時間になろうとしているのだから、我が子ながらよく頑張っていると思う。しばらくすると、混んでいた車内も徐々に空きはじめ、奈良に近づく頃にはガラガラになってしまった。そして、定刻20時08分に奈良へ到着。ホームへ降りるとヒンヤリ。いつもなら、クーラーの利いた車内から外に出ると、ムッとした熱気に包まれるものだが、ここ奈良は肌寒い。
 駅を出て、振り返ると古い駅舎が健在。駅の再開発にともなって、駅舎が取り壊されるとか、移築保存されるとか、聞いていたのだが、去年来た時と同じように、由緒ありそうな駅舎がそのまま残っていた。でも、駅前の暴れん坊も健在で、バリバリという音も聞こえてきた。そして、駅前のスーパーホテルにチェックイン。ここの宿泊費は家族で2万円。これで2泊分。おまけにパンとコーヒーの朝食付きなのだから、相変わらず信じられない価格。ここにしかない、スーパールームのおかげで安いスーパーホテルの宿泊費が、さらに安くなる。
 落ち着いたところで、夕食に出かける。しかし、入りたくなるような店が見当たらない。ホテルの隣りが「神戸にんにくや」。なんとなくカップルで入るような店なのだが、そこに入ってみることにした。店内に入ると予想通りの雰囲気。しかし、料理は予想に反しバカウマ。疲れた体に染み渡るような味とニンニク。お値段はしめて、5人で12000円。よく考えると、1食で宿泊費の1泊分以上。でも満足して店を出る。近くのコンビニに寄って、22時過ぎにホテルへ戻る。