8月20日(火)USJ W

 

 スヌーピー・スタジオに着くとすぐに、子どもたちだけスヌーピー・プレイランドというアトラクションへ行ってしまった。ガイドには「うまく乗らないと濡れるかも」と書いてあり、また「25分待ち」との表示もあるので今回はパス。ベンチで荷物番をしている。妻は「ストラップ、ストラップ」と言いながら買い物へ。しばらく一人でボーっとしている。風が心地よい、というより寒くなってきた。
 みんなが戻ってきたのは19時半前。涼しくなってきたからか、子ども達が元気を取り戻し、今度はジュラシック・パークへ行くと言う。だいぶ園内にも慣れたので、子どもだけで先行させ、妻と二人でゆっくりとデート気分。
 スタジオ・インフォメーションを見ると、E.T.アドベンチャーはまだ45分待ちとの表示が出ているが、その他は平均20分待ちぐらいとなっている。
 園内はライトアップされてデートをするには絶好の雰囲気なのであるが、いかんせん寒い。ジョーズの記念撮影に並ぶ人々や、ラグーンの水面に映るサンフランシスコ・エリアの夜景を眺めながら、ゆったりとジュラシック・パークへ。途中のカートで塩味のポップコーンを発見し即購入。こういうアミューズメント・パークではキャラメル味のポップコーンしか見かけないので、塩味はないものだと思っていた。疲れた体に塩味が美味い。

 

 子どもたちと別れてから20分後にジュラシック・パーク・ザ・ライドに到着。落ちてきたライドが大きな水しぶきを上げるのがよく見える場所を、子どもたちとの待ち合わせ場所として指定してある。その場所からしばらくライドを見ていたが、夜のほうが雰囲気があってジュラシックパークの怖いイメージにピッタリ。と突然、ショルダーポーチの紐が切れる。これは不吉な予感か?とは考えずに、E.T.アドベンチャーに乗っているときに切れなくてよかったとの思い。あの時も、どこかの親子が、物を落としたと係員に言っていたのである。なんて思っていたら、水しぶきの水が押し寄せてきて、靴が少々濡れてしまった。
 しばらく待っていたが、なかなか子どもたちと会えず。もしかして、こちらがノンビリと歩いている間に乗り終わってしまい、どこか別のところへ行ってしまったのではないかと心配になり周辺を見てまわるが、どこにもいない。降り口へ行ったり、待ち合わせ場所に戻ったりしていたが、そのうちにライドに乗っている子どもたちを発見。今回も最後列に乗っていた。
 降りてきた子どもが一目散に記念写真の表示されているコーナーへ行く。ついて行くと、子どもが乗った回の写真が表示されていて、そこにはピースをする長男の姿が! この写真は落ち始めて少ししたところにあるカメラで撮影されているはずで、よくピースをした写真が撮れたもの。わが子ながらある意味感心。娘たちはしっかりとうずくまっている。

 

 時刻は20時15分。午前中にジュラシック・パークで撮った記念写真は受け取ったし、そろそろ帰る予定の時刻がやってきた。ジュラシック・パークのゲートをくぐって入り口の方向に向かう。と、ジョーズの前を通りかかったところで「10分待ち」の表示を発見。最後にもう一度乗ることにした。
 乗り場へ行くとほとんど待つことなく乗船。今度は写真やビデオを撮影することなく純粋に楽しむ。さっきのジュラシック・パークもそうだったが、夜のアトラクションは空いているし、景色も綺麗。
 引き続いて、お土産を買おうと再びスヌーピー・スタジオへ。妻はスヌーピー大好きなので、買い物へすぐに行ってしまったが、子どもはスヌーピー・サウンド・ステージ・アドベンチャーというアトラクションに並ぶ。時刻は20時50分で、帰る予定だった20時を過ぎているが仕方なし。
 20分ほど並んで帰ってきた子どもから「おもしろーい、また乗りたーい」と言われるが、お土産も買いたいのでパス。結局、土産を買ってスヌーピー・スタジオを出たのが21時半。その後も、あちらこちらで店に寄って買い物などをしていたら、パークを出たのが22時20分になっていた。

 

 USJ近くのホテルに入っていく家族連れを横目で見ながら駅へ向かう。改札口を入ったところで、22時27分発の西九条行きが出るところを見送り、ホームのベンチでグッタリしている。こんな時間まで遊んでしまったが、果たして奈良にたどり着けるのかが分からない。愛用の時刻表は持っていないし、もしダメならタクシーを使うしかないのか。とにかく行けるところまで行くしかないという気持ち。次の22時38分発の京橋行きが来ても、疲れや不安からなかなかベンチから立ち上がる気が起きず。
 22時42分に西九条に着くと、向かいにオレンジ色の環状線電車が停まっている。それに乗り換えて天王寺へ。車内は酔っ払いのサラリーマンや、勤め帰りの人々が乗っていて現実の世界。
 22時57分に天王寺に着いて、跨線橋を上がる。奈良方面行きのホームが分からずウロウロ。やっと15番線が奈良方面行きなのを発見。そこに掲示されていた時刻表をおそるおそる見ると、そこに加茂行きの区間快速の文字を発見しホッと胸を撫で下ろす。これで奈良まで帰ることができる。
 ホームで23時09分発の区間快速を待っていると、向かいに23時07分発の紀伊田辺行きが入線。これは昔の夜行列車のなれの果てのはずで、こんな形でも対面できるとは感慨がある。それにしても、こんな時間なのに加茂行きの区間快速を待つ人々がラッシュアワーのように多い。環状線の中がガラガラだったので、もう空いている時間帯なのだとばかり思っていた。
 しばらくして区間快速が入線してきたが、その寸前に末娘がダウン。その娘を抱きかかえたままラッシュ並みにギューギューの車内へ入る。我が家にあって、めずらしく体格が小さい娘であるが、それでも小学校4年生なのでだんだんと体重が重くのしかかってくる。
 隣りのおじさんは一杯かげんで最初明らかに迷惑そうにしていたが、同情してくれたのかだんだんと親切になり、守ってくれるようなそぶりを見せる。そのオヤジさんは王子で降りていったが、「がんばりや」と声をかけてくれた。その王子を発車すると、見知らぬおばさんが走ってきて「席が空いているわよ」と教えてくれる。なんだか大阪人の心の温かさに触れて涙が出そうになった。
 混雑していた車内もだんだんと空いていき、最後にはガラガラになる。そして、奈良へ23時43分に到着。少し寝たので末娘は元気を取り戻す。ホテルに入ってから、すぐ階下の牛丼店「なか卯」へ。そして、コンビニへ寄ったりなどいろいろしていたら、1時半過ぎになっていた。