断るのは恥かと思ったが、ここで時間をかけている場合ではない。 自分の使命は別にあるのだ。そう考え、ビクトールはキッパリと断った。 「悪い。やっっぱ相手出来ねーわ」 だが、マイクロトフは少しも引く気配を見せなかった。 「そこをなんとか。お願いします」 真剣な眼差しと共にそう言葉をかけてくる。その言葉に、ビクトールはしばし口を噤んだ。 そして、僅かな逡巡の後に言葉を返す。 【断る】 【引き受ける】