ONE MAKE 9

〜FS360(Front-Side 360)〜

あらためてFS360。ちゃんとワンメイク講座8の「360への道」は読んだ?
読んで無くてもそれを前提に書くけどね。


じゃ早速だけど、FS180できないヤツはFS180へ戻って。

なんて冗談はさておき、早速説明していくから
ガッチリ脳に焼き付けて
練習するように。
最初の練習はできればステップタイプではなくテーブルタイプで、大きさは3〜5mくらいにするといい。

まずリップの入り方だが、初めて飛ぶなら当然ヒール抜け。
ヒール抜けのエントリーは、キッカーの斜度が変わる辺りからリップ中央に向かって
緩やかにバックサイドターン
するといい。
リップの抜けのときに板が進行方向に真っ直ぐになるように、キッカーの左側から浅めのバックターンを仕掛けていく。バックターンが深すぎるとスピードが止まり、でかいキッカーではテーブル落ちしてご臨終となる。またひどいときには横向きに飛び出して滑走面じゃない雪面にキスすることになるので注意が必要。
バックターンする長さやターンの浅さはキッカーによって違うってのもあるから、先行動作の無い軽いヒール抜けのストレートジャンプをして慣れておくといい。
もちろんその前に普通のストレートジャンプをしてキッカー自体に慣れておくのは言うまでも無い。
ヒール抜けのストレートジャンプも初めてだろ?
舐めてると雪を舐める
ことになるので要注意。

それができたら当然ヒール抜けのFS180。
これを2回は成功させたらFS360の準備完了。
FS180でインディーグラブ入れれるならもう廻せたも同然。

ここまで練習してわかるように、飛ぶ前に軽くバックターンをする(それに先行動作も入るから必ずズレる)から少し減速されるためその前のチェック(減速動作)の量を減らし、ストレートジャンプよりちょっとだけ速いスピードでエントリーをしなければならない。

これも踏まえて、ヒール抜けのFS180ができただろうか?
ストレートで飛び出したときよりも回転が楽だったろ。
ヒール抜けは慣れが必要だが、FS回転がしやすくなるのが利点。

先行動作なんだけど、ヒール抜けのFS180を飛べてるなら、そんなに気にする必要ない。・・・と思うが、ターンをしながら溜めを作りにくいというヤツは、ターンしてるときに前側の腕をちょこっと胸側に引いて肩越しに目線を送ったバックターンを意識しておくと自然と溜めれる。
そんでテイクオフのときに一気に回転方向に廻すだけ。
この先行動作をつけたFS180を実際にやって、回転に余裕ができたことを確認できたところでFS360へ移行していく。
「ヒール抜けエントリー」、「タメ」まではFS180で練習できるが、ここから先は実際に360度廻すつもりでやらないとダメ。
中途半端は禁止!

「せーの」で一気に廻すのはこっから。
コツは後ろを必ず見ること

FS180との絶望的な違いはこれ。

後ろと言っても着地するんだから、そのあとちゃんと着地する雪面を見なければならない。
「脇の下から見る」とか言われているやつだが、最初から見るというより、後ろを見た後に見た方が回転が安定する。
つまり、リップから抜けるときに一気に後ろを見ることによって上半身から回転を始めて、飛び出した後にその捻り切った顔の向きのまま下をチラ見する感じで、結果的に「脇の下から見る」というのが俺の感じ。
他にも飛び出した後に「自分の飛んだリップを見る」とか人によってイメージが違うようだが、最初の先行動作の回転で下を見ると斜めに回転して、なんとなく「零戦(板を進行方向に突き出して360度回転)」みたいになって着地が難しそう。

ところで、後ろを向くのが最初は怖い。
練習するなら平地で板をつけないでジャンプFS360をするくらい。
ちなみに「これができない」とか「できるけどグラつく」のは軸がおかしいから腕の廻し方と目線の送り方を見直すこと。

FS360をしようとして顔を後ろに向け続けなかったときは回転が絶対に足りないため危険なので注意。
ヒール抜けFS180ができるなら必ず出来ると信じて“覚悟を決めて”一気に行くだけ。
どうしても怖かったら、テーブルタイプのキッカー限定(チビキッカーでもいい)でだけど、スピード落としてエントリーしてテーブルの上に後ろ向いて270度くらい廻って着地するつもりでやってみるといい。
慣れたらスピード上げてやればいいんだから。

300度以上廻れれば着地はレギュラーなんだからリカバリーできるはず。
ここまでこれば、あとは回転量を合わせるだけとなる。

回転量は先行動作の量や強さでも調整できるが、はじめに試してほしいのは目線量。
強い先行動作は軸を崩す原因になりやすいから。
ってことで、回転量が足りないときは目線を「後ろを向く」から後ろよりももっと見る場所を回転方向にずらしてみるだけでいい。
なんなら前向くまで
目線を送り続けるのもいい。
んで、どこ見てようが、着地時には必ず目線を送るのをやめて着地する場所を見ることね。
着地しても目線を送り続けると、着地してからも廻るからかっこよくない。

廻りすぎてるなら、脇の下から見るときに前を見すぎずに自分の下まで目線を止めてしまえばいい。それか着地寸前にもう一度後ろを見て、BS180のように顔が後ろ向きのまま着地する方法がある。
廻りすぎは調整しやすいし、最初は足りないのが普通だから、この辺の話は必要ないだろうけど、でかいキッカーでは必要になるので覚えとけ。

先行動作で廻した腕が反動で戻ってきてしまうために回転が止まる症状が出る場合がある。
腕を廻すときに右手を突き出すようにして廻るとこの症状が出る場合が多い。
回転は両方の腕を振ってやるんだけど、どっちかというと
前側の肩を開く
ようにして先導したほうがいい。
前の手で強く肘打ちをするような感じ。
人に寄るだろうけど、俺はインディーグラブをすることによって右手の活躍を押さえて前側の肩を活躍させ、さらに反動で戻るのも封じ込めてやった。
「回転が足りなかったのにグラブしたら足りた」なんてのは空中での余分な動きがなくなるから当然ある。
FS180でインディーグラブ出来るならやるべきだ。
出来ないなら練習!

FS回転ではインディーグラブとメランコリーグラブが回転方向に合っていてやりやすい。
まあ普通はやりなれたインディーだけど、メランコリーグラブが得意なヤツなら、絶対メランコリーグラブがオシャレ。
気だるそうに
廻ってやれ!!

ちなみに、ミュートグラブやステールフィッシュは回転を止める方のグラブ(回転方向に肩が開かない)なので難度が高く、できたらスゴイとは思うが、できたからと言ってオシャレというわけではない。
でも玄人受けするかもね。

空中姿勢とか、着地に関してはFS180やBS180と同じ感じでやれば問題なし。
これでFS360は誰でも廻れるようになったな。
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