7.ツーリング

7-1.ツーリングプラン
  好みのカヌーも決まり、基礎技術も習得したらいよいよ待ちに待ったツーリングに出かけてみましょう。手始めに身近な所から、川や湖の情報を集めます。意外な所に遊び場が見つかるかもしれません。雑誌などで出ている川などは当然有名ですから人も集まりますが、最初は近くで探すのが良いでしょう。今では、インターネットが普及しているので個人ページの情報も収集すると穴場が見つかるかも。


 ツーリングプランをたてる

 プランを立てる時に必要な情報は、川の水量や難易度(自分の力量に合った川かどうか)、長期のツーリングの場合にはキャンプ地があるかどうか、現地で水の確保や食料の確保ができるか、女性連れの場合はトイレの心配も必要ですね。あと、プット・イン(出発地点)とテイク・アウト(終了地点)へのアプローチはどうするか、艇の回収はどのようにするかなど、出かける前に知っておきたい情報は山のようにあります。

また、出かける季節や天候によっては川の状況も変わっているので、とりわけ注意が必要です。

情報収集にあたっては、国土地理院発行の5万分の1か2万5千分の1の地図やカヌーのガイドブック、現地の自治体観光課、ダム管理事務所に電話するなどして情報をあつめると良いでしょう。まあ、一番いいのは、その川を下った経験者に同伴してもらうのがいいんですけど。他には地元のカヌーショップに問い合わせてみるなども有力な情報源となるはずです。今ではインターネットも普及しているのでフィールドガイドの紹介をしている個人ページも参考になるはずです。

しかし、日本の川は季節や天候によって水量がかなり変化することが多く、以前は十分に下ることができたのに、行ってみたら渇水していたということもあります。地図上では川幅は読むことはできても水量まで正確に知ることはできないからです。そうやって考えると、地図である程度の情報を収集しておいて現地の自治体、カヌーショップなどに問い合わせるのが一番最新の情報が得られると思います。

川を下るときに釣りをしている人とトラブルを起こすこともあるので、なるべく川に釣り師が多いアユ釣りシーズンは避けたほうが良いでしょう。(アユ釣りの解禁は主に6月1日が多いようです。)

注意:情報はあくまで出発前の準備段階のものでしかありえません。したがって、現地に出かけて実行するか否かは自分の判断に委ねられます。他人にいくら「大丈夫」だといわれても、自信がなければやめるべきです。最終判断はあなた自身なのです。




 地図を読む
国土地理院発行   1:25000

 ツーリングで初めての川を下る計画を立てる時には、まず、国土地理院発行の5万分の1か2万5千分の1の地図を用意しましょう。この地図には、相当量の情報が盛りこまれています。地図さえ正確に読み取ることができれば、地形や等高線の密度や、川の蛇行具合で、どこが瀬になっているかを読むことができます。

たとえば、等高線が密になっていて、川幅が狭まっているようなところは、急流になっていることが多く、逆に川幅が広く大きく蛇行しているようなところであれば、水はゆっくりと流れ浅瀬になっていることが多い。

さらに、ダムのある所や堰のある所、護岸されているなども知ることができます。
結局は、下見するのが一番なんですけどね。(^^)



 道具の点検と天候、体調には注意

 プランニングができたら、装備の準備をしましょう。現地にいってから、あれがないこれがないでは済まされません。カヤック本体を忘れるようなことはないと思いますが、パドルを忘れたりしたら、それこそツーリングどころではありませんよね。装備の点検も出発前には確認しておきましょう。一度、すべてのものを出して確認することをお薦めします。

あと、天候が問題です。カヌーは基本的に雨が降ろうが降るまいが関係ありませんが、上流で大雨が降れば川が増水して水かさが増しますし、キャンプサイトにも影響がでます。湖だと急に風向きが変わったりしてパドリングにも相当な影響をあたえると考えるべきでしょう。当日の天候には十分注意が必要です。


★天気予報はこちらを参照してください。
天気予報  http://www.wni.co.jp/cww/index.html 

★建設省は98年から1級河川のリアルタイム(1時間ごと)水位と雨量の公開を順次始めています。
建設省 防災計画   http://i.river.go.jp/



体調の面では、カヌーは体が常に水面に露出しているため、風を受け水をかぶり時には沈して全身ずぶぬれ状態になります。体温も奪われ思った以上に体力を消耗します。出発前に疲労が溜まっていたり酒を飲みすぎたときなどは無理をせずに中止する勇気も必要です。「せっかく、ここまで来たんだから」なんていうことで、後から手痛い代償を払うことのないようにしましょう。(^^)




7-2.カヤックを運ぶ・・・・・・・へ続く


6-3.ロープを使ったレスキュー7-1.ツーリングプラン7-2.カヤックを運ぶ