2.アドリア海の真珠


空港に向かうため朝5時宿を出るが、辺りはまだ真っ暗やみ。
しかも最寄のハマースミス駅は、まだ閉まっていた。


日曜日は始発列車が平日よりも遅いことをすっかり忘れていたのだが、7時過ぎには無事ビクトリア駅に到着することができた。

ここからガトウィック空港まで列車で行くのだが、1時間程余裕があるのでビクトリア駅周辺を散策する。

念のため先に8時出発のガトウイックエクスプレス乗車券を自動販売機で購入しておく(14£:約3,000円)。


駅周辺のバッキンガム宮殿とビッグベンを、駆け足で見学。


バッキンガム宮殿は駅から近かったが、ビッグベンは思ったよりも遠かった。

バッキンガム宮殿


ビッグベン(国会議事堂)



ロンドンの定番「2階建てバス


発車時刻の10分前にはビクトリア駅に戻りガトウィクエクスプレスに飛び乗る。


30分程でロンドン郊外のガトウイック空港へ到着する。
8月のテロ以降、混んでいるとは聞いていたが半端でない混雑振りだ。


ヨーロッパフライトパスを使うため、まずチケットカウンターでドブロヴニク行きの航空券を購入(27£)する。


余談ではあるが、ヨーロッパフライトパスでチケット購入時は現金のみ使用可能のため、クレジットカードは使用できかった。


チェックインを済ませ長蛇の列に並び出国審査を受け、何事もなく通過。


ただしその後にハプニングが。
表示板には「waiting」の文字だけで出国時刻になっても搭乗GATEの番号が表示されなかったのだ。


一瞬クロアチアへはたどり着けないかと覚悟を決めたが、結局は飛行機の到着遅れだのため、30分程の遅れでドブロヴニクへと出発することができた。


せめて、「LATE」と表示してくれれば良かったのだが・・・。


3時間程後、クロアチアのドブロヴニク空港へと到着する。


空港は、シェムリアップ空港(カンボジア)と同じくらいとても小さい。審査は、意外にもフリーパス状態で入国する。


ようやく、今回のメイン、クロアチア旅行のスタートである。

クロアチア航空

空港ATMでクロアチアの通貨クーナ(HRK)を引き出すと、空港前に待機していた空港バスへ乗り込む。
飛行機では気づかなかったが、バスの中には日本人旅行客もちらほら見える。団体ではないので、個人のパック旅行だろうか。


バスはひたすら山の中を走り、目的地が近づいてくるとようやくアドリア海沿岸へと出る。
曇り空ではあったが、標高が高いため遠くまでを見渡すことができてなかなかの景色だ。
間もなく、目的地『ドブロヴニク旧市街地』が見えてくる。




ピレ門


メインストリート(プラッツア通り)


SOBE(ソベ)

旧市街地の入口(ピレ門前)でバスが止まったため他の乗客と併せてバスを降りることにする。
(終着のバスターミナルはまだ先)


予想通り、客引きがやってきたので今晩の宿を交渉する。
宿を斡旋をしてるらしき若い女性が英語が話せるらしく、こちらに積極的に交渉してきた。


客引きはそれ程多くなかったため、選択肢はそれほどなかった。
結果、ほとんど値切れず1泊150クーナ(約3,000)でSOBE(ソベ)に2泊することに決める。


SOBEのおばあちゃんに導かれるがまま旧市街地方面へと進む。
宿は市街地の外と思い込んでいたのだが、どうやら世界遺産の街中で泊まれるようだ。


おばあちゃんは英語がほとんどできなかったため、身振り手振りでコミュニケーションを取る。
入口のピレ門をくぐると、メイン通りプラッツア通りが目の前に広がる。
地面はピカピカだったが、それもそのはず大理石なのだ。




ピレ門からプラッツア通りへ向かい、3本目の路地に今晩の宿があった。入口にはSOBEとプレートが掲げられている。
宿に着くと、入口のカギをもらい2日分の代金300クーナ(約6,000円))を払うと、シャワーを浴びる。部屋は綺麗ではなかったが、お湯の出はよかった。
ちなみに、ドブロヴニクのホテルは観光地ということもあり、どんなに安くても1万は下らない。それを考えるとこの値段でも格安だ。


クロアチアは安宿がないので、民家が部屋を貸してくれるSOBEは旅行者にとって非常にありがたい存在である。
一般的に子供が大きくなって使わなくなってしまった部屋を旅行者へ貸し出しているようで、客引きはおばあちゃんたちが多い。
SOBEは、ツーリストインフォメーションでも紹介してくれるように、きちんと認可を受けているところなので安心できる。



着替えを終えると、市街地の散策へと出かける。


城壁で囲まれている街は、メインストリートを除くと小さい路地道と階段ばかりだった。
街全体はそれほど大きくないため
何度も同じ道を歩いたりする。


メインストリートのプラッツア通りは、人通りが耐えることなく、多くの旅行者たちが行き交う。


メインストリーの喧騒を離れ、街全体を見渡せる郊外まで歩いていく。


海岸沿いに見る景色は非常に美しい。
天気がよければなお良かったが、明日に期待しクロアチア1日目を終える。




路地

路地

夕食(魚介のリゾット

 
2日目 旅の費用 £or
HRK
換算レート 金額(円)
地下鉄 3 230 690
1 230 230
GATWICK EXPRESS 14 224.858 3,148
航空券諸経費 27.5 230 6,325
朝食 5.14 230 1,182
空港バス 30 21 630
夕食(魚介のリゾット) 100 20.45 2,045
水(2) 15 21 315
宿 150 21 3,150
合計 - - 17,715
累計額 214,955


翌朝、ドブロヴニクを高台から眺望するために朝早くでかける。
スルジ山は、ドヴロブニク市街地の背後にある高い山である。


スルジ山から眺める景色は素晴らしいので、何としても行ってみたかったが、急に雲行きが怪しくなり、ついには雷雨となってしまった。


雨宿りしていたが一向にやむ気配がないため宿に戻る。


明日はスプリットに向かうつもりだったが、宿主と交渉し1泊延期することに決める。
明日は晴れるとよいのだが・・・。

夜明け前



旧市街地
次第に雨がやんできたので、昨日同様街中を散策していると、突如黒塗りの車が、車乗入れ禁止であるはずの旧市街地に入ってくる。


人が大勢集まってきたかと思うと、ウェディングドレスを纏った花嫁が降りてきた。どうやら結婚式のようだ。


ドブロヴニクの市民にとって旧市街地内の教会で結婚式をあげることは憧れのことらしいので、見れたのはラッキーだった。

結婚式

旧総督邸

教会すぐ傍の総督邸の内部には、総督の執務室や住居だけなく裁判所、大蔵省、牢獄までが置かれていた。


任期は1ヶ月で無給だったらしいが、実のところは当時従属関係にあったハンガリーからの総督を拒むための仮の役職だったらしい。



時代背景を考えると当時肩を並べるほど繁栄していたヴェネツィアの総督府(ドゥカーレ宮殿)に比べるとこじんまりしていることにも納得がいく。


3日目 旅の費用 HRK 換算レート 金額(円)
昼食 60 21 1,260
夕食
(KONOBA PENATUR )
100 20.45 2,045
フランシスコ修道院 10 21 210
旧総督府 35 21 735
宿代 150 21 3,150
合計 - - 7,400
累計額 222,355



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