燃えろ!ジャスティス学園


キャラクターEDITがあると言うので、購入。エディットをボードゲーム風にして、ミニゲーム化したことには、賛否両論あると思う。しかし、エディットキャラを作ろうとする人間は、こだわりを持って、自分のイメージするキャラクターを作ろうとすると思う。

このミニゲーム方式は、それを阻害している事は間違いはない。

自分のイメージがあるのに、それを邪魔された上、イメージ通り作れない事に気が付くのは、ボードゲームで中盤以降だ。そこから、やり直すのも、完成させるのも、非常にツライ。エディットの良さは、既製の枠に囚われない組み合わせのキャラクターを作れる事にある。

また、外見データも、髪型と、顔パーツだけで、非常に厳しい。せめて身長や体型、髪の色ぐらいは変えたかった。声のデータも男女各一種類しかなく、強面(こわもて)に作っても、爽やかに飛び跳ねながら「みたか、俺の力を」と言われて、しおしお。

やはり、「ファイアープロレスリング」のレスラーエディットの用に、ポイント制にするべきだろう。

基本戦闘スタイルで、得手不得手の技ジャンルが出てくるが、装備できない技はない。つまり、基本をルチャリブレ・スタイルにすると、パワー系の技(パワーボム等)は、苦手(ダメージが低めに設定される)が、見せ技、決め技として、装備できる。

ジャス学も、学科の選択を、基本スタイル(バランス、突進、投げ、変則)の選択とし、ミニゲームでポイントを集め、技の収集に費やすか、基本性能を伸ばすかで、バランス調整できたはずだ。まぁ。カプコンがアクションゲームの会社で、こうしたエディットや育成に関しては、不得意分野なので、仕方ないだろう。

とは言え、メニューの順番で、エディットモードが一番上に来ていることは、エディットモードが売りのハズ。もう少し考えて欲しかったものだ。

ポリゴンは、ちらつきや、消失、抜けなど気になるが、2000年の発売なので、ポリゴン格ゲーとしては、まぁこんなモノだったろうか…

格ゲーのレビューとしては、私自身、格ゲーにこだわりは無いので、差し控える。適当な難易度と、爽快感があれば、それで良い。システムやバランスがどうこう言うつもりは全くない。対戦もしないだろうし

ストーリー内容としては、ハッキリ言って「速攻生徒会(小川雅史/講談社)」の逆輸入の、学園格闘バカゲーである。ストーリーはシリアスだけれど、格闘技の通信教育で、人智を越えた破壊力を手にしていたり、手からなんか出したり、まんま鉄腕能力の条件通りだ(笑)。SNKとのリンクも始まっており、パロディ要素満載である。

もともと、速攻生徒会が、カプコンの格ゲーをパロディー化したコミックだったので、どっちがどうとか言う気はない。

ジャスティス学園そのものが、パロディーコミックのゲーム化と思って良いのではないだろうか。そのため、サイドストーリーや同人ネタには困らない面々であり、実際、ジャス学のページを儲けているサイトの多数が、ゲーム攻略だけと言うより、そうした同人活動に近いモノだった。

学園、格闘、オリジナルストーリーが組み込める隙間の多い設定、商売的には成功したのではないかと思うのだけど…どうなんでしょ?。格ゲー自体が、バブルが弾けて、カプコン、SNKともに傾きつつある時代のなので、数字的には、大したこと無いと思う。

しかし、あのカプコンが、明日のジョーのミニゲーム集とか、作るようになって…もうダメだね。オリジナルの企画力が無くなってきているのだろうなぁ…原作付きに頼ると言うことは…


ついでに、昔あったハメ技に対する考察。結果として、双方のコンセンサスに依存する事項である。

代表例で言うと、昔あった「鳥かご戦法」、波動拳で、相手を固め、飛び込んできたら、昇龍拳で落とすと言うもの。コレはハメとされた。対処法を知らないと確かにハマる。やられた方は、ナニも出来ずに終わるので、腹が立つ。だが、冷静に考えて、波動拳をミスらずに連発でき、昇龍拳コマンドを確実に入力できるだろうか?。私は出来ない。ザンギでスクリューハメ。スクリューそのものを私は出せない。

ガードからガードと、やられからやられに連続するのをハメというならば、いわゆるコンボ攻撃もハメだ。

本来、対戦する前に、どの位までを許容するか話し合い、そこからコインを投入するべきだ。当時の対戦は、顔も見えない相手に乱入され、ルールも無いままに始まる喧嘩と同じ。乱入されるたびに、向かいの台の相手を確認しようとするのは、非常に無様だった。乱入された側にも、拒否権が無く、本当にスコアアタックをしていたり、技の練習をしているときに、問答無用で乱入されると腹が立つ。

初めてのプレイなのに、乱入されてボコられたあげく、台の向こうから「だっせぇ〜」と笑い声がすれば、リアルファイトに発展するのは、間違いない。私が、対戦格闘を辞めたのは、そうした理由からだ。

対戦マナーの悪さは、当時から問題視されており、ゲーメストでもたびたび議題となっていた。これは、マナー以前に、対戦に対するルールが決まってないからで、規約もないのに、マナーと言うのは、おかしい。

ハメ技も修得するまでに、かなりの努力と時間と金銭を浪費したはずだ。修得したモノを誇示したいのもわかる。だが、それは、習いたての空手で、小学生をいじめる高校生であり、銘刀を手に入れて、辻斬りするバカ息子である。

あえてやらない。と言う克己心を持って欲しかった。その技量をさらなる上のレベルへ向けて欲しかった。かつて、加納治五郎が創始した柔道には、当て身(突きや蹴り)を含め、相手を絶命できる技もいくつかあった。しかし、門下生には、試合でそれらを使うことを強く諫めた。己を守るための武であり、他人を傷付けるための技術ではないからだ。

詰まるところ、克己心の無さ、と言えるだろう。勝つためには、ナニをしても良い。と言わんばかりの風潮だった。一人遊びだったゲームが、多人数でのアミューズメントに移行する戦乱の時代だったのだろう。ここ何年もゲーセンに行っていないので、最近の事情はどうなのかな。


エディットモード小技集へ



戻る