十二月の夢酔


 


マンガとイラスト進行小説の境目(2011/12/02)
いわゆる「もしフリ」を、イラストと同時進行する小説ではないか。と思い、マンガ表現における文字描写はドコまで許されるのか。とか漠然と考えていたわけですが、そこへこの記事。過分に扇動されているが、その話は後回しにして、背景の実写取り込み(orトレース)を忌避するのは、マンガ表現ではなく、イラスト進行だからではないか。と私は感じたわけです。

漫画の背景景色は、映画やドラマのように常に表示されているわけではなく、効果によって潰されます。集中線とかベタフラッシュとか。また、恣意的に背景を描かない事で、人物を強調するとか。演出としての背景とでもいうべきものが、漫画表現の一つではないかと。

そして、背景は作品世界にとってのリアリティを出す道具でもあります。人物像にあった背景を描く。と言うのも、大切なマンガにとってのリアリティと思います。サザエさんの背景が実写調だったら。なんともシュールな作品になっていたでしょう。

ナレーションによる過剰な心理描写や解説・説明文丸出し。なんてのも、実は今に始まった事ではなく、サイボーグ009の最晩年、神話編とか、ほぼイラスト進行する小説の原形が見えます。

漫画が漫画として成立するための技法を捨てた場合、それは漫画でなくなる。のかも知れません。それが退化か進化かは、時間が経ってみないと分からない。両方が成立しているかも知れないし、両方ともダメになっているかも知れない。

ま、絵によって心理や場面を描写する事を諦めたら、マンガじゃない。とは思いますが。なんか全然まとまってないなぁ。まぁ、妄想以前の思いつき段階と言う事で。

で、リンク記事が恣意的と言うのは「実写的背景への反論」が、反論でなくて単なる好き嫌いしか載ってない。記事には責任がないが、実写調背景マンガに対する議論が、実名が上げられたマンガへの擁護/批判にすり替わっている。と言う二点。特に、反論に関しては、なんにも反論できてない。好き嫌い論が議論になるところとか、論旨のすり替わりとか、実にネットらしい展開。

私の意見としては、現代を舞台に写実的マンガを目指しているならば、実写取り込みは上手い技法と思います。それは、表現技法を追求してそうなった結果であるから、適合しているのであって、楽だからとか、著名作がやっているから。と言う理由では、衰退は必至でしょう。有名作の模倣は、誰しも通る道ですから、局地化した技法が当たり前になる危機感が江口氏にはあったのではないかと思います。

取り込みばかりやってると、存在しない景色が描けなくなるのではないかと思うわけですよ。25世紀の世界を描け。と言って描けるのかなぁ。とか。マンガって、現実風景と心象風景が混在している世界ですから、一度、作家が飲み込んで消化した上で、もう一度再構築しないと作品にとってのリアリティがなくなる気がします。取り込みやトレースだと、口に入れてすぐ吐きだしてるわけで。だって、北斗の拳とか全部手書きですよ、背景。小林源文氏の写実的かつ漫画的世界とか、トレースからじゃ生まれない厚みですよね。

例えば、太田出版アストロ球団の伊集院光さんの解説にある、「これは脳内風景だ」と言うのが的確だと。現実的なリアリティなど問題なく、脳内の心象風景である。と、それが江口氏の言う「イマジネーション」とイコールなんじゃないかな。ガンダムのUC(ユニコーンじゃ無くて宇宙世紀)世界と同じく、目に見えるリアリティにとらわれた結果、小さくなっているのではないかと。


エースは死んだ後にマニュアルを残す(2011/12/06)
エースコンバットアサルトホライズンは失敗と見ていいでしょう。中古ショップで、新品が3300円とか吹きそうになりました。発売から、二ヶ月ぐらいよね?。開発決定の時の勘違い丸出しのディレクターコメントやら、期待度はほぼゼロだったんで、ダメージはないです。ちょうど、鎮守のほうに、エースコンバットは5までで、ゼロや6は無かった事にした方が良いと書いたのが的確だったようです。

wikiも覗いてみたんですが、歴代と比べても、有名メーカー看板タイトルのゲームとしても、あまりにも閑散とした、文字通りお寒い状況。別の所に大盛況のwikiがあるのかも知れませんが。

ドッグファイトモードとかね、あんなの機体が細かく分解するのを見せたいが為のモードじゃないですか?。陸軍FPSでいうなら、脳みそが飛び散るゴア表現可能なエンジンを作ったのを自慢したくて、スローモーにする。みたいなもの。こんなの作ったの、見て見て。つーか、見ろ!ではあまりに子供じみてる。

なぜか分からないけど、シリーズの骨格部位、つまり、変えちゃ行けない部分と、進化させなきゃ行けない部分、つまり変えなきゃ行けない部分の見極めが出来ないゲームが多い気がします、日本製。強制イベントで無敵とか、そこは直せよと言うところは、そのまま。ゲームとしてほどよいリアリティだったものを、ドッグファイトモードとかファンタジーにしてしまったり。メガテンもね、善悪に絶対はなく、主観である。つまり、自分のトコは神と呼び、敵対部族のを悪魔と呼んでいるに過ぎない。と言うのを無視しちゃうしねぇ(真3マニアクスルート)。

まぁ、そんなわけで、エースコンバットの死亡通知を貰って、玄関で泣き崩れる妻みたいな心境です。まぁ、0と6が事実上の死亡通知だったわけですが。アサルトホライズンは、棺桶だか骨壺が届いた感じかも。ホントにスタッフは、2と04と5をやり直して、見つめ直すべき。そしてエースコンバットの根幹が何かを見つめるべき。少なくとも、機関砲で撃ったら、敵機の装甲がはがれ落ちる事は根幹じゃないし、重要ですらない。今まで誰も、そんなところ気にもしていない。

エースは死しても、その戦いぶりが戦術マニュアルとなって、後世に名を残すわけですが、エースコンバットは…DLC販売のうまみを伝えるのみか。ナムコは、もうアイマスでしか食えないのか。コナミは、ラブプラスでしか食えないしねぇ。アイマスカラーの機体は痛々しいから止めて欲しいのだが。メーカーのプライド的なものはokなんだろうか。


蒸気の罠(2011/12/14)
Steam購入に参加して、つくづくと理解した。Gabeの呪いこと、セールラッシュの恐ろしさを。シーズンのセールはドコでも当たり前だと思うのだが、Steamの場合は、デイリーだのウィークリィだの、はては小惑星接近セールだの、ほぼ毎日、毎週セールをやっている状況。そのセールも、1割2割のしょっぱいモノでなく、低くて50%、高いと90%off。なんて言うか、利益でてるの?心配したくなる。

セールに当たると、概ね5ドル10ドルなので、400円800円。この価格なら中古を買う。なんて選択肢はまず消える。2000円ぐらいものが、400円800円だと、お得感から 、そしてデイリーウィークリーなので、とりあえず押さえておこうと買ってしまう。OrcsMustDieをオータムセールで逃したが、デイリーセールがあったので思わず買ってしまった。素で買うと14.99が、75%で3.75?。DLCフルセットで5.25ぐらいだった。そりゃ買うよね。こうして積まれていくわけですわ。シリアスサムHDFE途中で止まったままだよ!。SEなんてDLすらしてないよ!。そして心はskyrimに飛んでるよ!。

仮にこのセールラッシュが中古対策としたら、日本の二大RPGタイトルをもつ例の会社がとった中古対策とは、真逆の方法。なにより、健全かつ正当。そして効果的。いわゆるイノベーション?。ほんと日本の対策は、頒布権持ち出してきたり、中古ショップからみかじめ料取ろうとしたり(取り扱った中古の7%よこせだったか)、はては、詐欺まがいのアンケートとかあったよねぇ。まぁ、この頃はDL販売とか夢物語だったわけだけど。

中古や海賊版に手を出す理由は、まず第一に値段。第二に値段。三四が無い訳はなく、新品はもう存在しないといった在庫の問題。 五は、新作に魅力がない。かな。予約して発売日にやりたい。という気持ちが薄いと、中古で下がるまで待つか。とか思ってしまう。そもそも、オールザットウルトラ科学でも触れられているけれど、ソフトの価格は、買い手は釈然としない。ウルトラ科学では「実はソフトの対して払っているのではなく、CD(等のメディア) と言う円盤に対して払っている」としている。まぁ、本とかでもそうで、記事や小説に出来に払っているのではなく、それらが印刷された紙の束に支払っているわけで。

そもそもの値段が、売り手の言い値市場だし。正味のところ、エロゲーなんか2000円でも高いわって内容のが、平気でフルプライスで売られているわけで。どうすれば、公正な価格となるか、ソフトウェア自体に値段が付けられるか。というのは「オールザットウルトラ科学 」をお読みください。って、このウルトラ科学も古本しかないわけなんですが。

古いゲームに限らず、音楽、小説でも古いモノは手に入れにくい。でも、音楽、小説は、僅かずつでも再プレスしたり再版がある事も多いが、ゲームでそれはまずないし、そもそもの寿命が音楽や小説の半分の一かしかない。PCゲームだと、OSが異なる。とか、コンシューマー、コンソールだと、本体がすでに廃盤なんてこともざらにある。

DL販売だと、在庫不要だし、中間業者もない。古いゲームがいつでも、安く買える。新作も買える。これほどの中古ショップキラーが存在するだろうか。そもそも、もはやゲーム本数は尋常でなく、逐一店頭で探してなどいられない。というか、本や映画でもそうなのだが、店員の知識のせいなのか、なんでこんな所にと言う場所においてあったりする。コープスブライトが児童向けゾーンにあったりとか。パペットだからか?。DL販売なら、タイトルの一部で検索すれば、すぐに出てくるのだ。

日本だとEGGに頑張って貰いたいのだが、EGGはsteam(オールドゲームと言う事でGOGの方か?)を見習うべきだと思う。月会費制とか、絶対おかしいわ。ソフトの単価を上げても、会費制度は無くすべき。セール的には、ワンコインとか、0円ゲームとか頑張っているのに。正味、0円ゲーム止めて、月会費無しにしてくれと。そして、EGGはPCFXとドリキャスに手を出すべき。そしたら、即入会する。

私がEGGをやらないのは、月会費とソフトラインナップが微妙だからだ。やりたいソフト(当時手が出せなかったソフト)は、4-5本あるのだが、4-5本止まり。訳が分からないのは、カーマイン88はあるのに、本家の98版がないとか、妙すぎる。そして、今のぬるま湯につかった状態で、DOSゲーのマゾい仕様に耐えられる自信がないから。と言うのもある。 あと、クライアントソフトがなんか変。steamだとPC変えても、メールでpassが送られてきて、本人認証が随時出来る。EGGだと、わざわざキーを返却する必要があり、思いついた時にプレイできないもどかしさがある。と言うか、メインPCがクラッシュしたらどうすんだと。

ちなみに、やりたいのはロストパワー、妖撃隊、アトラス1、水龍士ぐらいかなぁ。あと、スタジオWINGものが少々。東京トワイライトバスターズはDSかなんかに移植されたしねぇ。

改めて見てみたら、水龍士無かったわ。それで止めたんだった。ちなみに、チーム村正には、是非とも、妖撃隊をやっていただきたい。システム面でジェネレーションエクスが一皮剥けると思うから。


末期症状(2011/12/15)
A-sofmapからのメルマガというか広告メールでしかエロゲ情報は得なくなっており、しかも、このメルマガも自分で望んだ訳じゃないという。解除しようかなぁと思ってるぐらい。で、今回引っかかったのが、『プリンセスX FD 〜許嫁は終わらない!?〜』 ブランド:Poison@Berry

良い意味で引っかかったわけでなく、あらすじが「時は現代、父親から許嫁がいると言われて紹介されたのが、ラミアの女魔王 ケンタウロスの女騎士 ロボ 蜘蛛女の姫君」…どっかで見たキャラ設定。特に、蜘蛛女の姫君って…Vanadisは怒って良いと思うのだが(怒れるほどの出来じゃないか?)。四人(匹?)で許嫁という時点で恋姫(シルキーズ)だしなぁ、婚約者でなく、許嫁という言い回しが特に(魔王、騎士、姫と西洋寄りなのになんで許嫁なんて言い方を?)。魔王と騎士と姫って、設定ぐたぐただよなぁ(王の娘が姫な訳で、王に仕えるのが騎士な訳で…それぞれ国が違うのかも知れないが)。 女魔王じゃなくてただの女王でいいじゃん。

魔物娘流行ってきてるから、うちでも一本つくっとく?見たいなベタチョイスと設定……と悪意を持って認識してしまう辺りが、もはや末期症状だなぁと。まぁ、逆に、敢えて現代設定で、魔王にロボとはっちゃけた設定にしているから、どうオチを付けているか興味はちょっと沸いたのだが、エロゲでオチはないと言うのは、もはや定番臭いので、興味を振り払った。分かんないけど、なんら設定を解消することなく、一人を選んで「こんな新婚生活おくってまーす」で終わるオチと見た。

でもまぁ、Vanadisみたいな、愛情が今ひとつ感じられないのも事実。人間だと、キャラ造形弱いから、人外娘にしてやれ的な?。ていうか「双子の妹と思っていたら、宇宙人と女神様で妹兼婚約者」…日本語おかしい。妹は一人で、宇宙人かつ女神なのか、妹が双子で、宇宙人と女神なのか。いや、宇宙人と女神で双子にはならんな…なるのか?。

私が大嫌いな「こんなシツエーション集めました」的なシチュエーション集めたらストーリーになると思ってンのかゴラァな臭いがプンプンとする…気がする。うーむ、「世界に男は〜」で、相当歪んだな私。MBSなんて老舗で、伏線とか遙か以前の問題として、設定の消化もしない話にしているぐらいだしなぁ。言うなれば、冒頭に起きた殺人事件をまるっきり無視する探偵小説のようなもの。事件の依頼を受けた探偵が、屋敷の娘やメイドのゴニョゴニョだけして、結局犯人は分からずじまいか…で終わるようなモノ。ああ、この例えもレビューに書き足しておくか…

昔は自虐的にやるだけマンガとか欄外に書いてる人は結構いたんだけど、今はそれでも本格気味な扱いになってる気が…エロゲでAVGとか名乗るの止めて欲しいわぁ。メッセージ送りのみの紙芝居がAVGを名乗るなよぅ。ゲーム性を捨てて、物語に傾注したはずなのに、物語の基礎すら出来てない現実…ホントに伏線とか以前の問題。起承転結の起でおきたイベントをスルーってどんなストーリーテリングだよと。MBSだけがヒドイと信じたいけど…大遭難とか川野口ノブとか…て言うか、ノブや大遭難ってだいぶマシな部類なのだなと実感しているこの頃。

しかし、なんでああいうの書いて、疑問に感じないのか不思議だわ。それとも、疑問を感じつつも、納期に追われてやむなく?。マンガやテレビだと、打ち切りっぽい終わりでしょうがないか。見たいに誤魔化せるけど、ゲームという販売形態は確実に話を完結させなくちゃ行けないから、誤魔化せないのかなぁ?。うーん。ゲーム学校のシナリオ科って役にたってんのかねぇ。公民館でやる市民カルチャースクールの小説入門レベルな気も。どっちも講師のレベルも怪しいしねー。P3の人、講演したとかなんとか……


もう一つの末期症状(2011/12/18)
元々、穿っていた視点が、より一層ねじくれた訳ですが、「世界に男は〜」が私にもう一つもたらしてくれました。今なら、なにかが操作できれば、全てゲームに思える。例え、どれを選んでも展開に変化はないと言う無意味な選択肢の連続体であっても。

日本製ゲームは、ゲームと呼べる水準にあるか怪しく、「インタラクティヴな何か」である事が多い。そして、そのインタラクティヴ性という事さえ、忘れかけているのが現状かも知れない。「世界に男は〜」は、完全にプレイヤーがする事は何もない。クリック連打だけだ。傍観型ゲームが、デッドエンドの壁を突き破り崖から150メートルぐらい飛行したぐらい、飛び抜けた傍観ぐあいだが、再三私がぶーぶー言っていた傍観型の究極型であることは否めない。

映画や小説と同じく、展開に関与できない。RPGなどでは戦闘やMAP移動で操作するために、見た目、見かけ上のインタラクティブが保たれているために錯覚させられているが、物語への関与は無いに等しい。と言うか無いモノがほとんどだ。GTA4などに代表されるロックスターの近作がそうで、「対象を追跡して殺せ」と言うミッションでは、確かに車や馬車を操作するのだが、全ての事象はコントロールされており、そこから外れる事は出来ない。

つまりは、壊れない車体と不死身の体を与えられており、不安定な車や馬車で追走しつつ、妨害を振り切り、車輪を壊して停止させ、近寄るとムービーが始まってとどめを加える。固定された事象、決定論の世界。ただ、運転できると言うだけで、ゲームと呼べるのか。キャラを操作する映画ではないか。戦闘(と言っても、和製RPGだと回復魔法のシャワーで、ひたすら削るだけのモノも多い)をこなすだけで、なんら物語に関与できないものはゲームなのか?。ボタンを押しさえすればゲームなのか。そして、物語と選択肢しかないAVGで、選択肢に意味が無く機能していないなら、それは紙芝居でしかない

とか、考えていたんですが、全く操作できない「世界に男は〜」と言う存在に触れ、そんな高尚なものを求めちゃダメなんだ。理想はもたず、夢は見ず、飼い犬のように、メーカーというご主人が恵んでくださる骨に付いた肉片をしゃぶっていれば良いんだよね。

ここまで言えば嫌味と分かるだろう…不安はあるが。ただ、そうした状況を受け入れかけている自分が非常に怖い。悪魔に魂取られかけてる的な?。あの「The Graveyard」でさえゲーム。と思いそうな自分がいる。

ゲーム本来の楽しみとはなんだろう。と考えた時、一つの答えは「瞬間瞬間の判断を楽しむ」だろう。縦シューでも、RPGでも、FPSでもコレはある。画面いっぱいにはき出される弾を避けつつ、弱点を狙える位置へ移動するには。とか、全体攻撃をしてくるが、もう一発は耐えられるから、回復ではなく攻撃しよう。とか、見晴らしの良い直線があるから、スナイパーがいるかも知れないが、それを見越して迂回路にクレイモアがおいてあるかも知れない。とか。

これらは、いわゆるアナログゲーム、将棋やチェス、モノポリーもそうだし、スポーツも同じ。右自然体から踏み込んできた、大内刈りか、内股系か、だけど、呼吸か平常かつ、踏み込みが浅い。コレはフェイクで何か仕掛けてくるから、この半端な仕掛けを逆手に取ろう。とか。

テキスト系AVGにおける選択肢は、判断が問われる唯一のシーンである。その判断と決断に対して、どっち選んでも同じ。というのは、はなはだ侮辱であろう。だから、私は無意味な選択肢を嫌っていたのか。引っかけの選択肢とかもだいっきらい。と言うか、AVGの引っかけ選択肢って反則だわな。例えば「君を愛してる」を選んだら、「…なーんていうわけないだろう」と続くのは本当に反則だし、バカにしているよね。この手の選択肢の逆展開は90年頃に流行りました。

操作できる事がゲームじゃない。と言う事で(何が?)


ホリデーセール(2011/12/21)
Gabeの聖なる呪いこと、steamホリデーセールが始まりまして、Steamer(テキトー過ぎる言い方)を阿鼻叫喚のどん底に叩き込んでおります。人気の新作以外50%off+デイリーセールで75%。パブリッシャパックだの、全タイトルパックだの、どんだけ呪うか、貴様!って感じです。dukeが3.75とか、かってまうやろーーーーー!。skyrimの25%か33%あたりを予想して、追加したのに、また追加しないと…いや、入れすぎると使っちゃうんで…現に、デイリーセールで75%offだから、duke foreverとHalflife:sorce、そしてなぜかルセッティアを買ってしまいました。

steamの中にあると、ひときわ目立つ日本っぽいキャラ。と思ったら、2007-2008の日本の同人ゲーでした。なんかなぁと思って体験版やったら、ほんっっっっっっとに、ベタな日本的ゲームで、もの凄い懐かしかった(笑)。ちなみに、同人ゲーらしいパロディネタどっさりです。そう言うのも、日本的よねーと。

ゲーム内容は、ローグライク+ショップ経営。だんじょん商店会とかに近いのかなぁ?。やった事無いんですが、名前的に。まぁ、トルネコの冒険にショップ経営つけた様なモノ。経営つっても、値段のやりとりするだけで、あんまり経営じゃないですけど。ローグライクのアクションシーンでは、サイドやバックアタック、カウンターなどで、ダメージが割り増しになるなど、簡易なスタイルを取りつつ、アクション性を保ち、良くできてます。

ただ、同じローグライクで言うと、Dungeons of Dredmorの方が、諸々のゲーム性は高い。そして値段も安い。ルセッティアの方は、ダンジョン攻略に戦略性がほぼ無いので、カウンター狙いで、タイミング良くクリックぐらい…クリック無いんだった…攻撃ぐらいで、ほどほどクリックゲー的。アイテム販売も、30%増し提示で、値切ってきたら25%程度でokとなるので、別に手に汗握るほどでもない。前回ののエントリを引っ張るけど、日本のゲームって、判断力をあまり使わないゲームが多いなぁ。

Orcs Must Die!の後で、ルセッティアをやると、ぼーっと片ひじを付いたままプレイできる。まぁ、よく言えばまったりプレイ、悪く言えばぬるい。この辺のスタンスってゲームへの認識の差なのかもねぇ。がっちり正面から組み合う海外産と、暇つぶし気味な片手間的な感触がどこかにある国産。と言うか。振り返ると、がっつりと「さぁやるか!」と向き合った国産ゲームは…P4とアバドン王が最後だった気がするなぁ。

あとは、なんかちょっと時間空いたし、息抜き的に…みたいな?。ときメモ4ですら。そう言うのを突き詰めたのが、いわゆるモバゲーだと思うんですが、あれらを海外に持ち出すと、どういう評価されるのか、もの凄い興味がある。

で、ルセッティアも75%offで、4.99。約400円。内容的には、コレでも微妙。平時は19.99ドルで、そりゃ高い!。怒って帰っちゃう。けど、日本円に換算すると1600円ぐらいで日本では安い方なんだよね。たぶん、国内店舗や国内のDL販売サイトでも、1580とかで売っているのだろう。そして、steamを知らなければ、安くて良くできたゲームと言っていたと思う。ホントにね、PSPで4800円で売られていても、安くて良い出来。と言えるぐらいのレベルにはあるのよ。5800でも良いぐらい。コープスパーティとか、問題なく吹き飛ばせる。国内が2008年発売で、steam発売が2010と、二年越しでsteamに載れただけの事はある。

でも、steamの中にはいると9.99が上限かなぁと思う。ローグライクと考えた時に、やっぱりゲーム性が低いんだよね。店舗経営も今ひとつ、物足りない。あと、国産らしくコントローラーでのプレイ設定的なね。マウスクリックしても始められなくて、なんだコレ?。と思ったら、キーボードのみでした。Zで決定Xでキャンセルとか、もーパッド設定。しかしながら国産で、こういうしっかりしたゲームがあるのは、ホントに嬉しい。魔Zooも、このくらいのビジュアルクォリティがあれば、steam載れると思うんだけどねぇ…エロイベントあるから無理か。

たぶん、早い段階で作業プレイに陥ると思いますので、OMDで疲れた時とかに、まったりと。
……作業プレイって、判断力が必要ないプレイと言えないだろうか。判断が必要ないルーチンワーク、クリックゲームもただタイミングだけで、判断も何もない。Orcs Must Die!が、面白いのは、アクションの瞬間判断(飛行系の敵が来たけど、トラップで地上敵が押さえきれず、溢れてきている。サァどうするとか)と、トラップ設置による戦術判断(そもそものトラップのチョイス、進入経路が複数あるから、こっちは奮発してトラップだけで賄えるようにしようとか)、そしてよく考えられたwave構成(徐々に難易度が上がっていき、資金不足で苦しいwaveを抜けると、トラップ設置が完了して、殲滅モードに入る爽快感とか)とレベル(マップ設定、外回りで飛行敵が来るとか、複数ルートをいかに絞らせるかとか)と、ホントにゲームとしての完成度が高い。

作る側、遊ぶ側を問わず、ゲームに携わる人はOrcs Must Die!はやっておく必要があると思ったりするわけです。そして、面白くないと感じた人は、危険兆候です。ゲームの本質を忘れかけてます。クリックしてメッセージを送るのがゲームじゃない。ご褒美CGを得るための作業がゲームじゃない。

しかし、なんだな…CoD:MW2がブロックされてて買えないのは、いい加減なんとかして欲しいのだが。なんでこう、日本の商売って、圧力で潰す方向の発想ばかりなんだろうか。正当な価格競争とかする気無いんだろうなぁ。売る側の気持ちとしては分かるがなぁ…気持ちの問題で、市場的にも、業界的も、圧力よりは競争の方が絶対に良いハズなんだが。書籍の自炊を著作権法違反で訴えるとかもね。


勝負に勝って試合に負ける(2011/12/26)
skyrimのデイリーセールがあるはず。とずっと待ってて、昨日のクリスマスの目玉として33%off。勝ったぞ!とノリス大佐並に叫んだんですが、ルセッティアだのdukeなど(いや、ルセッティアは後悔してないけど、DUKEはしてる)を買ってしまったために、二百円足りないというオチが待っていました。まさに、勝負に勝って試合に負けた。新年セールに賭けるしかねぇ。普通に買えよ。とも思うけど、セールを見た後では…。そのまま買っても国内版より遙かに安いのだけど。スクエニ、ボッタクリ商会だわ、相変わらず。us版59.99。1ドル80円として4800円。国内版7980円。訳し直すとかしてたら、納得だけど、するわけ無いだろうし。

steamのインストールドライブを変更する時にSSを失って、bloodlineやり直しかよぉ。とか、dukeがちまたの言うとおりダメすぎた。とか。ルセッティアで、国産も捨てたモノじゃないとか思い直したり、色々ありました。

dukeは、GAMELIFEさんのキャラゲーというのが正確。もっと言うと、ファンツール。3Dとかマンハッタンとかで、衝撃を受けた人なら、この無駄にさわれるオブジェクト群とか、ベイブとかに、これぞデュークと思えるかも知れない。だけど、名作と言われたデュークだから、ちょっとやってみようか。と思った人が大多数ではないかと。そう言う人にとっては、なんだコレ?。でしかない。そして、オブジェクトで遊べる(ピンボールやエアホッケーとかで本当に遊べる)と言うのも、本体の出来が良くて初めて評価されるモノで、本編ぐたぐたなのに、そう言うトコだけこだわっても意味がない。

DUKEのダメなところは、マップは広いが戦闘エリアは狭い。そして、ワープしてきたり上空から降ってくるので、対処法が無い(正面から撃ち合うしかない)。そのくせ、武器の威力が低く弾も少ない。サムの様なピュアFPSの様に、動き回って避けることも出来ず、CoDの様に、こそこそも出来ない。オブジェクトにこだわっているので、動き回ろうとすると、オブジェクトに引っかかる。動けないと思ったら、裏返ったテーブルに引っかかったり。戦闘がクィックタイムイベントのためのハードルでしかないとか、倒し方も間違えると、即死するとか。メイン部分の出来がもうね。

まぁ、言い換えれば80年代の洋ゲー的な、無茶な難易度っぽくはある。私、QUEEN戦で詰まって大放置。蜘蛛に撃ち負けるのよ。ぶっちゃけ、リニア進行でなく、DUKE CAVE中心にしたフリーローミングにしたら良かったのではないかと。CAVEでピンボールやエアホッケーに飽きたら、戦闘エリアに行ってクリアする見たいな?。

STALKERも、言われているほどAIは賢くないなと。敵に回すと賢いんだけど、味方になるととたんに使えない。カバーリングしながら撃っていたら、画面がかってに動くので、キーボードがおかしくなった?。と思ったら、味方NPCがゴリゴリ押してました。で、押し出されて、十字砲火を浴びてゲームオーバー。とか。まぁ、古いモノだからねぇ。

ルセッティアは、良い出来です。ただ、予想以上にダンジョンメインなので、ダンジョン探索がメインならば、ビルドが無いのが惜しまれる。SPが違うと言っても、アイテム収集には影響しないので、盗賊ならドロップ率upとか。魔法使いなら、素材系出やすいとか…あるのかなぁ?。ラージサック、アイテム総数+10。移動力-15%とか。ヒーリングパワー、HP自動回復だが、アイテムによる回復量が半減。とか、そう言うビルドが欲しいなと。

まぁ、シレンもトルネコも無いんですけどね。ああ、私はシレンよりルセッティアの方が出来が良いと思う。シレンは、レベル制の否定(ダンジョンから出るとレベル1に戻る)としておきながら、一回の潜りで、レベル上げをしておかないと、敵の強さにおいて行かれるというレベル縛り。レベル制を否定して、レベルで縛るのは反則だと思う。

あとは、アイテム合成は、レベルでアンロックじゃなくてイベントの方が良かったのではないかと。さらに、借金返して終わり。ではなく割と裏があるようなセリフがあるので、シナリオも練ってある感じがして、そっちも楽しみですわ。いや、ホントに日本製も捨てたモンじゃない。ただ、同人ゲームってのが、なんか引っかかりますが。



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