十一月の夢酔



ちょっとずれ(2003/11/4)
どうにも、感覚がちょっとずれてて、微妙な違和感を感じ続けているのですが、その答えは太陽にあった。フレアつーか、黒点の異常活動で、電磁波流が発生しているそうな。磁場の乱れが、脳への情報電流を狂わせているのだ。と言い訳しておこう。例の白い集団、どうしているやら(笑)。

ちょっとずれと言えば、民主党の菅氏。演説を聞いていると、ちょっとずれているというか、失言では?と言うモノがいくつもあるし、考え方というか、方向性も、ちょっとずれている気がする。鳩山さんという目の上のこぶを取って、有頂天になっているせいかしらん。

いつかの演説で「言葉の切り返しが上手いだけなら、野党でいい。小泉さんは野党がピッタリだ」と言う意図の発言してたんだけど、ほしたら、あんたら、今までずっと言葉の切り返しばっかしてたんか?。

「政権交代のある民主主義となるか、政権交代のない、半分だけの民主主義になるか」と言うのも言ってたけど、あんたらが、信頼されてないから、政権とれんだけじゃん?。ここ数年でようやく代案を出すようになって来たばかりではのぅ。つーか、一回村山さんが政権取ったじゃん。

なにげに、沈黙の艦隊を読み返してたら、政治の場面でいろいろ思ったわー。良くできた作品ってのは、予言となっている部分が潜んでいるモンだナーと。


選挙(2003/11/9)
投票に行きましょうと、呪文のように繰り返されると、性格が歪んでいる私としては行きたくなくなる。と言うよりも、立候補者に、ぐっと来る人がいない場合、どうすればいいのやら。

イギリスかどっかの格言で、選挙によって、よりましな独裁者を選ばなくてはならない。と言うのがあるけれども、あえてここは、投票しないことでの意思表示をさせて貰おう。立候補者すべて、信にあらずと。洗脳するがごとく、投票に行けとか、投票は義務とか、いろいろ言うけれど、投票しないことでの意思表示もあるはずだ。興味がないとか、面倒だとかで行かないのは問題だが、あえて、意思表示として、投票しないと言うのなら許されるはずだ。

マニフェストとか言うけどさー、今さらすぎる気がするし、仮想内閣にしたって、子供のお遊びみたいで情けない。と私は見た。閣僚の顔ぶれも、人気と知名度重視で、自民党をとやかく言える筋合いではないなーと。社民や共産にいたっては、なんだかなーって感じだしなぁ。

ああ、今までの言動からして、私を自民びいきと思ってる人多いだろうけど、消去法で消していったら、自民が残ったにすぎない。金権と官僚癒着システムの自民党も嫌いだが、民主に任せると、操船どころか、舵を切るのもおぼつかない気がしてさー。

システムと言えば、相撲協会。体制を維持することだけに固執する余り、体制を崩壊させているねぇ。伝統を守ると言うことは、現状を維持することでは無いのにね。革新させ、時代に適合しなければ、生き残れないのは世の常。自分の殻に閉じこもって、息絶えるのを待っているようなモノだ。


開票(2003/11/10)
なんだか、自民敗退、民主勝利と言う意識誘導をマスコミがしている気がする。結果として、単独過半数を獲得した訳だし、自民敗退と言える要因はほとんどない。と思ったら、保守新党が自民に合流するらしいので、完全に単独過半数を超しましたな。

そもそもに於いて、自民の議席を喰って、民主がいまの議席となったならば、民主勝利といえるが、今回のは、共産と社民の票を喰っただけで、分散していた野党が一極化しているにすぎない。今回の敗者は、少数野党つーか、意識の改変が出来なかった社民と共産ですな。特に共産は、色々考えて欲しい。共産主義の失敗つーか欠陥が露呈しているのに、まだ言うか。

民主は公言していた200にも届いていない。自民と民主で考えた場合、事実上、負けたのは民主党であろう。選挙演説でも言っていたが、民主党が200議席とっても、過半数には届かない。連立する相手もいない。まぁ、そんな党が、仮想内閣なんて出しても、客寄せパンダっスわな。

民主党が議席を伸ばし、躍進したのは間違いない。しかし、相手が躍進したからと言って、対戦相手が敗退したと言えるだろうか。マスコミは、正しい報道と解釈をして欲しい。アンチ自民のコメンテーターが、無様に狂喜乱舞しているのをみると、可哀想になってくる。野党内で食い合っただけなんだよなぁ。実際は。

今回の動きは、プロ野球で言うならば、特定球団のファンでないアンチ巨人が、阪神になだれ込んだごとく、アンチ自民が、民主に流れ込んだにすぎない。今回のこの時流に乗っても、200を取れないならば、つーか、取れなかったので、民主は与党になれる日は来ないだろう。小沢さんも、やっぱりトップが好きと、離党しそうだしね(笑)。

で、私の属している広島二区で、民主が勝ったんだけど、地元では、保守王国に亀裂。民主大躍進とか騒いでいるのだけど、冷静に分析して欲しい。保守系候補が二人いて、公明票が割れたために、間をぬっただけだ。次の選挙では、確実に一本化してくるだろうから、次はないと見た。

面白かったのは、加藤紘一さんが再選して、山崎拓さんが落選と言う対象ぶり。山崎さんは、失策と失態が目立った反面、プラス要素はほとんどなかったからなぁ。腰巾着というか、ナンバー2で有力者に付き添って階段上っていった感じがなー。党執行部でも、もてあましてた感じがあったから、内心喜んでたりして。


横綱引退(2003/11/17)
武蔵丸さん引退してしまいましたねぇ。座しているときに、首の肉が顎に埋まっているのを見て、ちょっと太り過ぎかなぁとは思っていたし、肌の張りというか、艶が全くなかったし、表現は悪いけど、象の皮膚のようでしたなぁ。そう言えば、貴の花も引退間際は、肌のつやが無かった気がする。

力士のあんこ体型であっても、肌の張りと言うか、筋肉のしまりが見えるんだけど、それが無くなったという事は、肉体がピークを越えたと言うことなんでしょうかネェ。

相撲部屋って、横綱になっても喰うことを推奨しているのかなぁ?。力士としての適正体重に達したら、あとは現状キープさせるようにしてるのかなぁ?とか、思ったり。日々稽古の番付下位力士の場合、喰った分は稽古で筋肉に変わると思うけど、上位になってくると、贅肉として備蓄されていく食事になっている気がします。

伝統という経験に裏打ちされたモノもあるでしょうが、そこに新しい技術や知識を導入するのはマイナスにはならないと思うのですがねぇ。

しかし、こうして相撲を好んでみるようになる自分を見ると、年取ったなぁと実感したり(笑)


ブラッドベリが去っていく(2003/11/19)
このサイトで復刊のお願いまでしていたブラッドベリの「死ぬときはひとりぼっち」を見つけ、購入。したんですが、前評判つーか、某書評の内容には、裏切られた感じ。怪奇と言うか幻想作家のブラッドベリが、ハードボイルドに挑戦した実験作だから、仕方ないのかも知れませんが。

文章表現は、詩的というか叙情的というか、とても美しいし、登場人物も個性豊か。奇人揃いですが、ただの奇人ではなく、一般常識から見れば、奇怪な言動をとる理由がちゃんと存在していて、奇人変人ショーのごとき、思いつく限りの変人を羅列しているようなモノとは、一線を画しています。

私がよく使う表現でまとめるならば、自分が他人とは異なっていることを自覚しており、それでもなお、自分自身を好きでいられる人たちです。自分自身に異常感じないならば、ただの変人ですからね。

そこまでは問題ないのですが、ハードボイルドと言うか、探偵小説を目指している割に、調査手順というか、調査の進展がグタグタで、とても見ていられません。

まぁ、考えるに、幻想小説つーのは、理屈はさして重要では無いのかも知れないなーとか、思ったり。クトゥルフで言うならば、ニャルラトホテプが、一人の男を破滅させるのに理由はいらないって感じで。その理由の無さ、理屈のなさが、また恐怖の対象なのかなぁとか考えたり。

10月はたそがれの国の「みずうみ」で、幼い頃に死別した幼なじみが、その当時の姿のまま戻ってきて、約束に従って主人公も向こう側へ行く。と言うのも、なぜそのままの姿なのか、なぜ今になって帰ってきたのか、と言う事は問題にならない。と言うかしちゃ行けないんだろうなぁ。

話がそれたけど、昨今の若者というか、若年層の猟奇犯罪に、警察やコメンテーターが、執拗に理由や動機の解明にこだわるのも、そうした、理屈や理由の無い行為が、怖いからなのだろうか?。私には、彼らを理解するのに「やりたいからやった」と言うので十分なのだが。

ん?「みずうみ」の話どこかで見たな…ああ、PCゲームのONEって原点ここか。ただ向こうから来て、向こうへ還る。理由はいらないと。そう考えると、理解できるわ。けど、叙情譚としては成立するけどゲームとしてはどうなんだろ?。ゲームも探偵小説も、筋の通った解法が説明されないと、成り立たないと思うのだけどなー。

最近で、一番感銘を受けた調査手順の作品は、事件記者コルチャックのセカンドパイロットの「ナイト・ストラングラー」かな。謎解きというか、真実へ一歩ずつ近づいていく手法はすばらしく、また、最後に全ての謎が解明それて、これぞ、ストーリーテリングって感じ。TVシリーズと合わせてみても、ナイトストラングラーが一番良い出来だと思うなー。

TPRGのシナリオも、こんな風に、一歩ずつ謎に迫り、最後には、全ての謎が一つに集約し、真実が解明されてスッキリ。っての作りたいなー。


派兵(2003/11/26)
どこぞのコメンテーターも言っていたけれど、イラク派兵に関して争点がズレ始めている。イラクの復興の為の支援を、危険を押してでもすべきかどうか、だったのハズが、日本人から被害が出そうだから、出しちゃダメ。になりつつある。

そもそもにあいて、あの程度の脅しで、首を引っ込めたなら、それこそ、今後テロリストから標的にされるだろう。爆破テロでなく、誘拐その他の資金確保のための犯罪に。それに加えて、国際社会から失笑を買い、信頼を回復するためには半世紀はかかるだろう。つーか、まだ大戦中で失った信頼を回復できていないと言うのに。

私的には、いっそ一切の武器は携行しない。と言うのが良いかと。武装していないので、仕掛けてきた方が悪と。ただ、これ現場の人間の感情無視してるし、相手が正規軍の場合にのみ有効かな。もともと、テロリストって、民衆を狙う卑劣感の集まりだしねぇ。

時に、イラク民衆のテロに対する感情が伝わってこないのだけど、民衆はどう受け止めているのだろう?。普通なら、イラク人に被害が出た時点で、民衆の支持を失うモノなんだけど…そっか、国際テロ組織がやってるから、基盤がイラクにないから、どうでも良いんだね。

大穴として、日本が煮え切らないから、アメリカが情報操作で、日本にテロ攻撃と言うのを流したけど、予想以上にビビってしまって、ワタワタしているというのもあるかなー。自衛隊を送らなくても、テロの対象になると言う、取って付けたようなフォローしてたし。アメリカが利権確保するために、ビンラディンもフセインも拿捕しているのを隠していたりしてなー(笑)。汚れ仕事するときも、ビンラディン名義で声明出せば正当化できるし。


ネバーランドの秘密部屋(2003/11/27)
最近のマスコミは、情報によって、結果を誘導することが報道の意志と思っているのだろうか。松本サリン事件で懲りたはずなのに、同じ道を歩んでいる気がするなぁ、マイケル・ジャクソンの報道は。

もちろん、有罪かもしれないが、無罪かも知れない。中立の立場から、真実を報道すべきなのに、異常性をピックアップすることで、有罪へと意識を誘導しようとしている気がする。マイケルジャクソンの隠し部屋を写した報道を見るたびに、近年の猟奇犯罪のはしり宮崎事件のように、ひたすら異常性を際立たせようとしている気がする。

私が、隠し部屋を見た印象は、子供の頃、理想とした子供部屋を実現させた部屋のように感じた。マコーレー・カルキンの写真は、おそらくなりたかった自分の投影なのだろう。金髪で青い目の白人。たぶん、マイケル・ジャクソンがなりたくて仕方のないモノ。あの部屋にいるときは、金髪碧眼のマイケルに成れる部屋なのだと、私は感じた。

警察側も少し弱気になってきている節があるそうなので、どう展開するやら。前に起訴した人が大金をふんだくれたので、私もと意図しなかったかと言われれば、完全に否定は出来ないだろう。被害にあった少年は白血病らしいのに、マイケルの家に預けるというのも奇異な話だし。

幼児愛好癖なのは、間違いないけれども、欲望を満たす相手として見ているかどうかは、警察が明らかにするだろう。子供を愛でることは犯罪ではない。

そもそも、芸術家なんてのは、奇行が当然。三島由紀夫なんて、自衛隊に決起を呼びかけたあげく、割腹自殺した奇行中の奇行を行ったのに、今の評価は、憂国の士である。今のように、ワイドショーが氾濫していたら、どういう報道をされていただろうか。つーか、三島が、イラク派兵でおたおたしている現状を見たら、どういう論を発表するだろうか。

芸術家の奇行をあげればきりがない。つーか、一般人と同じ感性しかなければ、他人に感銘を与えることなど出来ようか。長島茂雄氏の様に、明るい奇行ならば良いのだろうけど、陰の、暗い奇行だと、どうしても印象が悪いようだ。異常性は、プラスに働けば才能となる(他人と違うからこそ輝くのであって、凡庸ならば埋没するはずだ)。

自分の異常性と向き合い、認識すれば何とか社会生活をそつなく送れるはずだし、自分の異常性を認め、なおかつ異常な自分を好きでいられるのならば、異常性は才能として発露するのではないだろうか。多くの異常性癖を持つ犯罪者は、自己の異常性に気が付いていないか、異常性と向き合おうとしていないと思うのだけれども。

さて、マイケル・ジャクソンは自分の異常性と向き合い、認識しているのだろうか…


派兵の大義(2003/11/30)
なんか、派兵の大義が無いという事態になってるイラク情勢ですが、テロに屈しない意思表示と言うだけで、大義になると思うのは私だけかなぁ。死者が出たことは残念だが、お二人の意志と熱意を無駄にしないためにも、二人の死を犬死ににしないためにも、イラクの復興は成し遂げねばならない。

今回の件で、手を引いたなら、テロに屈したことになり、日本の信頼は失墜するだろう。

どこぞの女性コメンテーターが「イラク国民が沈静化してから派遣すべき」などと寝言をぶっこいていたが、沈静化するためには、ライフラインの整備が必須。食事と衛生をしっかりしなければ、落ち着くわけがない。

あと「力の論理で云々、アメリカに協力することが云々」と言うのは、無責任だと思うわ。今さらそんなことをいってても仕方がない。荒廃しているイラクをどうするかが問題だと思うのだけど。

なんにしても、理由になってない理由で、派兵反対と言う人が増えるんだろうな。あと、自衛隊になんの保証もないまま派遣では可哀想と言うが、なんだかなぁ…そしたら、警察官が犯罪多発地帯へ転勤になったら、出勤拒否したり、危険手当が特別に付いたりするのん?。

で、警察の追跡だけど、これ止めたら、暴走族つーか珍走団が、もっと増長すると思うのだけどね。変なところで、失態見せてるから、警察への風当たり強くなってるけど、世界的に見ても、優秀な部類の警察機構だから、もっと自信持って欲しいネェ。やっぱ、ゴム弾とペイント弾で、攻撃しても良いのではないかなー。



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