1,持っている。
禁断の書(ブラックブック)、おそらくは、このケストナー博士の日記の事だろう。ケストナー博士が、なにを思って、自分の日記に「ソロモンの鍵」などと付けたのだろうか?。天才にありがちな、吹っ飛んだ性格だったのだろうか?。
「君は、この研究カーディナルの設立目的を知っているかい?」
18メートルの巨人と対峙している160pそこそこの小柄なジーン。だが、萎縮しているのはこちらの方だ。なにか強大な威圧感が、重りとなってのし掛かっている。
「元々は、無人MSの開発と聞いた」
「そう、その通り。おかしいと思わないかい?。無人機の開発が、いつバイオドールの開発にすり替わったんだろうな?」
「なにが言いたい?」
ジーンの口ぶりは、まるでダメ生徒を答えに導こうとしている尊大な教師のようだ。
「まぁ、教科書をもって降りて来たまえ。」
降りる事に問題ない。ジーンがその気ならば、戦闘状態のハズだ。ジーンの表情からは、秘密を自分のモノだけにするのが耐えきれない。誰かに打ち明けたくてしょうがない。そんな顔つきだ。
問題は、ソーン。ヤツだ。おそらく、防御システムを解除した今、ここへ向かっている事だろう。ヤツが、ジェネラル・オーガニックのバイオドールというならば、ヤツの取る行動は一つ。
チェック
プロトビームライフルが、使用可能状態にあるか?
1、使えるならば
2、使えない。もしくは持っていないならば。
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