1、研究区画の隔壁を抜け、外周路へ出る。


>友軍反応
>ZMD312 LUNA

Cエレベーターの確保に残っているのはメカドールのルナらしい。拡大望遠で確認しても、特に目立つ損傷はないように見える。

これまでの経緯を考えれば、メカドールが欠陥商品であることは疑い様がない。こちらから先手を取るか?。それとも信用するか?。

損傷が激しかったマルスはともかく、カロンの欠陥が気になる。カロンの型番は109、ルナは312。その間に、200体以上の研究が成され、その思考力も格段に上がっているはずだ。

特にメカドールの300番以降は、人造皮膚でコーティングされ、人間らしい外観を与えられている。310以降のメカドールは、誰の趣味かは分からないが、女性の外観をもって作成されている。ルナも見た目には、ただの女性兵士としか見えない。

機械人形とは言え、女性に先制攻撃するのは、気持ちの良いものではない。整っている、と言うよりも、絵に描いたような美女ではあるが、瞬き一つしない、マネキンのような顔を注視する。どうする?。

頭に軽い衝撃。後部コンソールの隙間から、細い足が生えている。足の持ち主であるアイリーンは、なぜか不機嫌そうだ。吹き出しそうになるのをこらえて、後部シートに、ルナの詳細データを送る。

「どう思う?」
2度目の軽い衝撃。コンソールの足は、二本になっている。
「そんなこと私に聞かないでよッ」

1,先手を取って攻撃する。
2,普通に接触する。



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