1、先へ進む


メインモニターに機影マーカーが映る。シグナルグリーン。友軍反応。

>友軍反応
>50053CASARYN 確認

頭部にバルカン砲を仕込んだRGM79−GYが、左手でピースサインを出しながら近寄ってくる。間違いなく、キャサリンだ。


>CASYARYNより入電。接続します。

「よう、ドロシィ2。まだ生きてたか。」
通信用のモニターいっぱいに、肉付きの良いスキンヘッドの男が現れる。

「お前も、相変わらず、しぶといな。タコ」
「戦績ゼロでも、生きて帰るのが、俺たちのポリシーだからな」
通信モニターの中で、自分のスキンヘッドをペタペタ叩きながら、豪快に笑うタコことガトー・ウィーシュ。登録上のコールサインは、キャサリン2だが、通信管制官以外で、そう呼ぶヤツはまずいない。

はた目に見ても、キャサリンにも、かなりの激戦のあとが見られる。事態の異常さには、気がついているはずだ。それでも尚、おどけていられるこの二人には、感服する。
「お前らと友達でよかったよ・・・」
「なんだよ、突然、気味悪いな。それよりもドロシィ2、なんか収穫はあったか?」
長髪にサングラス、漢字の書かれたバンダナ…ハチマキとか言ってたな…をつけた、キャサリン1ことカミカゼ、本名はキャニー・レイスンが、一見気安く問いかけてくる。

しかしその実、モニターに映らないところでは、臨戦態勢が取られているのだろう。ローガーの死亡は報告されているのに、後部シートに生命反応がある。なるべく刺激しないようにと、考慮された確認の取り方。

この辺りの接触のうまさは、まだまだメカドールには到達できない領域。敵に強制されていないか、やんわりと訪ねてきているわけだ。

「こっちは、途中で試作武器を使う羽目になったんだが、このプロトビームライフル。なかなかの破壊力なんだが、銃身が熱量に耐えきれなくてな、このザマだ。」

湾曲したライフルを見せつけるキャサリン。確かに、銃口も少し溶けている。

いや、単に何も考えてないだけかも知れない・・・・

1,アイリーンを紹介する



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