＜ＯＲＩＧＩＮＡＬ　ＡＬＢＵＭ＞

　　　　　　　　　ＭＯＮＳＴＥＲＳ　ＩＮ　ＴＯＷＮ

　　　　　　　　１９８１．１１．２１発売　　ＡＬＣＡ−９１２１（アルファ）
　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　
　
　　　　　　　　　　　　　　　１．TOWN
　　　　　　　　　　　　　　　２．LOVI’N YOU
　　　　　　　　　　　　　　　３．NIGHTS IN HER EYES
　　　　　　　　　　　　　　　４．BLACK EYE LADY
　　　　　　　　　　　　　　　５．MONSTER STOMP
　　　　　　　　　　　　　　　６．KNOCK,KNOCK
　　　　　　　　　　　　　　　７．MOMENT OF TWILIGHT
　　　　　　　　　　　　　　　８．BACK IN TOWN
　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　吉田美奈子(vo,key)
　　　　　　　　　　　　　　　　土方隆行(g)
　　　　　　　　　　　　　　　　松木恒秀(g,organ)
　　　　　　　　　　　　　　　　中西康晴(p)
　　　　　　　　　　　　　　　　岡沢　章(b,vo)
　　　　　　　　　　　　　　　　坂田　明(sax)
　　　　　　　　　　　　　　　　清水靖晃(sax,key)
　　　　　　　　　　　　　　　　富樫春生(p)
　　　　　　　　　　　　　　　　渡嘉敷祐一(ds)
　　　　　　　　　　　　　　　　山下達郎(horn&strings arrenge)　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　Produced by 吉田美奈子

　　　　　☆８月の末１週間かけてシングルを録りました。これは、１０月２１日に
　　　　　　もう発売いたしました。＜ブラックアイレディc/wタウン＞のカップリ
　　　　　　ングシングルです。その後、このアルバム、録りはじめのが９月１８日
　　　　　　。リズムトラックを録る前に、私はいつも１曲大体２時間程度のリハー
　　　　　　サルをして音色を確かめてから録ることにしています。リハーサルで１
　　　　　　番ポイントにしていることはリズム隊（ギター２、ドラム、ベース、キ
　　　　　　ーボード）だけで、ある程度完成させる様にするためには役割をはっき
　　　　　　り分けることです。やはり、音には空気が感じられないと色合いは絶対
　　　　　　にでてきませんからね。今度のアルバムは　弦とブラスを入れることを
　　　　　　前提として始めたので余計に、無駄な音を決して入れないようにとても
　　　　　　気を使いました。（ADLIB誌　８１年１２月号）

　　　　　　☆美奈子自らによる曲紹介（ADLIB誌 ８１年１２月号より）

　　　「TOWN」
　　　　　この曲は、まさに音の洪水。１つ１つの楽器がそれぞれとても個性あるパ
　　　　　ートを受け持っています。シングルのＢ面（私としては、この曲もＡ面に
　　　　　したかった！）のロングヴァージョン。Re-mix もやり直してアルバムと
　　　　　してのバランスにしています。途中入ってくる（カタヤンハウリングに続
　　　　　き）ＳＥは本物のニューヨークの音、ニューヨークという街は、常に昼も
　　　　　夜もこの様なサイレンが悲鳴を上げています。ちなみに最初に出てくるの
　　　　　は、消防車。それからヒュイヒュイ来るのはパトロールカー、次にブヒブ
　　　　　ヒ騒がしいのが、またまた消防車それと重なってパトロールカー。一瞬の
　　　　　出来事なのですが、何て騒々しいのか。ニューヨークは、だから笑ってし
　　　　　まうしかないのです。

　　　「LOVIN YOU」
　　　　　これは私の特技とするタイプの楽曲です。コードの盛り上がりは誰にも出
　　　　　せない音になっていますよ。（勿論私以外の人達あっての音ですけど）

　　　「NIGHTS IN HER EYES」
　　　　　この曲は某人気アーティスト（山下某？）のやっているアカペラとは全然
　　　　　違うタイプのハーモニーです。発声は聴いていただければ、お分かりの様
　　　　　にとてもクラッシックに近い発声をしています。レコード内にあるインナ
　　　　　ースリーブにも記入してありますがChoir−クワイヤ、特に教会でのコー
　　　　　ラス曲の形をバックグランドボイスで創ってみました。皆様にゴスペルの
　　　　　香りが届けられればと思い、短い曲ですが、それ風に仕上げたものです。

　　　「BLACK EYE LADY」　　　　　　
　　　　　この曲は聴いての通り、優しい瞳を持ったレイディーの心を歌ったもので
　　　　　す。この曲もシングルとは違ったミックスがしてあります。よく聴き比べ
　　　　　てアレンジされた所を発見してください。

　　　「MONSTER STOMP」
　　　　　ファンク好きの若者集まれ、の曲です。（軽いものが好きな人、聴かなく
　　　　　てよろしい）こんなヘビーなファンクは日本に類を見ず、歌までヘビーだ
　　　　　と心が暗い気持ちになってくるのでいつもより１オクターブ上げて歌って
　　　　　います。やっちゃん（清水靖晃）のソロも最高だし、富樫くんのピアノも
　　　　　良いよ。ファンクは日本で無理だなんて思ってる人がいたら、この曲を聴
　　　　　いて研究してください。

　　　「KNOCK,KNOCK」
　　　　　以前から私は岡沢君とデュエットしたい（ライブではやっているのですが
　　　　　、レコードでは今回が初めて）なあと思い続けてもう何年も過ぎてしまっ
　　　　　たのですが、今回願いが叶いレコーディングいたしましたＲ＆Ｂです。最
　　　　　初この曲は軽いレゲエに仕上げようと思っていたのですが、どうしても軽
　　　　　いと軽薄な気がして仕方ないのでやはり少々古臭くてもＲ＆Ｂに仕上げた
　　　　　方が私に向いていると思い急遽、中西君にピアノを入れてもらいました。
　　　　　中西君のダビングの日、彼の最初の赤ちゃんが生まれる予定で、後々まで
　　　　　残るこの日の記念の録音のためにという入れ込み様たるや、神がかり！と
　　　　　いう感じでした。（無事に男の子が生まれたそうです。オメデトウ！）素
　　　　　晴らしいピアノの演奏をありがとう。

　　　「MOMENT OF TWILIGHT」
　　　　　この曲はとにかく淡々の一言です。緊張感を感じ取ってください。ハープ
　　　　　と弦のピチカートがとても美しいですよ。

　　　「BACK IN TOWN」　　　　　　
　　　　　夜の街に対しての心の動きはみんな、たそがれから夜へ繋がるほんの微か
　　　　　な時の瞬間の美しさが誘ってくれるのだと思います。たった一人で冬の街
　　　　　を歩く、見上げると次々に点る暖かそうな灯りが少し眩しく目に飛び込ん
　　　　　できます。そんな時を過ごす自分は微笑む事ができたら…。私の歌ってい
　　　　　ることは常に、同じ様なことです。それが好きだから、それにどうしても
　　　　　魅かれるからです。街にいるたくさんの人々のモンスター、天にいるモン
　　　　　スターと一緒に街を素敵な色に染りかえたり、崩したりしていけたらどん
　　　　　なにおもしろいか。小さい頃からそう思うのです。

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