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マイシャック
 
2005年10月末、念願の個室マイシャックが完成しました。これまではリビングルームの片隅にパソコンラック1台を置き、ここにすべての装置を山積みにして運用をしていました。築19年の我が家のリホーム工事にあわせ、2階に一部屋を増築して無線室を造ってしまったのです。ヤッホー。v(^^) アマチュア無線局を開局してから37年、やっと夢が実現しました。人生、辛抱して生きてりゃいいこともあるもんですね〜。 リビングルームシャックの時代は、家族に気を使いながらヘッドホンでの運用を余儀なくされましたが、これからは思う存分、スピーカから音をだしての交信を楽しめます。この部屋は、主として無線運用を中心に設計しましたが、筆者の憩いの場としてもいろいろ工夫して造ってあります。なにしろ生きている間に二度と再びこんな部屋を造ることはまずありえません。後から後悔しないように構想から着工まで、ああでもないこうでもないと4ヶ月もかかってしまいました。で、結局この部屋ができあがったのですが、できてみると意外とオーソドックスなものになっていました。素人が考えるのですから無理もありませんが・・・。特徴的なのは壁の色ぐらいでしょうか。実は、数度のヨーロッパ旅行で見た西欧の部屋を真似たのです。特にイタリアやスペインなどではカラフルな色を自由に使ってルームファッションを楽しんでいるかのようです。これを見てすっかり気に入ってしまいした。「自分の部屋を造るときはカラフルな色にするぞ〜。」っと密かに思いはじめたのです。そして2005年10月、オレンジ色のニューマイシャックが誕生しました。

オレンジ色のシャック
ホントにオレンジ色のシャックでしょう? 無線機などの設備類は幅900mm、奥行600mmのパソコンラック2台を並べ搭載しました。このラックは、机上天板の上部に2段、下部に1段の棚が付けられておりガッシリと頑丈な造りになっています。さらに棚の高さが自由に調整できるため、柔軟なリグの配置が可能です。また大型のキャスターが付いているため、裏面の配線作業時にはラックごと容易に前方に引き出せるのもFBです。このラックに無線機,、電源、パソコンなどを搭載しました。結構な重量になりますがラックが頑丈なため、いまのところ問題はないようです。ただ机上天板と最上部の棚は硬い合板製なので相当の重量物を載せてもたわみが生じることはありませんが、中段の棚と机上天板下部の棚は鉄製のため無線機やパソコン本体などある程度の重量物を置くと若干のたわみが見られました。このため念には念を入れ、合板をDIY店から買い求め鉄製棚の上に敷いて補強しています。比較的ユッタリとした配置になり、将来設備の増設があっても十分対応できそうです。驚いたことに、このパソコンラックはXV製なのです。←(な・なんで驚くんだよ?) 


HF+50MHz YAESU FT-920(100W)トランシーバ
HF+50MHz YAESU FTDX-9000D(200W)トランシーバ
HF+50MHz ICOM IC-703(10W)トランシーバ
145/435MHz ICOM IC-821(20W)トランシーバ
145/435MHz KENWOOD TH-K7(0.3W)ハンディトランシーバ
ALINCO DM240MV(MAX:32A)電源ユニット
YAESU G-1000DXA ローテータ + コントローラ
YAESU MD100 ダイナミックマイクロホン
AUDIO TECHICA AT4040 コンデンサクマイクロホン
HI-MOUND HK-702 TELEGRAPH KEY
BIBROPLEX アイアンビッグ マニュピレータ
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KURANISHI WD-201  200Wダミーロード 計測器
KURANISHI BR200 アンテナアナライザ 計測器
TAKEDA RIKEN TR-685 マルチメータ 計測器
SANWA JP-8D アナログテスタ 計測器
自作 RFコモンモード電流検出計 計測器
秋月キット 電解強度計 計測器
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  SOTEC PC STATION PX9513P ディスクトップパソコン(Win7) 有線LAN  
  FUJITSU LifeBook SH76/H ノートパソコン(Win7) 無線LAN   
TOSHIBA dynabook Tab VT484/26K タブレット(Win10) 無線LAN
IO-DATA LHD-GT1.0 NAS HDD 有線LAN
IO-DATA HDL-CE-1.0B NAS HDD 有線LAN
BUFFALO HD-160 NAS HDD 有線LAN
BUFFALO LS-CH500L NAS HDD 有線LAN
BUFFALO LS-CH1.0TL NAS HDD 有線LAN
EPSON EP-804AW 複合プリンタ USB
EPSON GT-9800F スキャナ USB


ケーブルの引込み
増設した無線室外壁にケーブルの専用引込み口を設けました。以前、リビングルームで運用していたときは1階の換気口からケーブルを室内に引込んでいたため、屋根からのケーブル露出部が長く、また余長のケーブルが地面まで垂れ下がってトグロさえ巻いていており、お世辞にもきれいな状況とはいえませんでした。増設した無線室は2階部分なので写真左のように屋根直下に専用引込み口を設け、ケーブルを家屋内部に引込んでいます。このため、外観上ケーブルはほとんど目立つことがなくなりスッキリ収めることができました。写真右のようにケーブルは一旦小屋裏に引込まれ、ここから無線室の部屋角に設置した垂直のダクトを通して室内床面に流し出しています。一旦、小屋裏を経由させた理由は、外気が直接無線室内へ流入するのを防止するとともに、余長ケーブルは小屋裏に溜め込んでおける利点があるためです。小屋裏での作業は無線室内からできるよう、室内天井に小屋裏のぞき見開閉口←(こんな建築用語あんのかい?)を設けました。ここから上半身のみ小屋裏に出すことによって容易にケーブルの引き回し作業ができるようにしてあります。右の写真もこの開閉口からのぞき見撮影したものです。(^^;

配線
パソコンラックに搭載した設備に配線されるすべての端子やケーブル出入り口は、この部屋角に集中させています。前項で説明した垂直ダクトを経由したアンテナからのケーブルが床面に流しだされているのが見えます。(現在、同軸ケーブル4本、ロータのコントロール線1本がこのダクトを経由して引き込まれています。) 壁面に取り付けられたパネルは左から、AC100Vコンセント、1階リビングルームへの同軸ケーブル(2本)、LANケーブルコンセントおよびTVフィーダ+AC100Vコンセントです。AC100Vコンセントは他の壁面数箇所にも取り付けられており、ブレーカは無線室専用として独立させています。1階リビングルームへの同軸ケーブルというのは今のところ使用していませんが、とりあえず通してあります。なにを隠そう、リビングルームをセカンドシャックにしようという魂胆です。(^^; さすがにデスクトップユースの大型トランシーバをリビングルームに設置するのは家族の大ヒンシュクをかいそうなので小型の目立たないものをさり気なくと考えています。LANコンセントは1階のEtherネットルータにつながっています。TVフィーダは、V/Uおよび衛星放送の信号が混合されてこのパネルに出力されています。したがって、アナログTV放送はもちろん、地上および衛星デジタルハイビジョン放送も無線室で受信可能となっています。が・・・受信可能なだけで、まだこの部屋にはハイビジョンTV自体がありません。現在はパソコンでアナログTV放送を細々と眺めているだけです。(^^; 話がいささか脱線しましたが、ケーブル類が集中するこの場所は最終的にパソコンラックで隠されますので、スッキリした見栄えのシャックになりました。

スピーカ
リグの数が増えていくにつれ外部スピーカの数も正比例で増えていきます。2バンド同時受信機能のあるリグなどは1台で2スピーカ必要なものもありますので正比例以上かもしれません。もっとも、現在市販されているリグのほとんどはスピーカが内臓されていますので外部スピーカがなくてもとりあえず運用は可能です。しかし内臓スピーカはリグケース上面に上向きに付けられているものがほとんどです。受信音はオペレータに向けられず、天井方向にガナッていることになります。了解度をあげるためにも外部スピーカを取り付け、受信音をオペレータ方向に向けたほうがベターです。写真のスピーカはSONY製で5CHサラウンドステレオ用のものです。筆者の弟が捨てるというものを「おいおい、ちょっと待てよ。」と只でもらってきました。v(^^) 口径は10cmと小型ですが音響用フルレンジスピーカを使用しているため、低音域から高音域までフラットな特性を持っており、比較的ソフトでしかもクリアな音が楽しめます。筆者のように運良く只で手に入るのであれば、わざわざ高価な純正のオプションスピーカを購入する必要はないと思います。スペースもあまり取らずとてもFBです。

ガラクタ三昧
筆者は自作大好き人間です。試行錯誤を繰り返しながら完成し、予想どおりの動作をしたときの感動がたまりません。いままで作ったものは、このHPの「ハンドメイドコーナ」にも紹介してありますが、いずれもガラクタ部品を再利用しています。というより自慢じゃないが新品部品だけで製作したものはないのです。貧乏性なんですね〜。ガラクタとは要するにガラクタなのです。このままでは何の役にもたたないものを、「将来ひょっとして何かに使えるかもしれない」・・・と、淡い期待を持ちつつガラクタ箱に保管しているものです。(結果的にほとんどが使えないものばかりですが・・・。) 具体的には、何に使われていたかわからない回路基板、よごれた抵抗やコンデンサ、ペンキの剥がれた金属ケース、キズだらけのアルミ板、汚れたコードやコネクタ類、線材のきれっぱしetc、etc・・・。いままでこれらガラクタはダンボール箱に詰めて車庫の片隅に放り込んでいたのですが、これではガラクタさんが可愛そうと、無線室のなかにガラクタ保管庫(写真左)を造りました。なかにポリ箱をズラリと並べ、ガラクタを分類整理。ついでに工具類もここに保管することにしました。おかげでどこになにがあるか一目瞭然。折り戸を閉めるとクローゼットの趣になりとてもガラクタが入っているようには見えません。あけてびっくり玉手箱の世界です。(^^; また一角に自作コーナ(写真右)を設け、ここで半田ごてを握り、使えるガラクタを利用しつつ、日夜変なものを作っています。最近ではプログラミングにも好奇心をおぼえ、左右にあるステレオスピーカでカリビアンかなんか聴きながら鼻歌交じりで、これまたガラクタ寸前のパソコンキーボードをカチャカチャたたいています。ガラクタをいじっているとメッチャ楽しいなぁ。(^^;

お洒落
アマチュア無線局のシャックのイメージといえば、ゴチャゴチャした配線、味も素っ気もない黒一色のリグ、床にはジャンク品が積まれ、乱雑に資料や書籍が放り込まれた本箱などの光景をイメージするのは筆者だけでしょうか。すくなくともステキな部屋とイメージする人は少ないのでは? そこでわが無線室は一大改革を実行したのです。←(エライ大袈裟でんな。) それはちょっとお洒落感をだすため壁面にピカソの絵などを架けてみたのです。さらにこれにスポットライトで照明してみたら・・・。おおおっ、おしゃれ〜。本来シャックの壁面に余裕があれば、CQ誌付録の、たたみ皺 (^^; のついた大圏地図などをド〜ンと貼るところでしょうが筆者はやめました。今は大圏地図どころか月面の地図でさえパソコン画面にいつでも呼び出せます。そんなものを貴重な壁面を占領して常時貼っておく必要がないし、第一ここは無線室兼筆者の憩いの場所として造った部屋です。無線ばかりでなく、ここで静かに音楽を聴いたり読書をしたり居眠りこいたり、はたまたピカソの絵でもボンヤリ眺めるのもいいかなと思ったりしたのです。スポットライトは天井面に埋め込めば真下を照明し、写真のように天井から引き出し、角度を変えると壁面の絵を照明したり、シャックの机上を照明したりできます。どうです? 一大改革でしょう? ←(こんなもん絶対改革じゃないっ!!)

エアコン
北海道に住んでいてエアコンなど必要なの? などと思う方もいるかも知れません。エアコンをクーラーと考えればあまり必要はないかもしれませんが、暖房機器として考えれば必需品となるわけです。暖房手段として灯油ストーブを検討しましたが床置きとなるためそれだけ使用床面積が減ります。なにかよい方法はないかとあれこれ検討した結果、エアコンなら天井付近に設置することになるので床面積に影響を与えない、というわけで、あくまで暖房用として設置することにしました。カミさんには「暖房用だから・・・。」としぶしぶ納得してもらいました。じゃ〜、夏は冷房しないんだね? ま、北海道も温暖化の現象かなんかわかりませんが近年30度を超える暑い日が結構あるからねえ・・・。付けてしまえばこっちのもん!! 多分冷房もするでしょう。(^^;

バルコニー
無線室の引き戸を開けるとバルコニーに出ます。ここは結構広くとってあるため、アンテナの部分組立て程度の作業が可能です。さらに屋上に昇る梯子が壁面に付いていますので、容易に運び上げることができます。アンテナの本組立てやメンテナンスはこの屋上で行います。筆者は2006年7月までルーフタワーを使用していました。以前はこの無線室もバルコニーもなかったので屋上に昇るときは、まず、地面に梯子を立てかけ1階の屋根に這い上がり、さらに写真の壁面取り付け梯子を昇って屋上にあがっていました。同年8月にエレベータ機能付きの自立タワーに変えましたが家屋壁面に沿って建てたので作業場所としての屋上の役割は変わらず、無線室に通じたバルコニーを造ったことで、屋上への昇降が容易になり作業性が格段に向上しました。ただ大問題が発生しました。アンテナをどの方向に向けてもバルコニー上空にHFトライバンド八木アンテナのブームやエレメントが現れ、ここにカラスがとまってウンチをするのです。当然バルコニーの床に落下します。うちのバルコニーはカラスのトイレじゃないっつ〜の!!

Write 2006.08.17


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