ぶらり明星ヶ岳2 年末に富士山を見る。 遠 州 屋 薬 局 平 野 正 平成15年12月14日 |
明星ヶ岳大文字より富士山を望む(右のコブは金時山) |
毎年年末に白い富士山を見ようと思い立ち三年目になる。 毎朝一時間の散歩をしているのは山に行ってもへばらない準備の為である。 しかし四ヶ月になると慣れて足が軽くなると思ったが意に反し疲れが溜まってきた。 あまり遠くは行きたくない。今年二回目ではあるが明星ヶ岳なら手頃だと考えた。 今年は雨が多くハイキングはいつも曇り空又は雨の下を歩いた印象しかない。 前日の天気予報が気になる。冬型で北日本は大荒れであるが関東は風が強いが 晴天の予報に富士山をのんびりと見られると期待をした。 湯本から桃源台行きのバスに乗り宮城野橋で降りる。午前9時にはこんなに日が差すのだと思うほどの光の強さである。気温もこの時期にしては高く早くも上着を脱ぐ。 三叉路で上着をザックに入れ下を向いていて目を上げたところで早速道を間違えた。 今までと雰囲気の違う道を突き当たったところで玄関前を掃除してた老婆に「明星ヶ岳はどちらへいったら良いですか?」と聞いたところ大文字さんですねと念を押された。 その大文字の所が萱が刈り取られ見晴らしが良くなっている。二子山、駒ケ岳はカルデラの中の山で近くに、富士山は遠いが大きく見え芦ノ湖の対岸から続く外輪山が金時山、カーブを描いて明神ヶ岳から此処明星ヶ岳と三重の山並になっている。 |
登山口までの道 | 両側は萱とで見晴らしは利かない |
紅葉も殆ど散った枯れ木が青空に光って輝いている。 山道に入ると直ぐに両側が萱で囲まれた見晴らしの無い道になる。それでも葉が落ち夏より は光が入る。 普段の早朝散歩の効き目か三ヶ月前は3〜4回給水で休んだが休まず大文字まで 行けた。気温の低いせいもある。気温が低いと肺の心臓を空冷する作用が上手く働く。 |
景色は何と言っても太陽と青空の下が 一番である。 真っ青の空に浮かぶ白い富士には満 足を覚える。 10時10分と早めだが昼食にする。 出来るだけ其処に長く居たい為である。 魔法瓶で持ってきた湯で溶いたインス タント味噌汁が暖まって美味い。 立ち止まると汗が引き寒い。上着を羽織 ると防げる寒さである。この気温ものんび りさせてくれる。 左写真の真ん中の山塊右端が金時山で 一昨年今日のような晴天日に富士を見 て感激した所だ。 |
頂上は夏に草茫々だったが萱、雑草は刈られ広々としている。 緑色だったマユミの実が赤くなって綺麗である。薄い朱色の皮が四裂し紅い種子が 見えている。随分と実の付く物だ。 九月に野草の撮影に夢中だった道も草が刈られると予想外の急坂で歩きにくい。 細い尾根の右に富士が見え、左は相模湾が望める。これぞ箱根だ。 |
塔の峰に下る途中の富士山 | 相模湾(舟の航跡が見える) |
マユミがあちこちにあり紅い実を豊富につけている。緑の葉の付いた木 がわずかに有るが殆どは実だけが橈わについている。 楓も葉を落とした丸坊主の木が多いが、わずかに紅い葉を残した木もある。 風で塵を払われた空気を通って来た陽光に紅い実も紅葉もキラキラ輝いている。 青空には緑も黄色も赤も皆、映える |
日頃の早朝散歩の成果で休み無く速度も速く歩けた為かえって前腿が痛くなり疲労も 加わってきた。 長い距離登りだけ、又は下りだけが続くのは平地とは違い足の負担は多い。 普段の散歩でもアップダウンを取り入れよう。 最後の標識、塔ノ沢まで45分という表示に力を得、温泉でゆっくりしようと足早に成った。 最終地の阿弥陀寺に着いてやれやれと云う所だった。 ここには手洗いに山の水がモーターでふんだんに供給されていて冷たくて気持ちがよい。 阿弥陀寺のHPは充実していて楽しく勉強になる。 何時出来たのか阿弥陀寺の門前の温泉に浸かりさっぱりとし今年も年末に大きな白 い富士山を見、一年間の無事を感謝した。 |
阿弥陀寺の竹、冬でも緑が美しい | 茶室への露地に続く |