江 戸 川 散 歩

   す ず め


遠 州 屋 薬 局

  平 野  正

平成15年10月10日
雀は小さいときから身近な鳥としてあった。
本家に3階建ての建物に匹敵する楠木があり多数の雀と椋鳥が住み
着いていて朝夕 チュンチュンうるさいくらいだった。

御伽噺にも舌きり雀の話もあり親しみがある。
今 江戸川を散歩しても数の多いのは雀と椋鳥である。
椋鳥より雀に親しみを憶えるのは「舌きり雀」の噺のせいだろう。
椋鳥の話も国語の教科書に有ったが内容は覚えていない。

昔は川原で霞網をしかけて雀を捕っている人も見かけた。
まさに一網打尽はかわいそうな事だ。その雀は焼き鳥にされた。
昭和20年代に食料不足の時小学校を過した小生は雀の焼き鳥は旨い
物だとのうわさは良く耳にしたが食べた事は無かった。

小生も中学の時は空気銃で狙った事もある。
一羽打ち落としたが始末に困りそれ以後は空気銃は止めた。

大学時代徹夜マージャンを良くやり朝靄と雀の鳴き声は懐かしい。

雀の子そこのけそこのけお馬が通る。と一茶が詠んだが道路上に良く
いる。逃げ足は速い、だから心配する事は無い。

さて雀は小さいので近づかないと解る形に写らないしすばしっこくて近づけ
ば飛んでいってしまう。
デジカメはシャッターが直ぐ下りないのでタイミングが難しいが比較的雀
と解る写真を愛着を込めて集めてみた。

         逆光に羽が透き通るスズメ
その他の鳥
                      白鷺

           ツグミ  

           寒ノニ鳩ノ水浴ビ

              あおさぎ

            ハクセキレイ

             むくどり

              あかもず
    白鷺飛び立った瞬間(水元)           空中方向転換       
         さえずるヒバリ          地上でもさえずるヒバリ
寒くなるにつれカモが増えてきた。
毎年報道されていた霞が関のカルガモ騒動で親しみを持ち去年の正月里見公園下の江戸川
で沢山のカルガモを見た時にはうれしくなった。
8月から江戸川の散歩をしだしたら此処にも何種類かのカモがいると解った。
飛び立つ様を写真に撮りたいと思ったがなかなか近ずけない。
そこで工夫が始まった。
50年前同じ場所でオンジョ(ぎんやんま)や蜂を追いかけ捕まえ方を考えたのと同
様、試行錯誤の末、段々動きのある写真が撮れる様になった。
其の結果私には子供のころの好奇心と行動力が湧いてきた。
親ガモはしわがれ声でガーガー鳴くが子ガモはミューミュー子猫のような声をだす。
まことに楽しい。
右の鴨の様に一旦首をすくめ其れから中央の如く伸びる             勢いよく離水

           にげろ!!

   よいしょー!!

     よしゃー
          エマージェンシー            人が来た逃げろー
野生の動物(鳥)は非常に警戒心が強く音を感じるのか姿が見えるのかススキを分けた途端カメラを構
える前に飛び立ってしまう。中々近ずけない。川の近くに行けても足元を気にして下を見る一瞬に逃げら
れてしまう。
其の上デジカメはシャッターが遅い。
シャッターを半押しにしカモの見える位置にカモの逃げるのと競争で行きシャッターを全押し、やっと撮れた
のが3枚組の水中からの飛び出す写真だ。
エマージェンシイも良く撮れたほうですが左のカモは泳いでいて危険を感じ翼を水面に打ち付け飛び
上がる初期動作をしている。中央のはこの羽を下ろせば飛び上がる。右は水跡を残し飛び立った。
この後全部の鳥がギシギシと羽音を高らかに舞い上がるところだ。
緊急時にはカモは垂直に飛び上がる。
ヒバリの空中写真の日は強風でヒバリがいつもより上空に上がらなかったので撮れた。自分では傑作と
思っている。
花鳥の観察をしながら早朝散歩していると極小さな旅を毎日しているようで贅沢な感じがする。

秋の江戸川

江戸川と鵜  アオサギの巣造り

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