ぶらり日光5

  ズ ミ の 花



 遠 州 屋 薬 局

 
     平野 正

   平成15年6月8日
               ズ ミ
インターネットのお陰で季節の花を検索出来て次の休日が楽しみになる。
日光小田代ケ原、千手ケ浜方面に行くとズミが咲いていると言う。
ズミとは何であるかは知らない。その他ヤマツツジ、ミヤマサクラ、クリンソウが咲いて
いると言う。
嫁に行った娘が亭主が学会で外国に行くので留守の一日、皆とハイキングしたいと希
望してきた。それでそれらを見に行った。
コースは竜頭の滝から小田代ケ原、弓張峠、西の湖、千手ケ浜そして竜頭の滝に戻
る道を選んだ。
相変わらず若葉が美しい。
梅雨時であるし山岳部の夕立と雷は凄いので龍頭の滝は水量も多く豪快である。
2週間前満開にもう一息だったトウゴクミツバツツジは跡形も無い。
地面が熊笹に覆われた唐松、ミズナラ、ハルニレの林を熊笹の間に野草はないかと
探しながら歩いてツマトリソウを見つけた。はじめての花だ。
以前6月に箱根の外輪山を歩いたときはカナカナカナカナと蝉が鳴いていたが今日
はガーガーと絶え間なく蝉の声が頭上から時雨れてくる。
竜頭の滝を登りきった上流の湯川が岩に砕けるのも気候が暑くなったので親しみを感じる。寒い時の飛沫をあげる川は美しいが馴染めない。

           つまとりそう        ヤマツツジと湯川
小田代ケ原では目当てのズミが満開だ。バラ科のリンゴ属と言うのでサクラにも似ているしリンゴ園
の風景はこの様だろうとも思わせる。花も櫻に似てるし木一杯に咲く咲き方も豪華絢爛である。

草原と山の若葉に挟まれたこんもりとしたズミは豊かに美しい。

貴婦人と呼ばれる白樺も花盛りのズミの後ろに存在を示していた。
              ズ ミ            小田代原のズミ
              ズ ミ           貴婦人
晴天で殊更美しい色彩の中を歩む。

いつもの通り私がマイペースで歩き妻があとを追い、娘二人は何を喋る事が有るのだろうか喋りっきりに話をして遅れている。

ミヤマサクラが現れてきた。これも白く清楚で美しい。

偶然見つけた掲示板「このきなんのき」は松戸の園芸学校卒の若者が主催していて木の写真を貼ると全国の木に詳しい人が名前を教えてくれる。
「あいづしもつけ」はその「このきなんのき」で教えてもらった。インターネットは全国の老若男女と交信できる。趣味で植物に詳しい人達がいる。
            ミヤマサクラ              あいづしもつけ
小さな湖だが緑に囲まれた水の美しい西の湖に出た。初めて来たときは人がいなくて神秘的だった。

今日は鹿よけの柵が出来ているしシーズンなので人が一杯で様変わりに驚いた。

その中で団体さんから離れた水辺近くに腰掛けて対岸の山を見て静かな西の湖を思い出した。
西の湖の湖畔でヘビノボラズと思う植物を観察した。鋭い棘があるため蛇が木に登れないから付い
た名らしい。植物の名は単刀直入の物が結構ある。

ミズナラ、ハルニレの林にミヤマウグイスカグラがある。珍しいものが次々に見られ楽しい。
          ミヤマウグイスカグラ             ヘビノボラズ
              西の湖           ミズナラ、ハルニレの林
千手ケ浜にはクリンソウが有るとインターネットで調べて楽しみにしていたがが鹿よけのネットの中に栽培
したものだった。我々カントリー家族には派手な人工的なものは眩しかった。
朝早かったせいか大した距離を歩かないのに4人全員がバテテシマッタので中禅寺迄船で戻った。
梅雨入りが遅れた晴れ間に恵まれ子供らと楽しい旅が出来た。
             くりんそう園              クリンソウ
                      竜頭の滝

6月の戦場ヶ原

しろやしお

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