平成15年10月19日(日)〜
続短断長 平成15年 | |
9 月 |
3:07 2003/09/28 季節の変わり目にしても、ふがいなかったです。 くしゃみ連発のあと、喉風邪をひいてしまいました。 痛みの中心が、海を越えて黄河の辺りです。 そろそろ痰を切るか寝返りをうちたいけどなど苦悩する私の身体は、イラクの砂漠のキャンプとして鳥瞰できます。 半睡状態だと、「のような感じ」ではなく「このとおり」なんです。黄河やイラクは関係なくて私一個体の呼吸器系が問題核心である、という自覚がないのです。隠れてしまう。 喉や気管支の辺りの細胞が、傷ついたり発熱したりすると、私の中の世界地図と連動するのかと思えます。 3:51 2003/09/21 雨で涼しいというより寒く、ここ二週間ばかりのコンビニで買ってモナカアイスをかじって帰宅の依存症的喫煙代替的習慣もそろそろおわりかも。 草花生い繁る空き地で小さな蝶々たち白が二羽薄紫が二羽それぞれ雌雄かしらんというひらひら、あれはおとといの朝か。 中学校の校庭の金網の外からすぐ内側の樹木の根元に異様なきのこ類を発見、これを食せば不老長寿の劇的効果だったらの妄想も。 そういえば中学のころ「きのこ」というあだなの女子がいて美人だったなあ臨海学校で生おっぱいをみちゃったなあそれにしても遠くにいるなあなど感慨、これはたった今。 18:02 2003/09/13 おくれて来た夏 蝉も鳴いている あれは 僕はここにいるよ いま最高に燃えているぜ という泣声か 4:50 2003/09/07 値上げが七月初め。それからだからもう二ヶ月ですか。いつのまにか。 なんだか、タバコを吸わなくなって、時間が早く経つような。毎日の節目が減って、するする過ぎてしまうためかも。 タバコを吸うと早死にするかもしれないがそれは客観時間においてであって、主観時間においてはむしろ長生きということもあるのでは。 用事で高田馬場。このあと、他にもすべき事が多々あったのだが(例えば上段落の予定稿をここに載せるとか)、つい映画を観てしまう。 早稲田松竹。1300円。午後五時半から九時半頃。前から七列目後ろから七列目中央左。 『WATARIDORI』 ジャック・ペラン総監督 渡り鳥たちと一緒に飛行する。旅をする。そう感じられる。撮る側の人間や機材乗り物が誰ひとり影すら映らないのは、見事の一語。鳥さんたちほんとがんばってる。地球を存分に使ってる。あくびなんだけど涙がながれてながれて気持ちいい。仲間と生きる。生きるとは仲間とがんばること? ☆☆(驚きがあり気持ちもいいリアル)・(さりげないラスト)☆・(余韻)☆☆・(プラスα)☆=6点。 『ボウリング・フォー・コロンバイン』 マイケル・ムーア監督・脚本・主演 ということはあの太っちょさんがムーア監督であるか。コロンバイン高校銃乱射事件を中心にしたアメリカ銃社会に関するドキュメンタリーだが重っ苦しい作品ではなくむしろエンターテインメント風味で包んでいる。金を取ってみせるためにはありえる姿だろうけど(確かにラストまで席は立たなかったけど)、わからん。こちらがNHK味に慣れすぎなのか? 映画が提起してる問題の答えがわからん、ということもあれば、結局この作品は何が言いたいのか、扱っている題材のあまたの悲惨のわりには不思議なぐらいメッセージが迫ってこない気がして、わからんということもあり。ラストの詰めもイマイチだしね。攻める相手を間違えているのはほぼ明白だし、敵があれで屈服したはずもないし。あれがあのラスト通りで納得していいのならアメリカっておとぎ噺の中の国のように底が浅いってことになりそう。そのほうが怖いわ。アメリカは生きていくのがいろいろと面倒でだからその分だけ活力があるのかも。アメリカ的日常や常識を前提にしている観客向けのもので、こちらはアメリカ人じゃないからしっくり来ないというところあるし。でもまあ、外の世界へ向けた啓蒙、宣伝臭、ええかっこしいというアメリカ映画にありがちな属性がうすいということで却って、当たり前の映画になり得ているのかもしれないけれど。 ☆・0・☆・0=2点。 帰宅後、読みかけの朝刊を終わりまで。 おくやみ記事で、『ナニワ金融道』の漫画家青木雄二氏の死去を知りました。肺癌。 ビッグコミックスペリオールの文章連載が中断していたのは、そういうわけでしたか。 残念です。 |
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