苦茶古留志山 間近で知られざる山
            
2006.06.26/単独

C535林道斜面〜北尾根〜山頂(往復)


 苦茶古留志山(くちゃこるしやま)は、日高山地西方に位置して、幌尻岳への額平川コース沿いに聳える1000mに少し足りない一座である。
 山名は、西側の水系「クチャコルシュナイ沢」を漢字に当てたと推察するが、長く難しい発音となっている。
 地形図を読んでも格別に面白みのある一座と思えなかったが、額平川沿いに山名が付けられた山々(於曽牛山寿都似山ヌカンライ岳)を登頂、最後に残った山との興味から山頂に至った記録である。
 ルート計画は、幌尻岳への額平川コースの第2ゲート(旧)から望む急峻なる沢筋を当初考え、昨日、ヌカンライ岳を下山後に地形を大観した。
 額平川に流れ落ちる北東沢の取り付きは、10m以上の岩壁に手掛かりもなく、奥幌尻橋から額平川に何とか降りても急峻なる北東沢には近寄れない。
 山名由来の西側よりクチャコルシュナイ沢を辿る方法も考えたが、結局、尾根筋の最短距離をと林道を引き返すが、岩壁が続き、一箇所のみ容易に取り付ける点を見つける。
 741尾根までは急勾配に薄い藪斜面が続き、741尾根に上がると灌木等で多少煩くなるが辿り易い。
 細めの尾根筋は明確であり、眼下、北側の沢筋もスッキリしており沢を辿れば山行にも変化があると地形を読む。
 苦茶古留志山の北尾根を見上げると腰丈程の笹藪が中密度に広がり、斜面を山頂部へと切ると広目の北東尾根に上がる。
 鹿道を多少見つつ、高低差の少ない歩きに尾根端末にコブのような高みが山頂であり、倒木と笹の間隙に3等三角点を探すが見つからない。
 頂きは、樹木に囲まれて二岐岳方向のみに展望が制限され、眼下の谷間を眺め、これからの夏山時期には、幌尻山荘へと大勢の登山者が向かうも、この頂きに気付く人は皆無と思え、私自身は随分と物好き部類に属する再認識して下山する。
備考
北戸蔦別から二岐岳への稜線上に位置する無名峰1630は目立つ山容であり、登頂して見たい一座である。
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