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November 2003
<12月分日記 01-10>
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1日(月)
見学会

見学会、と言っても要は下見である。
ただ、実際には俺自身普段使わないような場所にまで入れたりするので、なかなか楽しかったりする(無論仕事として、だが)。

いつもは通り過ぎたり、遠くから眺めていただけの場所が、詳細見取り図だけでなく、その内部を実際に見ることが出来る。
また、様々なことを想定した動きが作られており、
「なるほど、そんな観点もあるのか」
と納得してみたりする。

詳細を全く描けないので非道く抽象的だが、その辺りは秘密結社(違う)の仕事のため、ご容赦願いたい。

それにしてもイラク戦争、とうとう仕事として行っている日本人犠牲者出てしまったね・・・。
自衛隊派遣なんて考え、自重して欲しいと思うのは俺だけではないだろうに。


2日(火)
冬の便り 〜色彩〜

久しぶりに晴れた空。
濃い水色の、抜けるような典型的な冬晴れである。
雲一つ見当たらぬ上空は、どこまでも清々しい。
昨日とは違い、強く冷たい風もなく穏やかな陽気である。

今年の遅い紅葉もようやくピークのようで、紅葉・桜や銀杏の赤黄色、落葉樹の茶色が彩りを加える。
暖かい日差しに照らされたそれらは、行楽に行こうと誘いかけてくる。

昼間も温度が程良く上がり、外出のために上着を羽織る必要も無さそうだった。
いつもは灰色にくすんで見える街のビル上空も、今日は遠くまで良く見渡せた。

陽が落ちる頃、後ろを振り向くと眩しい色が目を差した。
このところ見ていなかった見事な夕焼けである。
燃え立つような橙色の光が、いくばくかの間、室内を照らしていた。

帰るときには、沈んだ陽の代わりに半月を過ぎた頃の膨らみかけた月が上空にいた。
街灯の明るさにも負けず、濃紺の澄んだ空に一つ浮かんでいた。


3日(水)
年賀状印刷

パソコンを買ったときにデフォルトで付いてきていた年賀状作成ソフト。
今年はようやく、日の目を見ることが出来た。
無論、俺用年賀はがきのために使ったわけではない。

先日、父が
「パソコンを使って、文面のところだけ印刷してくれ」
と言い出したのが事の発端である。
パソコンもあるし、プリンターもあるのだから何とか出来るだろう、という算段だったらしい。

とりあえずソフトをインストールして、適当な猿画選んで、あれこれいじくり文面完成。
楽やなぁ。
昔、マウス付きワープロで猿画描かされたときの苦労とは大違いだ。

とりあえずの文面を父母に見せ、少々の変更が出される。
それを直してさくさく刷り上げる。
インクジェット紙ではなかったので、その辺りインクが伸びやしないか心配だったのだが、大丈夫だったようだ。

ほいっと渡して終了。
「もう印刷終わったの?」
とは母の言。
印刷だけなら、20分も頂けば終わりますがな。


4日(木)
切った貼った

細かい作業をやっております。
何時間同じ作業やってるんだろーなぁ。
溜め息なんざついたら大変だ。
細かいピースが全部吹き飛ばされちまう・・・。

先日、外部に発注していたものが出来上がってきた。
後はそれらを個別に郵送するだけだ、と思っていたのだが。
「一応、発出する前に内容物見るから」
という声により、同封物一覧に点検が入る。
・・・。
・・・。

しばらくして、差込み注意書き及び外部発注していたもの本体に修正が入る。
え、修正?
一瞬固まったのは俺だけではあるまい。
注意書きについてはこちらで再度刷り直せば事足りるが、外注物に関してはそうはいかない。
というか、何度も多くの人が目を通していたはずなのに。
「そういうわけで秋葉さん。こことここ、こんな感じに修正入ったから、お願いできるかな。」

A4サイズのシールに適当にフォント合わせたものを印刷し、ぺたぺたと貼っていく。
他の人の手も借りつつ。
なんか、虚しいなぁ。

そんな作業を各々の机にて数名で行っていたら、俺の後ろを課長が通りかかった。
「なにやってるの?」
「外注していたものに修正が入りまして、それの修正作業やってるんですよ」
「だめだよ、こういうのはしっかりチェックしなくちゃ。そんな作業にばかり手をとられてちゃ、仕事は進まないよ」
「はぁ(曖昧な苦笑)」
「秋葉さんもきちんとチェックしなくちゃだめだよ」
・・・もしもーし、課長?
俺から決裁書回しているならそれもそうだろう。
だが、俺はしがない派遣社員。
そもそもチェック入れるために決裁書なんか回ってこないっての(吐血)
俺に言われたところで、なぁ?


5日(金)
金太郎飴

めくれども めくれども
現れるるは
同じ顔
見飽きたそれに
殺意覚える


先日届いたものとは別に、外注していたパンフレットが届いた。
これも何度も校正作業をしたり、業者にギリギリまで待ってもらったり(無論、通常業務時間なんぞ大幅に過ぎていた)した曰く付きのものである。
ようやく、出来上がってきたのかぁ。
なんとなく感慨に耽る。

こちらはパンフレット本体と、差込印刷物(こちらはパンフレット同様外注)で一セットとなる。
つまりは。
「これ(印刷物)をこう入れて(差し込んで)完成だね」
横に添え置くだけじゃ、やはりだめですか(溜め息)。
かくして、挟み込み作業が始まったのである。

先般の外注物修正作業の時に手を借りたバイトさん(23歳)が一言言った。
「これ、金太郎飴みたいですよね。めくってもめくっても顔が出てくるし。」
言い得て妙であった。

ざかざかと一定のリズムに添って行っていく。
今度は(前回の外注物と違い)、間違えなんかないよなぁ。
そう思いつつ、挟み込みを終えたパンフレットの束を揃えようとした。
ふと印刷物の方のタイトルが、目に入った。
「〜都市2003〜」
思いっきりミスってるではないか。
正確には、
「〜年2003〜」
となっていなければならないはずである。
気になって、先方に印刷元データとして送ったものを見る。
きちんと「年」になっていた。
先方は、「データに関してはいじってませんよ」と言っていたらしいが、しっかり書き換えているじゃないか(涙)。
なまじ自分が扱っていたデータだけに泣けてくる。

つまらないミスの積み重ねに消費される今日この頃。
他のことに費やしたいなぁ、なんてぼんやりと思った。


6日(土)
鈍痛

足が痛い。
靴を替えたせいだろうか。
昔に比べて固くなった体をなんとか曲げ、足の親指を見る。
爪の側面が赤紫色になっている。
よくよく見れば、原因は巻き爪のようだ。

生々しく解説するのならば、巻き爪が見事に皮膚に食い込んでしまっている。
むしろ傷になっているので刺さっていると言った方が良い。
位置が位置だけに、前回(2003年8月15日Diary参照)行ったような簡易処置も取り難い。
・・・傷に刺さるから。

一応の消毒を済ませて、後は放置。
傷部分が癒えるまで、自然治癒力に任せるとしよう。


7日(日)
日曜大工

鋸と釘、ドライバー。
道具を揃えて、いざ。
解体
日曜大工と言ったところで、全てが造ることだとは限りません♪

不要な大道具・・・ではなく、家財道具をゴミに出そうとしたら、普通ゴミ(無論、燃えないゴミ)では大きさ的に出せない。
粗大ゴミに出せば楽だが、そこそこのお金がかかる。
ゴミなんかにお金をかけてたまるかい!
・・・と、一念奮起した
俺ですか?
大人しく(楽な)補助をしてましたよ。

パーツ毎に外して、そのまま捨てるには長いものは切る。
その繰り返し。
今回は第一段だったから、さしたる量を行ったわけではないのだが、疲れた(お前が何をした)。
第二の波は何時来るんだろうなぁ・・・。


8日(月)
試写会

ここしばらくスクリーンに投影された状態の映画を見ていなかったので、なかなか新鮮であった。

タイトルは「ブルース・オールマイティー」。
ジム・キャリー主演。モーガン・フリーマン出演。

(以下、ネタばれにならない程度の概要)
冴えない笑い専門のリポーターは、アンカー(局内で冷静にレポートする)になることを夢見ている。
しかし、巡り合わせの悪さから自分にその役は回ってこないばかりか、自分の嫌っている人間に新人アンカーの職を取られてしまった。
生中継の仕事も放っぽりだして、結果首になり、その上痛めつけられているホームレスを救おうとして逆に返り討ちにあう。

「どうして俺ばっかりこんな目に遭うんだ」
「神様は依怙贔屓している」
「くそったれ!!」

優しく包んでくれている恋人のたしなめにも耳を貸さない。
喧嘩の挙げ句、家を飛び出す。
明くる朝からブルースの生活は一転することになる・・・。

という話。
最初から最後まで弾むようなテンポで笑わせてくれる。
突き抜けた笑いと、それに絡めた人間である故に気付くこと。
誰もが「そう、確かに」と思うような部分が満載だ。
しんみりさせるところもあるが、そこはやはりジム・キャリーと「神様」役モーガン・フリーマン。
さくさくと進めてくれます。

(以下、ネタばれあり。観てから読むのを強くお勧めします。読みたい方は反転させて下さい)
話の始めの方にブルースに助けられたホームレス。
彼は随所に登場してくるのだが、その「何気ない」パフォーマンスが最高だ。
彼はただ、首からぶら下げたプレートを持っているだけ。
だがそのプレートに書かれた言葉が、それぞれの登場シーンを鮮明に表現していたり、皮肉ったりしているので非常に笑える。

また、何をおいても語っておくべきは、「神様」ことモーガン・フリーマン。
非常に良い味を出している。
そらっとぼけ感と諭すとき、その両方に深い人間味を感じる。
「何を言われたところで、自分は神様だよ。自分が全てをそういう風に創ったんだ」
そんなことを言う、彼に乾杯。


ただ、映画上映を見に行くときに注意。
勿論、上映中は字幕が出るのだが、この字幕がなかなかに見づらい。
背景色が白のことが多く、字の色も白のままであるためだ。
また、背景が白の部分を避けて字幕表示されることもあるため、その点でも見えにくい。
多少面倒くさくても、席はきちんと選ぶ事をお勧めする。
(自分の座り位置が、前ブロックの一番後ろだった上に、前に座ったおばちゃんの頭がでかくて、観ているときになかなか辛かった。)

アクション映画も良いけれど、こういうすかっと笑えるのもいいねぇ。


9日(火)
引っ越し

自居住地の引っ越しでは有りません、念のため(最近このパターンが多いなぁ)。
職場の移転。
移転、と言ったところで、現在いる場所がそもそも仮移転場所なので、本来の場所に戻ると言った方が正しいのだが。

廊下に敷き詰められたブルーの保護板。
壁も同様に、段ボールで一メートルの高さぐらいまで覆われている。
エレベーターの中は既にベニヤ板が張り巡らされている。
大型スライド式本棚も既に撤去され、部屋の中は一回り広くなった。
雑多溢れる廊下とは異なり、開放感が漂っている。

この状態が年始少し過ぎまで続くらしい。
うーむ。
いっそのこと元の場所に戻らんで、このまま居続ければいいのになぁ、なんて思ってしまう。
何故なら、移転したら現在の位置よりも通うのが遠くなるから。
・・・ほんの少しの違いなんだけどな。


10日(水)
紙は皮膚よりも強し

ここしばらくパンフレットを扱っていたのだが、それのせいで見事に手のあちこちに切り傷が出来ている。

親指の付け根や中指の背の部分、指の脇や爪の周囲。
あまつさえ、間接にまで深い傷が出来てしまった。
左手・人差し指の第一関節と第二関節の腹部分。
さくっと切れた。
すぐに傷口を閉じたつもりだったが、そこはやはり関節。
細胞の収縮の方が早かったらしい。
久方ぶりに指から血が出た。

手を洗って血をとりあえず流し、エアタオルで乾かす。
痛痒さMAX。
背筋がわっさわさしました。

傷が出来ること自体は全くかまわないし、血が出ても全然動じないが、やはりあの痛痒さだけはどうにも我慢できん。


2003.December
師は走れども弟子走らず、12月

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