宮城の四季
2004 Autumn 紅葉
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◆仙台は雨模様 10月11日「体育の日」、燃える秋の烏帽子岳に登った。 今回は、家内と一緒に行くことができず私だけの行動となった。 仙台を出発したのは午前6時30分。前線の影響で雨模様だったが、「くもり」という天気予報だっ たので出かけることにした。 実は、先週の9日、蔵王山麓の刈田岳から前山、杉ケ峰、屏風岩とトレッキングをする予定だった が、台風22号の影響で雨となり断念していた。 11日は、3連休の最終日で、「体育の日」でもあったことから、身体を動かしてリフレッシュするの も良いと思った。また、ホームページに掲載する秋の写真を撮りたいと思った。更に、烏帽子岳は、 山頂まで行かなくてもゴンドラとリフトを乗り継いで比較的高いところまで行けるという魅力もあった。 |
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◆みやぎ蔵王えぼしは雨とモヤ、視界は最悪 午前8時頃、みやぎ蔵王えぼしに着いた。 雨足も強くなり、朝もやの立ち込める山独特のお天気で、到底ゴンドラに乗っても写真を撮れる状況 ではないと思った。 売店の従業員に烏帽子岳の紅葉の様子を聞いてみた。「ゴンドラを降りたところまで見頃になって いる。例年と比べて1週間位遅く、週末は、麓にも下りてくると思う。」と言っていた。折角、烏帽子ま で来たことからこのまま帰るのはもったいない。今日は、「くもり」なはずだ。と思いながら暫く車の 中で待つことにした。 ラジオのスイッチを入れた。栗駒山頂の様子を尋ねている放送が飛び込んできた。いわかがみ平レ ストランの従業員と携帯電話による中継だった。それによると、「栗駒山はくもっているが山頂も良く 見える。駐車場も満杯で途中の道路も渋滞気味。」と。アナウンサーは、「仙台は、今、雨。栗駒山 が晴れているとはびっくり。」と言っていた。その放送を聴いて意を強くした。北と南の違いがあるが きっと烏帽子岳も晴れると・・・。 |
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◆入山記録をし、きのこ採りの人とゴンドラに乗り 30分位は待っただろうか、一向に天気は回復してくれない。そのうち、駐車場に1台の車が止まり 山登りの準備をしている人がいた。早速、烏帽子岳の様子を聞いてみた。長靴を履き、熊よけの 鈴をつけ、笛を首から降ろし、網籠を腰に巻き、山登りをする姿ではなかった。「きのこ採りですか。 」「そう、舞茸を採りに来た。烏帽子岳のゴンドラの終点まで行き、数箇所回りながら下りてくる予 定だ。結構、奥深いところまで行くけどね。一緒にゴンドラの終点まで行きますか。」と言われた。 モヤもかかって視界も悪かったことから一人で行くのも不安だったので一緒に行くことにした。 ゴンドラ乗車券を往復とかもしかリフト券を購入した。売店の従業員から入山手続きをして欲しいと 言われた。 「何も無いと思うが、何かあっ場合のことを考えてノートに書いてもらっている。下山した時は、一声 かけて帰って欲しい。」と言われた。そして、どのルートを登山するのかも聞かれた。登山月日、氏 名、住所、電話番号、携帯番号、車のナンバーなどを記入した。 入山記録を残して山登りをするのは初めてだった。反面、何となく安心して登ることもできると思っ た。 ゴンドラに乗り終点近くまで行ったところでモヤも晴れ薄日のさす天気になってきた。お互いに、 「これだったら良いお天気になるね。」と話しながらゴンドラを降りた。 きのこ採りの人は、鈴を鳴らしながらやぶの中へ消えていった。 |
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◆かもしかリフトに乗り烏帽子登山口まで ゴンドラの終点周辺の写真を撮った。青空も見えてお天気も良かったことからリフトに乗り烏帽子岳 登山口まで行くことにした。ただし、このリフトは、上り専用であり、下りは、徒歩で下りて来るようにな っていた。 青い空と白い雲、ナナカマドやもみじが色づき、松の緑と素晴らしいコントラストを見せてくれた。 燃える秋の蔵王山麓だった。 リフトに約10分位乗っただろうか烏帽子登山口に着いた。 |
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◆意を決して烏帽子岳まで約1時間の登山を開始 周囲を見渡すと「烏帽子岳登山口」の標識が飛び込んできた。 早速、従業員の方に聞いた。「烏帽子岳まで何時間位ですか。」「1時間くらいで行けるよ。標識も きちんとあるし・・・。」「熊はどうですか。今年は、あちこちで熊が出ている話を聞くけど。」「熊の糞 や足跡は見たことがある。でも、熊除けの鈴を持っているようだから大丈夫だよ。」「そうですか…。 鈴は、2個持ってきているし、ラジオもあるのでガンガンかけていきます。」と。 鈴の個数の問題ではないと思いながら言った自分を反省しつつ登山口へと歩いた。 |
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◆心細く不安な気持ちでひたすら烏帽子岳を目指して 独りで登る山道は不安だった。単独でも同じ登山者がいると挨拶しながら安心して登れる。今日 は、麓の天候も悪かったので登山を断念した人もいたに違いない。登山する人がいるのだろうか と思うと心細さも一段と増してきた。 登山道は、自然そのものの険しい坂道だった。木の根っこがむき出しになり、いたるところに落ち 葉が引っかかりぬかるみの悪路となっていた。山頂まで行く道はうっそうとした木々に覆われ、ひ たすらきつい山道を登るのみだった。それでも、木立の間から麓を見渡せるところがあり雲海の 蔵王山麓を見ることができ感動した。 いつ着くともわからない山道をひたすら登った。一つだけ、目印になるものがあった。スチール皿 に赤色で数字が書いてあり木に吊るしたものだった。最初に見つけたのは、Eの数字。暫くして D.その後にCBA@と。山頂までの距離だったのかと思った。@を過ぎると「烏帽子岳山頂ま であと少し。」という標識があった。 |
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◆登山を開始して約2時間30分、烏帽子岳の山頂へ 午後12時30分、ようやく烏帽子岳の山頂に着いた。 登山を開始してから約2時間30分。途中、写真を撮ったり、休憩をしたりしたので予想以上に時間 がかかった。パンフレットによると約1時間のコースのようだった。 頂上に着くや、「初登頂!!バンザイ!!」と叫んだ。頂上には、誰もいなかった。 蔵王山麓360度の景観を楽しんだ。遠くには、刈田岳山頂の神社が見えた。 周りの山々は真っ赤に燃えていた。絶景を楽しんだ。お昼時間も過ぎていたが持ってきたおにぎり を食べた。ポットに入った温かいお茶も飲んだ。美味しさは格別だった。 登ってくる途中、何度か引き返そうと思った。無理をして登って大丈夫かなと思いながら一歩一歩と 足を運んで山頂を目指した。その辛さも一気に吹っ飛んで独り占めした山頂に身をまかせた。 |
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◆いよいよ下山の時間。そして・・・ 山頂に1時間程いただろうか、モヤもかかってきたのでそそくさと下山の準備をした。「烏帽子岳さん ありがとう。」と礼をしながら山頂を後にした。下りは、滑らないことと膝に力が入るので注意して歩く ことにした。そして、熊だけには出会わないようにと祈りながらラジオのボリュームを一段と高くした。 どのくらい下りただろうか、何となく後ろの気配を感じて立ち止まった。ふと後ろを見た。1メートルの 距離だったかと思うが、一人の若い男性が立っていた。「熊に注意!!」と思いながら下りてきたこ ともあり、思わず、「あぁ、びっくりした!!」と大きな声を上げた。ラジオのボリュームが高かったの で周りの気配さえ感じなかった。若者は、笑いながらあっという間に下って見えなくなった。暫く、心 臓がドキドキしていた。ラジオの音だけが山に広がっていた。 |
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◆ようやくゴンドラの乗り場まで ゴンドラの最終運転時間が午後4時。15分前の午後3時45分、ようやくゴンドラ乗り場まで着いた。 暫く休んでからえぼしスキー場のレストランまで行くことにした。 レストラン付近は、朝と同じお天気でモヤに包まれていた。従業員の話では、今日は、晴れること が無かったと言っていた。ラッキーな登山日和だったと喜んだ。下山記録にチェックを入れてもらい みやぎ蔵王えぼしを後にした。 |
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◆ペンション&レストラン『峠』に寄り「鴨そば」を食べる予定が・・・ 今回は、最近、行きつけの蔵王エコーラインの入り口にあるペンション&レストラン『峠』に寄り「鴨 そば」を食べて帰る計画を立てていた。間もなくして「峠」に着いた。店先には、「準備中」の看板が あった。営業時間が過ぎているのかと思ったが、電気もついていたことから行ってみた。元気なお かみさんの声がした。「もう、そばが無くなったのでお店を閉めた。普通だったら6時位まで営業し ているけど。」と言っていた。私は、「今日は、烏帽子岳に登ってきた。麓の天気とは違って山頂は よく晴れていた。刈田岳も見えた。」と話した。間もなくしてお店のご主人がボールいっぱいにナメ コを持って帰ってきた。貸し別荘の林の中で栽培しているということだった。今夜、宿泊するお客様 の一品の料理になると思った。おかみさんは、「折角だから持っていっては。」と・・・。 「鴨そば」は、次回の楽しみにとっておくこととし、おかみさんに別れを告げた。 今日は、3重の「ラッキー日」となった。烏帽子岳の頂上が晴れたこと、きのこのお土産をいただ いたこと、そして、無事、下山できたことだった。 ★ペンション&レストラン『峠』(蔵王エコーライン入口・白い2階建ての建物) пF0224(34)3760 HP:『ジーとバーで打つ手打ちそば店・峠』 ◆宮城のまるごと探訪:ペンション&レストラン峠』のあったかそば ◆徒然なるままに:激うまっ!!ペンション&レストラン『峠』の新夏そば!! ◆宮城の四季(秋)紅葉:『蔵王山頂・モヤの晴れ間から覗いたお釜と紅葉』 |
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