1,一応、調査してみる


部屋は全六室。どの部屋も、ビジネスホテルのような、簡素な備え付けの家具とベッドしかなく、個性はおろか、生活感すら、ほとんど感じられない。

サイドボードに置かれた写真が、部屋の持ち主の唯一の主張。白いヒゲを蓄えた初老の男性と、金髪の美女、その間にいる、どこか無機質な表情の青年。ブリーフィングの資料を必死で思い出し、人物を特定する。ヒゲの男は、ウィリアム・ケストナー博士。金髪の方は、たしか、ジェーン・ラディウスだったか。

中央にいる青年が、この部屋の持ち主で、バイオドールなのだろう。だが、写真だけを見れば、どこにでもいる、父親と姉弟のスナップ写真に見える。

他にめぼしいものはない。読みかけの本も、ベッドの下にX指定の雑誌もない。ましてや、日記なんて少女趣味も無いようだ。

「ここは、ヒュー兄さんの部屋よ。」
写真を見つめるアイリーンが、呟く。
「ヒュー兄さん…か……」

改めて、写真を見る。そして、気づく。どことなく見覚えがある顔。写真の方が、多少髪は短いが、その顔つきはソーンとよく似ている。偶然とは思えないし、他人のそら似で済むレベルではない。

チェック
ヒューの写真をアイテム欄にくわえる事

1,他の部屋も探る。
2,コンピュータールームへ向かう。



検索エンジンにより、直接このページに来てしまった方へ。一度、TOPページへ、お越し下さい【TOPへ行く】