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主 要 人 物 編
可児友三：新庄藩士可児作兵衛の長男。明治初期の山形中学卒。近衛兵。日ロ戦役従軍。最上郡役所総務課長、及位村村長。
瀬川とゐ子夫人：新庄藩士小山八蔵長女。家老瀬川小兵衛に嫁す。瀬川章友中将（山形中学校で小磯国昭と同期）の母堂。
小山八蔵：小山家代々当主は八蔵を名乗った。（先祖の八蔵に肘折温泉の大蛇退治の伝説を有す。新庄祭りの山車あり）戊辰戦争に於て９番隊長を勤め秋田口の戦いで増田村にて戦死。
小山下枝：八蔵長男。八蔵戦死後１番隊長をつとむ。戊辰戦争における活躍の逸話多し。弓馬の術に秀で詩歌を能くし書に巧みなるのみならず頗る謡曲に堪能にして新庄にては喜多流の大家なり。その他礼法は小笠原流の極意を了得せられたれば所謂礼射御書詩に至までの六芸を兼ねたる人にして世上まれにみるところの博識なり。後年６１歳より１３年間（明治３７～大正３）萩野村村長、大正１０年没。（中野豊政記：小山下枝略伝より）。最上公園北側土手下に下枝を讚える石碑あり、風化著し。
小磯 進：内閣総理大臣（昭和１９年）小磯国昭の父。小磯家は代々新庄藩に仕え禄高三百石と云われる。進の時代に版籍奉還あり。内務省勤務、最上郡長、南村山郡長、山形県参事官、諸県の県警部長歴任。
桜田誠一郎：(天保１～明治３９）秋田藩士（勤王派活動家）生来熱血豪毅な性格で剣術に優れ、惟神館で勤王思想の洗礼を受けて吉川忠安らの活動に加わる。慶応４年正月藩主名代として天機伺のため朝廷に赴く執政小野岡儀礼の警護役として上京、帰藩後は志願して奥羽鎮撫副総裁沢為量の随従士となり、吉川、須田盛貞ら勤王は幹部の意を帯びて警護に当たった。７月３日夜のクーデターにも率先して参加、翌４日の仙台藩使節襲撃では総督府との連絡係、検視役等をつとめた。開戦後は副総督随従を解かれ秋田藩に戻り、安東半助とともに海路越後へ走り大総督府に援兵を請願するなどの活躍をしている。明治３９年２月没。（以上「明治維新・秋田人物史」吉田明治編）