モデルロケットとランチ・パッド(発射台)と発射コントローラーの部品の名称と働きを説明します。
モデルロケットの材料は「木」「紙」「プラスチック」など、軽量であり、比較的脆弱なものでなければなりません。
これは、モデルロケットエンジンは重量の重いものの打ち上げには適さない事と、万一の墜落時に、機体が損傷し、地上物を損傷しないため、また、頭上に落下したときにも、軽量で壊れやすければ、けがなども少なくなるためです。
金属類を使用してよいのは、原則として、エンジンがエンジンマウントから脱落するのを防止する「エンジンフック」や、リカバリーシステムを固定するための「スクリューアイ」(ねじの先端が丸くなっているもの:アルファIII などに使われています)などに限定されています。
図 モデルロケットの部品の名称と働き
1.ノーズコーン
モデルロケットの先端の円錐状の部品のことです。プラスチック、紙、バルサなどから作られ、飛行中の空気抗力を低減する形をしています。
2.ショックコード
パラシュートなどの回収装置を放出する時や展開する時のショックをやわらげるゴム紐のことです。ノーズコーンとロケット本体をつないでいます。
3.パラシュート
パラシュートは薄いビニールやポリエステル製で、ロケットを地上にゆっくりと降下させ回収するためのものです。
4.テープリング
シュラウドラインをパラシュートに固定するテープです。パラシュートは開花時に大きな力がかかるので、シュラウドラインが抜けないように丈夫につけなければいけません。
5.シュラウドライン
シュラウドラインは丈夫な糸でできています。シュラウドラインはテープリングでパラシュートと繋がっており、もう一方の端はノーズコーンに結ばれています。
6.ショックコードマウント
ショックコードを本体に固定する部分のことです。ショックコードをはさみ込んだ紙を何重かに折って補強し、ボディチューブに接着します。
7.ボディチューブ
モデルロケット本体の紙製の筒のことです。グラスファイバを含む燃えにくい丈夫な厚紙製で、塗装しやすいように表面が加工されています。モデルロケットエンジン、回収装置など主要な装置を収めるロケットの主構造体部分です。
8.エンジンマウント
エンジンマウントアッセンブリーのことで、エンジンをロケット本体に固定するための部品の集合体のことです。モデルロケットの部品の中では一番力が加わるところなので丈夫に作ります。
9.エンジンフック
モデルロケットエンジンがエンジンホルダーから脱落しないよう固定するフックです。モデルロケットの部品の中で数少ない金属製の部品です。
10.フィン
安定翼とも言います。モデルロケットが発射台を離れた後、真直ぐ飛行させるための紙、バルサ、プラスチック等で作られた安定板のことです。
11.ランチラグ
ストローのような小径の管形状の部品で、モデルロケットの重心に近い位置に取付けます。発射台のランチロットに差し入れ、打上げ時に打上げ方向を安定させる働きをします。
モデルロケット・エンジン
モーターとも言いますが、国内ではエンジンという呼び方に統一しています。黒色火薬を主成分としたカードリッジ式で、ロケットを飛行させパラシュートなどを放出させます。トータルインパルス(全力積、モデルロケットエンジンの総出力)によって、A、B、Cなどの種類があります。
イグナイター
エンジンを離れた所から点火させる電気点火方式の点火具。ニクロム線の先に点火薬がついています。
リカバリーワディング
回収用詰め物とも言います。本体内に収納された回収装置などを放出時の熱から守るために装填するこれを軽く丸めてボディーチューブに詰めて使用します。一般的には難燃性の紙であるペーパーワディングを使用しますが、綿状のコットンワディングもあります。
図 発射台と発射コントローラーの部品の名称と働き |
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