基礎代謝(BM=basal metabolism)とは、体を横たえてまったく体を動かしていなくても、呼吸をする、心臓を動かす、体温を保つなどさまざまな生命活動のために常に使っているエネルギー。つまり、「生きていくために最低限必要な最小のエネルギー」のことで、肉体的・精神的に安静であるときに、呼吸器・循環器系や神経系、肝臓や腎臓などの臓器がわずかに活動している状態と考えられています。
通常、1日の総消費エネルギー量のうち、基礎代謝量は約70パーセントを占めています。
(活動代謝) …掃除をしたり、お風呂に入ったり、通勤・通学したり、といった日常生活で消費されるエネルギー。運動で使うエネルギーも活動代謝に含まれるので、消費のしかたは人によってずいぶん変わります。
(食事誘発性熱代謝)…食べ物が吸収、消化されるまでの過程で発生するエネルギー。食材や量などにも左右されます。
ダイエットの決め手は、基礎代謝
食べる量は同じなのに、自分だけ太ってしまう場合は、たいてい基礎代謝が関係しているようです。基礎代謝の中でもっとも消費量が多いのが筋肉。体の組織の約40%は筋肉でできていて、筋肉の量が多ければ多いほど、基礎代謝量はアップし、消費エネルギーは大きくなります。だから同じ体重の人が同じ量を食べても、結果に差がでます。いくら頑張ってもやせられない人は、とにかく基礎代謝を意識したダイエットを心がけましょう。
基礎代謝は生後、成長するにつれ て高くなり、16〜18歳前後をピークにその後は徐々に減っていき、個人差はありますが、一般に40歳を過ぎると急激な下降線をたどります。これは加齢によって筋肉が衰えて減少してしまうからです。また、女性は男性より基礎代謝が低い傾向にあります。女性は妊娠・出産という大切な役目があるため、男性よりも多くの体脂肪を蓄えており、筋肉量が少ないことが原因です。
とくに7項目以上当てはまる人は基礎代謝が低いといえます。
※基礎代謝は「甲状腺機能亢進症(バセドウ病など甲状腺ホルモンが分泌し過ぎる病気。)」によって高くなるケースもあります。
1. 体温が35.9℃以下である。
2. 月経不順である。
3. 手足が冷える(冷え症)。
4. 疲れやすく、朝まで疲労が残る。
5. あまり汗をかかない。
6. 少し食べただけですぐ太る。
7. 肩こり、腰痛がある
8. 普段、体を動かすことが少ない
9. 顔色が悪い
10. 血圧が低い。
基礎代謝を高めるダイエットはリバウンドが少ない
運動をせずに食事の量を減らすだけのダイエットを行うと筋肉量が減り、基礎代謝がぐんと
低くなりがちです。その結果、体重がなかなか減らない「停滞期」を迎えます。この時期、
ダイエットに挫折するケースが多くあり、反動で過剰なエネルギーを摂ると以前よりもさらに太り、体脂肪を増やしてしまう結果に陥ります。これをリバウンドといいます。
一方、適度な運動によって筋肉量を増やして基礎代謝を高めるダイエット法の場合、たくさん食べても太りにくい体になるため、無理な食事制限をしなくても効率よく減量でき、健康の維持にもつながります。
背筋を伸ばすと脊柱起立筋肉に力が入ります。ここに遅筋が最も多く集中している為
背筋を伸ばすだけでカロリー消費量が1.5倍が上がります。
(基礎代謝アップ)
冷え性を改善することで基礎代謝が上がります。
冷え性は内臓温度の低下ともいえます。内臓温度とは深部体温ともいわれますが、
腋の下で計る体表面温度とは異なり、特別な機械や直腸に体温計を入れることで正確な
体温を計ることができます。
内臓温度が低くなると、基礎代謝も落ちてきます。だから冷えている人はやせにくい
体質になってしまうのです。ちなみに内臓温度が1度下がると、基礎代謝は約12%も
下がってしまいます。女性の1日の平均基礎代謝量1200kcalの場合、内臓温度が1度
低くなると1日で約144kcalのエネルギーを消費できていないことになります。
基礎代謝に大きな影響あります。
冷えの自覚はなくても内臓温度が平均値より低い人が大勢みられるそうです。
(これが、基礎代謝低下の要因かも知れません。)
正確な数値は測れませんが、内臓温度が下がっているかどうかを調べる簡単な方法があります。
手のひらで直にお腹を触ってみてください。片方の手はおへその上、もう片方の手はおへその下へ置いてみて、どちらが温かく感じますか? わからない場合は手を反対に。交互に置き換えるとわかりやすいです。上腹部のほうが冷たく感じたら、それは内臓温度が低いといえます。
※食後2時間は胃に血液が集まっているので避けてください。
冷えているから、温める。単純ですが、慢性的な冷えを改善するには大切なことです。
おふろで基礎代謝を上げる
37〜40℃以下のぬるめの温度で、みぞおちの下までつかります。肩までつかるよりも効果的で、全身の血行がよくなり自律神経を整える働きが。汗が出にくい場合は大さじ1〜2杯の塩を入れると出やすくなります。20分以上、頭の上から汗が落ちてくるまでつかりましょう。
温度差シャワーで基礎代謝を上げる
40℃のお湯と、20℃の冷たい水を交互に30秒ずつ首の後ろにあてる。これを5回繰り返す。
体が寒いと感じるとエネルギーを蓄える白色脂肪細胞から褐色脂肪細胞が燃焼を受け取り
それを燃やして熱を生み体温を上げます。褐色脂肪細胞の働きが悪いと燃料を燃やせず
体温も上がりません。褐色脂肪細胞は首と肩甲骨付近に密集しています。そこを直接、刺激し活性化をさせることで、体温も基礎代謝もアップします。
ペットボトル体操で基礎代謝を上げる
冷たい水をあぶるのはいやというひとには、この体操で体温を上げましょう。
@水を凍らせた500mlのペットボトルを1本づつ両手にもつ
A平泳ぎするように腕を15秒まわし、同時に首を上下で動かす
Bいったん、お湯で手を温める
Cこれを5回繰り返す
手には冷点と呼ばれる寒さを感じるセンサーが多く集まっています。そこを刺激すると褐色脂肪細胞のスイッチが入り体温を上昇します。また、手には脳の感覚野の中で最も広い領域を占めているため、冷たいものを触ると寒いを情報が脳に大量に伝わり、体温を上げるような褐色脂肪細胞を活発に働かせるのです。
体を暖めて基礎代謝を上げる
足首を温めることも効果的です。特に足首は皮膚のすぐ下に血管が通っているので、すぐに温まります。
最も即効性があります。おへその下に1枚、貼ります。その真裏の背中側にもう1枚貼ると、さらに効果がアップします。
食べ物での基礎代謝を上げる
ヨードで基礎代謝を上げる
ヨードは別名「ヨウ素」とも呼ばれ、甲状腺ホルモンの合成に必須のミネラルです。
たんぱく質の合成やエネルギー代謝、交感神経に関与しています。
ヨードは、ハマグリ、牡蠣、海草類、パイナップル、海塩などに特に多く含まれています。
ヨードには、脂質や糖質代謝の促進、脂肪燃焼を促す働きもありダイエット効果(基礎代謝アップ)もあるといわれています。
その他、タンパク質の合成に関わる事から、皮膚や髪を美しく保つ働きがあります。また、成長や発育を促進するなど基礎代謝の向上とも大きく関係しています。
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