空想特撮シリーズ
全48話ストーリー
(2004/03/08 Update)

01 姿なき挑戦者 14 ウルトラ警備隊西へ(前編) 27 サイボーグ作戦 40 セブン暗殺計画(後編)
02 緑の恐怖 15 ウルトラ警備隊西へ(後編) 28 700キロを突っ走れ!! 41 水中からの挑戦
03 湖のひみつ 16 闇に光る目 29 ひとりぼっちの地球人 42 ノンマルトの使者
04 マックス号応答せよ 17 地底GO!GO!GO! 30 栄光は誰れのために 43 第四惑星の悪夢
05 消された時間 18 空間X脱出 31 悪魔の住む花 44 恐怖の超猿人
06 ダーク・ゾーン 19 プロジェクト・ブルー 32 散歩する惑星 45 円盤が来た
07 宇宙囚人303 20 地震源Xを倒せ 33 侵略する死者たち 46 ダン対セブンの決闘
08 狙われた街 21 海底基地を追え 34 蒸発都市 47 あなたはだあれ?
09 アンドロイド0指令 22 人間牧場 35 月世界の戦慄 48 史上最大の侵略(前編)
10 怪しい隣人 23 明日を捜せ 36 必殺の0.1秒 49 史上最大の侵略(後編)
11 魔の山へ飛べ 24 北へ還れ! 37 盗まれたウルトラ・アイ  
12 遊星より愛をこめて 25 零下140度の対決 38 勇気ある戦い    
13 V3から来た男 26 超兵器R1号 39 セブン暗殺計画(前編)  

放送bP(制作5)
姿なき挑戦者

台本名=「姿なき挑戦者」
脚本=金城 哲夫/監督=円谷 一
放映日:1967年10月1日
宇宙狩人(ハンター) クール星人
(身長/2m 体重/75kg 出身地/クール星)

カプセル怪獣 ウインダム
(身長/ミクロ〜40m 体重/0〜23,000トン 出身地/メタル星)

モロボシ・ダンがウルトラセブンに変身できないとき、常に携帯するカプセルに収納させているミクロ怪獣を活躍させる。
そして、カプセル怪獣はダンの身代わりとして人類の味方となって侵略者と戦ってくれる。
それは同時にダンが変身までの時間をかせぐ意味合いもあり、彼らの具える超能力外貨に期待されているかを物語る。
その一番手に抜擢されたのがウインダムである。
いわば全身をメカニック化したような外見のロボット型怪獣で、ローマ兵士のかぶとを思わせる頭部にあるランプから光線を発射する。
光線を発する頭頂の明滅部分は電子頭脳と直結しており、唯一の弱点でもある。

STORY
地球防衛軍は、連続人間消失事件調査をウルトラ警備隊に命じる。
そして、調査に乗り出したウルトラ警備隊に”モロボシ・ダン”と名乗る風来坊が接触、

青年は本事件がクール星人による地球侵略用の人間標本採取活動と警備隊員に知らせる。
一方、地球防衛軍の全面降伏を要求する侵略者は、見えない宇宙船で京浜化学工業地帯を全
滅させて東京攻撃に向かうが、ダン青年の進言で完成した特殊噴霧装置で宇宙船を暴露される。
ダンは円盤の反撃にカプセル怪獣ウインダムで応戦、自身もウルトラセブンに変身して円盤の
クール星人を切断、拉致された人々を解放する。
こうして功績を認められたダンは、ウルトラ警備隊員となる。

My Opinion
やはり重要な第1話なので、入門者は必ず視ないとハナシにならない。
ただ、撮影自体は5番目だとのこと。
当時のドラマシリーズでは、第1話は出演者たちがある程度慣れてから撮るということが
けっこう行われていたらしい。

カプセル怪獣って、ダンがウルトラセブンになれないときに時間稼ぎのために出すという設定なんだけど
このエピソードではウインダムをクール星人に向かわせた意図がいまいちよくわからない。
実際ウインダムがやられそうになるまでダンは岩陰から見ているだけだし
やられたらすぐに引っ込めて、ウルトラセブン登場!ってな展開なのだ。
しかも変身道具の「
ウルトラ・アイ」はどこからともなく飛んできて着眼するという荒唐無稽な描写。

まあ「空想特撮シリーズ」なんだから細かいことは云いっこなしだね。
ストーリーそのものをもっと吟味しようじゃないか。


放送2(制作2)
緑の恐怖

台本名=「緑の恐怖」
脚本=金城 哲夫/監督=野長瀬 三摩地
放映日:1967年10月8日
生物Xワイアール星人
(身長/1.8〜50m 体重/0.8〜13,000トン 出身地/ワイアール星)

STORY
宇宙ステーションV3から帰還した地球防衛軍の石黒達男隊員を自宅に送ったダン隊員は、
庭に放置されている謎の金属塊をワイアール星から産出される宇宙金属“チルソナイト808”と見破る。
この石黒隊員は、鉛色の塊に閉じこめられた本物の石黒の姿を
小型の電子頭脳を使ってコピーしていた侵略者で、夜ごと正体に戻って人々を半植物の怪物にしていた。
そして怪物化した被害者が今度は加害者になっていくのだった...。
しかしウルトラ警備隊はこの計画を暴き、
箱根で巨大化したワイアール星人もウルトラセブンに退治され、被害者は無事元の人間へと戻った。

My Opinion
ドラマのところどころ、特に出演者の使うことばづかいに時代を感じさせるエピソード。
ワイアール星人は小田急のロマンスカーのなかに出現して暴れ出す。
こんなことがホントにあったら、地下鉄の脱線事故なんかよりビッグニュースになりそうだ。


放送3(制作1)
湖のひみつ

台本名=「美しき侵略者」
脚本=金城 哲夫/監督=野長瀬 三摩地
放映日:1967年10月15日
変身怪人ピット星人(画像調達中)
(身長/1.55〜2m 体重/60kg 出身地/ピット星)

宇宙怪獣エレキング
(身長/0.3〜85m 体重/50g〜20,000トン 出身地/ピット星)

カプセル怪獣ミクラス(画像調達中)
(身長/ミクロ〜40m 体重/0〜20,000トン 出身地/バッファロー星)
メカニックなウインダムに対し、怪力無双の怪獣がミクラスである。
ウインダムと同様に知能と狂暴星は低く、怒りっぽい単純な性質の宇宙怪獣といえる。
ただし、ウルトラセブンへの献身度は実に高く、高度の超能力を具有する侵略怪獣に対して
戦況のいかんを問わずに突進する。
こうした正義のカプセル怪獣には番組当初の企画案で
「ウルトラマン」の地球怪獣(レッドキング、アントラー、ペギラなど)を再登場させるアイディアもあった。

STORY
木曽谷付近に落下した円盤調査に向かったフルハシ、ダンの両隊員は、
不時着した宇宙船内で不審な少女の罠に陥り、ダンはウルトラ・アイを盗まれる。
一方、少女に変身した侵略者は二手に分かれ、地球防衛軍の作戦室破壊と
木曽谷のあずま湖で成長させた宇宙怪獣エレキングによる攻撃を始める。
ダンはカプセル怪獣ミクラスを出撃させるが、エレキングの優勢は変わらず、
ウルトラホーク1号の乗員を襲う。
そこでダンは、宇宙船の少女からウルトラ・アイを取り戻してウルトラセブンに変身、
エレキングを倒す。
そして宇宙船で退却する侵略者の追撃にも成功した。

My Opinion
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放送4(制作4)
マックス号応答せよ

台本名=「豪華船蒸発(初稿)」
脚本=山田 正弘・金城 哲夫/監督=満田 禾斉
放映日:1967年10月22日
反重力宇宙人ゴドラ星人(画像調達中)
(身長/2〜52m 体重/0.12〜45,000トン 出身地/ゴドラ星)

集団で地球侵略計画を遂行し、マックス号を重力場で包んで大気圏外へ蒸発させる。

STORY

太平洋上で多発する謎の船舶遭難調査に極秘出動した地球防衛軍の原子力船マックス号が、
赤い霧に包まれて大気圏外へ運び出された。
これは地球制服を狙うゴドラ星人が地球防衛軍極東基地爆破のため、
軍の注意を船舶消失海域に集中させる策略だった。

変身術を得意とするゴドラ星人は、道でクルマが故障して困っている女性に身を変え、
それを助けようとしたダンを襲いウルトラ・アイを奪って基地へ潜入、
第2動力室への時限爆弾設置にも成功する。

しかし、ゴドラ星人が放った捕獲カプセルの罠から
脱出したダンは、ウルトラセブンになってその計画を阻止する。
これで防衛軍基地とともに滅びる使命を与えられたゴドラ星人の工作員は撃退され、
残りのゴドラ星人に占領されていたマックス号で人質となっていた
タケナカ参謀らもウルトラセブンに救出された。

My Opinion
ウルトラセブンとウルトラ警備隊の面々とが日本語で会話するという貴重な場面が収録されたエピソード。
ウルトラセブンの声はダンの声にエコーがかかっただけなので、
誰が聞いても似ていると思いそうなものなのだが、そういう描写は一切なし。
最後は動きのとれなくなったマックス号からタケナカ参謀・フルハシ・ソガの3人が
ウルトラセブンにヒモで引っ張られて宇宙空間を遊泳するという、視聴者サーヴィスもあり。
あのときキリヤマ隊長たちがウルトラホークで迎えに来たからよかったが、
そうじゃなかったら生身で大気圏突入するつもりだったのだろうか...?


放送5(制作6)
消された時間

台本名=「消された時間」
脚本=菅野 昭彦/監督=円谷 一
放映日:1967年10月29日
宇宙蝦人間ヴィラ星人
(身長/1.8〜40m 体重/0.1〜10,000トン 出身地/ヴィラ星)

二子山麓にある地球防衛軍の迎賓施設の日本庭園が戦場となる。
画像はバンダイ「ハイパーウルトラマンシリーズ」

STORY
地球の頭脳と呼ばれるユシマ博士は
新発明の“ユシマ・ダイオード”で極東基地の遠距離レーダー機能を4倍にするため、
南極の地球防衛軍科学センターを発つ。
しかし、時間停止光線を使うヴィラ星人によって侵略者の心を植え付けられ、
防衛の要となるレーダー心臓部の破壊を行う。
狡猾なヴィラ星人は、博士に画策させて侵略の妨げになるダン隊員を封じる間、
宇宙船団で一気に地球突入を謀って総攻撃を開始するが、
ウルトラ警備隊の迎撃に全滅してしまう。
そして巨大なヴィラ星人がコスモス・ホテル庭園に墜落した司令船から姿を現し、
ウルトラセブンのアイ・スラッガで切断される。
やがて正気づいたユシマ博士によって、ダンの汚名も晴らされるのだった。

My Opinion
「ダンの汚名」と云われても何のことやら...?という感じではないだろうか。
ヴィラ星人に操られた博士が、ダイオードをレーダーに取りつけるのをダンにやらせていて
実はそのダイオードが爆弾で、レーダーが使用不能になってしまう。
それを「キミがすり替えたのだろう」と博士はダンにいいがかりをつける。


何となく全体に不信感が流れるなか、ダンは物陰でヴィラ星人と連絡をとっている博士を透視能力で見てしまったので、
そこから出てきた博士に掴みかかったところを他の隊員に制止されるが
なおも博士にウルトラガンを向けてしまったことで、博士は他の警備隊員の目の前で「ダンは宇宙人だ」と云う。


そしてキリヤマ隊長の判断でダンは独房に監禁されてしまう。
侵略が進むなか、ダンは獄中でウルトラセブンになり、鉄格子をブッ壊して脱出してしまうのである。


その後、ダンがそのことをどう云い訳したのかが、
ウルトラセブンフリークの間における議論のひとつである(笑)


放送6(制作3)
ダーク・ゾーン

台本名=「宇宙空間都市」
脚本=若槻 文三/監督=満田 禾斉
放映日:1967年11月5日
放浪宇宙人ペガッサ星人
(身長/2m 体重/120kg 出身地/ペガッサ市)

画像はバンダイ「ガシャポンHG」のもの

STORY
アンヌ隊員の私室に黒い影で身を隠した宇宙人が現れた。
そのころ、地球防衛軍は高度な科学文明の宇宙琉民・ペガッサ星人が築く“宇宙都市ペガッサ市”に
動力系統の故障が生じ、地球に80時間の軌道変更要請を発信しているのを知る。
(ペガッサ市の物質密度は地球の約8万倍のため、衝突すれば地球が砕けてしまう。)
残念ながら現在の地球の科学力ではその要請に対応不可能な地球防衛軍は、
先守防衛からやむを得ずペガッサ市の破壊を決断、退避勧告に応えない市民の住むペガッサ市を
北極基地から発進した宇宙爆撃艇の新爆弾で破壊する。
一方、黒い影に住むペガッサ星人は正体を現し、その事実を知らないまま、
都市を救うために任務の地球破壊を遂行しようとする。
しかし、ウルトラセブンに阻止され、夜の闇のなかへと去る...。

My Opinion
地球が軌道変更できないことを知ったペガッサ星人の非常に衝撃的なセリフで
「地球人は勝手に動いているものの上に乗っているだけなのか?!」というのがある。
これだけインターネットやらデジタルだとハイテクが進化しても、その事実だけは古代の昔のまま...
しょせんは宇宙の摂理のなかで生きているしかないのかと思わされるエピソードだ。


放送7(制作8)
宇宙囚人303

台本名=「宇宙囚人303」
脚本=金城 哲夫/監督=鈴木 俊継
放映日:1967年11月12日
火炎怪人キュラソ星人(画像調達中)
(身長/2.5〜43m 体重/250kg〜10,000t 出身地/コスモポリタス第8惑星キュラソ)

STORY
キュラソ星から凶悪な殺人鬼である囚人303号が小型宇宙船に乗って逃亡。
地球に漂着して通り魔殺人を犯す。
さらに星人はエネルギー源であるガソリンを求めてさまよう。
ウルトラ警備隊はキュラソ連邦警察より囚人の死刑依頼を受信して星人を追跡し、
逃げられぬように宇宙船を爆破する。
しかしなおも逃亡する星人は、三ツ矢峠から大田区池上の民家に潜伏。
アンヌを虜にして操り、ウルトラホーク1号のβ号を奪って空へ逃げるが、
ウルトラ警備隊はα号とγ号を使って空中ドッキングを強行し、ダンはβ号に潜入。
ダンはアンヌを救出してα号へ乗せ換え、ダンが残り、星人ともみあうβ号は墜落する。
ダンはウルトラセブンになり脱出するが、星人は体内のガソリンに墜落時の炎が引火し、自爆を遂げた。
そしてこれを機会にキュラソ星と地球との友好関係が結ばれることになったのだった。

My Opinion
私自身、このエピソードはあんまり印象にも残っていないし、セブンもβ号から脱出するために一瞬しか出てこない。
当時の視聴者に相当の落胆を与えたことは想像に難くない。


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