2,持っていない


「所長が、最初から草だったのか、それとも抱き込まれたのかは分からないがね。今となっては、些細な事だ」

「俺たちの犠牲は…俺たちは、犬死になのか?」

ジーンは、軽く溜め息のような、呼吸をし、ゆっくりと言葉を選びだした。
「一個人としては…そうだろうな。大局的には、なにか意味があるかも知れない。教科書にも、戦史にも、科学技術史にも、載らないだろうが、今日は確実にターニングポイントだった」

体中から、力が抜けていく。バイオドールも、俺たちも、ただの操り人形に過ぎず、誰かのシナリオ通りに動いていたわけだ。
「俺たちは、戦わなくてはならなかったのか?」
「我々は、所詮”人”に過ぎなかった。と言う事さ」

ジーンは、ホルスターのフタを開く。
「君に、個人的な恨みはないのだが…」
それに呼応して、背後のアイリーンにも動きがある。所長室で見つけた、M6901をアイリーンに手渡した事を思い出す。背中越しに、感じる覇気が、俺からイヤな汗を搾り取る。腰に付けた気休めの拳銃が、異常に重く感じた。

チェック
アイリーンの指輪を持っているか?


1,持っている

持っていないならば

2、ジーンを撃つ
3、アイリーンを撃つ
4,なにもしない



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