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マルタ・アルゲリッチ(MARTHA ARGERICH、1941〜、アルゼンチン)

呼称:鍵盤の女王

ピアノ鍵盤上だけでなく人生までも奔放に突き進む、鍵盤の女王マルタ・アルゲリッチ。 そのアルゲリッチの名が世界中にとどろくきっかけとなったのは、やはり、1965年第7回ショパンコンクールで 圧倒的な成績を収めて優勝したことでしょう。 しかし、それ以前にも、1959年ジュネーブ国際ピアノコンクールで、堂々第1位に輝いており、この頃から演奏活動を 開始しているようです。

既にアルゲリッチは、ショパンコンクール優勝の5年前の1960年に、DG盤にショパンのスケルツォ3番、舟歌等のレコーディングを 行うなど、演奏キャリアを築き始めています。これらの録音を集めた「アルゲリッチ・デビューリサイタル」のDG盤は、 彼女の演奏の最大の特徴となっている奔放な情熱とスリリングな迫力が渾然一体となった稀有の名演奏となっており、 アルゲリッチ・ファンだけでなく、クラシックピアノ音楽ファンにとっては、必聴の名盤としての価値があるものと 考えています。 このように既に一部の愛好者からの高い評価を得ていた彼女が、1965年のショパンコンクールにあえて出場することに どのような意義を見出していたか、興味深いところではあります。既に、名ピアニストとしての名声と地位をキャリアを 築きつつあった天才女流ピアニストであれば、優勝に輝くのは衆目の一致するところではあったのだと思いますが、 やはり、彼女の類まれなる名声は、ショパンコンクール優勝によって、絶対的なものになったと考えるのが自然のようです。

指揮者のシャルル・デュトワとの結婚・離婚を初めとして、その奔放な私生活、わが道を行く発言の数々は ピアニスト・アルゲリッチを、既に伝説的な鍵盤の女王として神格化しているといっても過言ではないようです。

アルゲリッチの演奏スタイルは、女性らしからぬ、ダイナミックにして華麗なピアニズムです。作品に宿る 情熱を、感興の趣くまま極めて奔放に表出しながらも、それを抜群の指さばきで見事に引き締める卓抜な手腕は、 随一と言えると思います。音楽の流れに敏感に反応し、それが瞬時に指先に伝わる抜群の反射神経・運動神経は、 彼女が持って生まれた最大の武器であり、それこそが、あのアルゲリッチの「わが道を行く」演奏を可能に しているのだと思います。

アルゲリッチの演奏の中で、ショパンの作品をまとまった形で録音しているものとしては、「ピアノ協奏曲第1番・第2番」(DG盤)、 「ピアノソナタ第2番・第3番」(DG盤)、「24の前奏曲&2つの前奏曲」などがあります。その他、単品として、「英雄ポロネーズ」、「幻想ポロネーズ」、「マズルカ作品59-1〜3」、 「スケルツォ2番」、「スケルツォ3番」、「舟歌」、「アンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズ」などを録音として 聴くことが出来ます。いずれも、彼女の持ち味が最大限に発揮された名演奏と言えると思います。

ショパン・リスト・ピアノ協奏曲第1番(アバド指揮ロンドン響,1968年録音):おすすめ度★★★★★

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チャイコフスキー・ピアノ協奏曲第1番:おすすめ度★★★★☆
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ショパン・ピアノソナタ第2番・第3番(74年、67年録音):おすすめ度★★★★☆

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ショパン・24の前奏曲Op.28&2つの前奏曲:おすすめ度★★★★☆

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ショパン・チェロソナタ、序奏と華麗なるポロネーズ他:おすすめ度★★★★★
ショパン・チェロソナタ他
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アルゲリッチ・デビューリサイタル:おすすめ度★★★★★
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シューマン・子供の情景、クライスレリアーナ:おすすめ度★★★★☆

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チャイコフスキー・ラヴェル・リスト・ピアノ協奏曲集:おすすめ度★★★★★(但し現在在庫切れの模様)

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