ショピニストへの道〜ショパンを極めよう〜 > ショパン名曲の体感難易度

ショパン名曲の体感難易度

〜サイト内コンテンツ一覧〜
〜ショパン入門用お薦めCD〜

ここでは、ショパンのピアノ曲をほとんど知らない、または全然知らない、 興味はあるけれど、初めに何を聴いたらよいか分からない、何かきっかけが ほしい、という方のために、入門用のお薦めCDを紹介します。


ショパン名曲集
(ピアノ=アシュケナージ)

ショパン弾きとして世界的に名高いアシュケナージが、ショパンのタイトル付きの名曲を弾いています。 きれいな音で誰にでも分かりやすく丁寧に弾いてくれます。ショパンの入門編の名曲集のファースト・チョイスとして最適です。


ショパン名曲集
(ピアノ=ブーニン)

1985年のショパンコンクールで文句なしの優勝を勝ち取った世紀の天才ブーニンが、ショパンの名曲を弾いてくれます。 完璧なテクニックと想像力溢れる個性豊かな彼のショパン演奏には、多くの聴き手を惹きつけて放さない魅力があります。

〜ショパン名曲ピアノピース〜

全音ピアノピースにあるショパンの名曲の楽譜を集めました。ばら売りなので割高ですが、弾きたい曲の楽譜を手軽に入手できます。


  革命のエチュード
  幻想即興曲
  別れの曲
  華麗なる大円舞曲
  英雄ポロネーズ
  ノクターン第20番嬰ハ短調遺作
  ワルツ第7番嬰ハ短調Op.64-2
  軍隊ポロネーズ
  ノクターン第2番変ホ長調Op.9-2
  ノクターン第1番変ロ短調Op.9-1
  小犬のワルツ
  ワルツ第3番イ短調Op.34-2
  幻想ポロネーズ
  黒鍵のエチュード
  木枯らしのエチュード
  葬送行進曲
  舟歌
  エチュードOp.25-1「エオリアンハープ」
  マズルカ第5番変ロ長調Op.7-1
  雨だれの前奏曲

〜ショパン名曲集〜楽譜〜

ショパンの名曲ばかりを集めた楽譜(冊子)です。


CD+楽譜集 珠玉のショパン名曲選
幻想即興曲


CD+楽譜集 珠玉のショパン名曲選
英雄ポロネーズ

〜ショパン名曲の体感難易度〜

ショパンの名曲って?

「ショパン名曲の体感難易度」というタイトルはインパクトがあるようで、 このページは当サイトの中でも特にアクセス数が多いページになっているようです。 でも、その割に内容がイマイチ、と感じているので、もう少し中身を充実させようということで、 重い腰を上げることにしました。ショパンの名曲、と聞いて、皆さんはどんな曲を挙げるでしょうか? 幻想即興曲、別れの曲、雨だれの前奏曲、ノクターン第2番、革命のエチュード、木枯らしのエチュード、華麗なる大円舞曲、 小犬のワルツ、ワルツ第7番、英雄ポロネーズ、軍隊ポロネーズなど、タイトル付の曲を挙げる方は きっと多いと思います。もっと通な方になると、バラード、スケルツォ、ピアノソナタ、ピアノ協奏曲など、 より本格派向けの曲を挙げるのではないか、と思います。「名曲」と一口に言っても、 タイトル付きの曲は「有名曲」というだけで、ショパンの曲の中には、それほど有名ではなくても もっと知られていてよいと思う曲、隠れた名曲も多いんですよ。そういう意味で、 「名曲」の定義についても、改めて考えさせられますね。

体感難易度とは?

もう1つ、皆さんが知りたいことは、これらの名曲は一体どれくらいの難易度なのだろうか、 ということだと思います。今からどれくらい頑張れば弾けるようになる曲なのか、ということが 分かれば、その分、練習にも張り合いが出るというものですしね。 しかし、この「難易度」というのが実は非常に曖昧で個人差が大きい要素なんですよ。 明らかに難易度に開きがある場合は問題にならないのですが、例えば、華麗なる大円舞曲と幻想即興曲は どちらが難しいか、という質問をされたとしたら、これは回答不可能な質問になってしまいます。 全音ピアノピースでは、華麗なる大円舞曲が難易度D、幻想即興曲が難易度Eなので、 幻想即興曲の方が難しいだろう、と思いがちですが、同じ難易度Eにも、ノクターン第2番や雨だれの前奏曲 のように、中級者でも結構楽に弾けてしまう非常に易しい曲もあるわけで、 難易度の逆転現象も結構あるんですよね。 僕は個人的には、華麗なる大円舞曲の方が幻想即興曲よりも難しいと感じていて、 この辺りは個人差が大きいのではないか、と思うんですよ。 つまり、難易度には絶対的な基準があるわけではなく、その人の持っている技術的な得意・不得意によって、 体で感じる曲の難易度も変わってくる、ということが言いたいわけです。 そういうものを「体感難易度」という言葉で表現したかったわけです。 この「体感難易度」という言い方は、あまり使われていないようで、もしかしたら部分的には僕自身の造語なのかもしれない、 とも思っていますが、是非、その意味するところを皆さんに感じ取っていただければ、と思います。 このページでは、ショパンの主要作品解説のページなど、各曲に僕自身の感じた難易度を付けていますが、 これも、もちろん僕自身の「体感難易度」であって、皆さんには当てはまらないことも結構あるのではないか、 と思っています。

以上のことを踏まえた上で、ショパンの名曲へのアプローチ法について考えてみたいと思います。

ショパンの名曲を弾くには

「どうすればショパンを弾けるようになるんですか?」という質問を僕はよく受けます。潜在的に ショパンに憧れている方、意外に多いんですよ。 確かに、ショパンという作曲家は、ピアノを習い始めたばかりの学習者にとって、 憧れの存在、いわば「高嶺の花」ですよね。逆にショパンの曲を弾けることが、 ピアノ弾きにとって一種のステータスになっていて、尊敬の眼差しで見られる、という風潮が、 学校にもピアノ教室にもありますよね。だからこそ、どうしても弾きたいショパン。 「どうしても憧れのショパンの曲にたどり着きたい…。」と思いながらため息をついている人は多いですよね。 「でも、まだショパンに手をつけるのは早いから…」 としり込みしている方も、また結構多いんですよね。本当にもったいないです。 ショパンの曲の中にも、弾くだけならものすごく易しい曲が結構あるんですけど、 それでは満足できないのか、それともそういう事実を知らないのか、 ハイドンやモーツァルト、バッハ、あるいはクーラウやクレメンティのソナチネを弾きながら ため息をついている人も結構多いという話です。

それでは一体どうすれば、ショパンが弾けるようになるのでしょうか? その質問に対する答えはただ1つ。

ショパンが弾きたければショパンを弾け

これが僕の結論です(笑)。

何か、当たり前すぎて答えになってないですよね。「弾きたければ弾けばいいじゃん」的なノリで、 全く自分でも何を言ってるんだか、という気持ちがありますが、これが僕の本音です。 皆さん、ショパンのことを「憧れの存在」としてあまりにも敬遠しすぎていないか、 と僕は思うのです。初級者、中級者の人も、もっと勇気を持って、ショパンの曲にチャレンジする人が 増えてくれるといいのに、と思います。 確かに最初から上手く行くというケースは少ないかもしれないですが、 ピアノに関しては目標の曲を今すぐ手をつけて まがりなりにも弾き切ってやるというくらいの気合が必要です。指がダメでも、譜読みがダメでも、 全く気にしない。あるのはその曲を弾きたいという情熱とそれを支える強い忍耐力だけです。 いきなり英雄ポロネーズや木枯らしを弾けるわけではないですが、 ショパンにも技術的に易しい曲はたくさんあります。そういうものをどんどん弾いて、ショパン独特の ピアノの節まわし、というか音楽の文法、語法を体で覚えることを薦めたいです。 易しい曲の中にも、ショパン特有のピアノ奏法のエッセンスも入っているので、 早い段階からショパンの曲を弾いておくと、その後、より難しいショパンの曲を弾く上で 非常に有利になることは間違いないと思います。

それでは手始めにどんな曲から入ったらよいかについて考えてみたいと思います。 ここではまず初めに「誰でも弾けるショパンの曲」と題して、 技術的に易しいショパンの作品を挙げてみます。

1.誰でも弾けるショパンの曲

誰でも弾ける、とは言えないかもしれませんが、ショパンの有名な作品の中で技術的に最も容易なもの を取り上げてみます。ここで僕が独断と偏見で難易度をつけましたが、これは僕自身が弾いてみて 感じたもので、ショパンの作品の中で最も易しいものを1, 最も難しいものを10としてつけたものです。 ちなみに、バラード、スケルツォ、ピアノソナタなどは全て9か10です。そういう中にあって珍しいほど 易しい作品を挙げてみました。弾いているだけで心が豊かになるような、いずれも名曲だと思います。

曲名

難易度

プレリュードイ長調Op.28-7

★★  

ノクターン第2番変ホ長調Op.9-2

★★★

雨だれの前奏曲

★★★

ワルツ第3番イ短調Op.34-2

★★★

「雨だれの前奏曲」や「ノクターン2番」は、全音ピアノピースでは「難易度E」じゃなかった? という疑問を持っている方も多いのではないか、と思いますが、個人的には、難易度Cの「小犬のワルツ」よりも はるかに易しいと思っています。もちろん、これは純粋な指の運動神経、いわゆるメカニックの話です。 もしかしたら、全音の難易度は、音楽性、表現力を加味しての難易度、という気もしますが、 正直、その真意、難易度の基準は僕には全くと言っていいほど分からないです。 とにかく、上に挙げた曲は、いずれも技術的には易しい曲です。 ただ、ショパンの曲は変音記号(♯や♭)、中でも特に♭が多いので、慣れないと譜読みに多少苦労することが あると思います。でも、それは指の動き、演奏技術とは何の関係もないです。 とにかく根気よく音を拾っていけば、いつか必ず弾けるようになると思います。 そこまで忍耐できるかどうかにかかっていると思います。しかし、苦労して譜読みを続けていくと、 だんだんその作業のスピードが速くなるので、必ず次に生かされると思います。 こうして徐々にレパートリーに加わる曲が加速度的に増えていき、楽しくなってくると思います。

2.一度は弾いてみたいショパンの名曲

上に書いたような方針で、楽譜に書いてある音を地道に取っていけば、 簡単なショパンの名曲は何とかそれらしく弾けるようにはなりそうですね。 でも、もちろん皆さんはそれだけでは物足りないですよね。 やっぱり皆さんも、「やるからにはやってやる」、「難しいショパンの曲を華麗に弾きこなしたい」 という強い気持ちがあるのではないか、と思います。憧れのショパンの名曲として挙げられることの多い曲、 例えば、「英雄ポロネーズ」、「革命のエチュード」、「別れの曲」、「幻想即興曲」などが弾けるようになることが 多くのピアノ学習者の大目標ですよね。こういう曲を弾くためには、譜読みの力だけでなく、地道に指を作っていく忍耐と努力も 必要になります(一部の例外的な天才は除いて)。 そのような総合的なピアノ演奏能力を上げていく過程で、現時点のレベルに応じたショパンの曲を選択して、 少しずつレベルアップしていけるといいですね。その意味でも、 ここでは、易しい曲だけでなく、難曲も含めて、「ショパン名曲集」に名を連ねる超有名な 作品を挙げ、個人的に感じた難易度をつけました。みなさんの曲目選びの参考にしていただければ幸いです。

曲名

難易度

華麗なる大円舞曲Op.18

★★★★★★★★

小犬のワルツOp.64-1

★★★★★★

ワルツ第7番嬰ハ短調Op.64-2

★★★★★★

即興曲第4番嬰ハ短調Op.66「幻想即興曲」

★★★★★★★★

エチュードハ短調Op.10-12「革命」

★★★★★★★★★

エチュードホ長調Op.10-3「別れの曲」

★★★★★★★★

ポロネーズ第3番イ長調Op.40-1「軍隊」

★★★★★★★

ポロネーズ第6番変イ長調Op.53「英雄」

★★★★★★★★★

葬送行進曲(ピアノソナタ第2番〜第3楽章)

★★★★

ポロネーズ第7番変イ長調Op.61「幻想ポロネーズ」

★★★★★★★★★★

3.ショパンの本格的作品たち

実は、上に挙げたような、主にタイトル付きの名曲以外にも、ショパンは数多くの名曲を残しています。 ショパンはピアノ曲だけで200曲以上の曲を残したと言われており、その中には、内容的にはこれらの有名曲を上回る 隠れた名曲が数多く存在します。それらの名曲は、軒並み難易度が高いため、弾きこなすのは、素人ではかなり難しい曲 ばかりです。具体的には、バラード、スケルツォなどの大曲、ピアノソナタ、ピアノ協奏曲などの多楽章からなる 構成的作品、難易度の高い練習曲であるエチュードなどに数多くの難曲があります。 これを弾いてこそ、本当のショパン弾きと言えるわけで、素人と言えども、ショパンを弾くからには絶対に 弾いて欲しい作品です。特に下に挙げたような曲は、ものになるかどうかはともかく、一度は取り組んでみてほしい曲です。 僕も、これらの曲を根性と気合だけで全部弾きました。しかし、単に「それらしく弾いた」というだけで 未消化になっている曲がほとんどで、今はどの曲も大崩壊していたりします(泣)。 こういう曲を自分のものにするには、技術的な才能はもちろん、日々のたゆまぬ努力とそれを支える強い忍耐力や精神力も 必要になります。そしてもっと大事なのが、この曲を絶対に弾きこなしたい!と思う強い気持ちです。 これらの曲は、いずれも曲想的にも演奏効果の上でも魅力的で、取り組む価値は十分あります。これらの曲を弾けば、ショパンが 一般的なイメージと異なる、力強く男性的な大曲を多く残したことが分かります。僕も、下の曲とは 一生向き合い、闘っていくことにしています。その都度、録音を行って自己記録を更新しつつ、 あまり歳を取らないうちに、自分でも納得のできる完成度に高めることができれば、と思いながら、取り組みたいと思っています。 皆さんも、是非、これらの曲に取り組んでみてください。同じような曲に取り組む仲間が1人でも増えることを願っています。

曲名

難易度

バラード第1番ト短調Op.23

★★★★★★★★★★

バラード第2番ヘ長調Op.38

★★★★★★★★★ 

バラード第3番変イ長調Op.47

★★★★★★★★★ 

バラード第4番ヘ短調Op.52

★★★★★★★★★★

スケルツォ第1番ロ短調Op.20

★★★★★★★★★ 

スケルツォ第2番変ロ短調Op.31

★★★★★★★★★ 

スケルツォ第3番嬰ハ短調Op.39

★★★★★★★★★★

スケルツォ第4番ホ長調Op.54

★★★★★★★★★★

ピアノソナタ第2番変ロ短調Op.35

★★★★★★★★★★

ピアノソナタ第3番ロ短調Op.58

★★★★★★★★★★

ピアノ協奏曲第1番ホ短調Op.11

★★★★★★★★★★

ピアノ協奏曲第2番ヘ短調Op.21

★★★★★★★★★★

エチュードハ長調Op.10-1

★★★★★★★★★★

エチュードイ短調Op.10-2

★★★★★★★★★★

エチュード嬰ト短調Op.25-6

★★★★★★★★★★

エチュード変ニ長調Op.25-8

★★★★★★★★★★

エチュードイ短調Op.25-11「木枯らし」

★★★★★★★★★★

ポロネーズ第5番嬰へ短調Op.44

★★★★★★★★★★

アンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズ

★★★★★★★★★★

舟歌嬰ヘ長調Op.60

★★★★★★★★★ 

幻想曲へ短調Op.49

★★★★★★★★★★

以上、ここでは、ショパンの名曲を中心に、現時点のレベルでどのような曲が弾けるのかが分かるように、段階的に 書き進めてみました。と言っても、ここに挙げた難易度は全て僕個人の主観的な「体感」難易度ですので、皆さんには 当てはまらない場合もあるかもしれないですね。それでも、ショパンの他の曲の難易度がどの程度のものなのか、 僕自身の主観的な難易度をもっと知りたいのであれば、主要作品解説の各ページの 下の方に載せてありますので、よろしければ参考にしてみてください。

2002/09/01 初稿
2006/11/05 全面改訂


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