非営利ではなく反営利を,協同ではなく統一を |
掲載日 2001年05月18日
この文集は次の内容から構成されています.
「民医連医療」誌に投稿してボツになった文章です.
二 「統一戦線よさようなら,非営利・協同よこんにちは…前田事務局長論文を読む」
「民医連医療」誌99年7月号に掲載された前田事務局長の論文を批判したものです.私がこの問題に首を突っ込むきっかけになった文章です.
前田論文批判の後,もう一度,有田論文を読み直したときの感想文です.
この中で一番新しい論文で,長い論文でもあります.今回,事務局通達が出てから,半ば怒りにまかせて書いたものです.したがって表現は最も激烈になっていますが,富沢先生に対して他意を持つものではありません.
これは,いわば私の学習ノートです.この論文集を読んでくださるみなさんにも大いに参考になると思い,掲載しました.文章の責任は私にあり,原著者の松本先生には一切関係ありません.
これもただの抜き書きです.「非営利・協同」論の世界には,もっとすごいものがあるぞ,という紹介です.
真田先生の書かれた非営利組織論否定の文章を読んだ感想です.非営利組織論は,「非営利・協同」路線とはちょっと違うというか,「民営化論」といっても良い位,もっと露骨です.
経緯についての簡単な説明と内容紹介
先日,全日本民医連事務局の「大衆資金」についての通達を目にする機会がありました.
この文章のなかに見過ごせない一文がありました.正確には憶えていませんが,「非営利・協同」は総会決定であり,すべての経営にとっての指針だと言うのです.
昨年の総会決定では「人権と非営利」というスローガンが採択されたものの,「非営利・協同」のスローガンは採択されなかったものと,これまで私は判断してきました.少なくとも「非営利・協同」をめぐる論議について,一定の見解が出されたという記憶はありません.
2年前に「非営利・協同」のスローガンが提案された際,全民医連的な討議が呼びかけられました.私は総会前に何回かにわたり「非営利・協同」路線の誤りを指摘し,論文の掲載を要求してきました.
「民医連医療」誌編集部は,掲載を約束したものの,その実行をサボりました.
結果として私の意見は無視され,総会では「人権と非営利」というあいまいなスローガンが採択され,さらに事務局はそれを曲解して,「非営利・協同」は総会決定だ,と押しつけようとしています.
私は,「非営利・協同」論はナアナアで済ますわけにはいかない重大な路線問題だと思います.
世の中には,情勢の激変に関連して常に新たな議論が出現します.しかしその多くは昔の議論の蒸し返しです.「非営利・協同」論もソ連・東欧諸国の崩壊に伴って出現した,そういう類の「新しい議論」だと思います.
そういう議論に対する私たちの基本的スタンスは明確です.なぜなら私たちには綱領があるからです.綱領そのものは簡潔ですが,それには数年に一度改訂される懇切丁寧な解説書もついています.
情勢の激変により展望が見えにくくなったときは,何度でもこの綱領の立場に戻って,考えてみるのが一番大事なことではないでしょうか.
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鈴木 頌