1.カフェイン効果
カフェインは脳の視床下部を刺激して交感神経の働きを活発にする効果があります。一般的に眠気覚ましとしてコーヒーを飲むのはこの効果によるものなのですが、このとき脂肪を消費するのに関わっている褐色脂肪細胞の働きも活性化するため、体脂肪の消費しやすい状態となります。ある研究では、ブラックコーヒー3杯を飲んだ後に自転車こぎ運動をしたところ、水を同量飲んだ場合と比べて、脂肪の燃焼度が2倍にも高まったとされています。
2.クロロゲン酸効果
コーヒーを飲んでから運動をすると、グリコーゲンの多くは残ります。これにより
摂取カロリーを抑えることができます。
グリコーゲンの量が減ると血糖値が下がる。血糖値が下がるとお腹がすく。「ダイエットのために運動をしたものの、お腹がすいて、つい食べ過ぎてしまった」という経験のある人もあるかと思います。この場合、コーヒーを飲んでから運動をすると、グリコーゲンの多くは残るので、無用にお腹がすくことが少なくなる。
実は、太っている人では、この交感神経系の活動レベルが低い人が多いことが、1990年に米国で行われた研究で明らかになっている。このため、交感神経系の活動レベルの低下が、肥満の発症や進展に結びつくのではないかとみられている。
自律神経系のうち、「交感神経系」は、心拍数や呼吸数を増やす方向に働く。また、脳の「満腹中枢」に「もうおなか一杯だからこれ以上食べないように」という信号を送る働きもある。
信号を受け取った満腹中枢から「余分な脂肪を分解しなさい」という指示が脂肪細胞に出されることで、脂肪の燃焼が進む。つまり、交感神経系には、食欲をコントロールし、脂肪を燃やす働きがあると言えるわけだ。
3.2つの働きをめるには
運動をする20〜30分前にコーヒーを飲むに15分程度の運動をする。そうすると脂肪は燃えやすくなる。さらに、摂取カロリーを抑えることもできる。
4.注意ポイント
コーヒーはブラックが基本です。砂糖を入れるとカフェインとクロロゲン酸の吸収率が悪くなります。飲みにくい場合はカフェオレにしましょう。入れるお湯の温度は80〜90度が目安です。お湯の温度が高すぎると熱に弱いクロロゲン酸の抽出量が減少してしまいます。沸騰したらしばらく冷ましてからいれましょう。クロロゲン酸は生のコーヒー豆に最も多く含まれ、焙煎することで減少していきます。したがって深煎り(エスプレッソなど)より浅煎り(アメリカンなど)のほうがカフェインとクロロゲン酸が多く含まれます。またコーヒー豆の種類でハワイコナとマンデリンは香りにも脂肪燃焼効果があるといわれており、より効果的ではありますが、普通の豆でも十分効果は期待できます。
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