私のゲーマー人生におけるHell&Heaven





 


元の記事は、2014/08/24の夢酔なのだけれど、読み返してみて、ほぼ変化が無かったので、マイフェイバリットとして独立させても良いかなと。


私のゲーマー人生におけるHell&Heaven

Hellはいらないかなと思うけど、不味いモノも食べないと、上手いモノの有り難みが分からないので、まぁ、私がこき下ろしているモノもプレイした方が良い。つまらん言うけど、オモロイやんか。とか、実際にやってみないと、私の評価が妥当かどうかも、判断つかないし。

HELL

ペルソナ3(アトラス)
これの人気がある事がサッパリ分からない。矛楯だらけのシナリオ。ご都合だらけの演出。うまく行ってないシステム(クリア前にモナド開けるなよ…)。自己愛と自慰 、ナルシズムに満ちたこの一本を、評価してしまう事がユーザーのレベルの低さを物語る。2003年ぐらいにピークを迎えた、物語への介入性を持たない鑑賞 するだけの話をゲームシナリオと勘違いしてるライターの珠玉の一本(AddonのFES、次作P4でも、自己世界の自己フォローを続けるという、ナルシストぶりは異常だ)。

SENの企画でのコメントを見ると、初めてやったペルソナはP3と言うが大多数で、知らないという事の恐ろしさと、無知者ほど狂信となる現実が見えてきますな(新興宗教でもそうだし)。比較対象を持たぬ人は幸せである。地獄しか知らぬモノは、地獄を天国と錯覚する(独裁者が情報統制する理由)。

思考力を捨てるのが一番楽なのだろう。人は「2+2は5である。ゆめゆめ疑う無かれ」と言われるのを好む。「あなたならどうする」と問われるよりも「あなたはこうしたのだ」と強制される方が好みなのだろうか。

ネクロノミコン(フェアリーテールレッドゾーン)
古いエロゲーなので知らない人は多いと思うが、翻案のレベルをちょっと飛び越したヤバ目の作品(むろん、悪い意味で)。盗作以下翻案以上。 インスマスを覆う影をゲーム化しましたならセーフだが、原作HPラブクラフトで留めて、誤魔化している黒いグレーさと言う微妙感にもやもやする。普通に受け取れば、神話作品なので原作HPLと言う書き方と思うだろうが、プロットは丸のまま使用。で、当時のキャッチコピーが「構想2年を費やし」…翻案で二年もかけるなら才能無いです……。

インスマスをアーカムと変更しただけのストーリー展開で、盗作だよねって言われると黙ってしまうであろうレベル。これも、クトゥルー(notクトゥルフ)ファンの間では、すごく評価が高く、お前らなにも分かってねぇと思ったモノですが。 読者レベルの低さを思い知った(当時は、色々緩かったとも言える)。私が、クトゥルフモノに手厳しい視線を向けるようになった記念作。

と言うか、ほぼ丸ごとコピーのような話を、傑作と言ってしまうのは、読者レベル云々以前の話だと思う。


世界に男は一人だけ〜(MBStruth)
恐怖の選択肢のないADV。コレより酷いモノは誕生しないであろうレベルの記念碑的作品。
主要キャラは複数いるが個別エンドも、goodもbadもない。謎解きも放り投げ、ただひたすら流される。夢オチより酷い落とし方がある事の存在を証明した能力は特筆すべき(もちろん悪い意味で)。P3やFFに見る「鑑賞するだけ、読むだけのゲームモドキ」系統譜のDeadendに生まれた作品であり、紙芝居ゲーの最終形態。 それらとは薄皮一枚、ベール一枚を踏み越えただけの違いしかない。

だから、これを笑えるメーカー(特にエロゲメーカー)は、多くない。まぁ、ウチはゲームメーカーでなくて、ストーリーメーカーだからと石を投げ続ける所はありそうだけど。

ともあれ、これのスタッフロールに載せられるのは、さらし首にされるようなモノなぐらい劇物な上に廃棄物なんで、これだけはやらなくて良い。買ってメーカーを潤すなんてとんでもない。違う意味で別格、別次元の存在。なので追加


迷宮クロスブラッド(EXP)
ダンジョンゲーに命賭けてます。と言うクセに、ダンジョンのなんたるかを理解してないと言う。こう言うのが一番タチが悪い。WizXTH2で終わっておけば、惜しいメーカーを無くしたなぁ。 だったのだが。 カーマックが抜けた後のidみたいな気がする。とともの。とEXPの分裂は。

idとの才能レベルの違いは計り知れないが。 まじで、wizXthの頃はまだマシだった、シナリオデザイン力は、はるかに下がってしまった。プロットからなってねぇ……言っておくが、ライティング力とシナリオ力の違いが分からない人は、回れ右。


九龍妖魔学園記のシナリオの酷さと、シナリオとゲーム性の乖離の酷さも特筆されるべきではある。クロスブラッドよりもこっちかも?。今思えば、九龍は、単純な面クリ型メイズゲームだったのかなぁ…縦STGでステージクリアデモみたいなモンだったし、ADVパート。前フリも無視、解決策も無しで 解決しましたーと進行するのは、サイアクぶりばりばばーん(by真尾まお)。

うーん、日本のダンジョンゲーは、面クリ型メイズゲームである。と言うのは核心かも知れない。クロスブラッドでも、ダンジョン行ってこい。ボス倒してきましたー、はい次のステージ。だしね。STGかACTのノリだ。

ま、他にも単純に出来が悪いモノは色々ありますが、それらは呆れるだけで、私を絶望させたわけではないので。絶望と言えば、ダンガンロンパ……はhellではないかな。声優頼み系はそれこそサクラ大戦からずっと山積みだし。 ダンガンロンパも、世界に男は〜を笑う資格はないが。


Heaven

デビルサマナーソウルハッカーズ(アトラス)
一本道、お使いシナリオでありながらも、お使い感を極力消した脚本力が見事。行かされているのではなく、自分の意志でここにいる感がいい。また、ビジョンクエストも、P3で大失敗こいた「一方その頃」丸出しを消す技術としては、最適解。自分(プレイヤー視点)を維持したまま、NPCの過去語りを可能とした(他作に使い回せないのが欠点) 。P3スタッフはなぜにこれを手本としなかったのか…

ただ、さすがに今プレイすると古さは隠しきれない。DS版はベタ移植の上に、声優頼みと言う、自分で踏みつぶしているし (デビルサバイバーに続いて、演技力が、んー…と言う人が混じっており、声は命を吹き込まないどころか、キャラを殺すことすらあると言う証左に)。 ちなみに、声が入ることで、ゲームのテンポが悪くなってもいる。これはまぁ、プレイヤーのメッセージ読む速度に依存するのだけど(私はかなり速い)。

追記
DS版は、限りなくHELLに近寄ってます。VR美術館のボス。スナッピー(イルカ)なんですが、コイツはキャラ付けで語尾に「キュ」を付けるんだキュ。の「キュ」を本物のイルカの声を録音した「キュ」を入れるという、オオバカヤロウのウロヤケヌマ。つなぎ方も上手くないので、声優のセリフ(瞬間の間)Qー。とかで、お前は馬鹿か、もしくはアホか?とディンゴばりに問いたくなる。

サイボーグチンパンジーロメロは語尾に「ウキー」を付けるのだが、こちらは声優に言わせているんだッキー。

マダム銀次じゃない銀子も、男性声優がやっている、露骨なオカマ声で変。まぁ、こっちはPS版の頃には、ギンコは男ですって言ってはいたんだけど、あの低い声聞いたら、ヒトミの第一声は「…あ、マダムだけど男の人なんだ」だと思う。

男っぽい声の出せる女性声優か、女っぽい声の出せる男性声優かを当てるべきだったと思います。アトラスが悪いのか、提携先が悪いのか…キャスティング下手だよなあ…まぁ、声は命を吹き込まない例に。



剣と魔法と学園モノFinal(アクワイア)
通常、ターンベース3Dダンジョンモノは、ストーリーテンポが悪くなるものだが、ストーリーのドライブ感が良い。敵の難易度設定が良く、ほぼレベルファーミングを必要としないデザイン力(レベルデザイン、シナリオデザイン)が見事。 通常はレベル上げしている間に話の流れをすっかり忘れてしまうモノだが(BUSINとか、刻の学園とか)。
脇役にもなおざりでない見せ場があり、学校生活らしさも多々。出オチインパクトキャラと見せておいて、その設定を活かしてくるか?など、シナリオ力は高い。世間的には、シナリオとキャラ立ちが分化できない人が多いので、キャラが立ってない=シナリオがつまらないと判定する人の多いことよ(Finalにおいては、キャラも立ってると思うがなぁ)。

反面、粗いところも多く、クラス(職業)も多いのだが、あれとこれを足して二で割る。と言った、絶対練り込んでないよね?と言うおざなり調整。クエストのマップマーカーが無いため、広い上に罠だらけのダンジョンで、どこにおるねん!とイライラしてしまうのも減点対象。


EverBlue2(アリカ)
シナリオデザイン、レベル(マップ)デザインともに、すばらしいの一言。エバーブルー1も良いが、没入感が大事なゲームでは、やはりシステムやグラフィックまわりの経年劣化が残念。

日常から非日常、世界を救うハメに。と言うドライブ感が良い。仲間との出会い。分かれ、そして再開、許す事、許してもらえる事。いろんな事が詰まっている。沈没船をダンジョンと考えると、探索モノとしても非常に面白く、自分の呼吸音しか聞こえない、ハンドライトの光も飲み込んでしまう暗闇の中、ボンベの残量と重量制限を考えながらのトレジャーハンティング。戦闘無しで、探索だけで盛り上げる事が出来るダンジョンデザインは、ぜひムラマサの教材にして欲しい。

脚本力も非常に高く、NPCは、マップ上に顔のない小さなユニット(小さすぎて、目鼻を書く余裕がない)として描かれているのだが、それでも、会話から喜怒哀楽が、手に取るように分かる。もちろん、心の声がメッセージ欄に見えるような、イカサマはない。会話だけで、秘めた感情の機微すらもしっかり伝えてくる脚本力は奇跡と言える。

いまの3Dエンジンでリメイクしてくんねーかなぁ…カプコン…Steamで出すとバカウケすると思う(日本だと無理)。


国産に留まらないなら、OrcsMustDie!は、ゲームとはこういうことさ。と言うのを教えてくれる一本。SSIのプールオブレディアンスのシリーズも良いんだけど、システムまわりがなぁ…ペルソナ4も打って変わって良い出来だけど、みんなやってるし 、P3がなきゃこれほどまでと思わなかったかも知れないし。アバドン王も、真の姿を取り戻したメガテンとしての評価だし。 ときメモ4も、3が2並の出来なら、ああまで感動してないだろうし。アキバズトリップも…侍道2は入れても良いかも。

エルフの遺作も珠玉の出来ではある。猟奇の檻と恋姫は、ゲーマーとしては影響薄いからなぁ。

まぁ、ざっくり書くと、遺作は、脱出謎解きモノとしては、ほぼ唯一破綻のない作品であると同時に、戦闘のない謎解きオンリーのダンジョンゲームとしても成立している一品。遺作の出す謎かけは「お前らオレを馬鹿にするけど、コレが解けるかよ」と言う意図を感じることが出来、閉鎖された旧校舎という閉鎖空間でのみ神のごとく振る舞う姿勢は、サイコサスペンスとしても高い評価を与えるべきだ。

また、アダルトゲームは、エロシーンは目的となるものだが、遺作では、遺作に仲間を捕獲されるとエロシーンがテープに撮られて送られてくると言う形をとるため、真のエンディングに行くためには、脱落者を出さない。エロゲとしてエロシーンは回収したいと言う葛藤を作れた希有な例。なお、捕獲された人の組み合わせで、内容が変わるテープもある。

猟奇の檻も同じく、きちんとしたミステリーとして成立しており、なおかつ、推理を間違えると、無実の人が逮捕されてしまうほどに、ストーリーに関与できる。ただし、DOS版、ムックのオマケ版、win95版、小説版、winリメイク版とちょこちょこと真犯人を変えるほどの改訂をしており、リメイク版はちょっとやりすぎた感は否めない。

恋姫(not無双)は、謳われるものの宗光さんのデビュー作なんかな?。笑わせるだけ笑わせておいて、最後に泣かして、最後にちょっと笑わせると言うコメディー作品としては理想の展開を見せてくれます。エンディングパターンも豊富で、自分で選んだ結末。と言うにふさわしい結末を迎えることが出来ます。真のエンドは、選ばないことを選ぶ。と言う究極の優柔不断、信念ある優柔不断を見せてくれます。




あ、真1忘れてたぁぁぁぁぁぁぁ。つっても、オールタイムベストに入れるには、システムまわりが未成熟なんだよなぁ、真・女神転生1990年代の段階で、本当の意味での「あなたの行動があなたの物語を作る」を実現していたのは、驚異なんだが。何気ない自身の行動の一つ一つが、属性の傾きに繋がり、最終的な属性決定につながると言うのは、本当にスゴかった。

決まった展開、決まったセリフ、選びようがない運命。そんなレールライドな物語は、RPGではない。ハズなのに、それを感じさせないソウルハッカーズはスゴイよなぁ。

真1は今やると仲魔作りが至極単純で飽きる(魔法や特技継承がない)。これはやはり、メガテンのキャラビルドは仲魔作りと言う私の仮説の証左たり得ると思う。合体が楽しいとメガテンは楽しいのだ。ビルドの楽しいRPGはそれだけで面白いのだ。ゆえに日本のRPGが楽しくないのは、固定されたスキルを固定されたレベルで解放するからだと思う。

自分の思い描くキャラで、作品世界を駆け回るのがRPG。和製RPGは、メーカーの作った役を、セリフ付き、演技指導付きでやらされてるからね。まぁ、洋ゲーでもなりきりゲーと呼ばれているモノは、同コンセプトなんだが。 それでも、perkシステムで、力のジェイミー、疾風のジェイミーとか差別化できるのは大きい。

2000年以降のゆとりゲーム(ボタン押してれば誰でも解けます、あなたに選択 させるなんて責任押しつけませんよゲー)世代には全く理解できないと思いますが。