「ゆきだるまくんのひみつ」販売期間終了!
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──おはなし──

ここでは未発表の作品を紹介しています。
小さな小さなお話です。

2014年

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2014年・春のおはなし                 「縄跳びの罠」

ちょうど、今頃から夏にかけて暑くなる時期は、散歩へ行く時間帯が日中から、涼しくなる夕方へと移行する時期。
公園なんかを見ると、つい、立ち寄ってしまいたくなるのも、自然な心の動きかもしれません。

しかし、これは危険な事にも遭いやすくなるということにつながっているのです。

危険な事=殺人事件・誘拐事件なんかではありません。

だって、すべての場所は何も人間だけが住んでいるんじゃ、ないんですもの。

野犬や野良ネコ、巨大ネズミの恐怖?
いいえ、そんな生ぬるいものじゃありません。
もちろんカラスやコウモリでもありません。

では、一つの例を具体的に挙げて説明しましょう。

ある日の夕方、涼しくなったので出かけた一人の女の子。
公園へ来た時、鉄棒に縄跳びが引っ掛かっていたのを見つけました。
女の子は誰かの忘れものだと思って手に取りました。
すると急に声がしたのです。

「ねえ、縄跳びしない?」

いつの間に現れたのか、見かけない少女が立っているのです。
縄跳びなんか全然する気がなくても、謎の少女が号令をかけると、勝手に体が動いてしまうのです。
そしてこう言うのです。

「お入んなさい」

そうして、謎の少女が回す縄跳びの中に誘われていき、そしてそのまま消えてしまったです。

その後、この2人は二度と姿を見せることはなかったのです。

危険はいつもあなたのすぐそばで起きているのです。

                                      おしまい